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複雑性PTSD診断におけるICD-11導入後の期待

 複雑性PTSDはICD-11で初めて定義された疾患であり、PTSD診断の特徴であるトラウマ的症状に加え、自己組織化の障害(感情調節障害など)が認められる疾患である。デンマーク・オールボー大学のAshild Nestgaard Rod氏らは、複雑性PTSDの診断に対するICD-11の臨床的有用性について、調査を行った。European Journal of Psychotraumatology誌2021年12月9日号の報告。 ICD-11に含まれる国際的なフィールド調査、構成および妥当性の分析をレビューし、診断方法、国際トラウマアンケート(ITQ)、国際トラウマインタビュー(ITI)を調査した。複雑性PTSDと境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療、臨床的関連性の違いを明らかにするため、独立した分析を実施した。複雑性PTSD治療への影響は、既存のガイドラインと臨床ニーズを参照し、検討した。 主な結果は以下のとおり。・ITQおよびITIの検証では、複雑性PTSDのさらなる臨床診療への定着に貢献し、臨床的コミュニケーションと治療促進の双方に対する構成の的確な評価、意図された有益な価値が提供されていた。・経験的研究では、複雑性PTSDは、PTSDおよびBPDと鑑別可能であることが示唆されているが、BPDとPTSDの併存症例は、複雑性PTSDとされる可能性が認められた。・複雑性PTSDの診断治療において、自己組織化の障害を考慮したうえで、PTSDの確立された診断方法を用いる必要がある。 著者らは「複雑性PTSDがICD-11で定義されたことにより、治療介入へのアクセスが改善されるだけでなく、とくにストレス関連障害の研究により注目が集まるであろう。このような追加診断による臨床的有用性の価値は、ICD-11が臨床診断に導入される2022年以降、さらに明らかになると考えられる。今後、複雑性PTSDの症状評価や治療にベネフィットがもたらされることが期待される」としている。

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低リスク者を48時間以内に同定、新型コロナ予後予測モデル/BMJ

 単一施設のデータに基づいて構築された予測モデルを用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院患者のうち低リスク例を48時間以内に同定して早期退院を促すことで、データの共有なしに他施設でも良好な病床日数の削減効果が得られる可能性があることが、米国・ミシガン大学のFahad Kamran氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2022年2月17日号で報告された。臨床的な悪化の予測モデルを開発、妥当性を検証 研究グループは、電子健康記録データを用いて、医療施設間で共有できるCOVID-19患者の臨床的な悪化を正確に予測する簡便で移転可能な機械学習モデルを開発し、その妥当性を検証する目的で後ろ向きコホート研究を実施した(米国国立科学財団[NSF]などの助成を受けた)。 対象は、呼吸困難またはCOVID-19で入院した年齢18歳以上の患者であった。モデルの訓練には2015年1月~2019年12月に米国の1病院(ミシガン大学Michigan Medicine病院)に入院した患者のデータが用いられ、内的妥当性は2020年3月~2021年2月に酸素補給を要する状態で同病院に入院し、COVID-19と診断された患者のデータで検証された。外的妥当性の検証は、2020年3月~2021年2月に同病院以外の12施設に酸素補給を要する状態で入院し、COVID-19と診断された患者を対象に実施された。 モデル開発コホートでは、入院から5日以内の臨床的悪化の主要複合アウトカム(院内死亡または重症の病態を示す3つの治療[機械的換気、加温高流量鼻カニュラ、昇圧薬の静脈内投与])を予測するために、モデルの訓練が行われた。モデルは、電子健康記録の2,686個の変数(個々の患者の特徴、検査結果、看護記録データなど)から選択された9つの個々の患者の臨床的な特性変数に基づいて構築された。 内的妥当性と外的妥当性の検証の性能は、受信者操作特性曲線下面積(AUROC)と、予想較正誤差(ECE、予測リスクと実際のリスクの差)で評価された。 モデルによって同定された低リスク例を早期に退院させた場合に、病院が患者1例あたり何日の病床日数を削減できるかを計算することで、潜在的な病床削減日数が推定された。主要エンドポイントの発生は5%以下 モデルの妥当性の検証には、13施設における9,291件(内的妥当性の検証956件、外的妥当性の検証8,335件)のCOVID-19関連入院のデータが用いられ、このうち1,510件(16.3%)が主要アウトカムに関連していた。 モデルを内的妥当性コホートに適用すると、AUROCが0.80(95%信頼区間[CI]:0.77~0.84)、ECEは0.01(0.00~0.02)と良好な性能が達成された。モデルの外的妥当性の性能もほぼ同様で、各施設のAUROCの範囲は0.77~0.84(平均0.81)で、ECEの範囲は0.02~0.04であった。 1年(3ヵ月単位の4期)を通じた各施設のAUROCは、第1四半期から第2四半期にAUROCが大きく低下した2施設を除き、0.73~0.83の範囲であった。また、性別、年齢別、人種別、民族別の全サブグループのAUROCの範囲は0.78~0.84だった。 このモデルは、内的妥当性と外的妥当性のコホートの双方で、48時間の観察後に低リスク例を正確に同定することができた。モデルは、COVID-19で入院した低リスク例のうち、最良の施設で41.6%を、より緊急度の低い治療へ正確にトリアージし、この施設では早期退院によって患者1例当たり5.2日の病床日数が削減される可能性が示された。また、他の施設では、このモデルが入院患者のうち低リスク例を正確にトリアージする割合は低かったが、削減される可能性のある病床日数は最大で7.8日であった。 このモデルは、少なくとも95%の陰性的中率を維持しつつ、この性能レベルを達成した。すなわち、低リスクと判定された入院患者のうち、主要エンドポイントを満たしたのは5%以下だった。 著者は、「この外的妥当性の検証方法は、さまざまな患者におけるモデルの現実的で適切な評価の可能性を保持しつつ、データ共有の必要性を排除することで、患者の個人情報を取り巻く潜在的な懸念を軽減する。したがって、この研究は、単一施設における患者の悪化を予測するモデルの開発に資する可能性があり、データ共有への同意なしに外的妥当性の検証や多施設共同研究を行うことを可能にする」としている。

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ダロルタミド、転移前立腺がんのOS延長/NEJM

 転移を有するホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)の治療において、標準治療であるアンドロゲン除去療法(ADT)+ドセタキセルに、経口アンドロゲン受容体阻害薬であるダロルタミドを併用すると、プラセボの併用と比較して、全生存期間が有意に延長し、有害事象の発現は増加しないことが、米国・マサチューセッツ総合病院がんセンターのMatthew R. Smith氏らが実施した「ARASENS試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2022年2月17日号で報告された。23ヵ国286施設のプラセボ対照無作為化第III相試験 研究グループは、mHSPCの治療における、標準治療へのダロルタミド追加の有用性を評価する目的で、国際的な二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験を実施し、2016年11月~2018年6月に日本を含む23ヵ国286施設で参加者の登録を行った(BayerとOrion Pharmaの助成を受けた)。 対象は、年齢18歳以上、組織学的または細胞学的に前立腺がんと確定され、画像検査で転移病変が検出され、担当医によってADT+ドセタキセルによる治療が予定されている患者であった。 被験者は、ADT+ドセタキセルに加え、ダロルタミド(600mg[300mg錠剤2錠]、食事と共に1日2回経口投与)またはプラセボを投与する群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは全生存期間とされた。副次エンドポイントも5項目で改善 1,306例が登録され、このうち1,305例が最大の解析対象集団(FAS)に含まれた(ダロルタミド群651例、プラセボ群654例)。全体の年齢中央値は67歳で、71.1%はECOG PSスコアが0点であり、78.2%はGleasonスコアが8点以上であった。ベースラインで全例が転移病変を有しており、79.5%は骨転移(M1b)、17.5%は臓器転移(M1c)であった。86.1%は初回診断時に転移病変が認められた。血清前立腺特異抗原(PSA)中央値は、ダロルタミド群が30.3ng/mL、プラセボ群は24.2ng/mLであった。 主解析のデータカットオフ日(2021年10月25日)の時点において、ダロルタミド群はプラセボ群より治療期間中央値が長く(41.0ヵ月、16.7ヵ月)、治療継続中の患者の割合が高かった(45.9%、19.1%)。全生存期間のフォローアップ期間中央値は、ダロルタミド群が43.7ヵ月、プラセボ群は42.4ヵ月だった。 全生存期間中央値は、ダロルタミド群が評価不能、プラセボ群は48.9ヵ月(95%信頼区間[CI]:44.4~評価不能)であり、死亡リスクがダロルタミド群で32.5%低下した(ハザード比[HR]:0.68、95%CI:0.57~0.80、p<0.001)。4年全生存率は、ダロルタミド群が62.7%、プラセボ群は50.4%だった。 副次エンドポイントの階層的検定では、次の主な5項目についてダロルタミド群で有意に良好な結果が得られた。去勢抵抗性前立腺がん発現までの期間(HR:0.36、95%CI:0.30~0.42、p<0.001)、疼痛増悪までの期間(0.79、0.66~0.95、p=0.01)、症候性骨関連事象のない生存期間(0.61、0.52~0.72、p<0.001)、症候性骨関連事象発現までの期間(0.71、0.54~0.94、p=0.02)、他の全身性の薬物療法開始までの期間(0.39、0.33~0.46、p<0.001)。 有害事象の発現は両群で同程度であった。最も頻度の高い有害事象の発生率は、両群ともドセタキセル投与と重なった時期に高かった。Grade3/4の有害事象は、ダロルタミド群66.1%、プラセボ群63.5%で認められ、最も頻度が高かったのは好中球減少症(33.7%、34.2%)であった。重篤な有害事象はそれぞれ44.8%および42.3%で発現し、試験薬の恒久的な投与中止をもたらした有害事象の割合は13.5%および10.6%、有害事象による死亡は4.1%および4.0%であった。 著者は、「ダロルタミドの生存ベネフィットは、プラセボ群で後治療として延命のための全身療法を受けた患者の割合が高かったにもかかわらず観察され、ほとんどのサブグループで一致して認められた」としている。

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「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」成果発表シンポジウム開催【ご案内】

 2022年3月24日、日本医療研究開発機構の研究開発推進ネットワーク事業が作成している「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」について、成果発表を行うためのシンポジウムが開催される。 国民が健康な生活を送り、医学系研究を促進するためには、研究者と一般市民の間にある研究に関する理解のギャップを減らすことが重要だ。しかし、医学系研究の理解には業界特有の用語の難解さや、研究に関する知識が一般的でないことを認識しておかなければ、研究者と情報の受け手側との間にコミュニケーションギャップが生じてしまう。日本医療研究開発機構はこの課題に対し、研究者が研究成果をわかりやすく発信するために配慮すべき観点と、用語の理解に関する実態調査に基づいた対処法を検討し、このたび「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」にまとめた。 シンポジウムでは、市民、メディア、研究者といった多様なステークホルダーがそれぞれの立場から意見を述べ、手引きの活用法や、継続的な課題改善について議論を交わす。 本シンポジウムは、Zoomウェビナーによるオンライン開催で、医師のみならず誰でも視聴できる。参加には事前の予約申し込みが必要で、ウェブの専用ページで受け付けている。【開催概要】「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」 成果発表シンポジウム〜研究成果を確かに発信する工夫〜開催日時:2022年3月24日(木)14:00~15:30(13:45開場)開催方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催(視聴参加は事前登録制)参加(視聴)対象:臨床研究支援病院、大学等研究機関、大学病院、患者団体、一般定員:500名(定員になり次第、受け付け終了)参加(視聴)料:無料申し込み方法:参加申し込みフォームより事前登録【問い合わせ先】東京大学未来ビジョン研究センター データヘルス研究ユニット事務局(dh-jimu@ifi.u-tokyo.ac.jp)【プログラム】・開会・事業成果の説明井出 博生氏(東京大学未来ビジョン研究センター特任准教授)・それぞれの立場からのコメント山口 育子氏(認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)田中 牧郎氏(明治大学国際日本学部専任教授)市川 衛氏(一般社団法人メディカルジャーナリズム勉強会研究開発部長)杉山 雄大氏(国立国際医療研究センター研究所糖尿病情報センター医療政策研究室室長) ・パネルディスカッション「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」の活用についてコーディネーター:山田 恵子氏(東京大学医学部附属病院助教)・閉会

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抗凝固薬の使用は十分に慎重に!(解説:後藤信哉氏)

 DOACは出血合併症が少ないと喧伝される。しかし、心房細動の脳卒中予防をワルファリンと比較した4つのDOAC開発試験では、いずれも年間2~3%に重篤な出血合併症を惹起している。対照群がPT-INR 2-3を標的としたワルファリン療法であったこと、PT-INRの計測が精度の低いPOC deviceであったこと、実臨床で多用される0.5mgの錠剤が必ずしも供与されなかったこと、などの各種条件の結果、DOAC群の出血合併症リスクはワルファリン群よりも低かった。しかし、DOACは決して出血合併症の少ない薬剤ではない。年率2~3%の重篤な出血イベントはむしろ副作用の多い薬剤ともいえる。 実臨床ではワルファリンよりもDOACは使いやすい。とくに、ワルファリンの薬効が数日以上遷延するのに対してDOACの薬効は数時間にて消失する。脳卒中リスクのある心房細動症例は高齢、リスク因子が重畳し、近未来のイベントリスクが高い。イベントは悪性腫瘍かもしれず、出血かもしれず、また脳卒中かもしれない。脳卒中は血栓イベントであるが、長期予後改善のためには血栓溶解療法が有用である。血栓溶解療法を施行すれば出血イベントリスクは増加する。血栓イベントとしての脳卒中を発症しても、DOACを中止すれば血栓溶解療法による出血リスク増加を回避できる可能性がある。実際に、本研究は後ろ向きの観察研究ではあるが抗凝固薬としてのDOACを使用していた症例でも、血栓溶解療法による重篤な出血イベント発症リスクは抗凝固薬非使用例と差がないことを示している。 個別の症例の病態に応じて抗凝固活性を速やかに調節できることはDOACの優れた特性の1つである。正確に、科学的に論じればDOACにはそれなりの価値があると筆者は考える。

