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Dr.田中和豊の血液検査指南 電解質編

第1回 総論1:生理学第2回 総論2:体液第3回 総論3:輸液第4回 総論4:尿第5回 総論5:酸塩基平衡の歴史第6回 総論6:酸塩基平衡障害の評価方法第7回 総論7:酸塩基平衡評価の実際第8回 各論1:高Na血症第9回 各論2:低Na血症第10回 各論3:K(カリウム)第11回 各論4:CaとP第12回 各論5:Mg、微量元素とビタミン 「Dr.田中和豊の血液検査指南」シリーズの第3弾となる電解質編は総論と各論の2部構成。 電解質総論では生理学、体液、輸液、尿、酸塩基平衡について、基礎となる部分を解説します。苦手な人も多い「電解質」。そんな方にも理解しやすいよう尿細管やイオンチャネル、煩雑な数式などはできるだけ使用せず、簡略化し、エッセンスだけを解説していきます。電解質各論では、Na、K、Ca、P、Mgなど血液検査でそれぞれの電解質の異常を診たときのDr.田中和豊式“鉄則”と“フローチャート”を示して電解質異常へのアプローチを徹底的にレクチャーします。医学生、臨床研修医は必見です!もう「電解質は苦手」とは言わせません!※この番組をご覧になる際に、「問題解決型救急初期検査 第2版(医学書院)」ご参考いただくと、より理解が深まります。書籍はこちら ↓【問題解決型救急初期検査 第2版(医学書院)】第1回 総論1:生理学Dr.田中和豊の血液検査指南の第3弾、電解質編がスタート。生理学からレクチャーしていきますが、その前に、苦手意識を持つ人も多い「電解質」。なぜ電解質がわからないのか を確認してみましょう。そこに苦手意識を解消するヒントが隠れているからです。生理学では、人間の細胞とその環境を理解するために、生命の誕生と進化についてお話します。その後、体液維持のメカニズム、浸透圧調節系、容量調節系についてわかりやすい図を用いて解説します。第2回 総論2:体液Dr.田中和豊の血液検査指南「電解質編」の第2回は「体液」を解説します。人体の60%を占める液体のうち、40%は細胞内液で20%が細胞外液です。そして、20%の細胞外液のうち、15%は細胞と細胞の間の細胞間質液で、残りの5%が血漿です。脱水症や電解質異常の場合、その体液分画の比率に異常が生じている可能性があります。そのような疾患の体液分画異常を推定するために用いられるのが体液評価の指標で、容量調節系であるNa平衡を評価する指標と浸透圧調節系である水平衡を評価する指標が存在します。これらの指標を使って、どのように体液を評価していくのか。Dr.田中和豊のわかりやすい解説で、理解を深めていきましょう! 第3回 総論3:輸液Dr.田中和豊の血液検査指南「電解質編」の第3回は「輸液」の解説です。「輸液」についてどう感じていますか?「計算が面倒」「時間がない」「なんとなく」などさまざまなご意見があるのではないでしょうか?この番組では、計算しなければならないという輸液に対する「強迫観念」を捨て、「おおざっぱ」な輸液方法をお教えします。第4回 総論4:尿前回の第3回では“輸液”で水分を“入れる”ことを確認しました。今回は“尿”、すなわち水分を“出す”、“出る”ことについて考えていきましょう。尿とは、水溶性老廃物を溶質、水を溶媒とする水溶液。しかし、単なる水溶液ではありません。人間が陸上で生きていくためには、人体の体液量と濃度を一定に調整することが必要なのです。そのため、生体は、尿の量と濃度をリアルタイムでコントロールして排出しているのです。それではその尿の量や濃度はどのようにコントロールされているのでしょうか。Dr.田中和豊がわかりやすく解説します。第5回 総論5:酸塩基平衡の歴史1884年に初めて化学上、「酸塩基」が定義されました。その後、生体における酸塩基平衡はCopenhagenアプローチ、Bostonアプローチ、Stewartアプローチなどさまざまな理論が展開されてきました。それはどのような考え方から生まれたのか、そしてその議論の決着は?Dr.田中和豊が酸塩基平衡の歴史を興味深く紐解いていきます。第6回 総論6:酸塩基平衡障害の評価方法今回は、酸塩基平衡の評価方法について確認していきましょう。前回で紹介したいくつかの評価方法の中でも、医師国家試験や内科専門医試験に出題されるのはBoston Approachによる酸塩基平衡の評価方法です。ですので、まずはこの評価方法を身に付けていきましょう。Dr.田中和豊公安の、人体の酸塩基平衡の状態を見立てた「酸塩基平衡の海」。これを基に考えていくことによって、そのときの人体の状況と、どのように治療すればよいのかなどが理解できるようになります。第7回 総論7:酸塩基平衡評価の実際総論編の最終回、酸塩基平衡障害の実際の症例を基に評価を行っていきます。これまでに出てきた酸塩基平衡の海や、Dr.田中和豊式チャートを使って評価を進めていきましょう。さらには、二次性反応の簡易判定法の計算式を語呂合わせで覚えるなど、実際の臨床の現場で役立つ内容となっています。また、総論の総まとめでは、これまで示してきた輸液・電解質・酸塩基平衡の三角形だけではなく、新たに六面体という考え方を示しています。ぜひご確認ください。第8回 各論1:高Na血症今回から、各論に入っていきます。電解質異常の緊急性を考えると、高K血症>高Ca血症>Na異常の順になりますが、番組では、Na→K→Ca/P→Mg/Zn/Cuの順に解説していきます。まずは高Na血症からです。高Na血症の定義、発生機序を理解することから。そのうえで、高Na血症の際、どのようにアプローチするのかをDr.田中和豊式フローチャートで確認しましょう。どのように治療するのか、輸液の選択、輸液量や速度の決め方についてもお教えします。Dr.田中和豊のシンプルでわかりやすい解説でしっかりと頭の中に入ってくることでしょう。第9回 各論2:低Na血症各論の第2回は低Na血症です。まずは、低Na血症の定義と、その症状を確認しましょう。そのうえで、どのように診断・治療していくのかをDr.田中和豊式フローチャートで確認し、実際の治療については症例も提示しながら解説します。輸液の種類は?量は?スピードは?それらをどのように決定していくのか、またそのほかにも3%食塩水の作り方など、臨床で迷うところをしっかりとカバーします。第10回 各論3:K(カリウム)今回はK(カリウム)についてみていきます。Kの基準値を覚えておくことは重要です。Kの値を見て、すぐに行動に移す必要があるからです。とくに高K血症は、電解質異常の中で一番緊急性が高いので、まずは治療を行います。慌てずにしっかりと対応できるよう、やるべきことを確認しておきましょう。低Na血症は、比較的緊急性は高くありませんが、原因探索を行い、適切な治療を行えるよう、Dr.田中和豊式フローチャートと鉄則で確認しましょう!第11回 各論4:CaとP各論の第4回目はCa(カルシウム)とP(リン)について解説します。CaとPはホルモンでコントロールされるため、腎臓内科ではなく、内分泌内科で扱われることが多い電解質です。ですが、CaやPの異常は日常的によく遭遇するため、専門領域に関係なく、すべての医師にとって知っておかなければならない電解質です。それぞれの基準値、定義などから実際の治療例までをDr.田中和豊がわかりやすく解説します。第12回 各論5:Mg、微量元素とビタミン電解質編の最終回は、マグネシウム、微量元素とビタミンについて確認していきます。マグネシウムはルーティーンの生化学検査ではチェックしません。しかしながら、Mg異常は全身の臓器にさまざまな症候を起こしえます。そのため、まずMg異常で起こる症候を知り、症候から異常を疑って検査することが重要です。微量元素とビタミンは、栄養の領域で、医師の仕事ではなく、栄養士の仕事という先入観がありませんか?しかし、実は栄養を改善するだけで多くの病態が改善します。不要な検査や薬物を削減するためにも、しっかりと確認しておきましょう。電解質はNa, K, Ca, Pだけではなく、Mg、そして微量元素とビタミンまで日常診療で注意することが、臨床力アップにつながります!

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過去のものとは言わせない~SU薬の底力~【令和時代の糖尿病診療】第6回

第6回 過去のものとは言わせない~SU薬の底力~最近、新薬に押されてめっきりと処方数が減ったSU薬。低血糖を来しやすい、血糖変動が大きくなるなど罵詈雑言を並べ立てられ、以前はあれほど活躍していたのにもかかわらず、いまや悪者扱いされている。私が研修医のころは、経口薬といえばSU薬(BG薬はあったもののほとんど使われなかった)、注射剤といえばインスリン(それも速効型と中間型の2種類しかない)、加えて経口薬とインスリンの併用などはご法度だった時代である。同じような時代を生きてきた先生方にこのコラムを読んでいただけるか不安だが、今回はSU薬をテーマに熟年パワーを披露してみたい。最近の若手医師はこの薬剤をほとんど使用しなくなり、臨床的な手応えを知らないケースも多いだろう。ぜひ、つまらない記事と思わずに読んでいただきたい。もしかしたら考え方が変わるかもしれない。SU薬は、スルホンアミド系抗菌薬を研究していた際に、実験動物が低血糖を示したことで発見されたというユニークな経緯を持つ。1957年に誕生し、第一~三世代に分けられ、現在使用されているのは第二世代のグリベンクラミドとグリクラジド、第三世代のグリメピリドである。血糖非依存性のインスリン分泌促進薬で、作用機序は膵臓のβ細胞にあるSU受容体と結合してATP依存性K+チャネルを遮断し、細胞膜に脱分極を起こして電位依存性Ca2+チャネルを開口させ、細胞内Ca2+濃度を上昇させてインスリン分泌を促進する。血糖降下作用は強力だが、DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬と違い、血糖非依存性のため低血糖には注意が必要で、日本糖尿病学会の治療ガイドには、使用上の注意として(1)高齢者では低血糖のリスクが高いため少量から投与を開始する、(2)腎機能や肝機能障害の進行した患者では低血糖の危険性が増大する、と記載されている。この2点に気を付けていただければ、コストパフォーマンスが最も良好な薬剤かと思われる。まずはこの一例を見ていただきたい。75歳男性。罹病歴29年の2型糖尿病で、併存疾患は高血圧、脂質異常症、高尿酸血症および肺非結核性抗酸菌症。三大合併症は認めていない。α-GI薬から開始し、その後グリニド薬に変更したが、14年前からSU薬+α-GI(グリメピリド1mg+ボグリボース0.9mg/日)に変更。体重も大きな増減なく標準体重を維持し、HbA1cは6%台前半で低血糖症状もなく、経過は良好であった。そこで主治医は、朝食後2時間値70~80mg/dLが時折見られることから無自覚低血糖の可能性も加味し、後期高齢者になったのを機にグリメピリドを1mgから0.5mgに減量したところ、HbA1cがなんと1%も悪化してしまった。症例:血糖コントロール(HbA1c)および体重の推移この患者には肺病変があるのでもともと積極的な運動はできず、HbA1cの季節性変動もない。また、食事量も変わりなく体重変化もないため、SU薬の減量がもっともらしい原因として考えられた。よって、慌てて元の量に戻したケースである。このような症例に出くわすことは、同世代の先生方には十分理解してもらえるだろう。いわゆる「由緒正しき日本人糖尿病」で、非肥満のインスリン分泌が少し低い患者である。これを読んでも、あえてSU薬を使う必要があるのかという反論もあろう。新しい経口糖尿病治療薬は、血糖降下作用のみならず大血管障害などに対し少なくとも非劣性であることが必要だが、最近の薬剤はむしろ大血管障害や腎症に対しても優越性を持つ薬剤が出てきているではないか。さらには、血糖依存性で低血糖が起こりにくく、高齢者にも使用しやすい。確かにそのとおりなのだが、エビデンスでいうとSU薬も負けてはいないのだ。次に説明する。最近の報告も踏まえたSU薬のエビデンス手前みそにはなるが、まずはわれわれの報告1)から紹介させていただく。2型糖尿病患者における経口血糖降下薬の左室心筋重量への影響画像を拡大するネットワークメタ解析を用いて、2型糖尿病患者における左室拡張能を左室心筋重量(LVM)に対する血糖降下薬の効果で評価した結果、SU薬グリクラジドはプラセボと比較してLVMを有意に低下させた唯一の薬剤だった(なお、この時SGLT2阻害薬は文献不足により解析対象外)。左室拡張能の関連因子として、酸化ストレス、炎症性サイトカイン、脂肪毒性、インスリン抵抗性、凝固因子などが挙げられるが、なかでも線溶系活性を制御する凝固因子PAI-1(Plasminogen Activator Inhibitor-1)の血中濃度上昇は、血栓生成の促進、心筋線維化、心筋肥大、動脈硬化の促進および心血管疾患の発症と関連し、2型糖尿病患者では易血栓傾向に傾いていることが知られている。このPAI-1に着目し、2型糖尿病患者におけるSU薬の血中PAI-1濃度への影響をネットワークメタ解析で比較検討したところ、グリクラジドはほかのSU薬に比して血中PAI-1濃度を低下させた2)。これは、ADVANCE研究においてグリクラジドが投与された全治療強化群では心血管疾患の発症が少なかったことや、ACCORD研究においてグリクラジド以外の薬剤が投与された治療強化群での心血管疾患発症抑制効果は見られなかったことなど、大規模試験の結果でも裏付けられる。また、Talip E. Eroglu氏らのReal-Worldデータでは、SU薬単剤またはメトホルミンとの併用療法はメトホルミン単独療法に比べて突然死が少なく、さらにグリメピリドよりグリクラジドのほうが少ないという報告3)や、Tina K. Schramm氏らのnationwide studyでは、SU薬単剤はメトホルミンと比較して死亡リスクや心血管リスクを増加させるが、グリクラジドはほかのSU薬より少ないという報告4)もある。過去のものとは言わせない~SU薬の底力~以上より、SU薬のドラッグエフェクトによる違いについても注目すべきだろう。SU薬は血糖降下作用が強力で安価なため、世界各国では2番目の治療薬として少量から用いられており、わが国でも、やせ型の2型糖尿病患者の2~3剤目として専門医に限らず多く処方されている。結論として、SU薬の使用時は単剤で用いるよりは併用するほうが望ましく、少量で使用することにより安全で確実な効果が発揮できる薬剤だと理解できたかと思う。また、私見ではあるが、高齢者糖尿病が激増している中で、本来ならインスリンが望ましいが、手技的な問題や家庭状況により導入が難しい例、あるいは厳格なコントロールまでは必要ないインスリン分泌の少ない例などは良い適応かと考える。おまけに、とても安価である。決してお払い箱の薬剤ではないことも付け加えさせていただく!1)Ida S, et al. Cardiovasc Diabetol. 2018;17:129.2)Ida S, et al. Journal of Diabetes Research & Clinical Metabolism. 2018;7:1. doi:10.7243/2050-0866-7-1.3)Eroglu TE, et al. Br J Clin Pharmacol. 2021;87:3588-3598.4)Schramm TK, et al. Eur Heart J. 2011;32:1900-1908.

