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疫学研究は交絡との戦い(コメンテーター:景山 茂 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(134)より-

疫学研究に交絡因子はつきもので、結果の解釈は困難なことが多い。本研究では、考えられる交絡因子は調整しているが、それでもなお補正できない因子が存在するかもしれないことには留意が必要である。 そもそも、2型糖尿病の発症を抑制するとされたブルーベリーを好んで食べる人と、抑制効果のないとされたプルーン、メロン、オレンジ、イチゴを好む人との間に、2型糖尿病発症に影響し得る要因があるかもしれないことは否定しえない。ブルーベリー含有成分の何が効果を発揮しているのか さて、3つのコホート研究すべてに共通して2型糖尿病発症を抑制したのはブルーベリーのみである。これが交絡によるものでなく真実を物語っているのであれば、その原因を考える必要がある。ブルーベリーに多く含まれる物質に何らかの作用があるのかもしれない。 食品は医薬品と異なり、作用はあってもmildである。このため、期間の限られた介入試験によって2型糖尿病の発症を抑制するとされた果物の作用を検討することは困難である。本研究は果物の選択に影響を与える程のものではないであろう。果物はビタミンCやカリウムを含有することが多い。また、本論文でも論じられているように、アントシアニン、レスベラトロールなど、さまざまな物質を含んでいる。しかし、果物は基本的には美味しいから食べるのであって、薬理作用を期待するものではないであろう。果物とジュースは同一には論じられない 果物の一部には2型糖尿病の発症抑制効果が認められたが、ジュースにはその効果がみられなかった。ジュースには甘味料が添加されていることがあり、ジュースでは食物繊維が少ないのではないだろうか。どのようなジュースかを限定しなければ、果物との比較は困難である。

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MRSA感染症が原因で心臓手術から6日後に死亡したケース

