初のインスリン自動注入コントローラーをFDAが承認

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/01/27

 

 米食品医薬品局(FDA)は12月13日、相互利用可能な自動血糖管理コントローラー「Control-IQ Technology」(Tandem Diabetes Care社)の市販を承認したと発表した。

 このコントローラーは、コントローラー対応インスリンポンプ(alternate controller-enabled insulin pump;ACEポンプ)および統合型連続血糖測定器(integrated continuous glucose monitor;iCGM)とともに用いることで、インスリン注入量を自動的に調整するもの。FDAによると、インスリン注入に関する他のデバイスとの相互利用を可能にした初めての製品だという。

 インスリン自動注入システムは通常、インスリンポンプとCGM、コントローラーの3点が一体となって構成され、各デバイスは他のシステムとの互換性がない。それに対しControl-IQ Technologyは、コントローラーとしての機能を単体でもつ製品。別のiCGMとACEポンプとともに用いることで、完全なインスリン自動注入システムが構成される。

 本製品と互換性のあるiCGMとACEポンプを接続してシステムを構成すると、過去のインスリン注入記録とiCGMでの血糖測定値、および血糖値の変動予測に基づいて、インスリン注入量の増加や減少を自動でコントロールし注入する。また、血糖値が事前に設定した範囲を超えることを予測し、自動的にインスリン注入を一時中断して低血糖を回避したり、インスリンを追加注入して高血糖を予防する。

 今回の承認は、168人の1型糖尿病患者を対象とした治験データに基づくもの。対象者を、Control-IQ TechnologyをインストールしたTandem社のインスリンポンプ「t:slim X2」を使う群と、Control-IQ TechnologyなしでCGMとインスリンポンプを使う群にランダムに割り付けた。

 この治験の結果、Control-IQ Technologyは、iCGMの血糖測定値に基づいて、効果的かつ安全なインスリン必要量を判断し、ACEポンプに注入量の指示を出していたと認められた。さらに、サイバーセキュリティー、機器の障害発生時の自動停止機能、システム全体の通信能力などの信頼性も評価された。

 ただしFDAは、これらの評価を経た承認ではあるものの、インスリン注入に遅れが生じるリスクは依然残されていると述べている。また、ほかの装置との通信が遮断された場合や、未確認のサイバーセキュリティーの脆弱性により攻撃を受けた場合などに、不適切なインスリン注入がなされ、高血糖または低血糖につながる可能性が残るという。

 なお、今回の承認にあたりFDAは、このタイプの新規デバイスに関する新しい規制分類を作成した。これは、同種の後続製品が承認申請される可能性があることを意味するものとみられている。

[2019年 12月19日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら