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抗原検査による偽陽性、どのくらい検出される?/JAMA

 抗原検査が一般市民でも手軽にできるようになった今、懸念されるのは偽陽性の発生割合ではないだろうかー。今回、カナダ・トロント大学のJoshua S Gans氏らが調査した結果、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に対しカナダ国内で使用されているすべての迅速抗原検査では、全体的に“偽陽性”の割合が非常に低く、その結果はほかの研究結果とも一致していたと示唆された。ただし、抗原検査のタイミング(感染段階で早すぎる/遅すぎる)や抗原検査キットの品質問題が原因で正しくない結果が報告される可能性もあることから、1つの集団から偽陽性がクラスターとして発生するには、実装ではなく製造上の問題もあるのではとも言及している。JAMA誌2022年1月7日号オンライン版のリサーチレターでの報告。偽陽性はすべて特定の抗原検査キットによるものだった 本研究では、カナダ全土における無症候性の労働者を対象に、新型コロナの連続的スクリーニングに使用される迅速抗原検査の大規模サンプルから偽陽性結果の発生率を調査した。迅速抗原検査は、Creative Destruction Lab(CDL) Rapid Screening Consortiumにより職場での感染制御の一環として実施された。 2021年1月11日~10月13日の期間、無症候性の従業員は週2回にわたり抗原検査を実施。その際の出社は任意で、一部の従業員は自宅やオンライン上で抗原検査を行った。なお、カナダはこの期間のうち、3~6月と8~10月に2つのデルタ変異株の感染拡大に見舞われていた。 抗原検査結果には、匿名化されたレコード識別子、雇用場所、検査、および(オプションで)ロット番号が記録された。抗原検査結果が陽性の場合、患者は24時間以内にPCR検査を完了させる必要があったためにすぐさま医療機関を紹介された。 抗原検査の大規模サンプルから偽陽性結果の発生率を調査した主な結果は以下のとおり。・537施設の職場で90万3,408件の迅速抗原検査が実施され、陽性は1,322件(0.15%)だった。そのうち1,103件はPCR検査の情報を有していた。また、約3分の2の症例はロット番号で追跡可能だった。・偽陽性の抗原検査結果数は462件だった(抗原検査のうちの0.05%、PCR検査を含む陽性結果の42%)。そのうちの278件(60%)は、2021年9月25日~10月8日に特定の企業(675km離れた2つの職場のみ)の従業員で報告された。・これら2つの職場の偽陽性の結果は、すべて特定の抗原検査キットによるものだった。 なお、研究者らは「研究の限界として、職場の便宜的サンプルが含まれ、PCR確認結果の報告とロット番号の特定は必須ではなかった。さらに、これらの結果はカナダの疫学を反映しているため、新型コロナの発生率において異なる経験をしている他国には一般化できない可能性がある」としている。

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アトピー性皮膚炎患者、デュピルマブ治療の自己評価は?

 米国・イェール大学のBruce Strober氏らは、臨床試験に参加しデュピルマブ治療を受けたアトピー性皮膚炎(AD)患者の、自己申告に基づく疾患コントロールおよびQOLをオンラインサーベイにて評価した。結果は臨床試験での患者報告アウトカムと一致しており、治療満足度を含むすべての患者報告アウトカムについてベースラインと比較して統計学的に有意な改善が示され、デュピルマブ治療は最長12ヵ月にわたる迅速かつ持続的な疾患コントロールと関連していることが見いだされた。JAMA Dermatology誌オンライン版2021年12月15日号掲載の報告。 研究グループは、米国の患者サポートプログラムを通じて、デュピルマブ治療を開始した成人の中等症~重症ADで試験参加に同意した患者を対象に、治療開始前(ベースライン)と開始後1、2、3、6、9、12ヵ月時点でのオンラインサーベイを行うコホート試験を実施した。 データは、2018年1月~2020年1月に収集され、2020年5月に解析が行われた。主要評価項目は、Atopic Dermatitis Control Tool(ADCT)で測定した疾患コントロール、併用AD療法、治療満足度、Numerical Rating Scale(NRS)を用いた皮膚症状(皮膚の痛み、火傷/熱感、敏感肌)の評価、再燃、Dermatology Life Quality Indexで評価した健康関連QOL、ADCTの項目と質問票で評価した睡眠障害、ADに特異的な労働生産性および活動障害に関する質問票(Work Productivity and Activity Impairment Questionnaire:WPAI)への回答であった。 主な結果は以下のとおり。・デュピルマブ治療を開始した699例(女性61.7%、白人73.7%)のうち、632例が1ヵ月時点のサーベイを、また483例が12ヵ月時点のサーベイを完遂した。・ベースラインと比べて、1ヵ月時点で多くの患者が十分な疾患コンロトールを得ており(60.9%、対ベースライン[5.3%]のp<0.001)、さらに12ヵ月時点で改善が進んでいた(77.4%、同p<0.001)。・他のAD治療の併用は、評価を重ねるたびに使用が減少していた。たとえば局所コルチコステロイドの併用は、ベースライン68.1%から12ヵ月時点40.4%に、全身性コルチコステロイドの併用は同34.9%から6.2%に減少していた(ともに対ベースラインのp<0.001)。・AD治療への満足度は、評価を重ねるたびにベースライン(17.7%)より高まり、12ヵ月時点では85.1%であった(対ベースラインのp<0.001)。・患者は各評価時にベースラインと比較して、再燃、かゆみ、皮膚症状が軽減したこと、また、睡眠、健康関連QOL、日常活動が改善したことを報告した。・結果は、観察データと、欠測データについてパターン混合モデルを用いて処理した代入データで一貫していた。

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DOAC間の比較研究の意味は?(解説:後藤信哉氏)

 いわゆるDOACは、ほぼ同時に4種類が認可承認された。トロンビン阻害薬ダビガトランが少し早く、日本のエドキサバンが最後だが、ほぼ同時と言っていい。いずれの薬剤も特許期間内にある。各メーカーは工夫を凝らしてランダム化比較試験を計画した。売上から見れば、世界的にはリバーロキサバンとアピキサバンが他剤を大きく上回っている。両者を比較するランダム化比較試験は特許期間中には無理であろう。アピキサバンのARISTOTLE試験は比較的リスクの低い症例群を対象とした。リバーロキサバンのROCKET-AF試験は2次予防などリスクの高い症例が対象であった。両試験を見ると、アピキサバンの出血合併症がリバーロキサバンより少ない気がする。 世界にアピキサバンは安全らしい空気があるときに、非ランダム化比較試験にてアピキサバンとリバーロキサバンを比較するのは危険である。本研究は、後ろ向きのデータベース解析にて65歳以上の心房細動症例におけるアピキサバンとリバーロキサバンの重篤な出血合併症の発症実態を比較した。非ランダム化比較試験にて2つの薬剤の有効性と安全性の評価を行ってはいけない。後ろ向きのコホートにて2つの薬剤の有効性、安全性を比較してはいけない。本研究はやってはいけないことを2つしている。本研究は保険データベースであるため、独立イベント委員会がイベント評価しているわけではない。出血が多そうに思える薬剤を使用していると、実際に出血は多くなってしまう。 本研究のデータサイズは大きい(リバーロキサバン22万7,572例vs.アピキサバン35万3,879例)。サンプルサイズが大きくなればバイアスは取り除けるだろうか? 本研究にて示唆された結果をランダム化比較試験にて検証することは期待し難い。結果の解釈の難しい研究である。

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COVID-19のための初の経口抗ウイルス薬「ラゲブリオカプセル200mg」【下平博士のDIノート】第90回

COVID-19のための初の経口抗ウイルス薬「ラゲブリオカプセル200mg」今回は、抗ウイルス薬「モルヌピラビル(商品名:ラゲブリオカプセル200mg、製造販売元:MSD)」を紹介します。本剤は外来でも使用可能な経口剤であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化を防ぐことで、医療逼迫回避の一助となることが期待されています。<効能・効果>本剤は、SARS-CoV-2による感染症の適応で、2021年12月24日に特例承認されました。なお、重症度の高い患者に対する有効性は確立していません。<用法・用量>通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800mg(4カプセル)を1日2回、5日間経口投与します。COVID-19の症状が発現してから速やかに投与を開始する必要があります。<特記事項>1.対象患者についてSARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有するなど、本剤の投与が必要と考えられる患者さんが投与の対象です。投与対象は重症化リスク因子を有する患者が中心ではあるものの、審査報告書では、高熱や呼吸器症状など相当の症状を呈し重症化の恐れがある場合なども、投与対象になり得るとしています。2.包装について包装は40カプセルのバラ包装のみで、1瓶を1回分として使い切れるようになっています。3.投与に際しては同意が必要RMP資材として同意説明文書が用意されており、処方の際には患者本人に内容を確認してもらったうえで、患者・医師双方がサインして保管することになっています。<患者さんへの指導例>1.この薬は、新型コロナウイルスのRNAに取り込まれることによって、ウイルスの増殖を阻害して抗ウイルス作用を示します。2.症状が改善しても指示どおりに5日分を飲み切ってください。3.下痢、悪心・嘔吐、めまい、頭痛などの症状が現れることがあります。これらの症状が生じた場合であっても自己判断で中止せず、医師または薬剤師に相談してください。4.(女性に対して)妊婦または妊娠している可能性がある人はこの薬を使用できません。授乳中の人は注意が必要ですので、服用開始前に相談してください。妊娠する可能性のある女性は、服用中および服用後4日間は適切な避妊を行ってください。<Shimo's eyes>本剤は、軽症~中等症COVID-19患者に使用できる国内初の経口抗ウイルス薬です。これまで、軽症患者を対象とした治療薬としては、中和抗体製剤のカシリビマブ/イムデビマブ注射液セット(商品名:ロナプリーブ)とソトロビマブ点滴静注液(同:ゼビュディ)の2剤が承認されていて、中等症患者を対象とした治療薬としては、抗ウイルス薬のレムデシビル点滴静注用(同:ベクルリー)が承認されています。経口剤では、中等症IIと重症患者を対象としたJAK阻害薬のバリシチニブ錠(同:オルミエント)とステロイド薬のデキタメタゾンが使用されていますが、抗ウイルス薬としては本剤が初めての薬剤となります。本剤の作用機序はウイルス複製阻害であり、オミクロン株に対してもこれまでの変異株と同様の効果が期待できると考えられています。投与の対象となるのは、以下のような重症化リスク因子を1つ以上有する軽症~中等症Iの患者です。《国際共同第II/III相試験(MOVe-OUT試験)の組み入れ基準》61歳以上の高齢者活動性のがん(免疫抑制または高い死亡率を伴わないがんは除く)慢性腎臓病慢性閉塞性肺疾患肥満(BMI 30kg/m2以上)重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患または心筋症)糖尿病重症化リスクのある非重症COVID-19患者を対象に本剤またはプラセボを投与した多施設共同第III相試験の中間解析において、プラセボ群の重症化(29日目までの入院・死亡)が377例中53例(14.1%)であったのに対し、本剤群では385例中28例(7.3%)と、相対的リスクが48%減少しました(p=0.0012)。なお、臨床試験において有効性が確認されたのは発症から5日以内に投与を開始した感染者であり、6日目以降における有効性のデータは得られていません。副作用としては、下痢、悪心・嘔吐、浮動性めまい、頭痛が発現率1%以上5%未満で報告され、重要な潜在的リスクには、骨髄抑制および催奇形性が示されています。動物実験で催奇形性が認められており、妊娠しているまたは妊娠している可能性のある女性には投与できません。なお、本剤は2022年9月より一般流通され、保険適用となりました。※2022年9月、一部内容の修正を行いました。参考1)PMDA 添付文書 ラゲブリオカプセル200mg

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咳嗽も侮れない!主訴の傾聴だけでは救命に至らない一例【Dr.山中の攻める!問診3step】第10回

第10回 咳嗽も侮れない!主訴の傾聴だけでは救命に至らない一例―Key Point―咳は重大な疾患の一つの症状であることがある詳細な問診、咳の持続時間、胸部レントゲン所見から原因疾患を絞り込むことができる慢性咳に対するアプローチを習得しておくと、患者満足度があがる症例:45歳 男性主訴)発熱、咳、発疹現病歴)3週間前、タイのバンコクに出張した。2週間前から発熱あり。10日前に帰国した。1週間前から姿勢を変えると咳がでる。38℃以上の発熱が続くため紹介受診となった。既往歴)とくになし薬剤歴)なし身体所見)体温:38.9℃ 血圧:132/75mmHg 脈拍:88回/分 呼吸回数:18回/分 SpO2:94%(室内気)上背部/上胸部/顔面/頭部/手に皮疹あり(Gottron徴候、機械工の手、ショールサインあり)検査所見)CK:924 IU/L(基準値62~287)経過)胸部CT検査で両側の間質性肺炎ありCK上昇、筋電図所見、皮膚生検、Gottron徴候、機械工の手、ショールサインから皮膚筋炎1)と診断された筋力低下がほとんど見られなかったので、amyopathic dermatomyositis(筋無症候性皮膚筋炎)と考えられるこのタイプには、急性発症し間質性肺炎が急速に進行し予後が悪いことがある2)本症例ではステロイドと免疫抑制剤による治療を行ったが、呼吸症状が急速に悪化し救命することができなかった◆今回おさえておくべき臨床背景はコチラ!急性の咳(<3週間)では致死的疾患を除外することが重要である亜急性期(3~8週間)の咳は気道感染後の気道過敏または後鼻漏が原因であることが多い慢性咳(>8週間)で最も頻度が高い原因は咳喘息である【STEP1】患者の症状に関する理解不足を解消させよう【STEP2】緊急性のある疾患かどうか考えよう咳を伴う緊急性のある疾患心筋梗塞、肺塞栓、肺炎後の心不全悪化重症感染症(重症肺炎、敗血症)気管支喘息の重積肺塞栓症COPD (慢性閉塞性肺疾患)の増悪間質性肺炎咳が急性発症ならば、心血管系のイベントが起こったかをまず考える心筋梗塞や肺塞栓症、肺炎は心不全を悪化させる心筋梗塞や狭心症の既往、糖尿病、高血圧、喫煙、脂質異常症、男性、年齢が虚血性心疾患のリスクとなる3つのグループ(高齢、糖尿病、女性)に属する患者の心筋梗塞は非典型的な症状(息切れ、倦怠感、食欲低下、嘔気/嘔吐、不眠、顎痛)で来院する肺塞栓症のリスクは整形外科や外科手術後、ピル内服、長時間の座位である呼吸器疾患(気管支喘息、COPD、間質性肺炎、結核)の既往に注意するACE阻害薬は20%の患者で内服1~2週間後に咳を起こす【STEP3-1】鑑別診断:胸部レントゲン所見と咳の期間で行う胸部レントゲン写真で肺がん、結核、間質性肺炎を確認する亜急性咳嗽(3~8週間)の原因の多くはウイルスやマイコプラズマによる気道感染である細菌性副鼻腔炎では良くなった症状が再び悪化する(二峰性の経過)。顔面痛、後鼻漏、前かがみでの頭痛増悪を確認する百日咳:咳により誘発される嘔吐とスタッカートレプリーゼが特徴的である2)【STEP3-2】鑑別診断3):慢性咳か否か8週間以上続く慢性咳の原因は咳喘息、上気道咳症候群(後鼻漏症候群)、逆流性食道炎、ACE阻害薬、喫煙が多い上記のいくつかの疾患が合併していることもある咳喘息が慢性咳の原因として最も多い。冷気の吸入、運動、長時間の会話で咳が誘発される。ほかのアレルギー疾患、今までも風邪をひくと咳が長引くことがなかったかどうかを確認する非喘息性好酸球性気管支炎(NAEB:non-asthmatic eosinophilic bronchitis)が慢性咳の原因として注目されている3)上気道咳症候群では鼻汁が刺激になって咳が起こる。鼻咽頭粘膜の敷石状所見や後鼻漏に注意する夜間に増悪する咳なら、上気道咳症候群、逆流性食道炎、心不全を考える【治療】咳に有効な薬は少ないハチミツが有効とのエビデンスがある4)咳喘息:吸入ステロイド+気管支拡張薬上気道咳症候群:アレルギー性鼻炎が原因なら点鼻ステロイド、アレルギー以外の原因なら第一世代抗ヒスタミン薬3)逆流性食道炎:プロトンポンプ阻害薬<参考文献・資料>1)Mukae H, et al. Chest. 2009;136:1341-1347.2)Rutledge RK, et al. N Engl J Med. 2012;366:e39.3)ACP. MKSAP19. General Internal Medicine. 2021. p19-21.4)Abuelgasim H, et al. BMJ Evid Based Med. 2021;26:57-64.

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英語で「安心してください」は?【1分★医療英語】第11回

第11回 英語で「安心してください」は?I’m worried about the surgery tomorrow.(明日の手術のことが心配です)It must be scary, but you are in good hands.(怖いですよね、でも安心して任せてください)《例文1》Dr. Jones is an experienced surgeon. You are in good hands.(ジョーンズ先生は経験が豊富なんですよ。安心してください)《例文2》I trust Dr. Smith. My dad is in good hands.(私はスミス先生を信頼している。彼になら父を任せられるわ)《解説》“hand”を使ったイディオムとして、“at hand(availableと同義)”“on the other hand(他方で)”など、いくつかよく用いられる表現がありますが、医療現場での患者とのコミュニケーションで最もよく用いられるのは、この“in good hands”かもしれません。直訳すると、「あなたは良い手の中にある」となりますが、その「手」は、経験豊富な外科医の手を想像するといいかもしれません。経験豊富で腕の確かな外科医の手にかかれば、手術を安心して任せられますよね。このように、“in good hands”という慣用句は「スキルのある人、経験のある人のケアを受けている」「良いケアを受けている」という意味合いで用いられます。また、上の会話で出てくるように、患者が不安を訴えているときなどに、「私たちがついていますよ、安心して任せてください」と伝える際にも使える表現です。医療現場に限らず、あらゆる分野で高度な技術を持つ人について話す際に使える表現ですので、ぜひ覚えてください。講師紹介

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第95回 ワクチン非接種妊婦のCOVID-19は死産等の一大事をとりわけ招く

妊娠中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染(COVID-19)は妊婦自身や赤ちゃんを害し、妊婦がワクチン非接種だととりわけ危険であることが英国・スコットランドのおよそ9万人の追跡調査で示されました1,2)。同国でCOVID-19ワクチン接種が始まった2年前2020年12月8日以降に妊娠したそれら妊婦8万7,694人のうち昨年2021年10月末までにその接種を1回は済ませていたのは2割ほどの1万8,457人のみでした。同国で去年の10月といえばCOVID-19ワクチン接種が広く普及して数ヵ月経ちますが、その月に決まりの回数2回のCOVID-19ワクチン接種を済ませて出産に至った女性の割合は3人に1人足らずの32.3%(1,311/4,064人)です。対照的に、スコットランドの一般人口の出産適齢(18~44歳)女性は実に8割近い77.4%が2021年10月31日までに2回のワクチン接種済みであり、世界のあちこちで生じているのと同様に妊婦がCOVID-19ワクチンを躊躇する厄介な事態に同国も陥っていました2)。しかし妊婦がCOVID-19ワクチンを接種しないのは得策ではなさそうです。調べられたスコットランドの妊婦のうちSARS-CoV-2感染開始から日が浅い間(28日以内)に出産した620人中14人の胎児や新生児が死亡し、それらの死亡のすべてはSARS-CoV-2感染判明時にCOVID-19ワクチンを接種していなかった妊婦に生じていました。ワクチン非接種は妊婦自身にとっても危険です。妊娠中にSARS-CoV-2感染して集中治療(critical care)が必要になった女性のほぼ全員98%がワクチン非接種でした。また、入院が必要になったSARS-CoV-2感染妊婦もほとんど(91%)がワクチン非接種でした。時を同じくして先週13日に発表された別の試験でも同様の結果が得られています3,4)。COVID-19ワクチン接種がまだ普及していない頃の米国の妊婦2万人近く(1万8,335人)が調べられ、それらワクチン非接種の妊婦のSARS-CoV-2感染は早産、死産、普通より小さな赤ちゃん(small for gestational age)の出産により陥りやすいことと関連しました。世界的に妊婦の多くはCOVID-19ワクチン接種に乗り気ではありません。妊婦のCOVID-19は危険と広く認識されていたにもかかわらず認可申請前のワクチン臨床試験では妊婦が除外されており、ワクチン接種開始時点では妊婦ワクチン接種方針に必要な裏付けに事欠いていたことがそのためらいに影響しているかもしれません1)。出産までもう少しの胎児や出産後すぐの新生児の死亡(周産期死亡)がワクチン接種で生じ易くなるなどの誤った情報の流布が妊婦に接種を躊躇させている恐れも指摘されています2)。しかし今や認可後のデータが集まっており、妊婦のCOVID-19ワクチン接種の効果は妊娠していない人と概ね同様なことが示唆されています。スコットランドでの試験でも予防効果が裏付けられており、SARS-CoV-2感染妊婦にワクチン接種済みはほとんどおらず僅か11%ほどで、感染の大半(77.4%)は感染発生時点でワクチン非接種の妊婦に生じていました1)。それに、COVID-19ワクチンの臨床試験参加中に図らずも妊娠した女性のデータ5)や接種の普及で蓄積したデータで妊婦への接種の安全性に心配はなさそうなことが今や判明しています。スコットランドの試験でも同様で、接種妊婦全般や出産前の28日以内に接種した妊婦の周産期死亡や早産は幸いにも増えておらず、妊婦一般と大差ありませんでした。妊婦のワクチン接種は妊婦自身と赤ちゃんをCOVID-19の害から守るのに不可欠だと著者は言っています6)。参考1)Stock SJ,et al. Nat Med. 2022 Jan 13.2)COVID-19 starkly increases pregnancy complications, including stillbirths, among the unvaccinated, Scottish study shows / Science3)Piekos SN, et al. Lancet Digit Health. 2022 Jan 13.4)Maternal COVID-19 infection increases risks of preterm birth, low birth weight and stillbirth / Eurekalert5)Hillson K, et al.. Lancet. 2021 Nov 6;398:1683-1684.6)Covid-19 linked to complications during pregnancy / University of Edinburgh

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朝の光が認知症高齢者の睡眠障害改善に及ぼす影響

 睡眠障害や概日リズムを改善するためには、光療法が効果的であるといわれている。台湾・国立陽明交通大学のChuen-Ru Liu氏らは、睡眠障害や概日リズムの改善には、一般的な照明よりも朝の明るい周囲光への曝露がより効果的であるとの仮説を立て、認知症高齢者のための新たな照射介入モデルの検討を試みた。Sleep Medicine誌オンライン版2021年10月21日号の報告。 本検討では、単盲検縦断グループ実験デザインを用いた。認知症患者は、コミュニティおよびナーシングホームより募集した。実験グループには、2,500ルクスの周囲光を、対照グループには114~307ルクスを用いた。睡眠障害および概日リズムの測定には、加速度計(XA-5)を用いた。効果反応までの時間を測定するため、縦断実験計画法を用いた。 主な結果は以下のとおり。・ベンゾジアゼピンの使用と日中の総活動量の共変量を分析するため、一般化推定方程式を用いた。・実験グループでは、5週目と9週目において以下の有意な改善が認められた。 ●睡眠効率の平均増加(5週目:41.9%[p<0.001]、9週目:31.7%[p=0.002]) ●睡眠時間の増加(5週目:141分[p=0.001]、9週目:135分[p=0.008]) ●覚醒時間の減少(5週目:116分[p=0.001]、9週目:108分[p=0.002]) ●入眠開始の改善/睡眠終了の遅延(入眠開始の改善:60~84分、睡眠終了の遅延:57~79分)・4週間の明るい周囲光による介入が、最も効果的であった。 著者らは「朝の明るい周囲光は、睡眠障害の改善に有用であり、概日リズムを安定させることにより、より良い結果をもたらすと考えられる」としている。

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遺伝子操作したブタの心臓をヒトに移植、米国で世界初

 米国・メリーランド大学医学部は1月10日付のリリースで、重度の心疾患を有する男性患者(57歳)に、遺伝子操作したブタの心臓を世界で初めて移植したと発表した。移植手術は7日に実施され、術後3日時点における患者の経過は順調という。今後、数週間にわたって慎重に経過観察される。今回の執刀医を務めたBartley Griffith氏は、「この画期的な手術は、臓器不足の危機の解決に一歩近づくものだ」と述べ、前例のない試みに対する手応えを示した。 リリースによると、男性患者は6週間前に不整脈で入院し、ECMOを使用していた。いくつかの主要な移植センターで、従来の心臓移植は不適応と見なされ、不整脈のため人工心臓も装着できなかった。ブタの心臓移植は、患者にとって唯一の治療の手段だったという。こうした経緯を踏まえ、米国食品医薬品局(FDA)が昨年12月31日、コンパッショネート・ユース制度(人道的使用)により移植手術を承認した。この制度は、深刻な身体障害や生命を脅かす病状に直面している患者が、利用できる唯一の選択肢である場合に特例的に使用が許可されるものだ。 今回の移植手術に当たり、バージニア州に本拠を置く再生医療会社であるRevivicorが、遺伝子組み換えブタを提供した。提供臓器は、XVIVO社(スウェーデン)が開発した還流装置を使って保護された。一方、外科チームは、異種移植による拒絶反応を防ぐために、米国のバイオ医薬品メーカーKiniksa Pharmaceuticals社製の新薬を使用した。 心臓の異種移植を巡っては、1980年代に初めて試みられた。1983年にヒヒの心臓を移植された幼児は、手術から1ヵ月以内に死亡した。しかし近年では、ウシやブタの心臓弁を、ヒトへの移植に使用することがすでに定着している。2021年9月と11月には、米国・ニューヨーク大学ランゴーン医療センターにおいて、遺伝子操作されたブタの腎臓の移植に成功している。

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切除不能悪性黒色腫の1次治療、relatlimab・ニボルマブ併用が有効/NEJM

 未治療の転移のあるまたは切除不能の悪性黒色腫患者の治療において、2つの免疫チェックポイント阻害薬relatlimab(抗リンパ球活性化遺伝子3[LAG-3]抗体)とニボルマブ(抗プログラム細胞死1[PD-1]抗体)の併用は、標準治療であるニボルマブ単剤と比較して、無増悪生存期間を有意に延長し、併用による新たな安全性への懸念は認められないことが、米国・テキサス大学MD AndersonがんセンターのHussein A. Tawbi氏らが実施した「RELATIVITY-047試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2022年1月6日号で報告された。国際的な無作為化第II/III相試験 研究グループは、未治療の転移のあるまたは切除不能の悪性黒色腫における、relatlimabとニボルマブの併用によるLAG-3とPD-1の阻害の有効性と安全性を評価する目的で、二重盲検無作為化第II/III相試験を行った(Bristol Myers Squibbの助成による)。本試験には、北米、中米、南米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドの111施設が参加し、2018年5月~2020年12月の期間に患者の登録が行われた。 対象は、年齢12歳以上、StageIII/IVの切除不能の悪性黒色腫で、腫瘍組織の評価でLAG-3とPD-L1の発現が認められ、治療歴のない患者であった。術後または術前治療として、PD-1阻害薬、CTLA-4阻害薬、BRAF阻害薬、MEK阻害薬、BRAF阻害薬+MEK阻害薬併用の投与を受けた患者は、再発の6ヵ月以上前に治療を終了している場合、インターフェロンの投与を受けた患者は、最終投与が無作為化の6週間以上前の場合に、対象に含まれた。 被験者は、固定用量のrelatlimab(160mg)+ニボルマブ(480mg)またはニボルマブ(480mg)単剤を、4週ごとに60分間で静脈内投与する群に無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは、無増悪生存期間(無作為化の日から病勢進行または死亡の日までの期間)とされ、独立の中央判定委員会が盲検下に評価した。無増悪生存期間が約2倍に、リスクは25%減少 714例(年齢中央値63.0歳[範囲:20~94]、女性298例[41.7%])が登録され、relatlimab+ニボルマブ併用群に355例、ニボルマブ単剤群に359例が割り付けられた。データベースのロックの時点(2021年3月9日)で、追跡期間中央値は13.2ヵ月であった。治療中止の割合は65.8%(併用群66.8%、単剤群64.9%)で、最も多い中止の理由は病勢進行(36.3%、46.0%)だった。 無増悪生存期間中央値は、併用群が10.1ヵ月(95%信頼区間[CI]:6.4~15.7)と、単剤群の4.6ヵ月(3.4~5.6)に比べ有意に延長した(ハザード比[HR]:0.75、95%CI:0.62~0.92、p=0.006[log-rank検定])。また、12ヵ月時の無増悪生存率は、併用群が47.7%(95%CI:41.8~53.2)、単剤群は36.0%(30.5~41.6)であった。 主なサブグループのすべてで、無増悪生存期間中央値は併用群のほうが良好であった。LAG-3発現率が≧1%の患者では、無増悪生存期間中央値は併用群で有意に優れ(12.58ヵ月vs.4.76ヵ月、HR:0.75、95%CI:0.59~0.95)、LAG-3発現率<1%の患者では併用群で良好な傾向がみられたものの有意差はなかった(4.83ヵ月vs.2.79ヵ月、0.78、0.54~1.15)。 Grade 3/4の治療関連有害事象は、併用群が18.9%、単剤群は9.7%で発現した。併用群で最も頻度の高いGrade 3/4の治療関連有害事象は、リパーゼ値上昇(1.7%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ値上昇(1.4%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ値上昇(1.4%)、疲労(1.1%)であった。治療中止の原因となった治療関連有害事象は、併用群が14.6%、単剤群は6.7%で認められた。 死亡例は、併用群が3例(0.8%、血球貪食性リンパ組織球症、急性肺水腫、肺臓炎)、単剤群は2例(0.6%、敗血症/心筋炎、肺炎)であり、いずれも担当医によって治療関連死と判定された。併用群で最も頻度の高い免疫関連有害事象は、甲状腺機能低下症/甲状腺炎(18.0%)、皮疹(9.3%)、下痢/大腸炎(6.8%)だった。併用群の1.7%で心筋炎が発現したが、全例が完全に回復した。 著者は、「併用群では、無増悪生存期間中央値の延長に伴って有害事象がわずかに増加したが、健康関連QOLは両群で同程度であった」とし、「本試験の結果は、悪性黒色腫患者における、PD-1とともにLAG-3を遮断する治療の妥当性を示しており、LAG-3はPD-1とCTLA-4に続く、臨床的有益性をもたらす第3の免疫チェックポイント経路として確立されたと考えられる」としている。

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新型コロナウイルス感染におけるDOACの意味:ランダム化比較試験か観察研究か?(解説:後藤信哉氏)

 観察研究にて、新型コロナウイルス感染による入院中の血栓イベント予防におけるDOACの価値は限定的とされた。血栓イベントリスクは退院後も高いと想定される。退院後の低分子ヘパリンの継続の根拠も確立されていない。本研究ではVTE risk 2~3以上、あるはD-dimer 500以上の症例を対象として抗凝固療法なしと1日10mgのrivaroxabanを比較するオープンラベルのランダム化比較試験である。退院後の抗凝固薬として標準治療は確立されていない。しかし、無治療と10mg rivaroxabanの比較試験の施行根拠を明確に説明することも難しい。本研究はブラジルの14の施設にて施行された。 一般的にランダム化比較試験は仮説検証試験として施行される。本研究は1国の、比較的少数(n=320)の仮説を生み出す研究である。血栓イベントリスクの高い症例が選択されているが、抗血栓薬なしの症例群でも退院後35日以内の血栓イベント発現率は9%(160例中15例)であった。この値には価値があると思う。今まで真剣に考えていなかったが、新型コロナウイルス感染の症例では退院後も油断はできない。血栓イベントリスクを評価して適切な対応が必要である。 さて、本試験では10mg/日のrivaroxabanと比較された。rivaroxaban群の血栓イベントは3%(159例中3例)と対象群よりも低かった。両群の出血イベントには差がなかった。 本研究成果を見て皆さんはどう考えるだろうか? ランダム化比較試験であるため実験的研究である。研究に必要な費用はrivaroxabanメーカーであるBayer社が負担している。オープンラベルの本研究の成果により新型コロナウイルスによる入院後の血栓リスクの高い症例の血栓イベント予防の適応にてrivaroxabanを承認するのは難しいと思われる。 ランダム化比較試験は標準治療の転換に用いられる。標準治療の転換を目指すランダム化比較試験でもボランティアは自らリスクをとって参加することになる。試験の結果に応じて次世代の標準治療が転換される。医師・患者のみならず企業、規制当局も国際共同ランダム化比較試験による科学的根拠が標準治療の転換に必要と考えている。筆者は、本研究はランダム化比較試験とするよりも新型コロナウイルス感染後の血栓イベントリスクの高い症例の観察研究でよかったと思う。観察研究では企業の資金を得られなかったかもしれない。前向き国際共同観察研究にて、新型コロナウイルス感染後の血栓イベントリスクの高い症例の血栓イベントが10%程度あることを確認し、その後に薬剤介入の効果を検証するランダム化比較試験ができればよかった。本研究には価値はあるが、筆者は被験者にはなりたくないと思ってしまう研究であった。

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第85回 オミクロン株の濃厚接触者、待機期間10日に短縮/厚労省

<先週の動き>1.オミクロン株の濃厚接触者、待機期間10日に短縮/厚労省2.COVID-19入院・死亡リスク89%減、経口薬パクスロビドを承認申請3.令和2年度の救急車出動件数が減少、大きく減少したのは?4.令和4年度の診療報酬改定について諮問/厚労省5.2020年度の保険医療機関の指定取り消し19件、前年から微減6.東京大学で刺傷事件、逮捕されたのは医学部志望の高校生1.オミクロン株の濃厚接触者、待機期間10日に短縮/厚労省政府は14日に、新型コロナウイルス「オミクロン型」の濃厚接触者における待機期間を、現在の14日間から10日間に短縮すると決め、通知を出した。医療従事者などについては、待機6日目のPCR検査が陰性であれば待機を解除することも可能としている。これにより、エッセンシャルワーカーの感染増によって社会機能が低下するのを防ぐ。海外でも同様に、オミクロン株の潜伏期間が短い点から、アメリカでは感染者の隔離期間を10日間から最短5日間に変更しており、濃厚接触者でもワクチン接種を3回受けていて無症状ならば隔離を不要としている。(参考)濃厚接触者の待機期間短縮など 全国の自治体に通知 厚生労働省(NHK)新型コロナ 6日目陰性、待機解除 警察・消防・介護などの濃厚接触者(毎日新聞)濃厚接触者の待機、10日に短縮 米英より制限厳しく(日経新聞)新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について(厚労省 事務連絡 令和4年1月14日一部改正)2.COVID-19入院・死亡リスク89%減、経口薬パクスロビドを承認申請ファイザーは14日、COVID-19に対する経口抗ウイルス薬候補「PF-07321332/リトナビル錠(商品名:パクスロビド)」の製造販売承認を厚労省に申請した。今回の申請は特例承認を目指し、日本人も参加している国際共同第II/III相EPIC-HR試験の結果に基づいている。同試験では、外来治療の対象となる重症化リスクの高いCOVID-19患者において、本剤が入院または死亡のリスクをプラセボと比較して89%(症状発現から3日以内の服用)および88%(同5日以内)減少させることが示された。また、有害事象の発現割合は本剤とプラセボで同程度(23%vs.24%)だった。承認が得られた場合、200万人分の治療薬を供給することを日本政府と合意している。(参考)新型コロナ ファイザー、飲み薬申請 「パクスロビド」 承認なら2例目(毎日新聞)ファイザー、コロナ飲み薬を承認申請 来月にも国内承認(日経新聞)3.令和2年度の救急車出動件数が減少、大きく減少したのは?消防庁は「令和3年版 救急・救助の現況」を発表した。昨年度の救急出動件数(消防防災ヘリコプターを含む)は593万5,694件(対前年比10.6%減)で、搬送人員は529万5,727人(同11.4%減)だったことを明らかにした。うちほとんどを救急自動車による救急出動が占める。救急自動車による救急出動件数の内訳を事故種別ごとにみると、急病が64.9%(前年65.3%)、一般負傷が16.0%(同15.3%)、交通事故が6.2%(同6.5%)などとなった。前年と比較すると、軽症(外来診療)が大きく減少したとされる。救急出動件数・搬送人員ともに12年ぶりに減少していた一方で、現場到着所要時間は全国平均で約8.9分(前年比+0.2分)、病院収容所要時間(入電から医師引継ぎまでに要した時間)は約40.6分(前年比+1.1分)と延伸していた。(参考)救急車搬送人員、前年比で68万4,178人減 総務省消防庁総務省消防庁が「救急・救助の現況」公表(CBnewsマネジメント)4.令和4年度の診療報酬改定について諮問/厚労省厚労省は2022年度診療報酬改定に向けて、「議論の整理案」を12日の中医協総会で提出し、14日に出した修正版が了承された。これに対しては21日まで意見募集を行い、公聴会をオンラインで開く予定。中には、急性期病床の「医療・重症度・看護必要度」の心電図モニターの項目など、詳細が決まっていないものもあり、今後変更される可能性がある。(参考)22年度診療報酬改定を諮問、厚労相「議論の整理」了承、21日まで意見募集(CBnewsマネジメント)2022年度改定の項目固まる!急性期一般1の新加算、看護必要度、かかりつけ医機能評価などの行方は?―中医協総会(1)(Gem Med)令和4年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(厚労省)5.2020年度の保険医療機関の指定取り消し19件、前年から微減厚労省は13日、「令和2年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について」を公表した。コロナウイルスの感染拡大のため、指導・監査の件数は大幅減少したものの、保険医療機関の指定取り消しなどは19件と前年度の21件から微減にとどまり、指定取り消しの原因の内訳(架空請求、付増請求、振替請求、二重請求など)に大きな変化はなかった。厚労省は、個別指導、新規個別指導、適時調査の実施を見合わせており、実施件数は大幅に減少しているが、21年度の個別指導などは状況を見ながら実施しているという。(参考)保険医療機関の指定取り消し、20年度も例年並み 厚労省、コロナ対応で集団的個別指導はゼロ(CBnewsマネジメント)コロナ禍で指導・監査の件数は大幅減少したが、保険指定取り消し等に大きな変化なし―2020年度指導・監査実施状況(Gem Med)6.東京大学で刺傷事件、逮捕されたのは医学部志望の高校生15日、大学入学共通テストの受験生が集まる東京大学において、医学部進学を希望する高校2年生が、会場にいた高校生の男女2人と成人男性の背中を相次いで切り付けたとして殺人未遂容疑で逮捕された。医学部進学実績で有名な名古屋の私立高校に通う17歳の少年で、前日から自宅に戻らないと両親が警察に捜索願を出していた。犯行前、東京メトロ・南北線の東大前駅の複数箇所でぼや騒ぎが発生しており、少年は刃渡り12センチの包丁、ナイフ、折り畳み式ののこぎり、着火剤、可燃性の液体を所持していたという。本人は容疑を認めており、「医者になるために東大を目指して勉強を続けてきたが、1年ぐらい前から成績が上がらず自信をなくしてしまった」と学業不振を悩んでの犯行をほのめかしている。(参考)《東大刺傷》「俺は東大を受験するんだ!」凶行に及んだ男子生徒(17)は医学部進学実績全国No.1の超エリート男子校生だった(文春オンライン)「人殺して切腹しようと考えた」名古屋の17歳少年を現行犯逮捕 東大前で受験生ら刺傷事件 包丁、ナイフ、のこぎりも所持(東京新聞)東大前刺傷で逮捕の少年、直前にメトロ車内で放火図る…「うまくいかなかった」(読売新聞)

