3年ごとの前立腺がん検診、前立腺がん死を抑制せず:スウェーデンの20年追跡調査

3年ごとに4回の前立腺がん検診を行い、20年に及ぶ長期のフォローアップを実施した結果、検診群の前立腺がん死亡率は対照群と差がないことが、スウェーデンKarolinska研究所のGabriel Sandblom氏らの調査で明らかとなった。北欧では、最近、前立腺がん治療においては待機療法(watchful waiting)よりも根治的前立腺全摘除術の予後が良好なことが示され、特に前立腺特異抗原(PSA)検査による早期発見に関する議論が活発化している。早期発見を目的とする検診の短期的なベネフィットについては、前立腺がん死の抑制効果が示唆される一方で、過剰診断や過剰治療のリスクが増大するなど、これを疑問視する知見が得られているが、長期的なフォローアップを行った試験はないという。BMJ誌2011年4月23日号(オンライン版2011年3月31日号)掲載の報告。