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日本において軽度うつ病の初回受診時から抗うつ薬が処方される割合は?

 軽度うつ病に対する抗うつ薬の有効性については、依然として議論が続いている。ガイドラインでは、まず心理社会的介入を推奨しているが、実際の臨床現場では抗うつ薬が処方されることが少なくない。杏林大学の浦田 実氏らは、軽度うつ病患者の精神科初診時における抗うつ薬の処方パターンを調査し、処方決定に影響を与える症状関連因子を特定することを目的に、レトロスペクティブカルテレビュー研究を実施した。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2026年4月8日号の報告。 2020~24年に杏林大学病院でうつ病と診断された外来患者1,508例を対象に、レトロスペクティブカルテレビューを実施した。そのうち、Quick Inventory of Depressive Symptomatology-Self Report(QIDS-S)の合計スコアが6~10点の軽度うつ病の診断基準を満たした患者171例を分析した。抗うつ薬を処方された患者と処方されなかった患者の間で、人口統計学的特性および症状レベルを比較するため、独立t検定とロジスティック回帰分析を行った。 主な内容は以下のとおり。・対象患者171例のうち、初回受診時に抗うつ薬を処方された患者の割合は28.1%であった。・人口統計学的特性および全体的な症状の重症度において、両群間に有意な差は認められなかった。・QIDS-Sの項目である体重増加は、抗うつ薬群で有意に低かった(0.1±0.4 vs.0.3±0.7、p=0.03)。しかし、Benjamini-Hochberg法による偽発見率補正後およびロジスティック回帰分析においては、統計的に有意な差は認められなかった。・単剤療法を受けた患者において、抗うつ薬の種類による有意な差は認められなかった。 著者らは「本調査の結果、軽度うつ病患者の約30%は、初回診察時に抗うつ薬を処方されていることが明らかとなった。どの症状項目についても、抗うつ薬処方との明確かつ確固たる関連性が認められなかったことから、実際の治療選択においては、特定の症状プロファイル以外の要因が、より決定的な影響を及ぼしている可能性が示唆された」としている。

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atypical EGFR変異NSCLC、アミバンタマブ+ラゼルチニブのOS中央値41ヵ月(CHRYSALIS-2)/ASCO2026

 非小細胞肺がん(NSCLC)におけるEGFR遺伝子変異の多くは、exon19欠失またはL858R変異などであるが、G719X、S768I、L861Qなどのatypical変異も一定割合で認められる。atypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLCでは、既存のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)の効果が限定的であり、治療選択肢の拡充が求められている。そこで、atypical変異を有するNSCLC患者を対象に、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法を評価するCHRYSALIS-2試験コホートCにおいて、長期追跡が行われた。その結果、1次治療としてアミバンタマブ+ラゼルチニブによる治療を受けたatypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者において、全生存期間(OS)中央値は41.0ヵ月であった。Joel W. Neal氏(米国・スタンフォードがん研究所)が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で報告した。 CHRYSALIS-2試験コホートCの対象患者は、未治療または2ライン以下の治療歴(第3世代EGFR-TKIによる治療歴のある患者は除外)を有するatypical EGFR遺伝子変異(exon20挿入変異、exon19欠失変異、exon21 L858R変異は除外)陽性NSCLC患者であった。対象患者にアミバンタマブ(体重に応じ1,050mgまたは1,400mg、最初の1サイクル目は週1回、2サイクル目以降は隔週)+ラゼルチニブ(240mg、1日1回)を投与し、有効性・安全性を検討した。主要評価項目は治験担当医師評価に基づく奏効率、副次評価項目は奏効期間、無増悪生存期間、OS、安全性などとした。今回は、未治療患者49例におけるOS、後治療、試験治療の継続状況、安全性の長期追跡結果が報告された。  主な結果は以下のとおり。・未治療の49例の年齢中央値は60歳、女性は45%、アジア人は57%であった。主なEGFR遺伝子変異はexon18 G719X(55%)、exon20 S768X(27%)、exon21 L861X(24%)であり、compound変異は35%に認められた。・データカットオフ時点(2025年10月31日)の追跡期間中央値は31.3ヵ月で、49例中10例(20%)が1次治療を継続していた。内訳は、アミバンタマブ+ラゼルチニブの両剤継続(7例)、アミバンタマブのみ継続(2例)、ラゼルチニブのみ継続(1例)であった。・OS中央値は41.0ヵ月で、36ヵ月OS率は55%であった。・1次治療の治療期間中央値は13.3ヵ月(範囲:0.1ヵ月未満~53.2ヵ月)であり、未治療患者の39%が2年を超えて治療を継続した。・病勢進行により1次治療を中止した患者のうち、71%(20/28例)が後治療を受けた。後治療で最も多かったのはプラチナ製剤を含む化学療法ベースのレジメンであった(55%)。TKIは30%、その他の治療は15%であった。・今回の結果の比較として、Flatiron Health/Foundation Medicine Clinico-Genomic Databaseを用いたリアルワールドのatypical EGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者69例との記述的比較も提示された。リアルワールド集団のOS中央値は15.2ヵ月であり、アミバンタマブ+ラゼルチニブの41.0ヵ月と比較して短かった。・安全性について、有害事象の多くがEGFR阻害、MET阻害に関連するもの、注入に伴う反応(IRR)であり、Grade 1または2が多かった。なお、本試験は皮下投与製剤の承認前、皮膚障害やIRRの予防レジメンの開発前に行われたため、これらの予防は行われていなかった。 本結果についてNeal氏は「未治療のatypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者に対するアミバンタマブ+ラゼルチニブ併用療法は、OS中央値が約3.5年という臨床的に意義のある結果を示した。患者背景、ベースライン時の遺伝子変異、疾患特性にかかわらず持続的な奏効が認められた。長期の追跡においても、安全性プロファイルはアミバンタマブ静注+ラゼルチニブの既報と同様であり、新たな安全性シグナルは認められなかった」とまとめた。

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ACC/AHA脂質異常症GLで格上げの石灰化スコア、30分の心臓ドックで評価/CVIC