感染症最終判決判例時報 1689号109-118頁概要心臓カテーテル検査で冠状動脈3枝病変が確認され、心臓バイパス手術が予定された63歳男性。手術前に咳、痰、軽度の咽頭痛が出現し、念のため喀痰を培養検査に提出したが、検査結果を待たずに予定通り手術が行われた。術後から38℃以上の発熱が続き、喀痰やスワンガンツカテーテルの先端からはMRSAが検出された。集中治療にもかかわらずまもなくセプシスの状態となり、急性腎不全が原因で術後6日目に死亡した。なお、術後に問題となったMRSAは術前の喀痰培養で検出されたものと同一であった。詳細な経過患者情報既往症として脳梗塞、心筋梗塞を指摘されていた63歳男性経過1991年1月近医の負荷心電図検査で異常を指摘された。2月18日某大学病院外科を紹介受診。ニトロールRを処方され外来通院開始(以後手術まで胸痛はなく病態は安定)。3月4日~3月6日心臓カテーテル検査のため入院。■冠状動脈造影結果左冠状動脈前下行枝完全閉塞左回旋枝末梢の後側壁枝部分で閉塞右冠状動脈50~75%の狭窄心拍出量3.84L左心室駆出率56%左室瘤および心尖部の血栓(+)以上の所見をもとに、主治医はACバイパス手術を勧めた。患者は仕事が一段落するのを待って手術を承諾(途中で海外出張もこなした)。5月28日大学病院外科に入院、6月12日に手術が予定された。6月4日頭部CT検査で右大脳基底核、右視床下部の脳梗塞を確認。神経内科の診察では右上下肢の軽度知覚障害、右バビンスキー反射陽性が確認された。6月8日(手術4日前)咳と喉の痛みが出現。6月9日(手術3日前)研修医が診察し、咳、痰、軽度の咽頭痛などの所見から上気道炎と診断し、イソジンガーグル®、トローチなどを処方。6月10日(手術2日前)研修医の指示で喀痰の細菌培養を提出(研修医から主治医への報告なし)。6月12日09:00~18:00ACバイパス手術施行。6月13日00:00~4:00術後の出血がコントロールできなかったため再開胸止血術が行われた。09:00体温38.7℃、白血球5,46013:00手術前に提出された喀痰培養検査でMRSA(感受性があるのはゲンタマイシン、ミノマイシン®のみ)が検出されたと報告あり。主治医は術後の抗菌薬として(MRSAに感受性のない)パンスポリン®、ペントシリン®を投与。6月14日体温38.6℃、白血球12,900、強い腹痛が出現。6月15日体温38.9℃、白血球11,490、一時的な低酸素によると思われる突然の心室細動、心停止を来したが、心臓マッサージにより回復。6月16日体温39.5℃と高熱が続く。主治医はMRSA感染をはじめて疑い、感受性のあるゲンタマイシンを開始。再度喀痰培養を行ったところ、術前と同じタイプのMRSAが検出された。6月17日顔面、口角を中心としたけいれんが出現し、意識レベルが低下。また、尿量が減少し、まもなく無尿。カリウムも徐々に上昇し最高値8.1となり、心室細動となる。スワンガンツカテーテル先端からもMRSAが検出されたが、血液培養は陰性。6月18日12:30腎不全を直接死因として死亡(術後6日目)。当事者の主張患者側(原告)の主張1.培養検査の結果を待たずに手術を行った過失今回の手術は緊急性のない待機的手術であったのに、喀痰検査の結果を確認することなく、さらにMRSAの除菌を完全に行わずに手術に踏み切ったのは主治医の過失である2.術後管理の過失手術直後からMRSA感染が疑われる状況にありながら、MRSAに効果のある薬剤を開始するのが4日も遅れたために適切な治療を受ける機会を逸した3.死亡との因果関係担当医の過失によりMRSA感染症による全身性炎症反応症候群からショック状態となり、腎不全を引き起こして死亡した病院側(被告)の主張1.培養検査の結果を待たずに手術を行った点について入院病歴から判断して狭心症重症度3度に該当する労作性狭心症であり、左冠状動脈前下行枝完全閉塞、右冠状動脈75%狭窄、心筋虚血のある状態ではいつ何時致命的な心筋梗塞が発症しても不思議ではなかったので、速やかに手術を行う必要があったまた、一般にすべての心臓手術前に細菌培養検査を実施する必要はないので、本件でも術前に行った喀痰培養の結果が判明するまで手術を待つ必要はなかった。確かに術前の喀痰検査でMRSAが陽性であったが、術前はMRSAの保菌状態にあったに過ぎず、MRSA感染症は発症していない2.術後管理について心臓手術後は通常みられる術後急性期の経過をたどっており、MRSA感染症を発症したことを考えるような臨床所見はなかった。そして、MRSAを含めた感染症の可能性を考えて、各種培養検査を行い、予防的措置として広域スペクトラムを持つ抗菌薬を投与するとともに術前の喀痰培養で検出されたMRSAに感受性を示す抗菌薬も開始した3.死亡との因果関係死亡に至るメカニズムは、元々の素因である脳動脈硬化性病変によりけいれん発作が出現し、循環動態が急激に悪化して急性腎不全となり、心停止に至ったものである。MRSAは喀痰およびスワンガンツカテーテルの先端から検出されたが、血液培養ではMRSAが検出されていないのでMRSA感染症を発症していたとはいえず、死亡とMRSA感染症は関係ない裁判所の判断緊急性のない心臓バイパス手術に際し、上気道炎に罹患していることに気付かず、さらに喀痰培養の検査中であることも見落として検査結果を待つことなく手術を行ったのは主治医の過失である。さらに術後高熱が続いているのに、術前の喀痰培養でMRSA、が検出されたことを知った後もMRSA感染症を疑わず、MRSAに感受性のある抗菌薬を投与したのは症状がきわめて悪化してからであったのは術後管理の明らかな過失である。その結果MRSA感染症からセプシスとなり、急性腎不全を併発して死亡するという最悪の結果を迎えた。原告側合計3億257万円の請求に対し、1億5,320万円の判決考察MRSAがマスコミによって大きく取り上げられ社会問題化してからは、多くの病院で「院内感染症対策マニュアル」が整備され、感染症対策委員会を設けて病院全体としてMRSAをはじめとする院内感染に細心の注意を払うようになったと思います。今回の大学病院でも積極的に院内感染症対策に取り組み、緊急の場合を除いて感染症の所見があれば(たとえ軽症であっても)MRSA感染の有無を確認し、もしMRSA感染が判明すれば侵襲の大きい手術は行わないという原則が確立していました。こうしたMRSAに対する十分な配慮が行われていたにもかかわらず、なぜ今回のような事故が発生したのでしょうか。その答えとして真っ先に思い浮かぶのが、「院内のコミュニケーション不足」であると思います。今回の手術に際して、患者さんと頻繁に接していたのはネーベンである研修医であったと思います。その研修医が患者さんから手術の3日前に「喉が痛くて咳や痰がでる」という症状の申告を受けたため、イソジンガーグル®によるうがいを励行するように指導し、トローチを処方しました。そして、「念のため」ではあると思いますが、痰がでるという症状に対し細菌感染を疑って喀痰培養を指示しました。以上の対応は、研修医としてはマニュアル化された範囲内でほぼ完璧であったと思います。ところが、この研修医はオーベンである主治医に培養検査を行ったことを報告しなかったうえに(実際には報告したのにオーベンが忘れていたのかもしれません)、おそらく培養検査を提出したこと自体を失念したのでしょうか、検査結果がでるのを待たずに予定通り手術が行われてしまいました(通常の培養検査は結果が判明するまでに3~4日はかかりますので、手術の2日前に培養検査を提出したのであれば、培養結果の報告は早くても手術当日か手術直後になることを当然予測しなければなりません)。その背景として、複数の患者を受け持つ一番の下働きである研修医は、日常のオーダーを出すだけでもてんてこ舞いで、寝る時間も惜しんで働いていたであろうことは容易に想像できます。そのためにたかが風邪に対する喀痰培養検査に重きを置かなかったことは、同じ医師としてやむを得ない面はあると理解はできます。一方で、研修医に間違いがないかどうかをチェックするのがオーベンの重要な仕事であるのに、今回のオーベンは術前に喀痰培養検査が行われたことなどつゆ知らず、ましてや手術の翌日に「術前喀痰培養でMRSA陽性」と判明した後も何ら対策をとりませんでした。おそらく、「MRSAが検出されたといっても、院内に常在する細菌なので単なる「保菌状態」であったのだろう、術前には大きな問題はなかったのでまさかMRSA感染症にまで発展するはずはない」と判断したのではないかと思います。つまり本件では、「術前に喀痰培養を行ったので、手術をするにしても培養結果がでてからにしてください」とオーベンにいわなかった研修医と、「研修医が術前に喀痰培養を行った」ことをまったく知らなかった(普段から研修医の出す指示をチェックしていなかった?)オーベンに問題があったと思います(なお裁判では監督責任のあるオーベンだけが咎められて、研修医は問題になっていません)。心臓手術のように到底一人の医師だけではすべてを担当できないような病気の場合には、チームとして治療に当たる必要があります。つまり一人の患者さんに対して複数の医師がかかわることになりますので、医師同士のコミュニケーションをなるべく頻繁にとり、たとえ細かいことであってもできる限り情報は共有しておかなければなりません。そうしないと今回の事例のような死角が生じてしまい、結果として患者さんはもちろんのこと、医師にとってもたいへん不幸な結果を招く可能性があるという、重要な教訓に与えてくれるケースであると思います。感染症

