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AI活用、24時間顧客問い合わせ対応のシステム導入/塩野義製薬

 塩野義製薬株式会社は、人工知能(AI)を活用した自動会話プログラムで製品に関する問合わせに回答するAIチャットボット「DI chat (Drug Information Chatbot)」を導入し、2019年12月2日より運用を開始したと発表した。 今回導入したDI chatは、木村情報技術株式会社が、IBM Watson日本語版を活用したAIチャットボットに、塩野義製薬が作成したQ&Aを学習させることで、一問一答形式での回答を実現したAI顧客問い合わせ対応システムである。医療関係者からの問い合わせをAIが理解し、最も質問の意図に近い回答を自動的に提示する。 塩野義製薬の医薬情報センターには昨年度、約8万1,000件の問い合わせがあり、そのうちゾフルーザに関する問い合わせが約21,000件を占めていたため、抗インフルエンザ薬ゾフルーザを対象とし、弊社ホームページの医療関係者向けページにて開始するという。DI chatの導入により、24時間365日、夜間や休日の問い合わせ対応も可能となり、医療関係者の情報収集チャネルの拡大および、利便性の向上が期待される。

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再発・難治性慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫治療薬、ベネトクラクス発売/アッヴィ

 アッヴィ合同会社は、2019年11月22日、再発/難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)の治療薬として、経口BCL-2阻害薬ベネトクラクス(商品名:ベネクレクスタ)を発売した。 ベネトクラクスはファーストインクラスの経口BCL-2阻害薬で、がん細胞で失われたアポトーシスの過程を回復させる作用がある。 今回の承認は、国内第I/II相試験 および、21ヵ国、389例の再発/難治性CLL患者を対象とした 多施設無作為化非盲検国際共同試験MURANO第III相臨床試験データに基づいている。 MURANO試験では、再発/難治性CLL患者において、ベネトクラクスとリツキシマブ併用投与群と、標準治療であるベンダムスチンとリツキシマブ併用群を比較。主要評価項目である無増悪生存期間において、ベネトクラクスとリツキシマブ併用投与群のベンダムスチンとリツキシマブ併用群に対する優越性が検証され、層別ハザード比:0.17(95%信頼区間:0.11~0.25)との結果なった。有効性副次評価項目では、ベネトクラクスとリツキシマブ併用投与群において全奏効率 92.3%を達成し、末梢血MRD陰性率(血液または骨髄中に残るCLL細胞が白血球 10,000個中1個未満)62.4%を達成した。

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透析皮膚掻痒症は解決に向かうのか?(解説:浦信行氏)-1147

 透析皮膚掻痒症は50~90%の例に認められると報告され、程度が強いものは睡眠障害などで患者のADLを著しく低下させる。従来の対処法には皮膚の保湿や抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬などがあるが、効果は限定的で満足な治療効果は得られていないのが現状である。また、腎不全そのものの病態、すなわち尿毒症物質やCa、Pの沈着などの機序も加味することから重症で難治性の症例が多い。 掻痒の機序の一部は内因性オピオイドのβ-エンドルフィンによるμ受容体の活性化であるが、κ受容体がこの作用に拮抗し掻痒を抑制する。このたび報告されたdifelikefalinは選択的κ受容体作動薬である。有効性や有害事象は11月21日配信のジャーナル四天王の記事のとおりである。ただし、週3回透析終了後の回路からの静注で使用するので、腹膜透析患者や保存期腎不全患者には適応しにくい。保存期腎不全でも15~49%に難治性の掻痒症が見られると報告されている。difelikefalinの経口薬が保存期腎不全を対象に、現在第II相で試験が行われているようだ。末梢のκ受容体への選択性が高く、中枢性の幻覚や身体違和感などは見られていないとのことで安全性も高い。 ただし、わが国には10年以上前から同一機序のナルフラフィンが透析患者で保険適応があり、1割以上の症例で使用されている。使用が認められているのがわが国と韓国だけのようであり、その分わが国では有利な状況である。ナルフラフィンの有効率は63.5%という報告があるが、プラセボ対照無作為化二重盲検試験ではなく、しかも評価法も違うことからdifelikefalinと単純に比較はできない。また、わが国の透析患者は透析期間が長く、高齢者が多いことから欧米の透析患者とは病状が異なる。difelikefalinについては、わが国での臨床試験が必要と考えられる。また、いずれの薬剤も現時点では保存期腎不全には使用できない。保存期腎不全での適応に関する試験が行われ、保存期腎不全患者にも恩恵をもたらすことを切に願う。

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抗がん剤の臨床試験の厳密性を審査報告書と論文で比較した(解説:折笠秀樹氏)-1148

 2014~16年にEMA(欧州医薬品庁)で認可された新規抗がん剤32品を対象にして、承認審査の評価資料である臨床試験54件の厳密性を審査報告書と論文から評価した。 がん臨床試験では、全生存率(OS)がゴールドスタンダードとされる。OSで有意な結果を得るのは至難なので、厳密な臨床試験を実施する傾向がある。そこで、OSを主要評価項目に設定した試験のほうがIntegrity(完全性と訳されるが、私は厳密性が良いと思う)は高いと思われていた。コクランのバイアスリスク評価ツールを用いて、そのことが明らかにされた。無増悪生存率(PFS)を主要評価項目に設定した試験に比べて、とくにアウトカム評価が厳密であった。 審査報告書と論文で評価の違いについて、ランダム割付の不備と介入内容の違反が審査報告書で初めて明らかにされた。これらは論文に詳しく書かれないため、論文では不備や違反に気付きにくいのだろう。一方、選択的報告の疑念は論文で高かったが、審査報告書でその疑念は消えた。審査報告書はすべて記載するのが原則だろうが、論文は紙面の都合から選択されるためだろう。 こういった研究を日本でもできるだろうか。新規抗がん剤をEMAデータベースより検索し、論文はClinicalTrials.govなどで検索していた。日本でもPmdaのウェブサイトで腫瘍用薬として検索できる。審査報告書はPDFで読むことができる。どの臨床試験が評価資料なのかは明示されているので、日本でも同様の研究は可能であろう。 最後に、EMAへ提出される申請資料に見られる重大な不備の例が挙がっていた。企業の方には参考になると思われるので紹介しておく。(とくに予期しない)早期中止、事後的サブ解析、施設間差、ベースライン不均衡、不適切な評価項目および対照群の設定などが重大な不備に当たる。EMAとの事前相談を無視することも問題のようである。臨床試験の計画・解析の際には留意するとよいだろう。

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第4回 動脈硬化で死なないためには?【今さら聞けない心リハ】

第4回 動脈硬化で死なないためには?今回のポイント心血管疾患患者にとって、食習慣の改善は運動と同様に大切画一的な指導ではなく、病状に応じた栄養指導が重要動脈硬化疾患の予防には〇〇を断つべし!?動脈硬化予防に良い食事とは?本連載の第1~3回では、主に運動療法について書きましたが、今回は心疾患患者に対する栄養指導についてお話します。心臓リハビリテーション(以下、心リハ)において、心疾患患者は何を食べるべきか(あるいは何を食べないべきか)ということは、実は運動と同じくらい、あるいはそれ以上に大切と考えられています。わが国の心血管疾患の治療ガイドラインには、食事についての記載はほとんど認められません。わずかに、減塩や適正なカロリーの摂取についての記載があるのみです。一方、米国のガイドラインではかなり多くのページが食事・栄養に割かれており、総説や論文も多数、毎年のように出されています。日本がフィットネス後進国と言われていることは第1回でも話しましたが、実は運動だけではなく食事についても関心のある医師が少ない状況です。高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満などの生活習慣病の発症は、運動不足も関係しますが、食事が最も重要であるのは自明のことです。運動不足でも、食べなければ太れません。それでも、食事の根本的改善のないままに、各管理目標値を目指して薬物治療が開始されることが多いのではないでしょうか。では、動脈硬化の予防には実際どのような食事をとれば良いのでしょう。避けるべき食品はなんでしょうか。動脈硬化は、食事と運動だけでも改善できるのでしょうか?徹底的な食事療法と運動療法により冠動脈のプラーク(動脈硬化病変)が退縮することを実際に示した有名な臨床研究があります。カリフォルニア大学のOrnish氏らが1998年のJAMA誌に発表したもので、Ornish氏とその関係者は、現在もカリフォルニアを拠点にこの研究で示された有効性をもとに食事・運動療法の啓発活動を続けています。この研究では、中~高度の冠動脈疾患患者を「徹底的な食事療法・運動療法を行う介入群:28例」と、「ガイドラインで推奨されるレベルの食事療法・運動療法を行う対照群:20例」にランダムに割り付けし、冠動脈造影検査による冠動脈狭窄率の変化を5年間追跡しました。徹底的な食事療法とは、ホールフード・ベジタリアンダイエット、つまり未加工の野菜中心に油脂を使わず少ない調味料で調理するもので、脂質が占めるエネルギー量は全体の10%未満と非常に少ないものでした。また、介入群では食事療法とともに週5時間の有酸素運動を実施しました。一方、対照群でも食事中の脂質は30%未満に抑えられ、週3時間程度の有酸素運動を実施しました。1年後、介入群では37%の血清LDLコレステロール低下を認めるとともに評価部位の冠動脈の平均狭窄率が40%から37.8%に改善したのに対して、対照群ではLDLコレステロールは6%低下したものの、冠動脈の平均狭窄率は42.7%から46.1%に悪化しました。その後、対照群では過半数の患者において脂質異常症治療薬の内服が開始されましたが、5年後の両群の冠動脈狭窄率差はより顕著でした(介入群:37.3%、対照群:51.9%)。後に、同氏らはこのプログラムを冠動脈疾患の進行抑制だけではなく改善させるものとして、Intensive Cardiac Rehabilitation(包括型心リハ)と名付けています(図1)。(図1)画像を拡大するこの研究データには説得力があり、すでに1,854もの論文で引用されています(2019/11/21時点)。私の知る限り、ほかにはこのように明確に食事・運動療法の動脈硬化改善効果を示した研究はありません。Ornish食を続けるコツと適した人ホールフード・ベジタリアンダイエットは、いわゆる高血圧研究で有名なDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食とは異なり、乳製品や魚すらとりません。DASH食でさえ毎日続けるのは難しそうと感じた方には、よりハードルが高そうですが、研究に参加した患者の7割以上が、5年間この食事療法を継続できたようです。同氏によると、継続率が高いのは、これを実践した患者が速やかに自覚症状の改善を感じたからだそうです。ホールフード・ベジタリアンダイエットを本気で実践しようとすると、あれもこれも食べられませんし、それを理想と考えるなら、通常の入院食も不適切な食事です。それに、野菜は高いし調理も面倒…さまざまな事情により、実践を諦める人が多いでしょう。多くの患者にとって、同氏らの研究の中で対照群が実施したような、脂質30%未満という通常の診療で推奨されている一般的な食事療法が、許容できるぎりぎりのレベルかもしれません(一般的な食事療法でも、きっちりと指導を受け、さらに実践できている患者は多くないと思われます)。ただし、同氏の研究はあくまで中年の肥満型冠動脈疾患患者を対象にしたものであり、日本で診療する患者の多数派である高齢者を対象としていないことに注意が必要です。高齢の心疾患患者では低栄養のことも多く、そもそも野菜をかむ力すら衰えてしまっているようなオーラル・フレイルの患者も多いので、多量の野菜を摂取する必要のあるOrnish食は適応にならないでしょう。画一的な指導ではなく、患者の病状や生活環境に応じた指導が必要です。高齢の心疾患患者の場合には、少量でもしっかりとカロリーやタンパク質を補うことができるような食事のメニューを組む必要があります。これについては、第5回で詳しく説明しましょう。動脈硬化予防に食べてはいけない物最後に、“何を食べてはいけないか”―最近JACCで発表された心血管疾患予防のための栄養に関する臨床ガイドの記事を紹介します。ここでは、避けるべき食品、積極的に摂取すべき食品についてのリストとともに、詳細に記述されています。この臨床ガイドの中で、避けるべき食品としてまず挙げられているのが、「砂糖」。とくに果糖ブドウ糖液糖をはじめとする合成糖類です。砂糖の1日摂取量上限は25gまで、合成糖類は基本とらない、甘い飲料は飲んではいけないことが、エビデンスとともに記されています。詳しくリストを確認したい方は、原著をお読みください。塩のとり過ぎは高血圧を発症させるので減塩が大切ということは広く知られていますが、砂糖のとり過ぎに気を付けることも大事なのですね。ちなみに、私は甘いお菓子が大好きです。こうした情報を知ってからは、なるべく気を付けるようにしています…が、さっき頂き物のクッキーの小袋を食べてしまいました(汗)。徹底的な食事療法の実践は、なかなか難しいですね。「moderation kills」という言葉がありますが、よほどの決心がつかないと、「なるべく気を付ける」くらいの食事療法で満足してしまいそうです。読者の皆さまは、いかがでしょうか?<Dr.小笹の心リハこぼれ話>医師による栄養指導と真の対価心リハのメインは運動、食事は重要だけれど補助的役割。運動処方は医師がチェックするけれど、栄養指導は管理栄養士任せ…。心リハに携わり始めた頃は、正直、栄養については知識不足でした。そのため、患者さんに聞かれても、「塩分に気を付けてバランスの良い食事をとりましょう、具体的には栄養指導で聞いてくださいね」という、間違ってはいないものの何にも具体性がないことしか言えませんでした。現在、医学部には栄養学の講義はほとんどありません。栄養指導は管理栄養士任せという医師は多いと思われます。しかし、長年心リハで患者指導をするうちに、運動だけではだめなんだ、と気付かされるようになりました。毎日2時間も速歩でウォーキングしていてもHbA1cが8%を下回らない糖尿病患者さん、外来心リハに週3回通い、かつ自宅でも指導通り運動しているのに体重がまったく変わらないどころか逆に増えるような肥満患者さん。これらの患者さんたちは、明らかに食事に問題があるのです。今では、心リハの患者さんの栄養指導も管理栄養士にすべてお任せではなく、管理栄養士と一緒に個々の症例について介入ポイントを話合っています。それにしても、運動だけではなく、栄養指導や心リハで重要な心理ケア(ストレスマネジメントプログラム:SMP)について、1回1時間の心リハで行うことは時間的にかなり厳しいものがあります。今回紹介したOrnish氏の心リハプログラムは、米国で保険適応とされています。通常の心リハプログラムが1回1時間、週3回、12週間(合計36時間)の運動を中心としたものであるのに対して、包括型心リハでは1回4時間で運動、栄養指導、SMPを各1時間、そして残りの1時間がグループでの対話セッションで構成され、週2回、9週間(合計72時間)というもののようです(図1)。このような心リハを日本で実践するには、診療報酬制度の見直し、そして心リハを支えるマンパワーが必要です。日本でIntensive Cardiac Rehabilitation(包括型心リハ)を実現するには、今以上にコストがかかるということですね。でも、その投資は、冠動脈疾患の再発や悪化によりPCIやCABGなどの血行再建術を実施するコストに比べたら、十分価値があるのではないでしょうか。何より、患者さんにとっては疾患の再発や悪化がないことこそがHappyですよね!

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がん種を問わないNTRK融合遺伝子陽性固形がん治療薬「ロズリートレクカプセル100mg/200mg」【下平博士のDIノート】第38回

がん種を問わないNTRK融合遺伝子陽性固形がん治療薬「ロズリートレクカプセル100mg/200mg」今回は、チロシンキナーゼ阻害薬「エヌトレクチニブ」(商品名:ロズリートレクカプセル100mg/200mg、中外製薬)を紹介します。本剤は、小児から成人まで、がん種を問わず横断的に使用できるNTRK融合遺伝子陽性固形がん治療薬として期待されています。<効能・効果>本剤は、NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発固形がんの適応で、2019年6月18日に承認され、2019年9月4日より発売されています。<用法・用量>通常、エヌトレクチニブとして、成人には1日1回600mg、小児には1日1回300mg/m2(体表面積)を経口投与します。用量は600mgを超えない範囲で、患者の状態により適宜減量できます。<副作用>多施設共同非盲検国際共同第II相バスケット試験(STARTRK-2試験)において、ロズリートレクが投与されたNTRK融合遺伝子陽性患者63例のうち、57例(90.5%)に副作用が認められました。主な副作用は、味覚異常29例(46.0%)、疲労24例(38.1%)、めまい19例(30.2%)、便秘18例(28.6%)、下痢、浮腫が各17例(各27.0%)、体重増加14例(22.2%)、貧血13例(20.6%)でした。なお、重大な副作用として、認知障害・運動失調(28.6%)、心臓障害(4.8%)、間質性肺疾患(1.6%)、QT間隔延長(頻度不明)が報告されています(承認時)。<患者さんへの指導例>1.この薬は、NTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制することで、がんの進行を抑えます。2.容器を開ける際は、キャップを下に押しながら回して開けてください。3.グレープフルーツジュースを飲むと、この薬の副作用が強く現れることがあるので、摂取を控えてください。4.飲み始めてから、息苦しい、むくみや体重の増加、動悸、胸の痛み、倦怠感、発熱、めまいなどの症状が現れた場合は、すぐに医師に連絡してください。5.自分のいる場所や時間、人の名前がわからなくなったり、いつもできていたことが突然できなくなったりなど、いつもと変わった様子が見られた場合、すぐに受診してください。<Shimo's eyes>がん治療は、薬剤の開発と同時に遺伝子検査の技術も日々進歩しています。近年では、複数の遺伝子変異を一度に解析できる「がん遺伝子パネル検査」が登場しました。固形がんや肉腫からまれに見つかる異常な遺伝子の1つに、本剤の標的である「NTRK融合遺伝子」があります。この遺伝子の検出については、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル」が、本剤のコンパニオン診断として2019年6月に承認されています。本剤は、厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定され、2019年6月に世界で初めて承認されました。成人・小児を問わず、NTRK融合遺伝子陽性固形がんへの使用が認められています。投薬時の対応としては、本剤の服用で発現すると考えられる、貧血、味覚異常、疲労感、吐き気・嘔吐、便秘・下痢、末梢神経障害などの聞き取りが重要です。添付文書には、副作用に対する休薬、減量および中止基準が記載されていますので、疑義照会や処方提案の参考にしましょう。また、妊娠可能な女性患者や、パートナーが妊娠する可能性のある男性患者に投与した場合、妊娠後の胎児への影響が懸念されます。本剤の投与中および投与終了後、女性30日間、男性90日間は適切な避妊を行うよう指導が必要です。包装はPTPシートではなく、チャイルドプルーフキャップを採用しているバラ包装なので、開けるときはキャップを下に押しながら回すように説明しましょう。参考1)PMDA ロズリートレクカプセル100mg/ロズリートレクカプセル200mg

