院外心停止後の低体温療法、冷却延長は神経学的予後を改善せず/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/17

 

 33℃での低体温療法を受ける院外心停止後に昏睡状態にある生存者において、冷却時間の延長は神経学的アウトカムを改善させなかったことが、米国・ミシガン大学のWilliam J. Meurer氏らSIREN Investigatorsが同国71病院で実施した、多施設共同無作為化アダプティブ割り付け臨床試験の結果で示された。心停止後の神経保護を目的とした低体温療法は広く行われているが、臨床試験において一貫した神経学的アウトカムの改善は示されておらず、最適な冷却時間は依然として不明のままであった。JAMA誌オンライン版2026年8月5日号掲載の報告。

アダプティブ無作為化手法を用い6~72時間について検証

 研究グループは、院外心停止後に昏睡状態にある生存者において、神経学的回復を最大化する低体温療法の施行時間を特定するため、33℃での低体温療法の冷却時間6、12、18、24、30、36、42、48、60、72時間について検証した。

 対象は、院外心停止後に昏睡状態にあり、心停止後4時間以内に34℃未満の目標体温に到達し、かつ確実な体温管理装置により体温管理が開始されていた成人患者を適格とした。

 患者は2020年6月~2025年6月に登録された。最初の200例は12時間~群、24時間~群、48時間~群に1対1対1の割合で無作為化された。その後、反応アダプティブ無作為化アルゴリズムを用いて、各心電図波形タイプ(ショック非適応リズムコホートまたはショック適応リズムコホート)内で、最適かつ最も有用な知見が得られる時間-反応曲線が描出可能とみなされた冷却時間群に優先的に割り付けた。

 主要評価項目は、90日時点の神経学的機能であり、重み付き修正Rankin Scaleスコア(mRS)を用いて評価し、ベイジアン時間-反応モデルを用いて解析した。

 主要解析では、各時間が最適である事後確率を推定し、全冷却時間の最良アウトカム(平均重み付きmRSスコア)と同一のアウトカムをもたらした最短の冷却時間を最適時間と定義した。

時間-反応のスコア増加は認められず、ショック非適応または適応コホートとも同等

 計1,158例が無作為化された(883例がショック非適応リズムコホート、275例がショック適応リズムコホート)。年齢中央値は61歳(四分位範囲:50~70)、39.6%が女性であった。

 本試験は中間解析において、事前に規定された中止基準を満たし早期に終了した。

 全冷却時間において観察された平均重み付きmRSスコアは、ショック非適応リズムコホートで0.8、ショック適応リズムコホートで3.5であった。

 両コホート共に、時間-反応の重み付きmRSスコアの増加は認められなかった。ショック非適応リズムコホートにおいて、平均重み付きmRSスコアが最大となる最短冷却時間が6時間である事後確率は0.51であり、ショック適応リズムコホートも同事後確率は0.49で同等であった。

 副次評価項目(神経心理学的検査のアウトカム)や死亡について、冷却時間による差異は認められなかった。全体として90日死亡率は74.4%であった(ショック非適応リズムコホート81.3%、ショック適応リズムコホート52%)。試験で定義された有害事象で最も頻度が高かったのは神経学的悪化であった。

(ケアネット)