神経内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:122

ダイエット飲料で脳卒中・認知症リスクが増加?

 ボストン大学のMatthew P Pase氏らが、Framingham Heart Study Offspringコホートにおいて、甘味飲料の摂取と脳卒中や認知症の発症リスクを調査したところ、ダイエットコーラなどの人工甘味料入り清涼飲料の摂取と脳卒中・認知症リスクとの関連が認められた。なお、砂糖入り飲料の摂取とは関連がみられなかった。Stroke誌オンライン版2017年4月20日号に掲載。

認知症予防、毎日の野菜・果物摂取が大切

 食生活の是正は、潜在的に認知症リスクを軽減する可能性があるが、果物の重要性や認知機能維持に必要な野菜や果物の量については不明である。中国・香港中文大学のAllen T C Lee氏らは、WHOにより推奨されている野菜や果物の1日の最低必要量が、認知症リスクを低下させる独立因子であるかを検討した。Age and ageing誌オンライン版2017年2月10日号の報告。

急性脳梗塞の血管内治療、2年後も効果が持続/NEJM

 血管内治療は、急性虚血性脳卒中患者の施行後90日時の機能的転帰を改善することが、MR CLEAN試験で確認されているが、この良好な効果は2年時も保持されていることが、本試験の延長追跡評価で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2017年4月6日号に掲載された。報告を行ったオランダ・Academic Medical CenterのLucie A van den Berg氏らは、「90日時の良好な効果はいくつかの試験やメタ解析で示されているが、長期的な転帰の情報はなく、これらの結果は実地臨床に有益と考えられる」としている。

頭痛患者の認知症リスクは2倍

 原発性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、他の原発性頭痛症候群が含まれる。片頭痛や緊張型頭痛は、患者の不快感や他疾患と関連する。台湾・三軍総医院内湖院区のNian-Sheng Tzeng氏らは、原発性頭痛と認知症発症リスクとの関連を調査し、タイプの異なる頭痛と認知症との関連を明らかにするため、検討を行った。The American journal of the medical sciences誌2017年3月号の報告。

IQや社会的地位の低さは、幼少期の鉛曝露と関連/JAMA

 幼少時の鉛曝露が38歳時の認知機能や社会経済学的地位の低さと関連していることが示された。社会経済学的地位の低さの原因の約4割は、知能指数(IQ)の低さと関連していたという。米国・デューク大学のAaron Reuben氏らが、1970年代初頭生まれのニュージーランド出生コホートを前向きに追跡した試験を基に検証したもので、JAMA誌2017年3月28日号で発表した。ニュージーランドでは、1970~80年代の車の排ガス規制が低く、都市部の鉛曝露は国際基準よりも一貫して高かった。また、他のコホートと比べて鉛曝露の社会的格差による違いが観察されておらず、鉛曝露がIQや社会経済学的地位に与える影響について、より信頼性が高い結果が得られた試験だという。

ポンペ病は早く気付いてほしい難病

 2017年3月30日、都内においてサノフィ株式会社は、4月15日の「国際ポンペ病の日」を前に、「治療方法がありながらも診断がつきにくい希少疾患『ポンペ病』」をテーマとしたメディアセミナーを開催した。セミナーでは、ポンペ病の概要についての講演のほか、患者・患者家族から「早く確定診断がなされ、治療ができる体制を望みたい」と要望が寄せられた。

キノコ摂取頻度が高いほど認知症リスク低い~大崎コホート研究

 in vivoやin vitroの研究においてキノコの神経保護作用や認知症を予防する可能性が示されているが、キノコと認知機能低下の関連について調べたコホート研究は少なく、関連が明らかになっていなかった。今回、一般住民を対象とした大規模前向きコホートである大崎コホート研究2006において、キノコの摂取頻度が高い高齢者では認知症発症のリスクが低いことが、世界で初めて明らかになった。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2017年3月13日号に掲載。