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ペイフォーパフォーマンス、小規模診療所でも効果/JAMA

 効率的で質の高い医療に対して高い報酬を支払うというペイフォーパフォーマンス(P4P)プログラムについて、電子カルテ(electronic health records)を導入する小規模診療所(大半が医師1、2人のいわゆる一人医師診療所)でも適度に効果があることが示された。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のNaomi S.Bardach氏らによる無作為化試験の結果で、通常ケアと比較してP4Pを導入した診療所のほうが心血管疾患治療のプロセスとアウトカムについて、わずかだが改善が認められたという。これまでP4Pの効果に関する評価は、大部分が大規模なグループ診療所を対象としたもので、米国人の大半が治療を受けている小規模診療所については明らかでなかった。また、慢性疾患の管理に関して電子カルテとP4Pを導入した同診療所をサポートするかも検証されていなかった。JAMA誌2013年9月11日号掲載の報告より。特別報酬とベンチマークテストを課す施設と四半期報告のみの施設に無作為化し検証 試験は2009年4月~2010年3月の間、ニューヨークの小規模診療所(医師10人未満)を対象としたクラスター無作為化試験であった。参加施設には、市のプログラムと、同一の電子カルテソフト(診療方針の決定、患者レジストリ機能を有する)、および技術的アシストを行う質改善スペシャリストが提供された。 研究グループは、参加施設を介入群(特別報酬と四半期報告に基づくベンチマークテストを受ける)と対照群(四半期ごとの報告のみ)に無作為化した。 報酬は、パフォーマンスの適格基準に達した患者ごとに支払われたが、共存症を有するメディケイド被保険者、または無保険者にはより高額の報酬が支払われた(最大200ドル/患者、10万ドル/診療所)。 主要評価項目は、パフォーマンス改善の違いの比較で、試験開始時と終了時の比較、また対照群と介入群の比較をアスピリンまたは抗血栓薬の処方、血圧コントロール、脂質コントロール、禁煙介入について行った。P4Pにより抗血栓薬処方、血圧コントロール、禁煙介入が改善 参加施設(各群42施設)のベースラインでの特性は類似していた。介入群の平均患者数は4,592人(中央値2,500人)、対照群は3,042人(同2,000人)であった。 介入群は、抗血栓薬処方率の補正後絶対的改善が認められた(12.0%対6.1%、格差:6.0%、95%信頼区間[CI]:2.2~9.7%、相互作用p=0.001)。 また、血圧コントロールについても改善がみられた。共存症なし例で9.7%対4.3%(格差:5.5%、95%CI:1.6~9.3%、相互作用p=0.01)、糖尿病あり例9.0%対1.2%(同:7.8%、3.2~12.4%、p=0.007)、糖尿病または虚血性疾患あり例9.5%対1.7%(同:7.8%、3.0~12.6%、p=0.01)であった。また禁煙介入でも改善がみられた(12.4%対7.7%、同:4.7%、-0.3~9.6%、p=0.02)。 介入群は、メディケイド被保険者または無保険者に関する指標についても、脂質コントロールを除いて、パフォーマンスが、統計的有意差はなかったが良好であった。 結果を踏まえて著者は、「電子カルテ導入の小規模診療所において、P4Pプログラムは通常ケアと比較して、心血管疾患治療のプロセスとアウトカムをわずかであるが改善した。大半のP4Pプログラムは1年以上続けることを目的とするものなので、今回明らかになった効果が時間とともに増減するかについて、さらなる研究が必要である」とまとめている。

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大腸内視鏡検査はがん発生と死亡率をどのくらい低下させるか/NEJM

 下部消化管内視鏡(大腸内視鏡、S状結腸鏡)検査と、遠位・近位別の大腸がん発生との関連および死亡率との関連を検討した結果が、米国・ダナファーバーがん研究所のReiko Nishihara氏らにより報告された。大腸内視鏡検査およびS状結腸鏡検査が、大腸がん発生の予防に寄与することは知られるが、その効果の大きさや、実施頻度との関連について、とくに近位大腸がんに関しては明らかでなかった。NEJM誌2013年9月19日号掲載の報告より。8万8,902人のうち、大腸がん発生1,815例、大腸がんによる死亡474例 研究グループは、米国女性看護師健康調査(12万1,700人参加、1976年登録時30~55歳)と医療従事者追跡調査(5万1,529人、1986年登録時40~75歳)の参加者について、下部消化管内視鏡検査(1988年から2008年に2年ごとに実施)の実施と、大腸がん発生率(2010年6月まで)および大腸がん死亡率(2012年6月まで)の関連を調べた。 観察期間対象の22年間に8万8,902人(うち男性3万1,736人)が追跡を受けた。そのうち大腸がんの発生は1,815例(うち男性714例)、大腸がんによる死亡は474例が記録された。近位大腸がん死亡の低下に大腸内視鏡は寄与、S状結腸鏡は寄与せず 複合コホートの解析の結果、内視鏡検査を受けなかった群と比較した大腸がん発生多変量ハザード比(HR)は、内視鏡検査を受けた群のうち、ポリープを切除した群は0.57(95%信頼区間[CI]:0.45~0.72)、S状結腸鏡検査が陰性だった群は0.60(同:0.53~0.68)、大腸内視鏡検査結果が陰性であった群は0.44(同:0.38~0.52)だった。 また、近位大腸がん発生の低下と関連していたのは、大腸内視鏡検査陰性群(HR:0.73)であった(ポリープ切除群のHR:0.83、S状結腸鏡検査陰性群のHR:0.92)。 大腸がんによる死亡について、スクリーニングを行わなかった群と比べて、スクリーニングS状結腸鏡検査群(HR:0.59)、スクリーニング大腸内視鏡群(同:0.32)では死亡率の低下が観察された。 ただし近位大腸がんによる死亡については、スクリーニング大腸内視鏡群では低下が認められたが(HR:0.47)、スクリーニングS状結腸鏡群では低下がみられなかった(同:1.04)。遠位大腸がんによる死亡については両群で低下が認められた(同:0.18、0.31)。 大腸内視鏡検査後5年以内に大腸がんと診断された人は、同検査後5年以上で大腸がんと診断された人または大腸内視鏡検査未実施で大腸がんと診断された人と比較して、CpGアイランドメチル化形質(CIMP)(多変量オッズ比:2.19、95%信頼区間:1.14~4.21)、マイクロサテライト不安定性(同:2.10、1.10~4.02)を示す傾向が強かった。

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幼児のアトピー性皮膚炎、寛解の予測因子

 フィンランド・スコーネ大学病院のLaura B. von Kobyletzki氏らにより、幼児におけるアトピー性皮膚炎について、寛解に関連する因子が分析・報告された。Acta Dermato-Venereologica誌2013年9月16日掲載の報告。 本試験は1~3歳の幼児(894例)を対象とした人口ベースのアトピー性皮膚炎コホート研究。2000年に横断調査を実施し、2005年までフォローアップ調査を行った。寛解と患者背景、健康状態、生活様式、環境的な変数との関連については、粗解析および多変量ロジスティック回帰分析を用いて検討した。 主な結果は以下のとおり。・52%の幼児において、フォローアップ中にアトピー性皮膚炎が寛解した。・寛解のベースラインにおける独立予測因子は、より軽度のアトピー性皮膚炎(補正後オッズ比:1.43、95%CI:1.16~1.77)、遅発性アトピー性皮膚炎(補正後オッズ比:1.40、95%CI:1.08~1.80)、関節部以外のアトピー性皮膚炎(補正後オッズ比:2.57、95%CI:1.62~4.09)、食物アレルギーの既往なし(補正後オッズ比:1.51、95%CI:1.11~2.04)、農村部の居住(補正後オッズ比:1.48、95%CI:1.07~2.05)であった。・アトピー性皮膚炎の特定の病態と農村部の居住が寛解には重要であったものの、初期の仮説と異なり、今回の検討において環境要因は有力な予測因子とはならなかった。

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アスペルガー障害、高機能自閉症への第二世代抗精神病薬は有用か

 カナダ・王立オタワ精神保健センターのNatalie Sochocky氏らは、アスペルガー障害(AD)および高機能自閉症(HFA)に対する第二世代抗精神病薬の有用性についてシステマティックレビューとメタ解析を実施した。その結果、ADおよびHFAの行動症状は第二世代抗精神病薬により改善するが、有害事象として体重増加に注意が必要であることを報告した。Current Clinical Pharmacology誌オンライン版2013年9月20日号の掲載報告。 小児および思春期の低機能自閉性障害の興奮性および攻撃性の治療における、第二世代抗精神病薬に関するエビデンスが蓄積されつつある。ADおよびHFA患者は大きな感情的および行動的な問題、精神的合併症を抱えており、研究グループは、これら患者に対し、より効果的な治療選択を提供するため、第二世代抗精神病薬の有効性に関する発表論文をレビューする必要があるとして本検討を行った。Medline、PubMedおよびPsychINFOのデータベースを用いて、小児および思春期(0~24歳)のADならびにHFAに対する第二世代抗精神病薬使用に関する最近の英語文献について、システマティックレビューとメタ解析を実施した。キーワードとして、「アスペルガー」「高機能自閉症」「自閉症スペクトラム(ASD)」「広汎性発達障害(PDD)」を、「第二世代抗精神病薬」「アリピラゾール」「オランザピン」「クエチアピン」「リスペリドン」「ジプラシドン(国内未承認)」と組み合わせて検索した。 主な結果は以下のとおり。・引用文献214件が抽出された。そのうちIQ 71以上の被験者が25%以上を占める非盲検試験あるいは無作為化対照試験(RCT)のみをレビューの対象とした。・レビュー適格試験は11件であり、8試験についてメタ解析を実施した。・方法論の正確性に限界があったものの、解析の結果、ADおよびHFAの行動症状が第二世代抗精神病薬により改善することが示唆された。・大多数の試験で、有害事象として体重増加が報告されていた。・以上を踏まえて著者は、「各試験には頑健性の欠如による限界がみられ、薬理学的ならびに精神社会的治療に関するさらなる研究が求められる。臨床医は、ベネフィットと心血管代謝リスクとのバランスを考慮して慎重に治療を行うべきである」と結論している。関連医療ニュース 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか? 自閉症スペクトラム障害への薬物治療、国による違いが明らかに 若年発症統合失調症への第二世代抗精神病薬治療で留意すべき点