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紹介状に不満がある医師は約7割!その紹介の実態は?/1,000人アンケート

 医療連携の一環として活用される紹介状。正式名称は「診療情報提供書」である。かかりつけ医が高度医療の必要があると判断して患者を紹介したり、その逆で患者の病状が安定したからとかかりつけ医などに戻ってもらう際に使用したりする。だが、この紹介状が名ばかりで実際の情報提供になっていないことがあるらしい。そこで今回、ケアネットでは会員医師1,000人を対象に『紹介状で困ったこと・良かったこと』に関するアンケートを実施した。紹介状に対する不満、開業医「紹介したのに返信がない」が1番 開業医、勤務医各500人にアンケートしたところ、大多数が紹介状の内容に不満を感じており、1番の理由は開業医では「紹介したのに返信がない」、勤務医では「紹介状が手書きで読めない」だった。実際に開業医に対して紹介状の記載ツールを伺ったところ、手書きと回答した方は31%で、年代が上がるほどその割合は増えていた。 次に不満を感じる理由として、開業医は「患者の転帰情報が送られてこない」、勤務医は「患者の丸投げと感じる」を挙げているが、それらの不満コメントをみると開業医だからといって勤務医だけに不満があるわけではなく、開業医同士、勤務医同士でも意見はあるようだ。<開業医の不満>・外科術後患者で術後診断がない(60代、消化器科)・紹介状と、受診したときの処方などの内容が違っていた(60代、外科/乳腺外科)・紹介先から初診診察医が変更になったので新たに紹介状を書くように言われた(60代、整形外科)・92歳で心不全持ちなど、どう見ても外来手術適応外の患者を外来手術目的で紹介してくる開業医の先生が困る(50代、眼科)<勤務医の不満>・かなりの重症患者を連絡なしで患者家族の運転する車で飛び込み受診された(40代、腎臓内科)・患者の希望と記載してあるが、実際は丸投げであったこと(30代、循環器内科/心臓血管外科)・広告の裏紙を使った紹介状で、しかも殴り書きで来たことがある(40代、血液内科)・手書きで判読が困難な紹介状や略語は困ります。(紹介状を)書く際には略語は使いません(60代、循環器内科/心臓血管外科) このほか、それぞれの医師が「良かったと感じた紹介状」や「書く際に心掛けていること」についてもアンケート結果を公開している。アンケート結果の詳細は以下のページに掲載中『受け取った紹介状、開業医/勤務医がモヤっとする第1位は?』<アンケート概要>●タイトル:紹介状で困ったこと・マナー違反と思ったことを教えてください●内容:紹介状のやり取りで開業医/勤務医それぞれが困っていること、良かったと感じたことを調査●実施期間:2022年2月24日(木)●調査方法:インターネット●対象:30代以上の会員医師 1,000人(開業医:500人、勤務医:500人)

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 学術誌、論文、著者の影響力の指標 その1【「実践的」臨床研究入門】第18回

前回は、個別の論文(1次情報)を調べるときによく用いられる代表的な検索データベースの違いについて解説しました。今回からは、学術誌、個別の論文、論文著者の影響力や評価の指標の違いについて解説します。学術誌の影響力の指標皆さんご存知のインパクトファクター(Impact factor:IF)は、個別の論文ではなく、その論文が掲載された学術誌の影響力の指標です。IFの定義をあらためて紹介すると、「対象年の前2年間に、当該学術誌に掲載された論文の対象年の平均引用回数」となります。少しわかりにくいと思いますので、下記に当該学術誌の対象年(2020年)のIFの計算式を示します。A=当該学術誌が2018、2019年に掲載した論文数B=当該学術誌の2018年、2019年の掲載論文が2020年に引用された回数当該学術誌のIF(2020年)=B÷A前回、代表的な論文検索データベースのひとつとして紹介したWeb of Scienceは IFが付与されている学術誌をすべて収載しています。言い換えると、IFはWeb of Science収載論文から算出されているということです。個々の学術誌のIFはWeb of Scienceと同様にクラリベイト・アナリティクスが提供するJournal Citation Reports(JCR)で調べられます(有料契約公開)。一方、Elsevierが提供する検索データベースであるScopusでは、IFと類似したCiteScoreという指標で学術誌の影響力を表しています。CiteScoreとIFの違いは、上記計算式の掲載論文数カウント期間が2年間ではなく3年間であることです。また、CiteScoreはScopus収載論文から算出されます。その結果、学術誌によっては両者の点数に乖離が生じることがありますが、現在のところはIFの方がCiteScoreより広く認知されているでしょう。インパクトファクターをPubMedで表示する方法JCRは大学などの研究教育施設では機関契約しているところも多いと思います。しかし、無料で各々の学術誌のIFを調べるためには、その雑誌のホームページで確認するなど少し手間がかかります。実は、個別の論文が掲載された学術誌のIFはPubMedでも表示することができます。そのためには、WebブラウザのGoogle Chromeの拡張機能である“Pubmed Impact Factor”のインストールが必要です。“Pubmed Impact Factor”は無料ですので、ぜひインストールしてみてください。“Pubmed Impact Factor”のインストールに成功したら、PubMedのトップページを開いてみましょう。試しに、われわれのリサーチ・クエスチョン(RQ)の「Key論文」のひとつであるコクラン・フル・レビュー論文1)の最新版(連載第13回参照)を検索してみます。検索窓に「Key論文」のタイトルもしくはDOI(連載第15回参照)をコピー&ペーストして、“Search”をクリックします。すると、下記またはリンクのように学術誌名の横のカッコ内にIFの数値と“JCR Quartile”が追加で表示されるようになります。Cochrane Database Syst Rev (IF: 9.27; Q1)“JCR Quartile” Q1とは、その学術誌が含まれる研究分野(Cochrane Database Syst RevはJCRでMEDICINE, GENERAL & INTERNALというカテゴリに分類されています)で、Quartile(四分位範囲)のトップ25%以内に位置しているということを示しています。繰り返しますが、今回解説したIFやCiteScoreは学術誌の影響力の指標であって、その学術誌に掲載された個別の論文や著者の影響力や評価の指標ではありません。IFが高い学術誌は、投稿論文数が多く査読も厳しいので採択率も低く、掲載された論文の質は概ね高いとは言えるでしょう。だからと言って、高IF学術誌に掲載された論文の研究結果を鵜呑みにはせず、自身でよく読み込んでキチンと吟味することが重要です。また、IFやCiteScoreの絶対値を異なる研究分野間で比較することは難しいとされています。なぜなら、研究分野ごとに学術誌の数、年間の出版論文数や研究者の数などが違うからです。一方、“JCR Quartile”は、その研究分野での当該学術誌の相対的な位置付けの指標なので、影響度の異なる研究分野間での比較にも使えます。今回紹介したIF、CiteScoreやJCR Quartileという学術誌の影響力の指標は、いずれも被引用回数に基づいたものです。関連研究レビューの際に、論文の信頼性、妥当性の評価のひとつの指標として参考にしてみてください。1)Hahn D et al. Cochrane Database Syst Rev 2020:CD001892.doi: 10.1002/14651858.CD001892.pub4.

