血液内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:63

未治療の高齢CLL、オファツムマブ併用でPFS延長/Lancet

 未治療の高齢者または併存疾患を有する慢性リンパ球性白血病(CLL)の治療において、標準治療薬であるクロラムブシル(国内未承認)にオファツムマブ(商品名:アーゼラ)を併用すると、臨床転帰が大きく改善され副作用プロファイルは管理可能であることが、英国・セントジェームズ大学病院のPeter Hillmen氏らが行ったCOMPLEMENT 1試験で示された。若年者や他の疾患がみられないCLL患者の標準治療は、プリン類似体であるフルダラビンをベースとする多剤併用レジメンであるが、高齢者や併存疾患を有する患者の多くは耐用不能である。オファツムマブは、リツキシマブとは異なる作用機序を持つヒト型抗CD20モノクローナル抗体であり、臨床試験でフルダラビン抵抗性CLLへの有効性が確認されている。Lancet誌オンライン版2015年4月13日号掲載の報告より。

週1回の投与で血友病患者のQOL向上へ イロクテイトがもたらす定期補充療法

 3月10日、都内においてバイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社による血友病のプレスセミナーが、花房 秀次氏(荻窪病院 理事長/血液科 部長)を講師に迎え、開催された。これは同社の血友病A治療薬エフラロクトコグアルファ(商品名:イロクテイト)の発売に関連し行われたものである。

献血後のHb回復に鉄サプリが有効/JAMA

 献血後の低用量鉄分サプリメント服用は、非服用と比較して、ヘモグロビン値の80%回復までの期間を短縮することが、米国・輸血医療研究所(Institute for Transfusion Medicine、ピッツバーグ)のJoseph E. Kiss氏らによる非盲検無作為化試験の結果、示された。服用群の回復までの期間中央値は76日だった。また期間の短縮は、試験のベースラインで層別化したフェリチン値低値(26ng/mL以下)群または高値(26ng/mL超)群ともにみられたという。米国では献血の間隔を8週間空けることとされているが、献血者のヘモグロビン値標準値(12.5g/dL)への回復が遅れる頻度が高く、一部の献血者では貧血になることがみられるという。研究グループは、献血後の鉄分貯蔵状態への鉄サプリ服用の効果を調べるため本検討を行った。JAMA誌2015年2月10日号掲載の報告より。

ホジキンリンパ腫のABVD、BとDの除外は可能か/Lancet

 ドイツ・ホジキン研究グループ(GHSG)によるHD10試験では、早期ホジキンリンパ腫(HL)のfavourable risk例の治療として、ABVD(ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)レジメンを2サイクル施行後に総線量20Gyの放射線区域照射(IFRT)を行い、5年生存率(OS)が96.6%、5年無治療失敗(freedom from treatment failure:FFTF)率は91.2%と良好な成績が得られている。一方、HL患者の治療関連副作用は30年以上持続するとの報告があり、さらなる安全性の改善が求められている。そこで、GHSGは、ABVDからのブレオマイシンとダカルバジンの除外の可能性の検討を目的にHD13試験を行った。研究の詳細はLancet誌オンライン版2014年12月21日号に掲載された。