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降圧薬と認知症リスク~メタ解析

 認知症は、予防や治療戦略が難しい健康問題である。認知症を予防するうえで、特定の降圧薬使用が、認知症リスクを低下させるともいわれている。米国・国立衛生研究所のJie Ding氏らは、特定の降圧薬による血圧低下が認知症リスクに及ぼす影響について検討を行った。The Lancet. Neurology誌オンライン版2019年11月6日号の報告。高血圧患者に対する降圧薬使用は認知症リスクを低下させる 1980年1月1日~2019年1月1日までに公表された適格な観察研究より参加者データを収集し、メタ解析を実施した。適格基準は、コミュニティーの成人を対象としたプロスペクティブコホート研究、参加者2,000人超、5年以上の認知症イベントデータの収集、血圧測定および降圧薬の使用、認知症イベントに関する追加データを収集するための対面試験、死亡率のフォローアップを含む研究とした。ベースライン時の高血圧(SBP140mmHg以上またはDBP90mmHg以上)および正常血圧において、5つの降圧薬クラスを用いて、認知症やアルツハイマー病との関連を評価した。降圧薬服用確率に関連する交絡因子を制御するため、傾向スコアを用いた。研究固有の効果推定値は、変量効果のメタ解析を用いてプールした。 降圧薬と認知症との関連を評価した主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間7~22年間(中央値)のコミュニティーベースプロスペクティブコホート研究6件より得られた、55歳超の非認知症成人3万1,090人を解析対象とした。・認知症診断は3,728件、アルツハイマー病診断は1,741件であった。・高血圧群(1万5,537人)では、降圧薬を使用している患者は、使用していない患者と比較し、認知症発症リスク(ハザード比[HR]:0.88、95%CI:0.79~0.98、p=0.019)およびアルツハイマー病発症リスク(HR:0.84、95%CI:0.73~0.97、p=0.021)の低下が認められた。・認知症リスクに対して、降圧薬のクラス間で有意な差は認められなかった。・正常血圧群(1万5,553人)では、降圧薬使用と認知症またはアルツハイマー病との間に関連は認められなかった。 著者らは「高血圧患者に対する降圧薬使用は、認知症リスクを低下させる。しかし長期の観察では、特定の降圧薬が、他の降圧薬と比較し、認知症リスク低下に効果的であることは示唆されなかった。このことから、今後の高血圧臨床ガイドラインでは、認知症リスクに対する降圧薬の有益な効果を考慮すべきである」としている。

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ゾフルーザ耐性ウイルスの特性を解明、小児で高頻度に出現

 東京大学医科学研究所の河岡 義浩氏ら研究チームが、2018/2019シーズンに採取したA型インフルエンザ検体の遺伝子を解析したところ、バロキサビル(商品名:ゾフルーザ)を服用した12歳未満のA型インフルエンザ患者において、ゾフルーザ耐性ウイルスが高頻度で出現することが明らかになった。また、患者から分離した耐性ウイルスを動物に感染させ、感受性ウイルスと比較したところ、耐性ウイルスの増殖性および病原性は、感受性ウイルスと同等であることもわかった。Nature Microbiology誌オンライン版2019年11月25日号に掲載。 ゾフルーザは、2018年3月に日本における販売を開始。単回経口投与で済む利便性が支持されている。一方で、国立感染症研究所が先のシーズンに実施した薬剤耐性株サーベイランスでは、ゾフルーザに対して耐性を示す変異ウイルスが高い割合で検出されている1)。また、先行研究では、人工的に作られた、耐性変異を持つ組み換えインフルエンザウイルスによって増殖能が解析され、野生型の感受性ウイルスよりも増殖能が大きく劣ることが示されたものの、患者から分離された耐性ウイルスについては基本性状が明らかになっていなかった。 河岡氏らによる本研究では、2018/2019シーズンに国内の医療機関を受診したインフルエンザ患者から採取した臨床検体でウイルス遺伝子を解析。その結果、薬剤未投与のA/H1N1pdm09型の患者(74例)からはゾフルーザ耐性ウイルスは検出されなかったが、A/H3N2型の患者141例(16歳以上:40例、15歳以下:101例)のうち、15歳以下の2例で耐性ウイルスが検出された。また、ゾフルーザ服用者でも同様の解析を進めたところ、A/H1N1pdm09型の患者22例(16歳以上:7例、15歳以下:15例)のうち、5例(うち4例が15歳以下)で耐性ウイルスが検出され、A/H3N2型の患者16例(16歳以上:4例、15歳以下:12例)では、4例(すべて15歳以下)で耐性ウイルスが検出された。 本研究では、患者から分離した2型各々の耐性ウイルスを、ハムスター、マウス、フェレットに感染させ、増殖性および病原性について、ゾフルーザ感受性ウイルスと比較した。その結果、いずれの型においても感受性ウイルスと同程度の体重減少および肺などの呼吸器における増殖が認められた。 河岡氏らは、「インフルエンザウイルス感染の経験がない(あるいは少ない)小児患者ではウイルス排除に必要な免疫が十分に誘導されず、耐性ウイルスが発生しやすい可能性がある。小児患者でのゾフルーザの使用については、耐性ウイルス出現のリスクを考慮した慎重な判断が望まれる」とコメントしている。

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TAVR後の弁尖可動性低下、抗血栓療法は有効か/NEJM

 経カテーテル大動脈弁留置術(TAVR)の成功後に、長期的な抗凝固療法の適応がない大動脈弁狭窄症患者では、無症候性の弁尖の動きの異常の予防において、リバーロキサバンベースの抗血栓治療戦略は、抗血小板薬ベースの治療戦略に比べ高い有効性を示すものの、死亡/血栓塞栓性イベントや大出血のリスクが高いことが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院のOle De Backer氏らが行ったGALILEO-4D試験で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2019年11月16日号に掲載された。4次元CTにより、TAVR後の人工生体弁における無症候性の弁尖肥厚および弁尖の可動性の低下が示されている。一方、これらの現象の改善に、抗凝固療法が有効かは知られていないという。GALILEO試験の、4次元CTを用いたサブスタディ GALILEO-4D試験は、TAVRで生体弁を留置された大動脈弁狭窄症患者の弁尖肥厚および弁尖の動きの異常の予防における、リバーロキサバンベースの抗血栓治療と抗血小板薬ベースの治療の有用性を比較したGALILEO試験の参加者のうち、4次元CTによる評価を受けた患者を対象としたサブスタディである(Bayerの助成による)。 被験者は、リバーロキサバンベースの抗血栓治療(リバーロキサバン[10mg]+アスピリン[75~100mg]を1日1回、3ヵ月投与後、リバーロキサバン[10mg]単剤を1日1回投与)、または抗血小板薬ベースの治療(クロピドグレル[75mg]+アスピリン[75~100mg]を1日1回、3ヵ月投与後、アスピリン単剤を投与)を受ける群に無作為に割り付けられた。無作為割り付けから平均90(SD 15)日の時点で、4次元CTによる評価が行われた。 主要エンドポイントは、人工生体弁の1つ以上の弁尖が、Grade3以上(弁尖の>50%)の動きの低下を来した患者の割合とした。副次エンドポイントは、Grade3以上の動きの低下を来した弁尖の割合、1つ以上の弁尖が肥厚を来した患者の割合、肥厚した弁尖の割合などであった。主要エンドポイント:2.1% vs.10.9% 231例が解析の対象となり、115例がリバーロキサバン群(平均年齢79.7±7.3歳、男性64.3%)、116例は抗血小板薬群(80.5±6.2歳、63.8%)に割り付けられた。 1つ以上の弁尖がGrade3以上の動きの低下を来した患者の割合は、リバーロキサバン群が2.1%(2/97例)と、抗血小板薬群の10.9%(11/101例)に比べ有意に低かった(群間差:-8.8ポイント、95%信頼区間[CI]:-16.5~-1.9、p=0.01)。 1つ以上の弁尖が肥厚した患者の割合は、リバーロキサバン群では12.4%(12/97例)であり、抗血小板薬群の32.4%(33/102例)に比し低値であった(群間差:-20.0ポイント、95%CI:-30.9~-8.5)。 また、Grade3以上の動きの低下を来した弁尖の割合(リバーロキサバン群1.0%[3/291個]vs.抗血小板薬群4.6%[14/303個]、群間差:-3.6ポイント[95%CI:-6.7~-0.9])および肥厚した弁尖の割合(5.5%[16/291個]vs.17.3%(53/306個)、-11.8、-16.9~-6.8)も、リバーロキサバン群で低かった。 一方、このような4次元CT画像所見上の抗凝固療法の有益な効果にもかかわらず、GALILEO試験では、リバーロキサバンベースの抗血栓治療は抗血小板薬ベースの治療に比べ、死亡または血栓塞栓性イベントのリスクが高く(ハザード比[HR]:1.35、p=0.04)、生命を脅かす/後遺障害を伴う出血や大出血のリスクも高い傾向がみられた(HR:1.50、p=0.08)。 著者は、「GALILEO試験におけるリバーロキサバンの不良な臨床アウトカムを考慮すると、弁尖の動きの異常の予防を目的に、TAVR後に弁尖の動きの低下を検出するためのルーチンの画像検査や、抗凝固療法のルーチンの使用は推奨されない」としている。