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一般的な指標だけから急性腎障害を予測できるか?(解説:今中和人氏)

 急性腎障害(AKI)発生の影響は大きい。複数の新規バイオマーカーと開心術後AKIとの関連が報告されているが、実用面のハードル(結果判明の迅速さ、検体の取り扱い、コストはスクリーニング検査として容認可能か、など)があるのか、あまり普及していない。確かに、たとえば無尿になった後に結果が出るのでは実臨床では使い物にならないが、術前血清クレアチニン(Cr)などの一般的な指標のAKI予測力は不十分である。 本論文は2000~19年のクリーブランド・クリニック本院における成人開心術5万8,526例からAKI予測モデルを作成し、その有用性を3つの関連市中病院の4,734例で確認した(術前Cr 4mg/dl以上や透析患者は除外。術中も含め早々にAKIが明らかな患者も除外)。患者背景は似通っており、年齢中央値60代後半、男性70%前後、白人が90%前後、体重は82~85kg、糖尿病は20%台で、96%が人工心肺下の手術であった。 対象アウトカムは4つで、術後72時間以内または14日以内に生じた、stage 2以上のAKIまたは透析実施とし、説明変数に術前Cr、術後1回目の採血でのCrの変動、血清アルブミン、ナトリウム、カリウム、重炭酸、尿素窒素と、手術終了から1回目の採血までの時間、を採用した。4つのアウトカムそれぞれについて係数の異なる予測数式を作成し、対象アウトカムの発生リスク1%、5%、10%、20%をメルクマールに的中率も検討した。 クリーブランド・クリニック本院では、術後72時間以内に生じたstage 2以上のAKIが4.6%、透析実施が1.48%、14日以内ではそれぞれ5.4%、1.74%であり、関連病院でもほぼ同等のアウトカム発生率だった。術後1回目の採血は、本院では中央値10時間後、関連病院では6時間後に行われた。本論文の主題である予測モデルは、本院症例で術後72時間以内のイベント発生のAUCがそれぞれ0.876、0.916、14日以内発生ではAUC 0.854、0.900で、クリーブランド・クリニックが過去に発表した予測モデル以上に精度が高かった。このモデルを関連病院症例に適用したところ、72時間以内のAUCが0.860、0.879、14日以内だとAUC 0.842、0.873と、良好な予測識別力が実証された。 そもそもAKIは主に術後のCr上昇で定義されるが、これと独立していない説明変数(もちろん、ナトリウムや重炭酸とはオッズ比が桁違い)が含まれること、本モデルはほぼ腎要因だけで構成されているが、AKI発生には人工心肺時間やカテコラミン量など、術中要因・腎前性要因の影響も大きいこと、透析開始の基準が詳述されていないこと、陰性的中率は95%以上、透析に限定すると99%以上と非常に高いが、そもそも事象発生が2%未満と少なく陽性的中率はいま一歩なことなど、気になる点は若干ある。しかし開心術後に必ずチェックし、迅速に結果が得られる指標のみで高精度にAKI発生を予測できた意義は大きい。なお近年は薬剤で尿量を確保することで、AKIはともかく透析は回避できるケースが増えているので、遠からず新バージョンが登場すると思われる。

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心臓手術後の急性腎障害、基礎代謝パネルで予測可能か/JAMA

 心臓手術を受ける患者において、周術期の基礎代謝パネル検査値に基づく予測モデルは、術後72時間以内および14日以内の中等症~重症急性腎障害(AKI)について、良好な予測精度を有することが、米国・クリーブランドクリニックのSevag Demirjian氏らによる検討で示された。AKIの治療は、タイムリーな診断に基づけば効果的である一方、腎障害後の血清クレアチニン値の上昇の遅れが治療開始を遅らせてしまう可能性が示唆されていた。結果を踏まえて著者は、「さらなる研究を行い、リスク予測ツールの利用が臨床アウトカムを改善するかどうかを確認する必要がある」と述べている。JAMA誌2022年3月8日号掲載の報告。患者5万8,526例をベースに、多変数予測モデルを開発・検証 研究グループは、心臓手術後のAKIに関する予測モデルの開発と検証のための検討を行った。2000年1月~2019年12月に米国大学医療センター1施設で心臓手術を受けた成人患者を後ろ向きに観察したコホート(5万8,526例)をベースに、多変数予測モデルを開発。その後、同モデルについて米国の地域病院3施設からの外部コホート(4,734例)で検証した(最終フォローアップは2020年1月15日)。 血清クレアチニン値の周術期変化と心臓手術後の最初の代謝パネルから術後血中尿素窒素、血清ナトリウム、カリウム、重炭酸塩およびアルブミン値を用いてモデルを作成。主要評価項目は、手術後72時間以内および14日以内のKidney Disease: Improving Global Outcomes(KDIGO)に基づく中等症~重症AKIと透析予測モデルを必要としたAKIの、受信者動作特性曲線下領域(AUC)およびキャリブレーション測定値とした。術後72時間以内・14日以内の中等症~重症AKIの予測良好 モデル開発コホート5万8,526例(年齢中央値66[IQR:56~74]歳、男性3万9,173例[67%]、白人種5万1,503例[91%])において、心臓手術後72時間以内の中等症~重症AKIは2,674例(4.6%)、透析を要したAKIは868例(1.48%)であり、14日間以内はそれぞれ3,156例(5.4%)、1,018例(1.74%)が認められた。 手術終了から初回代謝パネルまでの時間中央値は10(IQR:7~12)時間であった。 開発コホートにおいて代謝パネルベースのモデルは、中等症~重症AKIについて術後72時間以内(AUC:0.876、95%信頼区間[CI]:0.869~0.883)、14日以内(0.854、0.850~0.861)ともに優れた予測識別能を示した。透析を要したAKIについても、同72時間以内(0.916、0.907~0.926)、14日以内(0.900、0.889~0.909)と優れた予測識別能を示した。 検証コホート4,734例に(年齢中央値67[IQR:60~74]歳、男性3,361例[71%]、白人種3,977例[87%]おいて、作成モデルは、術後中等症~重症AKIについて72時間以内のAUCは0.860(95%CI:0.838~0.882)、14日以内のAUCは0.842(0.820~0.865)を示した。透析を要したAKIについては、術後72時間以内のAUCは0.879(95%CI:0.840~0.918)、14日以内のAUCは0.873(0.836~0.910)を示した。 Spiegelhalter z検定で評価したキャリブレーションはp>0.05で、開発および検証モデルいずれも適切なキャリブレーションであることが示唆された。

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腎不全患者の腎移植は特定の背景因子の違いに大きく影響されることなく、透析継続例の生命予後に勝る(解説:浦信行氏)

