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第17回 治療編(1)薬物療法・その4【エキスパートが教える痛み診療のコツ】

第17回 治療編(1)薬物療法・その4前回侵害受容性疼痛に対し、わが国で非麻薬系オピオイドとして使用されているトラマドール製剤とブプレノルフィン貼付薬について解説しました。今回は、さらに痛みの程度が強い患者さんに使用する麻薬系オピオイドのコデイン、モルヒネ、フェンタニルについて説明したいと思います。(1)コデイン<作用機序>コデインは、投与量の5~15%が肝臓で代謝されることで、CYP2D6により産出されるモルヒネとなり、鎮痛効果が得られます。産出されたモルヒネがオピオイド受容体と結合することで、鎮痛効果を発揮します。<投与上の注意>モルヒネと同様に考えて使用します。コデインリン酸塩散には1%、10%、原末があります。また、コデインリン酸塩錠には5mg、20mgがあります。通常は、1回20mg錠を1日3回投与します。ただし、モルヒネ換算には幅があり、鎮痛作用を目的にする場合には、鎮咳目的の場合と異ってかなりの量が必要になります。1%散として使用する場合には、1回2g、1日3回6gの投与になりますので、漢方薬並みの用量となります。通常は麻薬扱いですが、 内容量が少ない1%散、5mg錠は、投与量と関係なく非麻薬扱いになります。副作用として、嘔気・嘔吐、食欲低下、便秘、口渇、ふらつき、傾眠、意識消失などがあります。(2)モルヒネ<作用機序>オピオイドの基本薬です。オピオイド受容体と結合して鎮痛効果を発揮します。<投与上の注意>次の項に示した合成麻薬フェンタニルの基本薬物になります。錠剤は10mgですが、いきなり10mg錠剤ではなく、末として3mg、5mg、8mgと段階的に体が慣れてくるたびに増量していきます。もちろん、途中で疼痛が緩和されれば、その投与量で維持していきます。また、1日の投与量が15mgに達すれば、フェンタニル貼付剤の適応(文末の表を参照)になります。(3)フェンタニル貼付剤<作用機序>モルヒネと同様、強オピオイドに分類されます。オピオイド受容体と結合して鎮痛効果を発揮します。<投与上の注意>フェンタニル貼付剤には、3日用の「デュロテップMTパッチ」、1日用の「フェントスパッチ」「ワンデュロパッチ」が適応されます。モルヒネ経口剤で30mgが「フェントスパッチ1mg」「デュロテップMTパッチ2.1mg」「ワンデュロパッチ0.84mg」に相当します。貼付剤なので、貼付する部位を毎回ずらしていきます。また、温度が高くなると、吸収が増えるので、入浴などの際には気を付けなければなりません。そのために、入浴が好きな患者さんでは、1日用のパッチを入浴前にいったん外し、入浴後に再度貼付される方もいます。なお、本剤の投与に際してはeラーニングの受講が必要です。モルヒネおよびフェンタニルは、医療用麻薬に分類される強オピオイドであり、乱用、依存、退薬症候、長期処方に伴う鎮痛耐性、鎮痛過敏、腸機能、性腺機能障害などに注意が必要です。貼付剤では掻痒、発赤などの皮膚症状が見られることがありますので、貼付部位をローテーションすることが重要です。以上、痛み治療の第3段階における薬物について、その作用機序、投与における注意点などを述べさせていただきました。難治性疼痛患者さんに接しておられる読者の皆様に少しでもお役に立てれば幸いです。次回は神経ブロックについて解説します。1)花岡一雄ほか監修. 痛みマネジメントupdate 日本医師会雑誌. 2014;143:S156-S157

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口腔扁平上皮がん、ニボルマブ術前補助療法の有用性/JAMA Oncology

 口腔扁平上皮がん患者の予後を改善する有用なアプローチが提示された。術前補助免疫療法や、抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体の併用は、抗腫瘍免疫応答を増強し、有用な治療戦略と考えられているが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJonathan D. Schoenfeld氏らによる検討において、ニボルマブ単独投与およびニボルマブ+イピリムマブ併用投与は、どちらも外科的切除前に施行可能であり、奏効率は両群とも良好であることが示された。著者は、「これらの薬剤を用いた術前補助療法の、さらなる研究の進展が望まれる」とまとめている。JAMA Oncology誌オンライン版2020年8月27日号掲載の報告。 研究グループは、2016~19年に未治療の口腔扁平上皮がん(≧T2、または臨床的にリンパ節転移陽性)患者29例を登録し、ニボルマブ群(3mg/kg、1週目と3週目に投与)、またはニボルマブ+イピリムマブ群(イピリムマブ1mg/kg、1週目のみ投与)に無作為に割り付け、2サイクル治療後の3~7日に手術を行った。 主要評価項目は、安全性および双方向評価法による腫瘍体積に基づく有効性であった。副次評価項目は、病理学的および客観的奏効率、無増悪生存(PFS)、全生存(OS)。原発腫瘍免疫マーカーは、多重免疫蛍光法を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・29例(ニボルマブ群14例、ニボルマブ+イピリムマブ群15例)の患者背景は、平均年齢62歳、男性18例(62%)/女性11例(38%)で、舌がんが16例と最も多く、ベースラインの臨床病期分類はT2が20例、T3以上が9例、リンパ節転移陽性17例(59%)であった。・第1サイクルから手術までの期間の中央値は19日であり、手術の遅れはなかった。・治療関連有害事象は21例に認められ、Grade3/4の事象はニボルマブ群2例、ニボルマブ+イピリムマブ群5例であった。・ニボルマブ群およびニボルマブ+イピリムマブ群ともに、抗腫瘍効果が認められた(腫瘍体積に基づく奏効:50% vs.53%、病理学的進展度の低下:53% vs.69%、RECISTに基づく奏効:13% vs.38%、病理学的奏効:54% vs.73%)。・4例(ニボルマブ群1例、ニボルマブ+イピリムマブ群3例)で、90%以上の病理学的完全奏効が得られた。・追跡期間中央値14.2ヵ月において、1年PFS率は85%、OS率は89%であった。

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ロシアの新型コロナワクチン、第I/II相試験で抗体陽転率100%/Lancet

 ロシアのGamaleya National Research Centre for Epidemiology and Microbiologyで開発されている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンの第I/II相試験の結果が、Lancet誌オンライン版2020年9月4日号に掲載された。本ワクチンは、組換えアデノウイルス血清型26(rAd26)ベクターおよび組換えアデノウイルス血清型5(rAd5)ベクターに、SARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質の遺伝子をそれぞれ組み込んだ2つの成分(rAd26-SおよびrAd5-S)から成り、凍結および凍結乾燥の2つの製剤が開発されている。著者のDenis Y. Logunov氏らは、本試験の結果から、2製剤とも安全性が高く、強い液性および細胞性免疫反応が誘導されたと結論している。 今回報告された試験は、2製剤の安全性と免疫原性を評価するためにロシアの2病院で実施された非盲検非無作為化第I/II相試験。対象は18〜60歳の健康成人ボランティアの男女。それぞれの第I相試験では、0日目にrAd26-SまたはrAd5-Sを筋肉内接種し、安全性を28日間評価した。第II相試験では、0日目にrAd26-S、21日目にrAd5-Sを筋肉内接種するというプライムブーストワクチン接種を行った。主要評価項目は、抗原特異的な液性免疫(0、14、21、28、42日目にSARS-CoV-2特異的抗体をELISAで測定)および安全性(試験中に有害事象が発現した人数)、副次評価項目は、抗原特異的な細胞性免疫(T細胞応答およびインターフェロン-γ濃度)と中和抗体の変化(SARS-CoV-2中和アッセイで検出)であった。 主な結果は以下のとおり。・2020年6月18日~8月3日に、2つの試験に76人の参加者を登録した(各試験38人)。各試験において、第I相試験で9人にrAd26-S、9人にrAd5-Sを接種し、第II相試験で20人にrAd26-SとrAd5-Sを接種した。・どちらのワクチン製剤も安全で忍容性も良好であった。・主な有害事象は、接種部位の痛み(44例、58%)、体温上昇(38例、50%)、頭痛(32例、42%)、無力症(21例、28%)、筋肉と関節の痛み(18人、24%)で、ほとんどの有害事象は軽度であり、重大な有害事象は認められなかった。・参加者全員にSARS-CoV-2糖タンパク質に対する抗体が産生された。・42日目において、受容体結合ドメイン特異的IgGの幾何平均抗体価(GMT)が凍結製剤14,703、凍結乾燥製剤11,143、また中和抗体のGMTが凍結製剤49.25、凍結乾燥製剤45.95で、どちらも抗体陽転率は100%であった。・細胞性免疫反応は28日目に参加者全員に認められた。

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BRCA変異乳がん患者、妊娠による予後への影響/JCO

 BRCA変異を有する若年乳がん患者にとって、妊娠は安全であることを示す結果が明らかとなった。乳がん後の妊娠および妊娠による乳がん予後への影響を調べた国際多施設共同後ろ向きコホート試験の結果を、イタリア・ジェノバ大学のMatteo Lambertini氏らが、Journal of Clinical Oncology誌2020年9月10日号に報告した。 2000年1月~2012年12月に、浸潤性早期乳がんと診断された、40歳以下の生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有する患者が本研究に組み入れられた。主要評価項目は、妊娠率、および乳がん後の妊娠の有無による患者間の無病生存期間(DFS)。副次的評価項目は、妊娠のアウトカムと全生存期間(OS)であった。生存時間分析は、既知の予後因子を制御するGuarantee-Time Bias(GTB)を考慮して調整された。 主な結果は以下のとおり。・生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有する1,252例(BRCA1:811例、BRCA2:430例、 BRCA1 / 2:11例)のうち195例が、乳がん後に少なくとも1回の妊娠を経験した(10年の妊娠率:19%、95%信頼区間[CI]:17~22%)。・人工流産および流産は、それぞれ16例(8.2%)および20例(10.3%)で発生した。出産した150例(76.9%、乳児170人)のうち、妊娠合併症が13例(11.6%)、先天性異常は2例(1.8%)発生した。・乳がん診断後の追跡期間中央値8.3年における、妊娠コホートと非妊娠コホートの間で、DFS(調整ハザード比[HR]:0.87、95%CI:0.61~1.23、p=0.41)およびOS(調整HR:0.88、95%CI:0.50~1.56、p=0.66)の差はみられなかった。 研究者らは、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有する患者の乳がん後の妊娠は、母親の予後を明らかに悪化させることなく安全であり、良好な胎児転帰と関連したと結論付けている。そのうえで「これらの結果は、将来の妊娠・出産について、BRCA変異を有する乳がん患者に安心感をもたらす」とまとめている。

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初回エピソード統合失調症の初期段階における抗精神病薬の代謝への影響

 初回エピソード統合失調症の初期段階における抗精神病薬の代謝への影響を明らかにするため、中国・四川大学華西病院のHailing Cao氏らが検討を行った。Journal of Psychiatric Research誌オンライン版2020年8月10日号の報告。 薬物治療未実施の初回エピソード統合失調症入院患者を含む自然主義的な環境で、レトロスペクティブなリアルワールド研究を実施した。代謝プロファイルは、ベースライン時および抗精神病薬治療の2週間後と4週間後に測定した。 主な結果は以下のとおり。・抗精神病薬治療2週間後、トリグリセライド(TG)とHDLコレステロール(HDL-C)の比に基づくインスリン治療抵抗性は有意な増加が認められたが、空腹時血糖(FD)は有意な減少が認められた。・脂質代謝に関して、TG、コレステロール、LDLコレステロールは、抗精神病薬治療2週間後に有意な増加が認められたが、HDL-Cは、抗精神病薬治療4週間後に有意な減少が認められた。・いずれの代謝パラメータにおいても、抗精神病薬間の有意な差は認められなかった。 著者らは「抗精神病薬治療2週間後に、インスリン抵抗性および脂質代謝異常が発生することが明らかとなった。抗精神病薬治療の初期段階では、代謝プロファイルをモニタリングする必要性が示唆された。代謝パラメータに対する抗精神病薬の短期的な影響を明らかにするためには、さらなる研究が求められる」としている。

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抗凝固薬非適応TAVI例、アスピリン単独 vs.DAPT/NEJM

 経口抗凝固薬の適応がない経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を受けた患者では、3ヵ月間のアスピリン投与はアスピリン+クロピドグレル併用に比べ、1年後の出血や出血・血栓塞栓症の複合の発生が有意に少ないことが、オランダ・St. Antonius病院のJorn Brouwer氏らが実施したPOPular TAVI試験のコホートBの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年8月30日号に掲載された。長期の抗凝固療法の適応のない患者におけるTAVI後の出血や血栓塞栓症イベントに及ぼす効果について、抗血小板薬2剤併用(DAPT)と比較した1剤の検討は十分に行われていないという。抗凝固薬非適応の患者のTAVI施行後3ヵ月間に抗血小板薬投与 本研究は、欧州の17施設が参加した医師主導の非盲検無作為化試験であり、2013年12月~2019年3月の期間に患者登録が行われた(オランダ保健研究開発機構の助成による)。 対象は、TAVIが予定されており、長期の経口抗凝固薬投与の適応のない患者であった。被験者は、TAVI施行後の3ヵ月間に、抗血小板薬アスピリン単独(80~100mg、1日1回)またはアスピリン(80~100mg、1日1回)+クロピドグレル(75mg、1日1回)の抗血小板薬2剤併用の投与を受ける群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、12ヵ月以内の全出血(小出血、大出血、生命を脅かす/障害を伴う出血)、および非手技関連出血の2つであった。TAVI穿刺部位出血の多くは非手技関連出血とされた。副次アウトカムは、1年後の心血管死、非手技関連出血、脳卒中、心筋梗塞の複合(第1複合副次アウトカム)、および心血管死、脳梗塞、心筋梗塞の複合(第2複合副次アウトカム)の2つの非劣性(非劣性マージン7.5%ポイント)および優越性とした。抗凝固薬非適応TAVI例は抗血小板薬1剤で出血イベントが有意に少ない 抗凝固薬の適応のない患者のTAVI施行665例が登録され、アスピリン単独の抗血小板薬1剤群に331例、アスピリン+クロピドグレルの抗血小板薬2剤併用群には334例が割り付けられた。全体の平均年齢は80.0±6.3歳、女性が48.7%であった。 出血イベントは、アスピリン単独群では50例(15.1%)、併用群では89例(26.6%)に認められ、単独群で有意に少なかった(リスク比[RR]:0.57、95%信頼区間[CI]:0.42~0.77、p=0.001)。また、非手技関連出血は、それぞれ50例(15.1%)および83例(24.9%)にみられ、単独群で有意に少なかった(0.61、0.44~0.83、p=0.005)。 第1複合副次アウトカムは、単独群で76例(23.0%)、併用群では104例(31.1%)に発現し、単独群の併用群に対する非劣性(群間差:-8.2%、95%CI:-14.9~-1.5、非劣性のp<0.001)および優越性(RR:0.74、95%CI:0.57~0.95、優越性のp=0.04)が確認された。 第2複合副次アウトカムは、それぞれ32例(9.7%)および33例(9.9%)で発現し、単独群の併用群に対する非劣性(群間差:-0.2%、95%CI:-4.7~4.3、非劣性のp=0.004)は認められたが、優越性(RR:0.98、95%CI:0.62~1.55、p=0.93)は示されなかった。 試験期間中に、経口抗凝固薬の投与を開始したのは、アスピリン単独群が44例(13.3%)、アスピリン+クロピドグレル併用群は32例(9.6%)で、TAVI施行後の投与期間中央値はそれぞれ12日(IQR:4~59)および6日(3~66)だった。経口抗凝固薬開始の主な理由は、心房細動の新規発症であった。 著者は、「これらの結果は、大出血の発生(2.4% vs.7.5%、RR:0.32、95%CI:0.15~0.71)の差が、主な要因であった」としている。