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アテゾリズマブ 840mgを発売、トリプルネガティブ乳がん適応に対し/中外

 中外製薬株式会社は、抗PD-L1モノクローナル抗体アテゾリズマブ(商品名:テセントリク)840mg製剤が、2019年11月27日、薬価収載および発売となった旨を発表。アテゾリズマブ 840mg製剤は、本年9月20日に承認を取得したPD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳の適応に対する用法・用量となる2週間間隔投与に対する至適用量製剤である。 トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対するアテゾリズマブの有効性および安全性は、全身薬物療法を受けていない切除不能な局所進行または転移のあるTNBCの患者を対象に、アテゾリズマブと化学療法の併用と、化学療法単独を比較し、有効性ならびに安全性、薬物動態を検討した多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検第III相臨床試験であるIMpassion130試験にて検討された。

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DPP-4阻害薬の心血管安全性はSU薬と同等(解説:吉岡成人氏)-1146

 DPP-4阻害薬であるリナグリプチンの心血管アウトカムに関する試験として、プラセボを対照として非劣性を示したCARMELINA(Cardiovascular and Renal Microvascular Outcome Study With Linagliptin)試験の結果がすでに報告されている(Rosenstock J, et al. JAMA. 2019;321:69-79.)。今回、SU薬であるグリメピリドを対照として心血管アウトカムについて検証したCAROLINA(Cardiovascular Outcome Study of Linagliptin Versus Glimepiride in Patients With Type 2 Diabetes)試験の結果が、JAMA誌に掲載された(Rosenstock J, et al. JAMA. 2019 Sep 19. [Epub ahead of print])。 心血管疾患の既往ないしは心血管リスクを有する2型糖尿病で、未治療ないしはメトホルミン、α-グルコシダーゼ阻害薬のいずれかまたは併用で治療されているHbA1c 6.5~7.5%の患者を対象としている。リナグリプチン投与群とグリメピリド投与群をランダムに割り付け、3ポイントMACE(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の複合)の初発までの期間を主要評価項目として、中央値で6.3年間にわたって追跡したものである。 3ポイントMACEはリナグリプチン群、グリメピリド群ともに2.1/100人・年で、グリメピリドに対するリナグリプチンの非劣性が示されたものの、優越性は認められなかった。全死亡、非心血管死のリスクに対しても両群で差はなかった。試験期間を通じて、脂質プロフィールや血圧に差はなく、低血糖の発現頻度はリナグリプチン群2.3/100人・年、グリメピリド群11.1/100人・年であり、リナグリプチン群で有意に少なかった(HR:0.23、95%信頼区間:0.21~0.26)。第三者の助けが必要な重症低血糖はグリメピリド群で0.5/100人・年、リナグリプチン群で0.1/100人・年であった。 罹病期間6.3年(中央値)、メトホルミンが83%に投与されている2型糖尿病患者で、心血管疾患のリスク軽減のためにアスピリン50%、スタチン64%、RA系阻害薬75%、降圧薬88%と比較的十分な薬物治療が行われている場合には、DPP-4阻害薬を投与してもグリメピリドに勝る心血管安全性が示されなかったことが確認された。 日本においてDPP-4阻害薬は糖尿病患者の半数以上に広く用いられており、インクレチンを介した心血管保護作用も期待されている。しかし、スタチンやRA系阻害薬など心血管疾患のリスクを軽減することが十分に立証された薬剤で治療されている患者にとって、相加的な心血管保護作用を示すかどうか、慎重に見極めなくてはいけない。

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高齢者肺がんの治療満足度は?GAを用いた多施設共同臨床試験「ENSURE-GA」 【肺がんインタビュー】 第29回

第29回 高齢者肺がんの治療満足度は?GAを用いた多施設共同臨床試験「ENSURE-GA」出演:島根大学医学部 呼吸器・化学療法内科 津端 由佳里氏高齢者総合的機能評価(GA)を用いた肺がんの多施設共同臨床試験ENSURE-GA試験が実施される。治験責任者の島根大学 津端 由佳里氏に試験の背景と実施内容を聞いた。参考ENSURE-GA試験(UMIN-CTR)ENSURE-GA試験に関する問い合わせ

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医師が選んだ“2019年の漢字”TOP5! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】