 BMJ誌に掲載された本論文のメタ解析の結果は大方の予想どおり、腎移植例の生命予後が透析継続例に勝るとの結論であり、そのハザード比(HR)は0.45ときわめて高いものであった。このような報告は従来も数多くあったが、比較的最近の2011年に発表されたシステマティックレビューは192万2,300例の解析であり、本研究より多数例の報告である。しかし、従来のものは対象の透析例が移植待機例以外も含んでおり、本来移植非適応の症例を含んでおり、対象の選択バイアスを含むものである。したがって本研究の症例の選択バイアスを除去した意義は大きい。 ところで、48の報告のうち11件が有意性を認めない層が特定されたと報告しているが、その11の報告の内容には一貫性がない。たとえば年齢層であるが、報告によって65~70歳、70歳以上、基礎疾患は糸球体腎炎、高血圧性腎硬化症もしくは遺伝性疾患、糖尿病性腎症、また基礎疾患ではないがCOPD合併例など、まったく一定の傾向がない。移植後各時期の生命予後に関しては、術後3ヵ月目までは、手術そのものの影響や、化学療法開始時のリスク、麻酔のリスクなどでむしろ悪いが、その後は一貫して移植例の予後は良い。 メタアナリシスでは18の研究を対象としているが、地域性に関しては、南米の報告は研究が2報のみで統計学的な有意差はなかったが、他の地域との成績の有意差もなかった。また、生体腎移植と死体腎移植との成績の差はなく、60歳未満と60歳以上との差もなかったとのことである。腎移植も透析も技術的進歩は目覚ましいものがあるが、西暦2000年以前と以後を比較しても、やはり同様に腎移植例優位の結果であった。 やはり、腎移植希望例に対する移植腎の、確保、供給の困難性が最大の障害である。

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腎不全患者の生存有益性、腎移植vs.透析/BMJ

 ほとんどの腎不全患者において腎移植は全死因死亡を減少させる優れた治療法であるが、一部のサブグループでは生存有益性がない可能性があることを、英国・バーミンガム大学のDaoud Chaudhry氏らがシステマティックレビューおよびメタ解析の結果、報告した。腎不全患者において、腎移植は透析よりも優れた生存率をもたらすが、進行慢性腎臓病患者や透析患者のほとんどは腎移植待機リストに載っていない。そのため、臨床診療の進化を踏まえた腎不全患者の生存有益性に関する検討の必要性が示唆されていた。今回の結果を踏まえて著者は、「ドナー臓器の不足が続いており、腎不全患者の意思決定に役立つより良い情報を提供するため、さらなるエビデンスが必要である」とまとめている。BMJ誌2022年3月1日号掲載の報告。腎移植vs.透析継続による死亡を比較した試験結果をメタ解析 研究グループは、MEDLINE、Ovid Embase、Web of Science、Cochrane CollectionおよびClinicalTrials.govを用い、2021年3月1日までに発表された研究について検索し、移植手術待機中の腎不全患者を対象に移植と透析の全死因死亡を評価した比較試験を特定した。 2人の評価者がそれぞれデータを抽出し、組み込まれた試験のバイアスリスクを評価するとともに、DerSimonian-Lairdランダム効果モデルを用いてメタ解析を実施し、サブグループ解析、感度解析、メタ回帰により異質性を検討した。腎移植は全体として生存有益性あり、ただし一部のサブグループでは生存有益性なし 無作為化比較試験はなく、観察研究48件(合計124万5,850例)が特定された。 48件中44件(92%)の研究が、透析と比較し腎移植に関連する長期(最低1年)の生存有益性を報告していた。しかし、このうち11件の研究では、透析継続と比較して腎移植で統計学的に有意な有益性を認めない層が特定された。 メタ解析には18件が組み込まれ、腎移植の生存有益(ハザード比:0.45、95%信頼区間:0.39~0.54、p<0.001)が示されたが、サブグループ解析、感度解析あるいはメタ回帰解析でも有意な異質性が認められた。

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー CONNECTED PAPERSの活用 その3【「実践的」臨床研究入門】第17回

検索データベースの違いを知る前回は“CONNECTED PAPERS”を用いて、われわれのリサーチ・クエスチョン(RQ)の「Key論文」1)であるコクラン・システマティック・レビュー(SR:systematic review)以降に出版された関連研究論文について概観しました。今回からは、これらの関連研究を個別に見ていきたいと思います。前回、「Key論文」1)以降に出版された、糖尿病性腎疾患患者における低たんぱく食療法の臨床効果を検証したランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)を対象とした非コクランSR5編の結果を表にまとめて比較しました(連載第16回参照)。O(アウトカム)である推定糸球体濾過量(eGFR)低下速度の変化のメタ解析の結果が、個々のSR論文によって異なることに疑問を持たれた読者の方もいらっしゃると思います。これらの差異はそれぞれのSR論文の対象論文検索戦略(検索日、使用したデータベース、検索式、など)の違いに依るところが大きいと考えられます。下の表は、これら5編のSRの検索日、使用したデータベース、eGFR低下速度の変化というOのメタ解析に組み入れたRCT数、および解析対象患者数をまとめたものです。画像を拡大するISRCTNInternational Standard Randomized Controlled Trial NumberUMIN-CTRUniversity Hospital Medical Information Network-Clinical Trials RegistryCNKIChina National Knowledge Infrastructure個々の非コクランSRの“Methods”に記述されている論文検索戦略をよく読んで比較してみると、検索日はもちろん違いますが、使用したデータベースもかなり異なることがわかります。以下に、個別の論文(1次情報)(連載第3回参照)を調べるときに有用な代表的な検索データベースの違いを整理してみました。画像を拡大するMEDLINE、 EMBASEはこれまで取り上げた上記5つすべての非コクランSRで、CENTRALはひとつのSR4)以外すべてで使用されています。非コクランSR3編2-4)では米国の臨床試験登録データベースであるClinicalTrials.govも検索されています。 わが国から発信された非コクランSR3)ではClinicalTrials.govに加えて、日本の国立大学病院医療情報ネットワーク(University Hospital Medical Information Network:UMIN)が運営する臨床試験登録システムやGoogle Scholarも使用しています。一方、中国からの非コクランSR5)では、中国の電子ジャーナル検索データベース(CNKI、VIP Information、Wanfang Data)が使用されており、解析組み入れRCT数と解析対象患者数が突出して多いことが見て取れます。1)Robertson L, et al. Cochrane Database Syst Rev.2007 Oct. 17:CD002181.DOI: 10.1002/14651858.CD002181.pub22)Pan Y, et al. Am J Clin Nutr. 2008 Sep;88:660-6.3)Nezu U, et al. BMJ Open. 2013 May 28;3:e002934.4)Zhu HG, et al. Lipids Health Dis. 2018 Jun 19;17:141.5)Li XF, et al. Lipids Health Dis.2019 Apr 1;18:82.6)Li Q, et al. Diabetes Ther. 2021 Jan;12:21-36.