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ARDSを伴うCOVID-19、デキサメタゾンが有効な可能性/JAMA

 中等症~重症の急性呼吸促迫症候群(ARDS)を伴う新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者の治療において、標準治療にデキサメタゾンを併用すると、標準治療単独と比較して、治療開始から28日までの人工呼吸器非装着日数(患者が生存し、かつ機械的換気が不要であった日数)が増加することが、ブラジル・Hospital Sirio-LibanesのBruno M. Tomazini氏らCOALITION COVID-19 Brazil III Investigatorsが実施した「CoDEX試験」で示された。研究の成果はJAMA誌オンライン版2020年9月2日号に掲載された。COVID-19に起因するARDSは、実質的に死亡率や医療資源の使用を増大させることが知られている。デキサメタゾンは、ARDSを伴うCOVID-19患者の肺障害を軽減する可能性が示唆されている。41のICUが参加、試験は早期中止に 本研究は、ブラジルの41の集中治療室(ICU)が参加した医師主導の非盲検無作為化試験であり、2020年4月17日~6月23日の期間に患者登録が行われた(Coalition COVID-19 Brazilの助成による)。最終フォローアップ日は2020年7月21日だった。予定された登録患者数350例に達する前に、関連試験の論文が発表され、本試験は早期中止となった。 対象は、年齢18歳以上のCOVID-19確定例または疑い例で、PaO2/FIO2比≦200の中等症~重症ARDSの基準を満たし、48時間以内に機械的換気を受けていた患者であった。ARDSの診断はベルリン定義の基準に準拠した。 被験者は、標準治療に加え、デキサメタゾン10mgまたは20mgを1日1回、5日間あるいはICUを退室するまで静脈内投与する群、または標準治療のみを受ける群に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、治療開始から28日間における人工呼吸器非装着日数とし、患者が生存かつ機械的換気が不要であった日数と定義された。副次アウトカムは、15日の時点での6段階順序尺度(1[非入院]~6[死亡]点)による臨床状態、48時間・72時間・7日の時点でのSequential Organ Failure Assessment(SOFA)スコア(0~24点、点数が高いほど臓器機能不全が高度)などであった。非装着日数:6.6日vs.4.0日、7日時SOFAスコア:6.1点vs.7.5点 299例(平均年齢61[SD 14]歳、女性37%)が登録され、全例がフォローアップを完了した。 治療開始から28日の時点における平均人工呼吸器非装着日数は、デキサメタゾン併用群が6.6日(95%信頼区間[CI]:5.0~8.2)と、標準治療単独群の4.0日(2.9~5.4)に比べ有意に増加した(群間差:2.26、0.2~4.38、p=0.04)。 また、7日時点のSOFA平均スコアは、デキサメタゾン併用群は6.1点(95%CI:5.5~6.7)であり、標準治療単独群の7.5点(6.9~8.1)と比較して有意に低かった(群間差:-1.16点、95%CI:-1.94~-0.38、p=0.004)。48時間時点と72時間時点のSOFA平均スコアについては、両群間に有意な差はなかった。 15日の時点での6段階順序尺度による臨床状態、28日の時点での全死因死亡・ICU非滞在日数・機械的換気日数には、両群間に有意差はみられなかった。 デキサメタゾンの併用による有害事象の有意な増加は認められなかった。重篤な有害事象は、デキサメタゾン併用群5例(3.3%)、標準治療単独群9例(6.1%)でみられた。28日までに新規に診断された感染症は、デキサメタゾン併用群33例(21.9%)、標準治療単独群43例(29.1%)、人工呼吸器関連肺炎はそれぞれ19例(12.6%)および29例(19.6%)、カテーテル関連血流感染症は10例(6.6%)および8例(5.4%)で発現した。 著者は、「治療開始から28日間における人工呼吸器非装着日数は、既報の非COVID-19のARDS患者に比べ低かったが、疾患重症度が確定されたARDSを伴うCOVID-19患者を対象とした以前の研究の結果と一致していた」としている。

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アイスクリーム頭痛は2種類ある?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第170回

アイスクリーム頭痛は2種類ある?pixabayより使用さて、まだまだ冷たいものが欲しくなる暑さが続いています。かき氷を食べたときにキーンと頭が痛くなる、あの現象。あれは国際的には「アイスクリーム頭痛(ice-cream headache)」と呼びます。私は、幸いにもどれだけかき氷を食べても頭痛が起きない体質なのですが、1杯食べただけでキーン!という人もいるようで、個人差がかなりありそう。そんなアイスクリーム頭痛、実は2つのフェノタイプがあるのではないかと考えられています。Mages S, et al.Experimental provocation of ‘ice-cream headache’ by ice cubes and ice waterCephalalgia . 2017 Apr;37(5):464-469.この研究は、角氷(ice cube)と氷水(ice water)を飲み食いしてもらって、アイスクリーム頭痛がどのくらい出るか、77人の被験者でクロスオーバーし比較検討したものです。角氷はバリボリ食べるのではなく、硬口蓋に押し付けるよう規定されました(接触時間90秒)。また、氷水は、できるだけ速やかに200mL飲み干すよう規定されました。かき氷で出やすいというくらいなのだから、角氷のほうが頭痛の頻度が高そうに思います。しかし、結果はその逆でした。なんと、氷水のほうが角氷よりも頭痛の出現が多かったのです(77人中9人 vs. 77人中39人)。角氷が11.7%、氷水が50.6%ですから、圧倒的。そして、氷水によるアイスクリーム頭痛は、潜時が短いということがわかりました(中央値:15秒[範囲:4~97秒] vs. 68秒[範囲:27~96秒])。疼痛の部位について差はありませんでした。こめかみや、前頭部のような緊張型頭痛で痛くなる部位に多かったようです。どちらも同じ痛みだろうと予想していたら、角氷による頭痛は圧迫されるような痛み、氷水による頭痛は刺すような痛みだったとのことです。どうでしょう、みなさんも自宅で試してみてください。もしかすると、アイスクリーム頭痛には2つのフェノタイプがあるのかもしれませんね。流涙を伴うような頭痛の場合、三叉神経由来と本文中に考察されていますが、さすがにかき氷を食べただけでそこまでの頭痛になることは多くないと思います。圧迫されるようなアイスクリーム頭痛を1型、刺すようなアイスクリーム頭痛を2型、などの名前で呼んでもいいかもしれませんね。キャッキャッ。

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第23回 総裁選の劣勢報道に埋もれた石破・岸田両氏の有望政策とは?

安倍首相の辞任表明により、次期首相の座とイコールになる自民党総裁選が9月8日に告示された。立候補を表明したのは菅 義偉官房長官、石破 茂元自民党幹事長、岸田 文雄自民党政調会長の3氏。既に各種報道では菅官房長官の圧倒的優勢が伝えられ、もはや出来レースの感も強いが、ここはちょっと踏みとどまって考えたい。私の友人で選挙ウォッチャーとしても名高いフリーライターの畠山 理仁氏は、一見、泡沫とみられる候補(畠山氏は候補者すべてに敬意を払うという意味で「無頼派候補」と呼ぶ)が掲げる政策の中にも、きらりと光る面白いアイデアがあり、中には意識的か無意識的かは分からないが、当選した候補がこうした泡沫候補(畠山氏には申し訳ないが一般的にはこの方が分かりやすいので)の目玉政策を拝借して実行に移すこともあると主張する。そうした畠山氏の主張が詰まった著作で開高健ノンフィクション賞を受賞した「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(集英社)を読んで以来、私は必ず選挙公報ではすべての候補の政策に目を通すようにしている。前置きが長くなったが、その意味で今回の3氏についても掲げる政策を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、社会保障に関する政策に絞り、独断と偏見ながら私が気になった点を取り上げたい。その意味ではここで掲げる評価は私個人の評価に過ぎない。なお取り上げる順番は私なりに「公平性」を期し、メディアでの露出が少ない、敢えて劣勢と伝わる順番(支持派閥の所属議員が少ない順)としたい。石破氏の「納得」政策で気になる3点先行は「納得と共感」を掲げる石破氏の政策である。新型コロナ対策で気になった点は3つだ。まず、感染症対策として「内閣官房に専任の専門職員からなる司令塔組織を創設」を謳っている。いわばこれまでちまたで言われている日本版CDCの超縮小型組織を内閣直下に設けるというもの。構想自体は悪くはないと思うが、人選次第でこうした組織がどうにでもなってしまうという点では、顔の見えない官僚が主力であったとしてもかなり厳格な人選が必要と考える。また、迅速な感染症対策としての専門性、継続性などを考えると、日本型官公庁の慣例である人事異動が馴染まない。この点をどのように克服するかも実現する際のキーになると感じる。一方、「PCR検査の抜本的拡充」と訴えているが、安倍首相の辞任表明会見で掲げた抗原検査も含めた1日最大20万件の検査能力に対する是非が不明である。そもそも秋以降、インフルエンザとの同時流行を想定した場合でも、私個人はインフルエンザワクチン接種の呼びかけ徹底、現在の新型コロナ抗原検査、インフルエンザ迅速検査、発症3日以上の症状継続を境とする臨床診断を組み合わせることで、PCR検査は最低限に抑えられると考えており、安倍首相が掲げた20万件も必要はないと思っている。その意味では石破氏のスタンスが、一部の「識者」が声高に叫ぶ、PCR検査拡大路線に影響されていないかは気になるところだ。また、「コロナうつや認知症の発症・進行、 フレイルから守るための日常生活のガイドラインを策定・周知」というのはやや驚いた。内容的にはポピュリズムを感じないわけでもない。ただ、石破氏には叱られそうだが「フレイルという言葉を知っていたんだ」という新鮮な驚きである。社会保障政策で大きく掲げているお題目は「安心と納得で現役世代・高齢世代が支え合い持続可能な社会保障制度を確立」である。私としては「現役世代・高齢世代が支え合い」が響く。従来からの社会保障制度の議論で言われる「高齢者一人を現役世代◯人で支える」的な財務省の資料などにややイラっとしてしまうからだ。既に平均寿命も健康寿命も延伸し、さらに高齢者比率が3割を超える今、「高齢者=一方的社会保障制度の受益者」的な考えは、脳内にカビが生えた考え方だと思っている。もちろん高齢になれば基礎疾患も増え、体力的にも衰えるので社会保障制度からの受益が増えるのはやむを得ない。ただ、今までの考え方では、社会全体が高齢者に活躍の場を用意しなくなる。その意味でこのお題目の下、「働きながら年金を受給でき、働き方に応じ、個人の意思で受給開始年齢を選択できる年金制度を実現」という政策を掲げているのは個人的には高評価である。その一方で、「保険外併用療養の活用で医療を活性化」と唱えている点については、有象無象の怪しい輩が湧いてきかねないので反対である。岸田氏の正当さと強制感そして2番手が「分断から協調へ」を掲げる岸田氏の政策だが、コロナ対策で私が“おっ”と感じたのは、「秋冬のインフルエンザ流行期に備え、インフルエンザワクチンの確保、無料での接種、検査体制の強化」と掲げている点である。まさか、本コラムの読者に「インフルエンザ対策は新型コロナ対策ではない」などという方はいらっしゃらないと思う。まず、今秋以降はインフルエンザの流行を最小限にすることが、新型コロナとの鑑別を含めた医療機関の負荷を下げることになる。その意味でインフルエンザワクチン接種の無償化は、どこぞの去る人が決めたマスク配布よりはるかに有効な公費投入の在り方と考える。ただ、「行政検査の枠外の PCR 検査を拡充し、必要に応じて柔軟に低負担で PCR 検査を受けられるようにします」というのは、石破氏と同じく安直なポピュリズムのように感じてしまう。また、社会保障制度全般に関しては「活力ある健康長寿社会へ ~世界に誇る国民皆保険の維持」と掲げ、「社会保障制度における縦割りの是正、民間活力の導入、デジタル技術やデータの活用による新しい予防・医療・介護、年金、地域や利用者の視点を踏まえた支えられる側から支える側を増やす徹底的な環境整備、子育て支援の充実などを通じて、活力ある健康長寿社会を実現し、持続可能な社会保障制度を構築」と訴えている。この中で「支えられる側から支える側を増やす徹底的な環境整備」はまさに石破氏が掲げた「支え合い」に近いものを感じるが、“増やす”や“徹底的な環境整備”とのキーワードにやや強制感があり、不安を覚えるところ。また、子育て支援の充実などと関連して、別の項目で「不妊治療への支援や育児休業の拡充などの『少子化対策』」と主張している。この中の不妊治療への支援は、少子化対策でよく出てくるキーワードだが、なんとなく深く考えずに付け加えているコピペ感が否めない。というのも、そもそも不妊治療の成否は、やはり年齢が鍵になり、世界的に見ると不妊治療を受けている人の中で40代は10~20%台だが、日本では40%超と突出している現実があり、こうした場合の支援をどうするかはより真剣に議論しなければならない問題だからだ。抽象的すぎて要約しづらい菅氏の政策さて最後は本命の菅官房長官の政策である。まず、新型コロナ対策は以下である。「爆発的な感染は絶対に防ぎ、国民の命と健康を守ります。その上で、感染対策と経済活動との両立を図ります。年初以来の新型コロナ対策の経験をいかし、メリハリの利いた感染対策を行いつつ、検査体制を拡充し、必要な医療体制を確保し、来年前半までに全国民分のワクチンの確保を目指します」官僚答弁ならば100点満点かもしれない。だが、日本を率いる首相になろうとする人としてはいささか物足りない。「メリハリの利いた感染対策」「検査体制の拡充」が何を意味するのかは分からない。次いで社会保障制度全般である。「人生100年時代の中で、全世代の誰もが安心できる社会保障制度を構築します。これまで、幼稚園・保育園、大学・専門学校の無償化、男性の国家公務員による最低一ヵ月の育休取得などを進めてきました。今後、出産を希望する世帯を支援するために不妊治療の支援拡大を行い、さらに、保育サービスを拡充し、長年の待機児童問題を終わらせて、安心して子どもを生み育てられる環境、女性が活躍できる環境を実現します。これまでのしがらみを排して制度の非効率・不公平を是正し、次世代に安心の社会保障制度を引き継げるよう改革に取り組みます」不妊治療に関しては岸田氏への点で触れたとおり。「しがらみを排して制度の非効率・不公平を是正」とあるが、制度の非効率・不公平とは具体的に何なのかの言及がない。それを言うのは語弊があるとするなら、“非効率”や“不公平”という言葉は使わずに、それを是正する具体策を提示してもらえないと一般人には伝わらないのではないだろうか?この大雑把さは王者の余裕というべきか怠慢というべきか。ちなみにこの菅官房長官の項目を書くのに要した時間は、前者2人部分の合計の12分の1である。「菅官房長官だけ単なるコピペで手を抜いているだろう」という方もいるかもしれないが、そもそもコピペでもしないと、石破氏、岸田氏の政策について触れた文量に追い付くという公平性を確保できないのである。私に「手を抜いた」という批判はお門違いで、それを言いたければ、むしろ菅官房長官ご本人に言っていただきたい。3氏の中でうまい政策は…この3人をたい焼きに例えると、石破氏は全長1mであんこもいっぱい詰まったたい焼き、そのせいかしっぽの部分だけを食べてお腹いっぱい、岸田氏は見慣れた標準的なたい焼きで、頭から食べるとあんこも程よいが、尻尾までくるとあんこが足りなくなる、菅氏はちょっと大きめのあんこが余り詰まっていないたい焼き、そのため食べ始めると3口くらいで飽きてしまうという感じだろうか?このようにしてみるとこの3氏から内閣総理大臣が輩出される、「自民党総裁=内閣総理大臣」という構図は国民にとっては不都合が多いのが現実ではないだろうか。最後に毒吐きついでに言うと、8年弱の最長連続在職記録の安倍首相の後に菅首相が誕生するのは、個人的には業務用スープを使ってできた伸びたラーメンの後にパラパラ感のないべチャっとした水っぽいチャーハンが出てきたかのような残念感しかないのである。