漢字の素晴らしさや奥深い意義を伝えるための啓発活動の一環として、日本漢字能力検定協会が毎年11月に公募している「今年の漢字®」。CareNet.comでも2014年から毎年、医師会員にアンケートを実施し、医師の考える「今年の漢字」を選んでいただいています。今年は535人の先生方にご協力いただきました。はたして、読者の皆さまがイメージする漢字はランクインしているでしょうか? それでは、今年の新入社員5人が「2019年の漢字」TOP5を発表します。1位 災第1位はランクインの常連になりつつある「災」。今年は勢力のある台風が立て続けに上陸し、日本各地を脅かしました。地震を想定した災害対策が水害には通用しないなど、多くの課題が残りました。 「災」を選んだ理由(コメント抜粋)台風、水害、首里城火災など大きなニュースが相次ぎ、これらに対する準備の必要性を痛感した。(40代 内科/東京都)災害の国と再認識した。(50代 その他/鳥取県)経験したことがない台風・河川氾濫などの自然災害が多発。(50代 内科/千葉県)水害や台風被害など地震ではない自然災害が多かった。(20代 整形外科/愛媛県)2位 令第2位は、今年と言えばやっぱり「令」。新天皇の即位を記念して日本全国がお祭りムードに包まれました。一方、医療施設では書類への元号記載時に、令和元年とするか、平成31年のままとするか…悩まれたのではないでしょうか。 「令」を選んだ理由(コメント抜粋)令和元年 新時代の息吹。(40代 内科/大阪府)新天皇即位で新時代の幕開け。(60代 呼吸器内科/神奈川県)元号が変わって盛り上がったから。(20代 消化器内科/東京都)3位 水第3位は水害の「水」。2019年後半に上陸した大型台風は多くの方の命を奪いました。自宅の2階以上に逃げるのか、避難場所に逃げるのか…。個人での判断、状況に応じた判断の難しさが浮き彫りとなりました。 「水」を選んだ理由(コメント抜粋)地震にばかり気を取られていたら、ここまで大きな水害に見舞われるとは思わなかった。(40代 腎臓内科/岡山県)洪水で亡くなった方が多く、水の恐ろしさを再確認した。(60代 精神科/岐阜県)台風15号、19号と立て続けに水害に襲われた年でした。(50代 心臓血管外科/東京都)4位 和第4位も令和にちなんだ漢字、「和」が選ばれました。平和への祈り、ラグビーのチームプレーや災害時の結束力の重要性など、そんな思いを込めて選ばれていました。 「和」を選んだ理由(コメント抜粋)新元号「令和」の和、ラグビーONE TEAMでチームの和。(50代 腎臓内科/大阪府)令和になり天皇即位やラグビーワールドカップなど、和のおもてなしがあった。(50代 消化器外科/神奈川県)令和の和、多くの災害を支える和、ラグビーワールドカップから学んだ和。(50代 救急科/宮城県)5位 嵐第5位は、アイドルグループ「嵐」の活動休止、そして、ここでも災害が多かったという思いからこの漢字が選ばれていました。ちなみに、インターネットで「嵐」を検索すると… 嵐(storm)とは風雨が非常に強い状態、を意味するそうです。検索上位に関して言えば、アイドルグループが圧倒的多数を占めていました。 「嵐」を選んだ理由(コメント抜粋)台風被害が大変だったことと、嵐が来年活動休止になること。(50代 内科/和歌山県)自然災害が多く、嵐のようだったから。(50代 内科/広島県)台風の被害が大きかった一年です。(60代 眼科/神奈川県)アンケート概要アンケート名 :『2019年を総まとめ!今年の漢字と印象に残ったニュースをお聞かせください』実施日    :2019年11月8日~14日調査方法   :インターネット対象     :CareNet.com会員医師有効回答数  :535件

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PD-L1高発現NSCLC、ペムブロリズマブ単剤の5年生存率は25%以上(KEYNOTE-001)/JCO

 PD-L1陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するペムブロリズマブ単剤療法の長期5年の追跡結果が示された。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のEdward B. Garon氏らは、第Ib相KEYNOTE-001試験の結果で、未治療および既治療の進行NSCLC患者におけるペムブロリズマブ単剤療法による5年全生存率は高く、とくにPD-L1高発現患者(TPS≧50%)では25%以上で、長期安全性プロファイルは良好であることを明らかにした。ペムブロリズマブ単剤療法は、PD-L1陽性進行NSCLCに対し持続的な抗腫瘍活性を発揮することが示されていた。Journal of Clinical Oncology誌2019年10月号掲載の報告。 研究グループは、局所進行/転移NSCLC患者を対象に、22C3抗体を用いた免疫組織化学染色法によりPD-L1を評価し、ペムブロリズマブを3週間間隔で2mg/kg、あるいは2週間または3週間間隔で10mg/kgを静脈内投与した。 主要評価項目は奏効率(ORR)、副次評価項目は全生存期間(OS)および奏効期間であった。 主な結果は以下のとおり。・未治療患者101例、既治療患者449例が登録された。・追跡期間中央値は60.6ヵ月(範囲:51.8~77.9ヵ月)であった。・データカットオフ日2018年11月5日において、死亡は450例(82%)確認された。・OS中央値は、未治療群22.3ヵ月(95%信頼区間[CI]:17.1~32.3ヵ月)、既治療群10.5ヵ月(95%CI:8.6~13.2ヵ月)、5年OS率はそれぞれ23.2%および15.5%であった。・腫瘍細胞のうちPD-L1発現陽性細胞の割合を反映するTPSスコアが50%以上の患者では、5年OS率は未治療群29.6%、既治療群25.0%であった。・3年時解析と比較し、新たに発現したGrade3以上の治療関連有害事象は3例のみであった(高血圧、耐糖能障害および過敏反応、全例回復)。・遅発性のGrade4または5の治療関連有害事象は認められなかった。

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血液1滴で13種のがん検出、2時間以内に99%の精度で―東芝

 東芝は11月25日、血液中のマイクロRNAを使ったがん検出技術を開発したと発表した。同社によると、独自のマイクロRNA検出技術を使った健康診断などの血液検査により、生存率の高いStage 0の段階でがんの有無を識別することが期待できるという。早期の社会実装に向け、来年から実証試験を進めていく。 リキッドバイオプシーの解析対象となるマイクロRNAを巡っては、2014年に「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発プロジェクト」が始動。国立がん研究センターや国立長寿医療研究センターが保有するバイオバンクを活用し、膨大な患者血清などの検体を臨床情報と紐づけて解析。血中マイクロRNAをマーカーとした検査システムの開発が進んでいる。この研究成果をベースに、国内メーカー4社が、日本人に多い13種のがんについて、血液検体から全自動で検出するための機器や検査用試薬、測定器キットなどの開発に取り組んでいる最中だ。 東芝も本プロジェクトに当初より参画。東京医科大学と国立がん研究センターとの共同研究において、このほど膵臓がんや乳がんなど13種類のがん患者と健常者について、独自の電気化学的なマイクロRNA検出技術を活用し、2時間以内に99%の精度で網羅的に識別することに成功した。この中には、Stage 0の検体も含まれていたという。本研究により、13がん種いずれかのがんの有無について、簡便かつ高精度に検出するスクリーニング検査の実現が期待される。独自のマイクロRNAチップと専用の小型検査装置を用いることで、検査時間を2時間以内に短縮し、即日検査も可能になるという。 東芝は、本技術の詳細を12月3~8日に福岡で開催される日本分子生物学会で発表する。