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高血圧性臓器障害評価【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q4

高血圧性臓器障害評価Q4高血圧による臓器障害評価の「一般検査」として高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)で明記された検査に、下記のうち当てはまらないものは?(1つのみ)心電図心エコーeGFR蛋白尿(定性)眼底検査

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オンライン?現地?学会参加状況と今年の開催希望/会員医師アンケート

 新型コロナウイルス感染流行の影響で、この2年あまり、学術集会はオンライン・ハイブリッド形式での開催が主流になっている。オンライン化によって医師の学術集会への参加状況は変わったのか。2020年の調査(急増するオンライン学会、参加経験と満足度は?/医師1,000人に聞きました)に引き続き、会員医師1,000人に昨年の参加状況や今年以降に希望する開催形態を聞いた。 「2021年に参加した学術集会の総数」を聞いた質問では、「2」との回答者が最多(22%)だったが、「0」との回答者が13%いる一方で「10以上」との回答者4%いるなどバラツキが見られた。 年代別に見ると、30代は平均2.8回(うちオンライン参加2.4回)、40代は3.3回(同2.7回)、50代は2.8回(同2.6回)と大きな差はなく、かつオンラインで参加した割合が高かったが、60代以上は4.1回(3.0回)と参加数が多く、ほかの世代に比べて現地参加した人の割合が高かった。 「オンライン開催になったことで初参加した学術集会はありますか?」(カッコ内は回答者の標榜科)との質問では、「日本内科学会」(循環器内科、腎臓内科等)、「日本内科学会地方会」(内科)、日本感染症学会(内科、産婦人科等)、「日本禁煙学会」(外科)等の多様な回答が集まった。専門領域の中心となる学会ではないが、サブ領域や従来から関心のあった分野の学会がオンライン化で参加しやすくなったので参加してみた、という流れのようだ。 「現地/オンライン/ハイブリッドのうち、今後数年間における学術集会の開催形式として、希望する形式はどれですか?」という質問には、「ハイブリッド」が60%で圧倒的な支持を集め、「オンライン」は27%、「現地」は13%だった。 各開催形態のメリット・デメリットを聞いた質問においても、ハイブリッド形式は「時間効率がよく、ギリギリまで仕事ができる」「コロナの流行状況によって判断できる」とメリットを挙げる声が多数だった。ハイブリッド形式のデメリットとしては「特にない」という声のほか、「開催費用がかさんで参加料が高くなりそう」「開催者の手間が多くなる」といった、参加者よりも開催者側からの問題点を挙げる声が目立った。アンケート結果の詳細は以下のページに掲載中『オンライン?現地?学会参加状況と今年の開催希望/会員医師アンケート』<アンケート概要>・タイトル:オンライン学会の参加状況について・内容:2021年の学会参加状況と、2022年に向けて希望する開催形式について。・対象:ケアネット会員医師1,000人(勤務先の病床数20床以上)・実施期間:2021年12月20日(月)・調査方法:インターネット

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標準薬ながら血糖降下薬を超えるメトホルミンの可能性【令和時代の糖尿病診療】第5回

第5回 標準薬ながら血糖降下薬を超えるメトホルミンの可能性今回のテーマであるビグアナイド(BG)薬は、「ウィキペディア(Wikipedia)」に民間薬から糖尿病治療薬となるまでの歴史が記されているように、なんと60年以上も前から使われている薬剤である。一時、乳酸アシドーシスへの懸念から使用量が減ったものの、今や2型糖尿病治療において全世界が認めるスタンダード薬であることは周知の事実である。そこで、メトホルミンの治療における重要性と作用のポイント、その多面性から血糖降下薬を超える“Beyond Glucose”の可能性もご紹介しようかと思う。なお、ビグアナイドにはフェンフォルミン、メトホルミン、ブホルミンとあるが、ここから先は主に使用されているメトホルミンについて述べる。作用機序から考えるその多面性まず、メトホルミンについて端的にまとめると、糖尿病治療ガイド2020-20211)の中ではインスリン分泌非促進系に分類され、主な作用は肝臓での糖新生抑制である。低血糖のリスクは低く、体重への影響はなしと記載されている。そして主要なエビデンスとしては、肥満の2型糖尿病患者に対する大血管症抑制効果が示されている。主な副作用は胃腸障害、乳酸アシドーシス、ビタミンB12低下などが知られる。作用機序は、肝臓の糖新生抑制だけを見ても、古典的な糖新生遺伝子抑制に加え、アデニル酸シクラーゼ抑制、グリセロリン酸シャトル抑制、中枢神経性肝糖産生制御、腸内細菌叢の変化、アミノ酸異化遺伝子抑制などの多面的な血糖降下機序がわかっている2)。ほかにも、メトホルミンはAMPキナーゼの活性化を介した多面的作用を併せ持ち、用量依存的な効果が期待される(下図)。図1:用量を増やすとAMPキナーゼの活性化が促進され、作用が増強する1990年代になって、世界的にビグアナイド薬が見直され、メトホルミンの大規模臨床試験が欧米で実施された。その結果、これまで汎用されてきたSU薬と比較しても体重増加が認められず、インスリン抵抗性を改善するなどのメリットが明らかになった。これにより、わが国においても(遅ればせながら)2010年にメトホルミンの最高用量が750mgから2,250mgまで拡大されたという経緯がある。メトホルミンの作用ポイントと今後の可能性それでは、メトホルミンにおける(1)多面的な血糖降下作用(2)脂質代謝への影響(3)心血管イベントの抑制作用の3点について、用量依存的効果も踏まえてみてみよう。(1)多面的な血糖降下作用メトホルミンもほかの血糖降下薬と同様に、投与開始時のHbA1cが高いほど大きい改善効果が期待でき、肥満・非肥満によって血糖降下作用に違いはみられない。用量による作用としては、750mg/日で効果不十分な場合、1,500mg/日に増量することでHbA1cと空腹時血糖値の有意な低下が認められ、それでも不十分な場合に2,250mg/日まで増量することでHbA1cのさらなる低下が認められている(下図)。また、体重への影響はなしと先述したが、1,500mg/日以上使用することにより、約0.9kgの減量効果があるとされている。図2:1,500mg/日での効果不十分例の2,250mg/日への増量効果画像を拡大するさらには高用量(1,500mg以上)の場合、小腸上部で吸収しきれなかったメトホルミンが回腸下部へ移行・停滞し、便への糖排泄量が増加するといわれており、小腸下部での作用も注目されている。これは、メトホルミンの胆汁酸トランスポーター(ASBT)阻害作用により再吸収されなかった胆汁酸が、下部消化管のL細胞の受容体に結合し、GLP-1分泌を促進させるというものである(下図)3)。図3:メトホルミンによるGLP-1分泌促進機構(仮説)画像を拡大するまた、in vitroではあるが、膵β細胞に作用することでGLP-1・GIP受容体の遺伝子発現亢進をもたらす可能性が示唆されている4)。よって、体重増加を来しにくく、インクレチン作用への相加効果が期待できるメトホルミンとインクレチン製剤(DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬)の併用は相性が良いといわれている。(2)脂質代謝への影響あまり知られていない(気に留められていない?)脂質代謝への影響だが、メトホルミンは肝臓、骨格筋、脂肪組織においてインスリン抵抗性を改善し、遊離脂肪酸を低下させる。また、肝臓においてAMPキナーゼの活性化を介して脂肪酸酸化を亢進し、脂肪酸合成を低下させることによりVLDLを低下させるという報告がある5)。下に示すとおり、国内の臨床試験でSU薬にメトホルミンを追加投与した結果、総コレステロール(TC)、LDLコレステロール(LDL-C)、トリグリセリド(TG)が低下したが、有意差は1,500mg/日投与群のみで750mg/日ではみられない。糖尿病専門医以外の多くの先生方は500~1,000mg/日までの使用が多いであろうことから、この恩恵を受けられていない可能性も考えられる。図4:TC、LDL-C、TGは、1,500mg/日投与群で有意な低下がみられる画像を拡大する(3)心血管イベントの抑制作用メトホルミンの心血管イベントを減らすエビデンスは、肥満2型糖尿病患者に対する一次予防を検討した大規模臨床試験UKPDS 346)と、動脈硬化リスクを有する2型糖尿病患者に対する二次予防を検討したREARCHレジストリー研究7)で示されている。これは、体重増加を来さずにインスリン抵抗性を改善し、さらに血管内皮機能やリポ蛋白代謝、酸化ストレスの改善を介して、糖尿病起因の催血栓作用を抑制するためと考えられている8)。ここまで主たる3点について述べたが、ほかにもAMPKの活性化によるがんリスク低減や、がん細胞を除去するT細胞の活性化、そして糖尿病予備軍から糖尿病への移行を減らしたり、サルコペニアに対して保護的に働く可能性などを示す報告もある。さらに、最近ではメトホルミンが「便の中にブドウ糖を排泄させる」作用を持つことも報告9)されており、腸がメトホルミンの血糖降下作用の多くを担っている可能性も出てきている。しかし、どんな薬物治療にも限界がある。使用に当たっては、日本糖尿病学会からの「メトホルミンの適正使用に関するRecommendation」に従った処方をお願いしたい。今や医学生でも知っている乳酸アシドーシスのリスクだが、過去の事例を見ると、禁忌や慎重投与が守られなかった例がほとんどだ。なお、投与量や投与期間に一定の傾向は認められず、低用量の症例や投与開始直後、あるいは数年後に発現した症例も報告されている。乳酸アシドーシスの症例に多く認められた特徴としては、1.腎機能障害患者(透析患者を含む)、2.脱水、シックデイ、過度のアルコール摂取など、患者への注意・指導が必要な状態、3.心血管・肺機能障害、手術前後、肝機能障害などの患者、4.高齢者とあるが、まずは経口摂取が困難で脱水が懸念される場合や寝たきりなど、全身状態が悪い患者には投与しないことを大前提とし、以上1~4の事項に留意する。とくに腎機能障害患者については、2019年6月の添付文書改訂でeGFRごとの最高用量の目安が示され、禁忌はeGFRが30未満の場合となっているため注意していただきたい。図5:腎機能(eGFR)によるメトホルミン最高投与量の目安画像を拡大するBasal drug of Glucose control&Beyond Glucose、それがBG薬まとめとして、最近の世界動向をみてみよう。米国糖尿病学会(ADA)は昨年12月、「糖尿病の標準治療2022(Standards of Medical Care in Diabetes-2022)」を発表した。同文書は米国における糖尿病の診療ガイドラインと位置付けられており、新しいエビデンスを踏まえて毎年改訂されている。この2022年版では、ついにメトホルミンが2型糖尿病に対する(唯一の)第一選択薬の座から降り、アテローム動脈硬化性疾患(ASCVD)の合併といった患者要因に応じて第一選択薬を判断することになった。これまでは2型糖尿病治療薬の中で、禁忌でなく忍容性がある限りメトホルミンが第一選択薬として強く推奨されてきたが、今回の改訂で「第一選択となる治療は、基本的にはメトホルミンと包括的な生活習慣改善が含まれるが、患者の合併症や患者中心の医療に関わる要因、治療上の必要性によって判断する」という推奨に変更された。メトホルミンが第一選択薬にならないのは、ASCVDの既往または高リスク状態、心不全、慢性腎臓病(CKD)を合併している場合だ。具体的な薬物選択のアルゴリズムは、「HbA1cの現在値や目標値、メトホルミン投与の有無にかかわらず、ASCVDに対する有効性が確認されたGLP-1受容体作動薬またはSGLT2阻害薬を選択する」とされ、考え方の骨子は2021年版から変わっていない。もちろん、日本糖尿病学会の推奨は現時点で以前と変わらないことも付け加えておく。メトホルミンが、これからもまだまだ使用され続ける息の長い良薬であろうことは間違いない。ぜひ、Recommendationに忠実に従った上で、用量依存性のメリットも感じていただきたい。1)日本糖尿病学会編・著. 糖尿病治療ガイド2020-2021. 文光堂;2020.2)松岡 敦子,廣田 勇士,小川 渉. PHARMA MEDICA. 2017;35:Page:37-41.3)草鹿 育代,長坂 昌一郎. Diabetes Frontier. 2012;23:47-52.4)Cho YM, et al. Diabetologia. 2011;54:219-222.5)河盛隆造編. 見直されたビグアナイド〈メトホルミン〉改訂版. フジメディカル出版;2009.6)UKPDS Group. Lancet. 1998;352:854-865.7)Roussel R, et al. Arch Intern Med. 2010;170:1892-1899.8)Kipichnikov D, et al. Ann Intern Med. 2002;137:25-33.9)Yasuko Morita, et.al. Diabetes Care. 2020;43:1796-1802.

