たこつぼ心筋症、心血管MRIで正確に診断が可能

提供元:ケアネット

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公開日:2011/08/02

 



ストレス心筋症(たこつぼ心筋症)について、心血管MRI(CMRI)により正確な診断が可能であることが報告された。またCMRIにより、従前報告されているよりも広範囲に臨床像が認められることが判明し、ストレス心筋症の心室部の無収縮部位について、心尖部や両心室など4つのパターンがあることが示されたという。ドイツ・ライプツィヒ大学心臓センターのIngo Eitel氏らが、米国とヨーロッパのストレス心筋症患者256人について行った前向きコホート試験の結果明らかにしたもので、JAMA誌2011年7月20日号で発表した。

無収縮部分は4つの部位と判明




ストレス心筋症は、ストレスイベントに起因する一過性の急性心不全で、特徴的な左室収縮パターンを有する。その臨床プロフィールはさまざまに描出されてきたが、小規模単一施設をベースとしたもので、大規模多施設データをベースとしたものが不足していた。また、入院時の診断を速やかに行うことについても課題が残されたままだった。

そこで研究グループは2005年1月~2010年10月にかけて、米国とヨーロッパ7施設のストレス心筋症患者256人について、症状発症時と1~6ヵ月時点でCMRIを行い、ストレス心筋症の病変部位およびその後の進展について判定できるかどうかを検証した。主要評価項目は、左室機能障害の完治とした。被験者の平均年齢は69歳(標準偏差:12)、うち81%(207人)が閉経後女性、8%(20人)が50歳以下の女性、11%(29人)が男性だった。

CMRIから(評価可能239人、93%)、心室部の無収縮について、心尖部(197人、82%)、両心室(81人、34%)、心室中部(40人、17%)、基底部(2人、1%)の4パターンが認められた。

CMRIでの診断ポイントは4つ




またCMRIによるストレス心筋症の特定については、(1)典型的な左室機能障害の症状、(2)心筋浮腫、(3)重篤な壊死や線維症の欠如、(4)心筋の炎症マーカーの4点を読み取ることによって、正確に診断することが可能だった。

なお追跡CMRI群は、左室駆出分画率(平均66%、95%信頼区間:64~68)や炎症マーカーが正常化し、重篤な線維症は認められなかった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)