心房細動、サイナスになっても 脳梗塞リスク 高いまま/BMJ

提供元:
ケアネット

心房細動、サイナスになっても 脳梗塞リスク 高いまま/BMJのイメージ

 正常洞調律を取り戻し回復した状態(resolved)であると診断された心房細動(AF)患者について、非AF患者と比べると、脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)のリスクは有意に高いままであることが、英国・バーミンガム大学のNicola J. Adderley氏らによる、同国の一般診療所(GP)で集められたデータを用いた後ろ向きコホート研究の結果、明らかにされた。リスクの増大は、再発の記録がなかった患者でも認められたという。AFは明らかな回復後も再発の可能性があるが、そのような患者で脳卒中/TIAリスクの増大が認められるのかは明らかになっておらず、ガイドラインでも、同患者に関する治療は明示されていない。BMJ誌2018年5月9日号掲載の報告。

英国GPデータベースを用いて分析
 研究グループは、resolved AF患者の脳卒中/TIAの発生率、および全死因死亡率を調べるとともに、非resolved AFおよび非AF患者のアウトカムと比較した。

 GPが関与したデータベース「The Health Improvement Network」の2000年1月1日~2016年5月15日のデータから、脳卒中/TIA既往のない18歳以上の成人患者で、resolved AF患者1万1,159例と、対照群としてAF患者1万5,059例、非AF患者2万2,266例を特定し分析した。

 主要アウトカムは、脳卒中/TIAの発生で、副次アウトカムは、全死因死亡とした。

抗凝固薬使用の継続を提言するようガイドラインを見直すべき
 resolved AF患者の補正後脳卒中/TIAの発生率比は、対AF患者が0.76(95%信頼区間[CI]:0.67~0.85、p<0.001)、対非AF患者は1.63(同:1.46~1.83、p<0.001)であった。

 また、resolved AF患者の補正後死亡の発生率比は、対AF患者が0.60(同:0.56~0.65、p<0.001)、対非AF患者は1.13(同:1.06~1.21、p<0.001)であった。

 さらに、再発のなかったresolved AF患者について、補正後の脳卒中/TIA発生率比は、対非AF患者で1.45(同:1.26~1.67、p<0.001)であった。

 これらの結果を踏まえて著者は、「resolved AF患者について、抗凝固薬の使用継続を提言するよう、ガイドラインを改訂すべきである」とまとめている。

(ケアネット)

原著論文はこちら

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

会員の方へ