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英語で「体重が増えました」は?【1分★医療英語】第15回

第15回 英語で「体重が増えました」は?How’ve you been since the last time I saw you?(その後いかがですか?)I’ve put on loads of weight in the last few months.(この数ヵ月でだいぶ体重が増えました)《例文1》I gained some weight during lockdown.(ロックダウン中に太りました)《例文2》Changing your eating habits is the best way to lose weight.(食習慣を変えるのが、一番良い体重の減らし方です)《解説》「体重が増えた」という表現は、“put on weight”や“gain weight”、“grow heavier/fatter”などと表現されます。一方で「体重が減った」場合には、“lose weight”や“slim down”、“become thinner”などの表現があります。米国、英国では、体重や身長を“pound”、“feet”、“inch”を使って表現します。1ポンド=約0.45kg、1フィート=30.48cm、1インチ=2.54cmです。また、とくに体重を表すときに、“stone”という単位もよく使われます。“stone”は14ポンド(約6.36kg)のことで、“To lose a stone”で「6.36kg減る」という意味になります。“I’ve put on 2 stones in the last year.”(ここ1年で約13キロ増えました)という感じで使います。講師紹介

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事例043 エドキサバン(リクシアナOD錠)の査定【斬らレセプト シーズン2】

解説事例は他院から紹介を受けて3ヵ月ごとに当院で継続フォローしていた患者。紹介を受けた通りに処方を継続していたところ、9月再診時に処方したエドキサバン(商品名:リクシアナOD錠)60mg(以降「同剤」と言う)が、保険診療上で医学的に不適当を示すC事由(医学的理由による不適当)にて査定となりました。診療録を確認したところ、前回6月受診時にも同剤が処方されていました。そのときには査定はありませんでした。さらに査定の原因を調べるため、同剤の添付文書を参照したところ、対象疾病は「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症)」とありました。「静脈血栓症」のみでは認められなくなったのではないかと考えました。しかし、査定理由がC事由であったために他に原因があるのではないかと考え、さらに添付文書を確認してみました。すると「禁忌」の記述の中に、腎不全があり、同剤60mgは、「体重60kg超えに投与し、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する」と記載がありました。レセプトに「慎重投与」とコメントはありましたが体重の記載はありません。したがって、審査機関のコンピュータチェックの内容が添付文書に基づくように厳しくなり、かつコメント記入時に行われる目視審査でも投与要件の記載が不足しているという複合的な理由により、医学的に不適当とするC事由が適用されたものと考えました。同じ期間の同様の事例で「糖尿病性網膜症」の既往患者も査定対象となっていました。医師には事情を説明し、他院からの処方であっても添付文書に沿って処方をいただくこと、必要があれば検査結果などを添えて審査の判断をしてもらうことで承諾をいただきました。また、レセプトチェックシステムには、同剤60mgには適切な病名と体重コメントが必要であることがチェックできるように登録して査定対策としました。

