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糖尿病の正しい理解と持続性GIP/GLP-1受容体作動薬マンジャロへの期待

 2023年6月8日、日本イーライリリーと田辺三菱製薬は、「2型糖尿病治療におけるアンメットニーズと展望」をテーマに、メディアラウンドテーブルを開催した。マンジャロのHbA1c低下効果について検証されたSURPASS J-mono試験 前半では日本イーライリリー 研究開発・メディカルアフェアーズ統括本部の今岡 丈士氏が、イーライリリー・アンド・カンパニー(米国)による世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注アテオス」(一般名:チルゼパチド、以下「マンジャロ」)の特徴を紹介した。 イーライリリー・アンド・カンパニーは米国において、マンジャロを2022年6月7日より販売した。日本においては、マンジャロの全6規格のうち、2023年4月18日に開始用量、維持用量の2規格(2.5mg、5mg)を先行で、6月12日には高用量の4規格(7.5mg、10mg、12.5mg、15mg)を販売開始した。 マンジャロは、天然GIPペプチド配列をベースに、GLP-1受容体にも結合するように構造を改変した薬剤である。GIPとGLP-1の両受容体に結合して活性化することで、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進させる働きを有する。 国内第III相臨床試験であるSURPASS J-mono試験は、HbA1cのベースラインから投与52週時までの平均変化量を指標として、チルゼパチド5mg/10mg/15mgを週1回投与したときのデュラグルチド0.75mg投与に対する優越性の検討を目的として実施された。対象は食事療法および運動療法のみ、またはチアゾリジン薬を除く経口血糖降下薬の単独療法で血糖管理が不十分な日本人2型糖尿病患者636例(平均年齢56.6歳)で、チルゼパチド5mg、10mg、15mg投与群およびデュラグルチド0.75mg投与群に、ほぼ同数となるように無作為に割り当てられた。チルゼパチドの各投与群では、2.5mgから投与を開始し、その後目的の用量まで2.5mgずつ増量していった。 主要評価項目であるHbA1cのベースラインから投与52週時までの変化量は、チルゼパチド5mg、10mg、15mg投与群でそれぞれ-2.4%、-2.6%、-2.8%であり、デュラグルチド0.75mg投与群の-1.3%と比較して有意なHbA1c低下量が認められた(p<0.0001)。発現が認められた有害事象にチルゼパチド各投与群とデュラグルチド投与群で大きな差はなく、主な有害事象は上咽頭炎、悪心、便秘などであった。重篤な有害事象はチルゼパチド投与群で前立腺がん、デュラグルチド投与群でCOVID-19肺炎などが認められた。糖尿病のスティグマを払拭するためには 後半では国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 院長の門脇 孝氏により、「糖尿病のない人と変わらない寿命とQOL達成」について語られた。 糖尿病の遺伝・環境因子の包括的な解析のために、3万6千人以上の日本人糖尿病患者を対象にゲノムワイド関連解析(GWAS)が実施され、2019年にはβ細胞の遺伝子発現調節やインスリン分泌制御に関与する日本人特有の遺伝子が報告された。さらにGWASの結果を基にして、個人の糖尿病に関連する一塩基多型を調べ、高い精度で糖尿病の発症リスクを予測するという臨床応用も検討されているという。 このように糖尿病治療は進んでいる一方、40~50年前の糖尿病のイメージの定着による誤解、糖尿病患者は自己管理が欠如しているという偏見が払拭されていないという。日本人の糖尿病は高度経済成長期に増加し、当時は網膜症による失明が多く治療も限られており、悲惨な病気というイメージが強く、この頃のイメージが社会に定着し、その後の誤解や偏見につながっているとされる。一方で、2022年の調査では糖尿病患者と非糖尿病患者では平均死亡時年齢は2.6歳の差にすぎないという結果が報告されている。また、2型糖尿病は約50%を遺伝子、残りの約50%を、社会環境要因を主とした環境要因により決定するとされており、「糖尿病は性格の欠点、個人の責任感の欠如のせいという自己責任論は二重、三重に誤りである」と門脇氏は語った。 スティグマとは「誤った知識や情報が拡散することにより、対象となった者が精神的、物理的に困難な状況に陥ることを指す」とされる。糖尿病のスティグマは社会や医療従事者から発信され、自分の病気を周囲に隠す、社会生活への参加を避けるなどのネガティブな影響を糖尿病患者に与えてしまう。そうした中、2019年に日本糖尿病学会と日本糖尿病協会の合同によるアドボカシー委員会が設立され、糖尿病であることを隠さずにいられる社会づくりを目指し、糖尿病の正しい理解を促進する活動が展開されている。門脇氏は「糖尿病のある人に対するさまざまな誤解や偏見を払拭していくアドボカシー活動が大事であり、そのような治療環境を整えることが糖尿病治療の目標達成のうえでとても重要である」とし、「糖尿病治療目標である糖尿病のない人と変わらない寿命とQOLを達成するために、チルゼパチドへの期待が高まっている」と締めくくった。

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シスプラチン不適格尿路上皮がんに対するエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブの長期追跡結果(EV-103)/ASCO2023

 シスプラチン不適格の局所進行または転移を有する尿路上皮がん(UC)に対する1次治療としての、エンホルツマブ ベドチン(EV)とペムブロリズマブ(Pem)の併用療法のフォローアップ解析が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2023 ASCO Annual Meeting)で、米国・Taussig Cancer InstituteのShilpa Gupta氏から発表された。 第Ib/II相のEV-103試験における、用量漸増コホート(5例)と拡大コホートA(40例)合計45例の解析で、追跡期間中央値は47ヵ月である。・対象:未治療のシスプラチン不適格の局所進行または転移を有するUC・介入:EV(day1、8)+Pem(day1) 3週ごと・評価項目:[主要評価項目]安全性[副次評価項目]奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)など 主な結果は以下のとおり。・ORRは73.3%、DCRは84.4%であり、投与サイクル中央値は9であった。・DOR中央値は22.1ヵ月、12ヵ月DOR率(非PD症例の割合)は63.9%、24ヵ月DOR率は47.0%であった。また、PFS中央値は12.7ヵ月、12ヵ月PFS率は55.0%、24ヵ月 PFS率は41.1%であった。・OS中央値は26.1ヵ月、12ヵ月OS率は83.4%、24ヵ月OS率は56.4%であり、その後も持続的な効果が認められていた。・治療関連有害事象(TRAE)は、95.6%の症例に認められ、主なものは末梢神経障害(55.6%)、倦怠感(51.1%)、脱毛(48.9%)などであった。Grade3以上のTRAEは64.4%に認められ、主なものはリパーゼ上昇(17.8%)、斑状丘疹状皮疹(11.1%)、倦怠感(11.1%)などであった。・TRAEの発現までの時間(中央値)は、皮膚障害0.7ヵ月、末梢神経障害2.4ヵ月、高血糖0.5ヵ月で、回復までの期間はそれぞれ1.2ヵ月、7.2ヵ月、1.6ヵ月であった。 最後に演者は、中央値4年にわたる長期追跡の結果でも、EV+Pemは管理可能な安全性プロファイルを有し、高い奏効率、効果の持続性、2年を超える生存期間中央値といった、臨床的に意味のある有効性を示した、と述べている。

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認知症リスク、チーズとヨーグルトで関連が逆の可能性~大崎コホート

