抗うつ薬を使いこなす! 種類、性、年齢を考慮 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/02/06 抗うつ薬の血中濃度は種類ごとに、性および年齢の影響を有意に受けている。このことが、ドイツ・ヴュルツブルク大学病院のS. Unterecker氏らによる自然条件下にて評価した治療薬物モニタリング(TDM)の結果、明らかにされた。抗うつ薬のTDMデータの評価は多くの場合、精神疾患の既往や身体的合併症のない均一サンプルを選択して行われており、日常診療では限界を有する可能性があることから、研究グループは自然条件下にての評価を行った。Journal of Neural Transmission誌オンライン版2012年12月20日号の掲載報告。 研究グループは、自然条件下にて抗うつ薬のTDMデータを評価し、すべての臨床的関連を明らかにすることを目的とした。TDM解析はレトロスペクティブの手法にて、2008~2010年の3年間を対象とし、標準的な臨床設定における抗うつ薬の用量補正後血中濃度について、性と年齢の影響を調べた。 主な結果は以下のとおり。 ・TDM解析に組み込まれたサンプルおよび数は下記であった。 アミトリプチリンとノルトリプチリン(AMI+NOR)693例 シタロプラム(CIT)160例 クロミプラミンとN-クロミプラミン(CLO+N-CLO)152例 ドキセピンとN-ドキセピン(DOX+N-DOX)272例 エスシタロプラム(ESC)359例 フルオキセチンとN-フルオキセチン(FLU+N-FLU)198例 マプロチリン(MAP)92例 ミルタザピン(MIR)888例 セルトラリン(SER)77例 ・女性では、AMI+NOR(32%)、CIT(29%)、DOX+N-DOX(29%)、MIR(20%)の用量補正後血中濃度が有意に高かった。 ・60歳超では、AMI+NOR(21%)、CIT(40%)、DOX+N-DOX(48%)、MAP(46%)、MIR(24%)とSER(67%)の用量補正後血中濃度が有意に高かった。 ・両方の極値群の比較において、女性60歳超群の用量補正後血中濃度が、男性60歳以下群と比較してAMI+NOR(52%)、CIT(78%)、DOX+N-DOX(86%)、MIR(41%)と顕著に高いことが示された。 ・抗うつ薬の血中濃度は種類ごとに、性および年齢の影響を有意に受けており、相加効果を考慮しなければならない。 ・TDMは、自然な臨床設定下でも高用量治療による副作用リスクを低下するために推奨される。 関連医療ニュース ・【ポール・ヤンセン賞2012】うつ病に対するミルタザピンvs他の抗うつ薬 ・SSRI、インスリン抵抗性から糖尿病への移行を加速! ・【学会レポート】抗うつ効果の予測と最適な薬剤選択 (ケアネット) 原著論文はこちら Unterecker S et al. J Neural Transm. 2012 Dec 20. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] PD-L1陽性の未治療TN乳がん、サシツズマブ ゴビテカン併用でPFS延長/NEJM(2026/02/03) 認知症に対する抗精神病薬中止に伴うBPSD再発リスクは?(2026/02/03) 直美問題の解決へ一歩――専門医と患者をつなぐ新構想でクラウドファンディング開始(2026/02/03) チルゼパチドは肥満症患者などの精神症状のリスクとならない(2026/02/03) 降圧薬なしで降圧目標を達成する患者、γ-GTPが関連(2026/02/03) 前立腺肥大症はうつ病および不安症のリスクと関連(2026/02/03) GLP-1受容体作動薬は大腸がんリスクを低下させる?(2026/02/03)