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ダメージは不可逆、頭痛の裏に失明リスクのある眼疾患/日本頭痛学会

 眼の痛みがあったとしても診断時にその訴えがあるとは限らず、併存疾患の多い高齢者ではとくに鑑別が困難だが、頭痛診療で頭に留めておきたい眼疾患がある。第47回日本頭痛学会(11月15~16日)の「頭痛診療のクロストーク・連携」と題したワークショップで、川崎医科大学附属病院眼科の家木 良彰氏が頭痛診療と眼疾患について講演した。長期間高眼圧が続くと、視神経のダメージは不可逆 はじめに家木氏は、突然の嘔吐と頭痛を訴え受診した80代女性の症例を紹介した。精査加療のため入院し、他疾患による頭痛として退院。退院後も吐き気、頭痛、眼痛が持続するため、10日以上経過後に初めて眼科を受診した。眼圧を測定したところ右眼圧60mmHgで、急性閉塞隅角緑内障と診断。同日中に白内障手術が施行された。 翌日には眼圧が正常化し、頭痛・眼痛・吐き気は改善したが、視力は光覚弁(暗室にて眼前で照明を点滅させ明暗を弁別できる視力で、失明に含まれる)となった。高眼圧が続くことによる視神経のダメージは不可逆であり、「もっと早い眼科受診で失明を回避できた可能性がある。このような症例は、1、2年に1例くらいの頻度で残念ながら遭遇することがある」と同氏。一方で、最初の受診時に眼の痛みや不調に関する訴えがない場合は、眼科疾患の診断が難しいと指摘した。緑内障のなかでも特殊な病態、急性閉塞隅角緑内障の所見とは 緑内障患者の主な特徴としては、眼圧が高い(ただし眼圧が正常である正常眼圧緑内障患者は日本では多い)、年齢が高い(40歳以上で要注意)、近視が強い、初期には自覚症状がほとんどない、などが挙げられる。40歳以上の日本人における緑内障有病率は約5%とされ、日本人の失明原因の第1位となっている。 このうち、急性閉塞隅角緑内障の病態は少し特殊である。高度眼圧上昇(多くは40mmHg以上)がみられ、症状としては眼痛・頭痛・悪心・嘔吐などがある。緑内障の他の病型と異なり近視よりも遠視の人がなりやすく、虹輪視(電球などを見たときに、その周囲に光の輪のようなものが見える)や霧視(かすみがかって見える)、高度の視力低下がみられる。しかし、とくに高齢者では患者側から自主的にそれらの申告がないこともあり、内科的あるいは脳外科的疾患の誤診につながってしまうことがあるという。 家木氏は、急性閉塞隅角緑内障の鑑別の参考に、近視の場合はほとんどが開放隅角、白内障手術が済んでいたら開放隅角、遠視で背の低い高齢女性に閉塞隅角が多い、といった情報を紹介。診断は眼圧を測定すれば可能であり、たとえ結果が眼科と関係なかったとしても除外診断には役立つため、疑わしい場合は積極的に眼科医にコンサルトしてほしいと話して講演を締めくくった。

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低用量コルヒチン、心筋梗塞後の虚血性心血管イベントを抑制/NEJM

 低用量コルヒチンは、心筋梗塞患者における虚血性心血管イベントのリスクをプラセボに比べ有意に低減することが、カナダ・モントリオール心臓研究所のJean-Claude Tardif氏らが行ったCOLCOT試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2019年11月16日号に掲載された。炎症は、アテローム性動脈硬化およびその合併症において重要な役割を担うことを示す実験的および臨床的なエビデンスがある。コルヒチンは、イヌサフランから抽出された抗炎症作用を有する経口薬で、痛風や家族性地中海熱、心膜炎の治療に使用されている。発症後30日以内の心筋梗塞の無作為化試験 本研究は、12ヵ国167施設が参加した医師主導の二重盲検プラセボ対照無作為化試験であり、2015年12月~2018年8月の期間に患者登録が行われた(カナダ・ケベック州政府などの助成による)。 対象は、登録前の30日以内に心筋梗塞を発症し、経皮的血行再建術を受け、強化スタチン治療を含む国のガイドラインに準拠した治療を受けている成人患者であった。 被験者は、低用量コルヒチン(0.5mg、1日1回)またはプラセボを投与する群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 有効性の主要エンドポイントは、心血管死、心停止からの蘇生、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建術の原因となった狭心症による緊急入院の複合とした。主要複合エンドポイント:5.5% vs.7.1% 4,745例が登録され、コルヒチン群に2,366例、プラセボ群には2,379例が割り付けられた。追跡期間中央値は22.6ヵ月だった。 ベースラインの全体の心筋梗塞発症後平均期間は13.5日、平均年齢は60.6歳、女性が19.2%であった。また、20.2%が糖尿病を有し、93.0%が心筋梗塞に対し経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けており、98.8%がアスピリン、97.9%が他の抗血小板薬、99.0%がスタチンの投与を受けていた。 主要複合エンドポイントの発生率は、コルヒチン群が5.5%と、プラセボ群の7.1%に比べ有意に低かった(ハザード比[HR]:0.77、95%信頼区間[CI]:0.61~0.96、p=0.02、log-rank検定)。 主要複合エンドポイントの構成要素のうち、心血管死(コルヒチン群0.8% vs.プラセボ群1.0%、HR:0.84、95%CI:0.46~1.52)、心停止後の蘇生(0.2% vs.0.3%、0.83、0.25~2.73)、心筋梗塞(3.8% vs.4.1%、0.91、0.68~1.21)の発生率には両群間に有意な差は認められなかったが、脳卒中(0.2% vs.0.8%、0.26、0.10~0.70)と血行再建術の原因となった狭心症による緊急入院(1.1% vs.2.1%、0.50、0.31~0.81)の発生率はコルヒチン群で有意に低かった。 副次複合エンドポイント(心血管死、心停止後の蘇生、心筋梗塞、脳卒中)(コルヒチン群4.7% vs.プラセボ群5.5%、HR:0.85、95%CI:0.66~1.10)および有効性の探索的エンドポイントである死亡(1.8% vs.1.8%、0.98、0.64~1.49)、深部静脈血栓症/肺塞栓症(0.4% vs.0.3%、1.43、0.54~3.75)、心房細動(1.5% vs.1.7%、0.93、0.59~1.46)の発生率には、両群間に有意な差はみられなかった。 治療薬関連の有害事象は、コルヒチン群が16.0%、プラセボ群は15.8%で認められた。重篤な有害事象はそれぞれ16.4%、17.2%でみられた。消化器イベントの頻度が高く(コルヒチン群17.5%、プラセボ群17.6%)、そのうち下痢がコルヒチン群で9.7%、プラセボ群で8.9%(p=0.35)、悪心がそれぞれ1.8%、1.0%(p=0.02)で発現した。 著者は、「主要複合エンドポイントの改善は、主に脳卒中と血行再建術の原因となった狭心症による緊急入院の発生率の低下によってもたらされた」としている。

