コンタクトレンズ vs.レーシック、視覚満足度を調査

提供元:ケアネット

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公開日:2016/08/11

 

 コンタクトレンズ装着者とレーシックを受けた人計1,800人に対し、年1回3年にわたる視覚改善に関する満足度調査を行った結果、レーシックは、夜間ドライブを容易なものに改善し、ドライアイ症状の有意な増大もなく、3回の調査とも満足度が高い結果であったことが報告された。米国・Cornea Research Foundation of AmericaのMarianne O. Price氏らが行った多施設共同の前向き並行群間比較調査の結果で、Ophthalmology誌2016年8月号掲載の報告。

 調査は、異なる屈折矯正法に関する患者満足とアウトカムを評価することを目的とし、米国内20地点で18~60歳のレーシックを受けた人またはコンタクトレンズを使用し続けている人計1,800例を登録し、3年にわたって電子メールを活用した年次調査を行った。

 分散分析法でグループ間の差を、また多変量ロジスティック回帰分析法にて関連性を評価。主要評価項目は、視覚満足度とした。

 主な結果は以下のとおり。

・1,800例の内訳は、コンタクトレンズ使用継続者(対照群)が694例(39%)、試験開始時はコンタクトレンズだったがその後にレーシックを受けた人(元コンタクトレンズ群)が819例(45%)、試験開始時は眼鏡だったがその後にレーシックを受けた人(元眼鏡群)が287例(16%)であった。
・コンタクトレンズユーザーの大半が使用歴5年以上だった。
・視覚矯正について高い満足感を示したのは、対照群はベースラインでは63%、3年時点では54%だった。一方、元コンタクトレンズ群は3年時点で88%、元眼鏡群は同77%だった。
・レーシックを受けた人では、40歳以下の人のほうが高齢で受けた人よりも満足度が高い傾向が認められた。
・レーシック後1、2、3年時点でドライアイ症状を有した人の割合は、ベースライン・コンタクトレンズユーザー群との比較では有意な増大は認められなかった。一方、ベースライン・眼鏡群との比較では有意に増大し、ドライアイ症状のために使い捨てコンタクトレンズを有していたベースライン・眼鏡群の大半についても同様だった。
・対照群と比べてレーシック群は、眼の感染症、角膜潰瘍、剥離の自己申告率が有意に低かった。

(ケアネット)