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー  CONNECTED PAPERSの活用 その2【「実践的」臨床研究入門】第16回

見逃していたかもしれない関連研究を調べる前回は“CONNECTED PAPERS”の概要と使い方のはじめのステップについて解説しました。今回は、われわれのリサーチ・クエスチョンのトピックについて、見逃していたかもしれない関連研究を調べてみたいと思います。“CONNECTED PAPERS”を用いると「Key論文」1)を中心とした関連研究の関係性がリンクのように中央のウィンドウに図示されます。個々の論文のノード(連載第15回参照)にマウスオーバーすると、その論文のタイトルとAbstractがWebページの向かって右側のウィンドウに表示されます。そこにはその論文のDigital Object Identifier(DOI)(連載第15回参照)やPubMedへのリンクも貼られています。向かって左側のウィンドウには「Key論文」1)を筆頭に関連研究が列挙されています。こちらのウィンドウにある“Expand”というボタンをクリックすると、ウィンドウが拡大し、関連研究論文各々の「論文タイトル」、「著者」、「出版年」、「被引用数」、「引用論文数」、(「Key論文」1)からの)「類似性」という文献情報が列記されていることがわかります。デフォルトでは「類似性」順に並んでいますが、上記の文献情報項目毎にソート(並べ替え)することができます。ここでは、コクラン・フル・レビュー論文である「Key論文」1)以降の関連研究をまずは見てみたいので、「出版年」の降順でソートしてみましょう。すると、連載第16回執筆時点(2022年1月)では、「Key論文」1)が出版された2007年以降に以下の関連研究論文が出版されていることがわかります(臨床研究かつDOIが確認されたものに限定)。ランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)1編2)システマティック・レビュー(SR: systematic review)8編3-10)総説1編11)なんと、RCTをメタ解析したSRが2008年以降に8編もヒットしました。そのうち連載第12回で取り上げた非糖尿病患者をP(対象)としたコクランSR1編4)、非糖尿病患者もPに組み入れている非コクランSR2編6,9)を除外し、Pを糖尿病性腎疾患患者にしぼった非コクランSR5編の一覧を下記の表にまとめました。「Key論文」1)でメタ解析されていた腎機能低下の指標である推定糸球体濾過量(eGFR)低下速度の変化(連載第14回参照)というO(アウトカム)について、点推定値と95%信頼区間(95% confidence interval:95%CI)を記述し整理してみました。表に示したとおり、非コクランSR3編3,7,8)ではコクランSRである「Key論文」1)の結果と同様、糖尿病性腎疾患に対する低たんぱく食の効果は認められなかった、と結論しています。一方、他の非コクランSR2編5,10)では、eGFR低下速度の変化の95%CIがゼロをまたいでおらず、低たんぱく食群は対照群と比較して統計学的有意に腎機能低下が緩やかであったことを示しています。1)Robertson L, et al. Cochrane Database Syst Rev.2007 Oct. 17:CD002181.DOI: 10.1002/14651858.CD002181.pub22)Koya D, et al. Diabetologia. 2009 Oct;52:2037-45.3)Pan Y, et al. Am J Clin Nutr. 2008 Sep;88:660-6.4)Fouque D, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2009 Jul 8; CD001892.5)Nezu U, et al. BMJ Open. 2013 May 28;3:e002934.6)Rughooputh MS, et al. PloS one. 2015;10:e0145505.7)Zhu HG, et al. Lipids Health Dis. 2018 Jun 19;17:141.8)Li XF, et al. Lipids Health Dis.2019 Apr 1;18:82.9)Yue H, et al. Clin Nutr.2020 Sep;39:2675-85.10)Li Q, et al. Diabetes Ther. 2021 Jan;12:21-36.11)Otoda T, et al. Curr Diab Rep. 2014;14:523.

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー  CONNECTED PAPERSの活用 その1【「実践的」臨床研究入門】第15回

関連研究のネットワークを可視化するこれまで、関連研究レビューのための質の高い2次情報源(連載第3回参照)として、診療ガイドライン、UpToDate®、コクラン・ライブラリーの活用法を解説してきました。今回はその他の有用な情報源として”CONNECTED PAPERS”を紹介します。”CONNECTED PAPERS”は「Key論文」(連載第8回参照)と内容の「類似性」の高い論文をネットワーク化して図示する無料のオンラインツールです。”CONNECTED PAPERS”のホームページのヘッダーにある”About”をクリックすると”How does it work?”とあり、このツールの「からくり」についての説明があります。それによると、ここで言う論文の「類似性」とは、互いに引用している関係に限らないようです。それぞれの論文の引用文献の多くが重複していると関連したトピックを扱っている可能性が高い、と推定するなどして関連研究のネットワークを可視化しているそうです。それでは、実際の論文を用いて“CONNECTED PAPERS”を使ってみたいと思います。前回読み込んだコクラン・フル・レビュー論文1)ですが、出版年は2007年と10年以上前です。コクラン・ライブラリーで”Version history”を確認すると(連載第13回参照)、このトピックに関する初版のフル・レビュー論文2)は1997年に出版され、現行の2007年版1)はその「アップデート論文」でした。この2つのフル・レビュー論文のコクラン・ライブラリーでの固有IDは”CD002181”と同じですが、筆頭著者が違います1, 2)。一方、Digital Object Identifier(DOI)は個別のコンテンツ(ここでは論文)の電子データに与えられる恒久的な識別子です。コクラン・ライブラリーでもPubMedでも論文タイトルの直下にDOIが示されています。1997年版2)と2007年版1)のフル・レビュー論文のDOIを比較してみます。DOI: 10.1002/14651858.CD002181.pub2(2007年版)1)DOI: 10.1002/14651858.CD002181.(1997年版)2)「アップデート論文」1)のDOIの末尾には”.pub2”が追記されており、個別の論文ごとの識別子であることがわかります。コクラン・ライブラリーを見る限り、2007年版のフル・レビュー論文1)以降はアップデートされていないようです。そこで、このトピックに関して2007年以降に新たなエビデンスが出版されているかを”CONNECTED PAPERS”で調べてみましょう。”CONNECTED PAPERS”の使い方は簡単です。そのホームページを開くと”To start, enter a paper identifier”と注釈のついた検索窓が出てきます。そこに、「Key論文」のタイトルもしくはDOIをコピー&ペーストするだけです。実際に2007年版のコクラン・フル・レビュー論文1)を「Key論文」として、そのDOIを検索窓にコピー&ペーストしてみます。すると、「Key論文」を中心とした関連研究との関係性がリンクのように可視化されます。 類似の論文は矢印で結ばれ、個々の論文は円型の節点(ノード)で示されます。ノードの大きさは被引用回数の多さを、色は出版年を表しています(色が濃いほど新しい論文)。”CONNECTED PAPERS”を使えば、関連研究の見逃しが減るかもしれません。1)Robertson L et al. Protein restriction for diabetic renal disease. The Cochrane database of systematic reviews. 2007 Oct. 17:CD002181.DOI: 10.1002/14651858.CD002181.pub22)Waugh N et al. Protein restriction for diabetic renal disease. The Cochrane database of systematic reviews. 2000:CD002181.DOI: 10.1002/14651858.CD002181

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