 日本人高齢者における乳製品摂取と認知症発症リスクとの関連について東北大学のYukai Lu氏らが調査したところ、総乳製品摂取量が多いほど認知症発症リスクが低いという用量反応関係は確認できなかったが、相対的に少ない摂取量(第2五分位)で認知症発症リスクが低い可能性が示された。また、乳製品別の摂取頻度と認知症発症リスクの関連については、牛乳では低い摂取頻度(月1~2回)で認知症発症リスクが低い可能性が示された。さらに、ヨーグルトでは毎日摂取すると認知症発症リスクが低い一方、チーズでは毎日摂取するとリスクが高い可能性が示唆された。European Journal of Nutrition誌オンライン版2023年6月19日号に掲載。牛乳摂取頻度が低いと認知症リスク低、チーズの毎日摂取はリスク高 著者らは、65歳以上の障害のない日本人高齢者1万1,637人を最長5.7年間(平均5.0年間)追跡した大崎コホート2006研究を用いて、認知症発症と乳製品摂取の縦断的解析を行った。牛乳、ヨーグルト、チーズの摂取量に関するデータは、有効な食品摂取頻度調査票を用いて収集した。総乳製品摂取量は、牛乳、ヨーグルト、チーズの1日摂取量の合計として算出し、男女別に5分位(低いほうからQ1~Q5)に分類した。各乳製品の摂取頻度は「摂取しない」「月1~2回」「週1~2回」「週3~4回」「ほぼ毎日」の5群に分類した。認知症発症の多変量ハザード比(HR)と95%信頼区間(95%CI)をCox比例ハザードモデルにより推定した。 牛乳、ヨーグルト、チーズの摂取量と認知症発症リスクについて調査した主な結果は以下のとおり。・5万8,013人年の追跡期間中に946人が認知症を発症した。・1次解析において、総乳製品摂取量と認知症発症リスクの関連については、Q1を基準とすると、Q2では認知症発症リスクのわずかな減少が認められた(完全調整HR:0.90、95%CI:0.73~1.10)が、Q3~Q5はQ1と同じレベルで、傾向性もみられなかった(p for trend=0.937)。このことから、低い総乳製品摂取量(Q1)で認知症発症リスクが低いことと関連している可能性が示された。・牛乳の摂取頻度と認知症発症リスクの関連については、月1~2回摂取する人は、摂取しない人と比べて認知症発症リスクが低かった(完全調整HR:0.76、95%CI:0.57~1.02)が、傾向性はみられなかった(p for trend=0.989)。このことから、低い牛乳摂取頻度(月1~2回)は認知症発症リスクが低いことと関連している可能性が示された。・ヨーグルトの摂取頻度と認知症発症リスクの関連については、毎日摂取する人で認知症発症リスクが低かった(完全調整HR:0.89、95%CI:0.74~1.09)。・一方、チーズを毎日摂取する人は認知症発症リスクが高かった(完全調整HR:1.28、95%CI:0.91~1.79)。・最初の2年間の認知症発症例を除外した感度分析での結果は1次解析結果と一致し、さらにヨーグルト摂取は認知症発症リスクと逆相関する可能性が示された(p for trend=0.025)。 本研究で示唆されたヨーグルト摂取頻度が高いと認知症発症リスクが低い可能性について、著者らは「このベネフィットがヨーグルト摂取そのものによるのか、あるいは健康的な食事パターンの一部としてなのかを確認するためには、さらなる研究が必要」としている。

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CAT対策は重要!(解説:後藤信哉氏)

 日本の死因の第1位は悪性腫瘍である。悪性腫瘍治療の選択肢は増えた。抗がん剤治療では体内で腫瘍細胞が壊れることになる。組織の壊れたところでは血栓ができやすい。Cancer Associated Thrombosis(CAT)対策は日本でも真剣に考える必要がある。 いわゆるDOACは使いやすい。心房細動の脳卒中治療でも、凝固異常を合併しない静脈血栓でも広く使用されている。本研究ではevidenceの豊富な低分子ヘパリンとDOACの比較試験を行った。症例数は671例と少なく、DOACでも低分子ヘパリンに劣らないことを示す試験であった。CAT対策の選択肢にDOACが増えるのは悪くない。しかし、心房細動ほどのインパクトもない。抗がん剤治療中では食欲がないかもしれない。経口摂取はむしろつらい可能性もある。本試験はDOACの可能性を示唆したが、CATの症例の状況を考えると静脈血栓症の適応のない日本の状況が心配になる。

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薬剤師の復職支援や地域出身者枠で「偏在」が改善? 【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第112回

医療職に就きたい理由として、「日本各地でニーズがある」というのがよく挙げられます。家族の転勤で地方に付いていった薬剤師が再就職に困ったという話はあまり聞きませんし、とある地域では薬剤師が離職したという情報が流れると、次から次へと「うちで働きませんか?」と誘われるそうです。一方で、都内においては中途採用で不採用となることも多く、転職が厳しくなっているといううわさを聞きます。このような「薬剤師の偏在」について対策が取られるようです。厚生労働省は、来年度からスタートする第8次医療計画作成指針に薬剤師確保策が盛り込まれたことから、都道府県が薬剤師確保の取り組みを推進できるよう薬剤師確保計画ガイドラインを作成し、6月9日付で各都道府県に通知した。医療計画の1計画期間が6年間とされているが、薬剤師の偏在状況の変化を踏まえ計画の見直しを行う機会を設ける観点から、薬剤師確保計画の計画期間は、原則3年間とする。薬剤師確保計画の目標年次を2036年とした。(2023年6月14日付 薬事日報)この第8次医療計画作成指針において、看護師と薬剤師の不足に対する対策が盛り込まれました。第8次医療計画は、2024~29年までの6年間の計画ですが、今回の偏在対策については、2計画期間である2036年までの12年間を偏在の是正を達成する期間としています。今回、薬剤師確保計画ガイドラインに規定する偏在指標を算定し、薬剤師少数区域・薬剤師多数区域を設定しました。地域ごとの薬剤師数の比較には、従来は人口10万人当たりの薬剤師数が一般的に用いられてきましたが、それでは実態を反映できないなどの理由から、病院と薬局の区別、薬剤師の勤務形態なども考慮して新たな偏在度合いを示す指標が導入されました。それにより、より小さな範囲においてその偏在が明らかとなり、「地方の病院で薬剤師が大幅に不足している」という実態が浮き彫りになってきました。ではどうするのか、という点ですが、「ガイドラインで示す薬剤師確保計画の考え方や構造を参考に、各都道府県が地域の実情に応じた実効性のある計画を策定できるよう支援する」とされています。具体的には、上記の新たな算出方法によって導き出された薬剤師が不足している場所を「薬剤師少数スポット」として薬剤師少数区域と同様に取り扱い、復職支援やその地域出身者枠の設定、出身者へのアプローチ、学生への啓発などが案として挙げられています。薬剤師が不足している実態がより細かい範囲で把握できるという点はよいとして、その後の偏在対策が大手薬局チェーンにかなうとは思えないというのが正直なところです。これから具体的に計画が練られていくようですが、なかなか厳しそうな気配がするのは私だけでしょうか…。将来的には薬剤師が過剰になると予想されていることを踏まえ、文部科学省は2025年度以降の6年制薬学部の新設・定員増を原則として認めない方針を決めました。しかし、薬剤師不足の都道府県は例外的に新設・定員増を認める方針です。とは言え、薬剤師を志す人にも希望の進学先や勤務地があり、本当に薬剤師の偏在を解決しようとすると、もっと抜本的な改革が必要かもしれません。地方で働く薬剤師や医療者にはとても重要な問題でしょう。今後の動きを見守りたいと思います。

