米モデルナワクチン、乳幼児に対する緊急使用承認をFDAに申請

提供元:ケアネット

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公開日:2022/05/20

 

 米国・モデルナ社は4月28日、COVID-19ワクチン(mRNA-1273、商品名:スパイクバックス筋注)の生後6ヵ月から2歳未満および2歳から6歳未満の乳幼児に対する緊急使用承認(EUA)を米国食品医薬品局(FDA)に申請したことを発表した。申請データは、mRNA-1273の25μgの2回接種による初回シリーズの結果に基づく。申請データは、健康な小児を対象にmRNA-1273を28日間隔で接種した際の安全性、忍容性、反応原性、有効性を、プラセボを対照として3つの年齢層(6歳から12歳未満、2歳から6歳未満、生後6ヵ月から2歳未満)に分けて評価する第II/III相臨床試験KidCOVE試験の結果に基づく。

 KidCOVE試験の中間報告では、mRNA-1273の2回接種初回シリーズにより、生後6ヵ月から 6歳未満の乳幼児において強力な中和抗体反応が得られ、良好な安全性プロファイルが確認された。生後6ヵ月~23ヵ月および2歳~6歳未満の年齢別サブグループの抗体価は、COVE試験の成人との同等性に関する統計学的基準を満たし、本試験の主要目的を達成した。

 SARS-CoV-2陽性が確認された症例のみの解析では、ワクチンの有効性は生後6ヵ月から2年未満では51%(95%信頼区間[CI]:21~69)、2年から6年未満では37%(95%CI:13~54)と有意に保たれていた。また、忍容性プロファイルは、6~12歳未満の小児、12~17歳の青少年および成人において観察されたものと概ね一致していたという。

 なお、モデルナ社はmRNA-1273について同様の申請を各国で進めており、29日には対象を生後6ヵ月から6歳未満の乳幼児に拡大する条件付き製造販売承認(CMA)申請への変更を欧州医薬品庁(EMA)に提出したことを発表した。

(ケアネット)