サイト内検索|page:1607

検索結果 合計:34056件 表示位置:32121 - 32140

32121.

成人喘息、遺伝子型の違いでLABA+ICSの効果に差はない:LARGE試験

成人の中等度喘息の治療では、β2アドレナリン受容体遺伝子型の違いによって長時間作用型β2刺激薬(LABA)と吸入コルチコステロイド(ICS)の併用療法の効果に差はないことが、Harvard大学医学部Brigham and Women’s病院のMichael E Wechsler氏ら国立心肺血液研究所(NHLBI)喘息臨床研究ネットワークの検討で明らかとなった。β2アドレナリン受容体の16番目のアミノ酸の遺伝子型がアルギニンのホモ接合体(B16 Arg/Arg)の喘息患者は、グリシンのホモ接合体(B16 Gly/Gly)の患者に比べLABA+ICS併用療法の効果が劣ることが報告されていた。Lancet誌2009年11月21日号掲載の報告。遺伝子型の異なる患者をマッチさせたペアにおいてLABA+ICS併用とICS単独をクロスオーバー研究グループは、遺伝子型の違いによるLABA+ICS併用療法の効果の差について検討するために、LABA+ICS併用とICS単独の効果を比較する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験を実施した。対象は中等度喘息の成人患者で、β2アドレナリン受容体の遺伝子型がB16 Arg/Argの患者(42例)とB16 Gly/Glyの患者(45例)を、1秒量(FEV1.0)および人種でマッチさせたペアとして登録した。ペアの個々の患者は、二重盲検下に吸入LABA(サルメテロール50μg×2回/日)あるいはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられ、18週の治療が行われた。その後、8週のrun-out期間を置き、治療法をクロスオーバーしてさらに18週の治療が実施された。全症例に、治療開始時からオープンラベルにてICS(hydrofluoroalkane beclometasone 240μg×2回/日)が投与された。主要評価項目は起床時の最大呼気流量(PEF)。B16遺伝子型の違いにかかわらず、LABA+ICS併用療法をArg/Arg例における治療18週後の起床時平均PEFは、ICS単独群の401L/分に対し、LABA+ICS群は423L/分と21.4L/分高かった(p<0.0001)。Gly/Gly例の起床時平均PEFは、ICS単独群の405L/分に対しLABA+ICS群は426L/分とその差は21.5L/分であった(p<0.0001)。Arg/Arg例に対するGly/Gly例のPEF改善度(両群のPEFの差)は-0.1L/分であり、有意な差を認めなかった(p=0.99)。事前に規定された副次評価項目であるメサコリンPC20(FEV1.0の20%改善)は、Gly/Gly例ではLABA+ICS群がICS単独群の2.4倍であった(p<0.0001)。Arg/Arg例では、メサコリンに対する反応性は両群に差を認めなかった(p=0.87)。メサコリン反応性はGly/Gly例がArg/Arg例の2.5倍であった(p=0.0038)。Arg/Arg例の7例(ICS単独群:5例、LABA+ICS併用群:2例)、Gly/Gly例の6例(3例、3例)で喘息の増悪が見られた。重篤な有害事象は5例で認められた(pre-matchおよびオープンラベルのICSのrun-in期間中に1例ずつ、LABA+ICSの二重盲検治療中に2例、プラセボ+ICSの二重盲検治療中に1例)。喘息関連の有害事象は見られず、試験薬剤や処置に関連した有害事象も認めなかった。著者は、「B16 Arg/ArgおよびB16 Gly/Glyのいずれの遺伝子型の成人喘息患者においても、ICS単独よりもLABA+ICS併用のほうが気道機能の改善効果が有意に優れた」と結論し、「B16遺伝子型の違いにかかわらず、喘息患者ではLABA+ICS併用療法による治療を継続すべき」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

32122.

血圧上昇は予防可能な若年死の主要リスク因子、中国の場合

中国の一般人口においては、血圧の上昇が、予防可能な若年死の主要リスク因子であることが、アメリカTulane大学保健医療・熱帯医学科のJiang He氏らが実施したコホート研究で明らかとなった。2000年の調査では世界の高血圧罹患者数は9億7,200万人(世界人口の26.4%)で、2025年にはこれが60%増加して15億6,000万人に達すると予測される。しかも、この数値には心血管疾患リスクを増大させることがわかっている高血圧前症は含まれず、いくつかの国の調査では成人の30%以上が高血圧前症とされる。中国では、高血圧に起因する死亡の実態はよくわかっていないという。Lancet誌2009年11月21日号(オンライン版2009年10月6日号)掲載の報告。40歳以上の約17万人をサンプルとした前向きコホート研究研究グループは、中国における血圧上昇に起因する若年死の実態を調査するために、プロスペクティブなコホート研究を実施した。サンプルとして40歳以上の16万9,871人を登録した。1991年にベースライン調査として血圧などのリスク因子を測定し、1999~2000年にフォローアップの評価を行った。2005年の中国の平均寿命(女性:75歳、男性:72歳)に達する前の死亡を若年死と定義した。同年の中国の人口寄与リスク、死亡率、人口規模のデータを用いて血圧に起因する総死亡数および若年死数を算出した。血圧上昇による総死亡数は233万人、若年死は127万人高血圧および高血圧前症は、いずれも全原因死亡および心血管死の増加と有意な相関を示した(p<0.0001)。2005年の血圧の上昇に起因する心血管疾患による死亡数は233万人と推算された。そのうち、高血圧が原因の死亡が211万人、高血圧前症によるものは22万人であった。血圧の上昇に起因する心血管疾患が原因の若年死数は127万人であり、そのうち高血圧による死亡が115万人、高血圧前症によるものは12万人であった。血圧関連死のほとんどが脳血管疾患によるもので、総死亡数は186万人、若年死は108万人であった。著者は、「血圧の上昇は、中国の一般人口における予防可能な若年死の主要リスク因子である」と結論し、「血圧上昇の予防とそのコントロールは、中国における保健医療の最優先課題である」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

32123.

大塚製薬 中枢神経系疾患における共同研究を延長

大塚製薬株式会社は2日、同社とGalenea Corporation (本社:米国マサチューセッツ州、以下「ガレニア社」) は、統合失調症や双極性障害などを含む中枢神経系疾患の革新的治療薬を創出するための共同研究を1年間延長することに合意したと発表した。同社とガレニア社は、脳の記憶・認知などに重要な働きをするタンパク質脱リン酸化酵素「カルシニューリン」の中枢神経系疾患への関与の可能性に着目し、統合失調症やその他の中枢神経系疾患に対するファースト・イン・クラスの治療薬の創出を目指し、2005年1月より共同研究を行っている。今回の合意に基づき、両社の共同研究契約期間は、6年から7年へ延長され、さらに大塚製薬からガレニア社へ共同研究期間中に支払われる研究開発資金は総額最大約 9,000万米ドルになる。同資金は両社で運営する研究チームの研究開発に提供される。両社は、2008年10月にも共同研究期間を1年延長している。詳細はプレスリリースへhttp://www.otsuka.co.jp/company/release/2009/1202_01.html

32124.

新規経口抗血小板PAR-1阻害剤SCH 530348の第III相試験TRA-2゜P-TIMI 50への被験者登録完了

2009年11月13日(米国東部時間)、Merck & Co,Inc, Whitehouse Station, N.J, U.S.Aは、検討が進められている抗血小板プロテアーゼ活性化受容体1(PAR-1)阻害剤SCH 530348の第III相無作為化二重盲検プラセボ対照国際試験であるTRA-2゜P-TIMI 50試験への被験者登録が完了したことを発表した。この試験は、Thrombolysis in Myocardial Infarction(TIMI)研究グループにより実施されていて、目標症例数である26,000名以上に達したとのこと。27日、統合会社のシェリング・プラウ株式会社が報告した。この試験では、心筋梗塞または脳卒中の既往がある患者または現在末梢動脈疾患がある患者に、現行の抗血小板薬(アスピリンまたはアスピリン+ADP 阻害剤)に加えてトロンビン受容体拮抗薬、PAR-1阻害剤であるSCH 530348を投与した場合の主要な心血管イベント発生の予防効果について評価する。SCH 530348は、Duke Clinical Research Instituteにより現在実施している急性冠動脈症候群(ACS)における臨床イベント減少を検討するトロンビン受容体拮抗薬試験(TRA- CER)において、急性冠動脈症候群の患者への投与についても検討が行われているという。詳細はプレスリリースへhttp://www.schering-plough.co.jp/press/index.html

32125.

手首式血圧計「テルモ電子血圧計P412」を新発売

テルモ株式会社は27日、手首式血圧計「テルモ電子血圧計P412」を、12月1日より全国の家電量販店で発売すると報告した。同製品は、いつも清潔に使えるように、表示部分の汚れをすばやくふき取ることができるシートパネルを採用。また従来品と同様に、家庭ではじめて血圧管理をする人にもボタンが少ないため操作が簡単。さらに独自のM型腕帯を採用することで脈の振動をしっかり感知できるよう設計されているとのこと。 詳細はプレスリリースへhttp://www.terumo.co.jp/press/2009/035.html

32126.

乳幼児のロタウイルス胃腸炎予防ワクチンを国内で承認申請

グラクソ・スミスクライン株式会社は30日、11月27日付で、ロタウイルス胃腸炎予防ワクチン(海外での製品名:Rotarix)の承認申請を行ったと発表した。申請したワクチンは、乳幼児のロタウイルス胃腸炎の早期予防を目的として使用される2回接種の経口ワクチンで、ロタウイルスに対するワクチンの承認申請は国内初となる。また、同社にとってこのワクチンは10月に承認になった子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス」、10月16日に申請した新型A(H1N1)インフルエンザワクチンに続くワクチンとなる。このたび国内で承認申請したRotarixはロタウイルスによる胃腸炎を予防する、弱毒化されたヒトロタウイルスの経口ワクチン。5つの大陸に渡って実施された世界規模の臨床試験では、現在出現しているG9ロタウイルス株を含む最も流行しているウイルス株(G1および非G1ロタウイルス株)に対して予防効果が認められた。現在Rotarixは、乳幼児を対象に凍結乾燥製剤あるいは液剤として世界116ヵ国で承認を取得している。日本では液剤の製造販売承認を申請済み。Rotarixは、2009年6月5日にWHO(世界保健機関)から事前認定(prequalification)を取得しており、さらに各国のワクチン接種プログラムにロタウイルスワクチン接種を含むことがWHOの専門家による顧問団(Strategic Advisory Group of Experts、SAGE)により推奨された。Rotarixは2回の接種により、生後早い時期からロタウイルス胃腸炎に対する予防が可能となる。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_07/P1000596.html

32127.

2型糖尿病・CKD患者への貧血治療薬darbepoetin alfa投与はリスクが上回る

貧血症が、2型糖尿病と慢性腎臓病(CKD)患者の心血管および腎臓イベントの、リスク増加と関連することは知られているが、貧血治療薬darbepoetin alfaの、これら患者の臨床転帰に対する効果は十分検討されていない。米国ブリガム&ウィメンズ病院循環器部門のMarc A. Pfeffer氏らは、被験者約4,000名を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験「TREAT」にて、その効果について検討した。NEJM誌2009年11月19日号(オンライン版2009年10月30日号)より。死亡または心血管イベントと、死亡またはESRDの各複合転帰を評価TREAT(Trial to Reduce Cardiovascular Events with Aranesp Therapy)試験には、24ヵ国623施設から、糖尿病、CKD、貧血症を有する患者4,038例が参加した。被験者は、ヘモグロビン濃度約13g/dLを目標として、darbepoetin alfa投与群(2,012例)とプラセボ投与群(2,026例)に無作為に割り付けられた。なお、ヘモグロビン濃度9.0g/dL未満となった場合は緊急的にdarbepoetin alfaを投与することとされた。主要エンドポイントは、死亡または心血管イベント(非致死的心筋梗塞、うっ血性心不全、脳卒中、心筋虚血による入院)、死亡または末期腎不全(ESRD)の各複合転帰とした。複合転帰改善せず、脳卒中リスクを増加死亡または心血管イベントの複合転帰は、darbepoetin alfa群では632例で発生し、プラセボ群は602例だった(ハザード比:1.05、95%信頼区間:0.94~1.17、P = 0.41)。死亡またはESRDの複合転帰は、darbepoetin alfa群では652例発生し、プラセボ群は618例だった(1.06、0.95~1.19、P = 0.29)。また致死的あるいは非致死的脳卒中が、darbepoetin alfa群で101例発生した。プラセボ群では53例で、ハザード比は1.92(95%信頼区間:1.38~2.68、P

32128.

食人習慣で蔓延したクールー病、生き残った患者で獲得されていたプリオン病耐性因子

 南太平洋の島国パプアニューギニアの高地の、極めて限定された地域で見られる致死的流行性のプリオン病としてクールー病(現地語で「震える」の意味)がある。いわゆる狂牛病と同じく病因は伝染性タンパク質で、石器時代から続く同部族内の死者の脳を食べる風習が感染ルートであることが解明されている。事実、クールー病の出現率は食人習慣の中断以来、着実に低下した。なお、食人習慣は儀礼的な意味があり女性と子どもにのみ課せられてきたもので、疾病発症もほとんどが成人女性と男女の子どもで見られていた。本論は、英国ロンドン大学校のSimon Mead氏らの研究グループによる、過去の食人葬参加者を含む3,000例以上を対象とした、プリオン遺伝子および臨床評価と系統学的評価の報告。NEJM誌2009年11月19日号より。クールー病の流行期に選択的に獲得された後天性のプリオン病耐性因子がコドン127Vと分析 この調査で、過去に食人葬に参加したことのある人は709例いた。そのうち152例はその後、クールー病で死亡していた。一方、クールーに曝露されながらも、流行期を生き延びた人々の多くは、プリオン蛋白遺伝子(PRNP)のコドン129と呼ばれる既知の耐性因子のヘテロ接合を有していた。 研究グループは今回、G127Vと呼ばれる新しいPRNP異型について報告している。この異型はPRNPコドン129のホモ接合体で、クールー病が流行していた地域で生活していた人々の間で特異的に見つかり、最も曝露されていた地域で生活し本来ならクールー病に感受性があるはずの女性の半数で確認された。 この対立遺伝子はクールー病の出現率が最も高い地域では一般的だが、クールー病患者や、世界的にもクールーに曝露されていない人口群では見つかっていない。系統的な解析によって、クールー病に対し保護的な対立遺伝子を保有している血統は、地理的に適合する対照家系よりクールー病出現率は有意に低かった。 これらから研究グループは、127V遺伝子多型は、クールー病の流行を誘発した病原性の突然変異の結果というよりも、クールー病の流行期に選択的に獲得された後天性のプリオン病耐性因子であると分析した。PRNPのコドン127と129の異型は、プリオン病の流行に対する集団における遺伝的反応を示すもので、ヒトにおいて新しく見られた力強い選択のエピソードを意味していると述べている。

32129.

『トイレが近いのは寒いから?』 ~女性の過活動膀胱(OAB)に関する実態調査~

2009年11月27日、大手町ファーストスクエアにて開催されたOAB(過活動膀胱)プレスセミナー(主催:アステラス製薬株式会社)で、日本大学医学部泌尿器科学系主任教授の高橋悟氏は「過活動膀胱に悩む女性の実態」について講演を行った。OABとは、『尿意切迫感を有し、通常は頻尿および夜間頻尿を伴い、切迫性尿失禁を伴うこともあれば伴わないこともある』とされ、推定患者数は、男女合わせておよそ810万人とも言われている。今回は、40歳以上の女性3,092名を対象に、排尿トラブルに関する認識、実態を把握するため、インターネットによる調査を実施した。 OABの疑いがあるにも関わらず、冬、トイレが近いのは「身体が冷えるので当然」とする人は78.1%であった。また、排尿トラブルがあったとしても、47.5%の人が「年齢による老化現象である」と回答しており、過活動膀胱に対しての認知度が低いことがわかった。さらに、OABの疑いがあるほど、排尿トラブルを心配するため、長時間の移動や外出が非常に憂鬱であると考える人が多く、QOLが低下することがわかった。OABの治療は行動療法と薬物療法が中心であり、薬物治療の基本は抗コリン薬である。適切な治療を受けることにより、患者さんのQOL向上が期待できる。高橋氏は、講演後の記者の質問に対し、「OABに関する患者さんの認識は低く、老化によるものだから治療はできない、とあきらめている人が多い。40歳以上の女性の場合、10人に1人はOABの疑いがあるといわれています。女性のOAB患者さんは、悩みを打ち明けられず症状を我慢されている人もいらっしゃいます。潜在患者の多い疾患でもあるので、実地医家の先生方にもOAB治療にご協力をいただければ心強く思います」と語った。(ケアネット 吉田 直子)

32130.

米国成人のLDL-C高値有病率は減少傾向、2005~2006年は21%

20歳以上の米国成人で、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)高値の人の割合は、1999~2006年の間減少傾向にあり、2005~2006年の割合は21.2%であることが報告された。米国疾病対策センター(CDC)のElena V. Kuklina氏らの研究で明らかになったもので、冠動脈性心疾患の発症リスクにかかわらず同有病率を調べた研究結果は珍しいという。JAMA誌2009年11月18日号で発表されている。全米20歳以上の7,044人を調査研究グループは、NHANES(National Health and Nutrition Examination Survey)のデータのうち、空腹時検査を行った20歳以上で、妊婦とデータが欠落している人を除いた7,044人について、4研究期間(1999~2000年、2001~2002年、2003~2004年、2005~2006年)のLDL-C値を調査した。LDL-C高値の定義は、NCEP ATP III(National Cholesterol Education Program Adult Treatment Panel III)に基づき、高リスク群は100mg/dL以上、中等度リスク群は130mg/dL以上、低リスク群は160mg/dL以上とした。脂質低下薬の服用率も増加傾向その結果、20歳以上成人のLDL-C高値の有病率は、1999~2000年の31.5%から、2005~2006年の21.2%に減少した(直線傾向のp

32131.

葉酸、ビタミンB12の摂取はがん・総死亡率などを増加:ノルウェー虚血性心疾患患者調査

 ノルウェーの虚血性心疾患患者を対象に行った調査で、葉酸とビタミンB12の摂取ががんの発症率・死亡率と、総死亡率の増加につながることが報告された。これまでの研究で、葉酸摂取と大腸がんリスク増加との関連は示されていたが、他のがんとの関連は明らかにされていない。報告はノルウェーHaukeland大学病院心臓病部門のMarta Ebbing氏らの調べによるもので、JAMA誌2009年11月18日号で発表された。なおノルウェーでは、葉酸を強化した食品は販売されていないという。葉酸投与を受けた人の葉酸血中濃度は6倍に 研究グループは、1998~2005年にかけて行われたビタミンB摂取を伴うがん治療の影響を評価した2つの無作為化プラセボ対照二重盲検試験について、分析を行った。被験者は、葉酸(0.8mg/日)とビタミンB12(0.4mg/日)とビタミンB6(40mg/日)を投与された人が1,708人、葉酸(0.8mg/日)とビタミンB12(0.4mg/日)投与が1,703人、ビタミンB6(40mg/日)のみ投与が1,705人、プラセボ群が1,721人だった。結果、試験期間中に葉酸を投与された被験者の血中葉酸値の中央値は、6倍に増大した。葉酸+ビタミンB12を投与した群の肺がん罹患率が増加 中央値39ヵ月の治療期間と、同38ヵ月の観察期間の後、がんの診断を受けたのは、葉酸+ビタミンB12を投与した2つの群の341人(10.0%)だったのに対し、葉酸を投与しなかった2つの群では288人(8.4%)に留まった(ハザード比:1.21、95%信頼区間:1.03~1.41、p=0.02)。 がんで死亡した人は、葉酸+ビタミンB12を投与した2群の136人(4.0%)に対し、葉酸を投与しなかった2群では100人(2.9%)だった(ハザード比:1.38、同:1.07~1.79、p=0.01)。 総死亡率について見てみると、葉酸+ビタミンB12を投与した2群のうち死亡したのは548人(16.1%)だったのに対し、葉酸を投与しなかった2群では473人(13.8%)だった(ハザード比:1.18、同:1.04~1.33、p=0.01)。 こうした結果の主な原因は、葉酸+ビタミンB12を投与した群の肺がん罹患率の増加だった。なお、ビタミンB6群については、がんアウトカムや死亡率に有意な差は見られなかった。

32132.

アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト23mg 徐放製剤」米国で承認申請

エーザイ株式会社は25日、米国子会社であるエーザイ・インクが提出したアルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト23mg 徐放製剤」(一般名:ドネペジル塩酸塩)の新薬承認申請が米国食品医薬品局(FDA)に受理されたと発表した。高用量製剤であるアリセプト23mg 徐放製剤は、中等度および高度アルツハイマー型認知症(AD)の患者の治療に対する選択肢を広げるために、開発が進められた。今回の申請は、現製剤を対象として欧米を中心に実施された第3相試験(二重盲検比較試験)をベースに行われた。アリセプトは同社が独自に合成したアセチルコリンエステラーゼ阻害剤。神経伝達物質のアセチルコリンを分解する酵素であるアセチルコリンエステラーゼを阻害することにより、脳内アセチルコリン量を増加させ、ADにおける認知症症状の進行を抑制する。アリセプトは、軽度および中等度のAD治療剤として、現在世界90ヵ国以上で承認されており、米国、日本、カナダ、中南米やアジアの一部の国などでは、高度ADにも承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.eisai.co.jp/news/news200949.html

32133.

「ABILIFY」小児の自閉性障害による易刺激性の治療の効能をFDAより追加承認取得

大塚製薬株式会社は19日(米国東部時間)、「ABILIFY」(一般名:アリピプラゾール、aripiprazole)の「小児(6~17歳)の自閉性障害による易刺激性(攻撃性、自傷行為、かんしゃく、気分の易変性を含む)の治療」の追加適応に対する承認をFDAから取得したと、25日に報告した。自閉性障害は、言語・非言語コミュニケーション能力の低下、社会性の低下、また、行動が限られたり、関心や行動が反復化を示したりすることなどで特徴づけられ、10,000人に10-20人の割合で生じるとされる神経発達障害により生じる疾患。自閉性障害には、その関連症状として、易刺激性が知られていて、他者への攻撃性、意図的な自傷行為、かんしゃく、気分の易変性などが症状として現れる。「ABILIFY」の本効能の承認は、8週間のプラセボを対照とした二つの多施設無作為二重盲検比較試験の結果に基づいたもの。両試験で、 ABILIFY投与群では、プラセボ投与群に比較し、易刺激性の評価指標である、異常行動チェックリスト(Aberrant Behavior Checklist)の易刺激性下位尺度スコア(ABC-I)が有意に改善されたという。詳細はプレスリリースへhttp://www.otsuka.co.jp/company/release/2009/1125_01.html

32134.

タケプロン カプセル15/OD錠15、NSAIDs投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制の効能追加申請

武田薬品工業株式会社は25日、消化性潰瘍治療剤「タケプロンカプセル15」「タケプロンOD錠15」(一般名:ランソプラゾール)について、厚生労働省に「非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制」の効能追加申請を行ったと発表した。タケプロンは、日本では1992年より発売されており、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの効能・効果を有するプロトンポンプ阻害剤。非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:NSAIDs)は、主に疼痛、発熱、炎症の治療に用いられる。NSAIDsにより、胃潰瘍あるいは十二指腸潰瘍が引き起こされることがあるが、特に関節リウマチや変形性関節症などの治療においては著しくQOLが低下するため、NSAIDsの投与を中止することが困難な場合があるという。そのため、潰瘍の発症を抑制しながら、NSAIDsの投与を継続することが重要と考えられている。同社は、本効能の承認取得により、NSAIDsを継続的に服用する必要性のある患者にも、潰瘍発症による投与中止リスクを最小化できるのではと期待しているという。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_35796.html

32135.