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第98回 ワクチン接種率35%の国への侵攻、世界のコロナ感染状況も暗転か

年明け以降、緊迫度を高めていたウクライナ情勢だったが、2月24日、ついにロシアはウクライナへの全面的な軍事侵略を開始した。一応、私自身は国際紛争も取材範囲としている。たぶんコロナ禍でなければ、少なくとも隣国ポーランドあたりまでは向かっていたと思う。現在、ロシアはウクライナの東西南北のうち、国境を接していない西部以外の3方向から侵攻している。首都キーウ(ウクライナ語表記。キエフはロシア語読み)に近い真北の国境はロシアではなくベラルーシと接している。しかし、ベラルーシはヨーロッパ最後の独裁者と評され、28年にわたって国家元首に君臨するアレクサンドル・ルカシェンコ大統領が近年対ロ接近路線を強めている。今回のロシア侵攻直前もベラルーシ・ウクライナ国境周辺でロシアと合同軍事演習を行っており、そのロシア軍がそのまま南下した格好だ。ロシア側が最初に持ち掛け、2月28日にベラルーシのホメリで開催された第1回停戦交渉にウクライナ側が当初応じなかったのも、ロシア寄りのベラルーシ領内での交渉は中立的に行われないと考えたからに他ならない。それでも最終的にウクライナ側が応じたのは「停戦交渉を拒否している」という理屈でロシアが攻撃継続の正当性を主張する可能性を案じたためだろう。そんなウクライナ、ロシアに関して危惧すべきことがある。まさにいま世界中で流行している新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の感染拡大だ。まず、ウクライナは2月中旬にピークとなる3万8,000人超の感染者が発生。その後はピークアウトしているものの、今回のロシア軍の侵攻直前の2月21日でも1万3,000人超の感染者が報告されていた。ウクライナの総人口は4,370万人超なので、人口換算では日本で1日の新規感染者報告数が約4万人になっているのと同じことになる。現時点の日本の感染状況から見ればマシだが、ウクライナの国力や周辺環境から考えれば、実は深刻な数字だ。まず、現在のウクライナの新型コロナワクチン接種完了率は、Our World in Dataによるとわずか35.02%。全世界平均の55.69%からすれば惨憺たる数字だ。しかも、戦時下で新型コロナワクチンの接種を進めていられる環境ではなくなったと断言してよい。ただ、懸念すべきはそもそもウクライナでは過去に麻疹ワクチン接種者での接種後死亡などが報じられた影響で国民のワクチン不信が根強いと言われていることだ。実際、世界保健機関(WHO)・国連児童基金(UNICEF)の合同報告では2010年代半ばに麻疹をはじめとする各種ワクチンの接種率が50%を下回る事態となっている。そして実際、2018~2019年にかけては麻疹、2019年には風疹の大流行が起きている。しかも、医療インフラは極めてアンバランスな状況だ。やや古い数字になるが、2014年の世界銀行の公表データでは人口1,000人当たりの医師数は2.9人、病床数は7.46床。医師数でみると、日本よりは多いが経済開発協力機構(OECD)の加盟国などでの数字で見ると、どちらかというと数は少ないほうになる。にもかかわらず病床数は多い。ざっくりした見方をすれば、医師がてんてこ舞いで病床を回しているか、事実上の病床の相当数が実際に機能していないかのいずれかになる。国際通貨基金(IMF)が公表している1人当たりの国内総生産で、ウクライナが世界195カ国・地域中第126位の3,424.77ドルでヨーロッパ最貧国という窮状にあることを考えれば、後者の可能性のほうがやや高いと考えられる。そして現在の戦闘によりウクライナの非常事態省は、すでに「4,000人を超える民間人の死者発生」と発表している。戦傷者の実数は不明だが、おそらく相当数発生していると思われる。当然ながら現下の情勢では医療機関へのアクセスそのものが困難な地域も発生していることは想像に難くなく、アクセスが確保されている医療機関でも受け入れは戦傷者が優先されるはず。もはや新型コロナに気を払っている余裕はないだろうし、PCR検査なども十分に実施しているとは言い難いだろう。そして当然、病床も戦傷者から埋まっていくはずであり、地域や医療機関によっては新型コロナで重症化、あるいは重症化しそうな人が入院できない可能性もある。一方、国内では各所で国内避難民が発生し、地下などのシェルターで密になっているほか、安全に退避できる可能性がある南西部のポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリー、モルドバには大量の難民が流入している。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、3月1日現在、これらの国に87万人超の難民が流入しているという。これに応じて各国は難民に関して新型コロナに関連した検疫措置を免除している。人道的な観点からやむを得ない措置だろう。これら難民が流入している各国の新型コロナの感染者発生状況は、いずれもピークアウトはしているものの、1日当たりの新規感染者報告数を日本の人口に換算すると、ポーランドが約3万人、ルーマニアが約2万7,000人、ハンガリーが約7万人、スロバキアが約19万人、モルドバが約12万人という規模になる。国によりかなりの差はあるが、スロバキア、モルドバは日本から考えれば尋常とは言えない感染状況である。各国ともそれでも覚悟の上で難民を受け入れているのだろう。そしてこれらの国でのワクチン接種完了率はポーランドが58.71%、ルーマニアが27.91%、ハンガリーが64.04%、スロバキアが50.39%、モルドバが13.14%とやはり心もとない。一方、ウクライナに軍事侵略しているロシアは日本より2,000万人ほど人口が多い中で、最新の新規感染者報告数は13万人超、ワクチン接種完了率は49.07%。どちらも褒められる数字ではない。また、報道を見ればわかるが、隣国に入国してきた難民の多くはマスクを着用していない。それどころか報じられているウクライナ国内の病院での戦傷者の治療場面では医療従事者ですらマスクを着用していない。もっともこの点はある種やむを得ないとも言える。紛争が起きる地域の多くはもともとが貧しいことがほとんどで、さらに戦闘の発生で物流も不安定になるため、十分な医療資器材がないなかで治療を行わなければならないことは日常的だ。実際、私は紛争地の医療機関での戦傷者治療場面に取材のため何度か立ち会ったことがあるが、医療従事者は手洗いする時間すらなく創傷対応に当たっていた。やむを得ないこととはいえ、今回のロシアのウクライナ軍事侵略は両国間での死傷者発生とともに、両国とその周辺国での感染拡大という極めて最悪の事態をもたらすかもしれない。近年まれにみる大義ない軍事侵略に対して、日本政府が各国と協調してロシアに強い制裁措置を行うのは、必要かつ当然のことである。また、岸田首相自ら記者会見で周辺各国への人道支援に1億ドルを提供することを明らかにした。その中にこの新型コロナ対策も念頭に置いて欲しいと思うのは欲張りだろうか? 念のために言っておくが、廃棄直前のアベノマスクをこれ幸いに支援物資に加えるようなお恥ずかしい真似はしないでもらいたい。

