新型コロナワクチン4種、6ヵ月後までの有効性をメタ解析/Lancet

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への感染や、症候性新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発現に対する4種のワクチンの有効率は、完全接種後1ヵ月から6ヵ月までの間に平均で約20~30%低下するが、重症化に対する有効率の低下は約9~10%と小さいことが、世界保健機関(WHO)のDaniel R. Feikin氏らの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2022年2月21日号に掲載された。 研究グループは、さまざまな臨床アウトカムに対するCOVID-19ワクチンの感染防御期間のエビデンスを系統的にレビューし、接種後の時間経過に伴うデルタ変異株に起因するワクチン突破型感染の割合の変動を評価する目的で、メタ回帰分析を行った(感染症流行対策イノベーション連合[CEPI]の助成を受けた)。 2021年6月17日~12月2日の期間に公表された査読済みまたは査読前の論文に関して、系統的レビューが行われた。対象は、COVID-19ワクチンの効能(efficacy)に関する無作為化対照比較試験と、COVID-19ワクチンの効果(effectiveness)に関する観察研究とされた。 ワクチンの完全接種を受けた集団における離散時間間隔での効能・効果について検討が行われ、事前に定義されたスクリーニング基準を満たした研究が、全文のレビューの対象とされた。