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高齢男性の筋肉量、食事摂取量に左右されず?

 地域在住高齢者の筋肉量の多寡と食事・栄養素摂取量の関係を、性別に検討した結果が報告された。女性で筋肉量の少ない人は食事摂取量が少ないが、男性はそのような差がないという。順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学の加賀英義氏らの研究によるもので、詳細は「BMC Geriatrics」に7月18日掲載された。著者らは、性差に配慮したサルコペニア予防戦略の必要性を指摘している。 高齢社会の進展とともにサルコペニア(筋肉量や筋力低下)対策が公衆衛生上の喫緊の課題となっている。筋肉量や筋力を高めるために、タンパク質を中心とする十分な栄養素摂取が推奨されているが、高齢者の筋肉量と栄養素摂取量の関連については不明点も残されている。そこで加賀氏らは、都市在住高齢者コホート研究である「文京ヘルススタディ」のベースラインデータを横断的に解析し、詳細な検討を行った。 解析対象は東京都文京区に住む65~84歳の高齢者1,618人(平均年齢73.1±5.4歳、男性42.0%)。生体インピーダンス法で測定した四肢骨格筋量を基に骨格筋量指数(SMI)を算出し、アジアのサルコペニア診断基準(男性は7.0kg/m2未満、女性は5.7kg/m2未満)に基づいて二分すると、男性の31.1%、女性の43.3%が低SMIと判定された。男性・女性ともに低SMI群は、年齢が高く、BMIが低値だった。ただし体脂肪率については、女性は低SMI群で低値だったが(29.6対32.7%、P<0.001)、男性は有意差がないという(24.3対24.6%、P=0.544)、性別による違いが認められた。 食事・栄養素摂取量は、簡易型自記式食事歴質問票で調査した。年齢、身長、体重、身体活動量で調整後、女性は低SMI群の方が、摂取エネルギー量と主要栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の摂取量が有意に少なく、また微量栄養素(ビタミン、ミネラル)についてもその多くで、低SMI群の摂取量が有意に少なかった。その一方、男性では、低SMI群と高SMI群とで摂取エネルギー量や主要栄養素の摂取量に有意差がなく、また大半の微量栄養素の摂取量も有意差がなかった(マンガンと銅のみ低SMI群で低値)。 食品の摂取量を比べた場合、男性は全ての食品群で差が観察されなかった。女性では、脂肪分の多い魚や豆腐、油揚げは低SMI群の摂取量が少なく、反対に小麦製品の摂取量は高SMI群の方が少なかった。 著者らは本研究が横断研究であるという限界点を挙げた上で、「都市在住高齢者の筋肉量の多寡と食事・栄養素摂取量の関係には性差が存在しており、サルコペニア予防のための栄養介入では性別を考慮する必要があるのではないか。女性に対しては摂取エネルギー量を全体的に増やすようにアドバイスすることが重要と考えられる」と結論付けている。他方、男性については低SMI群と高SMI群とで摂取エネルギー量および、ほぼ全ての栄養素・食品の摂取量に有意差が認められなかったため、「サルコペニアの予防法を探るさらなる研究が必要」としている。 なお、論文の考察では、男性において食事や栄養素の摂取量に差がないにもかかわらずSMIに差が生じるメカニズムとして、消化・吸収や体タンパク質の同化・異化の違いなどが関与している可能性が述べられている。また、有意水準未満ながら、低SMI群では米の摂取量が少ない一方でパンの摂取量が多く、さらに動物性タンパク質の摂取量も非有意ながら低SMI群で少なかったことなどが記されている。

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長期間のSU薬使用が低血糖の認識力の低下と関連

 SU薬が長期間処方されている2型糖尿病患者は、低血糖の認識力が低下した状態(impaired awareness of hypoglycemia;IAH)の頻度が高いとする研究結果が報告された。国立成功大学(台湾)のHsiang-Ju Cheng氏らの研究によるもので、詳細は「Annals of Family Medicine」の7・8月号に掲載された。 IAHに関する研究は一般的にインスリン使用者、特に1型糖尿病患者を対象に行われることが多いため、インスリン分泌促進薬(主としてSU薬)を使用中の2型糖尿病患者におけるIAHの実態は不明点が少なくない。これを背景としてCheng氏らは、台湾でインスリンまたはSU薬による治療を受けている2型糖尿病患者を対象として、薬剤の使用期間とIAHの有病率との関係を調査した。 薬局や診療所などを利用している2型糖尿病患者898人が研究登録された。このうちインスリン使用者が41.0%、SU薬使用者が65.1%であり、平均年齢は59.9±12.3歳、女性が50.7%、罹病期間14.0±9.8年だった。IAHの有無は、Goldらにより開発された質問票(Gold-TW基準)、およびClarkeらにより開発された質問票(Clarke-TW基準)の中国語版を用いて判定。そのほかに、社会人口統計学因子、治療歴、健康状態などの情報を収集し、多重ロジスティック回帰モデルにて、薬剤使用期間とIAHとの関係を検討した。 インスリン使用者におけるIAHの有病率は、Gold-TW基準では41.0%(95%信頼区間37.0~45.0)、Clarke-TW基準では28.2%(同24.6~31.8)であった。一方、SU薬使用者では同順に65.3%(60.4~70.2)、51.3%(46.2~56.4)であった。SU薬使用者では、使用期間が長いほど有病率が上昇していたが、インスリン使用者では反対に、使用期間が長いほど有病率が低下していた。 潜在的な交絡因子を調整後、5年以上のSU薬の使用は、IAHのオッズ比(OR)の有意な上昇と関連していた(Gold-TW基準でOR3.50〔2.39~5.13〕、Clarke-TW基準でOR3.06〔同2.11~4.44〕)。なお、定期的な血糖検査や眼底検査の施行は、インスリン使用者およびSU薬使用者の双方において、オッズ比の低下と関連していた。 著者らは、「2型糖尿病患者においてSU薬の使用期間の長さはIAHのリスク上昇と関連していた。一方で定期的な検査を受けている患者ではIAHのリスクが低いことが示され、医療モニタリングの遵守が有益な影響を及ぼす可能性のあることが示唆された」と総括。また、「インスリンとSU薬とでなぜIAHリスクが異なるのかという点を明らかにするとともに、2型糖尿病患者の低血糖認識力を改善するための介入法を確立するため、医師の治療方針とIAHリスクとの間にある因果関係を証明し得るデザインでの研究が必要とされる」と述べている。

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家庭用血圧計のカフのサイズは上腕囲に合っている?

 高血圧患者に対しては自宅での血圧モニタリングが推奨されているが、米国成人の約7%に当たる1700万人以上で、家庭用血圧計に付属のカフのサイズが上腕囲に合っていないため、血圧を正確に測定できていない可能性のあることが明らかになった。米ジョンズ・ホプキンス大学疫学分野の松下邦洋氏らによるこの研究結果は、米国心臓協会(AHA)のHypertension Scientific Sessions 2024(9月5〜8日、米シカゴ)で発表されるとともに、「Hypertension」に9月5日掲載された。 AHAによると、米国の成人のほぼ半数が高血圧と診断されている。コントロールされていない高血圧は、心筋梗塞、脳卒中、心不全などの発生リスクを高める。AHAは、高血圧患者に対して、家庭用血圧計による血圧の測定・記録を推奨しており、その際に使う血圧計は、手首で測るタイプよりも上腕で測るタイプの方が望ましいとの見解を示している。 今回の研究では、大手オンライン小売業者を通じて販売されている最も一般的な10種類の血圧計のカフの評価が行われた。それぞれの血圧計に付属のカフは、10種類中9種類が22〜42cmの上腕囲に、残る1種類は22〜40cmの上腕囲に対応するものだった。次いで、2015年から2020年の間の1万3,826人(平均年齢47歳)を対象とした米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いて、対象者の上腕囲を調べた。 その結果、米国成人の約7%に相当する1730万人において、カフのサイズが上腕囲と合っていないことが明らかになった。そのような人の大半(米国成人の6.4%に相当する1650万人)は上腕囲が42cmを超えていた。また、カフのサイズが上腕囲と合っていなかった人は、黒人で特に多かった(黒人12%、白人7%、ヒスパニック系5%)。松下氏は、「黒人の成人での高血圧罹患率はもともと高めな上に、今も上昇傾向にあることを考えると、このカフサイズにおける不公平は特に懸念すべきことだ」とAHAのニュースリリースの中で述べている。 研究グループは、一部のメーカーは追加のカフサイズを提供しているものの、それを手に入れるためには余分な費用がかかると指摘する。松下氏は、「公平性を高めるために、家庭用血圧計のメーカーは、上腕囲が42cmを超える人でも測定できる血圧計の開発と手頃な価格での販売を優先すべきだ。また医療従事者も、家庭用血圧計を購入する際に患者が適切なカフサイズを選択できるよう、患者の上腕囲を測定するべきだ。機器設計におけるサイズの不公平に対処することは、高血圧の診断・管理の質と公平性にとって非常に重要だ」と主張する。 本研究には関与していない、米チューレーン大学公衆衛生・熱帯医学分野のPaul Whelton氏は、「この研究は、高血圧患者にとって実用的な情報を提供している」と話す。同氏は、「サイズの合わないカフの使用は、血圧測定中に予測可能な誤差が生じる重要な原因の一つだ」と指摘する。 Whelton氏は本研究で、カフのサイズが小さ過ぎた例(1650万例)の方が大き過ぎた例(80万例)よりも圧倒的に多かったことに言及し、「これは、標準的なサイズのカフを使用すると、高血圧を過小評価するよりも過大評価する可能性の方がはるかに高いことを意味する。最善の解決策は、さまざまなサイズのカフを用意して、患者が自分に適したサイズのカフを選択できるようにすることだ」と述べている。 なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものと見なされる。