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ウェーバー・クリスチャン病〔WCD:Weber-Christian disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義WeberおよびChristianにより、再発性、非化膿性、有熱性の急性脂肪織炎として、今から90年ほど前に提唱されたまれな疾患で、女性に多い。他にも、“relapsing febrile nonsuppurative nodular panniculitis”という同義語がある。しかし、その後検査法が進歩し、以前ウェーバー・クリスチャン病として診断された中には悪性リンパ腫や深在性エリテマトーデス、α1-アンチトリプシン欠損症による脂肪織炎などを数多く含んでいたことが徐々に明らかになってくるにつれ、次第にこの病名は使われなくなってきている。1988年、Whiteらは、ウェーバー・クリスチャン病として報告された過去の報告30例を詳細に検討し、12例は結節性紅斑、6例は血栓性静脈炎で、他には外傷性脂肪織炎、細胞貪食組織球性脂肪織炎、皮下脂肪織炎様リンパ腫、白血病の皮下浸潤であったとしている1)。また、別の総説でも、かつてウェーバー・クリスチャン病として報告された疾患の多くは、バザン硬結性紅斑や膵疾患に伴う脂肪織炎であったとしている2)。いまだにこの病名での報告が散見されるが、その理由の1つに、安易にこの病名を使ってしまうことが挙げられる。さまざまな原因で起こる症候群と理解されるので、現在では「いわゆるウェーバー・クリスチャン病」とし、本症を独立疾患とみなさない立場の方が多い。■ 疫学上記の理由から明確な患者数などは統計的にとられておらず不明である。■ 病因現在も不明である。■ 症状元々の概念によると、全身症状を伴い、四肢、体幹に皮下結節や板状の硬結を多発性に呈し、皮膚表面の発赤、熱感、圧痛を伴うこともあり、時に潰瘍化する。再発を繰り返した結果、色素沈着や萎縮性の陥凹を残して瘢痕治癒する。■ 予後原因となる疾患により予後はわかれる。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 検査・診断末梢血中の炎症反応の上昇がみられるが、特異的なものはない。病理組織像は、非特異的な脂肪織炎、とくに急性期は脂肪小葉性脂肪織炎(lobular panniculitis)で、時間の経過とともに組織球、泡沫細胞が出現し、脂肪肉芽腫の像を呈し、その後線維化もみられる。血管炎を伴わない。■ 鑑別診断1)皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫下肢に好発し、結節性紅斑に似た臨床像(表面は発赤を伴う皮下硬結)を呈する。組織像は皮下脂肪織にCD8陽性T細胞が脂肪細胞を取り囲むように浸潤し(rimming)、核破砕物を貪食したマクロファージ(bean-bag cell)を認める。また、出血傾向や汎血球減少、肝脾腫などを伴う致死的なウェーバー・クリスチャン病は、“cytophagic histiocytic panniculitis”として報告されたが3)、その大部分は現在、皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫であると考えられている。2)深在性エリテマトーデス皮下脂肪織を炎症の主座とし、脂肪融解により臨床的に陥凹を来す。組織は、皮下脂肪織にリンパ球、組織球の浸潤、細小血管の閉塞、間質へのムチン沈着、晩期には石灰化もみられる。3)結節性紅斑下肢に好発する皮下硬結で、生検の時期によって組織像が異なる。晩期は脂肪肉芽腫もみられる。他にも、スウィート病、ベーチェット病、膵疾患、薬剤性のものなどを除外する必要がある。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)抗生剤内服は無効で、副腎皮質ステロイドの内服を主体に、反応が乏しい場合はステロイドパルスや免疫抑制剤なども考慮する。悪性リンパ腫に対しては化学療法を施行する。4 今後の展望ウェーバー・クリスチャン病という病名を使う際には上述のことを良く理解し、他疾患を確実に除外することを忘れてはならない。「いわゆるウェーバー・クリスチャン病」という診断名に満足せず、その原因をさらに特異的に探究していく姿勢を怠ってはならない。5 主たる診療科皮膚科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報厚生労働省難治性疾患克服事業「皮膚の遺伝関連性希少難治性疾患群の網羅的研究班」(医療従事者向けのまとまった情報)1)White JW, et al. J Am Acad Dermatol. 1998;39:56-62.2)Requena L, et al. J Am Acad Dermatol. 2001;45:325-361.3)Winkelmann RK, et al. Arch Intern Med. 1980;140:1460-1463.公開履歴初回2022年3月4日

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精神科入院患者へのベンゾジアゼピン使用に対するCOVID-19の影響

 オーストラリア・Cumberland HospitalのNancy Zaki氏らは、COVID-19が急性期精神医学においてベンゾジアゼピンの使用増加に影響を及ぼすかについて、検討を行った。Australasian Psychiatry誌オンライン版2022年2月10日号の報告。 2019~20年の2年間にわたり、2つの急性期精神科入院患者ユニットにおけるベンゾジアゼピン使用率を評価した。同時期における経口アトルバスタチン使用率を比較対象として使用した。 主な結果は以下のとおり。・2020年の総入院患者数は減少したものの、2020年4月~12月のベンゾジアゼピン使用量は、2019年の同時期と比較し、有意な増加が認められた。・パンデミックの制限が緩和された後、使用量はさらにピークを迎えていた。これは、救急でのメンタルヘルス症状および急性期精神科入院の割合の高さによるものであると考えられる。・COVID-19による退院制限も、喫煙のさらなる制限につながっていた。 著者らは「COVID-19パンデミックにより、ベンゾジアゼピン使用は増加した。パンデミックが急性の精神医学的症状に及ぼす影響を理解するためには、より多くの研究が求められる」としている。

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ニボルマブ+化学療法による非小細胞肺がん術前補助療法がFDA優先審査対象に/BMS

 ブリストル・マイヤーズ スクイブは、2022年2月28日、米国食品医薬品局(FDA)が、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者の術前補助療法として、化学療法との併用療法によるニボルマブの生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理し、優先審査対象に指定したことを発表した。 今回の申請は、第III相試験であるCheckMate-816試験の結果に基づいたもの。同験では、術前に投与した際、ニボルマブと化学療法の併用療法群は、化学療法単独群と比較して、病理学的完全奏効(pCR)および無イベント生存期間(EFS)を統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。 また、ニボルマブと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、これまでにNSCLC試験で報告されているものと一貫していた。 CheckMate-816試験の結果は、以前に2021年米国がん学会(pCRデータ)および2021年米国臨床腫瘍学会(外科的予後)年次総会で発表されている。

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NAFLDを併存する糖尿病患者の重症低血糖リスクは?

