頭蓋内主幹動脈の狭窄のあるハイリスク患者、内科治療単独がアウトカム良好/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2013/11/11

 

 頭蓋内主幹動脈の狭窄により一過性脳虚血発作や脳卒中を発症した人に対しては、積極的内科治療単独のほうが、積極的内科治療+経皮的血管形成術+Wingspanステント留置術を行うよりも、脳卒中や死亡のリスクが低く、アウトカムが良好であることが、長期追跡の結果についても示された。米国・ワシントン大学のColin P. Derdeyn氏らが、451例について行った無作為化試験「SAMMPRIS」の結果、報告した。同試験について、30日時点で単独群(5.8%)のほうがステント群(14.7%)よりも主要エンドポイントが抑制された結果が示されていた。Lancet誌オンライン版2013年10月26日号掲載の報告より。

頭蓋内主幹動脈の70~99%狭窄で脳卒中などを発症した451例を無作為化
 研究グループは、頭蓋内主幹動脈の70~99%狭窄により、一過性脳虚血発作や脳卒中を発症した451例の患者について、積極的内科治療のみを行った場合と、それに加え経皮的血管形成術とWingspanステントによるステント留置術を行った場合について無作為化試験を行いアウトカムを比較した。積極的内科治療としては、抗血小板療法、血管リスク因子に関する集中的治療、生活習慣の改善プログラムを行った。

 主要エンドポイントは、試験開始後30日以内の脳卒中または死亡、30日超の対象狭窄動脈の虚血性脳卒中、対象狭窄部の血行再建術後30日以内の脳卒中または死亡のいずれかの発生だった。

評価イベント累積発生率、内科治療のみが15%に対しステント群は23%と高率
 追跡期間中央値32.4ヵ月の間に主要評価イベントの発生が認められたのは、ステント群224例中52例(23%)に対し、内科治療群227例中34例(15%)であり、主要評価エンドポイントの累積確率は内科治療群で有意に低かった(p=0.0252)。

 試験開始後30日超に主要評価イベントが認められたのは、ステント群191例中19例(10%)に対し、内科治療群210例中21例(10%)と、両群で同等だった。

 両群の主要評価イベント発生率の絶対格差は、1年後が7.1%(95%信頼区間:0.2~13.8%、p=0.0428)、2年後が6.5%(同:-0.5~13.5%、p=0.07)、3年後が9.0%(同:1.5~16.5%、p=0.0193)と、内科治療群において同発生率が低い傾向が長期的に持続した。

 なお、種類を問わない脳卒中発生や大量出血の発生率は、いずれもステント群で高かった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)