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高血圧患者では慢性腰痛が少ない

 疫学先行研究において、血圧と、片頭痛や頭痛の有病率は逆相関であることが報告されているが、腰痛に関しても同様の関係が示された。ノルウェー・オスロ大学病院のIngrid Heuch氏らによる検討の結果で、「血圧の上昇に伴って疼痛の知覚が低減するという高血圧による痛覚鈍麻の理論は、一貫していることが確認された」と結論し、「こうした反応は、長期にわたって疼痛に苦しむ患者の一種の防御反応かもしれない」と述べている。European Journal of Pain誌オンライン版2013年9月9日の掲載報告。 研究グループは、まず横断研究として、ノルウェーのHUNT2研究(1995~1997年)における降圧薬未使用の3万9,872例について、血圧と慢性腰痛との関連を調べた。また、HUNT3研究(2006~2008年)において、ベースライン時に腰痛がない1万7,209例と腰痛を有する5,740例について、同様の関連を前向きに調査した。 主な結果は以下のとおり。・横断研究では、男女いずれにおいても、収縮期血圧、拡張期血圧および脈圧の3つの血圧指標すべてについて、腰痛有病率との逆相関が認められた。・前向き研究では、無症状の女性において、ベースライン時の脈圧および収縮期血圧と腰痛リスクとの逆相関が認められた(脈圧10mmHg上昇のオッズ比[OR]:0.93、95%信頼区間[CI]:0.89~0.98、p=0.007/収縮期血圧10mmHg上昇のOR:0.95、95%CI:0.92~0.99、p=0.005)。・一方、ベースライン時に腰痛を有する患者においては、疼痛の発生との関連は示されなかった。・以上を踏まえて著者は、「高血圧による痛覚鈍麻の理論は一貫していることが確認された。すなわち、血圧の上昇は疼痛知覚の低減を予測するものであり、おそらくそれは長期にわたって疼痛に苦しむ患者の一種の防御反応である可能性がある」とまとめている。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは?

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毛虫を飲み込むと危険かもしれない【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第4回

毛虫を飲み込むと危険かもしれない食欲の秋です。この時期、体重が増えないように気をつけている医療従事者の方も多いでしょう。本日ご紹介するのは、あまり食欲がわかないような話です。そう、毛虫です。国や地域によっては毛虫やイモムシを食べる国もあるようですが、日本では毛虫はまさに“毛嫌い”されている存在です。私も毛虫に刺されたことが何度かあり、表面にピリピリと鋭い痛みが走るので、あまり毛虫は好きではありません(好きな人っているんでしょうか)。そんな毛虫を、もしも無邪気な子供が飲み込んでしまったら・・・という臨床試験をご紹介します。Pitetti RD, et al.Caterpillars: an unusual source of ingestion.Pediatr Emerg Care. 1999 ;15:33-6.この論文は、caterpillar(毛虫)を飲み込んで救急部を受診した10人の小児の臨床的特徴を記したものです。caterpillarは、イモムシという意味もあるのですが、英語では毛が生えていようといまいとcaterpillarとして扱うので訳がややこしいのですが、どうやらこの論文では主に毛虫を扱っているようです。毛虫を飲み込んで受診した主症状は、流涎・流涙やじんましんなどでした。10人のうち、6人が入院し5人が喉頭鏡や気管支鏡を受けました。しかしながら、有意な内視鏡所見は同定されず、その後10人全員が後遺症なく回復したそうです。この報告では、毛虫を飲み込むと意外にもアレルギー症状が出ることが明らかになりました。とくにヒッコリー・タソックという蛾の幼虫の毛虫は、アレルギー症状が強かったと記載されています(日本にはいません)。毛虫はフワフワしているので、とくに小さな子どもの場合、容易に手でつかんでしまうことがあると思います。毛虫の毛(毒針毛[どくしんもう])は、ご存知のとおり皮膚に刺さると疼痛を伴う皮疹を惹起しますので(Emerg Med Australas. 2004;16:74-81.)、子どもが近づかないよう注意が必要です。また、毛虫の状態でなくとも、繭(まゆ)・さなぎ、成虫の状態であっても強い症状を呈することがあります(Am J Otolaryngol. 2010 ;31:123-126.、Am J Public Health. 1984;74:799-803.)。できるだけ自然と触れ合ってほしいという親の気持ちもあるかと思いますが、子どもにはリスクが高いことなのかもしれませんね。