 2型糖尿病と併存する肝硬変では低血糖が起こりやすいことが知られているが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)ではどうなのだろうか。今回、韓国・延世大学校医療院のJi-Yeon Lee氏らの研究によって、2型糖尿病患者におけるNAFLDと重症低血糖との関連が調査された。その結果、2型糖尿病を有するNAFLD患者は、肥満かどうかにかかわらず、救急搬送または入院を必要とする重症低血糖のリスクが26%増加することが報告された。2月23日、JAMA Network Openに掲載。 韓国の国民健康保険制度を用いた人口ベースの後ろ向きコホート研究において、2009年1月1日~2012年12月31日までの間に健康診断を受け、2型糖尿病と診断された20歳以上の個人が登録された。対象者は2015年12月31日まで追跡され、データは2019年1月1日~2021年2月2日に分析された。なお、B型・C型肝炎キャリア、肝硬変または肝臓・膵臓がん患者、アルコールの過剰摂取者は除外された。 重症低血糖は、低血糖の一次診断を伴う入院および救急科の受診として判断された。ベースラインの脂肪肝指数(FLI)を、NAFLDの代理マーカーとして使用した。 主な結果は以下のとおり。・2型糖尿病の参加者194万6,581例のうち、112万5,187例(57.8%)が男性だった。・追跡期間の中央値5.2年(IQR:4.1~6.1)の間に、4万5,135例(2.3%)が1回以上の重症低血糖イベントを経験した。・重症低血糖を起こした患者は、起こしていない患者に対して年齢が高く(平均年齢67.9歳[SD:9.9]vs.57.2歳[12.3]、p<0.001)、平均BMIが低かった(24.2[3.43]vs.25.1[3.4]、p<0.001)。・NAFLD患者は肥満状態を考慮しなくとも低血糖になる傾向があったが、BMIを含む複数の共変量調整をしたところ、FLIと重症低血糖の間にJ字型の関連があった(第5十分位数:調整されたハザード比[aHR]=0.86、95%CI:0.83-0.90/第9十分位数:aHR=1.02、95%CI:0.96-1.08/第10十分位数:aHR=1.29、95%CI:1.22-1.37)。・低血糖の推定リスクは、NAFLD患者でより高かった(aHR=1.26、95%CI:1.22-1.30)。また、この関連性は女性(aHR=1.29、95%CI:1.23-1.36)および低体重(aHR=1.71、95%CI:1.02-2.88)でより顕著だった。 研究者らは、「2型糖尿病を有するNAFLD患者は、肥満状態とは無関係に重症低血糖の高リスクと関連していた。2型糖尿病患者の低血糖に対する脆弱性を評価する場合は、NAFLDの存在を考慮する必要がある」と結論付けた。

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新型コロナ既感染者、ワクチン接種1回で再感染を予防/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した患者は、BNT162b2ワクチン(Pfizer-BioNTech製)を少なくとも1回接種することにより再感染のリスクが有意に低下することを、イスラエル・Clalit Health ServicesのAriel Hammerman氏らが、同国半数超の国民が加入する健康保険データを基に解析し、報告した。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクは、COVID-19から回復した患者では著明に減少するが、獲得免疫の持続期間は不明である。現在のガイドラインでは回復した患者へのワクチン接種が推奨されているが、このようなケースでのワクチンの有効性に関するデータは限られていた。NEJM誌オンライン版2022年2月16日号掲載の報告。ワクチン未接種・感染者約15万人、その後のワクチン接種有無での再感染を比較 研究グループは、イスラエル国民の約52%が加入している同国最大の医療保険組織「Clalit Health Services」のデータを用い、ワクチン接種前にSARS-CoV-2に初感染し回復した(初感染から試験開始日の2021年3月1日時点で100日以上が経過していること)、16~110歳の会員を対象として、2021年3月1日~11月26日の間にBNT162b2 ワクチン接種を受けた人(接種群)と受けなかった人(非接種群)でのSARS-CoV-2再感染について検討した。 主要評価項目は、接種群と非接種群の再感染率の比較、副次評価項目はワクチン1回接種と2回接種の比較とした。再感染は、初感染から少なくとも100日後にPCR検査陽性と定義。時間依存共変量を用いるCox比例ハザード回帰モデルにより社会人口統計学的要因と併存疾患を補正し、ワクチン接種と再感染の関連を推定した。 解析対象は、適格基準を満たした14万9,032例であった。ワクチン有効性、16~64歳で82%、65歳以上で60%、1回接種と2回接種で差はなし 270日間の試験期間において、計14万9,032例中、接種群は8万3,356例(56%)、非接種群は6万5,676例であった。 再感染は、接種群で354例(10万人当たり2.46例/日)、非接種群で2,168例(10万人当たり10.21例/日)に発生。ワクチンの有効性は、16~64歳では82%(95%信頼区間[CI]:80~84)、65歳以上では60%(36~76)と推定された。 接種群8万3,356例のうち、1回接種は6万7,560例(81.0%)、2回接種は1万5,251例(18.3%)、3回接種が545例(0.7%)であった。2回接種に対する1回接種の再感染の補正後ハザード比は0.98(95%CI:0.64~1.50)であり、1回接種と2回接種でワクチンの有効性に有意差は認められなかった。

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胆道がんの術後補助化学療法にS-1が有用(JCOG1202)/日本臨床腫瘍学会

 S-1による術後補助化学療法は胃がん、膵がんにおいて有用性が示され、日本における標準療法となっている。このS-1術後補助化学療法が胆道がんにおいても有用であるかを見たJCOG1202試験の結果を、第19回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2022)で戸高 明子氏(静岡県立静岡がんセンター 消化器内科)が発表した。胆道がんに対してS-1術後補助化学療法が標準治療になる[JCOG1202:ASCOT試験]・対象:根治切除術が行われた胆道がん患者(PS0~1)・試験群:手術単独群と術後補助化学療法群(S-1を40mg/m2、1日2回、4週内服し2週休薬を1コースとして計4コース)に1対1で無作為に割り付け・評価項目:[主要評価項目]全生存期間(OS)[副次評価項目]無再発生存期間(RFS)、完了率、安全性 S-1術後補助化学療法が胆道がんにおいても有用であるかを見たJCOG1202試験の主な結果は以下のとおり。・2013年9月~2018年6月に国内38施設から440例が登録され、手術単独群に222例、術後補助化学療法群に218例が組み入れられた。・主要評価項目の3年生存割合は、手術単独群67.6(61.0~73.3)%に対し、術後補助化学療法群は77.1(70.9~82.1)%、ハザード比 0.694(95%信頼区間:0.514~0.935、p=0.008)であり、術後補助化学療法群の優位性が示された。全サブグループで同様の結果となった。・副次評価項目のRFSは、手術単独群50.9(44.1~57.2)%に対し、術後補助化学療法群は62.4(55.6~68.4)%、ハザード比 0.797(0.613~1.035)であり、術後補助化学療法群の優位性は示されなかった。・術後補助化学療法群の完了率は72.5%、有害事象としては軽度の骨髄抑制、下痢、疲労、食欲不振、皮疹などが多く認められたが、Grade3以上は1~3%程度であり、認容性は良好であった。 戸高氏は「本結果によって、根治切除術を受けた胆道がんに対し、S-1による術後補助化学療法が標準治療になると考えられる。有効性が示されなかったRFSにおいても生存曲線の差異は認められ、長期追跡が必要だ。根治切除後も再発リスクが高い胆道がんにおいて、術後補助化学療法の有用性が立証されたのは大きな一歩であり、S-1は日本で既に多くのがん種に広く用いられており、提供体制もスムーズだろう」とした。