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トロポニン値と年齢、死亡リスクとの関連は/BMJ

 トロポニン陽性例では、正常値をわずかに超えただけで、年齢にかかわらず死亡の臨床的に重要な増加と関連し、その値の上昇に伴う死亡の増加は、初回測定から数週間以内に集中していることが、英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのAmit Kaura氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2019年11月21日号に掲載された。トロポニンは、急性心筋梗塞の診断の優れたバイオマーカーとされる。トロポニン値が制限範囲を超えても、その上昇の程度と死亡との直接的な関連を示すエビデンスがある。一方、全年齢層におけるトロポニン値と死亡との関連のデータは十分でなく、若年層に比べ超高齢層ではとくに不十分であるが、医師は一般に、全年齢層で高トロポニン値は高死亡率を意味すると考える傾向があるという。年齢とトロポニン値の関連を評価する後ろ向きコホート研究 研究グループは、年齢とトロポニン値の関連、およびその予後における意義を評価する目的で、後ろ向きコホート研究を実施した(英国国立衛生研究所[NIHR]などの助成による)。 解析には、UK-NIHR医療情報学共同研究(UK-NIHR HIC)計画に参加している5つの病院の心血管センターのデータを使用した。対象は、2010~17年の期間に何らかの臨床的理由でトロポニン検査を受けた患者であった。 トロポニンの解析には、トロポニン頂値(在院中に測定したトロポニンの最も高い値)を使用した。トロポニン値は、正常上限値(ULN)の99パーセンタイル値として標準化された。>ULNをトロポニン陽性とした。 主要アウトカムは全死因死亡であった。急性冠症候群患者では逆U字型の関係 試験期間中に25万7,948例がトロポニンの測定を受けた。トロポニン陽性例は7万7,709例、陰性例は18万239例であった。全体の年齢中央値は65歳(四分位範囲[IQR]:50~79)で、14万2,718例(55.3%)が男性だった。 トロポニン測定患者の相対的な割合は、20代から60代にかけてほぼ直線的に増加し、その後は10歳ごとに約50%ずつ急激に増加した。また、トロポニン陽性例の割合は、加齢に伴って増加し、18~29歳の9%から90歳以上では50%に達した。 追跡期間中央値は1,198日(IQR:514~1,866)で、この間に5万5,850例(21.7%)が死亡したが、最初の1年間に3万1,112例(12.1%)が死亡していた。 3年以上の試験期間において、ベースラインのトロポニン陽性例の死亡のハザードは、陰性例の3.2倍(95%信頼区間[CI]:3.1~3.2)であった。この影響はとくに若年患者で強く、死亡率のハザード比(HR)は18~29歳が10.6(95%CI:8.5~13.3)であったのに対し、90歳以上では1.5(1.4~1.6)であり、HRは加齢に伴って低下した。 トロポニン陽性例は陰性例に比べ、全年齢層を通じて3年絶対死亡率が14.8ポイント高かった。また、トロポニン陽性例における死亡の増加のほとんどは、最初の3ヵ月間に集中していた。 死亡率は、トロポニン値>5~10×ULNまでは漸増したが、これ以上の値では予想に反して低下した。また、入院患者と非入院患者でサブグループ解析を行ったところ、入院患者(15万6,410例)において死亡とトロポニン値に逆U字型の関係が認められ、トロポニン頂値約70×ULNでHRが最も高値(2.4、95%CI:2.3~2.4)を示した。 多変量で補正した制限付き3次スプラインCox回帰を用いて解析したところ、急性冠症候群のない患者(12万49例)では、トロポニン値と死亡に直接的な関連が認められたのに対し、急性冠症候群患者(1万4,468例)では逆U字型の関係がみられ、トロポニン頂値>70×ULNを境に、逆に死亡率が低下した。 急性冠症候群患者のうち、侵襲的管理(トロポニン頂値から3ヵ月以内の血管造影)を受けた患者では、多変量で補正しても逆U字型の関係が存続していたが、非侵襲的管理を受けた患者では、トロポニン値と死亡には直接的な正の相関が認められた。 著者は、「トロポニン値は、わずかな上昇であっても予後において大きな意義を有するが、臨床的決定は基礎疾患を考慮して行う必要があり、トロポニンの上昇の程度にのみ依存すべきではない」としている。

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青年期うつ病の治療中および治療後の軌跡

 英国・ケンブリッジ大学のSian Emma Davies氏らは、UK IMPACT試験に参加した青年期うつ病患者を症状変化の軌跡によって分類し、その予測因子および治療反応の定義との比較を行った。Journal of Child Psychology and Psychiatry誌オンライン版2019年10月24日号の報告。 本研究は、成長混合モデリング(GMM)を用いた2次データ分析である。欠損データは補完された。対象患者465例について、86週間の6つの時点におけるスコアを用いて、自己報告された抑うつ症状の軌跡を作図した。 主な結果は以下のとおり。・患者は、最初は類似した症状軌跡をたどり、その後2種類の軌跡を示した。・この2種類のグループでは、最初の18週目までに抑うつ症状の有意な改善が認められた。・両グループの内訳は、研究期間中に症状改善が認められる「継続改善」が391例(84.1%)、ベースライン時の抑うつ症状スコアが高く、初期は早期改善が認められるものの、18週以降に改善が認められない「改善停止」が74例(15.9%)であった。・ベースライン時で併存疾患を有していた患者では、「改善停止」の増加が認められた(OR:1.40、CI:1.00~1.96)。・研究終了時までの誤分類は、臨床的寛解カットオフスコア(27以下)で15%、治療反応を示す症状改善スコア(50%以上)で31%に認められた。 著者らは「治療初期の抑うつ症状改善は、必ずしも良好な予後を示すものではない。治療開始18週以降に、改善の停止が認められる。治療反応に対する差異は、縦断的モデリングにより精度が向上する可能性がある。これまで考えられていたよりも、抑うつ症状の改善は、年単位でかかる場合がある」としている。

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