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重症型アルコール性肝炎の2剤併用療法、予後を改善せず/JAMA

 重症型アルコール性肝炎の治療において、プレドニゾロンにペントキシフィリン(国内未承認)を追加しても予後は改善しないことが、フランス・Hopital HuriezのPhilippe Mathurin氏らの検討で示された。重症型アルコール性肝炎は死亡リスクの高い疾患であり、プレドニゾロンおよびペントキシフィリンはその治療薬として推奨されている。これら2つの薬剤は相乗効果を示す可能性が示唆されていたが、これまで併用療法に関する無作為化試験は行われていなかった。JAMA誌2013年9月11日号掲載の報告。上乗せ効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 研究グループは、重症型アルコール性肝炎患者に対するプレドニゾロン+ペントキシフィリン併用療法の有用性を、プレドニゾロン単独療法と比較する二重盲検プラセボ対照無作為化試験を実施した。 対象は、年齢18~70歳の大量飲酒者で、直近3ヵ月以内に黄疸を発症し、Maddrey discriminant functionスコア(プロトロンビン時間と総ビリルビン値から算出)が≧32であることから重症型アルコール性肝炎が疑われ、生検にてこれを証明された患者とした。 被験者は、プレドニゾロン40mg(1日1回)+ペントキシフィリン400mg(1日3回)を投与する群またはプレドニゾロン40mg(1日1回)+プラセボを投与する群に無作為に割り付けられ、28日間の治療が行われた。 6ヵ月生存率を主要評価項目とし、肝腎症候群の発現およびリール・モデルに基づく治療反応性(治療開始から7日目にスコアを算出し、治療反応なしと判定された場合)を副次評価項目とした。肝腎症候群は減少傾向に、ただし検出にはパワー不足の可能性も 2007年12月~2010年3月までに、ベルギーの1施設とフランスの23施設から270例が登録され、併用療法群に133例(平均年齢51.5歳、男性62.4%、生検で証明された肝硬変91.7%)、プラセボ群には137例(51.8歳、58.4%、94.2%)が割り付けられた。 6ヵ月後までに併用群の40例、プラセボ群の42例が死亡し、生存率はそれぞれ69.9%、69.2%であり、両群間に差を認めなかった(ハザード比[HR]:0.98、95%信頼区間[CI]:0.63~1.51、p=0.91)。多変量解析を行ったところ、6ヵ月生存の有意な予測因子は、リール・モデル(p<0.001)と末期肝不全(MELD)スコア(p<0.001)だけであり、治療法、性別、年齢などとは関連がなかった。 7日目のリール・モデルによる治療反応性の評価では、併用群のスコアが0.41、プラセボ群は0.40と両群間に差はなく(p=0.80)、その後に治療に反応する可能性もそれぞれ62.6%、61.9%と差を認めなかった(p=0.91)。 6ヵ月後の肝腎症候群の発症率は、併用群が8.4%と、プラセボ群の15.3%に比べ低い傾向を示したものの有意な差はなかった(p=0.07)。 著者は、「プレドニゾロンへのペントキシフィリンの上乗せ効果は確認できなかった。重症型アルコール性肝炎に対するこれら2剤の併用療法は支持されない」とし、「本試験は、肝腎症候群の差を検出するにはパワー不足であった可能性がある」と指摘している。

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PCI後の抗血小板薬2剤併用中止・休薬によって心血管イベント増加/Lancet

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)と心血管リスクとの関連について観察研究にて検証したPARISの結果が発表された。米国・マウントサイナイ医科大学のRoxana Mehran氏らによる報告で、心血管イベントの発生は、DAPT中断時の臨床状態、中断した理由に依拠し、中断時期が遅いほどリスクは低下することが明らかになった。また、イベントの大半はDAPT継続群で発生していたこと、中断群での早期イベントリスクは留置したステントタイプを問わないことも明らかになった。これまで、DAPT中断はPCI後の重大イベントリスクを増大することは知られていたが、中断までの時間や中断理由によりリスクが変動するかについては明らかではなかった。Lancet誌オンライン版2013年8月30日号掲載の報告より。DAPTの異なる中断モードとPCI後の心血管リスクとの関連を評価 PARIS(Patterns of Non-Adherence to Anti-Platelet Regimens in Stented Patients)レジストリは、2009年7月1日~2010年12月2日の間に欧米5ヵ国から15施設が参加して行われた前向き観察研究であった。被験者は、多枝冠動脈へのステント留置が成功し、退院時にDAPTを継続していた18歳以上成人患者であった。 本検討において研究グループは、DAPTの異なる中断モードとPCI後の心血管リスクとの関連について調べることを目的とし、被験者を留置後1、6、12、24ヵ月にフォローアップした。 DAPT中断被験者について、事前に規定していた「医師の判断による離脱」「休薬(手術のため)」「中止(コンプライアンス不良または出血のため)」の中断モード別に階層化して評価を行い、またDAPT中断によるすべての重大イベントまたはエピソードについて個別の評価も行った。評価は、時間経過Coxモデルを用いて、主要重大イベント(MACE:心臓死・疑い例を含むステント血栓症・心筋梗塞・標的病変血行再建の複合)へのDAPT中断の影響を調べた。DAPT中断と重大イベントの発生率を、初回イベントまでの時間についてKaplan-Meier法にて算出した。MACE発生の大半は継続例だが、休薬・中止例で増大、離脱例は低下 本研究の被験者には5,031例が登録され、最終試験集団は5,018例であった。 2年間の全DAPT中断発生率は57.3%だった。離脱例は40.8%、休薬例は10.5%、中止例は14.4%であった。 2年間のMACE発生率は11.5%で、その大半(74%)は、DAPT継続例での発生だった。 MACE発生率についてDAPT継続例と比較した結果、休薬例で1.41倍(ハザード比[HR]:1.41、95%信頼区間[CI]:0.94~2.12、p=0.10)、中止例で1.50倍(同:1.50、1.14~1.97、p=0.004)と増大した一方で、離脱例は0.63倍(同:0.63、0.46~0.86、p=0.004)と低下した。 また中止例のリスクについて、中止時期が7日以内のHRは7.04(95%CI:3.31~14.95)、8~30日は同2.17(0.97~4.88)、30日以降は同1.3(0.97~1.76)と時間に伴い低下することも明らかとなった。 これらの結果は、ベアメタルステントを用いた患者を除外し、標的病変血行再建を除いたMACEの評価においては同程度であった。