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日本のワクチン史を変えた煉獄さん【Dr.倉原の“俺の本棚”】第50回

【第50回】日本のワクチン史を変えた煉獄さん著者の木下 喬弘先生は、”手を洗う救急医Taka”というTwitterアカウントで有名な人です。AbemaTVに出たり、議員と会ったり、いろいろな活動をされているので、目にしたことがある人も多いはずです。彼は、「こびナビ」と「みんパピ!」の副代表をされていますが、ここ最近の目標には、新型コロナワクチンの情報を適切に正しく国民に伝えること、そしてHPVワクチンの積極的勧奨の再開を進めること、がありました。後者については、「みんパピ!」の尽力もあって、本当に勧奨が再開されることになりました。政府を動かすってすごい話ですよ、みなさん。『みんなで知ろう! 新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話』木下 喬弘/著. ワニブックス. 2021年11月発売Taka先生は、とにかく行動力と発言力の炎上力の塊のような人で、私には持っていないものばかりを持っているカリスマ性があります。昔はよくSNSで炎上していましたが、炎上した炎を体にまとって煉獄 杏寿郎ばりに「俺の責務を全うする!」と言いながら強くなっちゃいますから、結構無敵です。この本は、帯以外には炎は出てきませんので、落ち着いて読めます。さすがTaka先生、国民にわかりやすく丁寧な文章で書いてくれています。また、決してエビデンスを押し付けた感じにならず、ワクチンの歴史を踏まえ、どのように今後みなさんに理解してもらうかまでの戦略が細かく書かれてあります。個人的には、HPVワクチンの積極的勧奨に際し、ワクチン接種後に車いす生活になった女性の手紙を掲載しているのが心に刺さりました。数年、数十年経って、あのときワクチン事情ってこうだったんだよ、という振り返りにも役立ちそうな1冊です。『みんなで知ろう! 新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話』木下 喬弘 /著.出版社名ワニブックス定価本体1,300円+税サイズ四六判刊行年2021年

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N95マスク、医療従事者が知っておきたいこと

 オミクロン株の急拡大が進み、早くも医療現場の逼迫が見えている中、マスクは最も重要な個人防護具の1つである。わが国では、マスクの品質管理の一環として、日本産業規格(JIS)が2021年6月に制定された。しかし、適切な基準を満たさない製品も多く流通していることが懸念され、医療機関それぞれが対策しなければならない。そこで、N95マスクについて医療従事者が知っておくべき基本事項をまとめた。N95マスクの「N95」とは米国の防塵マスクの規格 国立感染症研究所が作成した「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(2020年6月2日改訂版)」では、N95マスクはエアロゾルが発生する可能性のある手技(気道吸引、気管内挿管、下気道検体採取等)を行う際に装着し、使用に際しては、事前のフィットテストと着用時のシールチェックが推奨されている。正しい着用方法はN95マスクを開発したスリーエム(3M)作成の「医療従事者のためのN95マスク適正使用ガイド」が参考になる。 なお、N95マスクの「N95」とは、米国の労働安全衛生研究所で定められた防塵マスクの規格(NIOSH-42CFR84)だが、わが国では以下に示す他規格の製品についても、品質を確認し問題がなければN95マスクと同等に扱うとされている。・DS2(日本規格:厚労省2018)※労働安全衛生法に基づく防塵マスクの性能規格・FFP2、FFP3(欧州規格:EN149-2001)・KN95(中国規格:GB2626-2006) ただし、海外のN95マスクはFDAで緊急使用承認を受けたものに限られる。また、DS2マスクは、患者の血液や体液等が浸透する恐れのある手術や処置を行う場合には使用できない(検体採取は該当しないので使用可)。 安全なマスク製品かどうかの確認方法については、医療用感染防護具の適正使用を支援する一般社団法人 職業感染制御研究会が「KN95等の不良品マスクを見分ける方法」を公開している。同会ホームページでは、フィットテストの解説動画やマスクの再利用、サージカルマスクの規格基準などについても、網羅的に情報提供している。 マスクの国際規格について、3Mの技術情報によると、韓国の規格「KF94(KMOEL-2017-64)」や、オーストラリア・ニュージーランドの規格「P2(AS/NZA 1716:2012)」などもN95マスクに近い性能を持つとされるが、わが国の資料には記載されていない。

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双極性障害の自殺死亡率に対する性別固有のリスクプロファイル