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フッ化ピリミジン系薬剤投与による胸痛発作症例【見落とさない!がんの心毒性】第22回

※本症例は、実臨床のエピソードに基づく架空のモデル症例です。あくまで臨床医学教育の普及を目的とした情報提供であり、すべての症例が類似の症状経過を示すわけではありません。《今回の症例》年齢・性別60代・男性主訴 胸痛既往歴脂質異常症、糖尿病生活歴タバコ20本/日×38年現病歴X年10月下部食道扁平上皮がん T3N2M1(肝転移)、ステージIVbの診断で、放射線化学療法の方針となった。放射線療法50Gy+化学療法「シスプラチン+フルオロウラシル」2コースの初期治療に続いて、「ネダプラチン+フルオロウラシル」を6コース行い完全寛解となった。X+2年7月食道がんの局所再発あり。光線力学的療法(Photodynamic Therapy:PDT)を500J実施したが、同年9月のCT、PETでリンパ節転移を認め、ネダプラチン+フルオロウラシルを再開した。再開1回目の入院治療時、持続点滴開始3日後に胸部絞扼感が出現。モニター心電図の変化が疑われ循環器科受診。心筋逸脱酵素の上昇はなく、安静時心電図正常、負荷心電図陰性、心エコーも特記所見がなかったため、頓服用の硝酸薬が処方され退院。さらに、2コース目の治療入院の際にもフルオロウラシル持続点滴開始2日目に胸痛発作あり、Ca拮抗薬を開始しつつホルター心電図を実施した。退院後は胸痛発作なく過ごしたため、3コース目で入院したが化学療法開始後に胸痛発作が出現したため、さらに硝酸薬を追加し、がん治療は中止した。循環器科初診時の検査データWBC 3,000/μL、RBC 487×104/μL、Hb 15.2g/dL、Plt 18.0×104/μL、TP 6.9g/dL、Alb 4.3g/dL、AST 23U/L、ALT 32U/L、ALP 230U/L、LDH 178U/L、CK 88U/L、CRP 0.13mg/dl、Na 141mmol/L、K 4.4mmol/L、Cl 102mmol/L、BUN 10.8mg/dL、Cr 1.15mg/dL、Glu 116mg/dL、CEA 1.9ng/mL、CA19-9 16.4U/mL、SCC抗原 1.5ng/mL、BNP 33.2pg/mL、トロポニンT 0.012ng/mL(正常<0.014 ng/mL)安静時心電図と胸痛発作時を含むホルター心電図を以下に供覧。<安静時心電図>画像を拡大する心電図所見洞調律、正常範囲。追加で行ったマスターダブル負荷試験は陰性。<ホルター心電図>【発作時の圧縮波形】画像を拡大する心電図所見心室性期外収縮が出現し、徐々にST上昇の変化をきたしていることが確認できます。【拡大波形】画像を拡大する心電図所見非発作時:ST上昇なし。心電図変化:(1)に比し、ch1でST上昇傾向を認めます。胸痛発作:(2)と比し、ch1でのST上昇が顕著となっています。【問題】本症例の病状、方針として妥当と思われるものはどれか?a.症状、心電図変化からフルオロウラシルに関連した冠攣縮性狭心症を考える。b.3コース目で治療を中止しているが、さらに、ニコランジルなどの冠拡張薬を追加し同一の化学療法を継続すべき。c.ST上昇を認めるので、速やかに心臓カテーテル検査などの精査を行うべき。d.抗がん剤治療のレジメン自体を見直す。1)Shiga T, et al. Curr Treat Options Oncol. 2020;21:27.2)Cucciniello T, et al. Front Cardiovasc Med. 2022;9:960240.3)Chong JH, et al. Interv Cardiol. 2019;14:89-94.4)Redman JM, et al. J Gastrointest Oncol. 2019;10:1010-1014.5)Zafar A, et al. JACC CardioOncol. 2021;3:101-109.講師紹介

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英語で「難しい選択でした」は?【1分★医療英語】第86回

第86回 英語で「難しい選択でした」は?Though I said yes to surgery, I’m still quite anxious.(手術を受けますとは言ったものの、まだかなり不安です)I understand your concern. It was a tough call.(お気持ちお察しします。難しい選択でしたよね)《例文1》Making a medical decision can often be a tough call.(医療上の意思決定はしばしば難しくなり得るものです)《例文2》We needed to continue a blood thinner despite the stomach bleeding. That was a tough call.(胃からの出血がありながらも、血をサラサラにする薬を続ける必要がありました。難しい選択でした)《解説》“call”といえば、真っ先に「電話をかける」を思い浮かべる方が多いかもしれません。“I’ll make a quick phone call.”と言えば、「ちょっと短い電話をしてきます」という意味になります。この“call”という単語を名詞で使った場合、電話のほかに「選択肢」という意味で用いることができます。たとえば、“It’s your call.”と言えば、「それはあなたの選択です」という意味になりますし、“good”や“bad”と合わせて、“good call”(良い選択肢)、“bad call”(悪い選択肢)といった使い方もできます。医療の現場では、しばしば難しい選択を迫られるシーンに出合います。たとえば、「治療法Aと治療法Bのどちらを選択するか」、「相反する2つの病態をどう治療していくか、そもそも治療をするのかしないのか」…。こういった場面で、「難しい選択です」と伝えたいとき、“tough”という形容詞と合わせて、“It is a tough call.”と表現することもできます。講師紹介

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第169回 4億6千万円の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国が承認

4億6千万円の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国が承認静注投与1回きりでその値段約4億6千万円(320万ドル)1)の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国食品医薬品局(FDA)が承認しました2,3)。米国のバイオテクノロジー企業Sarepta Therapeutics社が開発し、4~5歳の歩けるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)小児に使うことが承認されました。商品名はELEVIDYS(delandistrogene moxeparvovec-rokl)です。DMDは筋肉が痩せ衰えていく難病で、筋肉細胞が正常でいられるようにするのを助ける蛋白質ジストロフィン(dystrophin)を失わせる遺伝子変異を原因とします。歩行や走ることが困難になる、よく転ぶようになる、疲労、学習障害/困難、心筋の支障による心臓の不調、肺機能を担う呼吸筋の衰えによる呼吸困難などの症状がジストロフィンの欠損のせいで生じます。DMDと関連する筋肉の衰えはたいてい3~6歳で見受けられるようになり、重症度や予後は一様ではありませんが、20~30歳代の若さで心臓や呼吸器の不全で命を落とすことが少なくありません。承認されたELEVIDYSはジストロフィンのいくつかの部分を寄せ集めた小振りなジストロフィン(shortened form of dystrophin)を作る遺伝子を筋肉細胞に届けてジストロフィン機能の不足を補います。ELEVIDYSが作る小振りなジストロフィンはその商品名を冠してElevidys micro-dystrophinと呼ばれます。4億円を優に超える値段であるからにELEVIDYSはDMD小児の気の持ちよう、身のこなし、移動の自由などをよほど改善することが確認済みなのかといえばそうではなく、患者を生きやすくしうるそのような臨床的有用性(clinical benefit)はまだ立証されていません。ではFDAは何をよりどころにしたかというとElevidys micro-dystrophin発現の様子です。4~5歳のDMD小児の骨格筋でのElevidys micro-dystrophin発現上昇が無作為化試験結果で裏付けられており、その年齢のDMD小児のElevidys micro-dystrophin発現上昇は臨床的有用性とどうやら結びつくとFDAは判断してELEVIDYSを取り急ぎ承認しました。承認申請に含まれる唯一の二重盲検無作為化試験の被験者全般の結果では運動機能の検査NSAA総点数の変化は残念ながらプラセボと有意差がつきませんでした。NSAAは立位、歩行、椅子や床から立ち上がること、片足立ち、段差の上り下り、仰向けから座った状態に移ること、跳躍、走ることなどの17項目を検査します。しかし4~5歳の被験者に限るとNSAA改善はプラセボをより上回っており、Elevidys micro-dystrophinの発現が多いこととNSAAの改善の関連を支持する結果が得られています4)。とはいえその結果はあらかじめ計画されていたわけではない後付(Post hoc)解析に基づくものです。よってせいぜいが仮説を生み出す試みに過ぎず解釈には注意を要するとの慎重な立場をFDAのスタッフは示しました。ところが、FDAの新薬承認審査部門を仕切るPeter Marks氏にとってその結果はもはや説得力十分(compelling)なものでした。4~5歳のDMD小児のElevidys micro-dystrophin発現上昇と予後がどうやら関連しうることがそのサブグループ解析で支持されており、総合的に見てELEVIDYSの取り急ぎの承認は妥当であると同氏は結論づけました5)。ELEVIDYSの予後改善効果を立証するための試験をFDAはSarepta社に課しており、EMBARKという名称のその試験6)はすでに進行中です。被験者組み入れはすでに目標数に達しており、結果は今年中に判明します。EMBARK試験の主要転帰は投与後1年(52週後)時点のNSAA総点数の変化です。NSAAは点数が大きいほど良好なことを意味し、最低は0点で最高は34点です。0点は17の検討項目のどれもできない最悪な状態、34点はどれも難なくこなせる最良の状態です。FDAはEMBARK試験の結果が判明したら急いで検討し、必要とあらば用途の変更や承認の取り消しなどの手段が講じられます。もしEMBARK試験が目標を達成したらELEVIDYSを年齢制限なく使えるようにするつもりだとFDAはSarepta社に先立って通知しており、来年早くにその用途拡大を実現させたいとSarepta社のかじ取り役のDoug Ingram氏は言っています7)。参考1)US FDA approves Sarepta's gene therapy for rare muscular dystrophy in some kids / Reuters2)FDA Approves First Gene Therapy for Treatment of Certain Patients with Duchenne Muscular Dystrophy / PRNewswire3)Sarepta Therapeutics Announces FDA Approval of ELEVIDYS, the First Gene Therapy to Treat Duchenne Muscular Dystrophy / BUSINESS WIRE4)FDA Briefing Document / FDA5)CENTER DIRECTOR DECISIONAL MEMO / FDA6)EMBARK試験(Clinical Trials.gov)7)Spotlight On: Elevidys eking past FDA for DMD is d?j? vu all over again for Sarepta / FirstWord

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新型コロナワクチン、午前に打つと効果が高い?

 概日リズム(体内時計)によってワクチンによる防御効果に差が出るという研究結果が報告された。米国・ワシントン大学のGuy Hazan氏らによる本研究はJournal of Clinical Investigation誌2023年6月1日号に掲載された。 研究者らは、イスラエルの大規模コホートに登録された1回以上COVID-19ワクチンを接種した151万5,754例(12歳以上、99.2%がファイザー製BNT162bを接種)を後方的に分析、ワクチンの接種時間とCOVID-19感染予防効果との関連を分析した。エンドポイントはブレークスルー感染、COVID-19関連の救急外来受診および入院だった。ワクチン接種の時間帯は、午前(8時~11時59分)、午後(12時~15時59分)、夜間(16時~19時59分)に分けた。年齢、性別、合併症の有無の差を調整するためにCox回帰を採用した。 主な結果は以下のとおり。・2020年12月19日~2022年4月25日に27万8,488例がCOVID-19検査で陽性となり、COVID-19関連の救急外来受診(陽性判定から前後7日以内と定義)が4,501件、COVID-19関連の入院が3,824件あった。・ブレークスルー感染率はワクチン接種の時間帯によって異なり、午前中~午後の早い時間に接種した場合に最も低く、夕方に接種した場合に最も高くなった。この差異は、患者の年齢、性別、および併存疾患を調整した後も有意なままで、2回接種とブースター接種との比較でも一貫していた。・午前の接種者は高齢で併存疾患が多い人の割合が高く、人口統計学的変数調整後は午前と夜間群の差はさらに広がった。・日中接種の優位性は、若年層(20歳未満)と中高年層(50歳以上)で最も顕著であった。・COVID-19の関連入院は、2回目のブースター接種のタイミング(試験期間中は高齢の高リスク者のみが対象)によって大きく変化した(午前と夜間のハザード比:0.64、95%信頼区間:0.43~0.97、p=0.038)。 研究者らは「COVID-19の接種時刻とその効果とのあいだに有意な関連があった。このことは、集団予防接種プログラムに示唆を与えるものである」としている。

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小児への新型コロナワクチン、接種率を上げるために/ファイザー

