linaclotideが慢性便秘症状を有意に改善:2つの無作為化試験の結果より

提供元:ケアネット

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公開日:2011/08/24

 

 米国で新規開発された便秘型過敏性腸症候群および慢性便秘の経口治療薬である、C型グアニリル酸シクラーゼ受容体作動薬のlinaclotideについて、有効性と安全性を検討した2つの無作為化試験の結果が報告された。米国・ベス・イスラエル医療センターのAnthony J. Lembo氏らが、約1,300人の慢性便秘患者について行ったもので、NEJM誌2011年8月11日号で発表した。

linaclotide 145μg/日と290μg/日を12週間投与
 研究グループは、慢性便秘患者1,276人について、12週間にわたり、2つの多施設協同無作為化プラセボ対照二重盲検試験(試験303と試験01)を行った。研究グループは被験者を無作為に3群に分け、linaclotide 145μg/日、linaclotide 290μg/日、プラセボを、それぞれ1日1回、12週にわたり投与した。

 主要有効性エンドポイントは、週3回以上の自発的な排便(CSBM)と、12週のうち9週以上で試験開始時点よりも自発的排便回数が週1回以上増加したことが認められた、の2つとした。有害事象についてもモニタリングされた。

主要有効性エンドポイント達成、linaclotide群16~21%に対しプラセボ群は6%以下
 その結果、主要有効性エンドポイントに達したのは、試験303と試験01それぞれで、linaclotide 145μg群については21.2%と16.0%、linaclotide 290μg群は19.4%と21.3%だった。これに対しプラセボ群は3.3%と6.0%であり有意に低率だった(linaclotide群とプラセボ群の全比較についてP<0.01)。

 1週間の排便回数、腹部不快感、鼓脹などを評価した副次エンドポイントについては、いずれのlinaclotide群とも、その割合はプラセボ群より有意に高率だった。

 なお、有害事象については下痢を除き全試験群で同程度であった。両linaclotide群で下痢による試験中止は4.2%だった。

 研究グループは、「これら2つの大規模な第III相試験において、linaclotideは慢性便秘患者の腸・腹部症状を改善し、重度の便秘を有意に軽減した。さらなる試験により、linaclotideの潜在的な長期リスクおよびベネフィットを評価する必要がある」と結論している。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)