EGFR exon20挿入変異陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)の初回治療として、sunvozertinibはプラチナベースの化学療法よりも有効性に優れることが示された。中国・Shanghai East HospitalのCaicun Zhou氏らWU-KONG28 Investigatorsが、15ヵ国154施設で被験者を募り実施した海外第III相無作為化試験の結果を報告した。sunvozertinibは、WU-KONG1B試験およびWU-KONG6試験の結果に基づき、米国および中国で、既治療のEGFR exon20挿入変異陽性の進行NSCLC患者に対する治療薬として迅速承認された経口薬。早期相の試験において、初回治療の選択薬としてもベネフィットをもたらす可能性が示唆され、有効性および安全性の検証が求められていた。NEJM誌オンライン版2026年5月29日号掲載の報告。
主要評価項目はPFS
研究グループは、
EGFR exon20挿入変異陽性の進行非扁平上皮NSCLC患者を、sunvozertinib群または化学療法群(カルボプラチン+ペメトレキセド)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。ベースラインの脳転移の有無で層別化した。
sunvozertinib群の患者には、プロトコールで定義した病勢進行またはその他の投与中止基準に該当するまで、sunvozertinibが1日1回300mg経口投与された。化学療法群の患者は、治験担当医師の判断で最長4または6サイクルのカルボプラチン(AUC5)+ペメトレキセド(500mg/m
2)投与を受け、その後に病勢進行またはその他の投与中止基準に該当するまでペメトレキセドの投与を受けた。化学療法は3週ごとの静脈内投与とした。
主要評価項目は、盲検下独立中央判定(BICR)による無増悪生存期間(PFS)であった。化学療法群は、病勢進行確認後にsunvozertinibへのクロスオーバーが許容された。
副次評価項目は、全生存期間(OS)、治験担当医師評価のPFS、奏効率(ORR)、腫瘍径の変化、奏効期間(DOR)などとした。
化学療法群よりも、PFSが有意に延長
2022年12月~2025年5月に449例がスクリーニングされ、324例が無作為化された(sunvozertinib群163例、化学療法群161例)。両群の人口統計学的および臨床的な特性は、sunvozertinib群で男性が多く、ベースラインで腫瘍病変を認める臓器数が4つ以上の患者が多かったことを除き、バランスが取れていた。被験者のうち約31%が、北米(米国、カナダ)または欧州からの登録であった。
sunvozertinib群では化学療法群よりも、PFSが有意に延長した(PFS中央値:10.3ヵ月vs.7.5ヵ月、病勢進行または死亡のハザード比[HR]:0.65、95%信頼区間[CI]:0.50~0.85、p<0.001)。
12ヵ月PFS率は、sunvozertinib群46.1%、化学療法群26.7%であった。OSのデータは未成熟であった(成熟度38.9%)。ORRは、sunvozertinib群58.9%、化学療法群31.1%。腫瘍径の最良変化率中央値はそれぞれ-42.1%と-24.7%、DOR中央値は11.2ヵ月と7.1ヵ月であった。
Grade3以上の有害事象は、sunvozertinib群75.5%、化学療法群56.7%の患者で報告された。sunvozertinib群で多くみられたGrade3以上の有害事象は、血清クレアチンキナーゼ値上昇、下痢、貧血であった。治験担当医師がsunvozertinibに関連すると判定した死亡例はなかった。
(ケアネット)