内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:411

シナモンで関節リウマチ症状が緩和?

 わが国では、人口全体の0.4~0.5%、30歳以上ではおよそ1%が関節リウマチ(RA)にかかるといわれている。シナモンは、民間療法で関節炎などに使用されるが、詳細は検討されていなかった。今回、イラン・Ahvaz Jundishapur University of Medical SciencesのFarideh Shishehbor氏らの研究結果により、シナモンの摂取は、RA患者の炎症および臨床症状を改善する、安全かつ潜在的な補助的療法である可能性が示唆された。Journal of the American College of Nutrition誌オンライン版2018年5月3日号に掲載。

全国の麻疹患者は累積で100例超に

 国立感染症研究所(NIID)の「IDWR感染症発生動向調査速報(2018年第17週:4月23日~4月29日)」(5月9日付)によると、第17週までの全国での麻疹の累積報告数は102例となり、引き続き増加傾向であることが明らかになった。NIIDはまた、5月11日の「IDWR感染症発生動向調査週報(2018年第16週:4月16日~4月22日)」にて、「帰国後の海外渡航者に対しては、2週間程度は麻疹発症の可能性も考慮して健康状態に注意することが重要である」と注意喚起している。

COPDへの配合吸入剤、身体活動にも効果

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、慢性気管支炎や肺気腫を伴う肺の炎症性疾患であり、2018年4月、ガイドラインが5年ぶりに改訂された。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、わが国のCOPD患者を対象に、長時間作用性抗コリン薬であるチオトロピウム(商品名:スピリーバレスピマット)と、長時間作用性β2刺激薬との配合剤であるチオトロピウム/オロダテロール(同:スピオルトレスピマット)の吸入剤の効果を比較検討したVESUTO試験の結果を発表した。この結果は、2018年5月1日付のInternational Journal of COPD誌に掲載された。

抗コリン薬、認知症発症と強く関連/BMJ

 英国・イースト・アングリア大学のKathryn Richardson氏らによる症例対照研究の結果、うつ病、泌尿器系およびパーキンソン病の治療に用いられる抗コリン薬の使用が、将来的な認知症発症と強く関連していることが明らかとなった。この関連は、認知症と診断される15~20年前の曝露でさえ観察されたという。ただし、消化器および心血管系の抗コリン薬では認知症との明らかな関連は認められなかった。これまで、抗コリン作用のある薬剤の使用が、短期的な認知障害と関連があることは知られていた。しかし、報告されている抗コリン薬の使用と将来的な認知機能低下や認知症発症との関連が、抗コリン作用に起因するかどうかは不明であった。BMJ誌2018年4月25日号掲載の報告。

日本人の学歴・職歴と認知症の関連に糖尿病は関与するか

 欧米では、低い社会経済的地位(SES)と認知症との関連は生活習慣病(糖尿病)を介すると報告されている。しかし、わが国では低SESと認知症の関連は研究されていない。今回、敦賀看護大学(福井県)の中堀 伸枝氏らの研究から、低SESと認知症の間のメディエーターとして、生活習慣病の役割はきわめて小さいことが示唆された。BMC Geriatrics誌2018年4月27日号に掲載。

治療前のLDL-コレステロール値でLDL-コレステロール低下治療の効果が変わる?(解説:平山篤志氏)-852

2010年のCTTによるメタ解析(26試験、17万人)でMore intensiveな治療がLess intensiveな治療よりMACE(全死亡、心血管死、脳梗塞、心筋梗塞、不安定狭心症、および血行再建施行)を減少させたことが報告された。ただ、これらはすべてスタチンを用いた治療でLDL-コレステロール値をターゲットとしたものではないこと、MACEの減少も治療前のLDL-コレステロール値に依存しなかったことから、2013年のACC/AHAのガイドラインに“Fire and Forget”として動脈硬化性血管疾患(ASCVD)にはLDL-コレステロールの値にかかわらず、ストロングスタチン使用が勧められる結果になった。

「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」通知へ:厚労省

 厚生労働省の高齢者医薬品適正使用検討会は 5月7日の会合で、「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」について大筋で了承した。本指針では65歳以上の高齢者、とくに平均的な服薬薬剤数が増加する75歳以上に重点をおいて、処方見直しの基本的な考え方や評価・減薬までの流れ、よく使われる薬剤の高齢者における留意点などをまとめている。

non HDL-コレステロールが特定健診の新たな基準に導入された

 2018年4月24日、日本動脈硬化学会(理事長:山下 静也氏)が都内でプレスセミナーを開催した。本セミナーでは、岡村 智教氏(慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学 教授)が、「特定健診におけるLDL・Non-HDLコレステロール」をテーマに、2017年6月に発表された『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版』の内容も踏まえ、講演を行った。