週1回GLP-1受容体作動薬albiglutideの心血管アウトカムは/Lancet

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 心血管疾患を有する2型糖尿病患者において、GLP-1受容体作動薬albiglutideはプラセボと比べて、主要心血管イベント(MACE)を有意に抑制することが示された。米国・デューク大学のAdrian F. Hernandez氏らが、28ヵ国、610の医療機関を通じ、約9,500例を対象に行った無作為化プラセボ対照二重盲検試験「Harmony Outcomes」の結果で、Lancet誌オンライン版2018年10月2日号で発表した。GLP-1受容体作動薬は、化学的構造や作用時間の違いで、臨床的アウトカムへの影響は異なることが知られているが、週1回投与タイプのalbiglutideの、2型糖尿病患者における心血管系への効果についてはこれまで不明であった。今回の結果を受けて著者は、「GLP-1受容体作動薬は、エビデンスベースに基づき、2型糖尿病患者の心血管イベントリスクを低減するための総合的な戦略の一部と見なすべきであろう」と述べている。

9,463例を対象に、週1回投与のalbiglutideの安全性と有効性を試験
 試験では、心血管死、心筋梗塞または脳卒中の予防に関するalbiglutideの安全性と有効性を調べた。2015年7月~2016年11月にかけて、28ヵ国、610の医療機関を通じ、2型糖尿病で心血管疾患のある40歳以上の患者9,463例を登録。無作為に2群に分け、標準治療に加えて、一方の群にはalbiglutide(30~50mg、血糖反応と忍容性に応じて)を、もう一方の群にはプラセボを、それぞれ週1回皮下注射した。

 治療割り付けは、双方向性の通話またはウェブ上のシステムを用いて行われ、すべての患者と試験担当医は、治療割り付けをマスキングされた。

 主要評価項目は、心血管死、心筋梗塞、脳卒中の初回発生の複合アウトカムで、albiglutide群がプラセボ群に対し非劣性であると仮説を立て、ITT集団で検討した。非劣性マージンはハザード比(HR)の95%信頼区間(CI)上限1.30未満とし、確認された場合には閉検定で優越性について検討することを事前に規定した。

追跡期間中央値1.6年のMACE発生、albiglutide群がプラセボ群の0.78倍
 被験者9,463例のうち、albiglutide群は4,731例、プラセボ群は4,732例だった。試験は、611例の主要エンドポイント発生が認められ、追跡期間中央値が1.5年以上に達し、被験者の最終の外来受診と試験治療の中断がなされたとして、2017年11月に終了が決められた。最後の被験者の診察は2018年3月で、その時点での追跡期間中央値は1.6年(四分位範囲:1.3~2.0)だった。

 主要複合アウトカムの発生は、albiglutide群7%(338/4,731例、4.6件/100人年)、プラセボ群9%(428/4,732例、5.9件/100人年)で(HR:0.78、95%CI:0.68~0.90)、albiglutide群のプラセボ群に対する優越性が示された(非劣性のp<0.0001、優越性のp=0.0006)。

 急性膵炎(albiglutide群10例、プラセボ群7例)、膵がん(6例、5例)、甲状腺髄様がん(両群とも0例)の発生、およびその他の重篤な有害事象の発現頻度に、両群間で差はなかった。また、マスキングされた試験担当医によって試験薬に関連すると判断された死亡は、albiglutide群2例(1%未満)、プラセボ群3例(1%未満)だった。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

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