速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」中国において承認取得

キッセイ薬品工業株式会社は25日、同社が創製し、2008年1月に中国における承認申請を行った速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」(一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)について、承認を取得したと発表した。「グルファスト」の中国での販売については、2007年9月に同社とエーザイ株式会社がライセンス契約を締結していて、今後は、エーザイが中国における販売を担当するとのこと。「グルファスト」は、日本では2004年5月から同社と武田薬品工業株式会社が共同販売している速効型インスリン分泌促進薬。同剤は、服用後速やかに 効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善するとともに、作用持続時間が短いため空腹時の低血糖を起こしにくい特長があるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.kissei.co.jp/news/press2009/seg091125.html

32136.

病院のスタッフ証や研修の修了証として、オリジナルピンバッジはいかが?

株式会社デザインアンドデベロップメントのブランドで、オーダーメイド専門のピンズ(ピンバッジ)メーカー「PINS FACTORY(ピンズファクトリー)」では、個人医院から大学病院まで、スタッフ間あるいは患者とのコミュニケーションツールとして、業務中に身に付けられるピンズを製作する機会が増えているという。研修の修了証として渡されたオリジナルピンズは、業務中でも制服や名札に取り付けられる。医療の現場でも、同じ目標に向かって働くスタッフ同士の一体感の醸成に役立っているようだ。医療業界の実例としては、順天堂大学医学部 救急・災害医学研究室では救急指導修了証として、杏林大学医学部では感染制御に関わる業務に従事するスタッフ証として採用されている。それぞれのスタッフの服装が異なるため、統一感を表すシンボルとして役立っているという。ピンズファクトリーは1990年設立の、オーダーメイド専門のピンズメーカー。世界イベントや国内有名企業のピンズや社章の製作を手がけている。詳細はプレスリリースへhttp://www.news2u.net/releases/60352

32137.

新型インフルへの警戒感が高まる中、空気清浄機が売れている

11月上旬(第3週まで、2~22日)の空気清浄機の販売は、数量前年比が約2.6倍、金額前年比が約3倍となった。ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社が26日、家電量販店における空気清浄機の販売動向を発表した。寒さが本格化し、新型インフルエンザへの警戒感が高まっている中、ウイルス抑制の効果を訴求する空気清浄機などの販売が拡大している。今年の第3四半期における空気清浄機の数量前年比は約2倍の104%増、金額前年比は約3倍の193%増となった。11月上旬も同様のペースで販売が進んでおり、第3週まででは数量で107%増、金額で158%増となった。2008年第4四半期以降は吸気・捕じんをせずに、除菌・消臭・ウイルス抑制などに効果のあるイオン発生専用機が新たに製品化され、市場が拡大した。発売から1年となった今年第3四半期には、空清関連家電の数量構成比26%、金額構成比24%に達した。空気清浄機は例年、花粉対策シーズンである第1四半期に販売の隆起がみられ、今年も第1四半期の販売が多かったが、各社のフィルタ性能の高まりにより花粉以外の微細な浮遊物(タバコの煙、ウイルス)も捕じんできるようになった。同社によると、空気清浄機は今後徐々に販売月の集中度合いが低くなり、通年商品化していくものと思われるとのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.gfkjpn.co.jp/update_file/pdf/190.pdf

32138.

がん患者さんに知ってもらうための“学会へ行こう”スカラーシッププログラム

NPO法人キャンサーネットジャパンと日本イーライリリー株式会社は25日、共同で、”学会へ行こう“スカラーシッププログラムを設立し、がん患者・支援者のもっと知りたい、学びたいという思いを応援することになったと発表した。助成内容は、2010年に日本で開催されるがん関連学会で、希望する学会への参加助成として、学会登録費全額、ならびに交通費・宿泊費の一部助成。また、各学会開催前および会期中を通じ、学会参加の具体的支援を行うとのこと。医療関係者は対象外となる。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/pressrelease/news_2009_30.aspx

32139.

貧困とアテローム硬化症増加の関係

虚血性心疾患は社会経済的に恵まれた地域よりも貧困な地域に多い。この健康格差は、現に認知されている心血管の「古典的」リスクファクターでは十分に説明できず、「新興」リスクファクターが同定されつつある。英国・グラスゴー王立病院血管生化学部のKevin A Deans氏らは、貧困と頸動脈エコーによるアテローム硬化症指標(内膜中膜厚とプラークスコア)との関連、そして健康格差が古典的な心血管リスクファクターで説明できるのか、あるいは新興リスクファクターで説明されるのか、住民ベースの横断調査を行った。BMJ誌2009年11月14日号(オンライン版2009年10月27日号)より。IMTとプラークスコアは最貧地域が有意に大きい本研究はNHSのGreater Glasgow Health Board地域を対象とし、Scottish Index of Multiple Deprivation 2004でランクづけされた地域から666例が参加した。最も貧困な地域と最も恵まれた地域からほぼ同数ずつ、加えて男女間、年齢層(35~44歳、45~54歳、55~64歳)ごとに調査した。主要評価項目は、頸動脈エコーで検出された内膜中膜厚(IMT)とプラークスコアとした。結果、平均年齢と性別で調整されたIMTは、最貧地域の方が最恵地域と比べて有意に大きかった[0.70mm(SD 0.16mm)対0.68mm(SD 0.12mm)、P=0.015]。しかし、サブグループ解析では、両者の差は、男性の最高年齢三分位値(56.3~66.5歳)で認められたにすぎなかった。最恵地域と最貧地域間の未調整平均プラークスコアの差は、IMTの差より著明だった[最恵地域1.0(SD 1.5)対最貧地域1.7(SD 2.0)、P

32140.

イギリスで2000年に実行された救命救急医療改革の成果は?

2000年、イギリス保健省は救命救急医療改革の提唱を支持し、ベッド数を35%増やすための資金を投入した。その結果、治療プロセスや患者転帰(死亡リスク)が大幅に改善したといわれている。ロンドン大学公衆衛生・熱帯医学校のAndrew Hutchings氏らの研究グループは、2000年後半にイギリス全土を対象に始まった救命救急医療改革を評価するため、時系列で費用対効果の分析を行った。BMJ誌2009年11月14日号(オンライン版2009年11月11日号)より。改革前後のインプット、プロセス、アウトカムをコスト換算し財政効果を算出研究では、医療制度改革前後(1998~2000年と2000~2006年最終四半期)の、インプット、プロセス、アウトカムの評価が行われた。対象施設は英国内96の救命救急診療ユニットで、分析対象は同ユニットへの入院患者34万9,817例。各ユニットは、2000年時の改革の鍵となった「ケアバンドル」(臨床ガイドライン群)の導入状況と受け入れ体制増量の状況によって分類され評価された。主要評価項目は、インプット(ベッド数、コスト)、プロセス(他ユニットへの転送、退院時の状況、入院期間、再入院率)、アウトカム(ユニット内死亡率、院内死亡率)で、いずれもケースミックス補正が行われた。またケースミックス補正後の年間コストとQALYs(生活の質を調整した生存年)との差で正味財政効果が算出された[このとき個々人の生涯QALYは20,000ポンド(33,170ドル、22,100ユーロ)と見積もられ正味財政効果から差し引かれた]。最終的に、2000年の改革以前と以後との差の正味財政効果が報告された。救命救急医療改革はひとまず成功と評価2000年の改革以後6年間は改革前3年間と比べて、ユニット内死亡率リスクは11.3%減少し、院内死亡率リスクも13.4%低下していた。このことによってユニット間の転送、予定外の夜間退院もかなり低下していた。平均の年次正味財政効果の増大は、2000年以降は402ポンド(667ドル、445ユーロ)から1,096ポンド(1,810ドル、1,210ユーロ)と有意で、費用対効果が優れていることが見て取れた。ただし、これらの改善にどのようなことが寄与しているかは確認できなかった。研究グループは、英国NHSの救命救急医療は2000年以降、実質的にかなりの改善がもたらされたとしたうえで、どの因子が主要な要因であったかは不明だが、様々な要素をあわせて介入したことが、NHS資源の高度な費用対効果をもたらす活用に結びついたと結論づけている。

検索結果 合計:34056件 表示位置:32121 - 32140