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国試を乗り切れるか不安で仕方ありません【医学生お悩み相談ラヂオ】第11回

動画解説第11回は、医学部6年生の男性からのお悩み。大学生活にはすでに慣れてはいるものの、大きな試験を前に、家族からのサポートをなかなか受けられない心細さが今になって不安材料にもなっているとのこと。この危機的状況を打破するために、えど先生が伝えた意外なアドバイスとは!?

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ICS/LABA使用喘息の40%超が効果不十分、咳嗽に注目を

 日本において2018年に実施された横断的調査National Health and Wellness Survey(NHWS)の結果から、吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)の配合薬(ICS/LABA)に対するアドヒアランスが高い喘息患者であっても、そのうち約40%は、症状をコントロールできていないことが報告されている1)。そこで、長瀬 洋之氏(帝京大学医学部内科学講座 教授)らの研究グループは、ICS/LABAを適切に使用している喘息患者を対象として、喘息が健康関連QOLや労働生産性などに及ぼす影響を調べた。その結果、ICS/LABAで喘息コントロール不十分・不良の患者が45.2%存在し、コントロール良好の患者と比べて健康関連QOLが低下していた。また、咳嗽の重症度が健康関連QOLと相関していた。本研究結果は、Advances in Therapy誌オンライン版2023年9月12日号に掲載された。 ICS/LABAを4週間以上使用し、アドヒアランス良好であった20歳以上の喘息患者454例を対象に、インターネット調査を実施した。対象患者を喘息コントロールテスト(ACT)スコアに基づき、コントロール不十分・不良(19点以下)、コントロール良好(20点以上)に分類して評価した。主要評価項目はAsthma Health Questionnaire-33(AHQ-33)に基づく健康関連QOL(スコアが高いほど不良)であった。副次評価項目は日本語版レスター咳質問票(J-LCQ)に基づく咳嗽の重症度(スコアが高いほど良好)、Work Productivity and Activity Impairment Questionnaire(WPAI)-asthmaに基づく労働生産性であった。 主な結果は以下のとおり。・ICS/LABAを使用している喘息患者の45.2%(205/452例)がコントロール不十分・不良であった。・健康関連QOLは、コントロール不十分・不良群がコントロール良好群と比べて低かった(AHQ-33合計スコア:39.3点vs.11.5.点、p<0.0001)。喘息症状、喘息症状の増悪因子など、AHQ-33のすべてのドメインスコアがコントロール不十分・不良群で有意に悪化していた(いずれもp<0.0001)。・咳嗽の重症度は、コントロール不十分・不良群がコントロール良好群と比べて高かった(J-LCQ合計スコア:15.2点vs.19.1点、p<0.0001)。J-LCQの身体面、精神面、社会面のいずれのドメインスコアもコントロール不十分・不良群が有意に悪化していた(いずれもp<0.0001)。・咳嗽の症状を有している患者の割合は、コントロール良好群が22.1%(55/249例)であったのに対し、コントロール不十分・不良群は63.9%(131/205例)であった。・J-LCQ合計スコアはAHQ-33合計スコアと強い相関が認められ(r=-0.8020)、咳嗽が健康関連QOLに大きな影響を及ぼすことが示唆された。・労働生産性に関して、アブセンティーズム、プレゼンティーズム、総労働損失、日常生活における活動障害のいずれの項目についても、コントロール不十分・不良群がコントロール良好群と比べて有意に悪化していた(いずれもp<0.0001)。 本研究結果について、著者らは「ICS/LABAに対するアドヒアランスが良好であったにもかかわらず、喘息コントロールが不十分・不良であった喘息患者は、喘息コントロールが良好であった喘息患者と比べて、症状の負荷が大きく、健康関連QOLと労働生産性が損なわれていた。咳嗽症状は大きな負荷であり、健康関連QOLの低下との相関も認められたことから、咳嗽は喘息患者の個別化治療戦略における重要なマーカーの1つである可能性が示された」とまとめた。

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統合失調症とうつ病の治療ガイドライン普及に対するEGUIDEプロジェクトの効果

 国立精神・神経医療研究センターの長谷川 尚美氏らは、「精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究(EGUIDEプロジェクト)」を活用することによる、精神疾患の診療ガイドラインに関する教育のリアルワールドにおける効果を検証するため、本研究を実施した。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌オンライン版2023年9月8日号の報告。 EGUIDEプロジェクトは、「統合失調症薬物治療ガイドライン」と「うつ病治療ガイドライン」を日本国内で実践するための全国的なプロスペクティブ研究である。2016~19年、精神科病棟を有する176施設に所属する精神科医782人がプロジェクトに参加し、診療ガイドラインに関する講義を受講した。プロジェクト参加病院の統合失調症患者7,405例およびうつ病患者3,794例を対象に、ガイドラインが推奨する治療の実施割合を、プロジェクト参加者と非参加者から治療を受けている患者間で比較した。プロジェクト参加病院より毎年4~9月に退院する患者の臨床データおよび処方データも分析した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症に対する3つの質的指標(他の向精神薬の使用とは無関係の抗精神病薬単剤療法、他の向精神薬を使用しない抗精神病薬単剤療法、抗不安薬や睡眠薬の使用なし)の割合は、プロジェクト参加者のほうが非参加者よりも高かった。・うつ病治療ガイドラインでも同様な結果が得られた。・ガイドラインの推奨治療の普及におけるEGUIDEプロジェクトの有用性が確認された。 著者らは結果を踏まえて「精神疾患の診療ガイドラインに関する教育を実施することで、精神科医の治療に関連した行動を改善可能であることが示唆された。メンタルヘルス治療のギャップを解消するためには、EGUIDEプロジェクトのような教育ベースの戦略が重要であろう」としている。

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XBB.1.5対応コロナワクチン、新規剤形を申請/ファイザー

 ファイザーとビオンテックは9月29日付のプレスリリースにて、オミクロン株XBB.1.5系統対応新型コロナウイルス感染症(COVID-19)1価ワクチンの新規の剤形について、厚生労働省に承認申請したことを発表した。 今回申請した新規の剤形は以下のとおり。・12歳以上用:プレフィルドシリンジ製剤(希釈不要)・5~11歳用:1人用のバイアル製剤(希釈不要)・6ヵ月~4歳用:3人用のバイアル製剤(要希釈) また、12歳以上用の1人用バイアル製剤(希釈不要)については2023年9月1日に承認を取得している。 これらの製剤は2024年以降の接種に向けたものであり、2023年9月開始の予防接種法上の特例臨時接種において使用されることはない。

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膿疱性乾癬のフレア予防、高用量のスペソリマブが有効/Lancet