 双極性障害患者の自殺リスクに対する性差および併存疾患の影響についてのエビデンスは十分ではない。台湾・台北医学大学のPao-Huan Chen氏らは、自殺の発生率、医療利用状況、併存疾患の観点から、双極性障害患者における自殺リスクに対する性別固有のリスクプロファイルについて調査を行った。Psychological Medicine誌オンライン版2021年8月11日号の報告。 2000年1月~2016年12月の台湾の全民健康保険研究データベースを用いて、コホート研究を実施した。対象は、双極性障害患者4万6,490例および年齢、性別を1:4の割合でマッチさせた一般集団18万5,960例。自殺死亡率の比率(MRR)は、双極性障害コホートと一般集団の自殺率で算出した。また、双極性障害コホートにおける医療利用状況、併存疾患の性別固有のリスクを調査するため、ネストされたケースコントロール研究(自殺死亡患者:1,428例、生存患者:5,710例)を実施した。 主な結果は以下のとおり。・双極性障害患者の自殺リスクは、一般集団と比較し、非常に高かった(MRR:21.9)。とくに女性において顕著であった(MRR:35.6)。・性別層別分析では、性別間での医療利用パターンおよび身体的併存疾患のリスクプロファイルの違いが明らかであった。・女性の自殺死亡患者は、生存患者と比較し、非高血圧性心血管疾患、肺炎、慢性腎臓病、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、敗血症のリスクが高かった。一方、男性では、慢性腎臓病と敗血症のリスクが高かった。 著者らは「双極性障害患者の自殺死亡リスクは、発生率および身体的併存疾患において、性別固有のリスクプロファイルを有していると考えられる。これらの修正可能なリスク因子を特定することは、双極性障害患者の自殺リスク減少につながる可能性がある」としている。

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60歳以上の片頭痛患者に対する抗CGRP抗体フレマネズマブの有効性、安全性

 片頭痛は、高齢者において頻繁に認められる疾患ではないが、高齢片頭痛患者に対する予防的治療は、さまざまな併存疾患に対する多剤併用による治療が行われていることを考えると、より困難である場合が少なくない。また、高齢片頭痛患者に対する予防的治療の有効性、安全性、忍容性に関するエビデンスは、限られている。米国・トーマスジェファーソン大学のStephanie J. Nahas氏らは、反復性片頭痛(EM)または慢性片頭痛(CM)を有する60歳以上の臨床試験参加者を対象に、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に選択的に作用するヒト化モノクローナル抗体フレマネズマブの有効性、安全性、忍容性を評価した。The Journal of Headache and Pain誌2021年11月24日号の報告。 本研究では、3つのランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験(HALO EM試験、HALO CM試験、FOCUS試験)のデータを分析した。対象は、3つの試験への参加者で2~4種類の片頭痛予防薬クラスで十分な治療反応が得られなかった患者246例。3つの試験いずれにおいても、CMまたはEM患者をフレマネズマブ3ヵ月に1回投与群(1ヵ月目:フレマネズマブ675mg、2ヵ月目:プラセボ、3ヵ月目:プラセボ)、フレマネズマブ月1回投与群(1ヵ月目[CM]:フレマネズマブ675mg、1ヵ月目[EM]:225mg、2ヵ月目以降:225mg)、プラセボ月1回投与群に1対1対1の割合で割り付け、12週間の治療を行った。 主な結果は以下のとおり。・フレマネズマブ治療を行った患者は、12週間にわたるベースラインからの1ヵ月当たりの片頭痛日数の減少が有意に大きかった。【最小二乗平均のベースラインからの変化】 ●フレマネズマブ四半期ごと投与:-4.3±0.59(対プラセボp<0.01) ●フレマネズマブ月1回投与:-4.6±0.54(対プラセボp<0.01) ●プラセボ月1回投与:-2.3±0.57・フレマネズマブ治療を行った患者では、毎週の片頭痛日数のベースラインからの有意な減少が、最短1週目で認められた(各々:対プラセボp<0.01)。・フレマネズマブ治療は、プラセボと比較し、1ヵ月当たりの片頭痛日数50%以上の減少割合が有意に高く、疾患およびQOLアウトカムの有意な改善が認められた(各々:対プラセボp<0.05)。・重篤な有害事象や治療中止につながる有害事象の発現率は低く、フレマネズマブ治療とプラセボで類似していた。・有効性および安全性の結果は、プールされた母集団(2,843例)と同等であった。 著者らは「本サブグループ解析において、60歳以上のEMまたはCM患者に対するフレマネズマブ治療は有効であり、12週間にわたり十分許容されることが示唆された。これらの結果は、片頭痛を有する高齢者の臨床的意思決定と予防的治療を選択するうえで、医療従事者にとって役立つであろう」としている。

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乳がん患者の抑うつ、適切な治療につなげるには?/JAMA

 地域の腫瘍科診療施設で治療を受けている乳がん患者において、実装科学(implementation science)に基づき日常診療で抑うつ状態のスクリーニングを行う個別化戦略は、抑うつスクリーニング指導のみの治療戦略と比較して、行動療法への紹介に結びつく患者の割合が高く、腫瘍内科の外来受診の頻度は低下することが、米国・カイザーパーマネンテ南カリフォルニア(KPSC)のErin E. Hahn氏らの調査で示された。研究の成果は、JAMA誌2022年1月4日号で報告された。米国の6つの地域施設のクラスター無作為化試験 本研究は、KPSC(南カリフォルニアの450万人以上の会員に包括的な治療を提供する統合保健システム)に所属する6つの医療センターが参加した実践的なクラスター無作為化試験であり、2017年10月1日~2018年9月30日の期間に患者の登録が行われ、最終フォローアップ日は2019年3月31日であった(Regents of the University of Californiaなどの助成を受けた)。 6つの参加施設は、抑うつ状態に対する個別化介入を受ける群(介入群)または抑うつ状態のスクリーニングの指導のみを受ける群(対照群)に、それぞれ3施設が無作為に割り付けられた。対象は、腫瘍内科で診察を受け、新規の原発性乳がんと診断された患者であった。病期や組織型、性別、人種/民族、併存疾患、その他の臨床的・人口統計学的因子による除外基準は設けられなかった。 抑うつ状態のスクリーニングプログラムでは、患者は9項目患者健康質問票(9-item Patient Health Questionnaire:PHQ-9)に回答し、アルゴリズムに基づくスコア化で軽度、中等度、重度に分けられ、これらの重症度に応じた行動学的精神保健サービスが紹介された。 介入群の施設は、抑うつ状態のスクリーニングプログラムの一般的な指導のほか、審査、パフォーマンスデータの評価、診療変更を実装するための支援を受け、診療内容は地域の状況に合わせて行われた。対照群の施設は、スクリーニングプログラムの一般的な指導のみを受けた。 主要アウトカムは、スクリーニングと紹介が適切に行われた患者の割合とされた。プライマリケア医、急病診療所、救急診療部の受診に差はない 1,436例(平均年齢61.5[SD 12.9]歳、女性99%、アジア系/太平洋諸島系18%、黒人17%、ヒスパニック系26%、白人37%、Stage 0~II乳がん82%)が登録され、介入群に744例(男性4例を含む)、対照群に692例(同3例)が割り付けられた。 抑うつのスクリーニングを受けた患者は、介入群が596例、対照群は3例で、このうち行動医療(behavioral health)へ紹介されたのはそれぞれ59例および1例だった。試験期間中に28例が死亡した(介入群19例、対照群9例、群間差:1.3%[95%信頼区間[CI]:-0.2~2.7])。 主要アウトカムのイベント発生率は、介入群が7.9%(59/744例)と、対照群の0.1%(1/692例)に比べ有意に高かった(群間差:7.8%、95%CI:5.8~9.8)。 行動医療を受けた患者は、介入群では紹介を受けた59例のうち44例(75%)、対照群は紹介を受けた1例中1例(100%)であった。 また、年齢、人種/民族、がんの病期、パートナーの有無、Charlson併存疾患指数で補正したモデルでは、介入群で腫瘍内科の外来受診患者の割合が有意に低かった(補正後率比:0.86、95%CI:0.86~0.89、p=0.001)が、プライマリケア医(1.07、0.93~1.24)、急病診療所(0.84、0.51~1.38)、救急診療部(1.16、0.84~1.62)の受診については、両群間で差は認められなかった。 著者は、「このプログラムの臨床的有益性や費用対効果を知るために、さらなる研究を要する」としている。

