重症患者、気管挿管時のバッグマスク換気は有益か/NEJM

重症成人患者の気管挿管時におけるバッグマスクを用いた陽圧換気(バッグマスク換気)の実施は、未実施の患者と比べて、酸素飽和度を上昇し高度低酸素血症の発生リスクを有意に低下することが示された。米国・ヴァンダービルト大学医療センターのJonathan D. Casey氏らが、401例の患者を対象に行った多施設共同無作為化比較試験の結果で、NEJM誌オンライン版2019年2月18日号で発表した。気管挿管中の重症成人患者における低酸素血症は最も頻度の高い合併症であり、心停止および死亡のリスクを高める可能性がある。バッグマスク換気の実施が、誤嚥リスクを増大することなく低酸素血症の予防に有効かどうかについては明らかになっていなかった。