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静脈血栓塞栓症の抗凝固療法、至適な最短治療期間とは?

抗凝固療法終了後の静脈血栓塞栓症の再発リスクは、治療期間を3ヵ月以上に延長しても3ヵ月で終了した場合と同等であることが、フランス・リヨン市民病院のFlorent Boutitie氏らの検討で明らかとなった。再発リスクは近位深部静脈血栓症や肺塞栓症で高かった。一般に、静脈血栓塞栓症の治療には3ヵ月以上を要し、抗凝固療法終了後は再発リスクが増大するとされる。一方、抗凝固療法を3ヵ月以上継続すれば再発リスクが低減するかは不明で、再発抑制効果が得られる最短の治療期間も明らかではないという。BMJ誌2011年6月11日号(オンライン版2011年5月24日号)掲載の報告。静脈血栓塞栓症に対する治療期間が異なる抗凝固療法後の再発リスク 研究グループは、静脈血栓塞栓症に対する抗凝固療法の期間や臨床像が治療終了後の再発リスクに及ぼす影響、および再発リスクを最小限にする最短の抗凝固療法の治療期間を検討するために、7つの無作為化試験の参加者の個々の患者データを用いてプール解析を行った。対象は、担がん状態ではなく、治療期間が異なる抗凝固療法を施行された静脈血栓塞栓症初発患者2,925例。主要評価項目は、最長で24ヵ月のフォローアップ期間中における抗凝固療法終了後の静脈血栓塞栓症の初回再発率とした。静脈血栓塞栓症の治療期間は3ヵ月で終了してよいことを示唆するデータ 再発率は、近位深部静脈血栓症よりも孤立性の遠位深部静脈血栓症で有意に低く(ハザード比:0.49、95%信頼区間:0.34~0.71)、肺塞栓症と近位深部静脈血栓症は同等(同:1.19、0.87~1.63)、既知のリスク因子のない自発性(特発性)近位深部静脈血栓症よりも特定のリスク因子に起因する血栓症で有意に低かった(同:0.55、0.41~0.74)。抗凝固療法を1.0あるいは1.5ヵ月で終了すると、3.0ヵ月以降に終了した場合に比べ再発率が有意に高く(ハザード比:1.52、95%信頼区間:1.14~2.02)、3ヵ月で終了した場合と6ヵ月以降に終了した場合の再発率は同等であった(同:1.19、0.86~1.65)。抗凝固療法の期間と再発率に関連がみられたのは、治療終了から6ヵ月間に限られた。著者は、「静脈血栓塞栓症に対する3ヵ月間の抗凝固療法終了後の再発リスクは、3ヵ月以上治療を継続した場合と同等であった。自発性近位深部静脈血栓症や肺塞栓症は、治療の終了時期とは無関係に再発リスクが高かった」と結論し、「再発リスクが高く治療の継続が正当化される場合を除き、抗凝固療法は3ヵ月で終了してよいと考えられる」としている。

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発熱小児の重篤感染症の診断or除外診断に有用な臨床検査値はCRP、PCT

発熱で外来受診した小児の重篤感染症を診断するための臨床検査値について、英国・オックスフォード大学プライマリ・ヘルスケア部門のAnn Van den Bruel氏らは、システマティックレビューにてエビデンス照合を行った。結果、炎症マーカーのC反応性蛋白(CRP)とプロカルシトニン(PCT)が、診断に有用である可能性が認められた。ただしそれらのカットオフ値については、診断(rule in)と除外診断(rule out)の値が異なることが示され、また、白血球数は重篤な感染症の診断には有用でないことが示されたという。BMJ誌2011年6月11日号(オンライン版2011年6月8日号)掲載報告より。14研究を対象に、臨床検査値の診断価値を検証研究グループは、電子データベース、参考文献、専門家によるコンサルテーションにて次の6つの判定基準に基づいて選択された研究を分析し、エビデンス照合を行った。(1)研究デザイン(診断精度や予測ルールの研究)、(2)参加者(健康な生後1ヵ月~18歳の小児および若者を含む)、(3)研究環境(初回治療が外来診療であること)、(4)アウトカム(重篤な感染症)、(5)評価された所見(初回診療について)、(6)記録されたデータ(2×2テーブル作成に十分であること)。抽出したデータの質評価は、診断精度研究質評価ツール(QUADAS)の判定基準に基づいて行われ、メタ解析が、二変量ランダム効果法と階層化サマリーROC曲線を用いて複数の閾値について検討された。選定基準に基づき、14研究が選定された。しかし、いずれも方法論的な質が高くなく、また救急治療部もしくは小児科で評価が行われたもので、重篤感染症の罹患率は4.5%から29.3%にわたっていた。エビデンス照合が行われた臨床検査値は、CRP(5研究)、PCT(3研究)、血沈(1研究)、インターロイキン(2研究)、白血球数(7研究)、好中球絶対数(2研究)、バンド数(3研究)、左方推移(1研究)についてだった。白血球数は炎症マーカーほど「診断」に有用ではなく、「除外診断」には役立たない最も診断価値があると認められた臨床検査値は、CRPとPCTだった。CRPに関する二変量ランダム効果メタ解析(5研究、小児1,379例)の結果は、プール陽性尤度比は3.15(95%信頼区間:2.67~3.71)、プール陰性尤度比は0.33(0.22~0.49)だった。重篤感染症の診断には、PCTのカットオフ値は2ng/mL(2研究、各試験の陽性尤度比は13.7と3.6、それぞれの95%信頼区間は7.4~25.3と1.4~8.9)、CRPのカットオフ値は80mg/L(1研究、陽性尤度比:8.4、95%信頼区間:5.1~14.1)が推奨値として挙げられた。一方で、重篤感染症の除外診断するためのカットオフ値を、PCTは0.5ng/mL、CRPは20mg/L以下とする必要があった。白血球数の指標は、重篤感染症の診断価値が炎症マーカーよりも低く(陽性尤度比:0.87~2.43)、また除外診断の価値は認められなかった(陰性尤度比:0.61~1.14)。最もパフォーマンスの高い診断決定法(最新独立データセットで検証された)は、CRP、PCTと尿検査の組み合わせで、陽性尤度比は4.92(3.26~7.43)、陰性尤度比は0.07(0.02~0.27)を示した。これらの結果からBruel氏は、「救急治療部門での炎症マーカー測定は重篤感染症の診断に有用なようだが、臨床医は、診断または除外診断にそれぞれ異なるカットオフ値を用いる必要がある。白血球数の測定は、重篤感染症の診断にはあまり有用ではなく、除外診断には役立たない」と結論。同時に、「臨床検査値の評価のため、プライマリ・ケア設定、バイタルサインを含む臨床診断を含む、より厳密な研究が必要である」とまとめた。

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脳卒中の2次予防におけるterutroban、アスピリンとの非劣性確認できず

虚血性脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)の既往歴のある患者に対する抗血小板薬治療として、terutrobanはアスピリンと同等の有効性を示しながらも、非劣性基準は満たさないことが、フランス・パリ-ディドロ大学のMarie-Germaine Bousser氏らが行ったPERFORM試験で示され、Lancet誌2011年6月11日号(オンライン版2011年5月25日号)で報告された。同氏は、「現在でもアスピリンがgold standard」としている。脳卒中は世界的に身体障害、認知症、死亡の主要原因であり、虚血性脳卒中やTIAの既往歴のある患者は脳卒中の再発や他の心血管イベントのリスクが高い。terutrobanは、血小板や血管壁に存在するトロンボキサン-プロスタグランジン受容体の選択的な拮抗薬で経口投与が可能であり、動物やヒトでアスピリンと同等の抗血小板活性が確認されているという。世界46ヵ国802施設が参加、勧告により早期中止PERFORM(Prevention of cerebrovascular and cardiovascular Events of ischaemic origin with teRutroban in patients with a history oF ischaemic strOke or tRansient ischaeMic attack)試験は、非心原性脳虚血イベントの既往歴のある患者を対象に、terutrobanとアスピリンの脳および心血管の虚血性イベントの予防効果を比較する無作為化並行群間比較試験。2006年2月22日~2008年4月7日までに、46ヵ国802施設から過去3ヵ月以内に虚血性脳卒中を発症した患者、あるいは8日以内にTIAをきたした患者が登録され、terutroban(30mg/日)あるいはアスピリン(100mg/日)を投与する群に無作為に割り付けられた。患者と主治医には治療割り付け情報は知らされなかった。有効性に関する主要評価項目は、致死的/非致死的な虚血性脳卒中、致死的/非致死的な心筋梗塞、他の血管死(出血死を除く)の複合エンドポイントとした。非劣性の解析を行ったのち、優越性について解析することとし、intention-to-treat解析を実施した。なお、本試験はデータ監視委員会の勧告に基づき早期中止となっている。主要評価項目は同等だが、非劣性基準満たさず、安全性の改善も得られず1万9,120例が登録され、terutroban群に9,562例が、アスピリン群には9,558例が割り付けられた。それぞれ9,556例(男性63%、平均年齢67.2歳)、9,544例(同:62%、67.3歳)が解析可能であった。平均フォローアップ期間は28.3ヵ月(SD 7.7)であった。主要評価項目の発現率は、terutroban群が11%(1,091/9,556例)、アスピリン群も11%(1,062/9,544例)で、非劣性の判定基準(ハザード比>1.05)は満たされなかった(ハザード比:1.02、95%信頼区間:0.94~1.12)。2次評価項目(14項目)、3次評価項目(6項目)にも有意な差は認めなかった。小出血の頻度がterutroban群で有意に上昇した[12%(1,147/9,556例) vs. 11%(1,045/9,544例)、ハザード比:1.11、95%信頼区間:1.02~1.21]が、その他の安全性に関する評価項目に有意な差はみられなかった。著者は、「事前に規定された判定基準により、terutrobanのアスピリンに対する非劣性は確証されなかった。主要評価項目の発現率は両群で同等であったが、terutrobanは安全性についても改善効果をもたらさなかった」と結論し、「世界的にみて、有効性、耐用性、医療コストの観点から、現在もアスピリンは脳卒中の2次予防における抗血小板薬治療のgold standardである」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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市中肺炎に対するデキサメサゾン補助療法で入院期間が短縮

免疫不全状態にない市中肺炎患者の治療では、抗菌薬に補助療法としてデキサメサゾンを追加すると、入院日数が短縮する可能性があることが、オランダ・St Antonius病院(ニューウェハイン)のSabine C A Meijvis氏らの検討で示された。追加に伴い高血糖の頻度が上昇したものの、重篤な有害事象はまれだった。市中肺炎治療の中心は早期診断に基づく適切な抗菌薬療法だが、ワクチンによる予防治療の導入や抗菌薬の進歩にもかかわらず罹患率、死亡率は高いままで、医療コストを押し上げている。補助療法の有効性が示唆されており、デキサメサゾン追加は全身性の炎症を抑制することで肺炎の早期消退をもたらす可能性があるが、抗菌薬への追加のベネフィットは不明だという。Lancet誌2011年6月11日号(オンライン版2011年6月1日号)掲載の報告。デキサメサゾン追加の入院期間短縮効果を評価するプラセボ対照無作為化試験研究グループは、市中肺炎患者の入院期間に及ぼすデキサメサゾン追加の効果を評価するプラセボ対照無作為化試験を実施した。オランダの2つの教育病院の救急外来を受診し、市中肺炎と診断された18歳以上の患者が、デキサメサゾン(5mg/日)あるいはプラセボを入院後4日間静注する群に無作為に割り付けられた。免疫不全状態の患者、迅速なICUへの搬送を要する患者、すでに副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬の投与を受けている患者は除外した。主要評価項目は入院期間であった。入院期間中央値が1日短縮、高血糖が高頻度に発現2007年11月~2010年9月までに304例が登録され、デキサメサゾン群に151例(男性56%、平均年齢64.5歳)が、プラセボ群には153例(同:57%、62.8歳)が割り付けられた。304例中143例(47%)は肺炎重症度指数(pneumonia severity index:PSI)でクラス4~5の患者であった(デキサメサゾン群79例、プラセボ群64例)。入院期間中央値は、デキサメサゾン群が6.5日(IQR:5.0~9.0)と、プラセボ群の7.5日(同:5.3~11.5)に比べ有意に短縮した(p=0.0480)。院内死亡や重篤な有害事象はまれで、両群間に差は認めなかった。重複感染がデキサメサゾン群の7例(5%)、プラセボ群の5例(3%)にみられた(p=0.54)。デキサメサゾンによると考えられる胃穿孔が1例(第3日目)に認められた。高血糖が、デキサメサゾン群で44%(67/151例)と、プラセボ群の23%(35/153例)に比べ有意に高頻度にみられた(p<0.0001)。著者は、「免疫不全状態にない市中肺炎患者の治療では、抗菌薬にデキサメサゾンを追加することで、入院期間を短縮できる可能性がある」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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外科的手術適応患者への大動脈弁置換術、経カテーテル法vs. 開胸術

重度大動脈弁狭窄症で高リスクの患者における大動脈弁置換術の手技について、経カテーテル法と開胸術とを比較した無作為化試験の結果、主要エンドポイントとした1年生存率は同程度であることが示された。ただし周術期のリスク(術後30日時点での重大脳卒中、重大血管合併症の発生)について重大な差が認められたという。米国・コロンビア大学付属ニューヨーク長老派教会病院のCraig R. Smith氏らによる報告で、NEJM誌2011年6月9日号(オンライン版2011年6月5日号)で発表した。これまで、外科的手術不適応の同患者に対して、経カテーテル法による大動脈弁置換術が死亡率を低下することが示されていたが、外科的手術適応の患者において両手技を直接比較する無作為化試験は行われていなかった。699例を追跡、主要エンドポイントは術後1年時点の全死因死亡率試験は2007年5月~2009年8月にかけて、25施設(米国22、カナダ2、ドイツ1)から699例の重度大動脈弁狭窄症で高リスクの外科的手術適応の患者が登録されて行われた。被験者は無作為に、大動脈弁置換術をバルーン拡張型ウシ心膜弁を用いた経カテーテル法(経大腿、経心尖アプローチのいずれか)にて受ける群と、開胸術にて受ける群とに割り付けられ、1年以上(中央値1.4年)追跡された。主要エンドポイントは、術後1年時点の全死因死亡率とした。また本試験は、経カテーテル置換術は開胸置換術に対し非劣性であるとの主要仮説を立て検討された。非劣性の定義は、死亡率群間差について95%信頼区間上限値が7.5%未満である場合とした。死亡率は同程度だが、周術期のリスク発生頻度が経カテーテル群で高い結果、全死因死亡率について、術後30日時点では経カテーテル群3.4%、開胸群6.5%であった(P=0.07)。1年時点ではそれぞれ24.2%、26.8%であり(P=0.44)、経カテーテル群が2.6ポイント低かった。同95%信頼区間上限値は3.0ポイントだった(非劣性についてのP=0.001)。一方、重大脳卒中の発生率について、術後30日時点で経カテーテル群3.8%、開胸群2.1%で(P=0.20)、1年時点ではそれぞれ5.1%、2.4%であった(P=0.07)。また、術後30日時点での重大血管合併症の発生率は、経カテーテル群で有意に高かった(11.0%vs. 3.2%、P

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C型肝炎治療法をテレビ会議システムでプライマリ・ケア従事者に訓練:ECHOモデル

米国・ニューメキシコ大学で開発されたECHOモデル(Extension for Community Healthcare Outcomes model)は、必要な医療サービスを十分に受けられず、C型肝炎ウイルス(HCV)感染患者のような複合的な健康問題を抱える集団へのケア提供改善を目的として開発されたもので、テレビ会議システムを用いて、現地のプライマリ・ケア従事者に複合疾患の治療技術訓練プログラムを提供する。その効果について、これまでプライマリ・ケア従事者への訓練不足のため治療が行われてこなかったという農村地帯と刑務所をプログラム対象として検討した、同大内科部門のSanjeev Arora氏らによる前向きコホート研究の結果、ECHOモデルはHCV感染治療を効果的に行ううえで有効であることが示されたという。NEJM誌2011年6月9日号(オンライン版2011年6月1日号)で掲載された。大学HCVクリニックでの治療とECHOプログラム実施施設での治療の成果を比較C型肝炎感染については治療の進展、治癒率の改善が著しいが(HCV遺伝子型1感染患者45%、2および3は75%)、米国では治療を受けている慢性C型肝炎感染患者は少なく、処方数は2002年から2007年に34%減少したという。抗ウイルス薬の投与は重大な副作用と関連しており、多くの専門家による積極的な管理が必要だが、訓練不足のためプライマリ・ケア従事者による治療は行われていなかったことが背景にあり、ECHOモデルが開発された。Arora氏らによる試験は、ニューメキシコ大学HCVクリニックでの治療と、ECHOプログラムによる訓練を受けたプライマリ・ケア従事者がいる21ヵ所の農村地帯および刑務所での治療を比較し行われた。被験者は、これまで治療を受けたことがない慢性HCV感染患者合計407例で、ウイルスが持続的陰性であることを示すSVRを主要エンドポイントとした。SVR率、大学治療群57.5%、ECHO施設治療群が58.2%結果、SVR率は、大学治療群が57.5%(84/146例)、ECHO施設治療群が58.2%(152/261例)だった(群間差:0.7ポイント、95%信頼区間:-9.2~10.7、P=0.89)。またHCV遺伝子型1感染患者におけるSVR率は、大学治療群が45.8%(38/83例)、ECHO施設治療群が49.7%(73/147例)だった(P=0.57)。重大な有害事象の発生率は、大学治療群で13.7%、ECHO施設治療群では6.9%だった。Arora氏は「サービスが不十分な地域におけるHCV感染治療に、ECHOモデルは効果的な方法であることが示された。このモデルを実施することで、他の州や米国以外でも、現在可能な患者数よりも多くのHCV感染患者を治療することが可能となるであろう」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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卵巣がん検診、卵巣がん死亡を低下せず、偽陽性による過剰検査を誘導

卵巣がん検診は、卵巣がんによる死亡の低下に結びついておらず、むしろ偽陽性による過剰検査やそれによる有害事象の発生につながっていることが報告された。米国・ユタ大学健康科学センターのSaundra S. Buys氏らが行った無作為化比較対照試験の結果で、JAMA誌2011年6月8日号で発表した。本報告は、前立腺がん、肺がん、大腸がん、卵巣がんの検診有効性について行った試験「Prostate, Lung, Colorectal and Ovarian(PLCO)Cancer Screening Trial」の一環。これまで、腫瘍マーカーCA-125測定と経膣的超音波により行われる卵巣がん検診の、死亡リスクに対する効果は明らかになっていなかった。8万人弱を2群に分けCA-125・経膣的超音波で検診、中央値12年追跡Buys氏らは、1993年11月~2001年7月にかけて、55~74歳の女性7万8,216人を対象に試験を行った。被験者を無作為に2群に分け、一方の3万9,105人(検診群)は、年1回の腫瘍マーカーCA-125によるスクリーニングが6年間と、経膣的超音波による検査が4年間行われた。もう一方の3万9,111人(対照群)には、スクリーニングは実施されず、通常の医療的ケアが行われた。被験者は2010年2月末まで追跡された。追跡期間は最大で13年、中央値は12.4年だった。検診群の死亡リスク1.18倍、偽陽性で外科的フォローアップ受けた人の15%に重篤な有害事象結果、卵巣がんと診断を受けたのは、検診群が212人(1万人・年当たり5.7人)、対照群が176人(同4.7人)だった(リスク比:1.21、95%信頼区間:0.99~1.48)。卵巣がんによる死亡は、検診群が118人(同3.1人)で、対照群が100人(同2.6人)だった(死亡リスク比:1.18、95%信頼区間:0.82~1.71)。検診群における偽陽性は3,285人にみられた。そのうち1,080人が外科的フォローアップを受け、1つ以上の重篤な有害事象が163人(15%)に発生していた。なおその他の原因(卵巣がん、大腸がん、肺がんを除く)による死亡は、検診群が2,924人(1万人・年当たり76.6人)、対照群2,914人(同76.2人)だった(リスク比:1.01、95%信頼区間:0.96~1.06)。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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小児がん生存者、40歳超で消化器と尿生殖器の新生物発症リスクが増大

15歳未満でがんの診断を受けた小児がん生存者が、40歳超で原発性新生物を発症するリスクは、消化器と尿生殖器で特に高いことが明らかにされた。また、全体の新生物発症に関する標準比罹患比(SIR)は3.9だった。英国・バーミンガム大学健康保健科学スクールのRaoul C. Reulen氏らが、小児がん生存者約1万8,000人について行ったコホート試験「British Childhood Cancer Survivor Study」で明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月8日号で発表した。小児がん生存者が原発性新生物を発症するリスクが高いことは知られているが長期リスクについては明らかではなかった。中央値24年追跡、原発性新生物は1,354人に発症Reulen氏らは、1940~1991年にかけて、英国において15歳未満でがんの診断を受けた1万7,981人について、2006年12月まで追跡した。追跡期間の中央値は24.3年(平均25.6年)だった。その間、原発性新生物の発症が認められたのは1,354人だった。なかでも最も多かったのは中枢神経系(344人)で、次いで非黒色腫皮膚がん(278人)、消化器系(105人)、尿生殖器(100人)、乳がん(97人)、骨(94人)だった。すべての原発性新生物の標準比罹患比(SIR)は、3.9(95%信頼区間:3.6~4.2)、絶対超過リスク(AER)は1万人・年当たり16.8だった。40歳超の新生物発生に関する超過リスク、消化器5.9、尿生殖器6.0なかでも、40歳超で絶対超過リスクが大きかったのは、消化器と尿生殖器における原発性新生物で、AERは1万人・年当たりそれぞれ5.9(同:2.5~9.3)と6.0(同:2.3~9.6)だった。なお原発性新生物全体の絶対超過リスクのうち、消化器と尿生殖器が36%を占めた。また、腹部骨盤放射線照射を受けた小児がん生存者の、50歳までの大腸がんの累積発生率は1.4%(同:0.7~2.6)で、これは一親等親族の2人以上が大腸がんの診断を受けている人の1.2%と同程度だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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ヘルスケアリーダーシップ研究会主催 「IHL2011」説明会・公開セミナーのご案内

ヘルスケアリーダーとしての感性と知性を磨く場として、よりよい日本の医療の実現に志高く取り組んでいる方々が集うIHL(NPO法人 ヘルスケアリーダーシップ研究会)は、第3期となる「IHL2011」のメンバーを募集しています。第2期の「IHL2010」では約50名の志高い方々が、素晴らしい講師陣のもとで、リーダーシップの醸成を図りました。そして、「IHL2011」もさらにパワーアップをし、本年9月よりスタートします。【IHL2011説明会・公開セミナー開催概要】 ●日時:平成23年7月16日(土) 14:30開場 15:00-17:30 ●会場:霞ヶ関コモンゲート西館30階帝人株式会社グループ会議室 東京都千代田区霞が関三丁目2番1号http://www.teijin.co.jp/about/company/branch/tokyo_j.html ●テーマ:「ヘルスケアリーダーシップとは」 ● 内容: ・IHL2010の活動報告 ・グループディスカッションと発表 ●参加費:無料 ●定員:80名 ●申込期限:7月8日(金) ※定員に達した場合募集を終了することがございます。 説明会の様子は後日Ustreamにて配信いたします。 ご参加いただけない方も、説明会の様子をご覧いただけます。 本件詳しくは7月8日(金)以降ホームページをご覧ください。(http://ihl.jp/) ●懇親会: 説明会・公開セミナーの後に懇親会を予定しています。 参加希望の方は、申し込みの際にお申し出ください。 *会費は4000円を予定しています。 ●申込方法: 下記の手順でお申し込みください。 (1)送信先:ihl.recruit@gmail.com (2)件 名:IHL2011説明会申し込み (3)内 容:氏名、所属、連絡先(メールアドレス/携帯電話番号)、懇親会の出席/欠席 ●お問い合わせ先:ihl.recruit@gmail.com ●IHL2011説明会・公開セミナー当日スケジュール : 15:00-15:10 理事長挨拶 (10分) 15:10-15:30 昨年度の活動報告と本年度の予定説明 (20分) 15:30-15:45 質疑応答 (15分) 15:45-16:00 IHL2010フィードバック  (15分)         (参加者発表3人) 16:00-16:05 休憩  (5分) 16:05-17:00 グループディスカッション  (55分) 17:00-17:20 グループ発表 (20分) 17:20-17:30 書類選考に関する説明 (10分) 17:30-20:00  懇親会【ヘルスケアリーダーシップ研究会 理事長 武藤 真祐氏より】このたびは、IHL2011に際しまして、説明会および公開セミナーを行いますのでご案内します。参加は無料です。定員に達し次第締切らせていただきます。ご関心ある方はお早めにお申し込みください。IHL2011では、参加をご希望される全ての方々から書類による応募選考をさせていただきます。詳しい『IHL2011のご案内』につきましては、ホームページ(http://ihl.jp/)の入会案内をご覧ください。皆さまにお目にかかれますのを、一同楽しみにいたしております。【IHLの実績】 ●参加者プロフィール(IHL2010実績より) ・男女比:男性62%、女性38% ・所属:医療機関24%、医療情報企業12%、医療系人材11%、製薬企業9% 行政8%他 ●講師実績抜粋(IHL2009、IHL2010実績より) ・永井 良三氏/東京大学大学院医学系研究科内科専攻循環器内科教授、元東京大学医学部附属病院病院長、紫綬褒章受章者 ・濱田 邦夫氏/森・濱田松本法律事務所客員弁護士、元最高裁判所判事、旭日大綬章受賞者 ・古川 俊治氏/参議院議員、医師、弁護士、慶応義塾大学医学部教授、慶応義塾大学法科大学院教授 ・田中滋氏/慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営管理専攻教授 ・関口康氏/元ヤンセンファーマ 代表取締役社長 ・八代 尚宏氏/国際基督教大学教養学部教授、元内閣府経済財政諮問会議議員 ・井伊 雅子氏/一橋大学国際・公共政策大学院 教授 東京大学公共政策大学院医療政策教育・研究ユニット特任教授 ・岡田 武史氏/元サッカー日本代表監督 ・野田 智義氏/NPO法人アイエスエル理事長 ・門永 宗之助氏/INTRINSICS 代表、元McKinsey & Companyディレクター ・佐藤 正久氏/参議院議員、元陸上自衛官1等陸佐‘ひげの隊長’

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睡眠不足の小児、体脂肪量増加による過体重のリスク増大

睡眠時間が短い小児は過体重となるリスクが増大していることが、ニュージーランド・オタゴ大学のPhilippa J Carter氏らが行ったFLAME試験で示され、BMJ誌2011年6月4日号(オンライン版2011年5月26日号)で報告された。体重増加の原因としては、除脂肪体重の増加ではなく、むしろ脂肪蓄積の増大の影響が大きいという。子どもの睡眠不足が体重増加を招くとの指摘は多いが、最近の縦断的研究は睡眠時間や身体活動の客観的な反復測定を行っておらず、交絡変数の調整にもばらつきがみられるなどの限界があり、成長期の睡眠不足と体脂肪量、除脂肪量の変化の関連を評価した検討はないという。睡眠、身体活動、体脂肪量、除脂肪量を客観的に反復測定FLAME(Family Lifestyle, Activity, Movement and Eating)試験は、小児における睡眠時間の短縮と体格指数(BMI)、体脂肪量との関連の評価を目的に、反復測定に基づいて行われた縦断的研究である。ニュージーランド、ダニーデン市で、2001年7月19日~2002年1月19日までに出生した新生児コホートから選択基準を満たした413人が選出され、そのうち244人(59%)が参加した(女児44%、白人83%、3歳時の平均身長:95.5cm、平均体重:15.7kg、平均BMI:17.1)。3歳から7歳となるまで、6ヵ月ごとに大学のクリニックで診察を行った。BMI、生体電気インピーダンス法および二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)による体脂肪量、除脂肪量の測定、加速度測定法による身体活動と睡眠時間の測定、質問票を用いて食事の摂取状況(果物や野菜、非主要食品)、テレビ視聴時間、家族因子(母親のBMIや教育歴、出生時体重、妊娠中の喫煙)の測定を行った。睡眠1時間延長でBMIが0.48減少多数の交絡因子を調整したところ、3~5歳時に睡眠時間が1時間延長するごとにBMIが0.48(95%信頼区間:0.01~0.96)ずつ減少し、7歳時の過体重(BMI≧85パーセンタイル)リスクが0.39(同:0.24~0.63)ずつ低下することが示された。3歳時のBMIについてさらなる調整を行うと、これらの相関関係はいっそう強化された。このようなBMIの変化が生じる理由として、除脂肪量インデックス(-0.21、95%信頼区間:-0.41~0.00)よりも体脂肪量インデックス(-0.43、同:-0.82~-0.03)の変化の影響が大きかった。著者は、「睡眠が十分でない小児は、多数の交絡因子で調整後も過体重となるリスクが増大しており、その原因は男女とも、除脂肪体重の増加よりも、むしろ脂肪蓄積の増大によると考えられた」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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救急外来、待ち時間が長いほど受診後の非入院帰宅者の有害イベントリスクが上昇

救急外来を受診後に入院せずに帰宅した患者では、待ち時間が長いほどその後の短期的な有害イベントの発生リスクが上昇することが、カナダ・トロント大学のAstrid Guttmann氏らの調査で明らかとなった。詳細は、BMJ誌2011年6月4日号(オンライン版2011年6月1日号)に掲載された。医師に面会せずに帰宅しても、診察を受けた場合と比較してリスクに変化はなかったという。先進諸国では、救急外来の長い待ち時間が広範な問題を引き起こしており、治療の遅れはもとより、時間的制約のある治療や入院を要する病態のよくない患者における不良な予後の原因にもなることが知られている。また、多くの患者が診察後に入院せず帰宅しており、最大で約10%の患者が医師にも会わずに病院を去るという。救急外来で長い待ち時間を過ごしたのち入院せず帰宅した患者における有害イベントの発生リスク 研究グループは、待機時間が長い時間帯に救急外来を受診し、長い待ち時間を過ごしたのちに入院せずに帰宅した患者における有害イベントの発生リスクについて検討するために、地域住民ベースのレトロスペクティブなコホート試験を実施した。 2003年4月~2008年3月までに、カナダ・オンタリオ州の高収容数の救急外来を受診後に入院せずに帰宅した患者(医師の診察を受けた後に帰宅、医師と面会せず診断、治療を受けずに帰宅)が解析の対象となった。 主要評価項目は、主な背景因子(患者、受診時間帯、施設)で調整後の有害事象リスク(7日以内の入院あるいは死亡)とした。救急外来での平均待ち時間が長くなると短期的な入院・死亡リスクが上昇 5年間で1,393万4,542人が救急外来で医師の診察を受けたのち入院せずに帰宅し、医師と面会せずに帰宅したのは61万7,011人であった。 7日以内に有害なイベントが発生するリスクは、救急外来での平均待ち時間が長くなるに従って上昇した。待ち時間が6時間以上の患者の1時間未満の患者に対する調整オッズ比は、重症例では死亡が1.79(95%信頼区間:1.24~2.59)、入院が1.95(同:1.79~2.13)であり、軽症例では死亡が1.71(同:1.25~2.35)、入院が1.66(同:1.56~1.76)であった。 医師による診察の有無は、入院せずに帰宅した患者における有害イベントの発生リスクには影響しなかった。 著者は、「待機時間が長い時間帯に救急外来を受診することで、平均待ち時間が延長し、その結果として、帰宅に支障のないくらいには十分な体力のある患者において短期的な死亡や入院のリスクが増大していた。医師と面会せずに帰宅しても、短期的な有害イベントのリスクは上昇しなかった」と結論している。

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硬膜外脊髄電気刺激で完全運動対麻痺患者の起立、歩行が回復

硬膜外脊髄電気刺激により、完全運動対麻痺患者の脚運動の機能回復が得られたことが、米国・ルイビル大学ケンタッキー脊髄研究センターのSusan Harkema氏らの検討で示され、Lancet誌2011年6月4日号(オンライン版2011年5月20日号)で報告された。この介入法は、重篤な麻痺患者の機能回復に有用な臨床的アプローチとして期待されるという。脊髄損傷の動物モデルでは、脊髄に対する一定期間の反復刺激や特定のタスクに最適化された運動訓練によって、運動のコントロール能が向上することが示されている。完全運動対麻痺の23歳男性に、硬膜外脊髄電気刺激を施行研究グループは、硬膜外脊髄刺激はヒトの脊髄回路を生理学的に調節して起立や歩行運動の感覚入力を可能にし、これらのタスクを実行する神経コントロールの起点として作用するのではないかと考え、これを検証する症例研究を実施した。対象は、2006年7月に交通事故でC7-T1亜脱臼による対麻痺をきたした23歳の男性で、臨床的に検出可能な随意運動機能は完全に喪失していたが、T1脊髄以下の感覚は部分的に保持されていた。26ヵ月間で170セッションの運動訓練を行ったのち、2009年12月、外科的に16列の電極をL1-S1の硬膜外に埋め込んで長期的に電気刺激を与えられるようにし、最大で250分間の脊髄刺激を行った。起立と歩行を目標に29の新たな方法を試み、さまざまな刺激の組み合わせやパラメータについて検討を行った。重篤な麻痺患者の機能回復に有用な可能性硬膜外電気刺激によって、男性はバランスを保つための介助だけで、自分の全体重を支えて4.25分間起立することができた。患者は、起立に最適化されたパラメータを使用した刺激を与えられている間は起立していられるようになった。刺激パラメータを歩行に最適化すると、運動様パターンを示すことも明らかになった。さらに、電極の埋め込みから7ヵ月後には、患者は脚運動の上脊髄性のコントロールを回復したが、これは硬膜外電気刺激の施行中に限定された。著者は、「硬膜外電気刺激を用いた特定のタスクに最適化された訓練は、完全な損傷を免れた神経回路を復活させ、可塑性を促進する可能性がある」と結論し、「これらの介入は、重篤な麻痺患者の機能回復に向けた臨床的アプローチとして有用と考えられる」としている。(菅野守:医学ライター)

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NV1FGFによる血管新生療法、重症下肢虚血患者の大切断術、死亡を低減せず

重症下肢虚血患者に対する非ウイルス性ヒト線維芽細胞増殖因子1発現プラスミド(NV1FGF)による血管新生療法は、下肢切断術施行および死亡を低減しないことが、英国Ninewells病院のJill Belch氏らが実施したTAMARIS試験で示され、Lancet誌2011年6月4日号(オンライン版2011年5月31日号)で報告された。欧米では最大で約2,000万人が末梢動脈疾患に罹患し、そのうち2~5%が最も重篤な病態である重症下肢虚血に至るという。線維芽細胞増殖因子1(FGF1)は血管の新生を調節、促進し、血管内皮細胞の遊走、増殖、分化を活性化することで既存の血管からの毛細血管の発生を促すことが知られている。下肢虚血患者に対するNV1FGFのプラセボ対照無作為化第III相試験TAMARIS試験は、血行再建術が非適応の重篤な下肢虚血患者に対する血管新生療法としてのNV1FGFの有用性を評価するプラセボ対照無作為化第III相試験である。2007年12月1日~2009年7月31日までに、30ヵ国171施設から、下肢の虚血性潰瘍あるいは軽度の皮膚壊疽がみられ、血行動態に基づく選択基準(足首血圧<70mmHg、爪先血圧<50mmHgあるいはその両方、治療足の経皮的酸素分圧<30mmHg)を満たした患者525例が登録され、NV1FGF(0.2mg/mL、筋注)を投与する群あるいはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付けられた。治療は2週ごとに4回(第1、15、29、43日)実施され、1回につき治療足に対し8回の注射が行われた。主治医、患者、研究チームには治療割り付け情報は知らされなかった。評価項目は大切断術(足首より上部での切断)の施行あるいは全死因死亡までの期間および発生率とし、Cox比例ハザードモデルによる多変量解析を用いたintention-to-treat解析を行った。有効な治療法開発が課題として残るV1FGF群に259例が、プラセボ群には266例が割り付けられ、全例が解析の対象となった。全体の平均年齢70歳(50~92歳)、男性が365例(70%)、糖尿病患者は280例(53%)、冠動脈疾患既往歴のある患者は248例(47%)であった。大切断術施行あるいは死亡の割合は、NV1FGF群が33%(86/259例)、プラセボ群は36%(96/266例)であり、有意な差は認めなかった(ハザード比:1.11、95%信頼区間:0.83~1.49、p=0.48)。大切断術の施行や死亡までの期間にも差はみられなかった。虚血性心疾患(NV1FGF群10% vs. プラセボ群10%、p=1.00)、悪性新生物(3% vs. 2%、p=0.55)、網膜疾患(4% vs. 6%、p=0.42)、腎機能障害(7% vs. 6%、p=0.49)の発現率も、両群で同等であった。著者は、「重症下肢虚血患者に対するNV1FGFによる血管新生療法は切断術施行および死亡の低減に有効とのエビデンスは得られなかった」と結論し、「これらの患者に対する有効な治療法の開発は大きな課題として残されている」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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新生児CMVスクリーニングに唾液検体リアルタイムPCR法が有用

難聴の重大原因である先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症の新生児スクリーニングについて、リアルタイムPCR法が有用であることが示された。米国・アラバマ大学バーミングハム校小児科部門のSuresh B. Boppana氏ら研究グループが行った前向き多施設共同スクリーニング研究による。新生児CMV感染症スクリーニングの標準アッセイは出生時に採取した唾液検体による迅速培養法とされているが、自動化ができず大規模スクリーニングに不向きであった。そこでリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)をベースとし、出生時に採取した液体の唾液検体もしくは乾燥させた唾液検体を用いる2種のリアルタイムPCR法が開発された。研究グループはその有用性について検討した。NEJM誌2011年6月2日号掲載報告より。新生児3万4,989例を対象に前向きスクリーニング研究2008年6月~2009年11月の間に、米国内7施設で生まれた新生児3万4,989例が、出生時に採取した唾液検体を用いて迅速培養法と2種のリアルタイムPCR法のうち1種以上の検査を受けた。リアルタイムPCR法の有用性の検証は、第1相群(液体唾液PCR群)と第2相群(乾燥唾液PCR群)の前向き研究にて行われた。第1相群は迅速培養と液体唾液PCRを受けた1万7,662例で、第2相群は迅速培養と乾燥唾液PCRを受けた1万7,327例だった。感度および特異度、液体唾液PCRは100%・99.9%、乾燥唾液PCRは97.4%・99.9%結果、全被験児のうち177例(0.5%、95%信頼区間:0.4~0.6)が、3種の検査法のうち1種以上でCMV陽性だった。第1相群で陽性だったのは93例。そのうち85例(第1相群の0.5%、95%信頼区間:0.4~0.6)は、液体唾液PCR、迅速培養ともに陽性だった。残る8例は、液体唾液PCRは陽性だったが迅速培養は陰性だった。迅速培養との比較による液体唾液PCRの感度は100%、特異度は99.9%であり、陽性適中率は91.4%、陰性適中率は100%だった。第2相群で陽性だったのは84例だった。そのうち迅速培養陽性は76例(第2相群の0.4%、95%信頼区間:0.3~0.5)だった。うち乾燥唾液PCRも陽性だったのは74例で、2例は乾燥唾液PCR陰性だった。また乾燥唾液PCR陽性だが迅速培養陰性は8例あった。迅速培養との比較による乾燥唾液PCRの感度は97.4%、特異度は99.9%であり、陽性適中率は90.2%、陰性適中率は99.9%だった。Boppana氏は「液体唾液検体でも乾燥唾液検体でもリアルタイムPCR法は、CMV感染症検出に高い感度と特異度を示した。したがって新生児CMV感染症スクリーニングの強力なツールとなりうるとみなすべきである」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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小児の特発性膜性腎症にウシ血清アルブミン関与の可能性示唆

ネフローゼ症候群の原因疾患として最も多い膜性腎症のうち、自己免疫疾患が原因と考えられている特発性膜性腎症について、フランス・パリ公立Tennon病院のHanna Debiec氏らにより新たな知見が報告された。膜性腎症は、免疫複合体が糸球体基底膜の上皮下に沈着することにより腎臓の濾過機能が障害されると考えられている。ウイルスや細菌、腫瘍など外因性抗原が特定される症例は二次性膜性腎症と分類されるが、いずれも抗原の特定や性質、病院や発症機序など不明な部分が多い。特発性膜性腎症についても最近、2つの抗原候補が同定され、そのうちのM型ホスホリパーゼA2受容体(PLA2R)は同症例の70%に認められたが、その他の抗原については明らかではない。その抗原候補として、Debiec氏らは、疫学調査で示された自己免疫疾患発現リスク因子としての栄養学的要因に着目、牛乳や牛肉蛋白質の一種で腸管吸収され抗体誘導の可能性があり得るウシ血清アルブミンの関与を探った。結果、小児例の一部でその病態への関与が示唆される知見が得られたという。NEJM誌2011年6月2日号掲載より。小児9例、成人41例についてウシ血清アルブミンの関与を探る研究グループは、2004~2009年に生検を受け二次性膜性腎症を否定された特発性膜性腎症の50例(小児9例、成人41例)と、対照群172例について調査した。血清検体を採取し、ELISA法とウエスタンブロット法で抗ウシ血清アルブミン抗体と血中アルブミン血清について調べた。また、二次元ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動で、血清検体から免疫精製したウシ血清アルブミンの性質を解析した。さらに糸球体沈着物中のウシ血清アルブミンを検出し、IgGを抽出し反応性を解析した。小児例でのみ上皮下の免疫沈着物中にウシ血清アルブミンが検出結果、小児4例、成人7例の計11例に、高濃度な血中抗ウシ血清アルブミン抗体が認められた。いずれもIgG1とIgG4のサブクラスだった。またこれら患者は、血中ウシ血清アルブミン値の上昇も認められた。しかし、血中免疫複合体の濃度は上昇が認められなかった。ウシ血清アルブミンの性質についての解析では、小児4例ではpHの基本域に属することを示したが、成人例は天然のウシ血清アルブミンと同様に中性域に属することを示した。また小児例でのみ、上皮下の免疫沈着物中にウシ血清アルブミン(陽イオン性血中ウシ血清アルブミンとウシ血清アルブミン特異抗体の両方)が検出された。それはPLA2R非存在下でIgGと共存しており、IgGはウシ血清アルブミンに特異的だった。Debiec氏は、このように小児膜性腎症患者の一部で、血中陽イオン性ウシ血清アルブミンと抗ウシ血清アルブミン抗体の両方が認められたこと、また上皮下の免疫沈着物中にそれらが存在することを踏まえ、「実験モデルで示されているように、陽イオン性ウシ血清アルブミンが陰イオン性の糸球体係蹄壁に結合し、免疫複合物のin situ形成をすることが病原となっていることが示唆される」と結論。最後に「さらなる疫学調査は必要だが、小児例の可能性として食事由来のウシ血清アルブミンやウシ血清アルブミンの免疫処置が考えられ調査を促す必要がある。もしウシ血清アルブミンが検出されたら、食生活からそれを除去することは有益であろう。我々の研究は、ほかにも食物抗原が膜性腎症の発現に関係している可能性を高めるものとなった」と報告をまとめている。(武藤まき:医療ライター)

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抗悪性腫瘍剤 エリブリンメシル酸塩(商品名:ハラヴェン)

新規抗がん剤であるエリブリンメシル酸塩(以下エリブリン、商品名:ハラヴェン)が、2011年4月、アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤での治療歴を含む化学療法施行後の手術不能または再発乳がんを適応として承認された。今年7月にも薬価収載・発売が予定されている。 進行または再発乳がん治療の現状と課題現在、アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤での治療歴を有する進行または再発乳がんに対しては、カペシタビン、S-1、ゲムシタビン、ビノレルビン、イリノテカンなどが用いられている。しかし、どの薬剤もベストサポーティブケアとの比較試験の結果を持たないというのが現状である。また、近年、化学療法を外来治療で行うことが主流となり、治療時間の短縮化など、外来治療に適した薬剤が求められている。単剤で初めて前治療歴のある進行または再発乳がんの全生存期間を延長このような状況のなか、エリブリンは海外第Ⅲ相試験(EMBRACE試験)において、単剤で初めて、前治療歴のある進行または再発乳がんにおける全生存期間(OS)を有意に延長した1)。本試験では、アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤を含む2~5レジメンの化学療法歴のある進行または再発乳がん762例を対象とし、エリブリン投与群と主治医選択治療群を比較した。最新の解析結果では、エリブリン投与群は主治医選択治療群に比べて2.7ヵ月間の有意なOS延長が認められている(13.2ヵ月 vs 10.5ヵ月、ハザード比:0.81、p=0.014)。なお本試験では、主治医選択治療群の96%がビノレルビン、ゲムシタビン、カペシタビンなどの化学療法を受け、4%がホルモン療法を受けていた。また、安全性については、骨髄抑制が高頻度に認められており、とくに好中球減少が多く認められている。骨髄抑制が発現しやすい患者の場合には注意して投与することが必要である。短い投与時間と簡便性エリブリンの特長として、投与時間の短さと簡便さが挙げられる。エリブリンは、2~5分でボーラスもしくは点滴静注で投与する。溶解補助剤に伴う過敏反応を回避するステロイドなどの前処置が不要であることから、ルート確保、投与、フラッシングまでを約30分で終えることができる。そのため、外来治療における患者の負担を軽減でき、さらに看護師の負担も軽減できる。外来化学療法室での限られたベッド数を考えると、こうした特長は施設にとってメリットと言えるだろう。タキサン耐性症例における効果エリブリンは、チューブリン重合を阻害して細胞分裂を抑制することにより、抗腫瘍効果を示す。同じくチューブリンに作用するタキサン系薬剤とは作用部位が異なるため、交差耐性は起こりにくいと考えられている。実際にin vitro、in vivoにおける試験において、エリブリンがパクリタキセル耐性細胞に対し、パクリタキセル感受性細胞と同様の抗腫瘍効果を示したことが報告されている2)。臨床においても、タキサン耐性症例に対する効果が期待されており、今後の臨床症例の蓄積が待たれる。日米欧3極同時申請通常、外資系製薬会社で開発される薬剤は、欧米での承認から数年遅れて日本で承認される。そのようななか、エリブリンは2010年3月に世界で初めて日米欧で同時申請され、同年11月に米国、2011年3月に欧州、4月に日本で承認された。米国における承認から半年以内に日本で承認されたことになる。今後の開発薬剤について、さらにドラッグラグが短縮されていくことが期待される。延命を目的とする再発がん治療において、治療選択肢の増加は大きな意義を持つ。エーザイ株式会社オンコロジー領域部部長の内藤輝夫氏は、「アントラサイクリン系やタキサン系薬剤の投与後に進行・再発した患者さんにおいて、今後は延命効果が証明されたエリブリンがお使いいただけることは、患者さんの生きる希望につながる。また、これまでの治療ですでに数種類の薬剤を投与され、効果が期待できる薬剤がなくなった患者さんにとって、新たな治療オプションが増えることは非常に意義がある」と話している。

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2型糖尿病高齢者の骨折リスク、骨密度Tスコア低下やFRAXスコア上昇と関連

 2型糖尿病を有する高齢者において、大腿骨頸部の骨密度Tスコア低下やWHO骨折評価ツールのFRAXスコア上昇が、骨折リスク増大と関連することが明らかにされた。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のAnn V. Schwartz氏らが、骨折に関する3つの前向き観察試験の結果を分析し明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月1日号で発表した。2型糖尿病を有する人はそうでない人と比べて、骨密度が高い傾向にあるにもかかわらず骨折リスクが高いことが知られている。しかし骨折予防の中心対象となる骨密度が低い2型糖尿病の高齢者については、そうした関連は明らかにされていなかった。骨密度TスコアやFRAXスコアと、2型糖尿病高齢者の骨折リスクとの関連を分析 Schwartz氏らは、1997~2009年の間に行われた3つの前向き観察試験データを分析した。被験者は、地域に居住する高齢者で、3試験合計で女性9,449人、男性7,436人だった。そのうち2型糖尿病の女性高齢者は770人、男性高齢者は1,199人だった。 2型糖尿病女性高齢者770人のうち、平均追跡期間12.6(標準偏差:5.3)年で、股関節骨折者は84人、非脊椎骨折者は262人であった。同男性者では1,199人のうち、平均追跡期間7.5(標準偏差:2.0)年で、股関節骨折者は32人、非脊椎骨折者は133人だった。骨密度Tスコア1単位低下で股関節骨折リスクは、女性1.88倍、男性5.71倍に 大腿骨頸部骨密度Tスコアが1単位低下することによる、2型糖尿病女性高齢者の年齢補正後ハザード比は、股関節骨折については1.88(95%信頼区間:1.43~2.48)、非脊椎骨折については1.52(同:1.31~1.75)だった。同男性被験者ではそれぞれ5.71(同:3.42~9.53)、2.17(同:1.75~2.69)だった。 また、股関節骨折FRAXスコアが1単位上昇することによる、股関節骨折の年齢補正後ハザード比は、女性では1.05(同:1.03~1.07)、男性では1.16(同:1.07~1.27)だった。骨粗鬆症性骨折FRAXスコア1単位上昇による同ハザード比は、女性では1.04(同:1.02~1.05)、男性では1.09(同:1.04~1.14)だった。 Tスコア、年齢、FRAXスコアを一定とした場合、2型糖尿病患者を有する高齢者のほうが、有さない高齢者に比べ骨折リスクが高かった。また骨折リスクを一定とした場合、2型糖尿病高齢者のほうが、有さない高齢者に比べTスコアは高かった。股関節骨折に関するTスコア差は推定平均、女性0.59(同:0.31~0.87)、男性0.38(同:0.09~0.66)だった。

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心臓・肺移植後の生存率、手術実施時刻で異なるのか?

心臓または肺移植後1年までの生存率について、手術の実施時刻が日中でも夜間でも同等であることが示された。米国・ジョンズ・ホプキンズ病院循環器手術部門のTimothy J. George氏らが、心臓・肺移植を受けた約2万7,000人について、後ろ向きコホート試験を行って明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月1日号で発表した。最近の患者安全に関する組織ベースのアプローチ研究では、夜間の手術は転帰不良に通じると強調されるようになっているが、George氏らは手術時刻と罹患率や死亡率とは無関係であると仮説を立て検証試験を行った。心臓移植患者約1万7,000人と肺移植者患者約1万1,000人を中央値32.2ヵ月追跡研究グループは、全米臓器配分ネットワーク(UNOS)のデータベースから、2000年1月~2010年6月にかけて、心臓または肺の移植手術を受けた人、2万7,118人について試験を行った。被験者のうち、心臓移植を受けたのは1万6,573人で、手術実施時刻が朝7時から夜7時まで(日中群)だったのは8,346人(50.36%)、同夜7時から翌朝7時まで(夜間群)が8,227人(49.64%)だった。肺移植を受けたのは、1万545人で、日中群が5,179人(49.11%)、夜間群が5,366人(50.89%)だった。追跡期間は中央値32.2ヵ月で、その間に死亡した人は8,061人(28.99%)だった。術後30日、90日、1年の生存率、日中群と夜間群でいずれも有意差なし術後30日生存率は、心臓移植・日中群が95.0%、夜間群が95.2%(ハザード比:1.05、95%信頼区間:0.83~1.32、p=0.67)、肺移植・日中群が96.0%、夜間群が95.5%(同:1.22、同:0.97~1.55、p=0.09)と、いずれの移植においても両群で有意差はなかった。また術後90日生存率についても、心臓移植・日中群が92.6%、夜間群が92.7%(ハザード比:1.05、p=0.59)、肺移植・日中群が92.7%、夜間群が91.7%(同:1.23、p=0.02)と、両群で有意差はなかった。術後1年生存率も、心臓移植・日中群が88.0%、夜間群が87.7%(ハザード比:1.05、p=0.47)、肺移植・日中群が83.8%、夜間群が82.6%(同:1.08、p=0.19)と、両群で有意差はなかった。なお、肺移植を受けた人のうち、気道裂開が認められたのは、日中群1.1%に対し夜間群1.7%と、夜間群でわずかな増大が認められた(p=0.02)。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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子宮頸がん集団検診でのDNA法、カットオフ値の増加は安全に女性の負担を有意に減らす

子宮頸がん集団検診でhybrid capture-2法を用いる場合、カットオフ値は≧1 rlu/co(relative light units/cut-off level)とされているが、それ以上の値(≧10 rlu/coまで)を用いた場合も感度は良好で、特異度に関しては高度子宮頸部上皮内腫瘍とは無関係の陽性を半減できることが示された。デンマーク・コペンハーゲン大学公衆衛生部門のMatejka Rebolj氏らが、システマティックレビューを行い報告したもので、「集団検診でのカットオフ値を上げてよいことが示された。検診を受ける女性にとっては安全で負担が有意に減る」とまとめている。hybrid capture-2法は、ヒトパピローマウイルス(HPV)-DNA法の一つ。細胞診では感度が低いとして英国など数ヵ国でDNA法の導入が検討されているという。BMJ誌2011年5月28日号(オンライン版2011年5月23日号)掲載より。hybrid capture-2法を検証した無作為化試験をシステマティックレビューRebolj氏らは、PubMedをデータソースとしてシステマティックレビューを行った。hybrid capture-2法を用いた子宮頸がん集団検診の無作為化試験論文を検索し、陽性者数やカットオフ値により子宮頸部上皮内腫瘍を有した人を階層化していた、2010年8月までに発行された論文を選んだ。本研究では、各試験の不均一性のためにメタ解析はできなかった。解析対象となったのは6試験、25のカットオフ値のデータで、解析されたカットオフ値は≧1 rlu/co、≧2 rlu/co、≧3 rlu/co、≧4 rlu/co、≧5 rlu/co、≧10 rlu/coについてだった。感度、最低でも≧2 rlu/coで0.97、≧10 rlu/coで0.91グレードIII以上の子宮頸部上皮内腫瘍に関する相対的感度は試験により異なったが、最低でもカットオフ値≧1 rlu/coとの比較で、≧2 rlu/coは0.97、≧4 rlu/co(または≧5 rlu/co)は0.92、≧10 rlu/coは0.91を示した。同様の傾向が、グレードII以上の感度についてもみられた。特異度は、最低でも≧2 rlu/coで1%、≧4 rlu/co(または≧5 rlu/co)で2%、≧10 rlu/coで3%の上昇を示し、最大ではそれぞれ24%、39%、53%まで上昇した。その結果、高度子宮頸部上皮内腫瘍とは無関係の陽性者の検出を回避することができた。この総体的パターンにおいてアウトライアーは2例だけだった。Rebolj氏は「≧2 rlu/co~≧10 rlu/coのカットオフ値を用いることで感度は低下するが、国際的に推奨されているグレードII以上の検出感度として90%以上が必要という基準を満たしており、特異度については≧1 rlu/coは高かった。このことはhybrid capture-2法のカットオフ値を集団検診において増やしてよいということを示すものであり、女性にとってはかなり安全で、有意に負担が減ることになる」と結論している。

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子癇前症ハイリスクの妊婦にL-アルギニン+抗酸化ビタミンサプリ食提供で発生率減少

子癇前症ハイリスクの妊婦に、L-アルギニンと抗酸化ビタミンを含むサプリメント食を摂取させることで、疾患の発生率が減少したことが無作為化単盲検プラセボ対照試験によって示された。抗酸化ビタミンだけの摂取群では子癇前症に対する保護作用は認められなかったという。メキシコ国立大学医学校基礎医学部門のFelipe Vadillo-Ortega氏らが行った試験の結果で、BMJ誌2011年5月28日号(オンライン版2011年5月19日号)で掲載された。既往か一親等親族に子癇前症歴のある672例を3群に無作為化試験は、メキシコシティの公立第3病院で行われた。被験者は、出産経験がある妊婦で、以前の妊娠時に子癇前症を有した人、また母親・姉妹で子癇前症歴のある人で、疾患再発リスクが高いと考えられる妊娠14~32週の妊婦を登録して行われ、分娩時まで追跡した。被験者には棒状のメディカルフード(L-アルギニンと抗酸化ビタミンを含む、抗酸化ビタミンだけ、プラセボ)が支給された。主要評価項目は、子癇前症か子癇症の発症とした。抗酸化ビタミン単独では有意な減少認められずプラセボ群には222例が、L-アルギニン+抗酸化ビタミン群には228例が、抗酸化ビタミン単独群には222例が割り付けられた。被験者は、メディカルフードを受けている間に、4~8回外来受診をした。子癇前症の発生率は、プラセボ群との比較で、L-アルギニン+抗酸化ビタミン群で絶対リスクは0.17(95%信頼区間:0.12~0.21)低下し、有意な減少が認められた(p<0.001)。抗酸化ビタミン単独群でもベネフィットは認められたが、統計的には有意でなかった[p=0.052、絶対リスク低下:0.07(同:0.005~0.15)]。L-アルギニン+抗酸化ビタミン群の効果は、抗酸化ビタミン単独群との比較でも有意であった[p=0.004、絶対リスク低下:0.09(同:0.05~0.14)]。

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