禁煙中の妊婦、産後禁煙維持支援の有効性は?/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/28

 

 禁煙維持支援プログラム「BabyBreathe」は通常ケアと比較して、妊娠中に禁煙していた妊婦の産後禁煙維持率を有意に増加させることはなかったが、計画どおり支援プログラムを受けた妊婦のみを対象としたper-protocol解析では有意な増加が示された。英国・University of East AngliaのCaitlin Notley氏らBabyBreathe site research associatesが、プラグマティックな多施設共同無作為化非盲検比較試験の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「今後なすべきは、プログラムを忠実に実施することや、社会経済的地位の低い集団への適用に重点を置くことだろう」とまとめている。BMJ誌2026年8月18日号掲載の報告。

複合的な禁煙維持支援プログラム「BabyBreathe」の有効性を検証

 研究グループは、英国の助産サービスを通して対面、電話またはオンラインで募集し、初回妊婦健診予約時にスクリーニングを行い、適格であった妊婦を、募集拠点、パートナーの喫煙状況、禁煙時期(妊娠前または妊娠中)で層別化し、BabyBreatheを用いる介入群または対照群に1対1の割合で無作為に割り付けた。

 参加者の適格基準は、16歳以上で、妊娠前12ヵ月以内または妊娠中に完全に禁煙したと報告し、かつ呼気一酸化炭素(CO)濃度測定により禁煙が確認された妊婦であった。

 BabyBreatheは、行動変容理論によって裏付けられた複合的な禁煙維持支援プログラムで、妊娠28~32週に訓練を受けた医療従事者(保健師、保健訪問チームのメンバーまたは研究者)が対面、またはビデオ通話や電話で支援し、出生の届け出がなされると再発防止キット「BabyBreatheボックス」が郵送された。キットには、禁煙維持に関するリーフレット、ニコチン置換ガムのサンプルおよび動機付けツールなどが含まれ、自動テキストメッセージ支援システムが作動して応援、意欲を引き出す、あるいは教育的なメッセージが段階的に配信された。また、BabyBreatheのウェブサイト・アプリを介して、個別化された禁煙維持のアドバイス、社会的支援、モチベーション向上ツール、ゲーム要素による報酬が提供された。産後10~14日には2回目の面談が行われ、自動テキストメッセージやウェブサイト・アプリを介した支援は産後最大12ヵ月間継続された。

 対照群では、標準的な産前・産後ケアが行われ、妊婦が現在喫煙中であると報告するか、または呼気CO濃度が4ppmを超えた場合は自動的に国民保健サービス(NHS)が委託する禁煙サービスへ紹介された。

 主要評価項目は、自己申告による禁煙継続で、産後12ヵ月時の呼気CO濃度測定により生化学的に確認した(妊娠していない場合は7ppm以下、この時点で再度妊娠している場合は4ppm以下)。

産後12ヵ月時の禁煙維持、ITT解析ではBabyBreathe群と通常ケア群で有意差なし

 2021年9月4日~2023年8月3日に計887人の妊婦が無作為化され、2024年12月に最終追跡調査が行われた。

 無作為化後に喫煙が判明した1人を除外した886人がITT解析対象集団に含まれ、産後12ヵ月時の生化学的に確認された自己申告による禁煙維持達成率は、介入群54.9%(242/441人)、対照群49.9%(222/445人)で、有意差は認められなかった(補正後オッズ比[OR]:1.23、95%信頼区間[CI]:0.94~1.60、p=0.13、リスク群間差:4.8%[95%CI:-1.7%~11.2%]、治療必要数[NNT]:21)。

 実際に介入を受けた参加者を対象とした事後のper-protocol解析では、産後12ヵ月時の禁煙維持達成率は介入群で有意に高いことが示された(介入群57.6%[200/347人]vs.対照群49.9%[222/445人]、補正後OR:1.36[95%CI:1.02~1.81]、p=0.04、リスク群間差:7.2%[95%CI:0.3~14.1]、NNT:13.9)。

 試験に関連した有害事象は認められなかった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)