 膿疱性乾癬(汎発型)(GPP)の急性症状(フレア)の予防において、プラセボと比較して抗インターロイキン36受容体(IL-36R)モノクローナル抗体スペソリマブの高用量投与は、GPPの急性症状の発現を改善し、安全性プロファイルも良好であることが、名古屋市立大学の森田 明理氏らが実施した「Effisayil 2試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2023年9月19日号で報告された。20ヵ国の無作為化プラセボ対照第IIb相試験 Effisayil 2試験は、日本を含む20ヵ国60施設で実施された無作為化プラセボ対照第IIb相試験であり、2020年6月~2022年11月に患者のスクリーニングを行った(Boehringer Ingelheimの助成を受けた)。 対象は、年齢12~75歳、European Rare and Severe Psoriasis Expert Network基準でGPPの既往歴が証明され、過去に少なくとも2回のGPPの急性症状の発生を認め、スクリーニング時と無作為割り付け時に「医師による膿疱性乾癬(汎発型)の全般的評価(GPPGA)」のスコアが0または1点の患者であった。 これらの患者を、プラセボ、低用量スペソリマブ(負荷用量300mgを投与後に12週ごとに150mgを投与)、中用量スペソリマブ(負荷用量600mgを投与後に12週ごとに300mgを投与)、高用量スペソリマブ(負荷用量600mgを投与後に4週ごとに300mgを投与)を48週間皮下投与する群に、1対1対1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要エンドポイントは、48週の投与期間における初回GPP急性症状の発生までの期間とし、用量反応曲線がnon-flatであることとした。 123例を登録し、スペソリマブ群に92例(低用量群31例、中用量群31群、高用量群30例)、プラセボ群に31例を割り付けた。123例中79例(64%)がアジア人、44例(36%)が白人で、76例(62%)が女性であり、平均年齢は40.4(SD 15.8)歳であった。ベースラインの4群の平均GPPGAスコアは同程度(範囲:3.03~3.92点)だった。高用量群で有意差を確認 急性症状は、48週目までに35例で発生した(低用量群7例[23%]、中用量群9例[29%]、高用量群3例[10%]、プラセボ群16例[52%])。 主要エンドポイントの発生は、プラセボ群に比べ高用量群で有意に優れた(ハザード比[HR]:0.16、95%信頼区間[CI]:0.05~0.54、p=0.0005)。一方、プラセボ群と比較した低用量群のHRは0.35(95%CI:0.14~0.86、名目上のp=0.0057[正式の検定は行っていない])、中用量群のHRは0.47(0.21~1.06、p=0.027[事前に規定された有意水準0.019を満たさない])であり、いずれも統計学的に有意な差は確認されなかった。 主要エンドポイントに関して、プラセボ群との比較において、スペソリマブ群でnon-flatな用量反応関係を認め、各モデルで統計学的に有意な差を示した(線形モデル:p=0.0022、emax1モデル:p=0.0024、emax2モデル:p=0.0023、指数モデル:p=0.0034)。 乾癬症状尺度(PSS)および皮膚疾患特異的QOL尺度(DLQI)の悪化リスクは、48週間でプラセボ群よりもスペソリマブ群で改善したが、いずれの用量群でも有意な差は確認されなかった。 有害事象の頻度はスペソリマブ群(90%)とプラセボ群(87%)で同程度であり、スペソリマブ群では用量依存性のパターンはみられなかった。重度(Grade3/4)の有害事象(19% vs.23%)や試験薬関連の有害事象(40% vs.33%)の頻度も同程度だった。感染症の発生にも差はなかった(33% vs.33%)。また、死亡および試験薬の投与中止の原因となった過敏反応の報告はなかった。 著者は、「GPPの慢性化の特性を考慮すると、急性反応の予防治療は臨床アプローチの重要な転換点となり、最終的に患者における合併症の発生や生活の質の改善つながる可能性がある」と指摘している。

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第165回 新型コロナ後遺症、2ヵ月以上の後遺症に悩む成人の割合は1~2割/厚労省

<先週の動き>1.新型コロナ後遺症、2ヵ月以上の後遺症に悩む成人の割合は1~2割/厚労省2.コロナ禍でも診療所は増加の一方、産婦人科・小児科の標榜病院は減少/厚労省3.「幸齢社会実現会議」がスタート、認知症対策の強化を目指す/内閣府4.「マイナ保険証」利用率4ヵ月連続減少、窓口負担誤表示問題も浮上/厚労省5.せき止め・去痰薬の供給逼迫、医療機関に最小限の処方を求める/厚労省6.県立5病院で医師の違法残業続出、県が働き方改革のプロジェクトチームを設置/兵庫県1.新型コロナ後遺症、2ヵ月以上の後遺症に悩む成人の割合は1~2割/厚労省厚生労働省の研究班は新型コロナウイルスの後遺症に関する最新の調査結果を公表した。「COVID-19感染者の健康と回復に関するコホート研究」は東京都品川区、大阪府八尾市、北海道札幌市の住民を対象として実施されたもの。その結果、「何らかの罹患後症状を有した」と回答した割合は成人の方が小児より2~4倍高く、成人の約1~2割が2ヵ月以上の後遺症を経験していることが明らかとなった。とくに札幌市での後遺症経験率が最も高く23.4%となった。また、ワクチン接種者は非接種者に比べて、後遺症の発症率が約25~55%低いこともわかった。今後、研究班では、これらの結果について厚労省のウェブサイトに掲載し、診療の手引きに、今回の研究の知見、就業/就学との両立の観点を踏まえた診断書の見本などを盛り込む予定。また、米国の国立保健統計センターの調査によれば、新型コロナの後遺症を経験した米国成人は6.9%、子供は1.3%で、この数字は前回の調査と比較して低下している。その一方で、後遺症に悩む患者の数は依然として多く、米国では後遺症対策に約67億円の助成金を提供すると発表している。参考1)令和4年度 COVID-19感染者の健康と回復に関するコホートの主な結果(厚労省)2)新型コロナ19万人余調査 成人1~2割「後遺症」か 厚労省研究班(NHK)3)コロナ後遺症、目を向けて 5類移行、実態把握しづらく 世界で200超の症状(毎日新聞)4)コロナ後遺症、「成人の約7%が経験」 米推計(CNN)2.コロナ禍でも診療所は増加の一方、産婦人科・小児科の標榜病院は減少/厚労省厚生労働省は、令和4年医療施設(動態)調査・病院報告を発表し、2022年10月時点で、産婦人科や産科を標榜する全国の病院の数は1,271施設と32年連続で減少していることを明らかにした。このほか、小児科を標榜する一般病院も29年連続で減少し、2,485施設であった。全国の医療施設は前年比で697施設増の18万1,093施設となっており、一般病院の数は減少している一方で、診療所の増加が目立ち、この「乱立」の問題が改善されていないことが指摘されている。コロナの影響で医療提供体制の課題が浮き彫りになった中、施設やマンパワーの集約化が重要とされているが、診療所の増加は集約化の方針に反する動きとされている。有床診療所も減少が続き、2023年6月末には施設数が5,751施設にまで減少していることがわかっている。今後、人口減少と高齢者の増加とともに、産婦人科医や小児科医の確保や医療機関の再編など、地域にとって大きな課題となるとみられる。参考1)令和4年医療施設(動態)調査・病院報告の概況(厚労省)2)産婦人科・産科が最少更新 32年連続減、厚労省調査(東京新聞)3)病床数の多い高知県等では「多すぎる病床を埋めるために、在院日数を延伸」させていないか、検証が必要-厚労省(Gem Med)3.「幸齢社会実現会議」がスタート、認知症対策の強化を目指す/内閣府政府は9月27日、認知症対策の強化のための「認知症と向き合う『幸齢(こうれい)社会』実現会議」を首相官邸で開催した。会議には、認知症の当事者、家族、有識者が参加。政府はこの会議を通して「共生社会」の実現、治療薬の開発、社会環境の整備などの方針を議論し、年内に意見をまとめる方針。岸田文雄首相は、新たに承認されたアルツハイマー病の治療薬レカネマブ(商品名:レケンビ)を踏まえ、早期発見や治療のための医療体制構築を急ぐよう関係閣僚に指示。また、岸田首相は「安心して年を重ねることができる高齢社会作りを進める」との意向を強調した。厚生労働省のデータによれば、2025年には認知症患者は約700万人に達するとの予測があり、早急な対策が求められている。さらに、認知症の人やその家族の会の代表は、認知症を「自分事」として考える社会を求め、当事者や家族の実感を政策に反映させることの重要性を訴えた。同様に、日本認知症本人ワーキンググループの代表は、認知症の人たちが社会活動を続けられる環境を作ることの必要性を強調した。今後の認知症施策には、症状の進行を遅くする治療薬の開発、身寄りのない人のための環境整備、悩みや困りごとを共有する場の提供などが期待されている。参考1)認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議(首相官邸)2)岸田首相 アルツハイマー新薬承認を踏まえ 医療体制構築を指示(NHK)3)認知症対策で政府が「幸齢社会実現会議」 年内に意見とりまとめへ(朝日新聞)4.「マイナ保険証」利用率4ヵ月連続減少、窓口負担誤表示問題も浮上/厚労省厚生労働省は、9月29日に開催した社会保障審議会医療保険部会で、「マイナ保険証」の利用率が4ヵ月連続で減少し、8月時点で4.7%にとどまったことを明らかにした。健康保険証の廃止が2024年秋に迫る中、トラブルが続出しており、同省は危機感を募らせている。とくに、マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い、医療機関での窓口での医療費自己負担割合が誤表示される事例が全国で5,695件確認された。これらは、データ入力のミスやシステム上の問題が原因とされている。厚労省は、誤表示の再発防止のため、事務処理のマニュアルの見直しやシステムの改修を進めている。また、マイナ保険証の利用が進まない理由として、情報の紐付けの誤りやトラブル、利用メリットの認知不足などが関係しているとの認識が示された。参考1)オンライン資格確認等について(厚労省)2)「マイナ保険証」の利用率は5%弱 4カ月連続減少 厚労省は危機感(朝日新聞)3)マイナ保険証、利用率が下がり続けて5%割れ…「不安が払拭されていない証左」(東京新聞)4)“医療費負担割合の誤表示 全国で5700件近く確認” 厚生労働省(NHK)5.せき止め・去痰薬の供給逼迫、医療機関に最小限の処方を求める/厚労省厚生労働省は、新型コロナウイルスならびにインフルエンザの感染拡大を受け、せき止め薬や痰を取り除く薬の供給が不足しているため、医療機関や薬局に対して、処方を最小限に抑え、鎮咳薬や去痰薬について過剰な発注を避けるよう9月29日に全国の自治体や医師会を通して通知を発出した。具体的には、患者への薬の処方日数を最も短くとどめること、そして、薬の入手が難しい場合には、系列店や地域間で連携し、過剰な発注を控えるよう指示されている。背景には、2020年末に始まった後発薬メーカーの不祥事や業務停止命令などが影響し、一部の薬の生産量が低下していることが挙げられる。現在、主なせき止め薬の生産量は、新型コロナ流行前と比較して約85%まで減少しており、去痰薬の供給も不安定な状態が続いている。厚労省は、状況の早急な改善は難しいとして、薬の供給不足に関する相談窓口を設けるとともに、引き続き適切な対応を求めることを強調している。参考1)鎮咳薬(咳止め)・去痰薬の在庫逼迫に伴う協力依頼(厚労省)2)せき止め薬足りない 処方「最小限に」 コロナで減産 厚労省が通知(朝日新聞)3)せき止めなど一部の薬 入手難しく“有効活用を” 厚労省が通知(NHK)4)せき止め薬・痰切り薬「必要最小限の処方を」…コロナやインフル感染拡大のたびに供給不足(読売新聞)6.県立5病院で医師の違法残業続出、県が働き方改革のプロジェクトチームを設置/兵庫県兵庫県立の5つの病院が医師に対して労使協定の上限を超える時間外労働をさせていた問題で、労働基準監督署から是正勧告を受けていることが明らかとなった。とくに、兵庫県災害医療センター(神戸市)では、2017年11月に勤務していた外科医師の残業時間が労使協定で定める月150時間を超える152時間だったことが確認された。さらに、神戸新聞社の情報公開請求により、西宮病院や尼崎総合医療センター、加古川医療センター、淡路医療センターなどの医師も労使協定を大幅に超える残業をしていたことが判明している。兵庫県では、甲南医療センターで26歳の専攻医が過労自殺した事件もあり、この問題を受け、斎藤元彦知事は医師の働き方改革に向けたプロジェクトチームを設置するよう指示。プロジェクトチームは時間外労働の要因を分析し、来年4月までに結果を取りまとめる予定である。参考1)県災害医療センター医師も違法残業 労基署の是正勧告は兵庫県立5病院に(神戸新聞)2)医師の働き方改革へ、兵庫県がプロジェクトチーム設置 県立5病院の違法残業、要因分析(同)3)県立病院医師の長時間労働 プロジェクトチームで改善策協議へ(NHK)

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蘇生後呼吸管理でのPaCO2のターゲットはどこに置くか?(解説:香坂俊氏)

 「心肺蘇生の現場はドラマに溢れている…」などと思われがちだが、実は1から10までかなりプロトコールがはっきりと決められており、現代医療であまりそこに情緒が介在する余地はない。カギは低酸素性脳損傷(hypoxic brain injury)をいかに防ぐかというところであり、その思想にのっとりABCのうちのCが優先され、ACLSの手順も細かく決められ、低体温療法など蘇生後のケアも規定される。 しかし、蘇生後の「呼吸管理」についてはどうだろうか?この領域はいまだに解明されていない側面が多い。たとえば、蘇生後のPaCO2の目標値についてもはっきりとした規定はなされておらず、現時点でのガイドラインで推奨されているのは70~100mmHgあるいは酸素飽和度94~98%を目指す、というかなり広いターゲットが設定されている。 今回のTAME試験では、PaCO2の目標値の設定に関してランダム化が行われた。院外の蘇生後の患者1,700例を対象に、軽度のHypercapniaをターゲットとする群(50~55 mmHg)と正常PaCO2(35~45mmHg)にランダム化が行われ、6ヵ月後の神経学的転帰が比較されたが、軽度Hypercapnia群と正常PaCO2群で、ほとんど差は認められなかった(P値は0.76)。この試験の結果からどういった意味を見出すか? 先に述べたとおり、心肺蘇生後の患者管理においては、すでに高度に洗練されたプロトコールが存在し、ガイドラインも提供されている。今回のTAME試験の結果は、これらに大幅な変更をもたらすものではない。しかし、蘇生後管理はあまりミスが許容されない分野であり、呼吸管理で無理にHypercapniaの方向に持っていく必要がない、ということが示されたことは、かなり現場の助けとなるのではないだろうか(注意を向けなくてはならないことが1つ減れば、別のことに注意を向けられるようになる)。ただ、このTAME試験は、並行して低体温療法のランダム化も実施されており、もしかすると、そこに隠れた交互作用があったかもしれず、また、かなり自由度の高い試験プロトコールであったため、かなり現場判断が介在する余地があった(頭蓋内圧のモニターも全例で実施されていなかった)。この辺りは、試験の解釈に注意を要する点となるだろう。

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日焼けの予防(2)【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q86

日焼けの予防(2)Q86前回、水疱を伴う日焼けの30代の男性に日焼け止め使用の指導を行った。後日、日焼け止めをどれぐらいの頻度で塗るべきかなど、質問してきた。日焼け止めの塗り方はどのように指導したら良いだろうか?

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ようこそ! 産業医の奥深き世界へ【実践!産業医のしごと】

ビジネスパーソンの健康を支える存在、それが産業医です。普段の診察室とは一線を画し、企業の現場で働く産業医にフォーカスした連載がスタートします。すでに産業医としてご活躍の方、これから産業医を目指す方へ向けて、「産業医の奥深き世界」や魅力的な産業医の働き方について、実際に現場で遭遇するエピソードを交えながらお伝えします。また、産業医の基本や実務として求められるスキルだけではなく、なかなか聞けない産業医の本音や気になる報酬の裏側にも迫ります。本連載では、読むことで産業医の理解を深められる内容を、楽しく真面目にお届けします!この連載では、以下の5つのカテゴリーに大きく分けて情報を発信していきます。1. 基本編/産業医のなり方、仕事の獲得法、面接のコツ…産業医を始めるためには、押さえておかなければならない「基本」があります。基本編では、臨床医との違いや産業医としてのスタンスについて、また初回の企業訪問をどう乗り切ればよいのかなどについて解説します。さらに「1社目の壁」といわれる、初めての産業医契約を獲得するためのノウハウや、企業が産業医に何を期待しているのか、採用面接での受け答えのコツなども解説します。2. 「企業・人事との付き合い方」編/トラブル回避法、心構え・スタンス…臨床医は患者と医師というシンプルな関係ですが、産業医は従業員やその上司、人事担当者など、複数のステークホルダーと関わることになります。独立性や中立性が重要だとされる産業医ですが、実際に産業医を始めてみると、どのようなスタンスで企業や人事との距離を保つべきか悩まれる方も多いでしょう。近年は、産業医が裁判で訴えられるような例もあり、関わり方を間違えると、会社や従業員のトラブルに巻き込まれかねません。このカテゴリーでは、産業医としての心構えやスタンスについて解説します。また、産業医の役割とは何か、企業が産業医に何を求めているのかなど、産業医に期待されることを整理します。3. 実務編/メンタルヘルス不調者への対応、健康診断の分析、職場巡視…企業にとって産業医は、予防活動を通じて組織の健康リスクを低減してくれる頼もしい存在です。しかし、その業務は複雑で、メンタルヘルス不調者への対応から健康診断の分析、職場巡視や安全衛生委員会の出席、就業上の措置から健康経営のアドバイスまで、多岐にわたります。また有害業務のある職場では、普段の医療とはかけ離れたことでも産業医の意見が求められる場合があります。産業医としてコミットできる時間が限られる中で結果を残すためには、各テーマに対して押さえておかなければならないポイントがあります。実務に即した面からの要点を解説していきますので、産業医としての活動を始めるにあたって、ぜひ読んでいただきたいカテゴリーです。4. 事例編/よくあるケースに対応する思考法、スキルアップ術…産業医としてよく遭遇する「困った事例」をテーマに、実際の事例解決のプロセスを論じていきます。産業医に求められる大事なスキルの1つに、「職場の課題を解決へつなげられる力」があります。たとえば、メンタルヘルス不調に関する事例では、対応だけでなく、職場における健康問題への具体的な提案や、効果的な健康プログラムの立案・実施の検討なども、産業医としての活動の中で必要となる場面が必ずあるでしょう。産業医として取り組むべき課題の解決に向けた思考法も含めて、産業医としてのスキルアップに役立つ内容を掘り下げてお届けします。5. 特別編/法人の設立法、専属と嘱託、気になる報酬…産業医と臨床医は、働き方が大きく違います。たとえば、臨床医のアルバイトは給与として支払われますが、産業医ではマイクロ法人を設立し、顧客と契約することも一般的です。産業医として法人を設立する方法や契約書の作成方法などは、教科書を探しても知ることがない情報でしょう。ほかにも、専属産業医と嘱託産業医の違いは何なのか、産業医の報酬相場はどの程度なのかなど、産業医の研修会などでもなかなか知り得ない話もお届けしたいと思います。また、産業医は医局のような指導体制がないことから、キャリアパスのつくり方や困ったことを聞けるネットワークづくりも重要です。この特別編の中では、教科書を探しても書かれていない、しかし産業医として活動するうえで知っておくと得する情報をお届けします。産業医は企業の成長と社員の健康に欠かせない存在です。具体的に知られていない産業医の仕事を知れば、あなたもその仲間入りをしたくなるはず! この連載が、皆さまの産業医としてのスキルアップに少しでも役立てば幸いです。魅力的で実践的な内容をお届けするために、全力で取り組んでいきます。次回にまたお会いしましょう。