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インターネット依存症の重症度とメンタルヘルスへの影響

 インターネット依存症は、メンタルヘルスに影響を及ぼす世界的な問題となっている。しかし、どの程度の影響が懸念されるかは、コンセンサスが得られていない。中国・四川大学華西病院のWanjun Guo氏らは、インターネット依存症の重症度がメンタルヘルスにどのような悪影響を及ぼすかについて、調査を行った。Journal of Medical Internet Research誌2020年8月11日号の報告。インターネット依存症とうつ病は最も強い関連が認められた 2015~18年の四川大学1年生を対象に調査を実施した。完全回答率は、85.13%(3万7,187人中3万1,659人)であった。インターネット依存症を評価するため、ヤングのインターネット依存度テスト20項目(IAT)、こころとからだの質問票(PHQ-15、PHQ-9)、症状チェックリスト-90(SCL-90)、Kessler Psychological Distress Scale(K6)、自殺行動アンケート改訂版を用いた。また、4つの精神病理学的症状(身体症状の重症度、臨床的なうつ病、精神疾患の傾向、パラノイア)、重度の精神疾患、生涯自殺念慮について評価した。 インターネット依存症の重症度がメンタルヘルスにどのような悪影響を及ぼすかについて調査した主な結果は以下のとおり。・インターネット依存症の重症度別の有病率は、以下のとおりであった。 ●軽度:37.93%(1万2,009人) ●中等度:6.33%(2,003人) ●重度:0.20%(63人)・各症状や自殺関連の有症率は、以下のとおりであった。 ●重度の身体症状:6.54%(2,072人) ●臨床的なうつ病:4.09%(1,294人) ●精神疾患の傾向:0.51%(160人) ●パラノイア:0.52%(165人) ●重度の精神疾患:1.88%(594人) ●生涯自殺念慮:36.31%(1万1,495人) ●自殺計画:5.13%(1,624人) ●自殺企図:1.00%(315人)・インターネット依存症でない学生における4つの精神病理学的症状、それらの合併、自殺に関する有症率やオッズ比(OR)は、調査対象者の平均レベルよりも非常に低かった。・軽度のインターネット依存症の学生における各症状や自殺関連の有症率は、調査対象者の平均レベルと同等もしくはわずかに高い程度であったが、インターネット依存症の重症度が増すにつれ、これらの割合の急激な増加が認められた。・人口統計学および精神病理学的な交絡因子で調整した後、4つの精神病理学的症状の中で臨床的なうつ病は、インターネット依存症と最も強い関連が認められた。インターネット依存症の重症度別のうつ病有病率は、以下のとおりであった。 ●インターネット依存症なし:1.01%(1万7,584人中178人) ●軽度:4.85%(1万2,009人中582人) ●中等度:24.81%(2,003人中497人) ●重度:58.73%(63人中37人)・4つの精神病理学的症状のいずれかを有する学生および生涯自殺念慮、自殺計画、自殺企図の有症率は、インターネット依存症の重症度が増すにつれ、増加が認められた。【4つの精神病理学的症状のいずれかを有する学生の割合】 ●インターネット依存症なし:4.05%(713人) ●軽度:11.72%(1,408人) ●中等度:36.89%(739人) ●重症度:68.25%(43人)【生涯自殺念慮の有症率】 ●インターネット依存症なし:24.92%(4,382人) ●軽度:47.56%(5,711人) ●中等度:67.70%(1,356人) ●重症度:73.02%(46人)【自殺計画の有症率】 ●インターネット依存症なし:2.59%(456人) ●軽度:6.77%(813人) ●中等度:16.72%(335人) ●重症度:31.75%(20人)【自殺企図の有症率】 ●インターネット依存症なし:0.50%(88人) ●軽度:1.23%(148人) ●中等度:3.54%(71人) ●重症度:12.70%(8人) 著者らは「中等度から重度のインターネット依存症は、身体症状を含むメンタルヘルスへの悪影響と強く関連しており、うつ病との最も強い関連性が示唆された。このことから、中等度から重度のインターネット依存症に対するサポートは、妥当であると考えられる。インターネットプラスや人工知能の時代において、人間の健康問題を解決する観点から、健康政策担当者やサービスサプライヤーが、このことを理解することが重要である」としている。

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脾辺縁帯リンパ腫の生存アウトカムを長期解析/Cancer