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ベンゾジアゼピン使用は何をもたらすのか

 オーストラリア・カンバーランド病院のDonna Gillies氏らは、急性精神疾患に対するベンゾジアゼピン系薬剤の有用性についてレビューを行った。その結果、ベンゾジアゼピン単独または抗精神病薬と併用した場合の効果が、抗精神病薬単独または同薬併用、あるいは抗精神病薬と抗ヒスタミン薬などの併用と比べて、症状改善に差がないことを報告した。ただし、今回の評価の結果について著者は、ベンゾジアゼピンの単独または併用使用に関するエビデンスが弱く現段階では不明確であり、質の高い研究が必要だと指摘している。Cochrane database of systematic reviewsオンライン版2013年9月18日の掲載報告。 急性精神疾患、とくに興奮性または攻撃性の行動が認められる場合は精神安定剤や鎮静剤による緊急治療が必要となる。こうした状況に対し、いくつかの国ではベンゾジアゼピン単独またはベンゾジアゼピンと抗精神病薬の併用がしばしば行われている。本研究は、行動のコントロールならびに精神症状の軽減に対するベンゾジアゼピン単独または抗精神病薬との併用における効果を、プラセボまたは抗精神病薬単独または抗精神病薬と抗ヒスタミン薬を併用した場合の効果と比較検討することを目的としたものであった。 2012年1月現在のCochrane Schizophrenia Group's registerを検索し、適格試験を詳細に調べ、代表的な試験の著者らを調査した。急性精神疾患患者を対象とし、「ベンゾジアゼピン単独またはベンゾジアゼピン+抗精神病薬」と「抗精神病薬単独または抗精神病薬+その他の抗精神病薬、ベンゾジアゼピンまたは抗ヒスタミン薬」を比較したランダム化臨床試験(RCT)をすべて適格とした。 忠実な方法で試験を選択し、それらの質を評価してデータを抽出した。バイナリ(2値)アウトカムに対しては、固定効果モデルを用いて標準推定相対リスク(RR)と95%信頼区間(CI)を算出した。連続アウトカムに対しては、群間の平均差(MD)を算出した。不均質性を認めた場合はランダム効果モデルを用いて探索した。 主な結果は以下のとおり。・21試験、1,968例を評価の対象とした。・「ベンゾジアゼピン」と「プラセボ」を比較した1試験において、大半のアウトカムで有意差は認められなかったが、プラセボ群のほうが「中期(1~48時間)の改善なし」のリスクがより高かった(1試験、102例、RR:0.62、95%CI:0.40~0.97、エビデンスの質:きわめて低い)。・「ベンゾジアゼピン」と「抗精神病薬」の比較において、中期に改善を認めなかった被検者数に差はみられなかった(5試験、308例、同:1.10、0.85~1.42、低)。ただし、ベンゾジアゼピン群では中期に錐体外路作用(EPS)が少ない傾向にあった(8試験、536例、同:0.15、0.06~0.39、中)。・「ベンゾジアゼピン+抗精神病薬」と「ベンゾジアゼピン単独」の比較において、有意差は認められなかった。・「ベンゾジアゼピン+抗精神病薬」と「同一抗精神病薬単独」との比較(すべての試験でハロペリドールであった)において、中期の改善に群間差は認められなかったが(3試験、155例、同:1.27、0.94~1.70、きわめて低い)、併用療法群で鎮静が得られた患者が多い傾向にあった(3試験、172例、同:1.75、1.14~2.67、きわめて低い)。・しかし、「ベンゾジアゼピン+ハロペリドール」群は、オランザピン群(1試験、60例、同:25.00、1.55~403.99、きわめて低い)またはジプラシドン(国内未承認)群(1試験、60例、同:4.00、1.25~12.75、きわめて低い)に比べ、中期の改善を認めた被検者が少なかった。・「ハロペリドール+ミダゾラム」は、オランザピンと比較して改善、鎮静、行動において優れているという若干のエビデンスが認められた。・以上のように、ベンゾジアゼピン単独使用に関して、良い結果は得られなかった。 良質なデータが非常に少なく、大半の試験はポジティブあるいはネガティブな差を検出するには母集団が少なすぎた。その他の薬剤へのベンゾジアゼピン追加による明らかなメリットはみられず、不要な有害事象の可能性があった。従来の抗精神病薬単独使用(抗コリン薬非併用)の妥当性を評価することは厳しいと思われる。本分野においては、より質の高い研究が求められる。関連医療ニュース 統合失調症患者にNaSSA増強療法は有用か:藤田保健衛生大学 急性期統合失調症、ハロペリドールの最適用量は 抗精神病薬へのNSAIDs追加投与、ベネフィットはあるのか?  担当者へのご意見箱はこちら

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病院スタッフの手湿疹の実態調査:業務への影響は?