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がん治療中の薬剤性間質性肺疾患、診断・治療における専門家の推奨/JCO

 抗がん剤は薬剤性間質性肺疾患の主な原因であり、原因薬剤としてブレオマイシン、エベロリムス、エルロチニブ、トラスツズマブ デルクステカン、免疫チェックポイント阻害薬などが挙げられる。薬剤性間質性肺疾患の特定と管理は難しく、抗がん剤によって引き起こされる間質性肺疾患の診断と治療に関する具体的なガイドラインは現在存在しない。今回、イタリア・IOV-Istituto Oncologico Veneto IRCCSのPierfranco Conte氏らの学際的グループが、公表文献と臨床専門知識に基づいて、がん患者の薬剤性間質性肺疾患の診断と治療における推奨事項を作成した。ESMO Open誌2022年2月23日号に掲載。 主な推奨事項は以下のとおりで、薬剤性間質性肺疾患の診断・治療における多職種連携の重要性を強調している。・診断手順の重要な要素は、身体検査と丁寧な病歴聴取、バイタルサイン(とくに呼吸数と動脈血酸素飽和度)の測定、関連のある臨床検査、スパイロメーターと一酸化炭素肺拡散能による呼吸機能検査、CT/画像診断である。・薬剤性間質性肺疾患の臨床症状やX線画像は、肺炎や間質性肺疾患と類似していることが多いため、感染性の原因を除外または確認するための微生物検査や血清学的検査を含む鑑別診断が重要である。・ほとんどの場合、薬剤性間質性肺疾患の治療には、抗がん剤の投与中止と短期ステロイド投与が必要である。薬剤性間質性肺疾患の再活性化を防ぐためにステロイドをゆっくり漸減する必要がある。・Grade3~4の薬剤性間質性肺疾患の患者は入院が必要で、多くの場合、酸素吸入と非侵襲的人工呼吸が必要である。侵襲的人工呼吸については、がんの予後を考慮して決定する必要がある。

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難治性院外心停止、体外心肺蘇生法vs.標準的蘇生法/JAMA

 難治性院外心停止(OHCA)患者において、心停止状態での早期搬送/体外循環式心肺蘇生法(ECPR)/侵襲的診断と治療から成るケアバンドルは、標準的な蘇生法と比較して、180日後の神経学的アウトカム良好での生存率を改善しないことが、チェコ・カレル大学のJan Belohlavek氏らが実施した単施設無作為化臨床試験「Prague OHCA試験」の結果、示された。OHCAはアウトカムが不良であり、心停止状態での搬送/ECPR/即時侵襲的戦略の有益性については不明であった。JAMA誌2022年2月22日号掲載の報告。180日後の神経学的アウトカム良好の生存を比較する単施設無作為化試験 研究グループは、2013年3月1日~2020年10月25日の間に、心原性と推測されるOHCAに対して継続的に蘇生術を受けている18~65歳の成人256例を登録(自己心拍再開がなく5分以上二次心肺蘇生を受けており、心臓センターでECPRが利用できる場合に、登録が可能であった)。侵襲的戦略群と標準戦略群に、層別化(男性≦45歳、男性>45歳、女性≦45歳、女性>45歳)して無作為に割り付けた。患者は、死亡または180日目まで観察された(追跡調査終了日2021年3月30日)。 侵襲的戦略群(124例)では、機械的胸部圧迫を開始した後、心肺蘇生術継続中に心臓センターのカテーテル室に直接搬送し、途中または到着時に自己心拍再開が得られなかった場合は体外生命維持装置(ECLS)開始後、侵襲的診断と治療(冠動脈、肺または大動脈血管造影と、経皮的冠動脈インターベンション)を行った。標準戦略群(132例)では、その場で通常の二次心肺蘇生を継続し、自己心拍再開が得られた場合に病院への搬送が開始され、侵襲的戦略を行うこととした。一部の患者では、標準戦略群から侵襲的戦略群へのクロスオーバーが認められた。 主要評価項目は、無作為化から180日後の神経学的アウトカム良好(脳機能カテゴリー[CPC]スコア1~2と定義)を有する生存とした。副次評価項目は、30日後の神経学的回復(最初の30日以内の任意の時点でCPC 1~2と定義)、30日後の心臓回復(最低24時間、薬理学的または機械的心臓補助が不要と定義)などであった。 なお、本試験は、事前に規定された無益性の基準を満たした時点で、データ安全性モニタリング委員会の勧告により中止された。侵襲的戦略と標準戦略で、主要評価項目および副次評価項目に有意差なし 256例(年齢中央値58歳、女性44例[17%])中、256例(100%)が試験を完遂した。 主要解析において、侵襲的戦略群39例(31.5%)および標準戦略群29例(22.0%)が、180日後まで生存かつ神経学的アウトカムが良好であった(オッズ比[OR]:1.63[95%信頼区間[CI]:0.93~2.85]、群間差:9.5%[95%CI:-1.3~20.1]、p=0.09)。 30日後の神経学的回復は、侵襲的戦略群38例(30.6%)、標準戦略群24例(18.2%)で確認され(OR:1.99[95%CI:1.11~3.57]、群間差:12.4%[95%CI:1.9~22.7]、p=0.02)、心臓回復はそれぞれ54例(43.5%)および45例(34.1%)で確認された(OR:1.49[95%CI:0.91~2.47]、群間差:9.4%[95%CI:-2.5~21]、p=0.12)。 出血は、侵襲的戦略群のほうが標準戦略群より多く発現した(31% vs.15%)。 著者は研究の限界として、単施設での試験で登録に限界があり、治療戦略のクロスオーバーが許可されていたことなどを挙げたうえで、「本試験は、臨床的に重要な差を検出するには検出力不足であった可能性がある」と述べている。

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人間関係改善のヒント【Dr. 中島の 新・徒然草】(415)

四百十五の段 人間関係改善のヒントウクライナは大変なことになっています。コロナの事なんかどっかに吹っ飛ばされたみたいな状況。ちょうど先週の木曜日、2022年2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻したわけです。ここでどっちが悪いのかを論じるのはやめておきますが、ただ1つ、誰が言ったかわからないけど有名な格言を引用しておきましょう。「正義の戦争より、腐った平和のほうが100倍マシだ」さて話は変わって先日のこと。外来で、ある患者さんに尋ねられました。彼女は高次脳機能障害のある30代の女性で、自宅近くのコーヒーチェーン店でアルバイトをしています。私とはもう10年近い付き合いになってしまいました。患者「店長や同僚とうまくいっていないんですよ」中島「なるほど」患者「人間関係がうまくいくコツって何かありますか?」中島「うーん、コツっていうか、僕自身も実行できてないですけど」患者「実行できてなくてもいいから教えてください」自分が実行できていないのに講釈するのは毎度のことです。中島「まず、人間関係が難しいということを知る、ということ」患者「はい?」中島「要するに、職場の悩みの90%は人間関係ですわ」偉い先生がそう言っておられました。私のオリジナルではないです。中島「ということは、自分のエネルギーの90%を人間関係のメンテナンスに使えってことになるんじゃないかな」患者「そんなに?」中島「本来良好な人間関係が時々壊れるのではなくてですね」患者「……」中島「放置したら無茶苦茶になる人間関係を頑張って維持するわけです」四方八方に気を遣いながら働くのが本来の職場なんでしょうね。中島「次に人の悪口や陰口を言わないこと」患者「確かに気分のいいもんじゃないですよね」中島「難しい気がするけど、ちょっとした心掛けでできますよ」患者「ホントに?」これはできます、断言します。私くらい苦労を重ねると、他人の陰口が聞こえてきても「もう少し修行を積んだほうがいいんじゃないかな」と思うくらいです。もちろんそんなことを口にしてはいけません。中島「さらに上級者になると、釣り針を垂らされても引っ掛からないですね」患者「釣り針?」中島「AさんがBさんの陰口を言いながら、こちらに同意を求めてくるのを『釣り針』と呼びます」患者「へえー」中島「一緒になって陰口を言うと、後で大変なことになりますよ」読者の皆さまも注意してください。中島「さらに、職場では感情的にならないこと」患者「私も注意してるんですけど」中島「場に相応しくない泣き笑いだったら、『変わった人だ!』と周囲に思われるだけですけど」患者「……」中島「怒るのはダメですよ。お客さんに怒鳴ったり、上司を殴ったり」患者「そんな人いるんですか!」中島「います、います」それで人生を失敗してしまったという患者さんの話は、数えきれないほど聞かされました。中島「とにかく怒らないこと。周囲からちょっと歯がゆい奴と思われるくらいがちょうどいいです」患者「そうなんですか」中島「『オレの怒りが通じていない!』と思った時は、後で付け足すことができますけど」患者「ええ」中島「怒り過ぎた分は後で回収できないですから」患者「確かにそうですね」感情的になりそうな時には業務連絡風に言うのもいいかもしれませんね。「私ハ深ク傷ツキマシタ」とか。中島「今、僕が言ったことだけでも実行できたら大したもんじゃないかな」患者「私にできるかな」中島「職場の全員が実行したら、立派なもんですよ」患者「でも、それは皆が立派なフリしているってだけのことでしょ」鋭いところを突かれてしまいました。中島「でもね、24時間365日間ずっと立派なフリしていたら、それはもう立派にほかならないでしょ」患者「そうですよね!」賛同が得られて良かった。心の中で何を思っていても、とにかく立派なフリをするのが大切だ、と私は信じております。読者の皆様はいかがでしょうか?最後に1句啓蟄に 立派なフリを 伝授する

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乱発投稿される偽論文 筆頭著者まさかの真意【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第205回

乱発投稿される偽論文 筆頭著者まさかの真意photo-ACより使用医学論文の世界では有名な話ですが、SNSをやっていない人はあまりご存じないかもしれません。以下の論文をご存じでしょうか?出版されていないので、正式には刊行されていませんが、アクセプトされた後に掲載料を支払っていないまま、ということです。Elm U, et al.Cyllage City COVID-19 Outbreak Linked to Zubat ConsumptionAmerican Journal of Biomedical Science & Research. DOI:10.34297/AJBSR.2020.08.001256(出版されず)これは「ショウヨウシティにおけるCOVID-19感染拡大とズバット消費量の関係」というタイトルです。ショウヨウシティとは、ポケットモンスターXYの舞台、カロス地方の都市の名前です。2020年3月に投稿された論文ですが、この内容は、カロス地方ではCOVID-19患者がすでに420人発生しており、死亡者が7人いるというもので、どうやらその原因としてズバットの消費量が関係しているのではないかという内容です。まぁウソですよ、この論文は。筆頭著者にいたっては、ワカバタウンでポケモンの研究をしているウツギ博士になっていますし。要は、架空の著者・架空の内容・架空の文献を引用するというすべてウソの論文を投稿したわけです。そんなことは、これを書いた真の著者(Matan Shelomi)もわかっているのです。ハナから偽論文を作ったわけです。彼の真意は1つです。「まさかこんな偽論文をアクセプトしちゃうようなハゲタカジャーナルはないよな?」ということです。そう、査読していますと書いていながら、ひどい質の論文をホイホイ載せてしまう、悪質な医学誌を炙り出そうというわけです。そして、見事に引っかかってしまったジャーナルがあった……という顛末です。投稿からわずか4日後、同誌の編集者から「好意的な査読コメントがあった」と連絡があり、出版に至りました。ほかにもポケモン関連の論文をいくつか投稿しているのですが、彼の論文には必ず、「この論文を出版する雑誌は査読を行っていないので、ハゲタカジャーナルです」といった文章が入っています。雑誌サイドは、そもそも論文など読んでいないということです。いいですね、ハゲタカジャーナルホイホイ。これからも投稿し続けてほしいです。

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第98回 増える病院へのサイバー攻撃、安全対策が急がれるも大幅赤字の現状

ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁に対して、ロシアが報復として日本企業などにサイバー攻撃を仕掛けてくる恐れがあるため、政府は2月23日、企業や金融機関などにサイバーセキュリティ対策の強化を呼び掛けた。ウクライナでは1月以降、政府機関や銀行などがサイバー攻撃の標的になり、ロシア側の関与が指摘されていた。ただ、医療機関の多くは経営状況の厳しさから、サイバーセキュリティ対策の費用を確保することが難しく、十分な対策が行えない。医療は国の重要なインフラストラクチャーなので、サイバーセキュリティ対策の費用については国の支援が必要だ、との声が病院界から上がっている。日本では昨年11月以降、マルウェア(悪意のあるプログラム)の「Emotet(エモテット)」の感染が拡大している。攻撃者はWordやExcelファイルをメールに添付して大量に送付する「ばらまき攻撃」を仕掛けてくる。ファイルを開くと感染し、メールアカウントやパスワード、アドレス帳などの情報を抜き取られる。攻撃者は抜き取った情報を基にほかのユーザーへ感染メールを送信するため、取引先や顧客が巻き込まれる。最悪の場合、感染元は損害賠償請求や取引停止を受けたり、ブランドイメージが失墜したりする。医療機関では身代金要求型ウイルスの被害が増加中コロナ禍で、とりわけサイバー攻撃の被害を受けているのが医療サプライチェーンだ、とサイバーセキュリティの専門家は指摘する。攻撃者の狙いの1つは、コロナワクチンや治療薬などの研究成果を盗むスパイ目的の攻撃。2つ目は、「ランサムウェア」のような身代金要求型ウイルスを使った金銭目的の業務妨害だ。ランサムウェアは、感染したパソコンをロックしたり、ファイルを暗号化したりすることで使用不能にした後、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求する不正プログラム。医療機関は身代金の支払いに応じやすい標的と見られており、日本でも2018年ごろから、被害報告が増加しており、コンピュータウイルスによる個人情報の流出とは比較にならない甚大な被害が生じている。4月から義務化されるサイバーセキュリティ対策直近では昨年10月末、徳島県西部のつるぎ町立半田病院がランサムウェア攻撃を受け、電子カルテなどの医療データがすべて暗号化されて利用できなくなった。新規患者や救急患者の受け入れを停止する事態に陥り、地域医療にも大きな影響を及ぼした。昨年末にシステムが全面復旧し、今年1月4日にすべての診療科で外来診療を再開。サイバー攻撃事件からの復旧に約2ヵ月も要した。このため、国はランサムウェア対策などを盛り込んだ「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」の改訂作業を進めている。医療を含む14重点分野は、4月からサイバーセキュリティ対策が義務化されることになる。医療現場はこのような事態をどう捉えているのか。四病院団体協議会(四病協)は2月16日の記者会見で、病院のサイバーセキュリティ対策に必要となる金額の試算を公表。500床以上の病院の場合、不足額は最大で1億3,000万円程度に上ると見込まれ、対策費が大幅に不足している状況が明らかになった。四病協の試算で病床規模別の不足額が明確に日本病院会の相澤 孝夫会長は「収支差益は診療報酬改定に伴い変動・低減していく病院にとって、サイバーセキュリティへの投資を『自助』で行い続けることは困難」として、「公助」、つまり国による公的補助金支給が不可欠との考えを示した。ほかの産業では、収益に占めるIT予算比率は平均約2%で、そのIT予算のうちセキュリティ関連費用は15%以上が計上されているという日本情報システム・ユーザー協会の「企業IT動向調査報告」などを四病協は活用。これを第23回医療経済実態調査で得られた2020年度病床規模別損益に当てはめて、病院のセキュリティ関連費用を試算した。各病院が実際に充当しているセキュリティ費用の平均額の差を算出したところ、他産業と同様にIT予算の15%をセキュリティ対策に充てる場合、病床規模が100~199床で約400万円、200~299床で約1,100万円、300~499床で約2,100万円、500床以上で約5,600万円が不足しているという結果が出た。また、他産業と比べて病院の対策が遅れていることを考慮して、IT予算の30%をセキュリティ対策に充てる場合、不足額は100~199床で約1,200万円、200~299床で約2,600万円、300~499床で約5,000万円、500床以上で約1億3,000万円に膨らむ。はじめの数年は十分水準(IT予算の30%)の公的補助金の支給を受け、セキュリティ水準を底上げできたら、必要最低水準(IT予算の15%)の支給に変更していく段階的なアプローチを想定している。セキュリティ対策が不十分な中で医療のDX化を進めるリスク四病協はサイバーセキュリティ対策の委員会を設置、国の2022年度補正予算などでの支援費用の計上を目指して具体的な要望内容をまとめる方針だ。多くの病院では、コロナ禍以前からサイバーセキュリティ対策が遅れていたのに、コロナの収束が見えない中、さらに対策が取りにくくなっているのが実情だろう。それにもかかわらず、国は電子処方箋の導入など医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に前のめりになっている。しかし、医療DX以前にまず必要なのは、サイバーセキュリティ対策の公的補助なのではないだろうか。

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がん患者でのブースター接種後のオミクロン株への中和抗体、固形・血液腫瘍別/Lancet

 英国のがん患者の前向きコホートにおいて、新型コロナワクチン3回目接種前後のオミクロン株への中和抗体価を調べたところ、多くの患者が接種前には検出不可能だったが、接種後に検出可能な患者が大幅に増加したことが示された。そのうち固形腫瘍患者では3回目接種で90%の患者が抗体価の検出が可能だったが、血液腫瘍患者では検出可能が56%でB細胞除去療法を受けた症例や進行例の多くは検出不可能だったという。英国・The Francis Crick InstituteのAnnika Fendler氏らが、Lancet誌オンライン版2022年1月25日号のCORRESPONDENCEに報告した。 本研究の対象は、がん患者の前向き縦断コホートであるCAPTURE研究の参加者199例(固形腫瘍115例、血液腫瘍84例)。ファイザーのBNT162b2(33%)、アストラゼネカのChAdOx1(67%)のいずれかを2回接種後、全員が3回目としてBNT162b2を接種した。199例のうち179例(固形腫瘍115例中100例、血液腫瘍84例中79例)は3回目接種前のサンプルと合わせて評価した。2回目と3回目接種の間隔の中央値は176日(四分位範囲[IQR]:166~188)だった。199例中23例は2回目接種前に新型コロナ感染歴があったがオミクロン株の感染はなかった。デルタ株およびオミクロン株に対する中和抗体価は、3回目接種の11日前(IQR:0〜78)および23日後(19〜29)の中央値で評価した。中和抗体の評価は、抗体価の検出限界値の40を境界に検出不可能もしくは検出可能とした。 主な結果は以下のとおり。・オミクロン株への中和抗体価が検出可能な患者の割合は、固形腫瘍患者では3回目接種前37%から接種後90%、血液腫瘍患者では3回目接種前19%から接種後56%と増加した。・多変量ロジスティック回帰分析によると、3回目接種後のオミクロン株への中和抗体価の検出可能な患者は、固形腫瘍と血液腫瘍で差がみられた(血液腫瘍に対する固形腫瘍のオッズ比[OR]:7.51、95%CI:4.05~14.63、p<0.001)が、年齢、性別、1回目・2回目のワクチンの種類)には差がみられなかった。・血液腫瘍患者での多変量ロジスティック回帰分析では、12ヵ月以内の抗CD20モノクローナル抗体治療、および3回目接種から28日以内のブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬治療が、オミクロン株への中和抗体価の検出不可能と有意に関連していた(OR:0.04、95%CI:0.003~0.21、p=0.0074)。・2回目接種後にデルタ株に感染した4例について評価したところ、感染前はオミクロン株やデルタ株への中和抗体価が検出不可能だったが、デルタ株感染後にオミクロン株およびデルタ株への中和抗体価が検出可能となったことから、2回接種とデルタ株感染でオミクロン株への免疫応答が誘導されたことが示唆された。

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