長身でやせ型の女性は長生き?

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HealthDay News

長身でやせ型の女性は長生き?のイメージ

 背が高くて痩せている女性は、男性や背が低く太った女性と比べて90歳まで長生きする確率が高い可能性があることが、マーストリヒト大学医療センター(オランダ)疫学部門のLloyd Brandts氏らの研究で明らかになった。一方、男性は体型による寿命への影響はみられないことも分かった。詳細は「Journal of Epidemiology and Community Health」1月21日オンライン版に掲載された。

 この研究は、1986年に開始されたオランダコホート研究に参加した55~69歳の男女を対象としたもの。今回は、ベースライン時に68~70歳で、質問票に回答した7,807人を対象に、参加者が死亡あるいは90歳を迎えるまで追跡した。質問票では20歳時点の体重や身長のほか、余暇時間の身体活動についても尋ねた。身体活動には庭仕事や犬の散歩、家事、徒歩通勤や自転車通勤、スポーツが含まれていた。

 その結果、身長が160cm未満の女性に比べて、175cmを超える女性では90歳まで生きる確率が31%高いことが分かった。また、20歳の時点で肥満(BMI 30以上)だった女性は、適正体重(BMI 18.5以上25未満)だった女性に比べて90歳を迎える確率が低かった。さらに、20歳の時点の体型をほぼ維持していた女性に比べて、体重が増えた女性では90歳まで生きる確率が低いことも明らかになった。一方、男性では、こうした身長やBMIによる寿命への影響は認められなかった。

 余暇時間の運動量と寿命との関連について解析した結果、女性では、運動を1日30~60分ほど行うと、30分以下だった場合に比べて90歳まで生きる確率が21%高かった。しかし、1日60分を超える運動を行っても、それ以上の寿命の延長は認められなかった。

 一方、男性では運動を1日90分以上行うと、30分未満だった場合に比べて90歳まで生きる確率が39%高かった。さらに、1日当たりの運動量が30分増えるごとにその確率は5%高まることも分かった。

 Brandts氏によれば、先進諸国の一部では、以前のように平均寿命は延びなくなっており、その要因の一つには、肥満や座りがちな生活を送る人が増えていることが挙げられるという。しかし、この研究では、体型と運動量の両方が寿命に関与し、これらの関連には男女差がみられることが示された。ただし、同氏らは、今回の研究は観察研究であるため、体型と運動量が長寿の原因であることを証明したものではないとして、慎重な解釈を求めている。

 専門家の一人で、米イェール大学イェール・グリフィン予防研究センターのDavid Katz氏は「成人のほとんどは男女を問わず、1日1時間も運動を行っていないのが現状だ。そのため、今回の研究からは、男女とも運動量をもっと増やしたほうがよいということがいえるだろう」と話している。

 また、身長やBMIによる寿命への影響が女性でのみ認められた理由について、Katz氏は「推測しかできない」と前置きした上で、女性は男性よりも肥満であることへの偏見を受けやすく、精神面への影響が大きいことを挙げている。そのため、同氏は「女性の方が肥満によるスティグマや抑うつ状態が関与しているのでは」との見方を示している。

[2019年1月22日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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