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ホルモン薬避妊は子供の中枢神経系腫瘍リスクと関連?/JAMA

 ホルモン薬による避妊を行った母親の子供における中枢神経系の腫瘍のリスクは、ホルモン薬避妊法の経験のない母親の子供と比較して増加せず、ホルモン薬の種類ごとのリスクにも差はないことが、デンマーク・Cancer Society Research CenterのMarie Hargreave氏らの調査で示された。研究の詳細は、JAMA誌2022年1月4日号に掲載された。デンマークの全国的なコホート研究 研究グループは、デンマークにおける母親のホルモン薬避妊法の使用と子供の中枢神経系腫瘍の関連を評価する目的で、全国的なコホート研究を行った(Danish Cancer Research Foundationなどの助成を受けた)。 解析には、デンマークの人口ベースの登録データが用いられた。1996年1月1日~2014年12月31日の期間にデンマークで出生した子供が、中枢神経系腫瘍の診断に関して追跡された(最終追跡日2018年12月31日)。 ホルモン薬避妊は、レジメン(エストロゲン・プロゲスチン混合型、プロゲスチン単独型)と投与経路(経口、非経口)で分けられ、最近の使用(妊娠の過去3ヵ月以内または妊娠中)、以前の使用(妊娠の3ヵ月以上前)、非使用に分類された。注射薬、インプラント、子宮内避妊具は、使用時期に応じて分類が適切に変更された。 主要アウトカムは、20歳までに診断された中枢神経系腫瘍のハザード比(HR)および罹患率差(IRD)とされた。10万人年当たりの罹患率:最近使用5.0人、以前使用4.5人、非使用5.3人 118万5,063人の子供が解析に含まれた。1,533万5,990人年の追跡期間(平均12.9年)に725人が中枢神経系腫瘍と診断された。内訳は、ホルモン薬避妊法を最近使用した母親の子供が84人、以前に使用した母親の子供が421人、非使用の母親の子供は220人であった。診断時の子供の平均年齢は7歳で、342人(47.2%)が女児だった。 中枢神経系腫瘍の10万人年当たりの補正後罹患率は、ホルモン薬避妊法を最近使用した母親(13万6,022人)の子供が5.0人、以前使用した母親(77万8,843人)の子供が4.5人、非使用の母親(27万198人)の子供は5.3人であった。 非使用の母親の子供と比較した中枢神経系腫瘍の発生のHRは、最近使用した母親の子供が0.95(95%信頼区間[CI]:0.74~1.23、IRD:-0.3[95%CI:-1.6~1.0])、以前使用した母親の子供は0.86(0.72~1.02、-0.8[-1.7~0.0])であり、いずれも有意な差は認められなかった。 また、経口混合型、非経口混合型、経口プロゲスチン単独型、非経口薬に分けて解析しても、非使用の母親に比べ最近使用および以前使用の母親で、子供の中枢神経系腫瘍の発生に統計学的に有意な差はなかった。 著者は、「ホルモン薬避妊と子供の中枢神経系腫瘍の関連には相反する報告があるが、経口避妊薬のホルモン含有量は時とともに変動しており(たとえば、高用量から低用量へ)、本研究は以前の研究よりも最近のデータに基づくため、今回の結果も別のものとなる可能性がある」としている。

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経口コロナ治療薬の国内製造販売承認を申請/ファイザー

 ファイザーは1月14日付のプレスリリースで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) に対する経口抗ウイルス薬候補「PF-07321332/リトナビル錠」(米国での商品名:Paxlovid)の製造販売承認を厚生労働省に申請したことを発表した。日本も参加した国際共同第II/III相試験(EPIC-HR)の結果に基づくもので、特例承認による迅速な使用開始を目指す。 EPIC-HR試験は、重症化リスクが高く、入院していないCOVID-19成人患者を対象としたランダム化二重盲検試験。EPIC-HR試験の最終データでは、外来治療の対象となる重症化リスクの高い COVID-19患者において、本剤がプラセボと比較して入院または死亡のリスクを89%(症状発現から3日以内)および88%(症状発現から5日以内)減少させることが示された。有害事象の発現割合は、本剤(23%)とプラセボ(24%)では同程度であり、おおむね軽度だったという。 ファイザーでは、本剤の承認が得られた場合、200万人分を供給することを日本政府と合意している。本剤を巡っては、米国や韓国、イスラエルなどで昨年12月、相次いで緊急使用が認められ、EUにおいても加盟国の使用を容認する見解が発表されており、各国で薬剤確保の動きが進んでいる。

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6時間以上経過した脳主幹動脈閉塞患者に対する血管内治療の有効性について、さらに強いエビデンスとなる結果(解説:高梨成彦氏)

 本研究は発症から6~24時間経過した主幹動脈閉塞患者に対する経皮的脳血栓回収術についての6試験のデータを対象としたメタアナリシスである。505症例のデータが解析され、主要評価項目である90日後のmRSの改善について血管内治療の有効性が確認され、調整済みオッズ比は2.54と高いものであった。また副次評価項目である90日後の死亡率および症候性頭蓋内出血の発生率には差はなかった。 本試験の意義はサブグループにおいても均一な結果が示されたことで、年齢(<70/70~80/>80)、性別、脳卒中の重症度(NIHSS ≦17/≧18)、閉塞部位(ICA/M1)、ASPECTS(≦7/≧8)、発症形態(眼前発症/wake-up stroke)、いずれの群でも血管内治療の有効性が示された。すでに脳卒中ガイドラインにもあるように、発症から6時間以上経過した患者についての血管内治療は実施されているものの、高齢者や重症患者であっても治療をためらう必要はないということが明確に示された意義は大きい。ただし、軽症群にNIHSS 5点以下の患者は含まれておらず、ASPECTSが低値の群に0~5点は含まれていないことは留意する必要がある。 虚血コア体積を評価して治療適応を決定するに当たってDAWN、DEFUSE 3はRAPIDの使用が必須となっており、他の4試験は単純CTまたはMRI検査のASPECTSスコアによる判定が条件となっている。興味深いことに評価方法が違う2群間でも血管内治療の効果に差がなかった。この結果からただちに単純CTまたはMRI検査のみによる判定が有効であるとは言えないものの、RAPIDシステムが普及していない本邦ではclinical-ASPECTS mismatchによる判定が広く行われており、スコアの閾値設定など参考になる結果といえるだろう。 発症から6~12時間と12~24時間の患者群で比較したところ、後者のほうが血管内治療の効果が高かった。この結果は自然再開通が起きる可能性が時間経過とともに低くなることや、6時間未満に治療を受けた群ではtPA投与を受けた患者が多いことが影響している可能性がある。

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