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、5月8日に感染症法上の位置付けが5類に移行した。ワクチンや治療薬によってパンデミックの収束に貢献してきたファイザーは6月2日、「5類に移行した新型コロナウイルス感染症への対策や心構えとは~一般市民への最新意識調査の結果を交え~」と題してメディアに向けたラウンドテーブルを開催した。講師として石和田 稔彦氏(千葉大学 真菌医学研究センター感染症制御分野 教授)と舘田 一博氏(東邦大学 医学部 微生物・感染症学講座 教授)が登壇した。小児に対する新型コロナワクチン接種の意義 石和田氏は講演「小児に対する新型コロナワクチン接種の意義」にて、第6派以降の小児の新型コロナの感染経路や症状の傾向、ワクチン接種率の低い背景などについて解説した。 小児の新型コロナ感染は、第5波(デルタ株)までは主に成人が中心で小児患者は少なく、成人家族からの感染が主体だったが、第6波(オミクロン株)以降は小児患者も急増し、小児の集団感染例もみられるようになった。また、小児の入院受け入れ先が不足しており、流行時に小児患者の収容が困難な状態が続いている。 小児のコロナ入院患者の症状としては、発熱、呼吸苦、咳嗽、下痢、川崎病様症状などがあるが、とくにオミクロン株流行以降は、けいれん、クループ、嘔吐といった症状が増加しているという。また、コロナ罹患後症状(コロナ後遺症、long COVID)は、小児においても懸念されている。 一方で、国内の小児の新型コロナワクチン接種率は、成人の接種率と比べて極めて低いままとどまっている。2023年6月20日時点での接種率は、全年齢では2回接種80.0%、3回接種68.7%に対して、小児(5~11歳)では2回接種(初回シリーズ)23.4%、3回接種(追加接種1回)9.7%、乳幼児(生後6ヵ月~4歳)では3回接種(初回シリーズ)2.8%である1)。 米国の2023年5月11日時点での接種率は、全年齢の初回シリーズ接種69.5%、追加接種17.0%に対して、5~11歳の初回シリーズ32.9%、追加接種4.8%、乳幼児の初回シリーズでは2~4歳6.1%、2歳未満は4.7%であり2)、11歳以下の初回シリーズの接種率はいずれも日本を上回っている。 石和田氏は本邦における小児のワクチン接種が低い背景として、成人へのワクチンよりも導入が遅れたこと、流行の初期では小児の感染例が少なかったこと、ウイルス変異による軽症化、先に接種した保護者がワクチン副反応について懸念を抱いていたことを挙げた。小児科医の間でも、当初は国内での臨床試験結果がなかったことで副反応への懸念があったという。 より高い感染予防効果を得るためには、接種率を上げて集団免疫を得ることが必要とされる。コロナ感染によって基礎疾患のない小児でも重症化・死亡する例も認められており、なおかつ現状では小児に使用できる治療薬も極めて少ないことも危惧されている。 同氏は最後に、3月28日にWHOが発表したワクチン接種ガイダンス3)において、「健康な小児・青少年が低優先度」と記載されたことについて誤解のないように解釈することの重要性を指摘した。諸外国では感染またはワクチンによる高い集団免疫が得られつつあり、その他の疾病負担や費用対効果、医療体制の維持を考慮することが前提にある。 一方で、日本では新型コロナに対する免疫を持たない小児がいまだに多く、集団免疫が不十分である。また、医療資源が限定される国ではないため、接種に優先順位を付ける必要性は低く、小児へのコロナワクチン接種の意義は高い。本件については6月9日に、日本小児科学会からも「小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(2023.6追補)」のなかで、すべての小児への初回シリーズおよび適切な時期の追加接種を推奨するという提言が発表された4)。どの患者に抗ウイルス薬を推奨するか 続いての舘田氏の講演「新型コロナウイルス感染症の総括と今後心掛けるべきこと」では、新型コロナが5類移行となったことを受けてファイザーが実施した意識調査の結果が紹介された。 本調査では、2023年4月に全国の20~79歳の1,200人を対象に、新型コロナウイルス感染症について人々が抱くイメージなどを聞いたところ、流行当初は8割近くが「怖い病気である」と認識されていたものの、現在は逆に、全体の65.4%が「流行当初よりも怖い病気でないと感じている」と認識していた。一方、重症化に対する意見では全体の8割以上が不安に思っており、「非常に怖いと思う」と答えた人は、60代で38%、20代では27%であった。舘田氏は、若い世代でも恐怖感を抱いている人の割合が高いことは注目に値すると言及した。 本アンケートによると、新型コロナの経口抗ウイルス薬の認知度は、「詳しく知っている」9.3%、「あることは知っているが、詳しく知らない」65.1%、「あることを知らなかった」25.7%であり十分な認知度ではなかったが、新型コロナに感染した場合は「抗ウイルス薬を使ってほしい」割合は70.9%に上った。その理由として多い順に「重症化したくない」「早く治したい」「後遺症が怖い」が挙げられた。 舘田氏は、抗ウイルス薬は医療経済的な視点からも、リスクの高い患者から優先順位を付けて投与することが望ましく、推奨する患者の特徴を次のように挙げた。・高齢者で基礎疾患から重症化しやすいと思われる人・抗がん剤、免疫抑制剤などを服用している人・呼吸苦、低酸素血症、肺炎像など、主治医の判断で重症化が否定できない人・インターフェロン(INF)-λ3検査で高値を示す人・I型INFなどに対する自己抗体を有している人・ワクチン接種を受けていない人/受けられない人・不安が強く早期の治療を希望する人 上記を踏まえて、感染した場合は早期受診と早期治療という感染症の基本原則が重要だと訴え、また今後発表されるエビデンスを注視しながら、使用方法を考慮していかなければならないとした。

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KRAS G12C変異陽性NSCLCに対するソトラシブ+化学療法の有効性(SCARLET)/ASCO2023

 KRAS G12C変異陽性の進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)に対して、KRAS G12C阻害薬であるソトラシブとカルボプラチン、ペメトレキセドとの併用療法が有用である可能性が示された。国内単群第II相試験として実施されたSCARLET試験の主要評価項目の解析結果として、和歌山県立医科大学の赤松 弘朗氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2023 ASCO Annual Meeting)で発表した。 KRAS G12Cは進行非扁平上皮NSCLCのdruggableターゲットで、免疫チェックポイント阻害薬(±プラチナダブレット化学療法)、ソトラシブ、細胞障害性抗がん剤単剤が標準治療とされてきた。SCARLET試験では、化学療法治療歴のないKRAS G12C変異陽性の進行非扁平上皮NSCLCに対して、ソトラシブ、カルボプラチン、ペメトレキセドの併用療法の有効性と安全性について評価した。・対象:未治療のKRAS G12C変異陽性の進行非扁平上皮NSCLC患者30例・介入:ソトラシブ(960mg)+カルボプラチン(AUC 5)+ペメトレキセド(500mg/m2)3週ごと4サイクル→ソトラシブ+ペメトレキセドを病勢進行まで継続・評価項目:[主要評価項目]盲検下独立中央評価委員会(BICR)判定による奏効率(ORR)[副次評価項目]病勢コントロール率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)および有害事象(AE) 主な結果は以下のとおり。・2021年10月~2022年7月に登録された30例中、29例が安全性、27例が有効性解析の対象となった。・観察期間中央値4.1ヵ月における、BICR判定ORRは88.9%(80%信頼区間[CI]:76.9~95.8、95%CI:70.8~97.6)であった。事前設定のORR基準(閾値40%、期待値65%)を満たし、主要評価項目を達成した。・BICR判定によるPFS中央値は5.7ヵ月、6ヵ月PFS率は49.6%、治験担当医判定によるPFS中央値は7.6ヵ月、6ヵ月PFS率は56.7%であった。・OS中央値は未到達で、6ヵ月OS率は87.3%であった。・Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)は72.4%に発現し、そのうち20%以上の項目は貧血(37.9%)、好中球数減少(24.1%)、血小板数減少(24.1%)、白血球数減少(20.7%)であった。 KRAS G12C変異陽性の進行非扁平上皮NSCLCにおける、ソトラシブと化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセド)の併用は良好な有効性と忍容性を示した、と赤松氏は結んだ。

