1日1回経口投与のzenagamtide、2型糖尿病の血糖改善効果は?/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/17

 

 2型糖尿病患者において、1日1回経口投与のzenagamtide(6、25、50mgの3用量ともに)はプラセボと比較して、ベースラインから36週までのHbA1c変化量において、臨床的に意義のある改善がみられ、その差は統計学的にも有意であった。安全性および忍容性プロファイルは、他のGLP-1受容体作動薬およびアミリン受容体作動薬と同程度であった。米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのPablo Mora氏らが、36週の第II相多施設共同無作為化並行群間二重盲検プラセボ対照用量設定試験の結果を報告した。zenagamtide(旧称amycretin)は、GLP-1受容体、アミリン受容体、カルシトニン受容体に作用する単分子ペプチド作動薬である。2型糖尿病を伴わない過体重または肥満者を対象とした初期の臨床試験では、皮下投与および経口投与の両製剤について評価が行われ、いずれも2型糖尿病患者を対象とした第II相の用量反応試験における検討を支持する知見が示されていた。Lancet誌2026年8月15日号掲載の報告。

1日1回経口投与の有効性と安全性に関する用量反応試験(6、25、50mg)

 2型糖尿病の成人患者を対象に、プラセボと比較したzenagamtideの1日1回経口投与の有効性と安全性に関する用量反応関係を検討する試験は、11ヵ国(ブルガリア、クロアチア、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、日本、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スペイン、米国)の83の病院およびクリニックで行われ、3週のスクリーニング期間、36週の投与期間、4週のフォローアップ期間で構成された。

 対象は、2型糖尿病(HbA1c値7.0~10.0%[53~86mmol/mol])の成人(18~75歳)で、SGLT2阻害薬投与の有無を問わずメトホルミン安定用量で治療を受けている患者とした。BMI値は23.0以上50.0未満を適格とした。

 被験者は、無作為化・治験薬管理システムを用いて、1日1回経口投与のzenagamtide群またはプラセボ群に5対1の割合で割り付けられ、さらに3つの用量群(6、25、または50mg)のいずれかに1対1対1の割合で無作為に割り付けられた。プラセボ群に割り付けられた被験者も同様に、各投与スケジュールに対応する適合プラセボ投与群に割り付けられた。無作為化では、スクリーニング時のHbA1c値(8.5%未満または8.5%以上)、居住国(日本またはその他)で層別化も行われた。

 zenagamtide経口投与は1.5mgで開始し、維持用量(6、25、50mg)に到達するまで4週ごとに漸増した。被験者および試験スタッフは、各用量群においてプラセボまたはzenagamtideの割り付けを盲検化された。

 主要評価項目は、ベースラインから36週までのHbA1c変化量とした。主要評価項目は、無作為化された全被験者を対象とし、レスキュー薬を投与することなく治験薬の投与を継続している間に収集されたデータに基づくefficacy estimandを用いて評価された。安全性は、無作為化された全被験者を対象に評価された。

36週時点のHbA1c推定変化量は-0.9%~-1.4%

 2024年8月7日~12月27日に、スクリーニングされた915例のうち186例(20%)が、経口zenagamtide群(6mg群54例、25mg群51例、50mg群51例)またはプラセボ群(30例)に無作為化され、全例が解析対象集団に組み入れられた。

 ベースライン特性は治療群間で類似しており、平均年齢は55.6歳(SD 9.7)、平均HbA1c値は8.0%(SD 0.8、各群平均値の範囲:7.9~8.1%)、平均BMI値は34.8(SD 6.3)であり、平均糖尿病罹病期間は8年(SD 6)であった。113/186例(61%)が男性であった。

 36週時点のベースラインからのHbA1c推定変化量は、zenagamtide 6mg群が-0.9%(対プラセボの推定治療群間差[ETD]:-0.54%、95%信頼区間[CI]:-1.04~-0.04、p=0.033)、zenagamtide 25mg群が-1.3%(ETD:-0.99%、95%CI:-1.49~-0.49、p=0.0001)、zenagamtide 50mg群が-1.4%(ETD:-1.09%、95%CI:-1.59~-0.59、p<0.0001)であった。

 有害事象の大部分は消化器系の事象で、zenagamtide 6mg群14/54例(26%)、zenagamtide 25mg群21/51例(41%)、zenagamtide 50mg群24/51例(47%)、およびプラセボ群7/30例(23%)に発現した。

 重篤な有害事象は、zenagamtide全投与群の7/186例(4%)で報告された(6mg群2例、25mg群2例、50mg群3例)。プラセボ群において重篤な有害事象は報告されなかった。試験期間中に死亡は認められなかった。

 著者は、「全体として、試験で報告された知見は臨床的に意義のあるものであり、第III相試験におけるzenagamtideの1日1回経口投与に関する検討を支持するものであった」とまとめている。

(ケアネット)

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コメンテーター : 永井 聡( ながい そう ) 氏

NTT東日本札幌病院 糖尿病内分泌内科 部長