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第2回:日常的な問診こそ、最大のハードル今回から、USMLE全体の対策等について述べていきたいと思います。概略は下記の通りです。USMLE Step1: 基礎医学anatomy,behavioral science,biochemistry,microbiology,pathology, pharmacology, physiologyなどUSMLE Step2 CK: 臨床医学internal medicine, surgery, pediatrics, psychiatry, obstetrics/gynecology, preventive medicineUSMLE Step2 CS: Clinical skills医学的なアセスメント、患者への気遣い、英語力USMLE Step3: Case SimulationStep3は渡米してからの受験でもよいのですが、内容はStep2 CKに毛が生えたようなものです(ただし、Visaの関係でStep3が渡米前に必要になることもあります)。わたしにとって大きなハードルだったのは、Step2 CSでした。とにかく英語で問診し、英語で模擬患者の訴えを聞き、英語で説明し、英語でカルテを書くという、徹底的に英語力が問われる試験です。わたしの場合、医師3年目にUSMLE受験を志し、同年にStep1を受験したものの、4年目は忙しく循環器研修に没頭し、5年目にようやくStep2 CKとCSを受験しました。とにもかくにも、日本を出て外人と英語で話したことなど、これまでまったくと言っていいほどなかったわけですから、医学英語が頭には浮かんでも口からスラスラ出て来ず、CSには本当に苦労しました。しかも、ベースはあくまで問診なので、本当に試されるのは医学英語というより、むしろ日常英会話力です。USMLEを受けるといったん心に決めたら、USMLEの勉強はもちろんですが、英語 (特に話す力)を並行して勉強することを強くお勧めします。実際、1年程度で英会話を身に付けるのは、かなりの労力を要しました。USMLEは高得点での一発合格が必須!ここで最も大事なことは、USMLEを受験するからには、勝負は一度きりと肝に銘じ、一回で合格すること、それも高得点で、ということです。それが後々のレジデンシーのマッチングに影響するのみならず、仮にも不合格となると、レッテルは永続的に記録として残ってしまいます。そこで必要なのが、受験に向けた戦略の立て方です。例えば、受験の順序がStep1→2CK→2CSである必要はありません(ただし、Step3については必ず最後でなければいけません)。わたしの場合は順番通りでよかったのですが、Step2CKについては、臨床をある程度積んだ研修医2年目後半以降などがいいのかもしれません。Step 1と2CSは勤めている病院によりけりですが、対策に時間がかかるので、半年以上の時間が確保できるタイミングで受けるのが望ましいでしょう。また、試験対策にはいずれも1,000ドル前後の受験費用、およびそれぞれ参考書や問題集の購入、またCS対策として現地でKaplanの講習を受けるとなると相当な出費を余儀なくされます。更にCSは現地で受けなければいけません。そして、晴れて試験をパスして留学してからも何かとお金がかかりますので、貯蓄は必須です。臨床と並行した試験勉強は、ゴールを決めてから着手USMLEの各ステップとも参考書となるのはKeyとなるFirst Aidを、問題集についてはUSMLE worldというネット問題集をお勧めします(https://www.uworld.com)。ネット問題集は期間でいくらと決まっているため、集中的に利用するのがよいでしょう。わたしは学生のころ、何となくFirst Aidを買ってはみたものの、結局にらめっこしておしまいでした。また、参考書だけでは頭にも残りません。問題集を買ったり、実際に試験を申し込んだりするような形 (日付を決める)で、背水の陣で臨むべきです。日々の臨床をやりながら試験勉強を並行するのはモチベーションも上がりにくく、相当な労力と時間を要しますので、かなりの覚悟がないと合格までたどり着けません。ちなみに、USMLEを受験するにはECFMGのウェブサイトに飛び、アカウントを作成し、Application form(form 183)を提出して、初めて申し込むことができます。詳細はウェブサイトとなりますが、提出には学部長のサインが必要となるため、久々に学事課なるところへ足を運びました。次回は、各々の試験の対策事項について述べます。