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日本における抗認知症薬に関連する有害事象プロファイル

 抗認知症薬であるアセチルコリンエステラーゼ阻害薬に関連する有害事象(ADE)の発生率は、5~20%と推定されており、さまざまな症状が認められる。しかし、各抗認知症薬のADEプロファイルの違いを検討した報告は、これまでなかった。帝京大学の小瀬 英司氏らは、抗認知症薬とADEプロファイルに違いがあるかを検討した。Die Pharmazie誌2023年5月1日号の報告。 医薬品副作用データベース(JADER)に基づき、データを収集した。2004年4月~2021年10月のADEデータを分析するため、レポートオッズ比(ROR)を用いた。対象薬剤は、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンとした。最も発生頻度の高い有害事象の上位10件(徐脈、食欲不振、意識喪失、発作、変性意識状態、転倒、せん妄、嘔吐、失神、横紋筋融解症)を選択した。主要アウトカムはRORとし、副次的アウトカムは抗認知症薬に関連するADEの発現年齢および発生までの期間とした。 主な結果は以下のとおり。・70万5,294件のレポートを分析した。・ドネペジルでRORが最も高かったのは、横紋筋融解症(ROR:2.40、95%信頼区間[CI]:2.031~2.825)であり、次いで食欲不振(ROR:2.01、95%CI:1.770~2.285)、発作(ROR:1.54、95%CI:1.345~1.765)、徐脈(ROR:1.53、95%CI:1.367~1.716)、失神(ROR:1.33、95%CI:1.137~1.562)であった。・ガランタミンでRORが最も高かったのは、意識喪失(ROR:1.89、95%CI:1.643~2.183)であり、次いで徐脈(ROR:1.50、95%CI:1.321~1.713)であった。・リバスチグミンでRORが最も高かったのは、嘔吐(ROR:2.01、95%CI:1.733~2.323)であり、次いでせん妄(ROR:1.63、95%CI:1.407~1.900)、転倒(ROR:1.42、95%CI:1.219~1.647)であった。・メマンチンでRORが最も高かったのは、意識喪失(ROR:3.03、95%CI:2.634~3.480)であり、次いで転倒(ROR:3.01、95%CI:2.593~3.495)、変性意識状態(ROR:2.13、95%CI:1.823~2.480)、失神(ROR:2.05、95%CI:1.710~2.452)、発作(ROR:1.81、95%CI:1.542~2.113)、横紋筋融解症(ROR:1.68、95%CI:1.385~2.033)であった。・薬剤ごとに有害事象は発生率に違いが認められた。・徐脈、意識喪失、転倒、失神の発生率に有意な違いが認められた。・カプランマイヤーによる累積ADE発生率では、ドネペジルは発生までの時間が最も遅く、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンは、ほぼ同様であることが確認された。

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腎細胞がん、ニボルマブ+イピリムマブによるアジュバント療法のサブグループ解析(CheckMate 914)/ASCO2023

 未治療の進行期腎細胞がん(RCC)に対するニボルマブ+イピリムマブ療法は、長期にわたる有効性と忍容性が報告されている。一方、術後RCCにおいて同レジメンのアジュバント療法を評価するCheckMate 914試験(PartA)では、無病生存期間(DFS)への恩恵は示されていない。 米国臨床腫瘍学会年次総会(2023 ASCO Annual Meeting)では、この理由を明らかにするため、CheckMate 914試験(PartA)のサブグループ解析について、米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのRobert J. Motzer氏が発表した。・対象:根治的腎摘除術または腎部分切除術を施行された再発リスクが中等度~高度の限局性淡明細胞型RCC症例・試験群:ニボルマブを2週ごと、イピリムマブを6週ごと24週間投与(NivoIpi群:405例)・対照群:2種のプラセボを2週ごとと6週ごとに24週間投与(Pla群:411例)・評価項目:[主要評価項目] 盲検下独立中央判定(BICR)によるDFS[副次評価項目] 安全性、全生存期間 主な結果は以下のとおり。・重要なサブグループ解析としてTNMステージ、病理グレード、肉腫様、PD-L1発現を取り上げたが、TNMステージ、病理グレードについては、DFSとの明らかな関連が認められなかった。・PD-L1≧1%症例(102例)におけるNivoIpi群対Pla群のDFS HRは0.40(95%信頼区間[CI]:0.19~0.84)、一方、PD-L1<1%症例(625例)におけるDFS HRは1.14(同:0.85~1.54)であった。・肉腫様症例(40例)におけるDFS HRは0.29(95%CI:0.09〜0.91)であった。・NivoIpi群における早期治療中断を投与回数6回以下と6回超で評価した。結果、投与回数6回以下に対する6回超のDFS HRは0.74(95%CI:0.48~1.13)と、早期治療中断でDFSが不良な傾向にあった。・患者報告による健康関連QOLは、全般的評価スケールであるEQ-5D-3Lと、腎がん治療に特化した機能評価スケールであるFKSI-19で評価した。結果、両スケールともに臨床上意義のある差は認められなかった。

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低リスク骨髄異形成症候群の貧血にluspaterceptは?/Lancet

 赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療歴のない低リスクの骨髄異形成症候群(MDS)患者の貧血治療において、エポエチンアルファと比較してluspaterceptは、赤血球輸血非依存状態とヘモグロビン増加の達成率に優れ、安全性プロファイルは全般に既知のものと一致することが、ドイツ・ライプチヒ大学病院のUwe Platzbecker氏らが実施した「COMMANDS試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2023年6月10日号に掲載された。26ヵ国の第III相無作為化対照比較試験 COMMANDSは、26ヵ国142施設が参加した第III相非盲検無作為化対照比較試験であり、2019年1月~2022年8月の期間に患者の登録が行われた(CelgeneとAcceleron Pharmaの助成を受けた)。今回は、中間解析の結果が報告された。 対象は、年齢18歳以上、ESAによる治療歴がなく、WHO 2016基準でMDSと診断され、国際予後判定システム改訂版(IPSS-R)で超低リスク、低リスク、中等度リスクのMDSと判定され、赤血球輸血を要し、骨髄芽球割合<5%の患者であった。 被験者は、luspaterceptまたはエポエチンアルファの投与を受ける群に1対1の割合で無作為に割り付けられた。luspaterceptは3週間に1回皮下投与され、1.0mg/kg体重から開始して可能な場合は最大1.75mg/kgまで漸増した。エポエチンアルファは週1回皮下投与され、450IU/kg体重から開始して可能な場合は最大1,050IU/kgまで漸増した(最大総投与量8万IU)。 主要エンドポイントは、intention-to-treat集団において、試験開始から24週までに、12週以上で赤血球輸血非依存状態が達成され、同時に平均ヘモグロビン量が1.5g/dL以上増加することであった。 356例(年齢中央値74歳[四分位範囲[IQR]:69~80]、男性 56%)が登録され、luspatercept群に178例、エポエチンアルファ群にも178例が割り付けられた。中間解析には、24週の投与を完遂、および早期に投与中止となった301例(luspatercept群147例、エポエチンアルファ群154例)が含まれた。主要エンドポイント達成率はluspatercept群59%、エポエチンアルファ群31% 主要エンドポイントを達成した患者は、エポエチンアルファ群が48例(31%)であったのに対し、luspatercept群は86例(59%)と有意に高率であった(奏効率の共通リスク差:26.6、95%信頼区間[CI]:15.8~37.4、p<0.0001)。 また、(1)24週のうち12週以上で赤血球輸血非依存状態を達成した患者(luspatercept群67% vs.エポエチンアルファ群46%、名目p=0.0002)、(2)24週のすべてで赤血球輸血非依存状態を達成した患者(48% vs.29%、名目p=0.0006)、(3)国際作業部会(IWG)基準で8週間以上持続する赤血球系の血液学的改善効果(HI-E)(74% vs.51%、名目p<0.001)は、いずれもluspatercept群で有意に良好だった。 投与期間中央値は、エポエチンアルファ群(27週[IQR:19~55])よりもluspatercept群(42週[20~73])が長かった。最も頻度の高いGrade3/4の治療関連有害事象(患者の≧3%)として、luspatercept群では高血圧、貧血、呼吸困難、好中球減少症、血小板減少症、肺炎、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、MDS、失神が、エポエチンアルファ群では貧血、肺炎、好中球数減少症、高血圧、鉄過剰症、COVID-19肺炎、MDSがみられた。 luspatercept群の1例(78歳)が、3回目の投与後に急性骨髄性白血病と診断されて死亡し、担当医により試験薬関連と判定された。 著者は、「これらの結果をより強固なものにし、低リスクMDSの他のサブグループ(SF3B1遺伝子の変異なし、環状鉄芽球なしなど)に関する知見をさらに精緻なものにするために、今後、長期のフォーアップと追加データが求められるだろう」としている。