 まれな腫瘍で一定の治療法がない脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)について、過去17年間の患者の生存アウトカムを解析した知見が示された。米国・マイアミ大学のJorge A. Florindez氏らによる米国の大規模な集団ベースの解析で、治療戦略によって全生存(OS)期間またはSMZL特異的生存期間に、有意差は認められなかったという。また、高齢、ヒスパニック系、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)形質転換およびB症状を有することが予後不良因子として示された。Cancer誌オンライン版2020年8月7日号掲載の報告。 研究グループは、SEER(Surveillance, Epidemiology, and End Results)データベースを用い、1999~2016年の間にSMZLと診断された患者を特定し、経過観察、脾臓摘出術、化学療法、および脾臓摘出術+化学療法の各治療戦略について評価した。 OSおよびSMZL特異的生存について、それぞれCox回帰モデル、Fine and Gray回帰モデルを用いて解析した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は1,671例で、大部分の患者は、>60歳(71.3%)、白人(89.7%)、非ヒスパニック系(91.7%)であった。・DLBCLへの形質転換は71例(4.2%)に認められ、10年転換率は8.6%(95%信頼区間[CI]:6.6~10.9)であった。・多変量解析の結果、SMZL特異的生存期間の短縮は、60歳以上(部分分布ハザード比[SHR]:1.85、95%CI:1.40~2.45、p<0.001)、ヒスパニック系(SHR:1.50、95%CI:1.06~2.13、p=0.023)、DLBCL形質転換(SHR:2.10、95%CI:1.48~2.97、p<0.001)、およびB症状の存在(SHR:1.67、95%CI:1.23~2.27、P<0.001)と関連していた。・脾臓摘出術との比較において、経過観察(SHR:0.92、95%CI:0.67~1.28、p=0.636)、化学療法のみ(SHR:1.28、95%CI:0.93~1.76、P=0.127)、および脾臓摘出術+化学療法(SHR:1.43、95%CI:0.96~2.13、p=0.089)のいずれも、SMZL特異的生存期間に有意差は認められなかった。・OS期間短縮の予測因子は、60歳以上(ハザード比[HR]:2.98、95%CI:2.37~3.76、p<0.001)およびB症状の存在(HR:1.33、95%CI:1.06~1.67、p=0.014)であった。

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新型コロナ感染後の抗体、4ヵ月は持続/NEJM

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染から回復した人は、感染が診断されてから4ヵ月後までは血清中の抗ウイルス抗体が低下しないことが、アイスランド・deCODE GeneticsのDaniel F. Gudbjartsson氏らが行ったアイスランドの住民約3万人を対象とした調査の結果、明らかとなった。また、アイスランドでは、SARS-CoV-2感染による推定死亡リスクは0.3%で、SARS-CoV-2感染患者の44%は定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)による診断を受けていなかったことも示された。NEJM誌オンライン版2020年9月1日号掲載の報告。アイスランドの約3万例について抗体検査を実施 研究グループは、SARS-CoV-2感染に対する液性免疫応答の特性および持続性を明らかにする目的で、アイスランドにおける3万576例の血清中のSARS-CoV-2特異的抗体を、次の6種類の方法で検査した。 (1)ウイルス内部核蛋白(N)に対するpan-Ig(IgM、IgG、IgA)抗体(Roche)、(2)ウイルス表面スパイク蛋白S1サブユニット受容体結合領域(RBD)に対するpan-Ig抗体(Wantai)、(3)抗N IgM抗体および(4)抗N IgG抗体(Eagle BiosciencesのEDI)、(5)抗S1 IgG抗体および(6)抗S1 IgA抗体(Euroimmun)。 2つのpan-Ig抗体検査が両方とも陽性の場合に、血清陽性と定義。qPCR法で感染が確認された1,237例の診断後4ヵ月までに採取された2,102検体について検査した。 なお、SARS-CoV-2に曝露し隔離された人は4,222例、曝露不明は2万3,452例であった。アイスランドのSARS-CoV-2感染率は0.9%、致死率は0.3% qPCR陽性でSARS-CoV-2感染から回復したのは1,797例であった。そのうち血清陽性が確認されたのは、1,107/1,215例(91.1%)であった。 2種類のpan-Ig抗体検査による抗ウイルス抗体力価は、qPCRによる感染診断後2ヵ月の間に増加し、調査期間終了時まで維持されていた。血清陽性率は、隔離された患者では2.3%、曝露不明者では0.3%であった。 アイスランド人の0.9%がSARS-CoV-2に感染し、致死率は0.3%と推定された。アイスランドの全SARS-CoV-2感染者のうち、56%はqPCRで診断されていたが、14%はqPCR検査を受けていない(あるいは検査結果が陰性)隔離者で、30%は隔離もqPCR検査も行われていなかった。

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心筋ミオシン阻害薬の新薬、閉塞性肥大型心筋症に有効/Lancet

 閉塞性肥大型心筋症患者において、first-in-classの心筋ミオシン阻害薬mavacamtenは運動耐容能、左室流出路(LVOT)閉塞、NYHA心機能分類および健康状態を改善することが示された。イタリア・Azienda Ospedaliera Universitaria CareggiのLacopo Olivotto氏らが、mavacamtenの有効性および安全性を検証した無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「EXPLORER-HCM試験」の結果を報告した。肥大型心筋症において心筋の過剰収縮は重要な病態生理学的異常であり、血行動態の変化を伴うLVOT閉塞の主たる原因となる。これまで肥大型心筋症に対する薬物療法の選択肢は、効果が乏しいか忍容性が不十分で、疾患特異的な薬物がなかった。Lancet誌オンライン版2020年8月29日号掲載の報告。mavacamtenの有効性と安全性をプラセボと比較検証 EXPLORER-HCM試験は、13ヵ国の心臓血管センター68施設において実施された。LVOT勾配50mmHg以上、NYHA心機能分類クラスII~IIIの症状を伴う肥大型心筋症患者を対象とし、mavacamten群(5mgから開始)またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、30週間投与した。患者には2~4週ごとに受診してもらい、状態を評価するとともに、心エコー、心電図、臨床検査、mavacamten血漿中濃度測定などを行った。 主要評価項目は、最大酸素摂取量(pVO2)の1.5mL/kg/分以上増加、NYHA心機能分類の1クラス以上改善、またはNYHA心機能分類の悪化なしでpVO2が3.0mL/kg/分以上増加とした。副次評価項目は、運動後LVOT勾配、pVO2、NYHA心機能分類、カンザスシティー心筋症質問票のClinical Summary Score(KCCQ-CSS)、Hypertrophic Cardiomyopathy Symptom Questionnaire Shortness-of-Breath subscore(HCMSQ-SoB)の変化とした。mavacamtenは主要評価項目を達成し、忍容性も良好 2018年5月30日~2019年7月12日の期間に、成人429例がスクリーニングされ、そのうち251例(59%)が登録された。mavacamten群が123例(49%)、プラセボ群が128例(51%)であった。 主要評価項目を達成した患者の割合は、mavacamten群が37%(45/123例)、プラセボ群が17%(22/128例)であった(群間差:+19.4%、95%信頼区間[CI]:8.7~30.1、p=0.0005)。 mavacamten群ではプラセボ群と比較し、運動後LVOT勾配(-36mmHg、95%CI:-43.2~-28.1、p<0.0001)、pVO2増加(+1.4mL/kg/分、95%CI:0.6~2.1、p=0.0006)、症状スコアの改善(KCCQ-CSS:+9.1[95%CI:5.5~12.7]、HCMSQ-SoB:-1.8[95%CI:-2.4~-1.2]、いずれもp<0.0001)において良好な結果が得られた。NYHA心機能分類の1クラス以上改善が得られた患者は、mavacamten群のほうが34%多かった(mavacamten群80/123例vs.プラセボ群40/128例、95%CI:22.2~45.4、p<0.0001)。 mavacamten群の安全性および忍容性は、プラセボ群と同等であった。治療下で発現した有害事象は概して軽度であった。死亡はプラセボ群で突然死による1例が報告された。

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ビスホスホネート製剤による大腿骨近位部骨折予防効果は副作用としての非定型大腿骨骨折のリスクを上回る。(解説:細井孝之氏)-1283