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後発品使用(調剤)加算の特例措置、7回目の延長へ【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第139回

まだまだ後発医薬品の流通が適正化されません。2024年9月24日付事務連絡「後発医薬品の出荷停止等を踏まえた診療報酬上の臨時的な取扱いについて」が出され、いわゆる後発医薬品使用(調剤)体制加算などにおける臨時的な取り扱いが半年間延長されました。後発医薬品の出荷停止等を踏まえた診療報酬上の臨時的な取扱いについて(抜粋)一部の供給停止品目と同一成分・同一投与形態の医薬品について、後発医薬品の使用(調剤)割合を算出する際に除外しても差し支えないものとする。2025年3月31日を終期とする。除外対象となる医薬品は102成分825品目。この通知は半年ごとに出されており、もう7回目になります。もうそんなになるのか…と遠い目をしている人も少なくないでしょう。後発医薬品製造会社である小林化工(現在は業を廃止)のGMP違反が発覚したのが2020年末で、後発医薬品の欠品や出荷調整などの供給不安が薬局運営に影を落とし始めたのが2021年春ごろでした。そのような状況を受け、2021年9月21日に最初の通知が出され、一部の供給停止品目と同一成分・同一投与形態の医薬品は、後発医薬品の使用(調剤)割合を算出する際に除外してもよいとされました。新たな通知を出すことでこの臨時的な取り扱いを半年間延ばし続けています。もう3年以上もこの通知が出続けているということは、後発医薬品の在庫が足りず、薬局において在庫を確保する負担がゆうに3年以上かかり続けているということです。そろそろいい加減にしてくれよと言いたくなります。一番大変だったときと比べると少しは改善している気もしますが、来年の3月末までに解消している気はしないので、また半年延長になるんでしょ…という半ばあきらめの予測をせざるを得ません。一方で、10月から選定療養が始まりました。後発医薬品のある先発医薬品(いわゆる長期収載品)を希望した場合、その後発医薬品の差額の4分の1相当を患者さんが自己負担する仕組みです。長期収載品を希望する理由は人それぞれですが、患者さんの中には「なんとなく安全そうだから」というざっくりとしたイメージから希望している人も少なくなく、「では、差額を頂戴します」と言われると「じゃあ後発医薬品で」となることは安易に想像できます。結果として後発医薬品の使用割合がさらに上がり、後発医薬品の在庫調達問題はより厳しくなることは間違いないでしょう。また半年後にしれっと延長の通知が出るのか、何か根本的に改善されるような一手が打たれるのか。後者を期待しながら、日々の在庫調達に励むしかないのかな…と思うところです。

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10月8日 骨と関節の日【今日は何の日?】

【10月8日 骨と関節の日】〔由来〕ホネの「ホ」の文字が「十と八」に分かれ、10月8日が「体育の日」に近いことから、骨の健康にふさわしい季節として1999(平成11)年に日本整形外科学会が制定。「骨と関節の日」制定の目的は、整形外科の医療内容の理解の啓発、骨と関節を中心とした運動器官の健康がどれだけ健康維持に大切かを社会に認知してもらうこと。この日を中心にさまざまな行事が全国で行われている。関連コンテンツ関節痛への対応【日常診療アップグレード】骨折多発地帯はどこ?【患者説明用スライド】植物ベースの食事、内容で骨折リスクは変わるか?20代より身長4cm以上低下、椎体骨折を疑う/日本整形外科学会過去1年に転倒、骨折リスクがより高いのは男性?女性?

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英語で「触知可能です」は?【1分★医療英語】第151回

第151回 英語で「触知可能です」は?《例文1》Palpable cervical lymph nodes were found on physical exam.(身体診察で触知可能な頸部リンパ節が見付かりました)《例文2》Left supraclavicular lymph node was palpable, and we should discuss this case further.(触知可能な左鎖骨上リンパ節があり、この症例についてさらに検討する必要があります)《解説》今回は身体診察の所見の表現方法を解説します。「触知可能である」は形容詞の“palpable”という単語で表現します。動詞に“-able”と語尾に付けることで「~が可能である」という意味の形容詞になります。今回の場合、“palpate”(触診する)という動詞に“-able”を付けることで“palpable”、「触知可能である」という意味になるわけです。このように“-able”を語尾に付けることで動詞から変化した形容詞はほかにも多くあります。たとえば、“movable”は「可動性がある」という形容詞ですが、こちらも動詞の“move”(動く)に“-able”を付けた形です。文章にすると、“The lymph node is movable.”(このリンパ節は可動性があります)といった表現になります。実際の医療の場面でも使えますね。“lymph node(s)”という単語は「リンパ節」という意味です。せっかくですので、主要なリンパ節の英語表現も挙げておきましょう。cervical lymph nodes頸部リンパ節axillary lymph nodes腋窩リンパ節inguinal lymph nodes鼠径リンパ節mediastinal lymph nodes縦隔リンパ節supraclavicular lymph nodes鎖骨上リンパ節ぜひ、リンパ節とそれに付随する所見の表現方法を覚えてください。講師紹介

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肺がん診療のリアル

肺がん診療の現在(リアル)がわかる! 肺がん診療が面白くなる!!呼吸器専門医・がん治療認定医である経験豊富な著者が実際に肺がん患者さんに対して行っている診療を1冊の書籍にまとめました。本書は著者が発信している肺がん患者さん向けのYouTube『呼吸器ドクターNの肺がんチャンネル』とも連動しており、QRコードで関連動画に簡単にアクセスできます。本書とあわせて動画をご視聴いただくと、肺がん診療についてさらに理解を深めていただくことができるはずです。本書を通じて肺がん診療のリアルを感じてください。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。目次を見るPDFで拡大する目次を見るPDFで拡大する肺がん診療のリアル定価4,950円(税込)判型A5判頁数250頁発行2024年10月著者野口 哲男(市立長浜病院呼吸器内科/呼吸器ドクターN)ご購入はこちらご購入はこちら

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第235回 第III相試験の壁高し~スタチンの多発性硬化症治療効果示せず

第III相試験の壁高し~スタチンの多発性硬化症治療効果示せず第III相試験の壁は高く、第II相試験結果から期待されたスタチンの多発性硬化症(MS)治療効果が認められませんでした1,2)。スタチンは脂質異常症を治療し、心血管や脳の虚血疾患を予防するのに広く使われています。それらの効果にはコレステロール低下に加えて、コレステロールとは独立した働きもどうやら寄与しているようです。免疫調節作用がその1つで、スタチンは炎症性細胞が血液脳関門(BBB)を通れるようにするタンパク質ICAMのリガンドであるLFA-1を阻害します。また、自己攻撃性T細胞が作るサイトカインを炎症促進から抗炎症のものに変えることも示されています。スタチンは細胞保護作用や脳血管の血行改善作用などもあり、MSの初期の炎症のみならず脳実質細胞や血管を障害するより進行した段階の患者にも有効と目されました。そのような期待を背景にして、スタチンの1つであるシンバスタチンの二次性進行型MS(secondary progressive MS)治療効果を調べた第II相MS-STAT試験は2008年に始まりました。試験には二次性進行型MS患者140例が参加し、半数(70例)ずつ高用量(80mg)のシンバスタチンかプラセボを投与する群に割り振られました。結果は遡ること10年前の2014年にLancet誌に掲載され、本サイトの同年の記事でも紹介されているとおり、脳萎縮を遅らせるシンバスタチンの有望な効果が認められました3)。また、体の不自由さの進行を抑制する効果も示唆されました。検査2つ(EDSSとMSIS-29)の2年時点での比較でシンバスタチン投与群がプラセボに有意に勝りました。ただし、別の身体機能検査MSFCはプラセボと有意差がつきませんでした。また、新規/拡大脳病変の発生率や再発率もプラセボと有意差がありませんでした。とにかく主な目的であった脳萎縮の抑制効果が認められたことを受け、著者のロンドン大学のJeremy Chataway氏らは第III相試験での検討が必要と結論しています。Chataway氏らが引き続き率いた第III相MS-STAT2試験は第II相試験結果のLancet誌掲載から4年後の2018年3月末に英国の患者団体MS Societyなどの協力の下で始まりました4)。その翌々月5月から2021年9月までの2年半弱に英国の31の病院から被験者が集められ、二次性進行型MS患者964例がシンバスタチンかプラセボ投与群に1対1の割合で割り振られました5)。主要アウトカムは第II相試験でも使われたEDSSに基づく身体障害の進行率でした。ベースラインのEDSSが6点未満だった患者はEDSSの1点以上の上昇、ベースラインのEDSSが6点以上だった患者はEDSSの0.5点以上の上昇が身体障害の進行と判定されました。その結果は上述したとおりで、シンバスタチンは二次性進行型MS患者の身体障害の悪化を遅らせることはできませんでした1)。残念な結果ではありますが、英国のMSコミュニティーが大規模で高品質の臨床試験を担えることをMS-STAT2試験は知らしめました。30年前は皆無だったMS治療は今や幸い増えているもののまだ不十分です。進行性MSに効きそうな薬一揃いを検討しているOctopus6)のような高品質の臨床試験に引き続き投資する、とMS Societyの臨床試験部門リーダーEmma Gray氏は言っています7)。参考1)Cholesterol drug found to be ineffective for treatment of multiple sclerosis / UCL 2)Simvastatin Fails to Reduce Disease Progression in Phase 3 MS-STAT2 Trial of Secondary Progressive Multiple Sclerosis / NeurologyLive3)Chataway J, et al. Lancet. 2014;383:2213-2221.4)Multiple Sclerosis-Simvastatin Trial 2(MS-STAT2)5)Evaluating the effectiveness of simvastatin in slowing the progression of disability in secondary progressive multiple sclerosis(MS-STAT2 trial):a multicentre, randomised, placebo-controlled, double-blind phase 3 clinical trial / ECTRIMS 2024 6)Octopus: Optimal Clinical Trials Platform for Multiple Sclerosis7)MS-STAT2 trial shows that simvastatin is not an effective treatment for secondary progressive MS / Multiple Sclerosis Society.

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出産数・初産年齢とマンモグラフィ濃度の関連~22ヵ国1万1千人のデータ

 年齢やBMIはマンモグラフィ濃度(MD)に強く影響すると同時に乳がん発症リスクとも関連することが確立されているが、出産数、初産年齢、授乳歴とMDとの関連は明らかになっていない。今回、アイルランド・RCSI University of Medicine and Health SciencesのJessica O’Driscoll氏らが、International Consortium of Mammographic Density(ICMD)で検討した結果、出産数とMDは逆相関、初産年齢とMDは正相関し、乳がんリスクとの関連性と一致することが示された。Breast Cancer Research誌2024年9月30日号に掲載。 ICMDは、乳がんではない35~85歳の1万1,755人の女性の疫学・MDデータをプールした22ヵ国27研究の共同研究であり、40の国・民族の集団を網羅している。著者らは、集団群間のメタ解析およびプール解析を用いて、高濃度乳房面積/全乳房面積(PMD)、高濃度乳房面積(DA)、非高濃度乳房面積(NDA)の平方根(√)と出産数、初産年齢、授乳歴の有無、生涯授乳期間との線形回帰の関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・これらの解析対象となった1万988人の女性のうち、90.1%(9,895人)で出産経験があり、うち13%(1,286人)が5回以上経験していた。初産時の平均年齢は24.3歳であった。・出産数(1回増加当たり)は、√PMD(β:-0.05、95%信頼区間[CI]:-0.07~-0.03)および√DA(β:-0.08、95%CI:-0.12~-0.05)と逆相関し、この傾向は少なくとも出産が9回まで明らかであった。・初産年齢(5歳増加当たり)は、√PMD(β:0.06、95%CI:0.03~0.10)および√DA(β:0.06、95%CI:0.02~0.10)と正相関し、√NDA(β:-0.06、95%CI:-0.11~-0.01)と逆相関した。・出産経験のある女性において、授乳歴の有無・生涯授乳期間はMDとの関連は認められなかった。

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高齢者の便秘症放置は予後不良のリスクに/ヴィアトリス

 ヴィアトリス製薬は、「『便通異常症診療ガイドライン』改訂1年を踏まえた慢性便秘症治療の新しい当たり前」をテーマに都内でメディアセミナーを開催した。セミナーでは、とくに高齢者に多い慢性便秘症についてガイドラインの作成に携わった専門医が便秘症の概要と高齢者に多い便秘症とその介護についてレクチャーを行った。便秘は循環器疾患や脳血管疾患のリスク 「慢性便秘症」をテーマに伊原 栄吉氏(九州大学大学院医学研究院病態制御内科学 准教授)が、便秘症の疾患概要、排便の仕組み、診療ガイドラインの内容、最新の慢性便秘症の治療について説明した。 最新の研究では、便秘は循環器や脳血管疾患などの重篤な疾患とも関連があり、排便回数が4日に1回以下の場合、そのリスクが上昇することが報告されている1)。便秘の有訴率は、60歳以下の女性に多いが、高齢者ではその性差はなくなり、高齢者の25%は便秘に悩んでいる。 排便は、消化管の蠕動運動と腸の水分調節が大きな因子となり、この両方に胆汁酸が関連することが知られている。そして、結腸からの通過時間と直腸の排便機能のどちらかに問題があると便秘となる。便の形状も重要であり、ブリストル便形状スケールの4(表面なめらか、やわらかいソーセージ様)が理想的な形状であり、これ以外の形状では排便で弊害をもたらす。こうした仕組みで、高齢者では先述の水の調整機能の低下や結腸蠕動の低下、直腸・肛門排便機能の低下により便秘になりやすいことが知られている2)。新しい診療ガイドラインのポイント 次に診療ガイドラインの改訂ポイントについて触れ、「便秘症と慢性便秘症の定義の改訂」、「新しい慢性便秘症治療薬を含めた診療フローチャートの作成」、「オピオイド誘発性便秘症の治療方針の提示」の3項目が大きく改訂、追加されたことを述べた。 とくに慢性便秘症では「長期生命予後に関連する」ことが追加記載されたほか、慢性便秘症診療のフローチャートが作成され、機能性便秘症とオピオイド誘発性便秘などの診療が区別された。 慢性便秘症の治療目的は、排便回数や症状改善、QOLの向上から「残便感のないスッキリ便」と「便形状の正常化」へシフトしている。また、診療では、まず大腸がんが隠れていないか鑑別診断を行い、「便が出ないか、出せないのか」の診断へと進んでいく。 通常の原因は結腸の運動が弱くなることで排便に問題があるケースが多く、治療では食事療法(3食摂取/適度な水分/食物繊維を多く、脂肪分を少なくなど)と生活習慣改善(生活のリズム/十分な睡眠/便意を我慢しない/適度な運動と休息など)がまず指導される。 これらで改善しない場合に内服薬治療として、酸化マグネシウム薬(腎臓機能低下者には使用しない)などの腸に水を引く治療薬が第1選択薬として使用される。  さらに改善しない場合には、新しい便秘薬として、上皮機能変容薬と胆汁酸トランスポーター阻害薬の使用が考慮され、ケースによっては短期間頓用として刺激性下剤の追加も考慮される。とくに刺激性下剤は、「頻用することで大腸などの蠕動運動を低下させ、さらなる便秘を誘発するリスクがあるため短期間で止めるべき」と伊原氏は注意を促す。 最後に伊原氏は「生活習慣改善・食事療法に非刺激性下剤で改善せず、刺激性下剤を使用しないと排便できないケースでは、医療機関を受診することを勧める。消化管を中心に体のバランスは維持されるので、便秘治療は重要」と述べ、講演を終えた。高齢者の便秘は、時に死亡のリスクへつながる 「たかが便秘? 高齢者便秘とその介護者の“便秘介護”」をテーマに、中島 淳氏(横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室 主任教授)が高齢者の便秘診療について講演を行った。 高齢者は加齢による排便機能の低下などにより70歳以上で男女ともに便秘症の患者が増加する。とくに高齢者では、基礎疾患の治療に伴う「薬剤性の便秘」が問題となっており、糖尿病や消化器疾患の治療薬での便秘症状が多いという。また、高齢者では便の形状も重要で、ブリストル便形状スケール(4の正常便が理想)の1~3の硬い便だと排便時のいきみなどで血圧上昇が起こり心血管系疾患を誘発するリスクとなる。一方、便スケール5~6の軟便だと本人も不快であるばかりでなく、介護状態では介護者にも負担をかけると指摘する3)。そのほか、高齢者はトイレで心停止などを起こすリスクがあり、その際家人などに発見される確率も低いという4)。また、排便頻度と循環器系疾患の死亡リスクも相関するとされ、排便のいきみが血圧の変動に影響することも指摘されているほか、近年の研究から便秘がパーキンソン病の発症前駆期にみられる症状であることや、慢性腎臓病の累積発症では便秘がリスクの1つになっている可能性が示唆されていることから、高齢者の便秘(慢性便秘症)はきちんと治療する必要があると指摘する。在宅患者の便秘ケアでは介護者のQOLも視野に 2017年時点で在宅医療を受けている患者は約18万人に上り、年々増加しており、在宅医療を受診している56.9%に便秘がみられるというレポートがある5)。在宅患者が慢性便秘症になる要因としては、先述の加齢に伴う身体変化に加え、四肢機能障害や自室からトイレまでの距離、自力での排便の困難さなど複合的な要因で起こることが知られている。 そして、緩和ケア領域でのマネジメント目標として「快適かつ満足のいく排便習慣の確保」、「排便習慣の自立維持」、「腹痛などの便秘関連症状の予防」の3項目が掲げられている。また、便秘の予防として「プライバシーが保たれ排便が行えるように配慮すること」、「水分や食物繊維を無理のない範囲で摂取すること」、「運動を無理のない範囲で行うこと」、「(禁忌などでない場合)腹部マッサージを行うこと」の4つが提案されている6)。 そのほか、排便管理は、患者家族などの介護する側にも身体的、心理的、社会・経済的負担をかけることにもつながるので、介護者のQOLも視野に入れた排便管理が望まれるという。 慢性便秘症の治療薬としては、浸透圧性下剤が推奨されているが、マグネシウムを含む塩類下剤の使用では定期的なマグネシウム測定が推奨されている。2020年に厚生労働省からもマグネシウム血症へのリスクを考慮した適正使用の文書も発出され、注意喚起がされている。また、中島氏は「刺激性下剤については、有効ではあるものの、日常的に使うと依存性になり、効果減弱となるため、できるだけ必要最小限の使用に止め、頓用か短期間の使用が望ましい」と提唱した。 最後に中島氏は「高齢者の便秘対策は生活指導・食事療法が基本であり、薬物療法では、用量調節が可能な薬剤の考慮が必要。患者の特性に応じた薬剤選択を行い、患者だけでなく、介護者のQOLも視野に便秘治療を行うことが重要」と語り、レクチャーを終えた。■参考文献1)Chang JY, et al. Am J Gastroenterol. 2010;105:822-832.2)伊原栄吉. 日本臨床. 2023;81:242-249.3)Ohkubo H, et al. Digestion. 2021;102:147-154. 4)Inamasu J, et al. Environ Health Prev Med. 2013;18:130-135. 5)Komiya H, et al. Geriatr Gerontol Int. 2019;19:277-281. 6)馬見塚勝郎. 診断と治療. 2018;106:833-838.

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患者の望む抗精神病薬の特性とは

 統合失調症や双極症I型に対し抗精神病薬は有効な治療薬であるが、異なる治療オプションの中で、症状改善と副作用とのバランスをみながら、選択する必要がある。新たな治療オプションが利用可能になると、評価される抗精神病薬の特性と治療選択時の患者の希望を考慮することは重要である。米国・AlkermesのMichael J. Doane氏らは、統合失調症または双極症I型患者における経口抗精神病薬の好みを明らかにするため、本研究を実施した。BMC Psychiatry誌2024年9月10日号の報告。 経口抗精神病薬の5つの特性(症状重症度改善度などの治療効果、6ヵ月間の体重増加、性機能障害、過鎮静、アカシジア)に関する、患者の好みを明らかにするため、離散選択実験をオンラインで実施した。対象は、統合失調症または双極症I型と診断された18〜64歳の患者。 主な結果は以下のとおり。・対象患者数は、統合失調症患者144例、双極症I型患者152例。・統合失調症患者は、女性の割合50%、白人の割合69.4%、平均年齢41.0±10.1歳であった。・双極症I型患者は、女性の割合69.7%、白人の割合77.6%、平均年齢40.0±10.7歳であった。・いずれのコホートにおいても、患者は、より有効性が高く、体重増加が少なく、性機能障害やアカシジアがなく、過鎮静リスクの低い経口抗精神病薬を好んだ。・治療の有効性は、最も重要であり、conditional relative importance(CRI)は、統合失調症患者で31.4%、双極症I型で31.0%であった。・患者の最も避けたい副作用は、体重増加(統合失調症患者CRI:21.3%、双極症I型CRI:23.1%)と性機能障害(統合失調症患者CRI:23.4%、双極症I型CRI:19.2%)であった。・統合失調症患者では、症状改善のためであれば、9.8ポンドの体重増加または過鎮静リスク25%超を受け入れると回答し、双極症I型患者では、8.5ポンドの体重増加または過鎮静リスク25%超を受け入れると回答した。 著者らは「統合失調症患者および双極症I型患者は、抗精神病薬の最も重要な特性として、治療効果を挙げた。体重増加および性機能障害は、最も避けたい副作用であったが、より良い効果のためであれば、ある程度の体重増加や過鎮静を受け入れ可能であった」とし、「これらの結果は、患者が抗精神病薬に求める特徴と治療選択を行う際のリスクとベネフィットのバランスを考えるうえで、役立つであろう」と結論付けている。

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日本初、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」発売/第一三共

 第一三共は、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンのフルミスト点鼻液を発売したと2024年10月4日付のリリースで発表した。本剤は2023年3月に製造販売承認を取得し、2024年8月に3価(A型2種、B型1種)ワクチンとして製造販売承認事項一部変更承認を取得した。日本で初の経鼻投与による季節性インフルエンザワクチンとして、今シーズンより供給開始の予定。 本剤により、自然感染後に誘導される免疫と類似した局所抗体応答および全身における液性免疫、細胞性免疫の誘導が期待されている。また、鼻腔内に噴霧するタイプのワクチンのため、針穿刺の必要がなく、注射部位反応もないことから、被接種者の心理的・身体的負担の軽減も期待される。 本剤に関して、医療機関へ向けて、9月2日に日本小児科学会が「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」1)を発表している。2〜19歳未満に対しては、不活化インフルエンザHAワクチンと経鼻弱毒生インフルエンザワクチンを同等に推奨しているが、喘息患者には不活化インフルエンザHAワクチンの使用を推奨している。また、授乳婦、周囲に免疫不全患者がいる場合にも不活化インフルエンザHAワクチンが推奨されている。 生後6ヵ月〜2歳未満、19歳以上、免疫不全患者、無脾症患者、妊婦、ミトコンドリア脳筋症患者、ゼラチンアレルギーを有する患者、中枢神経系の解剖学的バリアー破綻がある患者に対しては、本剤の使用は認められていないため、不活化インフルエンザHAワクチンのみ推奨されている。<概要>商品名:フルミスト点鼻液一般名:経鼻弱毒生インフルエンザワクチン製造株:・A型株 A/ノルウェー/31694/2022(H1N1) A/タイ/8/2022(H3N2)・B型株 B/オーストリア/1359417/2021(ビクトリア系統)効能または効果:インフルエンザの予防用法および用量:2歳以上19歳未満の者に、0.2mLを1回(各鼻腔内に0.1mLを1噴霧)、鼻腔内に噴霧する。製造販売承認日:2023年3月27日製造販売元:第一三共株式会社

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肥満小児へのリラグルチド、BMIが改善/NEJM

 肥満の小児(年齢6~<12歳)において、生活様式への介入単独と比較してリラグルチドによる56週間の治療+生活様式介入は、BMIの低下が有意に大きく、体重の変化も良好であることが、米国・ミネソタ大学のClaudia K. Fox氏らSCALE Kids Trial Groupが実施した「SCALE Kids試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2024年9月10日号に掲載された。9ヵ国の無作為化プラセボ対照第IIIa相試験 SCALE Kids試験は、9ヵ国23施設で実施した二重盲検無作為化プラセボ対照第IIIa相試験(スクリーニング期間[2週間]、導入期間[12週間]、治療期間[56週間]、追跡期間[26週間]で構成)であり、2021年3月に開始し2024年1月に終了した(Novo Nordiskの助成を受けた)。 年齢6~<12歳の肥満小児(年齢と性別で補正したBMIパーセンタイル値が95パーセンタイル以上を肥満と定義)82例を登録した。リラグルチド(3.0mgまたは最大耐用量)を1日1回皮下投与する群に56例、プラセボ群に26例を無作為に割り付けた。全例が導入期間から試験終了まで生活様式への介入を受けた。 主要エンドポイントは、BMIの変化量とした。確認的副次エンドポイントは、体重の変化量およびBMIの5%以上の低下であった。56週時にBMIが5.8%低下 全体の平均(±SD)年齢は10(±2)歳で、男児が44例(54%)とわずかに多かった。72%が白人だった。 56週の時点で、BMIのベースラインからの変化量は、プラセボ群が1.6%の増加であったのに対し、リラグルチド群は5.8%低下し有意に改善された(推定群間差:-7.4%ポイント、95%信頼区間[CI]:-11.6~-3.2、p<0.001)。 副次エンドポイントの優越性を検証する検出力はなかったが、56週時までの体重の平均変化量はプラセボ群が10.0%増加したのに比べ、リラグルチド群は1.6%の増加にとどまり良好であった(推定群間差:-8.4%ポイント、95%CI:-13.4~-3.3、p=0.001)。また、5%以上のBMI低下を達成した小児の割合は、プラセボ群の9%(2/23例)と比較して、リラグルチド群は46%(24/52例)と優れていた(補正後オッズ比:6.3、95%CI:1.4~28.8、p=0.02)。最も多い有害事象は胃腸障害 有害事象は、リラグルチド群が89%(50/56例)、プラセボ群は88%(23/26例)で発現した。これらのほとんどが軽度または中等度で、明らかな後遺症を残すことなく消失した。最も多かった有害事象は胃腸障害で、リラグルチド群が80%(45/56例)、プラセボ群は54%(14/26例)で発生した。 治療期間中に、重篤な有害事象はリラグルチド群で7例(12%)、プラセボ群で2例(8%)に発現した。担当医がリラグルチド投与に関連する可能性(possiblyまたはprobably)があると判断した重篤な有害事象は、嘔吐が2例、大腸炎が1例であった。有害事象によりリラグルチドの投与を中止した患者は6例(11%)で、このうち3例は胃腸障害が原因だった。 著者は、「3歳の時点で肥満のある小児のほぼ90%が青年期に過体重または肥満であることが示されており、肥満の青年では2~6歳の間に最も急激な体重増加が起きているとされることから、肥満の管理では治療開始の最も適切な時期を考慮し、生涯にわたり継続すべきと考えられる」としたうえで、「小児におけるリラグルチドの有効性と安全性、成長パターンへの潜在的影響を評価する長期的な研究が必要である」と述べている。

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がん治療薬がアルツハイマー病の進行抑制に有用?

 新しいタイプのがん治療薬が、アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療にも有用である可能性のあることが、米スタンフォード大学医学部神経学・神経科学教授のKatrin Andreasson氏らによるマウスを用いた研究で示された。詳細は、「Science」に8月23日掲載された。 このがん治療薬は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)と呼ばれる酵素を阻害する作用を持つ。IDO1は、アストロサイトと呼ばれるグリア細胞で発現し、アミノ酸の一種であるトリプトファンを分解してキヌレニンという化合物に変換する役割を担っている。キヌレニンは、芳香族炭化水素受容体(AhR)との相互作用を通じて免疫抑制に重要な役割を果たしている。そのため、メラノーマや白血病、乳がんなどの複数のがんでは、この酵素を標的とする治療薬(IDO1阻害薬)の開発が進められている。最近の研究では、IDO1がアルツハイマー病を含む複数の神経変性疾患に関与していることが示唆されている。一方、アストロサイトは、ニューロン(神経細胞)に栄養を与え、シナプスの機能を維持する役割を担うエネルギー分子である乳酸を生成する。 Andreasson氏らは今回、脳内にアミロイドβやタウタンパク質が蓄積するとIDO1やキヌレニンのレベルが上昇してアストロサイトでの乳酸の生成が抑制され、それにより脳の代謝が乱れて認知機能の低下が引き起こされるのではないかとの仮説を立て、マウスを用いた実験でこの仮説を検証した。 その結果、アミロイドβおよびタウオリゴマー(タウタンパク質が凝集して折り畳まれた構造体)によりアストロサイトのIDO1が活性化され、それによりキヌレニンレベルが上昇して乳酸の生成が抑制されることが確認された。しかし、アミロイド病理とタウ病理を再現したモデルマウスにおいて、IDO1を抑制してキヌレニンの生成を抑えると、マウスのシナプスへのエネルギー供給量が増加し、脳機能が適切な状態に回復することが示された。 Andreasson氏はスタンフォード大学のニュースリリースの中で、「キヌレニン経路(トリプトファンからキヌレニンやその代謝産物が生成される代謝経路)を阻害する薬剤の投与により、マウスの認知機能や記憶力の検査結果が改善した。このような代謝の改善が、健全なシナプスの維持だけでなく、実際にマウスの行動を回復させるのにも極めて効果的であったことに驚いた」と語っている。 また同氏は、IDO1阻害薬がアミロイドβとタウタンパク質の蓄積がもたらす有害な影響の軽減に有効であったことは、特に重要だと強調する。同氏は、「アミロイド病理とタウ病理を再現したモデルマウスで脳の可塑性に改善が認められたことも見逃せない。これらは全く異なる病態であるが、この薬剤はその両方に効くようだ。これは、われわれにとって極めて興味深いことだった」と言う。 さらにAndreasson氏は、「IDO1を阻害すること、特に、がんの臨床試験でヒトを対象に検討されたことのある化合物を使って阻害することは、老化や神経変性によるダメージから脳を守る方法の発見に向けて大きな前進となる可能性がある」と述べている。 次のステップとして研究グループは、アルツハイマー病患者を対象にIDO1阻害薬の有効性を検討する臨床試験を計画しており、近い将来、開始する可能性があるという。Andreasson氏は、「われわれは、がん治療のために開発されたIDO1阻害薬が、アルツハイマー病の治療を目的とした治療薬としても使用できる可能性に期待を抱いている」と話している。

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新規3剤配合降圧薬の効果、標準治療を大きく上回る

 血圧がコントロールされていない高血圧患者を対象に、新たな3剤配合降圧薬であるGMRx2による治療と標準治療とを比較したところ、前者の降圧効果の方が優れていることが新たな臨床試験で明らかにされた。George Medicines社が開発したGMRx2は、降圧薬のテルミサルタン、アムロジピン、インダパミドの3剤配合薬で、1日1回服用する。アブジャ大学(ナイジェリア)心臓血管研究ユニット長のDike Ojji氏らによるこの研究結果は、欧州心臓病学会年次総会(ESC Congress 2024、8月30日~9月2日、英ロンドン)で発表されるとともに、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に8月31日掲載された。 成人の高血圧患者は世界で10億人以上に上り、患者の3分の2は低・中所得国に集中していると推定されている。高血圧は死亡の最大のリスク因子であり、年間1080万人が高血圧が原因で死亡している。 今回の臨床試験は、未治療または単剤の降圧薬を使用中で血圧がコントロールされていない黒人患者300人(女性54%、平均年齢52歳)を対象に、ナイジェリアで実施された。対象者は、6カ月にわたってGMRx2による治療を受ける群と、標準治療を受ける群にランダムに割り付けられた。GMRx2には、テルミサルタン、アムロジピン、インダパミドの4分の1用量(同順で、10/1.25/0.625mg)、2分の1用量(同20/2.5/1.25mg)、標準用量(同40/5/2.5mg)の3種類があり、治療は低用量から開始された。標準治療は、ナイジェリアの高血圧治療プロトコルに従い、アムロジピン5mgから開始された。有効性の主要評価項目は、ランダム化から6カ月後に自宅で測定した平均収縮期血圧の低下、安全性の主要評価項目は、副作用による治療の中止だった。 対象者の試験開始時の自宅で測定した平均血圧は151/97mmHg、病院で測定した平均血圧は156/97mmHgだった。300人中273人(91%)が試験を完了した。ランダム化から6カ月後の追跡調査時における自宅で測定した平均収縮期血圧の低下の幅は、GMRx2群で31mmHgであったのに対し標準治療群では26mmHgであり、両群間に統計学的に有意な差のあることが明らかになった(調整群間差は−5.8mmHg、95%信頼区間〔CI〕−8.0〜−3.6、P<0.001)。研究グループは、ジョージ研究所のニュースリリースの中で、収縮期血圧が5mmHg低下するごとに、脳卒中、心筋梗塞、心不全などの主要心血管イベントの発生リスクは10%低下することが報告されていると説明している。 また、ランダム化から1カ月後の時点でGMRx2群の81%、標準治療群の55%が医療機関での血圧コントロール目標(<140/90mmHg)を達成していた。この改善効果は6カ月後も持続しており、達成率は、GMRx2群で82%、標準治療群で72%だった。安全性については、副作用により治療を中止した対象者はいなかった。 こうした結果についてOjji氏は、「標準治療は現行のガイドラインに厳密に従い、より多くの通院を必要としたにもかかわらず、3剤配合降圧薬による治療は標準治療よりも臨床的に有意な血圧低下をもたらした」と話す。同氏は、「高血圧の治療により血圧コントロールを達成するのは、低所得国では治療を受けた人の4人に1人未満であり、高所得国でも50〜70%にとどまっている。そのことを考えると、わずか1カ月で80%以上の患者が目標を達成できたことは印象的だ」と付言する。 なお、George Medicines社は、米食品医薬品局(FDA)にGMRx2の承認申請を行ったとしている。

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食用色素でマウスの皮膚の透明化に成功

 米スタンフォード大学材料科学・工学助教のGuosong Hong氏らは、普通の食用色素を使ってマウスの皮膚を透明にし、皮膚の内側の血管や臓器の働きを可視化することに成功したことを報告した。一般に「黄色4号」と呼ばれているタートラジンという色素を溶かした水溶液を皮膚に塗布してしばらく置くと皮膚が透明になり、拭い取ると透明化の効果は速やかに失われるという。マウスよりも厚い人間の皮膚にもこの方法が通用するかどうかは不明だが、Hong氏らは、「その可能性は大いにある」と期待を示している。この研究の詳細は、「Science」9月6日号に掲載された。 Hong氏は、「この技術によって、将来的には採血のための静脈を見つけやすくなったり、レーザーによる刺青除去をより簡単に行えるようになったりする可能性がある。また、がんの早期発見や早期治療にも寄与するかもしれない。例えば、レーザーによりがん細胞や前がん細胞を除去する治療法があるが、その治療範囲は皮膚の表面に近い部分に限定されていた。この技術によって光の透過性を改善できるかもしれない」と米国立科学財団(NSF)のニュースリリースの中で説明している。なお、NSFは今回の研究の資金の一部を提供した。 Hong氏とともに研究を主導した米テキサス大学(UT)ダラス校物理学分野のZihao Ou氏は、UTのニュースリリースの中で、「生きた皮膚は、脂肪や細胞液、タンパク質などのさまざまな構成成分が光を散乱させるため、通常は透かして見ることはできない」と説明している。しかし、研究グループが水とタートラジンを混ぜたものをマウスの皮膚に塗布したところ、全てが変わった。「われわれは、青色光と紫外線を中心にほとんどの光を吸収する分子であるタートラジンを、光を散乱させる媒体である皮膚に組み合わせた。それぞれ単体ではほとんどの光を通さないが、両者を組み合わせることで、マウスの皮膚を透明にすることができた」とOu氏は言う。 なぜ食用色素の皮膚への塗布で皮膚が透明になるのか、理解に苦しむ人は少なくないだろう。これは、光を吸収するタートラジンを水に溶かすと、屈折率(物質が光をどのように曲げるかを示す指標)が変化し、脂質などの組織の成分の屈折率と一致するようになることで生じる。これにより、まるで霧が晴れるかのように、皮膚の「光散乱」の影響が抑えられて皮膚の下の構造が見えるようになるのだという。Ou氏は、「この背後にある基本的な物理学を理解している人には納得できることだが、それを知らない人には、まるで手品のように見えるだろう」と話す。 この水溶液をマウスの頭部に塗布すると、皮膚の下の血管の動きを観察することができた。また、腹部の皮膚に塗布したところ、皮膚の下にある臓器が見え、またマウスの消化管の機能や動きも観察できたという。 Ou氏は、「皮膚が透明になるまでに数分かかる。これは、顔に塗るクリームやパックの浸透の仕方と同様で、必要な時間は、その分子が皮膚に浸透する速度によって異なる」と言う。ただ、研究グループは、人間の皮膚はマウスの10倍も厚く、このことは間違いなく障壁になるとの見方を示す。また、塗布や注射などの投与方法のうち、どれが人間において最も効果的なのかも明らかになっていない。 研究グループは、たとえこの技術が人間の皮膚でうまくいかなかったとしても、医学研究全般には重要な意義があると考えている。「われわれの研究グループのメンバーの多くは学者であるため、この実験結果を見て最初に考えたことは、これが生物医学研究をどのように向上させるのかということだった」とOu氏は振り返る。その上で、「顕微鏡などの光学機器は生きている人間や動物に直接使用することはできない。しかし、今回の技術を使えば組織を透明な状態にすることができるため、より詳細なダイナミクスを観察できるようになる。このことは、生物学における既存の光学研究に根本的な変革をもたらすだろう」と話している。

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RCTで重視、効果検証の鍵となるプラセボ手技【臨床留学通信 from Boston】第4回

RCTで重視、効果検証の鍵となるプラセボ手技ボストンは8月下旬よりすでに最低気温が10度を切ることもありましたが、おおむね気候は9月下旬になっても変わらず、最高気温17~25度、最低気温10~13度前後と過ごしやすい季節になっています。10月になるとニューヨークではダウンジャケットも必要な日もあったため、すぐにそういった日が来るのではないかと思います。マサチューセッツ総合病院(MGH)ではランダム化比較試験(RCT)に参加することも多く、今回はそのことについて紹介します。coronary-sinus reducer(CSR)という冠静脈洞の血流を落とすようなステントを置くことで、血行再建もままならない薬物治療抵抗性の狭心症の患者さんに効果が見込めるのかどうかのRCTとなります。英国では「ORBITA-COSMIC試験」という名前でLancet誌に掲載されています1)。このORBITA試験シリーズのRCTは非常にユニークで、PCIが狭心症の症状に効くのかどうかを調べたRCT「ORBITA 2試験」も行われています2)。そもそも狭心症に有効と考えられていたPCIですが、とくに安定狭心症に対しての予後改善効果が乏しいとされ、窮地に立たされているところでした3)。それなら症状はどうか、ということで行われたのがORBITA2試験でした。面白いことに、コントロール群はPCIを受けないのですが、カテーテルは動脈に挿入されて、少し鎮静されて、ヘッドホンを付けて音も聞こえないという状況で、治療したかどうかが患者さんにわからないようになっています。このようなQOLを評価するRCTにおいて、プラセボ手技は循環器領域で重要視されています。今回、ORBITA試験シリーズの米国版RCTを行ううえで、上記のとおり患者さんは眠らされ、ヘッドホンを装着させられ、治療されたかどうかわからないようになっています。そして、手技をする医師と外来でフォローする医師は別になり、外来でフォローする医師は、介入群かコントロール群かまったくどちらかわからない中で症状を評価します。私の患者さんがどちらにあてられたかはさておき、患者さんは「You are making history」と言われてRCTに参加されてきました。日本ではプラセボ手技を念頭に置いてRCTに参加することはなかなかないので、貴重な経験でした。参考1)Foley MJ, et al. Lancet. 2024;403:1543-1553.2)Rajkumar CA, et al. N Engl J Med. 2023;389:2319-2330.3)Maron DJ, et al. N Engl J Med. 2020 Apr ;382:1395-1407.ColumnMGHのような大きな施設にいると、さまざまな研究者が日本から海を渡ってやってきます。なんと驚いたことに、私の大学のテニス部の後輩が2人も同時期にいました。肝移植についての研究をしているそうで、年齢は6つ以上離れているので同時期に大学にいたわけではないのですが、テニスの話はいつになっても盛り上がりました。もう1枚は同僚カテーテル治療フェローとの写真をカテ室で。ニューヨークではレジデントがひと学年に25人、フェローが12人と非常に多くひしめいて、予定もバラバラでした。同僚フェロー達と毎日同じ部屋にいることがなかったのですが、ボストンでのこの1年は同僚たちと毎日同じ部屋にいます。優秀な3人にいろいろと助けられています。

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ESMO2024レポート 消化器がん

レポーター紹介本年、スペインのバルセロナで欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2024)が、現地時間9月13~17日にハイブリッド開催で行われた。注目の演題が多数報告されていたが、今回は消化器がん(消化管がん)の注目演題について、実臨床に影響してきそうなものを含め、いくつか取り上げていきたい。胃がんと食道胃接合部がん、術前化学放射線療法は有用性を示せず(TOPGEAR試験)LBA58 - A randomized phase III trial of perioperative chemotherapy (periop CT) with or without preoperative chemoradiotherapy (preop CRT) for resectable gastric cancer (AGITG TOPGEAR): Final results from an intergroup trial of AGITG, TROG, EORTC and CCTG.TOPGEAR試験は、切除可能胃がんもしくは食道胃接合部がんに対して、周術期化学療法群(3サイクルのECF療法もしくは4サイクルのFLOT療法を術前・術後に行う)と術前化学療法群(2サイクルのECF療法もしくは3サイクルのFLOT療法を行った後、5-FU静注+45Gy/25照射の術前化学放射線療法を施行し、術後化学療法は術前と同じものを行う)を比較した第III相試験である。術前化学放射線療法の優越性を検証する試験であり、主要評価項目は全生存期間(OS)で、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、病理学的完全奏効率(pCR rate)、毒性と手術合併症およびQOLであった。2009年9月~2021年5月に15ヵ国70施設から574例が登録され、周術期化学療法群に288例、術前化学放射線療法群に286例が登録された。患者背景はT3/4が88%、リンパ節転移ありもしくは不明が61~62%およびECF使用例が67%、FLOT使用例が33%であった。pCR率は16.8% vs.8.0%と術前化学放射線療法群で有意に高かったが(p<0.0001)、R0切除率は92.4% vs.87.7%で有意差を認めなかった(p=0.09)。術後化学療法を受けられた症例は全ランダム化群で比較すると、56% vs.66%と術前化学放射線療法群で有意に低かった(p=0.01)。術前化学放射線療法群と周術期化学療法群で比較すると、OSは46.4ヵ月vs.49.4ヵ月(ハザード比[HR]:1.05、p=0.70)で術前化学放射線療法の優越性は示せず、5年OS率も44.4% vs.45.7%であった。PFSも31.4ヵ月vs.31.8ヵ月(HR:0.98、p=0.86)で優越性は示せなかった。サブグループ解析においても、とくに術前化学放射線療法の有効なグループははっきりしなかった。以上の結果より、切除可能な胃がんもしくは食道胃接合部がんに対して術前化学放射線療法の有効性は証明できなかった。今後は、化学療法+免疫チェックポイント阻害薬の周術期試験の結果が待たれるところである。HER2陽性胃がんに対する化学療法+トラスツズマブ+ペムブロリズマブ、OSを延長(KEYNOTE-811試験)1400O - Final overall survival for the phase III, KEYNOTE-811 study of pembrolizumab plus trastuzumab and chemotherapy for HER2+ advanced, unresectable or metastatic G/GEJ adenocarcinoma.KEYNOTE-811試験はHER2陽性胃がんに対する1次治療として化学療法+トラスツズマブにペムブロリズマブの上乗せ効果を検証するプラセボ使用ランダム化第III相試験で、奏効率などのデータはすでに報告されていた。今回はOSの最終解析結果が報告された。698例がランダム化され、350例がペムブロリズマブ群に、348例がプラセボ群に登録された。OSはペムブロリズマブ群vs.プラセボ群で20.0ヵ月vs.16.8ヵ月と、有意に延長した(HR:0.80、p=0.0040)。PFSも10.0ヵ月vs.8.1ヵ月(HR:0.73)、奏効率も72.6% vs.60.1%と、ペムブロリズマブ群で良好であった。サブグループ解析では、PD-L1発現がCPS1以上の場合にはOSが20.1 vs.15.7ヵ月(HR:0.79)、PFSが10.9 vs.7.3ヵ月(HR:0.72)かつ奏効率が73.2% vs.58.4%とより良好な結果であったのに対し、CPS1未満ではOSが18.2ヵ月vs.20.4ヵ月(HR:1.10)かつPFSが9.5ヵ月vs.9.5ヵ月(HR:0.99)と、ペムブロリズマブの効果が弱まる傾向があった。CPS1未満は本試験では15%に認められており、現在欧米ではHER2陽性かつPD-L1がCPS1以上の症例に対してペムブロリズマブの使用が推奨されているが、本邦でどのような条件で保険承認されるのかが注目される。肛門管がんに新たな治療選択肢の可能性が現れる(POD1UM-303試験)LBA2 - POD1UM-303/InterAACT 2: Phase III study of retifanlimab with carboplatin-paclitaxel (c-p) in patients (Pts) with inoperable locally recurrent or metastatic squamous cell carcinoma of the anal canal (SCAC) not previously treated with systemic chemotherapy (Chemo).肛門管の扁平上皮がんに対しては、局所進行例でマイトマイシン+5-FU+放射線療法が行われることが多かったが、切除不能局所再発例や転移を有する症例に対する標準治療は長らく確立されていなかった。今回、カルボプラチン+パクリタキセルを標準治療とし、抗PD-1抗体薬であるretifanlimabの上乗せ効果を検証する二重盲検プラセボランダム化第III相試験が行われ、その結果が報告された。主要評価項目はPFS、副次評価項目がOSであった。2024年4月までに308例が登録され、retifanlimab群に154例とプラセボ群に154例が登録された。年齢中央値は62歳で女性が72%、HIV感染陽性が4%、36%が肝転移を有していた。主要評価項目であるPFSは9.30ヵ月vs.7.39ヵ月とretifanlimab群で有意に延長を認めた(HR:0.63、p=0.0006)。OSは29.2ヵ月vs.23.0ヵ月、奏効率は55.8% vs.44.2%であった。本試験はPFSの観察期間中央値が約7ヵ月かつOSの観察期間中央値が約14ヵ月程度とまだ短い試験であるが、希少がんである肛門管がんの全身化学療法の標準治療はエビデンスに乏しいのが現状であった。本試験のディスカッサントも触れていたが、カルボプラチン+パクリタキセル+プラセボ群の治療成績は、従来の5-FU+シスプラチンと比較して良好であった。患者や医療者にとって、カルボプラチン+パクリタキセルおよびカルボプラチン+パクリタキセル+retifanlimabは有望な治療になりうると考えられ、本邦でも使用可能になることが待たれる状況である。局所進行直腸がんに対する臓器温存治療の可能性(NO-CUT試験)509O - Total neoadjuvant treatment (TNT) with non-operative management (NOM) for proficient mismatch repair locally advanced rectal cancer (pMMR LARC): First results of NO-CUT trial.現在、局所進行直腸がんに対する化学療法と放射線療法を用いたTotal Neoadjuvant Therapy(TNT)は、非常に重要な戦略として世界中で研究が進んでいる。TNTを行った後に臨床的完全奏効(cCR)となった症例では、切除を避けて手術なしの経過観察であるNon Operative Monitoring(NOM)に持ち込める可能性も示唆されている。今回、pMMR局所進行直腸がんに対してTNTを行いcCRとなった症例に対して無遠隔再発生存期間(DRFS)を損なわないかを検証し、かつ腫瘍および血液のマルチオミクス解析を行う単群第II相試験であるNO-CUT試験の初回報告が行われた。4つのがんセンターからcT3-4N0/cTxN1-2の下部/中部pMMR局所進行直腸がん症例を対象に、4サイクルのCAPOX療法に続いて5週間にわたる化学放射線療法(カペシタビン+IMRT)を行うTNTが実施された。主要評価項目は30ヵ月の無遠隔再発生存率で、副次評価項目はpCR率、NOM群における臓器温存率であった。TNT終了後、cCRパラメータに基づくプロトコルアルゴリズム(Siena S, et al. ASCO 2023.)に従って、患者は手術群またはNOM群に割り付けられた。2018~24年に、180例がTNTを受け、164例(91%)がプロトコルどおりに治療を完了し、46例(25.5%)がpCRを達成し、NOMに割り当てられた。治療効果がincomplete response(IR)であった群(134例)では手術が行われた。30ヵ月無遠隔再発生存率はNOM群で96.9%と主要評価項目を達成した。IR群も含めた全体集団での30ヵ月無遠隔再発生存率は77%であった。NOM群の臓器温存率は85%で、局所再発は46例中7例発生し、全症例で救済手術が行われた。局所再発はすべて治療後4~18ヵ月で発生した。2024年4月1日時点で、12例の死亡(6.6%)が報告された(有害事象1例、腫瘍関連9例、その他2例)。マルチオミクス相関解析が進行中で、TNT後のctDNAはcCR例では8%で陽性であったがそれ以外では31%で陽性であり、陽性例では有意に遠隔転移再発が多く認められた。またTNTでpCRに至らなかった症例の手術後のctDNA陽性例で有意に遠隔転移再発が多いことも報告された。治療前の検体解析ではRNAシーケンスに基づく白血球スコアはcCRと関連し、Paneth細胞様表現型(CRIS-E)は遠隔転移再発と関連した。本結果より、TNTによるcCRを得られた症例では臓器温存の可能性が示唆された。本試験はまだ初回報告であること、本邦でも局所進行直腸がんに対する複数のTNTの試験が進行していることから、これらの結果が明らかになり、本邦で適切に患者に届けられる時代が来ることが待ち望まれる。MSI-H(dMMR)結腸がんの術前イピリムマブ+ニボルマブ(NICHE-2試験)LBA24 - Neoadjuvant immunotherapy in locally advanced MMR-deficient colon cancer: 3-year disease-free survival from NICHE-2.MSI-High(dMMR)の直腸がんについては、術前治療が非常に奏効することが複数報告されている。結腸がんについては転移のあるdMMR結腸がんにおいて免疫チェックポイント阻害薬の有用性が報告されており、本邦でも現在切除不能dMMR結腸がんの1次治療の標準治療はペムブロリズマブであり、今後イピリムマブ+ニボルマブの登場が待たれている状況である。NICHE-2試験は局所進行dMMR結腸がんに対する術前治療としてのイピリムマブ+ニボルマブ療法の有効性を探索する単群第II相試験であり、1コース目にイピリムマブ+ニボルマブを行い、2コース目にニボルマブ単剤療法を行った後、手術を行う試験デザインである。主要評価項目は安全性と3年無病生存(DFS)率、副次評価項目はpCR率、translational research・ctDNAの変動であった。すでに高い病理学的奏効率と安全性が報告されていたが、今回3年DFS率とctDNAのデータが報告された。115例が登録され、女性が58%、T4が65%でT4bが29%、リンパ節転移ありが67%かつ33%がLynch症候群といった対象であった。既報のとおりpCR率は68%であり、3年DFS率は100%であった。ctDNAは治療前の段階では92%で陽性であったが、1コース後に45%が陰性となり、2コース後には83%が陰性となった。術前の段階でctDNA陽性であった16例のうち、術後のリンパ節転移が陽性であったのは14例中8例であった。また、術後のctDNAを用いたminimal residual diseaseの探索では、全例がctDNA陰性であった。本試験より局所進行dMMR結腸がんにおいて、イピリムマブ+ニボルマブは非常に魅力的な結果であった。本試験は2コースで術前治療が終わり、手術まで6週と定義されており、短期間で有効性が示されていることも魅力である。ESMO2024では同様の局所進行dMMR結腸がんに対してペムブロリズマブの有効性を探索したIMHOTEP試験や、ニボルマブ+relatlimab(抗LAG-3抗体)の併用療法の有効性を探索したNICHE-3試験も報告があった。局所進行MSI-H結腸がんの術前治療としての免疫チェックポイント阻害薬の有効性はおそらく確実であるが、どの対象にどの薬剤をどの期間使用するのがよいのかは、今後の研究が待たれる状況である。

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第212回 新型コロナウイルスワクチンの定期接種開始、新たにレプリコンワクチン導入/厚労省

<先週の動き>1.新型コロナウイルスワクチンの定期接種開始、新たにレプリコンワクチン導入/厚労省2.先発薬の自己負担増加、薬局でジェネリック薬不足が懸念/厚労省3.医師の偏在が深刻化、是正策を巡る議論が白熱/厚労省4.石破首相、厚労相に福岡氏を起用、社会保障制度の見直しに着手/内閣府5.法医学教室の解剖医不足が深刻化、定年退職で人材不足に拍車/日本法医学会6.千葉県の救急病院、不正請求発覚で保険医療機関指定取り消し/関東厚生局1.新型コロナウイルスワクチンの定期接種開始、新たにレプリコンワクチン導入/厚労省10月1日、65歳以上の高齢者や基礎疾患のある60~64歳の人を対象として新型コロナウイルスワクチンの定期接種が開始された。今回の接種では、新たに接種できるワクチンとして「レプリコンワクチン」が追加されており、このワクチンはmRNAが細胞内で自己複製する特徴を持つ。従来のmRNAワクチンと比較して少ない接種量で高い抗体価を得られる可能性があるが、発症や重症化に対する効果については、まだ不明と指摘もされている。臨床試験では、発症予防効果が約57%、重症化予防効果は95%と確認されている。レプリコンワクチンは、世界で初めて日本で実用化されたもので、国内外での承認が進められている。一方で、従来のワクチン同様、副反応として接種部位の痛みや発熱などが報告されており、安全性は過去のmRNAワクチンと大きな違いはないとされている。接種費用は、国が1回当たり約8,300円を補助するが、無料から7,200円の自己負担まで、自治体によって自己負担額が異なり、負担額に幅がある。また、健康被害が発生した場合の救済制度も一部変更され、軽度の症状での支給はなくなり、入院が必要な場合に限って補助が行われることになった。使用されるワクチンは5種類で、今回の定期接種では主にオミクロン株「JN.1」に対応したものが提供されるが、流行している「KP.3」に対しても一定の効果が期待される。参考1)新型コロナ、初の定期接種開始 高齢者ら対象、自己負担あり(共同通信)2)無料~7,200円 新型コロナ予防接種の自己負担 自治体ごとに開き(朝日新聞)3)新型コロナワクチン定期接種 5種類のうちレプリコンワクチンとは 効果や副反応 専門家の見方は(NHK)4)レプリコンワクチン、コロナ接種で世界初実用化 有効性や安全性は?(毎日新聞)2.先発薬の自己負担増加、薬局でジェネリック薬不足が懸念/厚労省2024年10月から、医療制度が改定され、ジェネリック医薬品の使用を促進するため、先発医薬品を希望する場合に患者の自己負担額が増加する制度が導入された。具体的には、先発薬とジェネリック薬の価格差の4分の1が患者の自己負担となり、患者が先発薬を選んだ場合、これまでより高額の費用を負担する必要が生じる。この制度の目的は、医療費抑制を図ることにあり、国はジェネリック薬の普及率をさらに高めることを目指している。たとえば、先発薬が1錠100円、ジェネリック薬が60円の場合、その差額40円の4分の1に当たる10円に消費税が加算され、患者の負担が増えることになる。この新制度は、あくまで医療上の必要性がなく、患者が先発薬を希望する場合に適用され、医師が先発薬を処方する必要があると判断した場合や、ジェネリック薬の在庫がない場合は例外となる。全国的にジェネリック薬の不足が続いており、薬局はこの制度導入によって需要が集中し、さらに供給不足が深刻化することを懸念している。とくに冬季の感染症流行時には、ジェネリック薬に対する需要がさらに高まると予想され、薬局では在庫管理が難しくなる可能性があると指摘されている。患者の間では、ジェネリック薬を選ぶ人が増えると見込まれる一方で、とくに子供に対しては先発薬を希望する家庭も一定数存在し、自己負担が増えても先発薬を選ぶ傾向がある。また、世帯収入が高い世帯ほど先発薬を選択する割合が増えるという調査結果も報告されている。さらに、厚生労働省は「在宅自己注射の薬剤も対象」になることを示しているが、外来や往診・訪問診療での「注射薬」は対象外となることを疑義解釈で通知を発出している。今回の改定は、医療費削減に向けた大きな一歩となるが、患者や医療現場に与える影響も少なくなく、今後の運用が注目される。参考1)後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について(厚労省)2)「長期収載品の選定療養」導入 Q&A(同)3)長期収載品の処方等又は調剤の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について[その3](同)4)先発医薬品処方の自己負担額10月から引き上げ(NHK)5)先発薬の一部“値上げ” 自己負担 来月から新制度 厚労省、医療費削減へジェネリック促進(東京新聞)6)長期収載品の選定療養、在宅自己注射の薬剤は対象になるが、「外来や往診・訪問診療での注射薬」は対象外-厚労省(Gem Med)3.医師の偏在が深刻化、是正策を巡る議論が白熱/厚労省9月30日に厚生労働省は、「新たな地域医療構想等に関する検討会」を開催し、医師偏在是正に向けた総合的な対策パッケージの取組の方向性を示した。議題となった「医師の偏在」は過去10年で、人口規模が小さい二次医療圏においては診療所数が減少傾向にある一方、50万人以上の二次医療圏では、2012~2022年にかけて診療所数が増加傾向するなど深刻化しており、とくに地方や特定の診療科での医師不足が問題となっている。厚労省は医師偏在の是正に向けた対策として、都市部での新規開業を許可制にし、開業数の上限を設ける案を提示した。しかし、職業選択の自由や営業の自由との兼ね合いから慎重な意見も多く、議論は続いている。厚労省の対策パッケージでは、医師の不足する地域での勤務経験を医療機関の管理者要件とすることや、経済的インセンティブを通じて医師を誘導する方策が検討されている。また、医師が多数存在する地域での新規開業希望者に対しては、地域で不足している医療機能をカバーすることを求める仕組みの強化が提案された。しかし、日本医師会などからは、規制が過度に強化されると医師の志望者が減少する可能性があるとの反対意見が出るなど結論は出なかった。このほか、経済的なインセンティブによる誘導策として、医師不足地域への医師派遣の強化や、診療報酬の見直しなども提案され、「重点医師偏在対策支援区域」として特定の地域に医師を集中的に配置することや、派遣医師の待遇改善を進めることが提案されている。厚労省では、医師不足解消のため、国や地方自治体が協力して支援体制を整備し、大学病院などと連携して医師派遣を行う仕組みを強化する考えを示している。これに対し、日本病院会の相澤 孝夫会長は記者会見で、「医師の偏在を是正するための対策を国に提案する方針」を示し、今後も議論が継続される見通し。参考1)第9回新たな地域医療構想等に関する検討会(厚労省)2)診療所多い地域に「開業の上限」厚労省提案 新規開業を都道府県の「許可制」に(CB news)3)診療所の開業許可制に慎重論、厚労省の有識者検討会で(日経新聞)4.石破首相、厚労相に福岡氏を起用、社会保障制度の見直しに着手/内閣府石破 茂首相は、10月4日の就任後初めての所信表明演説で、社会保障制度の見直しに着手することを明言し、医療、介護、子育てを含む幅広い分野での改革を進めることを明らかにした。これによると、「現行の制度が時代に合っているかを再検討し、多様な人生選択を支える柔軟な制度設計を目指す」と語った。とくに、少子高齢化が進行する中で、現役世代の負担軽減が課題であり、子育て支援や年金制度改革が焦点となる。石破首相は子育て支援について「手当より無償化」を重視し、医療費や年金制度の見直しも検討される見通しだ。新たに就任した福岡 資麿厚生労働大臣は、社会保障制度改革に積極的に取り組むと期待され、財務大臣には厚労相を経験した加藤 勝信氏が起用された。両者ともに社会保障分野での豊富な経験を持ち、とくに年金制度や医療費負担の改革が大きなテーマとなる。日本医師会の松本 吉郎会長は、福岡厚労相と加藤財務相の就任を歓迎し、地域医療の守りを強調した。また、デジタル担当大臣に就任した平 将明氏は、健康保険証の廃止とマイナンバーカードへの一本化方針を堅持する姿勢を示し、医療DXの推進に力を入れる意向を表明した。保険証とマイナンバーカードの統合により、医療費やカルテのデジタル管理が進むことが期待される。参考1)第二百十四回国会における石破内閣総理大臣所信表明演説(内閣府)2)石破首相、社会保障全般の見直しを表明 時代に合った制度への転換も(CB news)3)現役世代の負担減、課題に 子育て支援、年金改正も焦点-石破新内閣の課題・社会保障(時事通信)4)平将明デジタル大臣、「保険証廃止」を堅持する理由説明-「医療DXの恩恵は桁違い」(CNET Japan)5.法医学教室の解剖医不足が深刻化、定年退職で人材不足に拍車/日本法医学会法医学教室の解剖医の不足がさらに深刻化することが、読売新聞の報道で明らかになった。報道によると2030年までに全国で24人の教授が定年退職する予定であり、とくに地方では解剖医が1人しかいない地域が14県、さらに1県では解剖医が不在となっている。今後、死亡者数の増加が見込まれる中、解剖医の供給が追いつかなくなる事態が懸念されている。解剖医の不足は、死因究明の遅れや犯罪の見逃しにつながる可能性があり、警察が取り扱う約20万体の遺体のうち、解剖されるのは1割程度に止まっている。日本法医学会は、各都道府県に専任の解剖医を配置する「死因究明医療センター」の設置を提言しているが、進展はみられない。法医学者の確保が急務とされる中、若い医師が敬遠しがちな分野であり、大学における解剖医の後任確保が難しい状況が続いている。さらに、解剖医が少ない地域では教授の退職や転任が発生すると、他県に依頼しなければならず、捜査に遅れが出る事象も起こっている。政府も法医学教室の人員確保を強調しており、死因究明の重要性を社会全体で共有する必要性があると指摘されている。同学会では、解剖医のキャリアパスを紹介するセミナーを開催し、将来の人材育成にも取り組んでいるが、現状の人員不足は依然として大きな課題となっている。参考1)死因究明の解剖医が足りない…法医学教室の教授の大量定年退職、2030年までに全国で24人(読売新聞)2)法医学会が初の学生向けセミナー開催~社会的ニーズ紹介、将来の人材確保へ~(時事通信)6.千葉県の救急病院、不正請求発覚で保険医療機関指定取り消し/関東厚生局関東信越厚生局は、9月30日に、千葉県野田市の小張総合病院が、看護職員の勤務実績を実際よりも多く申告するなどの不正により、診療報酬約5億7,000万円を不正請求していたとして、この病院の保険医療機関の指定を2025年4月1日付で取り消すと発表した。不正は2014~2017年にかけて行われ、元職員の内部告発により発覚した。これに対し、病院を運営する医療法人「圭春会」は、事業を医療法人「徳洲会」に譲渡する予定であり、診療は引き続き行われると発表した。小張総合病院は二次救急指定病院であり、野田市において重要な役割を果たしている。昨年度は約4,700件の救急搬送を受け入れており、病床数は350床、消化器内科や小児科を含む28の診療科を持つ。熊谷 俊人知事は、この不正行為が市の中核的な医療機関で発生したことを「誠に残念」としつつも、運営の引き継ぎを支援し、地域医療体制の維持に取り組む考えを示した。関東信越厚生局は、不正に受け取った診療報酬の返還を求めている。参考1)保険医療機関の行政処分について (関東厚生局)2)診療報酬5億7,000万円を不正請求 千葉・野田市の病院、保険医療機関の指定取り消し(産経新聞)3)救急病院が診療報酬不正疑い保険医療機関指定取消決定 野田(NHK)

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