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第153回 ふたたび医療崩壊の危機 新型コロナ感染拡大による病床不足深刻化/沖縄県

<先週の動き>1.ふたたび医療崩壊の危機 新型コロナ感染拡大による病床不足深刻化/沖縄県2.2024年度の診療報酬改定に向けて「かかりつけ医機能」を議論/厚労省3.認知症基本法に基づく対策の強化と推進を本格化へ/厚労省4.コロナ禍で高齢者の医療情報収集が急増、ネット利用率50%に/内閣府5.来年度の専攻医シーリングを了承-地域医療の偏在是正へ検討を進める/厚労省6.眼科医、白内障手術で賄賂受け取りの疑い 医療機器会社が関与/奈良県1.ふたたび医療崩壊の危機 新型コロナ感染拡大による病床不足深刻化/沖縄県沖縄県では新型コロナウイルスの感染拡大により入院患者が増加し、病床不足が深刻化している。すでに救急を一部制限している医療機関が7ヵ所の他、一般医療の制限もかけている医療機関が3ヵ所になっており、医療従事者は、「今後、必要な医療を受けられなくなる可能性がある」と警告している。沖縄県立中部病院では、人手不足と病床の不足から救急外来を制限しており、他の病院と連携して対応しているが、すでに限界に近い状況であり、さらなる感染拡大で他の病気に対応できなくなる恐れがある。石垣島の沖縄県立八重山病院では、コロナ専用病床が満床となり、感染者が急増していることから医療破綻の危機に直面している。住民に対しては感染防止対策の徹底を呼びかけている。沖縄県全体でも新型コロナの患者数が前週比で1.5倍に増え、患者の搬送先を探すのに時間がかかるケースも出ている。医療提供体制のひっ迫が進んでおり、救急診療や一般診療の制限も行われている。県内の医療機関では医療従事者の感染や勤務困難者も増加しており、深刻な状況が続いている。県は軽症の場合は救急受診を控えるよう呼びかけている。参考1)沖縄がコロナ拡大で救急制限 入院500人超え、搬送が困難な事例も増加「ぎりぎりの総力戦」(琉球新報)2.2024年度の診療報酬改定に向けて「かかりつけ医機能」を議論/厚労省厚生労働省は、6月21日に中央社会保険医療協議会の総会を開催した。この中で2024年度の診療報酬改定に向けて、外来医療の評価について議論を始めた。地域医療の提供体制を整備するために、診療所などの「かかりつけ医機能」を強化し、医療機関の役割分担と連携を後押しすることが目標。議論の中では「かかりつけ医機能」に加えて、生活習慣病対策やオンライン診療についても検討される。また、2025年4月からは診療所や病院が「かかりつけ医機能」の整備状況を報告する新制度が開始される。今後、同省内で制度の具体的な評価内容が検討され、診療報酬における評価も議論、来年春の診療報酬改定で具体化される見通し。参考1)中央社会保険医療協議会 総会(厚労省)2)「かかりつけ医機能」推進の議論始まる 介護との連携強化などがテーマに(CB news)3)かかりつけ医機能は「地域の医療機関が連携して果たす」べきもの、診療報酬による評価でもこの点を踏まえよ-中医協総会(1)(Gem Med)3.認知症基本法に基づく対策の強化と推進を本格化へ/厚労省6月14日に参議院本会議で厚生労働省提出の「認知症基本法」が全会一致で可決・成立した。同省では、この法律に基づいて、認知症患者への対策の強化と推進を目指し、基本計画の策定に向けた検討を本格化させることが明らかになった。同法は、認知症の人が暮らしやすい環境を整えるため、国や自治体の取り組みを定めており、法律では、認知症の人が尊厳を保持し、希望を持って暮らせるよう、認知症施策推進本部の設置や交通手段の確保、地域での見守り体制整備などを求め、課題の整理と政策について検討を年末までに行う予定。今後、増えていく認知症について、国民の理解促進や若年性アルツハイマー患者の就労機会の確保、脳科学の研究などが論点となる見通し。同省の研究班による推計では、認知症は増加傾向であり、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になる見込み。参考1)認知症基本法案(衆議院)2)政府 認知症対策の検討本格化へ 若い患者が働ける機会確保など(NHK)3)参院本会議 認知症基本法が成立 国や自治体の取り組み定める(同)4.コロナ禍で高齢者の医療情報収集が急増、ネット利用率50%に/内閣府内閣府は6月20日に、令和5年版「高齢社会白書」閣議決定を行い、高齢者のインターネット利用に関するデータを発表した。この中で、新型コロナウイルスの感染拡大により、高齢者の間でネット利用が急速に広まったことが明らかになった。政府が実施した調査によれば、65歳以上の高齢者のうち、医療や健康に関する情報をインターネットで調べる人の割合が2022年には50.2%に達し、5年前の調査結果の20.0%から大幅に増加していた。高齢者がネットで調べる内容は、病気に関する情報が最も多く、39.0%を占めていた。具体的には、病名や症状、処置方法についての情報収集が主な目的。その他、医療機関や薬の効果や副作用、自分でできる運動やマッサージの方法などについてもネットで調べる割合が増えていることが明らかとなった。政府は、新型コロナウイルスの感染拡大により人との直接的な接触が制約されたため、高齢者にとってインターネットが重要な情報収集手段となったと分析している。政府は、この結果を踏まえて高齢者の情報アクセスの向上策やインターネット利用の支援策を検討していく方針。参考1)令和5年版高齢社会白書[全体版/PDF版](内閣府)2)ネット使う高齢者、コロナ前の20%から50%に急増…医療機関や病気の症状調べる(読売新聞)3)ネットで医療情報調べる高齢者、コロナ禍前の2.5倍に 23年版の高齢社会白書(CB news)5.来年度の専攻医シーリングを了承-地域医療の偏在是正へ検討を進める/厚労省厚生労働省は、6月22日に医道審議会医師分科会の医師専門研修部会を開催し、24年度の専攻医採用のシーリング(最大採用数)について、日本専門医機構の提案を了承した。既存のプログラムについては、23年度と同じシーリング数とすることが決まり、厚労省や都道府県知事の意見も検討する。今後、審査を経て、12月から専攻医の募集が開始される予定。専攻医の採用については、地域の医師や診療科の偏在を是正するために、都道府県や診療科ごとにシーリングが設けられており、2023年度の専攻医採用では、東京や京都、大阪、福岡などが対象となっていた。部会では、地域医療を守るためにシーリングを維持する必要があるとの指摘があり、医師の偏在が解消されるよう、さまざまな角度から検証するよう求める意見も出された。また、シーリング開始後全国で人口当たりの専攻医数は増加傾向にあり、診療科別では「総合診療科」「救急科」の医師は増加しているが、「外科」「内科」では苦戦していることが明らかになった。参考1)2024年度からの新専門医制度研修を受ける専攻医、募集遅らせるわけにいかず「現行シーリングを維持」したい-専門医機構(Gem Med)2)令和5年度第1回医道審議会医師分科会 医師専門研修部会(厚労省)4)日本専門医機構 2024年度プログラム募集シーリング数[案](同)6.眼科医、白内障手術で賄賂受け取りの疑い 医療機器会社が関与/奈良県奈良県の公立病院の眼科医が、白内障の手術で使用する眼内レンズを優先的に使う見返りに現金80万円を受け取った疑いで書類送検された。大阪府警によると、この医師が2019年から2021年にかけて3回にわたり、医師名義の口座に現金を振り込ませたため、収賄疑いで書類送検した。さらに大阪府警はこの医師の他に、医療機器会社「スター・ジャパン」の役員ら5人も書類送検した。府警は、医師と会社との間での契約期間中に使用されるレンズの割合が異常に高かったため、現金はレンズの売り上げ確保のための賄賂だったと判断した。 この問題は、全国の総合病院などの眼科医が同社に対し手術動画を提供し、現金を受け取っていた問題から発展している。医療機器業公正取引協議会は、同社に厳重警告を行っており、大和高田市立病院は事実関係を確認し、市との対応を協議する意向。スター・ジャパンは捜査に全面的に協力し、再発防止のためのコンプライアンス強化策を実施するとコメントしている。参考1)報道の件に関して (スター・ジャパン合同会社)2)手術動画の提供医を書類送検 医療機器会社役員ら5人も(東京新聞)3)大和高田市立病院の眼科医 医療機器使用で収賄疑い 書類送検(NHK)

