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スポーツは聴力向上に役立つ?

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/01/14

 

 スポーツをすると、脳が音を処理する能力が向上する可能性があることが、米ノースウエスタン大学コミュニケーション科学・神経生物学教授のNina Kraus氏らの研究から示された。同氏らは「この研究結果は、聴覚低下に苦しむ人々のための新しい治療法の開発につながるかもしれない」と期待を述べている。研究結果の詳細は「Sports Health」12月9日オンライン版に掲載された。

 この研究は、同大学の学生アスリートの男女495人と、年齢および性をマッチさせたスポーツ経験のない対照群493人を対象としたもの。参加者には、言語音が流れるイヤホンを装着してもらい、言語音に対する周波数追従反応(Frequency Following Response;FFR)と呼ばれる脳波の一種を測定し、脳活動をモニタリングした。その結果、対照群と比べてアスリート群では、周囲の雑音を調整して言語音を処理する能力が優れていることが分かった。

 Kraus氏は「スポーツをすると体力が向上することに異論を唱える人はいないだろう。しかし、スポーツは脳の健康にも影響することを思い浮かべる人はあまりいない」と述べている。「今回の研究結果から、スポーツをすると脳の機能が調整されて、音や光などの感覚を通して感じる環境をよりよく理解できるようになる可能性がある」と同氏は説明している。

 また、この能力は、試合中に、選手がチームメイトやコーチの呼び掛けを聞き取ろうとする際に有用であると考えられる。Kraus氏によれば、これはラジオでDJの声を聞くことと同じだという。「脳内にある周囲の電子ノイズを、ラジオの雑音のようなものだと考えるとよい。DJの声を聞き取るためには、雑音を減らすか、DJの声を大きくするかの2通りがある。アスリートの脳は、DJの声をよく聞き取るために、雑音を最小限に減らしていることが分かった」と同氏は説明している。

 Kraus氏は「運動に集中して取り組むと、それに伴って神経系も研ぎ澄まされてくるようだ。神経系の働きが向上すれば、怪我やその他の健康上の問題にもうまく対処できるようになる可能性がある」と付け加えている。また、同氏は、この研究結果を踏まえて、聴覚に問題がある人のためにスポーツを利用した新しい治療法が開発される可能性があると展望している。

[2019年12月9日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら