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日本人統合失調症患者の洞察力と臨床因子の長期的特徴

 統合失調症は、洞察力の欠如を来す精神疾患である。洞察力は、時間経過とともに変化するが、統合失調症患者の洞察力に関する長期的な研究はほとんどない。さらに、洞察力と知能との関係を調査したこれまでの研究の多くは、full-scale IQを測定しておらず、認知機能の詳細と洞察力との関係を調べることが難しかった。跡見学園女子大学の酒井 佳永氏らは、統合失調症患者の2つの時点での洞察力を評価し、認知機能との関連を調査した。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2023年6月28日号の報告。 対象は、日本人統合失調症患者163例。2つの時点での洞察力を評価し、洞察力の変化パターンおよび洞察力と臨床変数との関連を調査した。さらに、認知機能と洞察力との関係を調査した。 主な結果は以下のとおり。・経時的な洞察力の変化に基づき対象患者を、不良群(洞察力が低レベルで安定)、良好群(洞察力が良好)、不安定群(洞察力が時間経過とともに変化)の3つに分類した。・不良群は、良好群および不安定群と比較し、general intelligenceスコアが低かった。・認知機能に関しては、言語理解は、ベースラインおよびフォローアップ時の洞察力レベルと関連が認められた。・精神症状に関しては、不良群は、良好群および不安定群と比較し、より重度であり、とくに陽性症状が顕著であった。 著者らは、この縦断的研究から「洞察力の変化に基づき患者を分類したところ、洞察力が低い患者では、認知機能、とくに言語理解が低下しており、陽性症状がより重度であることが明らかとなった」と述べている。

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出生前母体ステロイド投与、児の重篤な感染症のリスク大/BMJ

 出生前ステロイド投与1コースが行われた母親から生まれた児は、生後12ヵ月間、重篤な感染症のリスクが有意に高いことが、台湾・長庚記念病院のTsung-Chieh Yao氏らによる全国コホート研究の結果で示された。新生児の死亡率および罹患率の減少における出生前ステロイド投与の有益性が多くの研究で報告されているが、小児の重篤な感染症に対する出生前ステロイド曝露の潜在的な有害性に関するデータは乏しく、とくに地域住民を対象とした大規模なコホートに基づく厳密なエビデンスは不足していた。著者は今回の結果について、「治療を開始する前に、出生前ステロイド投与による周産期の有益性と、まれではあるが重篤な感染症の長期的リスクについて慎重に比較検討する必要がある」とまとめている。BMJ誌2023年8月2日号掲載の報告。生後12ヵ月以内の重篤な感染症の発生率を出生前ステロイド曝露児と非曝露児で比較 研究グループは、台湾のNational Health Insurance Research Database、Birth Reporting DatabaseおよびMaternal and Child Health Databaseを用い、2008年1月1日~2019年12月31日における台湾のすべての妊婦とその出生児を特定し解析した。 主要アウトカムは、出生前に副腎皮質ステロイド曝露があった児と非曝露児における、生後3ヵ月、6ヵ月および12ヵ月時の入院を要する重篤な感染症、とくに敗血症、肺炎、急性胃腸炎、腎盂腎炎、髄膜炎または脳炎、蜂窩織炎または軟部組織感染症、敗血症性関節炎または骨髄炎、心内膜炎の発生率で、Cox比例ハザードモデルを用い補正後ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出して評価した。 台湾において一般的な母体出生前ステロイド投与は、ベタメタゾン12mgを24時間間隔で2回筋肉内投与、またはデキサメタゾン6mgを12時間間隔で4回筋肉内投与である。すべての重篤な感染症、敗血症、肺炎、急性胃腸炎のリスクが有意に増加 解析対象は、196万545組の妊婦(単胎妊娠)とその出生児で、出生前に副腎皮質ステロイド曝露があった児が4万5,232例、非曝露児が191万5,313例であった。 生後6ヵ月において、出生前ステロイド曝露児は非曝露児と比較し、すべての重篤な感染症、敗血症、肺炎および急性胃腸炎の補正後HRが有意に高かった。補正後HRは、すべての重篤な感染症1.32(95%CI:1.18~1.47、p<0.001)、敗血症1.74(1.16~2.61、p=0.01)、肺炎1.39(1.17~1.65、p<0.001)、急性胃腸炎1.35(1.10~1.65、p<0.001)であった。 同様に、生後12ヵ月において、すべての重篤な感染症(p<0.001)、敗血症(p=0.02)、肺炎(p<0.001)、急性胃腸炎(p<0.001)の補正後HRも有意に高かった。 きょうだいをマッチさせたコホートにおいても、コホート全体で観察された結果と同様、生後6ヵ月(p=0.01)および12ヵ月(p=0.04)において敗血症のリスクが有意に高かった。

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選択的Nav1.8阻害薬VX-548、術後急性疼痛を軽減/NEJM

 電位依存性ナトリウム(Na)チャネルNav1.8の選択的阻害薬であるVX-548は、高用量においてプラセボと比較し、腹壁形成術ならびに腱膜瘤切除術後48時間にわたって急性疼痛を軽減し、有害事象は軽度~中等度であった。米国・Vertex PharmaceuticalsのJim Jones氏らが、2件の第II相無作為化二重盲検比較試験の結果を報告した。電位依存性NaチャネルNav1.8は、末梢侵害受容ニューロンに発現し、侵害受容シグナルの伝達に寄与していることから、選択的Nav1.8阻害薬VX-548の急性疼痛抑制効果が研究されていた。NEJM誌2023年8月3日号掲載の報告。腹壁形成術および腱膜瘤切除術後の急性疼痛患者で、VX-548vs.プラセボを評価 研究グループは、(1)腹壁形成術(軟部組織の痛みのモデル)、または(2)腱膜瘤切除術(外反母趾手術)(骨の痛みのモデル)術後の急性疼痛を有する患者を対象とした2件の第II相無作為化二重盲検比較試験を実施した。 (1)の腹壁形成術試験は2021年8月~2021年11月に米国内の7施設において、腹壁形成術終了後4時間以内で、数値的疼痛評価尺度(Numeric Pain Rating Scale[NPRS]、スコア範囲:0~10、数値が高いほど痛みが強いことを示す)のスコアが4以上、および口頭式疼痛評価尺度(Verbal Categorical Rating Scale[VRS]、痛みが「ない」から「重度」まで4段階で評価)で中等度または重度の痛みを有する18~75歳の患者を、高用量群(VX-548を100mg経口負荷投与後12時間ごとに50mgを維持投与)、中用量群(VX-548を60mg経口負荷投与後12時間ごとに30mgを維持投与)、実薬対照群(酒石酸水素ヒドロコドン5mg/アセトアミノフェン325mgを6時間ごとに経口投与)、プラセボ群(プラセボを6時間ごとに経口投与)に1対1対1対1の割合で無作為に割り付け、48時間投与した。 (2)の腱膜瘤切除術試験は2021年7月~2022年1月に9施設において、術後1日目の膝窩坐骨神経ブロック除去後9時間以内に(1)と同様の痛みを有する18~75歳の患者を、高用量群、中用量群、低用量群(VX-548を20mg経口負荷投与後12時間ごとに10mgを維持投与)、実薬対照群、プラセボ群に2対2対1対2対2の割合で無作為に割り付け、48時間投与した。 主要エンドポイントは、NPRSスコアに基づく疼痛強度差(SPID)の48時間にわたる時間加重合計(SPID48)とした。NPRSスコアは、初回投与後0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、8、12時間後、以降は4時間ごとに合計19回測定した。主解析では、VX-548各投与群とプラセボ群を比較した。VX-548高用量群で術後急性疼痛が軽減 (1)腹壁形成術試験には計303例、(2)腱膜瘤切除術試験には計274例が登録された。 時間加重SPID48のVX-548高用量群とプラセボ群の最小二乗平均群間差は、腹壁形成術後で37.8(95%信頼区間[CI]:9.2~66.4)、腱膜瘤切除術後で36.8(95%CI:4.6~69.0)であった。両試験とも、中用量群または低用量群はプラセボ群と同様の結果であった。 有害事象はほとんどが軽度~中等度であり、主な有害事象は(1)腹壁形成術試験では悪心、頭痛、便秘、(2)腱膜瘤切除術試験では悪心および頭痛であった。

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第172回 “治験後進国ニッポン”、医療のお宝情報にたどり着けない仕組みが原因か

先日、国産の新型コロナワクチン登場を取り上げたが、そもそも国産ワクチンが海外産ワクチンに比べて登場しにくいのは、臨床試験(以下、治験)実施の難しさがあるように思う。たとえばファイザー製のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンのコミナティの治験は、わずか4ヵ月弱で4万人を超える被験者がエントリーしている。日本でこの期間と規模の被験者を集めることができるかを問われれば、多くの人が“否”と答えるだろう。その理由として挙げられるのが、まず医療制度の違いである。国民皆保険による安価な医療費と医療機関へのフリーアクセスという制度に慣れ切った日本人にとって、敢えて治験に参加するほどのメリットを感じない人がむしろ多数派ではないだろうか。にもかかわらず、場合によっては二重盲検試験で比較対照にプラセボ(偽薬)を使うという前提ならば、「なんで治療されるかどうかわからないものに参加しなければならないの?」となってしまう。さらにいえば治験そのものに対する情報が少なく、イメージも決して良いとは言えない。今でも嫌悪感を含んだ「人体実験」「ヒトをモルモットにしている」との表現は、医療にそれほど知識のない人の間では普通に使われている。この背景にあるのは、かつては製薬企業が治験の実施そのものを広い意味で企業秘密と取り扱っていた時代があり、被験者募集情報が広く公開されないまま水面下で実施されていた。こういった現実もある種、一般市民に対して“怪しいこと”というイメージを醸成してしまった可能性がある。実際、私が医療専門紙記者となった1990年代前半はやはり治験の被験者募集情報が具体的に公表されていることはなく、あくまで治験参加医師とそこに受診する患者との間のみでやり取りされていた。しかも、中には治験であることを患者に説明せずに行われていたケースもあったと聞く。実際、私自身そうした医師の告白を直接聞いたこともある。また、それとは別の医師から「やはり保険診療の中で『治療してもらって当たり前』という前提が患者にはあるため、治験参加を打診するにしてもどうしても口幅ったい物言いになってしまう。今振り返って、厳密な意味でのインフォームド・コンセントになっていたかと言われれば、そう言い切れない」と吐露されたことがある。もっとも当時と比べれば、この状況は大きく改善された。2000年前後からは製薬企業が新聞への全面広告で被験者募集を行うようになった。当時、新聞でとある治験の広告を初めて目にした私は、思わず「うわ!」と声が出たほどだった。そして今ではインターネット上で検索すれば、すべてではないものの治験情報へのアクセスが可能になり、診療ガイドライン上に定められたレジメンが尽きてしまった固形がんの薬物療法中の患者が治験に参加し、公のシンポジウムなどで「患者にとっては治験も治療手段の1つ」と語る時代になった。とはいえ、まだ十分とは言えない。そもそも治験情報自体が一部の患者団体や製薬企業、あるいは医療機関、各種団体などのホームページに分散して存在しているのが現状である。これらの中で一元的にまとまった情報源としては、臨床研究法と再生医療等安全性確保法に基づき試験実施者が厚生労働大臣に対して実施計画の提出などの届出手続を行うシステムで国立保健医療科学院が運営する「臨床研究等提出・公開システム(jRCT)」がある。もっとも前述のようなあくまで試験者の届け出システムで、一般人が検索することは“おまけ”程度の位置付けという側面もあるのか、やたらと使い勝手が悪い。検索ページを見ればそのことは一目瞭然である。たとえば検索時の選択項目の1つである「企業治験」「医師主導治験」「製造販売後試験」「使用成績調査」などについて、一般人で違いを簡潔に説明できる人は稀だろう。今回のコロナ禍の最中は各種治験情報の確認のため、高頻度でこのサイトを利用したが、一般人と比べて医療情報を多く持つ自分でも、検索画面ではしばしば迷う。私自身、「何とかならないものか」と思っていた一人である。そのようなこともあってか現在、jRCTはサイトの改修作業に入り始めている。そうした中でこの6月にややトピック的な動きがあった。厚生労働省で記者会見が開かれた「臨床試験にみんながアクセスしやすい社会を創る会」の設立である。同会は全国がん患者団体連合会(全がん連)や日本難病・疾病団体協議会、やはり希少疾患対策に取り組むNPOのASrid(アスリッド)といった患者組織と順天堂大学、国立がん研究センターなどから共同発起人が参加し、厚生労働省医政局研究開発政策課治験推進室、jRCTを運営する国立保健医療科学院、日本製薬工業協会(製薬協)もオブザーバーに参加。jRCTをユーザー(患者)フレンドリーなサイトに改修し、治験情報がワンストップで得られるようにすることを目標に政策提言などを進めるために設置されたという。会見で共同発起人の桜井 なおみ氏(全がん連理事)は「患者だけでなく、研究者でも隣の医療機関や時には自分の所属医療機関でどのような研究が現在実施されているか探せない問題もある。患者としては適切なタイミングで適切な臨床試験に参加するチャンスを失っている。ここを解決するためには患者会の力だけでは困難で、医療従事者、研究者、創薬関係機関の皆さんとともに多様な目線を取り入れて情報発信することが必要ではないかということで、今回の会設立に至った」と説明した。会としては2025年をデッドラインとして、現状の治験情報発信の課題とその解消法の議論に始まり、患者にわかりやすい具体的な情報公開の方法の提言などを行う。また、共同発起人の1人でASrid理事長の西村 由希子氏は希少疾患の特有の悩みとして「患者会がある疾患では、(製薬)企業も患者が治験情報へアクセスしやすくすることも可能だが、希少疾患は患者数が少ないために患者会そのものを作るのが難しい場合もある。一方で医師も大規模な治験実施が困難で、どうしても各医師の周囲の患者を対象とした治験になりがちで、結果として地域格差、機会格差にも繋がると考えている」と語った。がん、希少疾患の場合は治療選択肢が限られる分、治験情報入手は命綱でもある。その意味で今回の動きは自然なことと言えるし、行政や企業、医療機関なども含めてより大きな枠組みが動き出した意義は大きい。もっともこれまでのjRCTも含め、とかく公的機関の情報発信は良いものを出しても、読まれる、アクセスされるという点でリーチが足りないという側面があるのも現実だ。この点を質疑で尋ねた。桜井氏は「宝物のような情報があるのにたどり着けないということを私達も多く経験している。実はjRCT自体も子供向け啓発の資材などを作っていたが、私達もそれを知らなかった。それが現状なので、まだ病気になっていない人たちも含めた啓発のためのシンポジウム、教育のようなものにもしっかり取り組んでいきたい。一見無駄なように見えても発信し続けることが、とにかく必要だと思う」と回答した。最後の一言はまさに報道でも同じである。何かを報じたから明日から世の中がドラスティックに変わることは、ほとんどあり得ない。この医療専門紙記者の世界に生きてきて約四半世紀、何回も何回も似たようなことを書いて、ようやく1割程度の人に腹落ちしてもらえれば“もうけ”くらいが現実と私は思っている。いや、1割程度だったら大成功かもしれない。“治験後進国ニッポン”で、小さいかもしれないが起きた新たな動きが10年後、20年後に芽を吹いてもらえば、それこそが実は将来起こり得るかもしれない新たなパンデミックの際に他国に遅れを取らない国産ワクチン登場のためのシーズと言えるのではないだろうか。

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カラダワンダーランド、子供たちに医学視点を

医学専門出版社のメディカルレビュー社は、フジテレビジョン主催で4年ぶりの開催となるお台場冒険王2023に「ORGAN ROOMS カラダワンダーランド」を出展した。これは人々の健康維持・予防に取り組む社会を目指す啓発活動・寄付活動「ORGAN ROOMS PROJECT」の一環であり、出展ブースは子供たちが自分の身体の仕組みに興味をもってもらうことを目指したもの。フジテレビ本社屋1階フジテレビモールに8月27日(日)まで出展している。3つの臓器を体感できるORGAN ROOMS カラダワンダーランドには脳・心臓・肺の3つのエリアが設けられ、各臓器をイメージしたゲーム(のぞいてみよう!のうウォッチング、歩いて走って!心臓ゲーム、吸って吐いて!はいゲーム)ができる。このほか、9つの臓器スタンプを集めてカラダを完成させるコーナー、大人も知っておきたい“体のトリビア”が書かれている外壁など、随所に工夫が散りばめられており、子供だけではなく大人も楽しめる。来場時間によっては公式キャラクター「のうポン」とも一緒に記念撮影ができる。また、本ブースではのうポンなどのグッズを販売しており、その売上の一部は、病気と向き合う子供たちの医療、生活環境のサポートのための寄付に役立てる。寄付先は一般社団法人 日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)会員施設の38施設をはじめ、小児医療に携わる病院に行う予定だ。プロジェクトは一冊の本との出会いからこのプロジェクトの発端となった「ORGAN ROOMS」はイユダエマ氏(大阪芸術大学デザイン学科グラフィックデザインコース卒)が卒業制作で制作し、学長賞を受賞した作品だ。実際には9つの臓器をデザインしているが、今回の体験ブースには、とくに子供たちに知ってほしい臓器(脳、心臓、肺)をピックアップしている。イユダエマ氏は本インタビューに対し以下のように回答している。-なぜ、身体をテーマにしようと思ったのでしょうか?もともと理科の授業が好きだったこと、コロナの影響で健康や人体というものをみつめ直すことで興味を持ったからです。そして、自分の理科のノートに描いてあった人体図の進化系を作ってみたかったんです。また、人体は一番身近なものにも関わらず、その働きが目に見えないので、それを目に見える形に表現したいと思ったこともきっかけです。-このようなデザインを思いついたきっかけを教えてください大学の講義中に紹介された“内経図”(内丹術の修煉過程を象徴的身体として表現した図)が発想のきっかけです。一見、山のように見えるのですが実は座する身体の側面図にもなっています。おそらく、体内の気の流れを環境に見立てて表現しているのではないでしょうか。この表現方法はおもしろいなと思い、われわれにとって身近でもっとわかりやすい“部屋”で見立てて表現してみたらどうか? と思いました。-今後も医学や身体をテーマにした創作活動を続けられますか?機会があれば、ほかのシリーズを作ってみたいなと思います。高校の生物の授業で苦戦したホルモンのインフォグラフィックスにも挑戦してみたいですね。本書を通じて自分の体に興味を持ち、学びや将来の道を決めるきっかけを与えられたらと思います。いつか、多言語で翻訳されて世界中の人たちに見てもらえれば最高ですね。現在、書籍「臓器がわかる3Dグラフィックス ORGAN ROOMS」が全国の各書店で販売されており、本ブース内での販売も行っている。キャラクターはポケモンのデザイナーが担当本プロジェクトの公式キャラクター「からだっポン」の世界観やキャラクター設定を担当したのは、うたの☆プリンスさまっ♪などの企画・開発経験のある関 彩絵子氏。「からだっポンを通して子供たちに ”自分のからだ” に興味を持ってもらい、予防医療について楽しく知ってほしいと考えた。今回、にしだあつこさんのデザインの魅力がベースにあり、からだっポンたちの設定に、知れば知るほどクスっと笑える魅力を散りばめたので、感じてもらえたらとても嬉しい」と本稿に言葉を寄せた。また、関氏が手掛けた世界観に沿ってキャラクターデザインを担当したのは、にしだ あつこ氏。にしだ氏はこれまでにピカチュウをはじめ、さまざまな人気ポケモンのデザインを担当してきたそう。写真に登場するのうポンこと脳のキャラクター誕生について、「キャラクターを通じて、体のことに興味を持ってもらえるようシンプルでわかりやすく、愛着の湧くようなデザインを目指し作成した。たとえば、のうポンは、真面目でしっかりものの先生タイプだと思う」とし、「からだっポンたちを通じて、医療者と患者さんとのコミュニケーションが取りやすくなると良いなと思っている」とコメントした。子供自身が健康を意識するためにプロジェクト代表の松岡 武志氏(メディカルレビュー社 代表取締役社長)は、「予防医療」「病気と向き合う子供たちへの包括的なサポート」を社会課題に挙げており、これらの啓発・寄付を目的とした「ORGAN ROOMS PROJECT」を立ち上げたが、医療者の賛同も不可欠である。賛同者の一人で国立成育医療研究センター理事長の五十嵐 隆氏は本プロジェクトに対し、「子供が自分の体の仕組みを正しく理解することは“身体”の健康を目指すうえで不可欠なだけではなく、“身体”と“心理”あるいは“社会”との相互作用について理解することにもつながる」とメッセージを寄せている。メディカルレビュー社広報担当者によると「身体の仕組みを知る、たとえば、お腹いっぱいになると体内でどんなことが起こるのかなどを理解することで、自身の身体の変化や違和感などを大人に伝えられるようになることも重要だと考える。今回は本プロジェクトのキックオフに過ぎず、これからの活動が要となるが、将来的にはデジタル絵本を作成し、小児病棟などで身体と病気に関する啓発活動を行っていきたい」と今後の方向性を説明した。参考ORGAN ROOMS PROJECTメディカルレビュー社:臓器がわかる3Dグラフィックス ORGAN ROOMSフジテレビジョン:お台場冒険王

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うつ病と炎症性腸疾患との関連~メタ解析

 うつ病または抑うつ症状の既往歴のある患者は、炎症性腸疾患(IBD)リスクが高いといわれている。イタリア・Humanitas UniversityのDaniele Piovani氏らは、うつ病または抑うつ症状とその後の新規IBD(クローン病、潰瘍性大腸炎)発症との関連を調査するため、縦断的研究を実施した。その結果、うつ病歴を有する患者は、たとえ診断から数年たっていたとしても、軽度から中程度のIBDリスクが上昇する可能性が示唆された。Inflammatory Bowel Diseases誌オンライン版2023年6月10日号の報告。 うつ病または抑うつ症状とその後の新規IBD発症との関連を調査した研究を、MEDLINE/PubMed、Embase、Scopusよりシステマティックに検索した。検証されて評価尺度によりうつ病または抑うつ症状の確定診断に至った研究も対象に含めた。診断バイアスと逆因果関係に関する懸念を制御し、うつ病または抑うつ症状とアウトカムとの関係を評価するため、報告された最長タイムラグに対応した推定値を算出した。独立した2人の研究者が、データを抽出し、各研究のバイアスリスクを評価した。最大限に調整された相対リスク(RR)推定値は、ランダム効果モデルおよび固定効果モデルを用いて、算出した。 主な結果は以下のとおり。・5,307件の研究のうち、13件(900万例、コホート研究:8件、ネステッドケースコントロール研究:5件)が適格基準を満たした。・うつ病は、クローン病(RRランダム:1.17、95%信頼区間[CI]:1.02~1.34、7研究、1万7,676例)および潰瘍性大腸炎(RRランダム:1.21、95%CI:1.10~1.33、6研究、2万8,165例)との有意な関連が確認された。・プライマリ研究では、関連する交絡因子が考慮された。・うつ病または抑うつ症状からIBD発症までの期間は、平均すると数年を要した。・重要な異質性、出版バイアスは見当たらなかった。・サマリ推定値は、バイアスリスクが低く、結果は多重感度分析で確認した。・時間経過による関連性の低下については、明確な結論に至らなかった。・これらの因果関係を明らかにするためには、さらなる疫学やメカニズムの研究が求められる。

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拡張型心筋症、アフリカ系とヨーロッパ系患者での遺伝的構造/JAMA

 拡張型心筋症(DCM)の遺伝子変異について、非ヒスパニック系黒人、非ヒスパニック系白人、ヒスパニック系の患者を対象に調べたところ、アフリカ系のゲノム祖先を持つDCM患者は、欧州系のゲノム祖先を持つDCM患者と比較し、病原性/病原性の可能性と判定できる臨床的に対処可能な変異遺伝子を有する割合が低いことが、米国・オハイオ州立大学のElizabeth Jordan氏らによる検討で明らかにされた。原因として、遺伝子構造が異なる点と、アフリカ系のゲノム祖先を持つDCM患者の臨床データが不足している点が示唆されたという。黒人のDCM患者は白人のDCM患者よりも、家族歴によるリスクが高くアウトカムが不良である一方、DCMのゲノムデータの大半は白人患者のものである。研究グループは、多様なDCM患者集団において、ゲノム祖先ごとにDCMのまれな変異遺伝子構造を比較した。JAMA誌2023年8月1日号掲載の報告。36のDCM変異遺伝子について病原性/病原性の可能性/意義不明を判定 研究グループは2016年6月7日~2020年3月15日にかけて、米国の25のAdvanced Heart Failure Programsを通じ、人種の自己申告による非ヒスパニック系黒人、非ヒスパニック系白人、ヒスパニック系のDCM患者を対象に横断研究を行った。 主要アウトカムは、36のDCM変異遺伝子の、病原性/病原性の可能性/意義不明の判定と、臨床的に対処が可能(病原性/病原性の可能性と判定)か否かであった。臨床的に対処可能な変異遺伝子、欧州系26%に対しアフリカ系8% 解析対象は、主にアフリカ系のゲノム祖先を持つDCM患者が505例、欧州系が667例、ネイティブ・アメリカンが26例だった。 アフリカ系患者は欧州系患者と比べ、臨床的に対処可能な変異遺伝子を有する割合が低かった(8.2%[95%信頼区間[CI]:5.2~11.1]vs.25.5%[21.3~29.6])。このことは、病原性/病原性の可能性/意義不明の変異遺伝子のいずれかを有する患者では、臨床的に対処可能な変異遺伝子のオッズが、欧州系患者と比べアフリカ系患者は低いことを示唆するものであった(オッズ比[OR]:0.25、95%CI:0.17~0.37)。 平均してアフリカ系患者は、TTN遺伝子や、病気を引き起こすメカニズムとして機能欠失が予測されるその他の遺伝子について、欧州系患者に比べ臨床的対処可能な変異遺伝子の割合が低かった(それぞれの群間差:-0.09[95%CI:-0.14~-0.05]、-0.06[-0.11~-0.02])。 一方で、病原性/病原性の可能性/意義不明のいずれかに判定された変異遺伝子数は、アフリカ系患者と欧州系患者で同程度だった(群間差:-0.07、95%CI:-0.22~0.09)。これは、アフリカ系患者では、主にミスセンス変異による非TTN遺伝子・非予測機能欠失型株の意義不明変異株が、より多く認められたためであった(群間差:0.15、95%CI:0.00~0.30)。また、アフリカ系患者のみに検出される変異遺伝子が病原性であることを支持する、臨床症例に基づく公表済みのエビデンスは少なかった(p<0.001)。

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医療者が小学生に「がん教育」を行ううえでの“Tips”

 小学生向けの「がん教育」では、到達目標を“がんについて考える「きっかけづくり」”に置くことが大事だという。また「新聞作り」のようなアウトプット機会の提供も有用であるようだ。 今回は、がん教育のワークショップを例に、医療者が小学生にがん教育を行ううえでの、ヒントとなる内容を紹介する。 2023年8月5日、小学生親子向けの夏休み自由研究応援プログラム『がんと「未来」新聞づくり』ワークショップが、都内にて開催された(主催:武田薬品工業)。【クイズ形式や新聞作成で、対話を大切に】 本プログラムでは、クイズ形式や講演内容からの新聞作り、といったいくつかの工夫が見られた。 冒頭の「医師から学ぼう!がんのこと」と題した、渡邊 清高氏(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科 病院教授)の講演も小学生向けに構成された平易なスライドに加え、クイズを交えた構成が印象的であった。「日本人の何人にひとりが一生のうち、がんになるでしょう?」「がん検診を受けるタイミングは?」「この中でがんの原因にならないものは?」などのクイズに回答しながら、子供たちは「がん」の知識を自然に得られる。 講演後の取材で渡邊氏は、医療者が小学生向けにがん教育を行う際は、つい正しい知識の伝達ばかりに重きを置きがちだが、一方通行の講義ではなく、子供にがんを知ってもらう「きっかけ」を提供する意識が大事だ、と述べた。子供たちの意見を聞きながら、対話形式で取り組むことが望ましく、可能であれば医師だけでなく、患者さん側の体験を共有する機会を設けると、より身近にがんを意識させることができるという。 なお、必ずしも患者さん側からの講演である必要はなく、医師が患者さんと接した際のエピソードの紹介、といった医師の経験談の共有も有用だという。【軍手を使った、化学療法による副作用体験】 今回は実際に、「がん体験者のお話を聞こう」という形で、桜井 なおみ氏(一般社団法人CSRプロジェクト代表理事)の体験が語られた。演台での講義スタイルではなく、会場を歩きながら子供に語りかけるように話す姿が印象的であった。 講演内では、抗がん剤服用で生じる末梢神経障害などの身体変化を体感してもらう目的で、参加者に軍手をはめてもらい、「ペットボトルを開ける」、「お箸を使って物を運ぶ」、「紙をめくる」、などの作業に挑戦してもらい、その感想を聞いた。 「紙がめくれないとイライラする」と述べる子供に、桜井氏は「もし自分のまわりの人が困っていたら、どんなサポートをしてあげたいかな?」と問いかけた。会場からは「ゆっくりでいいよ、と声をかける」「ドアを開けておいてあげる」 といった意見が挙がったのち、桜井氏は「がん患者はいろいろなつまずきがある。そんなときに手を差し伸べてあげてほしい」と伝え、がん患者の困り事がまとまった参考ウェブサイト「生活の工夫カード」(国立がん研究センター 中央病院)を紹介した。 また、「がんだから仕方ない」と患者さんは思ってしまいがち、との桜井氏のコメントに対し、渡邊氏からは医療者として「何か困っていることはないですか?」とアプローチすることも大事だ、との意見も述べられた。 講演後に行われた新聞作りでは、時間を超過しても残って作業を継続する親子が多く、参加者が主体的にワークに取り組む様子が伺えた。【“新聞作り”というアウトプットで学びを深める】 本プログラムを主催した武田薬品工業の馬目氏(日本オンコロジー事業部 ペイシェントアドボカシー&コミュニケーション部 課長代理)にも企画趣旨を取材した。 今回は、小学生にもわかりやすくがんをより身近に感じてもらう目的で、医師および患者さんの両者の視点から講演をしてもらい、子供たちに楽しみながら意見をアウトプットしてもらえる「新聞作り」という形式を考えたという。 学校がん教育の普及には、現在も都道府県での取り組みに差があることや、外部講師の成り手が少ないといった課題がある。武田薬品工業は、今年度初めて募集をかけ、がん教育プログラムを企画した。 本プログラム参加者は40人(家族16組)。事後アンケートでは「がん」に対する理解力の向上とともに「がん患者さんの気持ちを理解できて良かった、学んだことを身近な人に話したい、将来医師になりたい」という子供からのコメントや、保護者からも「親子で一緒に学び、考える時間を持つことができて良かった、患者さん目線で自分事として感じることができた」など多くの温かい感想が寄せられたようだ。 今回のような取り組みは、親子でのヘルスリテラシー向上にもつながると、期待される。

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新型コロナ、住民への注意喚起のタイミングの目安を発表/厚労省

 厚生労働省は8月9日の事務連絡にて、感染拡大する新型コロナウイルス感染症の早期対応のため、各都道府県に向けて住民等に注意喚起を行う際の検討の参考となるタイミングの目安を発表した1)。 なお、本目安は、新型コロナ流行時において医療への負荷が主たる課題となることから、感染拡大が継続したとしても医療提供体制を確保するために設定されたものであり、感染症サーベイランスにおける感染症の流行の程度に関する注意報・警報レベルとは考え方が異なる。また、本目安は暫定的に設定されたもので、今後の流行状況等を踏まえ、変更される可能性もあるという。 今回設定された住民への注意喚起等の目安は以下のとおり。1 住民への注意喚起等として考えられる内容(1)住民への注意喚起 都道府県において、住民に対し、医療に負荷がかかっている状況とあわせて、以下の注意喚起を行うことが考えられる。1. 発熱等の体調不良時、発症後5日間、症状軽快後24時間経過するまで外出を控えること2. 手洗いや換気などの基本的な感染対策の強化3. マスク着用推奨場面(医療機関や高齢者施設等の訪問時)でのマスク着用の徹底4. 軽症時や検査、診断書発行等のための救急受診を控えること5. 軽症の場合の自宅療養(食料、医薬品、検査キット等の準備)(2)医療提供体制等の強化 「今夏の新型コロナウイルス感染症等の感染拡大に備えた保健・医療提供体制の確認等について」(令和5年7月14日付事務連絡)で示されたとおり2)、感染拡大が継続したとしても医療提供体制を確保するため、以下の事項が徹底されるよう、各都道府県において、改めて病院長会議等を通じた医療関係者等との協議、入院先決定における助言等の必要な支援を行うことが考えられる。 1. 医療機関間の入院先の決定にあたり、重症者等を優先すること2. 地域における医療機関の役割に応じた受け入れを行うこと(重症者を受け入れる急性期病院、状態改善後の転院先として軽症者を受け入れる回復期病院等)3. 新型コロナ以外の疾患により入院している患者が新型コロナに感染した場合に、転院させず、継続的に診療を行うこと4. 円滑な入院調整を行うためのG-MIS等の活用5. 自宅等における療養体制を確保すること(薬局、訪問看護事業所、ケアマネジャー等との連携、酸素濃縮装置の確保等)6. 高齢者施設等における療養体制を確保すること2 都道府県による住民への注意喚起等の目安について 各都道府県において、1に示した住民への注意喚起や医療提供体制の強化(医療機関等への呼びかけ)を行う場合に、その参考となりうる目安を以下のとおり示すこととする。下記の目安も参考にして、過去の流行及びこれに伴う医療への負荷も含めて総合的に勘案し、必要に応じて基準を設定する(※)など、地域の実情に応じた対応をお願いしたい。(※)既に独自の基準等を設定して対応している都道府県に対して、変更を求めるものではない。また本目安は暫定的であり、今後変更される可能性がある。(1)目安の設定の考え方 これまでの考え方3,4)や直近の沖縄県における感染拡大の状況等を踏まえ、感染者数のピークの2週間前、在院者数及び確保病床使用率のピークの3週間前の数値を参考に目安を設定。(2)考えられる目安・外来の状況:「外来逼迫あり」割合(※)が25%を超えるとき・定点あたり報告数:直近のオミクロン株による感染拡大時の「外来逼迫あり」割合(※)のピーク時から2週間前の「定点当たり報告数」を超えるとき注 なお、足下の医療提供体制の状況も踏まえ、直近のピーク時を参照するのではなく、別途、個別に設定することも考えられる。(※)「外来逼迫あり」割合とは、医療機関等情報支援システム(G-MIS)の週次調査において、診療枠の関係で、当日中の来院を断っているかどうかを目安に、逼迫が生じていたかについて、該当ありと回答した医療機関の割合を指す。・在院者数:これまでのオミクロン株による感染拡大ピーク時の当該数の1/2を超えるとき(過去の感染拡大ピーク時と比較して軽症者の割合が高い場合は除くなど、入院患者の重症度等に応じて判断)。※欠勤している医療従事者数5)、救急搬送困難事案件数の増加傾向も参考とする。・確保病床使用率:50%を超えるとき(確保病床外の在院者数も留意すること。また、過去の感染拡大ピーク時と比較して軽症者の割合が高い場合は除くなど、入院患者の重症度等に応じて判断)。※(2)で記載した目安については、すべての目安を活用して各都道府県において基準の設定を求めるものではなく、これらを参考にして、総合的に勘案した上で必要に応じて基準を設定し、注意喚起などに活用することを想定している。※厚生労働省においても、各都道府県と密接に連携するとともに、感染拡大や医療提供体制の状況を踏まえて、必要に応じてリエゾン派遣等の支援を行うこととしている。■参考文献・参考サイト1)厚生労働省:新型コロナウイルス感染症に関する住民への注意喚起等の目安について(令和5年8月9日)2)厚生労働省:今夏の新型コロナウイルス感染症等の感染拡大に備えた保健・医療提供体制の確認等について(令和5年7月14日)3)BA.5強化宣言(令和4年7月新型コロナウイルス感染症対策本部決定)4)今秋以降の感染拡大で保健医療への負荷が高まった場合に想定される対応(令和4年11月新型コロナウイルス感染症対策分科会)5)重点医療機関における新型コロナウイルス感染症に関連して休んでいる看護職員数

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潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法におけるミリキズマブの有用性(解説:上村直実氏)

 潰瘍性大腸炎(UC)の治療に関しては、従来、軽症から中等症に対する第一選択薬としては5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤が用いられ、効果不十分な場合にはステロイド経口剤や免疫調整薬の併用が一般的であったが、最近、生物学的製剤や低分子化合物の出現により、ステロイド依存性ないしは不応性を含む難治性のUC患者に対する薬物治療が大きく変化している。すなわち、抗TNFα抗体薬、インターロイキン(IL)阻害薬、インテグリン阻害薬、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬など、新規の薬剤が次々と出現して難治性のUCが次第に少なくなってきている。しかしながら、UC症例の中にはこれらの新規薬剤でも十分な効果が得られない患者や副作用により治療が中断される患者も少なくないため、さらに新たな作用機序を有する治療薬の開発が求められているのが現状である。 今回、新たなIL阻害薬であるミリキズマブに関して、既存治療で効果不十分な中等症から重症のUC患者を対象とした寛解導入試験と引き続き施行された寛解維持試験の結果、ミリキズマブの有効性と安全性が示された研究結果が2023年6月のNEJM誌に掲載された。 ミリキズマブの特徴として、本剤がターゲットとするIL-23-p19は、本邦ですでに承認されているIL-12/23-p40モノクローナル抗体であるウステキヌマブ(商品名:ステラーラ)と同じIL-12ファミリーに属する炎症性サイトカインであるが、IL-23のp19サブユニットに対してのみ特異的に結合して大腸粘膜の炎症を抑えることから、感染症や悪性腫瘍の発生リスクを軽減する可能性が期待される。 なお、ミリキズマブは2023年3月に本邦で薬事承認を取得して、5月に薬価収載されている(商品名:オンボー)。今回、NEJM誌に掲載された国際共同治験の成績が発表される前に薬事承認されていることは驚きであるが、今後は国際共同治験の結果がトップジャーナルに掲載される前に保険適用の承認を取得する薬剤が増加する可能性があるのかもしれない。 一方、難治性のUCに対する薬物療法に対して臨床現場からの要望としては、「既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入・寛解維持に対する有用性と安全性」により保険適用が承認されている新規薬剤それぞれの具体的な使用方法に関するエビデンスが期待されている。

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見事に落選【Dr. 中島の 新・徒然草】(489)

四百八十九の段 見事に落選先日のこと。よんどころない用事があって土曜日に大阪市内に行きました。午後8時頃でしたが、道路は人、人、人。そして駐車違反の車が一杯。加えて自転車やバイクが縦横無尽に行き交っています。「なんだ、なんだ」と思っていたら、目の前に大きな花火が!なんと淀川花火大会の日だったのです。どおりで人が多いはずでした。その数日後には茨木辯天花火大会があって夏真っ盛り!と思っていたら、8月8日はもう立秋です。月日の経つのは早いですね。話は変わってケアネットのことです。私はよく「中島先生、ケアネット読んでいますよ」と声を掛けられます。多くの人が読んでくれていると思うとありがたい限りです。中には「ベストセラー作家を目指したらどうですか?」と言う人もいます。もちろん、本が売れて優雅な印税生活を送ることができたら最高です。でも現実には、ベストセラーどころか作家になるのすら道は遠い。というのも、第30回電撃小説大賞に自分の書いたものを応募していたのですが、見事に落選したのです。今回の長編小説部門には3,329作品の応募があり、1次選考、2次選考、3次選考、そして最終候補を経て大賞や金賞が選ばれるわけですが、私の応募作は1次選考にすら引っ掛からず。なんじゃそりゃ!長編小説の応募規定は12万~18万字でした。文庫本1冊がだいたい10万字になるので、結構頑張って書いてはみたのですが。1次選考を通過しないようでは、大賞を取るなんていうのは夢のまた夢。ということで、再び修行することにしました。で、今になって「小説の書き方」などというものをYouTubeで聴いております。講師曰く。新人賞応募者は原理原則にのっとって書くこと。変則技が許されるのは売れっ子になってから。原理原則とは、物語の冒頭で主人公の年齢性別と名前をはっきりさせること。年齢も性別もわからなければ、コンテストの下読みを苦しめるだけ。なるほど、なるほど。そんなことも知らずに、勢いで書いて応募してしまいました。次はもう少し考えて書きたいと思います。また、来年の第31回電撃小説大賞のホームページには、応募者向けに「編集部によるワンポイントアドバイス」というのがありました。おもしろいストーリーを作るには?引き込まれる設定を作るには?魅力的なキャラクターを作るには?オリジナリティを出すには?文章力をアップさせるには?と具体的なヒントが示されています。やはりこういうのもよく読んで、対策を立てるべきでした。受験勉強と一緒ですね。ということで、引き続きコンテスト応募を続けたいと思います。最後に1句力作が 花火のごとく 空に散る

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「第28回日本緩和医療学会学術大会」が開催されました【非専門医のための緩和ケアTips】第57回

第57回 「第28回日本緩和医療学会学術大会」が開催されましたずいぶん暑くなってきました。6月30日(金)~7月1日(土)に、「第28回日本緩和医療学会学術大会」(緩和ケア学会)が神戸市で開催されました。発表だけでなく、緩和ケアを支える多くの方の学びの機会となるように、私の友人たちは、さまざまな発信をしています。今回は初夏の風物詩となっている緩和ケア学会の内容をご紹介します。今日の質問先日開催された緩和ケア学会に参加し、ほかの学会と違うユニークな雰囲気を感じました。緩和ケアの勉強も兼ねて、今後も参加しようと思います。地方会などもあるのでしょうか?今年の緩和ケア学会は私も現地参加し、いくつかのセッションに登壇させていただきました。今回の参加者は2日間で延べ8,000人を超えたということで、なかなか大きな学会です。質問のとおり緩和ケア学会は、ほかの学会と異なるユニークな雰囲気があります。私が思う特徴を少しご紹介させてください。看護師をはじめ、医師以外の参加者が多い緩和ケアの実践は多職種での連携が大切です。それを象徴するように学会にも医師だけでなく多くの職種が参加しています。とくに看護師の参加が多く、職種を超えてディスカッションできるのが刺激的です。人文学、社会学的なセッションが多い緩和ケアは人生の最終段階に関連した諸問題を考える領域であり、医学以外にも人間や社会のありようにも目を向ける必要があります。そうした観点から、医学以外のテーマ・演者のセッションも多数企画されています。YouTubeなどの豊富な発信日本緩和医療学会ではYouTubeの公式チャンネル1)があり、学会前には大会長や登壇者を招き、学会の見どころや企画に込めた思いを聞くなど、さまざまな動画を発信しています。配信時にリアルタイムで視聴すれば演者の先生に質問もできます。学会の情報だけでなく、緩和ケアの知識習得に役立つ多様な動画を配信しているので、ぜひチャンネル登録をしてください。ほかにもいろいろな特徴があるのですが、とくに印象的なポイントをご紹介しました。そして、「でも、学術大会って1年後ですよね」と思った方にも朗報です。日本緩和医療学会では各地域で支部会が開催されています。支部会の規模は小さいですが、その地域で緩和ケアを実践されている方が一堂に集まりますので、ネットワーキングには非常に有効です。支部学術大会はこちらのサイトから確認できます。ぜひ、皆さんの地域の支部学術大会をチェックしてみてください。今回のTips今回のTips次の日本緩和医療学会学術大会は2024年6月14日~15日に神戸市で開催予定! それまでに各地方で開催される支部会に参加してみましょう!1)日本緩和医療学会YouTubeチャンネル

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映画「スプリット」(続編)【なんで記憶喪失になっても一般常識は忘れないの?なんで多重人格になっても人格が入り交じることはないの?(記憶機能)】Part 1

今回のキーワード記憶喪失(解離性健忘)多重人格(解離性同一症)意味記憶エピソード記憶認知症PTSD皆さんは、3歳までの記憶がない理由を考えたことはありませんか? 記憶喪失(解離性健忘)の人が自分の名前や生い立ちを全部忘れているのに、一般常識は覚えているのを不思議に思ったことはありませんか? そして、多重人格(解離性同一症)の人のそれぞれの人格は入れ代わるだけで、なぜ入り交じることがないのかを考えたことはありませんか?記憶喪失や多重人格などの解離性障害の特徴や起源については、以前の記事で掘り下げましたが、実はこれらの謎は残っていました。今回は、前回の記事の文法(統語機能)の起源をヒントに、再び映画「スプリット」を通して、記憶機能に関するこれらの3つの謎を解き明かします。なんで3歳までの記憶がないの?前回の記事から、進化心理学的に考えれば、人類は約700万年前以降に単文(意味記憶)をつくり、約20万年前以降に文脈(エピソード記憶)をつくったことがわかりました。発達心理学的にも、幼児は1歳以降で単語を覚え(意味記憶)、4歳以降でお話をすること(エピソード記憶)がわかりました。つまり、系統発生的にも個体発生的にも、意味記憶がエピソード記憶のベースになっていることがわかります。また、この2つの記憶機能が進化した時代の違いと発達する時期の違いから、意味記憶とエピソード記憶は、「記憶」として括られていますが、実はまったく別々の能力(機能)であることがわかります。以上より、3歳までの記憶がない訳は、エピソード記憶の発達が始まるのが4歳以降だからです。逆に言えば、3歳までは意味記憶を発達させるために脳がコストをかけているということです。3歳までは、ちょうど夢を見ているのと同じように、バラバラな記憶の断片がランダムに出てくることはあっても、時系列で連続的なつながり(ストーリー)としてその後に長く記憶できないのです。ちょうど、夢で見た内容を朝起きてしばらくすると思い出せなくなる状況にも似ています。エピソード記憶が未発達だからこそ、幼児は何度も同じ本の読み聞かせをねだるのです。エピソード記憶は、ひとかたまりのストーリーになっています。だからこそ、その後に誰かに会ったり何かを見たりする状況(刺激)によって、これまでの似たような経験の記憶(関連するエピソード記憶)として、芋づる式(連想的)に次々と思い出すことができるのです。しかも、それらのエピソードの時間的な前後関係も正しく並べ替えることができるのです。この点で、エピソード記憶の本質は、「時系列の連想記憶」であることがわかります。次のページへ >>

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映画「スプリット」(続編)【なんで記憶喪失になっても一般常識は忘れないの?なんで多重人格になっても人格が入り交じることはないの?(記憶機能)】Part2

なんで記憶喪失になっても一般常識は忘れないの?この映画の主人公のケビンには、23の人格が1つの体に宿り、それぞれが別々の名前を名乗っているというキャラ設定でした。そして、基本的にお互いの人格の記憶にはアクセスできません。この点で、彼は1つの人格からしたら記憶喪失になっているとも解釈できます。つまり、多重人格とは、それぞれの人格の記憶喪失であるとも言い換えられます。記憶喪失(解離性健忘)では、自分の名前や生い立ち(エピソード記憶)をまったく思い出せないのに、一般常識(意味記憶)は覚えています。その訳は、エピソード記憶は、意味記憶に比べて進化の歴史が浅い(発達の時期が遅い)ため、脆く失われやすいからと説明することができます。これは、約10万年前に進化した認知能力(概念化)が、約300万年前に進化した非認知能力(社会脳)よりも脆く失われやすいことと似ています。なお、ある能力について進化の歴史が長い(発達の時期が早い)ほど身につきやすい理由については、嗜癖性の起源として、関連記事1をご覧ください。情報化された現代でこそ、記憶喪失になると大騒ぎになります。しかし、よくよく考えると、20万年前よりも以前の原始の時代では、そもそもエピソード記憶の能力自体がはっきりあるわけではなく、その瞬間をその日暮らしで反射的に生きていました。これも、まさに夢を見ている時と同じです。私たちは、夢を見ているその瞬間に昔のことを思い出したり、先々のことを計画することはまずありません。この点で、近代(産業革命)の合理主義の価値観が浸透するまでは、記憶喪失が起こったとしても、何も困らないどころか、記憶喪失のきっかけとなった重度ストレスを含んだすべてのエピソード記憶をいったん忘れることで、もう一度周りとうまくやっていくことができます。これは、記憶喪失の適応戦略であると考えることができます。なお、記憶喪失の「記憶」は、エピソード記憶に限定されたものであり、失うのではなく思い出せないだけなので、厳密な表記は「エピソード記憶再生障害」とした方が誤解を招かないでしょう。また、このエピソード記憶の脆さから、認知症では、出来事の記憶(エピソード記憶)を忘れやすく、一般常識(意味記憶)は忘れにくいことを説明することができます。つまり、認知症は、出来事を思い出すことがもうできなくなった記憶喪失、つまり不可逆的な「エピソード記憶再生障害」と言えそうです。実際に、認知症の人に年齢を聞くと、認知症が進んでいる人ほどより若い年齢を答えます(若返り現象)。その訳は、脳は持っている記憶に基づいて現実世界という意識をつくり出しているからです。もはや若い頃の記憶しか残っていなければ、若い頃の自分の「現実世界」しか認識できないわけです。私たちも、昼寝して起きた時に「あれ、今いつだっけ?」と思ったり、旅行や出張などで自分のいつもの部屋ではない場所で朝起きた時に「あれ、ここどこだっけ?」とぼんやり思うことがあります。これは、一過性の見当識障害ですが、その後に周りを見ることですぐにそれ以前の記憶が蘇ってきて、それを頼りに自分の状況を認識できるので、困ることはありません。ただ、記憶に依存している点では、これは一時的な記憶喪失、つまり一過性の「エピソード記憶再生障害」とも言えそうです。逆に、「エピソード記憶の過剰再生」は、PTSDのフラッシュバックです。なお、フラッシュバックは、もともと哺乳類が危険を回避するために進化させた記憶能力ですが、意味記憶やエピソード記憶などの記憶機能の原型とも言えるでしょう。また、これらの記憶の学習は夢を見ている時(レム睡眠時)に行われます。夢は記憶の学習の副産物にすぎないと同時に、その起源は哺乳類が生まれた約3億年前に遡ります。この点で、先ほど触れたように、夢は起きてしばらくすると思い出せなくなったり、夢を見ている瞬間は昔のことを思い出したり、先々のことを計画したりすることはないわけです。なお、夢の詳細については、関連記事2をご覧ください。<< 前のページへ | 次のページへ >>

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映画「スプリット」(続編)【なんで記憶喪失になっても一般常識は忘れないの?なんで多重人格になっても人格が入り交じることはないの?(記憶機能)】Part3

なんで多重人格になっても人格が入り交じることはないの?映画の中では、ケビンの中にある複数の人格がお互いを認識し合ってケンカしているように描かれていました。さすがに、これはこの映画の演出であり、実際の臨床ではお目にかかりません。ちなみに、複数の人格が頭の中でケンカし合うような症状は、多重人格とはまったく別の病態になります。それは、統合失調症の二重心という病態です。多重人格(解離性同一症)では、人格が交代することはあっても、共存することはないです。その訳は、それぞれの人格がいるように見えるのはそれまでのエピソード記憶がバラバラのままであるだけでつながらない(連想できない)からと説明することができます。とくに幼少期の虐待などの重度のストレスによって、記憶喪失(解離性健忘)が繰り返されると、その複数のエピソード記憶が脳内のネットワークとして潜在(ローカルスリープ)することになります。この詳細については、関連記事3をご覧ください。そして、その眠っていたエピソード記憶はその後、関連する状況(刺激)によって蘇らず、ランダムに代わる代わるに蘇ってくるようになります。この点で、多重人格の表記は、厳密には「エピソード記憶交代再生」とした方が誤解を招かないでしょう。つまり、多重人格の本質は、実は「人格」そのものではなく、エピソード記憶が交代的に再生することです。逆に、エピソード記憶がつながってすべて再生できるようになれば、これは、1つのつながったエピソード記憶(人格)として自分を認識できるようになったと捉えることができます。この点で、それぞれの人格が共存するようになったとは捉えることができません。実は、私たちは、思い出せる限りの一つひとつのエピソード記憶をつなぎ合わせて人生と呼び、1つの人格として社会生活を送っています。これも、個人主義を重んじる近代(産業革命)以降の考え方です。それまでは多重人格が起こったとしても、先ほどの記憶喪失と同じように、その出てきた「人格」(エピソード記憶)で周りに合わせていただけでしょう。その時代や文化によっては、「シャーマン」や「憑き物」として社会に溶け込んでいたでしょう。つまり、多重人格も1つの適応戦略であったと考えることができます。そもそも、人格が1つであるというのは、その考え方が現代社会にフィットしているだけで、私たちの思い込みかもしれないです。そもそも、私たちの心(脳)が原始の時代に形作られたと考えると、人格は1つである必要がないからです。なお、エピソード記憶の起源が約20万年前であることから、エピソード記憶に関連した障害である記憶喪失や多重人格の起源も、同じく約20万年前であると推定することができます。<< 前のページへ■関連記事そして父になる(続編・その2)【子育ては厳しく? それとも自由に? その正解は?(科学的根拠に基づく教育(EBE))】Part 1パプリカ【夢と精神症状の違いは?】スプリット【なぜ記憶がないの?なぜ別人格がいるの?どうすれば良いの?(解離性障害)】

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英語プレゼン、数字の基本的な口語表現のコツ(5)乗数・累乗の表現【学会発表で伝わる!英語スライド&プレゼン術】第21回

英語プレゼン、数字の基本的な口語表現のコツ(5)乗数・累乗の表現今回は、使う頻度はやや低くはなりますが、重要な数字表現として「累乗」を紹介します。日常会話で使うことは滅多にないですが、学会発表などではしばしば耳にすることがあるので、ぜひこの機会に覚えてしまいましょう。1)“WBC 5 × 103/μL (= 5 × 109/L)”はどう読む?たとえば、「白血球数」を記載する際には「5×103/μL」もしくは、「5×109/L」の単位を使用することが一般的です。この数字はどのように読めばよいのでしょうか?「乗数」(multiplication)の記号である“×”は“times”と読みます。例外的に、四角形の縦横の辺の長さを表すときなどには、“2 × 2”と表記して、“two by two”と読みます。“103”のような累乗の表示は、exponential (or power) expressionと呼び、右上の小さい数字は指数(exponent)と呼びます。これを読むときは、“ten to the third (power)”となります。この表現は、数学的な意味(103=10×10×10)を考えて、「10という数字が3番目まで掛け算されている」と考えるとわかりやすいでしょう。同様に、109は“ten to the ninth (power)”(=10×10×10×10×10×10×10×10×10)と読みます。どちらの場合も、“five thousand (5,000)”、“five billion (5,000,000,000)”と読むことも可能です。2)“m”、“m2”、“m3”はどう読む?これらは長さ、面積、容積の単位ですが、医学系の発表でも目にする表現です。個人的によく使う場面は、「体表面積」(body surface area)です。発表スライドに“BSA 1.2 m2”と記載したものを、“body surface area is 1.2 square meters”と読み上げます。この応用として、薬剤投与量における“10 mg/m2”は“ten milligram per square meters”となります。また“BMI 20 kg/m2”は、“body mass index is twenty kilogram per square meter-s”となります。講師紹介

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8月10日 手(ハンド)の日【今日は何の日?】

【8月10日 手(ハンド)の日】〔由来〕手の英語読み「ハンド」から「ハ(8)ンド(10)」の語呂合わせから、健康な手を持っていることへの感謝、手の不自由な人々に対する社会的な関心、手の怪我・病気・しびれなどの改善に従事している手外科の存在の啓発に日本手外科学会が制定。関連コンテンツ釣り針が刺さった【いざというとき役立つ!救急処置おさらい帳】トリガーポイント注射の査定【斬らレセプト】関節腔内注射の査定【斬らレセプト】リウマチ体操の紹介【患者説明用スライド】1型2型ともに糖尿病はばね指のリスクと関連

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聞き流しOK!ASCO2023肺がんトピックスまとめ【DtoD ラヂオ ここが聞きたい!肺がん診療Up to Date】第2回

第2回:聞き流しOK!ASCO2023肺がんトピックスまとめパーソナリティ日本鋼管病院 呼吸器内科 部長 田中 希宇人 氏ゲスト聖マリアンナ医科大学 呼吸器内科 古屋 直樹 氏関連サイト専門医が厳選した、肺がん論文・ニュース「Doctors'Picks」(医師限定サイト)講師紹介

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第57回 9月以降の「秋開始接種」の概要は?

XBB.1.5対応1価ワクチンが登場ソコストより使用医療従事者では最多で新型コロナワクチンを6回接種している方がいると思います。私も2023年6月に6回目接種を終えています。現在「令和5年春開始接種」が終盤になっていますが、新型コロナワクチンの接種率がかなり下がってきた印象です。1年以上経過すると、さすがに重症化リスクも上がってくるようなので、前回からの接種期間が空いている人は接種してもよいのではないかと思いますが。65歳以上の高齢者および5歳以上の基礎疾患を有する人やその他重症化リスクが高いと医師が認める方の場合は、基本的に接種が推奨されます。これ以外の健康な人は、予防接種法による接種勧奨・努力義務のいずれの適用もありません。「看護学生がワクチン接種していないと実習に参加できない」問題がわりとSNSで炎上していますが、デリケートな問題ですよね…(遠い目)。さて、9月20日以降使用されるXBB.1.5対応1価ワクチンは、マウスを用いた非臨床試験において、XBB.1.5に対して現行2価ワクチンよりも高い中和抗体価を誘導することが報告されています。XBB.1.5対応1価ワクチンの契約は、モデルナ社とファイザー社を合わせて2,500万回分がすでに済んでいます。数が少し少な目な気がしますが、第一三共の「ダイチロナ」がXBB.1.5対応1価ワクチンとして早期に参入してくるのかどうかは不明です。従来株でのダイチロナ承認となっていますが、変異ウイルス用のものを次々に出してくるのではないかと期待しています。「秋開始接種」の概要9月20日から始まる「秋開始接種」の概要は図のとおりになります。春開始接種では基礎疾患のない12~64歳は接種対象外だったのですが、今回再び対象になっています。とはいえ、「もう接種はいいや」と思っている人がかなり多いので、ヘタするとインフルエンザワクチンよりも打たれないという未来が待っているかもしれません。画像を拡大する図.新型コロナワクチン接種スケジュール(筆者作成)8月7日からオミクロン株対応2価ワクチンが初回接種可能にところで、あまり報道すらされていませんが、8月7日からオミクロン株対応2価ワクチンを初回接種できるようになりました。現状流通するのは5歳以上になります。生後6ヵ月~4歳に対するオミクロン株対応2価ワクチンも書面上は接種可能ですが、いずれXBB.1.5対応1価ワクチンを接種することになるため、こちらについては流通させない方針のようです。現在流行しているのはXBB系統ですが、従来型ワクチンと比べるとオミクロン株対応2価ワクチンでは、約7割の死亡予防効果が確認されています1)。そのため、「系統が違うから効かないのでは」と懸念しなくてもよいと思います。参考文献・参考サイト1)Lin DY, et al. Durability of Bivalent Boosters against Omicron Subvariants. N Engl J Med. 2023;388:1818-1820.

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1日3.4分の高強度の身体活動で、がんリスク17%減

 高強度の身体活動(Vigorous Physical Activity:VPA)は、がん予防のために推奨される身体活動(Physical Activity:PA)を達成するための効率のよい方法であるが、多くの人にとって継続のハードルが高い。「日常生活中の高強度の断続的な身体活動(Vigorous Intermittent Lifestyle Physical Activity:VILPA)」を継続することで、がん発症のリスクを大幅に低下させる可能性があることが、新たな研究で明らかになった。オーストラリア・シドニー大学のEmmanuel Stamatakis氏らによる本研究の結果は、JAMA Oncology誌オンライン版2023年7月27日号に掲載された。 オーストラリア、シドニー大学の研究者らは、英国バイオバンクで「普段運動をしていない」と申告した人を対象にウェアラブルデバイスのデータを収集し、その後6~7年間の健康記録を調べた。参加者は2021年10月30日(死亡および入院)、2021年6月30日(がん登録)まで追跡された。 主要アウトカムは、全がんおよびPA関連がん(低いPAと関連する13のがん部位の複合アウトカム)の発生率だった。ハザード比および95%信頼区間(CI)は、年齢、性別、教育レベル、喫煙、アルコール摂取、睡眠時間、果物および野菜の摂取、両親のがん既往等で調整して推定した。 VILPAの例としては、負荷が高い家事、スーパーでの買い物袋の持ち運び、早足のウォーキング、身体を動かすゲームなどがある。このような活動は一度に行うのではなく、数分ごとに行うことが特徴だ。 主な結果は以下のとおり。・登録された2万2,398例は、平均年齢62.0(SD:7.6)歳、男性1万122例(45.2%)だった。平均追跡期間6.7(SD:1.2)年に2,356例のがんイベントが発生し、うち1,084例がPA関連がんであった。・1日のVILPA持続時間中央値が1分まで(1日当たり4.5分)の場合、VILPAを行わない場合と比較して、全がんのHRは0.80(95%CI:0.69~0.92)、PA関連がんのHRは0.69(95%CI:0.55~0.86)であった。・全がん発生率との関連が認められたVILPAの最小量は1日当たり3.4分(HR:0.83、95%CI:0.73~0.93)、PA関連がんは1日当たり3.7分(HR:0.72、95%CI:0.59~0.88)であった。 最低3.4分のVILPAを毎日行うことで、行わない場合と比較して、全がん発生率の17%減少、1日4.5分で肺がん、腎臓がん、膀胱がん、胃がんなど、PAがんの発生率の31%減少につながることが示された。著者らは「運動ができない集団や意欲のない集団にとって、断続的な短い身体活動の継続が、がん予防の有望な介入になる可能性がある」としている。

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