 骨吸収抑制剤であるビスホスホネート製剤(以下BP製剤)は1990年代に登場した骨粗鬆症治療薬であり、確実な骨密度上昇効果と骨折予防効果によって主要な治療薬の地位を得た。一方、15年ほど前から、ある程度長く本剤を服用している者の中に大腿骨の骨幹部の非外傷性骨折がみられることが注目されてきた。このために、欧米においては本剤の使用を控える傾向がみられ、それまで減少傾向にあった大腿骨近位部骨折頻度が減り止まるという現象すらみられた。骨粗鬆症による代表的な骨折である大腿骨の骨折は大腿骨頸部や大腿骨転子部などの大腿骨近位部に発症する(hip fracture、以下HF)。これに対してBP製剤との関連で注目される大腿骨骨折は転子下、とくに骨幹部に発症するため、非定型大腿骨骨折(atypical femur fracture、以下AFF)と呼ばれている。 さて、本論文は、BP製剤とAFFとの関連を米国のKaiser Permanente Southern California health care systemに登録された大規模データをもとに詳細に検討したものである。本論文ではBP製剤の中でも最も汎用されるアレンドロン酸の効果をみているが、本剤によって予防されるHFの数と副作用によって生ずると思われるAFFの数とを比べている。その結果、白人とアジア人の両方で前者が後者を上回り、AFFという副作用を考慮してもアレンドロン酸による治療が有用であることが確認された。ただし骨粗鬆症によるHF発症頻度はアジア人よりも白人のほうが多いことが知られているが、AFFはその逆で白人よりもアジア人に多いため、アレンドロン酸の実質的な効果は白人よりもアジア人において小さいことも示されている。なお、黒人においてはAFFの発生数がきわめて少ないため、人種間の比較対象にはなっていない。骨粗鬆症による骨折、とくにHFの予防は高齢者人口が全世界的に増え続けている今日、より重要性が増しているものの、発生率や治療薬の効果には人種差も考慮する必要があること示す重要な論文である。

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思い、思われ【Dr. 中島の 新・徒然草】(340)

三百四十の段 思い、思われ映画『思い、思われ、ふり、ふられ』を観ましたか?神戸高校が無茶苦茶出てきました。ほかのシーンは知らない所ばかり。ロケ地マップを見てなるほどと思いました。ある日やってきたLINEでのお知らせ。何、俺の母校が出てくるのか!これはぜひ観なくては。そう思って映画館に行く準備をしながら、ふと女房にも声を掛けました。中島「ちょっと映画館に行くけど、一緒に行ったりするかな?」女房「はあ? 映画館って、このコロナの時に行くんか!」中島「でも神戸高校が沢山出てくるらしいし」女房「アンタみたいなハゲチョロビンのA型が一番コロナにやられやすいんやで」中島「ほな僕1人で行ってくるわ」女房「何言うとんねん。1人でもアカンに決まっとるやろ!」中島「ええーっ(泣)」女房「エエわけないがな、そんなもん」というわけで、DVD発売まで待つことになりました。思い起こせば1974年2月某日。中島少年は、私立N高校の合格発表の掲示板の前で呆然と立っていました。自宅から徒歩10分の超進学校を受験して落ちたのです。「アンタには近くて遠い学校やったんやな」数十年後に女房に言われた言葉です。悔しいけど、うまい!不合格をかみしめながらN高校の外に出てきた私を待っていたのは、父親の車でした。父親「落ちとったんか。ほな、神戸高校でも見に行くか」中島「うん」車が六甲山麓を登っていくにつれ、私の視界に入ってきたのは神戸高校の校舎。何やら有難い様式の美しい建物の前で、男女の高校生が楽しそうに談笑していました。共、共学じゃん!男子校である私立N高校にまさる決定的なアドバンテージ。いやいやいや、神戸高校も悪くないっすよ。たちまち私の頭の中には青春を謳歌する未来の自分がイメージされました。もしかしてN高校に行くより良いかもしれんぞ。しか~し。共学のメリットを何ひとつ生かすことのできない3年間でした。その分、勉学に励んだはずの中島青年は、不覚にも予備校に進学。休みの日まで練習に打ち込んだ卓球も県大会予選落ちでした。まあ、現実というのはそんなもんです。さて、医学部を卒業して数年後。「中島、ちょっと神戸高校に来て授業をしてくれんか?」恩師からお声が掛かりました。進路指導の一環として、医学部受験や医師生活の実際を紹介するというものです。喜んだ私は、ここぞとばかりスライドを準備して授業に臨みました。麻酔科や脳外科の仕事を紹介しつつ、美人ナースとの写真をさりげなく織り交ぜます。そして当直のお話。中島「お医者さんにはアルバイトがつきものでして」中島「一晩の当直で安いほうだと〇〇円程度」生徒A「ええー、そんなにもらえるんですか!」生徒B「待て待て、安いほうとか言うてはったで」生徒C「ほな、高いほうはどうなるねん」中島「高い所で土日当直をすると〇〇円くらいになります」生徒A,B,C「なにーっ!! 俺、医学部に行く、絶対に行くぞー!」病める人の力になるとか立派な事も言ったんですけど、どこかに吹っ飛ばされたようです。とはいえ、どんな形でも生徒たちのヤル気に火をつけたことで恩師は大喜びでした。恩師「個人的に色々訊いてくる奴がおるかもしれんからな、またアドバイスしてやってくれ」中島「もちろんです」恩師「今日は色々ありがとう、ホンマに中島に頼んで良かったで」さらに10数年後。たまたま大学の脳外科に寄ったときに、医局長に声を掛けられました。医局長「中島先生、もしかして神戸高校で授業をしませんでしたか?」中島「うん、昭和の終わりか平成のはじめころにやった記憶があるよ」医局長「僕、あの時に教室にいたんですよ」わざわざ母校まで行って授業をした甲斐があったというものです。映画の方に話を戻しますが、男女4人が主人公とのこと。私の青春の空白を埋めてくれる美しいストーリーであることを祈ります。「こうなるはずだったんだよ、俺の高校生活は!」といった話ですね。最後に当時の神戸高校あるある話。校舎内は土足。なので下駄箱なし。そもそも神戸は公立私立や小中高関係なしに全員土足。朝、遅刻しそうになったら1つ手前の阪急六甲駅で降りてタクシーに乗る。安くすませるために、同じ制服の生徒に声を掛けて4人で同乗。このときばかりは学年性別関係なし。これを出会いのキッカケにした物語があってもよさそう。タクシーは正門に横付けしてはならないというルールあり。敷地の外で降りてから、正門まで200メートル以上ある急坂を徒歩で登らなくてはならない。この坂は地獄坂と呼ばれて、生徒全員から恐れられていた。教室から見下ろす夕暮れの神戸の景色は絶景。でも当時の自分にとっては日常風景だったのであまり有難さを感じなかった。敷地の中のアップダウンが激しく、エレベーターのない時代の先生方は難儀していたらしい。「職員室から1階まで一旦下りて、隣の校舎の4階まで上がるのは大変でした」同窓会での担任の先生のお話。もちろん高校生どもは平気だった。ということで最後に1句春が来て 思い描くは ふりふられ

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第23回 ポスト安倍へ動き出す官邸官僚、厚労省の命運は誰が握る?

