StageIV肺限局型NSCLCへの肺移植、1年OS率100%/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/23

 

 内科的治療に抵抗性の病変が肺に限局したStageIVの非小細胞肺がん(NSCLC)で、呼吸不全を呈する患者において、内科的治療単独と比較して肺移植を受けた患者の早期生存成績は良好であることが、米国・ノースウェスタン大学のAnkit Bharat氏らによる前向き単施設レジストリ研究の結果で示された。移植群の推定1年全生存(OS)率は100%であったのに対し、内科的治療単独群は40.8%であった。著者は、「長期の追跡評価および生活の質(QOL)の評価が求められる」とまとめている。両肺移植は、肉眼的に確認できる病変をすべて切除可能であるが、肺がんについては過去の肺移植成績が不良であったことから適応にならないとされている。JAMA誌オンライン版2026年7月8日号掲載の報告。

肺移植vs.内科的治療単独、NSCLC肺移植vs.非がん肺移植患者を評価

 研究グループは本検討で、肺移植を受けた患者の転帰を詳述するとともに、肺移植群と内科的治療単独群の生存率を比較した。

 レジストリには、2021年9月1日~2025年6月30日に肺移植適応評価が行われた成人404例(3コホート)が含まれていた。そのうち98例が、内科的治療(推奨される全身性の標準療法)に抵抗性で病変進行が認められ、病変が肺に限局したStageIVのNSCLCであった。17例が肺移植を受け(コホート1)、81例は移植適応基準を満たしたが非生物学的障壁により内科的治療のみが行われた(コホート2)。コホート3は、末期肺疾患で肺移植を受けた患者306例で、これらの患者も評価の対象とした。コホート1、3の全例が呼吸不全を呈していた。

 肺移植は、最新の病期分類で病期を評価したうえで、腫瘍播種を最小化する手技を用いて行われた。

 主要評価項目は、肺移植を受けたNSCLC患者(コホート1)と内科的治療のみを受けたNSCLC患者(コホート2)における、適格評価完了時点からのOSであった。副次評価項目は、肺移植を受けたNSCLC患者(コホート1)と肺移植を受けた非がん患者(コホート3)を比較した移植後1年生存率とした。

肺移植を受けたNSCLC患者の早期生存成績は良好

 追跡期間(適格評価完了時点から2025年6月30日まで)の中央値は、肺移植を受けたNSCLC患者(年齢中央値61.0歳[四分位範囲[IQR]:48.0~64.0]、女性10例[59%])が343日(IQR:191~768)、内科的治療のみを受けたNSCLC患者(年齢中央値63.4歳[IQR:56.7~68.1]、女性42例[52%])は221日(IQR:68~386)であった。肺移植を受けた非がん患者(年齢中央値63.0歳[IQR:55.0~68.8]、女性112例[37%])の移植日からの追跡期間中央値は200日(IQR:126~496)であった。

 Kaplan-Meier法で推定した1年OS率は、肺移植を受けたNSCLC患者が100.0%(95%信頼区間[CI]:63.1~100.0)(死亡0例)であったのに対し、内科的治療のみを受けたNSCLC患者は40.8%(95%CI:29.6~53.1)(死亡52例)であった(絶対群間差:59.2%ポイント、95%CI:46.2~71.7)。

 移植後1年生存率は、肺移植を受けたNSCLC患者が100%(95%CI:63.1~100)であったのに対し、肺移植を受けた非がん患者は88.1%(95%CI:83.7~91.4)であった(絶対群間差:11.9%ポイント、90%CI:9.1~15.5)。

 延長追跡評価時点(2026年1月31日)で報告された、肺移植を受けたNSCLC患者の死亡は2例であった。

(ケアネット)