 心臓画像診断を専門とする医療法人社団CVIC心臓画像クリニック飯田橋(以下、CVIC)は、30分で心血管リスクを可視化する新サービス「スピーディー心臓ドック」の提供を開始した。これは冠動脈石灰化スコア、大動脈石灰化スコア、心血管バイオマーカー検査を組み合わせたもので、非造影CTおよび血液検査によって行われる。この中に含まれる冠動脈石灰化スコアは、近年その重要性が明らかになっており、米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)の合同委員会が関連学会とともに2026年3月に公開した『脂質異常症管理ガイドライン2026年版』1)において、推奨度が引き上げられた。そこで、CVICは2026年5月27日にメディアラウンドテーブルを開催し、CVIC理事長の寺島 正浩氏が、突然死を防げない日本の健診制度の課題、心血管病予防における画像診断の役割について解説した。最初の発作が最後の発作、突然死の半数以上は症状なし 寺島氏がまず指摘したのは、一般的な健康診断だけでは冠動脈疾患のリスクを十分に把握しにくく、心臓突然死を防ぐことが難しいという問題である。日本の健診で広く行われている心電図や胸部X線は、低コストで簡便なスクリーニング検査として有用である一方、冠動脈の狭窄や動脈硬化の進展を直接評価する検査ではない。 米国のフラミンガム研究では、突然死の50%以上はまったく症状がなかったことが報告されている。また、急性心筋梗塞の68%は50%未満の軽度冠動脈狭窄から生じていたという報告もある。寺島氏は、この突然性が心臓病の問題であると述べる。 一方で、心筋梗塞の多くは予防可能でもある。INTERHEART研究に基づき、喫煙、脂質異常、高血圧、糖尿病、内臓脂肪、ストレス、食事、運動、飲酒といった9つの修正可能な危険因子により、心筋梗塞リスクの9割が説明されることを紹介した。寺島氏は、9割予防可能な病気で死亡する人が後を絶たないことを指摘。その背景には「自分は大丈夫と考え、行動変容に至らない人が多いことがある」と述べた。数字は忘れても自分の画像は忘れない そこで重要になるのが、リスクの「可視化」である。寺島氏は、血圧、LDL-C、血糖値といった数値は忘れてしまうが、冠動脈や大動脈に石灰化がある画像を見れば、その画像は忘れないと指摘する。実際に、画像を提示することで、真剣に治療に取り組むようになった症例を多く経験してきたとのことだ。また、2018年のVIPVIZA試験では頸動脈エコーの結果を視覚的なレポートとして提示することで、治療効果が増大することも報告されている。クラス1推奨に引き上げられた冠動脈石灰化スコア ACC/AHAの『脂質異常症管理ガイドライン2026年版』では、動脈硬化性疾患のリスク評価方法が変更され、PREVENT-ASCVD方程式が採用された。また、PREVENT-ASCVD方程式で中等度リスク、ボーダーラインリスクと判定され、脂質低下療法の開始・強度について判断が難しい場合に、冠動脈石灰化スコアを用いてリスクを再分類することがクラス1推奨として位置付けられた。 冠動脈石灰化スコアは、非造影CTで冠動脈壁の石灰化を定量化する指標である。冠動脈石灰化スコアによる石灰化の分類は、0をなし、1~99を軽度、100~299を中等度、300~999を高度、1000~を超高度とする。このスコアが、冠動脈疾患死亡率や心血管病死亡率と強く関連する。 さらにCVICでは、冠動脈だけでなく大動脈の石灰化にも注目する。大動脈石灰化は冠動脈石灰化よりも先に出現する早期の動脈硬化マーカーとされ、冠動脈石灰化スコアが0であっても60%で大動脈石灰化が認められるとのことだ。30分で完了する「スピーディー心臓ドック」 今回発表された「スピーディー心臓ドック」は、こうした心血管リスク評価を短時間で実施するサービスである。所要時間は来院から検査終了まで約30分。検査方法は非造影CTによる冠動脈・大動脈評価と採血で、検査内容は冠動脈石灰化スコア、大動脈石灰化スコア、心血管バイオマーカー検査で構成される。心血管バイオマーカーは、NT-proBNP、高感度心筋トロポニン、apoB、高感度CRPの4項目である。 寺島氏は、通常の健診では測定されないこれらの項目を組み合わせることで、より詳細な心血管リスクを把握できると説明した。CVICでは、以下をすべて満たす場合を「パーフェクトスコア」とし、心血管リスクがきわめて低い状態として示している。冠動脈石灰化スコア0大動脈石灰化スコア0NT-proBNP<55pg/mLapoB<65mg/dL(または70mg/dL)心筋トロポニンT<0.003ng/mL高感度CRP<0.02mg/dL 講演では、実際の症例も紹介された。そのなかで紹介された60歳女性は、LDL-C、HDL-C、TG、総コレステロールは、健康診断の正常値の範囲に収まっていたという。冠動脈石灰化スコアも0であったが、大動脈石灰化スコアをみると約700であり、中等度の石灰化が認められた。また、apoBも106mg/dLと軽度高値であった。寺島氏は「大動脈石灰化スコアをとることで、このような方が見つかることがある。可視化することで、行動変容につながっていくのではないかと期待している」と語った。Q&A――石灰化スコアは不可逆とのことであるがどれくらいの頻度で実施すべきか? 1回測定したらその後は不要とする意見があるなど、議論が分かれているが、一般的には5年ほどの間隔を空けて測定するのがよいのではないかとされている。しかし、CVICとしては、冠動脈石灰化スコアが100以上、ないしは300以上の方は、2~3年に1回は検査を実施したほうがよいと考えている。このような方のなかで、生活習慣を気にしない方は次回の測定でスコアが2倍になっている場合もある。一方で、生活習慣が改善されてスコアの変動がみられないという方もいる。このような経過を追うために、石灰化スコアを活用するのもよいのではないか。 石灰化は不可逆であるからこそ、早めの対策が重要である。9つの修正可能な危険因子を修正することで、動脈硬化の進行を遅らせることができる。 なお、「スピーディー心臓ドック」は自費検査で、CVICは通常価格を8万8,000円としているが、2026年10月末日まで3万3,000円で提供する予定とのことだ。

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麻しんの現状を解説/感染症クォータリーレポート

 ケアネットライブにて4半期に1回実施している感染症クォータリーレポート。6月3日に配信された2026年第2クォーターの報告を期間限定で無料公開する。 感染症クォータリーレポートでは感染症専門医である国立国際医療センター・国際感染症センターの石金 正裕氏が、世界の病原微生物の流行状況を4半期ごとにレポートしている。 第2クォーターでは麻しんを取り上げる。 今年に入り発生が続いている麻しん。空気感染によるきわめて強い感染力への警戒が必要な今、疫学や外来での初期対応・予防策について解説いただいた。番組はこちらからCareNaTVアーカイブページ(6月9日24時まで 2026.2Q前後編無料公開)

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BRAF V600E変異転移大腸がんに対するEC+FOLFIRI、PFS・OSを改善(BREAKWATER)/ASCO2026

 BRAF V600E変異陽性転移大腸がん(mCRC)は予後不良で知られ、従来の1次治療ではFOLFOX系またはFOLFIRI系±ベバシズマブが標準療法として用いられてきた。BREAKWATER試験では、BRAF阻害薬エンコラフェニブと抗EGFRモノクローナル抗体・セツキシマブの併用(EC)+mFOLFOX6が従来の標準療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効率(ORR)を有意に改善したことが報告されている。 一方、実臨床ではオキサリプラチン不適応例に対してFOLFOXに替えてFOLFIRIを併用するレジメンも用いられていることから、BREAKWATER試験では同レジメンとEC+FOLFIRIを比較する「コホート3」が設定された。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)では米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのScott Kopetz氏がコホート3の結果を発表し、既報のORRに加え、PFSおよびOSにおいても有意な改善が示されたことを報告した。この内容はAnnals of Oncology誌オンライン版2026年5月31日号に同時掲載された。・試験デザイン:国際共同第III相無作為化比較試験・対象:未治療のBRAF V600E変異mCRC患者147例、ECOG PS0~1・試験群:エンコラフェニブ+セツキシマブ+FOLFIRI(EC群:73例)・対照群:FOLFIRI±ベバシズマブ(対照群:74例)・評価項目:[主要評価項目]ORR(既報:64.4%対39.2%)[副次評価項目]PFS、OS、安全性など・データカットオフ:2026年1月6日 主な結果は以下のとおり。・PFSの追跡期間中央値はEC群18.0ヵ月、対照群14.4ヵ月であった。PFS中央値はEC群15.2ヵ月(95%信頼区間[CI]:13.6~推定不能)、対照群8.3ヵ月(95%CI:6.9~9.8)であった。PFSのハザード比(HR)は0.44(95%CI:0.27~0.70、片側p=0.0002)であった。・OSの追跡期間中央値はEC群20.6ヵ月、対照群20.7ヵ月であった。OS中央値はEC群で未到達(95%CI:21.0~推定不能)、対照群で20.3ヵ月(95%CI:13.2~推定不能)であった。OSのHRは0.56(95%CI:0.34~0.94)であった。18ヵ月時点のOS率はEC群72.0%、対照群54.5%であった。・新たな安全性シグナルは認められなかった。Grade 3/4の治療時発現有害事象(TEAE)の発現率はEC群70%、対照群81%であった。重篤なTEAEはそれぞれ49%、44%であった。有害事象による化学療法中止率は14%と10%で、両群間に大きな差は認められなかった。 著者らは、「EC+FOLFIRIはORRおよびPFSを有意に改善し、OS延長も示した。安全性プロファイルは各薬剤で既知の範囲内であり、新たな安全性上の懸念は認められなかった」と結論付けた。今回の結果は、BRAF V600E変異陽性mCRCにおいて、既報のEC+mFOLFOX6に加え、EC+FOLFIRIという新たな1次治療の選択肢を提供するものであり、オキサリプラチン不適応例においてもBRAF阻害薬とEGFR阻害薬を組み合わせた治療戦略の有用性を支持する結果と考えられる。

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StageIAのHER2+乳がん、術後カペシタビン+トラスツズマブで5年iDFS率97.8%(IRIS-A)/ASCO2026

 StageIAのHER2陽性(HER2+)乳がんにおいて、カペシタビンとトラスツズマブによる術後療法により97.8%という優れた5年無浸潤疾患生存(iDFS)率が得られ、治療継続に影響を及ぼす有害事象は認められなかったことがIRIS-A試験で示された。中国・Fudan University Shanghai Cancer CenterのRuo-Xi Wang氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。 IRIS試験シリーズは、早期HER2+乳がんにおける静脈内化学療法を行わない術後療法のde-escalationを検討する単群第II相試験として設計された4つの試験で、IRIS-A試験はカペシタビン6サイクルとトラスツズマブ1年間の併用を検討。・対象:StageIA(T1N0)のHER2+乳がん(HR陰性の場合はT≦2cm、HR陽性の場合は1cm<T≦2cm)・介入:カペシタビン(1,000mg/m2を1日2回、2週間、3週ごと)+トラスツズマブ(8mg/kg→6mg/kg、3週ごと)を6サイクル実施後、トラスツズマブ(6mg/kg、3週ごと)を11サイクル・主要評価項目:iDFS 主な結果は以下のとおり。・2020年5月~2021年5月に187例が登録され、追跡期間中央値は66ヵ月(範囲:60~72)であった。T1micが56.1%、T1aが24.1%、T1bが4.3%、T1cが15.5%で、87.2%がHR陰性であった。・iDFSイベントは4例に発生し、うち2例は局所もしくは領域再発、2例は対側乳がんであった。遠隔再発例や死亡例はなく、3例がDCIS(非浸潤性乳管がん)、5例が乳がん以外の原発がん(甲状腺がん、肺がん)を発症した。・5年iDFS率は97.8%(95%信頼区間:94.3~99.1)、5年無再発生存率は98.9%(同:95.7~99.7)であった。・5例(2.7%)にGrade3の有害事象が認められたが、Grade4/5は発現しなかった。最も頻度の高かった有害事象は手足症候群(46.5%)で、1例がGrade3だった。心臓関連の有害事象の発現は0.5%で、中止や中断に至った有害事象はなかった。 Wang氏は、本試験の限界として単群試験でありサンプルサイズが比較的小さいこと、T1micおよびT1aの患者割合が比較的高く治療が必要かどうかについては議論の余地があることを挙げつつ、「本試験は、腫瘍が小さくリンパ節転移のないHER2+乳がんにトラスツズマブと経口化学療法を併用した最初の臨床試験である。カペシタビン+トラスツズマブは標準治療に匹敵する有効性と毒性の軽減を併せ持つ選択肢となる」とまとめた。

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「肥満症治療薬中止後のリバウンド」が気になる患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第49回

■外来NGワード「元に戻らないように、気を付けなさい」(あいまいな医学的アドバイス)「リバウンドするかしないかは、あなたの生活習慣の問題です」(患者責任に帰結させ、自己スティグマを強める)「ちゃんと続けないと意味がありませんよ」(努力不足のニュアンスとなり、動機付けを低下させる)■解説肥満症治療薬の1つであるインクレチン関連注射薬は、投与期間が最大68週間とされており、治療開始時から中止を見据えた計画が必要です。そのため、投与中止後のリバウンドを懸念する患者さんは少なくありません。実際、システマティックレビューおよびメタ解析によると、薬物療法中止後には体重が再増加(リバウンド)することが示されています。その程度は、認知行動療法を用いた体重管理プログラムと比較して、薬物療法中止後の体重の再増加(リバウンド)はより速いとされています。その報告によると、平均すると体重は月0.4kg程度増加し、改善していた代謝指標も約1.4年でベースラインに近付きます。こうした体重の再増加(リバウンド)は、生活習慣介入、手術、薬物療法といった減量手段に関わらず生じる現象です。その背景には、体脂肪から分泌されるレプチンによる「脂肪定常説」や除脂肪量の減少によるエネルギー消費量の減少などが関与すると考えられています。したがって、肥満症治療薬中止後のリバウンドを予防には、減量中からリバウンド対策をしておくことが大切です。具体的には、体重測定の習慣化、無理のない運動の継続、満足感を得られる食事とつい食べてしまう習慣対策、そして、リバウンドが始まる休薬後の対策が鍵となります。■患者さんとの会話でロールプレイ医師減量の方は順調なようですね。患者はい。ありがとうございます。けど、この薬、止めたらリバウンドしませんかね。それが今から心配で…。医師なるほど。そうでしたか。その点を気にされる方はとても多いですし、この薬を止めた後、体重が少しずつ戻ることはよく知られています。患者やっぱり…。(残念そうな顔)医師大丈夫です。今から、そのリバウンド対策をしておくといいですよ。患者それはどんな対策ですか。(興味津々)医師どんなダイエット法でも、リバウンドする人には特徴が3つあります。患者その3つって、何ですか?医師まずは、体重計に乗らなくなります。順調に体重が減っているときは体重計に喜んで乗るんですが、少し体重が増えてくると、だんだん乗りたくなりますね。患者確かに…。体重が減っているときは面白くて、1日に何回も体重計に乗りますが、停滞していると乗らなくなりますね。まずは、体重計に乗る習慣を続けるということですね。2つ目は?(メモメモ)医師2つ目は、運動をしなくなることです。逆に、運動習慣がある人はリバウンドしにくいことがよく知られています。患者なるほど。運動を継続するということですね。3つ目は?医師極端な食事療法を行わないことです。極端な食事療法では、食事に満足できず、何かをつまんでしまいます。患者なるほど。減量中に、少しの量で満足できる食事をみつけないといけませんね。医師そうですね。他にも注意点があるのですが、次回、お話しましょう!患者ぜひ、お願いします。(嬉しそうな顔)■医師へのお勧めの言葉「薬の服用を止めた後にリバウンドしないためのコツは、毎日体重計に乗る、運動を習慣化する、少しの量で満足できる食事を探すことです」 1) West S, et al. BMJ. 2026 Jan 7;392:e085304. 2) Berg S, et al. Obes Rev. 2025 Aug;26(8):e13929. 3) Budini B, et al. EClinicalMedicine. 2026 Mar 4;93:103796. 4) van Baak MA, et al. Curr Obes Rep. 2025 Mar 31;14:28.

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第318回 女子医大プロポフォール事件、元准教授に有罪、元研修医に無罪の判決。「後知恵の意見で有罪とされているよう」と元准教授がコメント

事件発生から12年、業務上過失致死罪に問われた医師2人の判決は一人は有罪、もう一人が無罪こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。診療報酬が6月1日から改定されました。本体の改定率が30年ぶりに3%超えの3.09%(その大半は物価高や賃上げ対応に充てられましたが)となり、多くの医療機関はとりあえずはひと息つけそうです。今年度改定は2040年頃を見据えた「新たな地域医療構想」を先取りする形で急性期病院などの入院基本料が大きく変わりました。この改定で、地域の医療機関の再編統合や機能分担がこれからどれくらい進むのかが注目されます。そんな中、気になることがあります。国の財政運営の動きが今年は大きく遅れているのです。いつもは5月下旬に公表される財務省の財政制度等審議会の「春の建議」(昨年は5月27日公表でした)もまだ出ていません。来年度は社会保障改革、消費税減税に加え、いわゆる「戦略17分野」への予算措置も今年度に続き行わなければならず(17分野の官民投資ロードマップの公表も遅れています)、政府も財務省もお金がなさすぎて頭を抱えているのではないでしょうか。例年6月に公表される「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の公表も7月にずれ込むようです。今年の骨太方針は、経済・財政・社会保障を一体的に見直す内容になると言われています。医療を含めた社会保障には今まで以上に厳しい目が向けられそうです。まずは、「春の建議」(といってももう盛夏ですが)の公表を待ちたいと思います。さて、今回は事件発生から12年、東京女子医大プロポフォール事件で元准教授(66)に有罪判決が出ましたので、それについて書いてみたいと思います。業務上過失致死罪に問われた医師2人の判決は、1人は有罪、もう1人は無罪という対照的な結果となりました。書類送検されたのは麻酔科医6人、在宅起訴に至ったのはそのうち2人東京女子医大病院(東京都新宿区)で2014年2月、リンパ管腫で首の手術を受けた後に人工呼吸器を付けていた男児(当時2歳)が、鎮静剤プロポフォールの投与を受けた後に死亡した医療事故で、東京地裁は5月29日、当時、中央ICUの現場責任者で業務上過失致死罪に問われた麻酔科医の元准教授(66)に禁錮1年6ヵ月、執行猶予3年(求刑:禁錮1年6ヵ月)の判決を言い渡しました。一方、男児の容体の管理に関わった元後期研修医(44)に対しては無罪(求刑:禁錮1年)を言い渡しました。両被告とも投与と死亡に因果関係はないなどとして無罪を主張していました。2人は、2014年2月18~21日、首の腫瘍を取り除く手術を受け人工呼吸器を装着していた男児に対して鎮静剤プロポフォールを投与した際、心電図に異常がみられるなど容体に変化があったにもかかわらず投与を中止せず、男児を急性循環不全で死亡させたとして、2021年1月に起訴されました。この事件については、6年前の本連載「第30回 東京女子医大麻酔科医6人書類送検、特定機能病院の再承認にも影響か」、5年前の「第44回 女子医大プロポフォール事件、阪大・国循論文不正事件に新展開」でも詳しく取り上げました。事故当時、プロポフォールはICUで人工呼吸器を装着した子供への投与は添付文書上「禁忌」でしたが、厚生労働省は「禁忌はあくまで原則」との見解を示しており、警視庁はプロポフォールの投与自体は過失とはせず、安全管理を怠ったことに焦点を当て、2020年10月に書類送検に踏み切りました。この時、起訴を求める「厳重処分」の意見も全員に付けられました。書類送検されたのは麻酔科医6人でしたが、翌2021年に在宅起訴に至ったのは2人で、ほかの4人は関与の度合いなどを考慮した結果、起訴猶予となっています。その後、2021年6月には民事裁判で東京地裁が事故に関与した麻酔科医3人と小児を執刀した耳鼻咽喉科医2人の損害賠償義務を認定、起訴された2人の医師の刑事裁判は2023年12月からスタート、公判は実に計36回を数えました。薬剤を変更せず、漫然とプロポフォール投与を続ける判断をしたことについて「元准教授の注意義務違反の程度は非常に大きい」裁判では投与と死亡の因果関係や、容体の変化を認識した時点で投与中止などの処置をしていれば事故を回避できたかなどが争われました。エムスリー(5月29日付)や日本経済新聞(5月30日付)などの報道によれば、細谷 泰暢裁判長は判決理由で、男児の死因は急性循環不全であり、その原因として小児集中治療における人工呼吸管理の鎮静には禁忌のプロポフォールを高用量・長時間使用したことを挙げました。禁忌薬の投与それ自体が注意義務違反に当たるとはしませんでした。しかし、プロポフォール注入症候群(PRIS)の症状が生じた時点でも別の薬剤に変更せず、漫然と投与を続ける判断をしたことについて、「元准教授の注意義務違反の程度は非常に大きい」と結論付けました。一方、元後期研修医に対しては、当時は研修医で麻酔の専門知識がなく、鎮静剤の選択を日常的に行っていなかった点も踏まえると、死亡を具体的に予見できたとは認められない、としました。「個々の医師の経験や立場の違いによって求められる医療水準は異なる」という観点から、有罪無罪の判断も分かれたわけです。1998年発表の「Bray論文」に示された「4mg/kg/h以上・48時間以上」の目安裁判で大きなポイントとなったのが「プロポフォールの投与量の目安」でした。検察は男児の死亡はプロポフォール注入症候群による循環不全が死亡の原因であり、プロポフォールを高用量・長時間投与し続けたなどの過失があると主張。「4mg/kg/h以上・48時間以上」がその目安であるとし、男児に対しては計70時間15分、平均で「8.1mg/kg/h」投与されたと指摘しました。これに対し弁護側は、プロポフォールについて、検察が示すような目安は当時存在しなかったことなどから、過失はないと主張していました。「4mg/kg/h以上・48時間以上」は1998年に発表された、通称「Bray論文」1)で示されたPRIS発現の目安です。Bray論文はプロポフォールの長時間・高用量持続投与に関連して、代謝性アシドーシス、横紋筋融解、心不全、不整脈などを伴う重篤な病態が起こり得ることが整理され、PRISという概念が広く知られる契機になった論文とされています。「4mg/kg/h以上・48時間以上」は「当時の標準的な医療水準として求められるものであった」と認定判決では、このBray論文がPRISの事実上の診断基準としての役割を果たしているとしたうえで、「この(4mg/kg/hを48時間以上)数値を超えると、PRISの危険性が高まることを考慮した上で、プロポフォールの投与を開始あるいはその投与を継続するかを判断すべきものであったということが言える。このことは、当時の標準的な医療水準として求められるものであった」と認定しました。その上で、術後2日目午後の時点(8.1mg/kg/hを52時間以上にわたって持続投与されており、翌朝まで投与継続した場合には70時間前後になることが見込まれていた)で「直ちに代替薬剤を投与して、プロポフォールの投与を中止するなどの適切な対処をすべき注意義務があったのに、これを怠って、漫然とプロポフォールの投与を継続した過失があったと認められる」と判断しました。「判決の言う標準的な医療水準は、当時のプロポフォールについての医学的な知見や、当時のICUの現場の実情から、かけ離れたもの」と元准教授このBray論文がPRISの事実上の診断基準になっていたとする裁判所の判断について、有罪となった元准教授は判決後にコメントを発表し、「結果が分かったところからさかのぼった後知恵の意見で有罪とされているように感じています。判決の言うプロポフォールに関する標準的な医療水準については、当時のプロポフォールについての医学的な知見や、当時のICUの現場の実情から、かけ離れたものだと感じます」と反論しています。5月30日付の日経メディカルの記事によれば、判決後に行われた医師2人の弁護人による記者会見で、元准教授の弁護人、後藤 貞人弁護士も「プロポフォールによってPRISが発症することが、当時、医学界において定着していたかというとそうではない」とコメント、元研修医の弁護人である高野 隆弁護士も「(4mg/kg/h以上・48時間以上より)何倍も多い量のプロポフォールを投与してもPRISを発症していない症例がありながら、論文の記載(4mg/kg/h以上・48時間以上)だけが独り歩きをし、あたかも当時の医療水準のように考えて起訴したことが間違いだ」と話しています。さらに後藤弁護士は、医師が業務上過失致死罪で有罪判決が出たことについて、2008年の福島県立大野病院事件の無罪判決などを契機として医療への刑事介入が下火になっていた状況が、今回の有罪判決をきっかけとして再び活発化することに対しても危機感を示したとのことです。なお、元准教授は控訴の方針とのことです。事故から12年、東京女子医大プロポフォール事件の裁判はまだまだ続きそうです。同大はこの事件をきっかけとして2015年に特定機能病院の承認を取り消され、現在も継続中です。医療事故の裁判と特定機能病院の承認は別次元の問題ではあるものの、少なからぬ影響はありそうです。元理事長逮捕など、スキャンダルに事欠かない東京女子医大の経営状態も改めて気になるところです。 1) Bray BJ. Paediatr Anaesth. 1998;8:491-499.

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IPFへの吸入トレプロスチニル、TETON-1試験とTETON-2試験の統合解析結果/NEJM

 特発性肺線維症(IPF)患者において、52週間の吸入トレプロスチニル投与はプラセボと比較し、努力肺活量(FVC)の低下および臨床的悪化のイベント発現を抑制したことが示された。米国・Inova Fairfax HospitalのSteven D. Nathan氏らが、「TETON-1試験」の結果と、先に発表されていた「TETON-2試験」の結果(https://www.carenet.com/news/journal/carenet/62502)の統合解析結果を報告した。IPFは現在、3剤の治療薬が承認されているが、予後は依然として不良であり、さらなる効果的な治療法が必要とされていた。NEJM誌オンライン版2026年5月18日号掲載の報告。吸入トレプロスチニルの有効性、52週時のFVCのベースラインからの変化量で評価 TETON-1試験は、米国およびカナダの94施設で実施された第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験。試験デザインは、日本を含む16ヵ国107施設で実施された「TETON-2試験」と同様であった。 研究グループは、40歳以上のIPF患者を吸入トレプロスチニル群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、3吸入を1日4回で開始し、12吸入を1日4回に増量し、52週間投与した。 主要エンドポイントはFVCのベースラインから52週時までの変化量(絶対値)であった。重要な副次エンドポイント(多重性を制御するために事前に規定された順序で解析)は、IPFの臨床的悪化(全死因死亡、呼吸器系の原因による入院、FVCの予測値に対する割合[%FVC]の10%以上低下のいずれか初発)およびIPFの急性増悪までの期間であった(それぞれtime-to-event解析で評価)。また、52週時で評価した他の副次エンドポイントとして、全生存、%FVCの変化量、QOL、一酸化炭素肺拡散能の変化量などが含まれた。 主要エンドポイントおよび主な副次エンドポイントについては全体の第1種の過誤確率を0.05に制御するため、ゲートキーピング法にて検定を行うことが事前に規定された。TETON-2試験と同様、FVC変化量、臨床的悪化に関して有意差を認める TETON-1試験では、2021年6月1日~2025年1月30日に598例が無作為化され、試験薬を少なくとも1回投与された(トレプロスチニル群299例、プラセボ群299例)。このうち434例が52週時の評価を完了した(それぞれ218例、216例)。患者背景は平均年齢73.0歳、男性が77.3%、基礎治療として抗線維化療法(ニンテダニブまたはピルフェニドン)を受けていたのは77.6%、ベースラインの%FVC平均値は74.6%であった。 52週時のFVCの変化量中央値は、トレプロスチニル群-43.3mL(95%信頼区間[CI]:-92.1~-9.1)、プラセボ群-196.2mL(95%CI:-227.1~-155.6)であり、群間差は130.1mL(95%CI:82.2~178.1、p<0.001)であった。 臨床的悪化は、トレプロスチニル群で95例(31.8%)、プラセボ群で133例(44.5%)に認められた(ハザード比:0.67、95%CI:0.52~0.88、p=0.003)。IPFの初回急性増悪までの期間に有意差は認められず、その後の副次エンドポイントに関する検定は行われなかった。 主な有害事象は咳嗽で、トレプロスチニル群54.8%、プラセボ群33.1%で報告された。トレプロスチニルまたはプラセボの投与中止は、それぞれ40.5%および32.8%に発生し、主な理由は有害事象であった(それぞれ20.7%および14.7%)。 TETON-1試験およびTETON-2試験の統合解析においても、有効性および安全性に関する結果は同様であった。

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治療抵抗性の幻聴に対する視聴覚補助療法、その有効性は?

 統合失調スペクトラム症では、抗精神病薬治療を行っているにもかかわらず、幻聴が持続することが少なくない。認知行動療法(CBT)は確立された心理療法であるが、難治性幻聴に対する視聴覚補助療法であるAVATAR療法は、インタラクティブなデジタルアバターを統合した新しいアプローチとして近年導入されている。台湾・高雄医学大学のTien-Wei Hsu氏らは、薬剤抵抗性の幻聴に対するAVATAR療法とCBTの有効性を比較するため、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。Psychological Medicine誌2026年4月13日号の報告。 2025年6月1日までに公表された研究を5つの主要なデータベースよりシステマティックに検索し、いずれかの治療を評価したランダム化比較試験(RCT)を特定した。主要アウトカムは、幻聴の重症度とした。副次的アウトカムは、精神病症状、気分指標、すべての原因による治療中止とした。主な内容は以下のとおり。・選択基準を満たしたRCTは26件(2,273例、男性の割合:65.0%、平均年齢:39.3±4.1歳)。・AVATAR療法は、CBTと比較し、幻聴の重症度を有意に軽減する効果が認められなかった(標準化平均差[SMD]:-0.23、95%信頼区間[CI]:-0.55~0.10)。・しかし、AVATAR療法は、治療後3ヵ月時点での持続的な改善効果(SMD:-0.37、95% CI:-0.69~-0.05)および全体的な精神病症状の軽減効果(SMD:-0.41、95%CI:-0.75~-0.06)において、有意な効果が認められた。・陽性症状、陰性症状、抑うつ症状、不安症状、QOLに関するアウトカムについては、統計学的に有意な差は認められず、治療中止率も同程度であった。・小規模研究の影響(幻聴の重症度に関するEgger検定:p<0.01)や、対象となった試験全体におけるバイアスリスクが中程度~高度であったことを考慮すると、本結果の解釈には注意が必要である。 著者らは「AVATAR療法は持続的な有効性を示し、CBTと同等またはわずかに優れている可能性があるため、薬剤抵抗性の幻聴に対する代替療法となりうる」としている。

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PD-L1陽性NSCLC、sac-TMT+ペムブロリズマブがPFS改善(OptiTROP-Lung05)/ASCO2026

 PD-L1陽性非小細胞肺がん(NSCLC)において、TROP2を標的とする抗体薬物複合体(ADC)sacituzumab tirumotecan(sac-TMT)とペムブロリズマブの併用療法は、ペムブロリズマブ単剤と比較して無増悪生存期間(PFS)を改善した。海外第III相試験「OptiTROP-Lung05試験」の結果を、Caicun Zhou氏(中国・Shanghai East Hospital)が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果は、Lancet誌オンライン版2026年5月29日号に同時掲載された1)。・試験デザイン:海外第III相無作為化非盲検試験(中国のみで実施)・対象:未治療の局所進行または転移を有するStageIIIB~IVのNSCLC患者で、PD-L1 TPS 1%以上の患者(EGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性)・試験群(sac-TMT群):sac-TMT(4mg/kg、2週ごと)+ペムブロリズマブ(400mg、6週ごと、18サイクルまで)208例・対照群(ペムブロリズマブ群):ペムブロリズマブ(同上)205例・評価項目:[主要評価項目]RECIST v1.1に基づく盲検下独立中央判定(BICR)によるPFS[主要な副次評価項目]全生存期間(OS)[副次評価項目]治験担当医師評価によるPFS、奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DOR)、安全性など  主な結果は以下のとおり。・患者背景は両群でおおむねバランスがとれていた。年齢中央値はsac-TMT群64歳、ペムブロリズマブ群65歳で、65歳以上はそれぞれ48.6%、52.7%であった。男性の割合はそれぞれ79.8%、84.9%、ECOG PS 1はそれぞれ84.6%、84.4%であった。・データカットオフ時点(2025年9月29日)で治療を継続していた患者の割合は、sac-TMT群63.5%、ペムブロリズマブ群33.2%であった。・主要評価項目であるBICRによるPFSは、sac-TMT群で有意に改善した。BICRによるPFS中央値は、sac-TMT群が未到達、ペムブロリズマブ群で5.7ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.35、95%CI:0.26~0.47、p<0.0001)。12ヵ月PFS率は、それぞれ62.4%、29.0%であった。・PD-L1 TPS別、組織型別にみたBICRによるPFS中央値は以下のとおり(sac-TMT群vs.ペムブロリズマブ群)。<TPS 50%以上>未到達vs.9.5ヵ月(HR:0.47、95%CI:0.29~0.77)<TPS 1~49%>未到達vs.4.3ヵ月(HR:0.28、95%CI:0.19~0.41)<非扁平上皮>未到達vs.6.6ヵ月(HR:0.28、95%CI:0.18~0.43)<扁平上皮>未到達vs.5.5ヵ月(HR:0.44、95%CI:0.29~0.66)・OSは解析時点で未成熟であったが、sac-TMT群で良好な傾向が認められた。ORR、DORもsac-TMT群が良好であった。詳細は以下のとおり(sac-TMT群vs.ペムブロリズマブ群)。<OS中央値>未到達vs.14.5ヵ月(HR:0.55、95%CI:0.36~0.85)<ORR>70.2%vs.42.0%<ORR(PD-L1 TPS 50%以上)>80.7%vs.60.5%<ORR(PD-L1 TPS 1~49%)>63.2%vs.30.1%<12ヵ月DOR率>77.7%vs.59.4%(HR:0.47、95%CI:0.27~0.82)・試験治療下における有害事象(TEAE)はsac-TMT群99.5%、ペムブロリズマブ群87.3%に認められた。Grade3以上のTEAEはそれぞれ55.3%、31.4%であり、sac-TMT群で多かった。・重篤なTEAEはsac-TMT群38.9%、ペムブロリズマブ群28.9%に認められた。死亡に至ったTEAEはそれぞれ2.4%、6.4%に認められたが、sac-TMTに起因すると判断された治療関連死亡は認められなかった。・sac-TMTに関する、とくに注目すべき有害事象として、貧血87.0%、好中球数減少45.2%、口内炎44.2%、眼表面毒性14.4%、注入に伴う反応5.8%が認められた。Grade3以上では、好中球数減少19.2%、貧血9.1%、口内炎6.3%であった。 本試験結果についてZhou氏は「EGFR遺伝子変異やALK遺伝子異常のないPD-L1陽性進行NSCLCの1次治療において、sac-TMTとペムブロリズマブの併用療法が新たな治療選択肢となる可能性を支持するものである」とまとめた。

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HER2+転移乳がん1次治療、T-DXd+PによるCR/deep PRが長期PFS改善と関連(DESTINY-Breast09)/ASCO2026

 HER2+の進行または転移を有する乳がん患者の1次治療として、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)+ペルツズマブ併用療法の有用性を評価した第III相DESTINY-Breast09試験の探索的解析の結果、半数以上の患者が完全奏効(CR)または腫瘍縮小率の高い部分奏効(deep PR)を達成し、CRおよびdeep PRの達成は長期的なアウトカムの改善と関連していたことを、韓国・成均館大学校のYeon H. Park氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。 DESTINY-Breast09試験のこれまでの解析において、T-DXd+ペルツズマブ併用療法はタキサン+トラスツズマブ+ペルツズマブ併用療法(THP群)と比較してCR率がほぼ倍増し、無増悪生存期間(PFS)が有意に延長したことが報告されている。今回は、最良奏効のサブグループ(CR、PR[deep PR、other PR]、安定/進行[SD/PD])別の有効性と安全性の探索的解析結果が報告された。なお、deep PRは80%以上100%未満の腫瘍縮小、other PRは30%以上80%未満の腫瘍縮小と定義した。 主な結果は以下のとおり。・T-DXd+ペルツズマブ群で評価可能な377例のうち、CRが15.4%、deep PRが37.4%、other PRが33.7%、SD/PDが13.5%であり、半数以上の患者がCRまたはdeep PRを達成した。・24ヵ月PFS率は、CR:85.1%(95%信頼区間[CI]:72.2~92.3)、deep PR:80.0%(同:71.7~86.1)、other PR:64.3%(同:54.3~72.8)、SD/PD:35.5%(同:21.1~50.2)であり、CRとdeep PRの達成は同等に持続的なPFSの改善と関連していた。・最良奏効到達までの期間の中央値は、CR:8.4ヵ月(95%CI:5.6~11.1)、deep PR:9.6ヵ月(同:6.8~11.0)、other PR:1.5ヵ月(同:1.4~2.0)であった。・24ヵ月時点で最良奏効を継続していたのは、CR:85.0%(95%CI:72.1~92.3)、deep PR:78.9%(同:70.4~85.2)、other PR:60.4%(同:50.0~69.3)であった。・CRおよびdeep PRを達成した患者群では総治療期間の中央値が長く、CR:28.0ヵ月(範囲:4.8~44.5)、deep PR:25.4ヵ月(同:3.4~42.7)であった。other PRは20.6ヵ月(同:2.6~41.8)、SD/PDは4.4ヵ月(同:0.3~37.2)であった。・患者の80%が24ヵ月時点で最大の腫瘍縮小を達成しており、奏効は時間の経過とともに深まることが示唆された。・THP群では、deep PR達成はCR達成と同等のアウトカム改善とは関連していなかった。・Grade3以上の薬剤関連有害事象の曝露期間調整済み発現率(EAIR)は、患者1人年当たりCR:0.30、deep PR:0.28、other PR:0.32、SD/PD:0.57であった。投与中止に至った有害事象のEAIRは、それぞれ0.14、0.10、0.13、0.16であった。新たな安全性シグナルは特定されなかった。・薬剤関連間質性肺疾患(ILD)/肺臓炎の発現率は類似しており、CR:12.1%(7例、いずれもGrade1/2)、deep PR:15.5%(22例、いずれもGrade1/2)、other PR:7.8%(10例、いずれもGrade1/2)、SD/PD:12.2%(6例、うちGrade5が2例[4.1%])であった。 これらの結果より、Park氏は「DESTINY-Breast09試験の探索的解析の結果は、HER2+転移乳がん1次治療のアウトカムを改善するために、深く持続的な奏効を達成することの重要性を裏付けるものである」とまとめた。

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骨折・転倒予防、CaとビタミンDに効果認めず~メタ解析/BMJ

 これまでの系統的レビューでは、カルシウムおよびビタミンDは、単独では骨折の減少をもたらさず、これらを併用しても結果に一貫性はなく、転倒に対するビタミンDの効果にもばらつきがみられる。それにもかかわらず、ガイドラインなどは筋骨格系の健康維持にビタミンD(±カルシウム)の補充を推奨し、2000年代初頭以降、これらの処方量は大幅に増加しているという。カナダ・CIUSSS du Nord-de-l’Ile-de-MontrealのOlivier Masse氏らは、骨折および転倒の予防において、カルシウム、ビタミンD、またはこれらを併用した栄養補充製品の有益性はほとんど、あるいはまったく認められないことを示した。研究の成果は、BMJ誌2026年5月20日号で報告された。骨折・転倒の予防効果をメタ解析で評価 研究グループは、成人における骨折および転倒に対する、カルシウム、ビタミンD、またはこれらを併用した栄養補充製品の効果を評価する目的で、関連文献の系統的レビューとメタ解析を行った(特定の助成は受けていない)。 対象は、骨粗鬆症の薬物治療を受けていない成人(18歳以上)において、骨折または転倒の予防法として、カルシウム、ビタミンD、またはこれらの併用補充製品を、プラセボまたは無治療と比較した無作為化比較試験とした。全骨折の予防効果はほとんどない 69件の試験(参加者15万3,902例)を解析の対象とした。60試験(87%)は地域在住の高齢者のみ、26試験(38%)は女性のみを対象とし、50試験(72%)の参加者は骨折や転倒のリスクが高いグループには属していなかった。全体の年齢中央値は71.2歳(四分位範囲:63.8~76.9)だった。 主要アウトカムである全骨折に関して、カルシウム補充製品(11試験、参加者9,067例、リスク比:0.91[95%信頼区間[CI]:0.81~1.01]、エビデンスの確実性:中)や、ビタミンD補充製品(36試験、9万2,415例、1.00[95%CI:0.95~1.06]、高)、併用栄養補充製品(15試験、5万1,126例、0.91[95%CI:0.84~0.99]、高)のいずれにおいても、予防効果はほとんど、あるいはまったく認めなかった。 大腿骨近位部骨折、非脊椎骨折、脊椎骨折についても、3つの補充製品とも、ほとんど予防効果はなかった。転倒の予防にも効果はない、他の介入法の可能性を 転倒の予防に関しても、カルシウム補充製品(2試験、参加者2,966例、リスク比:0.91[95%CI:0.78~1.06]、エビデンスの確実性:中)、ビタミンD補充製品(32試験、6万5,234例、1.01[95%CI:0.98~1.04]、高)、併用栄養補充製品(10試験、1万1,068例、0.92[95%CI:0.84~1.00]、中)のすべてで、予防効果はみられなかった。 また、複数のサブグループ解析により、異質性に関して広範な検討を行ったが、上記の知見の頑健性は保持されていた。 一方、高リスク例や在宅看護を要する患者については、カルシウム単独療法および併用補充療法の多くのアウトカムに関して、エビデンスは十分ではなかった。 著者は、「これらの知見は、骨折や転倒の予防を目的とするカルシウム、ビタミンD、これらを併用した栄養補充製品の日常的な摂取を支持しない」としている。また、「本研究の結果は、特定の骨疾患を有する患者、あるいは骨粗鬆症の薬物治療や、長期にわたりコルチコステロイドを使用している患者には一般化できない可能性がある」「今後は、骨折や転倒の予防に、これら以外の介入法の評価が行われる可能性があり、検討が期待される分野として、食事療法、医薬品の再評価、教育や行動変容へのアプローチ、多面的な介入、および転倒予防のためのデジタルツールなどが挙げられる」と指摘している。

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転移膵がんへの新規汎RAS阻害薬daraxonrasib、OS・PFSを2倍に(RASolute 302)/ASCO2026

 転移のある膵がんは有効な治療が限られ、きわめて予後が悪いことで知られるが、ここに有望な薬剤が登場した。新規経口RAS(ON)阻害薬daraxonrasibは、KRAS G12D/V/Rを含む複数のRASを阻害することが特徴で、膵管腺がんの90%以上でRAS経路異常が認められる。daraxonrasibの有用性を検討したRASolute 302試験の結果が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)のプレナリーセッションで発表され、米国・ダナファーバーがん研究所のBrian M. Wolpin氏による発表後にはスタンディングオベーションが起こり、結果はNEJM誌オンライン版2026年5月31日号に同時掲載された。・試験デザイン:第III相多施設共同非盲検無作為化比較試験・対象:既治療の転移膵管腺がん(mPDAC)患者500例(92%がRAS G12変異陽性)、ECOG PS0~1・試験群:daraxonrasib 300mgを1日1回経口投与(daraxonrasib群:248例)・対照群:医師選択による標準化学療法(化学療法群:252例)・評価項目:[主要評価項目]RAS G12変異集団における全生存期間(OS)・無増悪生存期間(PFS)[副次評価項目]全体集団におけるOS・PFS、RAS G12および全体集団における奏効率(ORR)、安全性など・データカットオフ:2026年2月10日 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値8.5ヵ月時点のOS中央値は、RAS G12変異集団ではdaraxonrasib群13.2ヵ月対化学療法群6.6ヵ月、全体集団では13.2ヵ月対6.7ヵ月であった。ハザード比(HR)は両群とも0.40であった。・PFS中央値は、RAS G12変異集団では、daraxonrasib群7.3ヵ月対化学療法群3.5ヵ月、全体集団では7.2ヵ月対3.6ヵ月であった。HRはそれぞれ0.45および0.49であった。・治療開始後に発生した有害事象は、daraxonrasib群の全例と化学療法群の97.7%で報告された。Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)の発生率は43.6%vs. 57.5%だった。Grade 3以上のTRAEは、daraxonrasib群では発疹13.7%、口内炎12.0%、化学療法群では好中球減少18.2%、貧血16.4%であった。TRAEによる治療中止はdaraxonrasib群1.2%と化学療法群11.2%だった。・ORRはRAS G12変異集団では33.2%対11.8%、全体集団では31.6%対11.2%だった。 Wolpin氏は「既治療の転移膵がん患者において、daraxonrasibによる治療は、化学療法と比較してOSおよびPFSを有意に延長させた。この治療法は新たな標準療法になる可能性がある」とした。本試験には日本の施設も参加しており、本結果を受けて、daraxonrasibの承認申請に向けた動きが加速するとみられる。

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再発・難治性多発性骨髄腫、週2回イキサゾミブ+ポマリドミド+デキサメタゾンの第I/II相試験

 再発・難治性多発性骨髄腫に対する、週2回の経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブ、ポマリドミド、デキサメタゾンを併用した全経口(all-oral)レジメンの第I/II相用量漸増・拡大試験の結果を、米国・Dana-Farber Cancer InstituteのOmar Nadeem氏らが報告した。本レジメンは良好な忍容性と高い有効性を示し、実臨床における高い利便性と有用性を持つ可能性が示唆された。Haematologica誌オンライン版2026年5月28日号に掲載。 プロテアソーム阻害薬(PI)、免疫調節薬(IMiD)、デキサメタゾンを組み合わせた3剤併用療法は、再発・難治性多発性骨髄腫患者に有効な治療選択肢である。すべて経口剤で構成される治療法は、従来の注射剤を含む治療法に比べて実臨床での実施可能性や利便性が高いと考えられている。本試験は、再発・難治性多発性骨髄腫50例を対象に実施された。21日を1サイクルとし、イキサゾミブ(3mgまたは4mg、各サイクルの1、4、8、11日目)、ポマリドミド(2mg、3mg、または4mg、1〜14日目)、デキサメタゾン(12mgまたは8mg、イキサゾミブ投与日およびその翌日)が投与された。前治療歴の中央値は2ラインで、98.0%がレナリドミド、88.0%がボルテゾミブの治療歴があった。第II相試験推奨用量は、最高用量レベルであるイキサゾミブ4mg+ポマリドミド4mgで、治療サイクル数の中央値は11サイクルであった。 主な結果は以下のとおり。・用量漸増期において、2例の用量制限毒性(Grade3の上気道感染症、Grade3の好中球減少症)が報告された。・頻度の高かった毒性(全Grade/Grade3/Grade4)は、好中球減少症(76.0%/22.0%/4.0%)、血小板減少症(70.0%/8.0%/8.0%)、白血球減少症(68.0%/22.0%/0%)、疲労(52.0%/4.0%/0%)、貧血(46.0%/2.0%/0%)であった。・全50例における全奏効率(ORR)は60.0%(VGPR以上24.0%)であり、奏効期間(DoR)中央値は18.0ヵ月、無増悪生存期間(PFS)中央値は13.9ヵ月、3年全生存(OS)率は85.2%であった。・第II相推奨用量で治療を受けた38例におけるORRは65.8%(VGPR以上28.9%)であり、DoR中央値は19.3ヵ月、PFS中央値は17.8ヵ月、3年OS率は80.3%であった。

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高血圧治療補助アプリ、オンライン算定点数の新設や要件緩和へ/CureApp

 株式会社CureAppが開発・提供する「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」について、令和8年度(2026年度)診療報酬改定における主な変更点が明らかになった。今回の改定では、同アプリにおけるオンライン診療時の算定点数が新設されたほか、ベースとなる医学管理料の要件緩和が実施された。改定の主なポイント 今回の診療報酬改定において、「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」に関連する主な変更点は以下の2点である。―――――――――――――――――――・プログラム医療機器等指導管理料に「オンライン点数」が新設・CureApp HTの施設要件(200床未満)に「生活習慣病管理料IIの算定実績」が追加――――――――――――――――――― さらに、CureApp HTを算定する上でのベースとなる「生活習慣病管理料I/II」や「地域包括診療加算・診療料」などの各種医学管理料でも要件緩和が行われ、従来よりも算定しやすい仕組みへと見直された。改定の詳細は以下のとおり。1. プログラム医療機器等指導管理料におけるオンライン診療時の点数新設 月1回に限り算定可能な「プログラム医療機器等指導管理料」において、従来の対面診療時の90点に加え、新たに情報通信機器を用いて診療を行った場合(オンライン診療)の点数として「78点」が新設された。これにより、オンライン診療時の算定パターンが明確化された。※導入期加算(初回のみ50点)や特定保険医療材料価格(7,010円)への変更はない。2. 施設要件への「生活習慣病管理料II」の追加 200床未満の医療機関がCureApp HTを算定するための施設要件に、対象となる医学管理料の算定実績として従来の「地域包括診療加算」「地域包括診療料」「生活習慣病管理料I(高血圧症を主病とする)」に加え、新たに「生活習慣病管理料II」が追加された。3. ベースとなる医学管理料の要件緩和 CureApp HTの算定要件に関連する各種医学管理料において、医療機関側の負担軽減を目的とした見直しが実施された。 ・生活習慣病管理料に関する見直し:療養計画書における患者署名が不要となり、医師の記名のみへと変更されるなど、事務手続きの負担軽減・簡素化が図られた。 ・地域包括診療加算等に関する見直し:対象疾患を有する要介護高齢者等への対応を推進する観点から、対象となる患者要件が拡大されるなど、一定の要件緩和が行われた。アプリの名称を「CureApp 血圧」へ、無料の血圧記録機能など追加 「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ(CureApp HT)」は、2022年9月に世界に先駆けて国内で保険適用・発売された製品だが、2026年6月1日付で名称を「CureApp 血圧」へ変更。治療開始前から治療終了後まで、日々の血圧管理と治療を1つのアプリでシームレスにつなぐアップデートを実施した。今回のアップデートでは、毎日の手書き記録の負担やアプリ活用への不安に寄り添う新たな施策として、誰でも無料で手軽に血圧記録を始められる非医療機器機能「血圧手帳モード」が従来のアプリ内に追加された。さらに、血圧計の数値をスマートフォンのカメラで読み取る機能も搭載。日々の入力負担を最小限に抑えることで、患者が記録を習慣化できるようサポートする体制を強化している。

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