菅 義偉・官房長官の自民党総裁・首相就任が濃厚となる中、霞が関でも主要省庁の勢力図は大きく書き換わりそうだ。安倍 晋三内閣の下、長らく我が世の春を謳歌してきた経済産業省は落日の憂き目に。一方で、最強省庁と言われながら安倍政権との間で軋轢が生じていた財務省が復権、菅系の「官邸官僚」が医療分野で軸足を持つ厚生労働省も力を付けてくるのでは、と予想されている。第2次安倍政権では官邸に権力が集中、経産省出身者を中心とした官邸官僚が長期政権を支えた。官邸官僚は安倍首相直系の今井 尚哉・首相補佐官兼首相秘書官、佐伯 耕三・首相秘書官らと、菅官房長官直系の杉田 和博・官房副長官兼内閣人事局長、和泉 洋人・首相補佐官らの2系統がある。大まかに言えば、安倍系がアイデアを出し、菅系が実働部隊の各省を動かしてきた。しかし、安倍政権は長くても2021年秋までと政権の終わりが見えたことで、両者の思惑に食い違いが生じてきた。安倍系は憲法改正や北朝鮮による拉致問題の解決、ロシアとの平和条約の締結などレガシー(政治遺産)を遺すことを優先するようになったが、菅系は「ポスト安倍」を見据えて動き出していた。それは、あわよくば菅氏本人が後継首相になるか、別の首相の場合でも杉田氏が局長を務める内閣人事局の権限を背景に、官僚機構を統括する権力構造を維持することだ。菅氏が首相になれば、当然ながら菅系官邸官僚もスライドし、安倍系は退陣と共に一掃されることは想像に難くない。ちなみに、菅系の杉田官房副長官は警察官僚で、和泉首相補佐官は建設官僚だ。菅首相が誕生すれば、警察庁や国土交通省にとっても“朗報”になる。ところで、和泉氏と言えば、大坪 寛子・厚生労働省大臣官房審議官との不倫騒動が記憶に新しい。当時は内閣官房健康・医療戦略室の室長と次長の関係だった。和泉氏は現在も室長で、政府の健康・医療戦略推進本部に設けられ、今月2日に初会合が開かれた「再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会」の議長にも就いている。一方の大坪氏は、8月7日付の人事で科学技術担当から少子化担当の大臣官房審議官にスライドした。官邸の思惑に反して厚労省の筋論を通してきた鈴木 康裕氏が、先の人事で医務技監を“更迭”されたこともあり、今後は「菅-和泉-大坪」のラインで厚労省は力を付けてくると予想される。ただし、次期政権は1年後までのあくまで中継ぎとして、短期に終わる可能性は大いにある。勢力模様が有利になったからと態度や主張を変えていては、たちまち足元を掬われることになるのは、これまでの歴史が散々物語っているとおりだ。

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急性期統合失調症に対するルラシドンの有用性~国内第III相試験のネットワークメタ解析

 急性期統合失調症に対するルラシドンの国内第III相試験の結果では、その有効性に一貫性がないことから、藤田医科大学の岸 太郎氏らは、これらの試験のシステマティックレビューおよびランダム効果モデルネットワークメタ解析を実施した。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2020年8月7日号の報告。 日本での急性期統合失調症に対する二重盲検ランダム化試験を分析対象とした。有効性のアウトカムは、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の合計、陽性尺度、陰性尺度、総合精神病理尺度の各スコア、臨床全般印象度(CGI-S)スコアの改善および治療反応率とした。中止率および有害事象の発生率も併せて評価した。 主な結果は以下のとおり。・4研究、1,608例が分析に含まれた。・プラセボと比較し、ルラシドン40mg/日(標準平均差:-0.298、95%確信区間[CrI]:-0.420~-0.176)および80mg/日(標準平均差:-0.170、95%CrI:-0.320~-0.019)は、PANSS合計スコアの有意な改善が認められた。・ルラシドン40mg/日および80mg/日は、プラセボと比較し、PANSS陽性尺度とCGI-Sスコアの有意な改善を示した。・ルラシドン80mg/日は、プラセボと比較し、PANSS陰性尺度、総合精神病理尺度のスコアと治療反応率の改善が認められたが、同40mg/日では認められなかった。・ルラシドン40mg/日は、同80mg/日よりもPANSS総合精神病理尺度スコアの改善が優れていた。・ルラシドン40mg/日および80mg/日は、プラセボと比較し、アカシジア、傾眠、体重増加の発生率が高かった。・プラセボと比較し、ルラシドン40mg/日は体重増加の発生率(7%以上)が高く、同80mg/日ではジストニアおよび体重減少の発生率(7%以上)の高さ、薬原性錐体外路症状評価尺度(DIEPSS)スコアの上昇が認められた。 著者らは「日本人の急性期統合失調症患者に対するルラシドン40mg/日および80mg/日での治療は、全体的な症状改善に寄与する。ただし、ルラシドン80mg/日では、錐体外路症状のリスクに注意が必要である」としている。

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新型コロナ、マスク着用で手指経由の感染も防げる?

 顔に触れることは一般的な行動であり、とくに手洗い場や消毒薬の不足などで手指衛生を保つすべがない環境では、顔を触る行為が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に影響を及ぼしている可能性がある。そのため、イランではマスクを着用して顔に触れないよう指導がなされており、この状況を踏まえ、イラン・Shiraz University of Medical SciencesのRamin Shiraly氏らが成人1,000例を対象にマスク着用が顔への接触予防に有用なのかについて研究を行った。その結果、マスク着用によって顔の粘膜部分(目、鼻、口)に触れる頻度が低下したことを明らかにした。American Journal of Infection Control誌オンライン版8月12日号掲載の報告。 研究者らは2020年4月22日~5月9日の期間、イラン・シーラーズと南イランの公共エリア(公園、クリニック、銀行、バス停)において、成人1,000人(マスク着用者:568例、非マスク着用者:432例)を対象に15〜30分間の観察を行い、1時間あたりの顔全体や粘膜部分の平均接触数をANOVA(Analysis of variance)で分析した。 主な結果は以下のとおり。・1,000例の観察場所の内訳は、公園(35%)、銀行(37%)、クリニック(26%)、バス停(2%)だった。・全体のうち半数以上(53%)が男性で、年齢構成は若者(44%)、中年(37%)、高齢者(19%)だった。・全体の92%は少なくとも1時間に1回は顔に触れていた。・1時間あたりの接触平均回数±SDは10±6回だった。・非マスク着用者はマスク着用者よりも頻繁に顔に触れており、1時間あたりの接触平均回数±SDは、11±6回 vs.8±5回(p<0.001)だった。・非マスク着用者のマスク着用者に対するオッズ比は1.5(95%信頼区間:1.2~2.0、p<0.001)で、粘膜部分に触れる可能性が高かった。

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アンジェスの新型コロナワクチン、阪大病院での第I/II相試験開始

 9月8日、アンジェスは、新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンについて、大阪大学医学部附属病院で第I/II相試験を開始したと発表した。同社によると、開発は計画通り進んでおり、接種完了後、経過観察を経て、大阪市立大学医学部附属病院および大阪大学医学部附属病院での第I/II相試験成績を総合的に判断する速報結果を2020年第4四半期に公表する予定という。 大阪市立大学医学部附属病院における第I/II相試験(低用量群15 例および高用量群15 例、筋肉内に2週間間隔で2回接種)は、6月末に開始され、8月半ばに接種が完了している。今回の大阪大学医学部附属病院における第I/II相試験では、用量2mgで、10例による2週間間隔での2回接種、10例による4週間間隔での2回接種、10例による2週間間隔での3回接種の計30例を目標としている。試験期間は、1回目の接種から52週間のフォローアップ期間を含み、2021年9月30日までの予定。

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