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HER3-DXd、EGFR-TKIおよび化療耐性のEGFR陽性NSCLCに良好な抗腫瘍活性(HERTHENA-Lung01)/WCLC2023

 抗HER3抗体薬物複合体patritumab deruxtecan(HER3-DXd)のEGFR-TKI、プラチナ化学療法耐性のEGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する有効性が発表された。 EGFR‐TKIはEGFR変異のある進行期NSCLCの標準治療であるが、最終的に耐性が発現する。EGFR‐TKI耐性後はプラチナベースの化学療法が用いられるが、その効果は限定的である。 HER3を標的とした抗体薬物複合体(ADC)であるHER3-DXdは、第I相結果でEGFR‐TKIに対する多様な耐性機構を持つEGFR変異陽性NSCLCにおいて、管理可能な安全性と抗腫瘍活性が示されている。 世界肺学会(WCLC2023)では、EGFR‐TKI療法およびプラチナ化学療法後のEGFR変異陽性NSCLC患者に対する、HER3-DXdの第II相HERTHENA-Lung01試験の結果を、米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのHelena A. Yu氏が発表した。対象:既治療の進行期EGFR変異陽性NSCLC患者(無症状の脳転移患者も含む)介入:HER3-DXd固定用量(5.6mg/kg)3週ごと(226例)、HER3-DXd用量漸増3週ごと(51例)評価項目:[主要評価項目]盲検下独立中央判定(BICR)による確定奏効率(confirmed ORR)[副次評価項目]BICRによる奏効期間(DOR)今回の発表は、固定用量群の有効性と安全性である。 主な結果は以下のとおり。・有効性追跡期間中央値は18.9ヵ月、安全性解析対象集団の治療期間中央値は5.5ヵ月であった。・ベースラインで、脳転移例32%、肝転移例33%が含まれた。・前治療歴(ライン数)は2ラインが26%、2ライン超が73%であった。・confirmed ORRは、全症例で29.8%、第3世代EGFR-TKI耐性例で29.2%、病勢コントロール率(DCR)はそれぞれ73.8%と72.7%であった。・DOR中央値は、全症例、第3世代EGFR-TKI耐性例ともに6.4ヵ月であった。・PFS中央値は、全症例、第3世代EGFR-TKI耐性例ともに5.5ヵ月であった。・OS中央値は、全症例、第3世代EGFR-TKI耐性例ともに11.9ヵ月であった。・頭蓋内confirmed ORRは33.3%、DCRは76.7%であった。・治療下で発現した有害事象(TEAE)の発現は全Gradeで99.6%(治療中断7.1%、減量21.3%)、Grade3以上は64.9%であった。頻度の高いTEAEは悪心(66%)、血小板減少(44%)、食欲不振(42%)などであった。・治療関連ILDの発現は5.3%であった。 Yu氏らは、HER3-DXdはEGFR‐TKIおよびプラチナベース化学療法で進行したEGFR変異NSCLC患者にとって有望な治療法であると結論付けた。

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豆乳の摂取と認知症リスク低下との関連が認められた

 これまでの研究において、ミルク(milk)の摂取は認知機能低下を予防可能であるかが調査されてきた。しかし、その結果は一貫していない。その理由として、これまで研究の多くは、ミルクそれぞれの役割を無視していることが重要なポイントであると考えられる。そこで、中国・中山大学のZhenhong Deng氏らは、各種ミルクの摂取と認知症リスクとの関連を調査した。その結果、豆乳(soy milk)の摂取と認知症(とくに非血管性認知症)リスク低下との関連が認められた。Clinical Nutrition誌2023年8月30日号の報告。豆乳摂取者はすべての原因による認知症リスクが低かった 英国バイオバンクのデータベースより、ベースライン時に認知機能低下が認められなかった参加者を対象に大規模コホート研究を実施した。ミルクの主な種類(全乳、無脂肪牛乳、豆乳、その他の牛乳、ミルク摂取なし)は、ベースライン時に自己報告により収集した。主要アウトカムはすべての原因による認知症とした。アルツハイマー病および血管性認知症を副次的アウトカムに含めた。 豆乳ほか各種ミルクの摂取と認知症リスクとの関連を調査した主な結果は以下のとおり。・参加者30万7,271人(平均年齢:56.3±8.1歳)のうち、フォローアップ期間中(中央値:12.3年)にすべての原因による認知症を発症した人は、3,789人(1.2%)であった。・潜在的な交絡因子で調整した後、ミルク摂取なしの人と比較し、豆乳摂取者のみにおいて、すべての原因による認知症リスクの有意な低下が認められた(ハザード比[HR]:0.69、95%信頼区間[CI]:0.54~0.90)。・豆乳の非摂取者(全乳、無脂肪牛乳、その他の牛乳)と比較した場合でも、豆乳摂取者は、すべての原因による認知症リスクが低かった(HR:0.76、95%CI:0.63~0.92)。なお、認知症の遺伝的リスクとの相互作用は認められなかった(p for interaction=0.15)・豆乳摂取者は、アルツハイマー病リスクが低かったが(HR:0.70、95%CI:0.51~0.94、p=0.02)、血管性認知症リスクとの有意な関連は認められなかった(HR:0.72、95%CI:0.47~1.12、p=0.14)。・豆乳の摂取量や頻度との関連性を明らかにするためにも、さらなる研究が求められる。

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新型コロナBA.2.86「ピロラ」、きわめて高い免疫回避能/東大医科研

 2023年9月時点、新型コロナウイルスの変異株は、オミクロン株XBB系統のEG.5.1が世界的に優勢となっている。それと並行して、XBB系統とは異なり、BA.2の子孫株のBA.2.86(通称:ピロラ)が8月中旬に世界の複数の地域で検出され、9月下旬時点で、主に南アフリカにおいて拡大し、英国やヨーロッパでも広がりつつある。ピロラは、BA.2と比較して、スパイクタンパク質に30ヵ所以上の変異が認められる。世界保健機構(WHO)は、ピロラを「監視下の変異株(VUM)」に指定した。東京大学医科学研究所の佐藤 佳氏らの研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan(G2P-Japan)」は、ピロラの流行拡大のリスク、ワクチンやモノクローナル抗体薬の効果を検証し、その結果がThe Lancet Infectious Diseases誌オンライン版2023年9月18日号に掲載された。ピロラは最も中和抗体に対する抵抗性を高めた変異株の1つ 本研究では、デンマークにおける2023年9月4日までのウイルスゲノム疫学調査情報が用いられた。同国ではEG.5.1を含む複数のXBB亜型が共存し、ピロラも複数検出されている。本疫学データを基に、ヒト集団内におけるピロラの実効再生産数を推定した。実効再生産数は、特定の状況下において、1人の感染者が生み出す2次感染者数の平均で、本研究では変異株間の流行拡大能力の比較の指標として用いた。 未感染のワクチン接種者におけるウイルスの中和抗体回避能を評価するために、新型コロナワクチンを接種した人の血清(起源株対応1価ワクチン×3回/起源株対応1価ワクチン×4回/BA.1対応2価ワクチン追加接種/BA.4-5対応2価ワクチン追加接種)を用いて中和アッセイを行った。同じく、ブレークスルー感染者におけるウイルスの中和抗体回避能を評価するために、ワクチンを2回接種し2週間以上経過してXBBに感染した人の血清(XBBブレークスルー感染血清)を用いた。また、4種のモノクローナル抗体薬(ベブテロビマブ、ソトロビマブ、シルガビマブ、チキサゲビマブ)の効果を検証した。 ピロラの流行拡大のリスク、ワクチンやモノクローナル抗体薬の効果を検証した主な結果は以下のとおり。・ピロラの有効再生産数は、XBB.1.5よりも1.29倍高かった(95%ベイズ信頼区間[BCI]:1.17~1.47)。なお、利用可能なBA.2.86配列の数が少ないため、この推定にはかなりの不確実性があった。・ピロラの有効再生産数がEG.5.1の有効再生産数を上回る推定事後確率は0.901であり、今後ピロラが流行株の1つになる可能性が示された。・ピロラは、起源株、BA.1対応2価、BA.4-5対応2価のいずれのワクチン接種によって誘導される中和抗体に対してもきわめて強い抵抗性を示し、ワクチンの効果はほとんど認められなかった。抵抗性の強さはEG.5.1と同程度だった。・XBBブレークスルー感染血清を用いた中和アッセイでは、ピロラに対する50%中和力価は、EG.5.1に対するものよりも有意に(1.6倍)低かった。・ピロラの祖先株であるBA.2に対して中和活性が認められる4種類の抗体薬(ベブテロビマブ、ソトロビマブ、シルガビマブ、チキサゲビマブ)は、ピロラに対していずれも中和活性が認められなかった。 ピロラはこれまでの変異株の中で最も中和抗体に対する抵抗性を高めた変異株の1つであることが明らかになった。研究グループは本結果について、今後全世界に拡大していくことが懸念されており、さらに現状の抗体薬による感染防御の有効性も低いことが予想されるため、有効な感染対策を講じることが肝要だと述べている。

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緊急虫垂切除の穿孔・合併症リスク、8h vs.24h/Lancet

 虫垂炎の標準治療は虫垂切除術とされ、院内での待機時間が長くなるほど穿孔や合併症のリスクが高まると考えられている。フィンランド・ヘルシンキ大学のKaroliina Jalava氏らは「PERFECT試験」において、急性単純性虫垂炎が疑われる患者では、8時間以内の虫垂切除術と比較して24時間以内の虫垂切除術は、虫垂穿孔のリスクが高くなく、術後の合併症の発生率も増加しないことを示した。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2023年9月14日号に掲載された。フィンランドとノルウェーの非劣性試験 PERFECT試験は、フィンランドの2つの病院とノルウェーの1つの病院で実施された非盲検無作為化対照比較非劣性試験であり、2020年5月~2022年12月に参加者の適格性の評価を行った(Finnish Medical Foundationなどの助成を受けた)。 対象は、年齢18歳以上、急性虫垂炎と診断され、緊急虫垂切除術が予定されている患者であった。複雑性虫垂炎を除外するために、症状が3日以上持続している患者では画像診断が推奨された。 被験者を、8時間以内または24時間以内に虫垂切除術を施行する群に無作為に割り付けた。 主要アウトカムは、手術中に診断された穿孔性虫垂炎(米国外傷外科学会[AAST]のグレード3~5)とし、intention to treat解析を行った。非劣性マージンは5%であった。 1,803例を解析に含めた。8時間以内群に907例(年齢中央値35歳[四分位範囲[IQR]:28~46]、男性57%)、24時間以内群に896例(35歳[28~47]、53%)を割り付けた。手術部位感染の頻度も同程度 無作為化から手術開始までの時間中央値は、8時間以内群が6時間(IQR:3~10)、24時間以内群が14時間(8~20)(群間差8時間)で、入院期間も8時間以内群で8時間短かった。24時間以内群の24%が8時間以内に手術を受けた。待機時間中に、8時間以内群の51%、24時間以内群の48%が抗菌薬の投与を受けた。 穿孔性虫垂炎は、8時間以内群の8%(77/907例)、24時間以内群の9%(81/896例)で発生し(絶対群間リスク差:0.6%、95%信頼区間[CI]:-2.1~3.2、p=0.68、リスク比:1.065、95%CI :0.790~1.435)、24時間以内群の8時間以内群に対する非劣性が示された。 30日以内の合併症の発生率(8時間以内群7%[66/907例]vs.24時間以内群6%[56/896例]、群間差:-1.0%、95%CI:-3.3~1.3、p=0.39)には有意な差はなく、手術部位感染(3%[24例]vs.2%[22例]、-0.2%、-1.6~1.3、p=0.80)の頻度も両群で同程度だった。手術部位感染による経皮的ドレナージまたは再手術は、それぞれ1%(6例)、1%(8例)で要した。追跡期間中に死亡例はなかった。 著者は、「これらの知見により、虫垂切除術のスケジューリングが容易になる可能性がある。また、たとえば、虫垂切除術を夜間から日中に延期することで、他の緊急手術のための医療資源の確保につながるだろう」としている。

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小児低悪性度神経膠腫の1次治療、ダブラフェニブ+トラメチニブが有効か/NEJM

 BRAF V600変異陽性の小児低悪性度神経膠腫患者の1次治療において、標準化学療法と比較してダブラフェニブ(BRAF V600変異を標的とする選択的阻害薬)とトラメチニブ(MEK1/2阻害薬)の併用は、奏効割合と無増悪生存期間(PFS)が有意に優れ、安全性プロファイルも良好であることが、カナダ・トロント大学のEric Bouffet氏らの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌2023年9月21日号で報告された。20ヵ国の無作為化第II相試験 本研究は、日本を含む20ヵ国58施設で実施された非盲検無作為化第II相試験であり、2018年9月~2020年12月の期間に参加者の無作為化を行った(Novartisの助成を受けた)。 対象は、年齢1~17歳で、BRAF V600変異陽性の低悪性度神経膠腫と診断され、Response Assessment in Neuro-Oncology(RANO)の判定基準を用いた中央判定で測定可能病変を確認した未治療の患者であった。 これらの患者を、ダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法または標準化学療法(カルボプラチン+ビンクリスチン)を施行する群に、2対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、RANO判定基準による全奏効(完全奏効+部分奏効)であった。 110例を登録し、ダブラフェニブ+トラメチニブ群に73例(年齢中央値10歳[範囲:1~17]、男児40%)、化学療法群に37例(8歳[1~17]、41%)を割り付けた。早期のBRAF V600変異の分子検査が重要 追跡期間中央値18.9ヵ月の時点で、全奏効が得られた患者の割合は、化学療法群が11%(4/37例、完全奏効1例)であったのに対し、ダブラフェニブ+トラメチニブ群は47%(34/73例、完全奏効2例)と有意に優れた(リスク比:4.31、95%信頼区間[CI]:1.70~11.20、p<0.001)。 臨床的有用率(完全奏効+部分奏効+24週以上持続する安定)は、化学療法群の46%(17/37例)に比べ、ダブラフェニブ+トラメチニブ群は86%(63/73例)であり、有意に良好だった(リスク比:1.88、95%CI:1.30~2.70、p<0.001)。また、奏効期間中央値は、ダブラフェニブ+トラメチニブ群が20.3ヵ月(95%CI:12.0~評価不能[NE])、化学療法群はNE(6.6~NE)であった。 PFS中央値も、ダブラフェニブ+トラメチニブ群で有意に延長した(20.1ヵ月vs.7.4ヵ月、ハザード比[HR]:0.31、95%CI:0.17~0.55、p<0.001)。1年無増悪生存率は、ダブラフェニブ+トラメチニブ群が67%(95%CI:53~77)、化学療法群は26%(95%CI:10~46)だった。 Grade3以上の有害事象の発生率は、ダブラフェニブ+トラメチニブ群で低かった(47% vs.94%)。化学療法群に比べダブラフェニブ+トラメチニブ群で頻度の高かった有害事象として、発熱(68% vs.18%)、頭痛(47% vs.27%)がみられた。また、用量調節または投与中断の原因となった有害事象の頻度は両群で同程度だった(79% vs.79%)。 著者は、「全体として、これらの知見は、小児の低悪性度神経膠腫におけるBRAF V600 変異の有無を判定するための早期の分子検査の価値を示すものである」としている。

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第179回 レカネマブで治療可能な患者数、独自試算してみると…

ついに9月25日、アルツハイマー病(以下、AD)を適応症とする抗アミロイドβ抗体薬のレカネマブ(商品名:レケンビ)が承認された。ADを適応症とする薬剤が承認されたのは2011年以来、12年ぶりのことだ。ただ、何度かこちらで書いているように、この薬をどのように使っていくかは大きな課題である。すでに9月27日に開催された中央社会保険医療協議会では、この薬剤を巡る薬価算定の方針に関する議論が始まり、やや緊迫感が漂う情勢だ。一足先に承認されたアメリカでの年間薬剤費は約390万円(9月28日時点の為替レートによる)。ADは患者数だけで見れば、生活習慣病並みの非常に巨大な規模。一体、どれだけの患者が投与対象になるのだろう? ここで極めてざっくりとした数字を考えてみたいと思う。まず、ご存じのように、レカネマブは軽度認知障害(以下、MCI)、軽度ADといった早期のADが対象である。現・九州大学医学研究院 衛生・公衆衛生学分野教授の二宮 利治氏らが2014年に行った「厚生労働科学研究費補助金(厚生労働科学特別研究事業)日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」によれば、各年齢層の認知症有病率が 2012 年以降も一定であると仮定した場合、ADの患者数は、2025年に466 万人と推計されている。もちろんこれには軽度から高度までのすべての重症度を含む。同研究の推計によると、2025年時点で軽度認知症が占める割合は全体の41%。これを機械的にADにも当てはめると、その患者数は191万人となる。認知症患者の受診率は約7割と言われているので、これまた機械的に当てはめると、軽度AD患者のうち134万人が受診していることになる。もっとも軽度の場合は「歳のせい」で片付けて受診していないケースもまだあると考えられ、実際の受診者はこれよりも少なくなるだろう。とりわけ独居の場合はこの傾向が強いと考えられる。ここでさらに軽度ADの独居高齢者は、症状に気付きにくく、ほぼ受診はしないという仮定を置く。2019年の国民生活基礎調査によると、高齢者世帯の独居率が49.5%であり、これを加味すると、軽度ADの受診者は67万人になる。では、このうちの一体どれだけの人がレカネマブの処方を望むだろうか? 日本での薬価決定はこれからだが、アメリカの薬価をベースに考えるならば、3割負担ならば月間約10万円、70~75歳の2割負担ならば約7万円、75歳以上の1割負担ならば約3万円。もっとも隔週で通院し、高額な薬剤費を払うという前提では、患者自身や家族も相当程度コストパフォーマンスを意識するだろう。まず、実際に処方を検討するのは70歳前後が中心と考えるのが妥当な線ではないだろうか。そこで、レカネマブの処方を検討する層の月当たりの自己負担額を2割7万円と仮定する。総務省統計局によると、高齢者の家計に占める平均の保健・医療支出割合は約6%。裏を返せば、医療などにかけるお金が6%程度に収まるならば、高齢者では家計がなんとか回せるとも言える。そうなると単純に月収100万円程度、すなわち年収1,200万円以上はないと、レカネマブには手が届かない。もっとも軽度AD患者で年収1,200万円も稼げる人はそうそういないはずだ。おそらくは最後に預貯金を崩す、子供が費用を肩代わりするとするのが現実ではないだろうか? 厚生労働省の国民生活基礎調査では、年収1,200万円以上の世帯は約7%であり、これを前述の67万人に適用すると4万7,000人にまで絞り込まれる。もっともこの数字は経済性の観点のみで、患者と家族にとって、思っている以上に負担が大きい「隔週通院」というファクターは織り込んでいない。さらにこの薬剤の場合、厚生労働省による「最適使用推進ガイドライン」が作成されることはほぼ必定。同ガイドラインでは、定性的な表現ながらも必ず施設基準が設定される。今回のレカネマブの場合、陽電子放出断層撮影(PET)とアミロイド関連画像異常(ARIA)をチェックするMRIの撮影と読影に熟達した施設であることが求められると予想する。そこで日本核医学会のPET 撮像施設認証を受けている施設を参照すると、28都道府県の70施設弱しかない。これらを総合した私なりのきわめて粗い試算をすれば、軽度AD患者(MCIは除く)のうち、直近でレカネマブの処方を受けられる候補対象は1~2万人程度。現実はどうなるか、2~3年後に答え合わせをしてみようと思う。

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世界中で大ヒット 実写版『ONE PIECE』【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第29回

私はドイツ語勉強のために、VPNに契約してドイツのNetflix番組を(たまに)視聴しております。VPNとはつまり仮想プライベートネットワークのことで、えーと、まあ、詳しいことはわからないです。とにかく、VPNに契約をしておくと、それを経由することで海外特有のサイトへ繋ぐことができます。具体的に言いますと、日本に居ると日本のNetflixしか視聴できないのですが、VPNを経由することでドイツのNetflixに接続することができるわけです。先日、Netflixで漫画『ONE PIECE』(著者:尾田 栄一郎/集英社、以下「ONE PIECE」)の実写版の配信が開始されましたが、配信したまさにその瞬間にドイツにおける視聴数ランキングで、ONE PIECEがNo.1になっていました。口コミで広まったなんてスピードではなく、明らかに「みんな待っていた」タイミングだったと思います。アニメ大好きロニーとの出会い日本のマンガ・アニメはドイツでも高い人気を誇っており、中でも『ドラゴンボール』(著者:鳥山 明/集英社)、『NARUTO -ナルト-』(著者:岸本 斉史/集英社)、『ONE PIECE』は、どんな田舎の本屋でも、必ず売っているくらいには有名です。ドイツで仲良しだったロニーです。ロニーとの出会いは、ドイツの中でもかなり田舎であるグライフスバルトで、道を歩いているときにいきなり声をかけられて、友達になりました。日本のアニメが大好きで、日本人の友人が欲しかったそうです。ロニーは、腕にONE PIECEのキャラクターのタトゥーを入れています。クオリティの低さにびっくりしました。「最初は自分で書いたの?」と思いました。しかし、もう彫っちゃった以上、後戻りできないことをディスるのはルール違反だろうと思い、「おー! すごくカッコいいね!」と嘘をついてしまいました。ちなみに彼の左腕には歪んだ顔のナルトと、腰にはひん曲がったかめはめ波を出す孫悟空が彫られていました。ロニー…なんて取り返しがつかないことをしちゃったんだ…。まあ、ダイエットして腰回りの肉が取れれば、かめはめ波くらいは真っ直ぐに直るかもしれないけど…。本人が気に入ってる以上、私が何かコメントするのは無粋だと思い、今もなお、タトゥーに対するコメントは差し控えさせてもらっています。そこにタトゥー入れるのか!久々にロニーにメールで「ONE PIECEがネトフリでトップだったね~」と送ってみたところ、「嬉しいからルフィのタトゥーを顔に作ろうと思っています」と日本語の返事が来ました。たぶん、彼の日本語はまだ十分ではなく、「きっと内容を間違えちゃったのだろう」と考えることにしました。「…ロニー、マジで顔だけはやめとけよ…」彫るなら、せめてもうちょっとクオリティの高いタトゥーにしろよ…。次に会うとき、ロニーの顔が今のままであることを祈ります。

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9月29日 世界心臓デー【今日は何の日?】

【9月29日 世界心臓デー】〔由来〕全世界で毎年1,750万人が心臓血管病を原因に亡くなっていることに鑑み、世界心臓連合が2000年より「世界ハートの日」を9月最終日曜日と定め、地球規模の心臓血管病予防キャンペーンを展開。その後、2011年から9月29日を「世界ハートの日」と制定し、この日を中心にフォーラムやイベントを各地で開催している。関連コンテンツ心不全の分類とそれぞれの治療法Update【心不全診療Up to Date】知っておきたい循環器科で使うSGLT2阻害薬【診療よろず相談TV】心不全の入院後30日死亡率、国の経済レベルで3~5倍/JAMA冠動脈疾患の一次予防に関する診療ガイドライン、11年ぶりに改訂/日本循環器学会死亡・CVリスクを低下させる食事法は?40試験のメタ解析/BMJ

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労働者の不眠症に対し認知行動療法は有効か?~メタ解析

 不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)は、第1選択の治療として推奨されているが、労働者の不眠症に対する有効性は、よくわかっていない。東京医科大学の高野 裕太氏らは、労働者の不眠症状のマネジメントにおけるCBT-Iの有効性を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Sleep Medicine Reviews誌2023年10月号の報告。 3つの電子データベース(PubMed、PsycINFO、Embase)より文献検索を行った。 主な結果は以下のとおり。・21件の研究をメタ解析に含めた。・全体としてCBT-Iは、対照群と比較し、不眠症状の有意な改善が認められた。 ●不眠症重症度(g=-0.91) ●入眠潜時不眠症重症度(g=-0.62) ●中途覚醒不眠症重症度(g=-0.60) ●早朝覚醒不眠症重症度(g=-0.58) ●睡眠効率不眠症重症度(g=0.71)・対照群と比較し、総睡眠時間の改善は認められなかった。・CBT-Iは、対照群と比較し、うつ症状(g=-0.37)、不安症状(g=-0.35)、疲労(g=-0.47)の有意な軽減が認められた。 著者らは、「私たちの研究結果は、CBT-Iは、Webベースおよび対面のいずれにおいても日中労働者の不眠症状のマネジメントに効果的な介入であることが示唆しているが、臨床的に意味のある改善が認められたのは対面でのCBT-Iのみであることに注意することが重要である。なお、交代勤務の労働者に対するCBT-Iの有効性は、判断できなかった」としている。

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小細胞肺がん、アテゾリズマブ+化学療法の5年生存率(IMpower133/IMbrella A)

 進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)に対するアテゾリズマブ+化学療法の1次治療による5年生存率は12%であると示された。 世界肺学会(WCLC2023)で、米国・ジョージタウン大学のStephen V. Liu氏らが発表した、第III相IMpower133試験と第IV相IMbrella A試験の統合解析で明らかになった。小細胞肺がんに対する免疫治療の長期生存データが示されたのは初めて。 既報では、化学療法単独治療によるES-SCLCの5年全生存(OS)率は約2%、OS中央値は約12ヵ月である1)。 IMbrella A試験は、オープンラベル非無作為化多施設長期観察試験。対象は、IMpower133試験におけるアテリズマブ+化学療法(カルボプラチン+エトポシド)群の中で、アテゾリズマブ継続または生存追跡が行われていた患者18例。 主な結果は以下のとおり。・患者の年齢中央値は60.5歳、65歳未満が77.8%であった。・アテゾリズマブ+化学療法群の観察期間中央値は59.4ヵ月であった。・IMpower133試験におけるOS中央値は、アテゾリズマブ+化学療法群12.3ヵ月、化学療法群10.3ヵ月であった。・IMbrella A試験におけるアテゾリズマブ+化学療法群の3年OS率は16%、5年OS率は12%であった。・IMbrella A試験でみられた重篤な有害事象は3例で下痢、肺炎、気胸であった。注目すべき有害事象(AE of special interest)として、Grade2の甲状腺機能低下症が1例発現している。 発表者は、アテゾリズマブ+化学療法のES-SCLCに対する5年の持続的な生存ベネフィットが示された、と述べている。

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