地域における多世代を対象とした食育プログラムを実施した結果、参加した子どもと大人の孤独感に対して肯定的な影響が認められ、食育が孤独を改善する手段として有効である可能性が示唆された。昭和女子大学大学院生活機構研究科の黒谷佳代氏らが行った研究の成果であり、「Nutrients」に5月28日掲載された。
孤独対策では、人と人との「つながり」を実感できる地域作りが重要である。つながりを感じられる場所を確保する手段の一つとして、日本では食育が推進されている。例えば、子ども食堂は地域の子どもたちと大人が一緒に食事をすることができ、多世代が集うコミュニケーションの場所となっている。しかし、地域における多世代を対象とした食育について、その効果をまとめた研究報告は少ない。