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妊娠・出産対策を真剣に考えよう!(解説:後藤信哉氏)

 2回以上流産など妊娠の中断をした経験のある、先天性の凝固異常の症例を対象としたランダム化比較試験である。低分子ヘパリンの使用により出産に至る確率を上げられるだろうか? 血栓性素因の症例では妊娠中に静脈血栓症リスクが上昇する。妊娠を目指す時点からランダム化比較試験に参加している。低分子量ヘパリンの抗血栓効果により静脈血栓症を予防できるかもしれない。凝固異常は不育症に寄与している可能性もあるかもしれない。 きわめて挑戦的な研究であった。しかし、結果として低分子量ヘパリンを使用しても安全な出産に至る確率は増加しなかった。日常臨床の疑問を解決するために簡素なランダム化比較試験を施行できる環境が日本でもできるとよい。

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082)電子カルテの処方あるある【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第82回 電子カルテの処方あるあるゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆皆さま診療カルテはアナログでしょうか? デジタルでしょうか?デジタルは、どのメーカーの電子カルテをお使いでしょうか?私の勤務先は、外来も入院も電子カルテなのですが、外来診察の場合、診察終了後のカルテの修正にややクセがあり、いったん前の処方を全削除してから、新規処方をし直す動作が必要です。処方箋も、診察終了をクリックした際に自動で印刷されてしまうので、処方の追加や削除など修正をするたび、そのつど紙を印刷し直すことに。このあたりは、本当にシステムによるところが大きいと思われます。完全にシステム側の問題なので、患者さんに非はないのですが、なるべくカルテを汚さぬよう(削除項目が増えると見づらい)、無駄な印刷を省くよう、最終確認をしてから「終了」作業を行うよう心がけているものの…。ところが終了処理後の、「あ、そうそう」「あ、それと…」は、なくならない…!そんなときは心の中で「ヒギィ!!」と声にならない叫びを上げてしまいます。診察終了後の修正がしやすい電子カルテかどうか、意外と大事…??電子カルテの処方にありがちなこと(ただしシステムによる)でした~!それでは、また次の連載で。

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事例026 在宅療養指導管理料算定時のオスバン消毒薬の査定【斬らレセプト シーズン3】

解説在宅自己導尿指導管理料を算定している患者に蜂窩織炎ができたため、その部位の消毒用に院外処方箋にてオスバン消毒薬(一般名:ベンザルコニウム塩化物液)を処方したところ、「突合点検結果連絡書(兼 処方箋内容不一致連絡書)」にて薬剤料の査定通知が届きました。査定理由には、「在宅療養指導管理料の算定」とありました。事例では、蜂窩織炎に使用するために処方されており「C106 在宅自己導尿指導管理料」とは異なる部位と目的に対しての投与とカルテに記載されていました。ところが、レセプトにも処方箋にもそのコメントがありません。「処方箋内容不一致連絡」を行いましたが、認められずに翌月の報酬から相殺となりました。「第1款 在宅療養指導管理料」のすべてにかかる「一般的事項」には「(12)在宅療養指導管理料を算定する場合には、当該指導管理に要する消毒薬、衛生材料(中略)等は、当該保険医療機関が提供すること。なお、当該医療材料の費用は、別に診療報酬上の加算等として評価されている場合を除き所定点数に含まれ、別に算定できない」とあります。在宅療養指導管理料の款に属する「在宅自己導尿指導管理料」を算定する場合にも適用される規定です。消毒薬は施行目的がいかなる場合であっても包括されて算定できないとされて査定になったものでした。医師にはこの旨を説明し、院外処方箋では消毒薬を処方しないことをお願いして査定対策としました。消毒薬は、傷病名と部位ならびに施用法・用量を処方箋ならびにレセプトに簡潔明瞭に記載し、同日に処置料ならびに在宅療養指導管理料などの算定がない場合に算定を認められるケースがあることを申し添えます。

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英語プレゼン、数字の基本的な口語表現(2)分数・乗数・割合【学会発表で伝わる!英語スライド&プレゼン術】第18回

英語プレゼン、数字の基本的な口語表現(2)分数・乗数・割合前回に続いて、英会話における数字の基本的な表現方法を紹介します。今回紹介するのは、科学的な議論で頻用される数字の比較表現です。まったく同じ数学的な関係性を説明する場合でも、表現の方法は多種多様です。スピーキング面では、少なくとも1種類の表現を、自信を持って使えればOKでしょう。一方でリスニング面では、ネイティブスピーカーが使う多種多様な表現を正確かつ瞬時に理解するために、複数の表現を知っておく必要があります。〈表〉画像を拡大する1)分数分数(fraction)は日本語でも英語でも、直感的な比較表現であり、日常会話でも頻用されますが、その読み方には注意が必要です。「分子」は“numerator”、「分母」は“denominator”と訳されます。基本的には、分子を先に読むため、分母が先である日本語とは読む順序が逆となります。分子は基数(整数)、分母は序数(順序を表す数詞)で読むことが基本的なルールですが、分母が「2」のときは“second”ではなく“half”となり、分母が「4」のときは、“fourth”と“quarter”の両方が使えます。基数と序数の区別、複数形の使い方は複雑に思えますが、これらはビジュアルで覚えることが効果的です。以下の図のように、序数で表される分母は「円グラフの1つのピース」だとイメージします。「1/2」の場合、“half”のピースが1つなので、“one half”です。同様に「1/5」は“one fifth”であり、それが複数のピースになる「2/5」は“two fifths”と複数形になります。〈図〉2)乗数分数と異なり、乗数は日本語の順序と基本的に同じなので、直訳する感覚で直感的に理解しやすいでしょう。最も頻用される表現は“times”であり、「3倍大きい」は、“3 times larger”と訳されます。また、“3-fold larger”のように“fold”という表現でも言い換え可能なので、覚えておくとよいでしょう。「2倍」のときに限っては“twice larger”とも言います。3)4)割合こちらも比較的シンプルな表現です。「対象患者○人中の○人で」という表現は医学のプレゼンでは頻出なので、複数の表現方法を押さえておくとよいでしょう。講師紹介

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