 医療従事者の手湿疹の実態について調べた結果、有病率は12%と低かったが関連症状の有病率は47%と非常に高率であることが明らかにされた。オランダ・VU大学医療センターのEsther W. C. van der Meer氏らが、1,232人を対象とした調査票ベースの観察研究の結果、報告した。医療従事者は手湿疹を呈するリスクが高く、仕事に支障をもたらす可能性が示唆されていた。Contact Dermatitis誌2013年9月号(オンライン版2013年6月28日号)の掲載報告。 研究グループは、オランダの医療従事者における手湿疹の自己申告での有病率を調べ、それによる長期欠勤や疾病就業(presenteeism、何らかの不調のために職務遂行能力が低下している就業状態)について調べた。 本研究には、同国内の病院およびナーシングホームから1,232人が参加した。手湿疹についてはNOSQ-2002を用い、また長期欠勤と疾病就業についてはPRODISQを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・医療従事者の手湿疹の1年有病率は12%であった。・全参加者のうち47%が、手湿疹関連症状を報告した。・手湿疹による病気療養休暇を申告したのは、参加者全体では0.3%、手湿疹罹患者では1.7%であった。・また、手湿疹罹患者の3.1%が、疾病就業に大きな影響があることを報告した。・以上のように、オランダ医療従事者の手湿疹の1年有病率は低いが、関連症状の有病率は非常に高いことが明らかになった。また、手湿疹は長期欠勤や疾病就業に関してはほとんど影響はないようであった。

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『排尿障害』アンケート結果

対象ケアネット会員の医師(一般内科・泌尿科)455名方法インターネット調査実施期間2013年9月10日~9月17日Q1先生が診療されている、薬物治療中の排尿障害患者さん(前立腺肥大症、過活動膀胱など)についてお伺いします。薬物治療期間で最も多い層をお選びください。Q2排尿障害の診断に、IPSS(国際前立腺症状スコア)、OABSS(過活動膀胱症状質問票)などの質問票を用いていますか?Q3「抗コリン薬で治療中の排尿障害患者さん」の残尿測定の実施状況についてお伺いします。先生の診療状況に最も近いものをお選びください。Q4PSA(前立腺特異抗原)検査についてお伺いします。先生の診療状況に最も近いものをお選びください。Q5生活習慣病と排尿障害の関係についても示唆される報告があるようです。生活習慣病の患者さんに、排尿障害の有無について確認することはありますか?2013年9月ケアネット調べ

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女性のアルツハイマー病リスクに関与する遺伝子パターン

 アルツハイマー病(AD)の病因論に迫るため、ADの主要リスク因子が及ぼす影響に関与していると考えられているエストロゲン受容体(ER)の一塩基多型(SNP)の役割について、スペイン・クルセス大学病院のManuel Fernandez-Martinez氏らは、調査を行った。その結果、アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子キャリアの女性において、健忘性の軽度認知障害(MCI)およびADに関連する、SNPの未発現の対立遺伝子の組み合わせがあることを明らかにした。なお、APOE遺伝子はAD発症に密接に関与しており、ADの強力な独立リスク因子の一つであるが、その関与は部分的で他の遺伝子または因子の関与が示唆されていた。BMJ Open誌オンライン版2013年9月18日号の掲載報告。 研究グループは、ERのSNPの役割を明らかにすることを目的とした症例対照研究を行った。具体的には、rs9340799、rs2234693、rs2228480(ESR1遺伝子)とrs4986938(ESR2 遺伝子)について、MCIおよびADのリスク因子としての可能性と、APOE遺伝子との関連の可能性について調べた。被験者は、バスク地方の複数の病院の神経学部門から前向きに集められた、50歳以上の白人816例であった。それぞれの対立遺伝子、遺伝子型について調べ、MCIおよびADとの関連についてロジスティック回帰分析モデルを用いて検証した。 主な結果は以下のとおり。・被験者816例は、MCI患者204例、AD患者350例、健常対照262例であった(診断分類は臨床検査、神経心理学的検査に基づく)。・検証したSNPのESR1遺伝子とESR2遺伝子の対立遺伝子および遺伝子型はいずれも、MCIまたはADのリスクと独立した関連はみられなかった。・しかしながら、これらSNPの未発現対立遺伝子の組み合わせ(XPAAと表される)について、APOE*ε4対立遺伝子を有する女性において、MCI(OR:3.30、95%CI:1.28~8.54、p=0.014)およびAD(同:5.16、2.19~12.14、p<0.001)のリスク増大との関連が認められた。関連医療ニュース これからのアルツハイマー病治療薬はこう変わる アルツハイマー病の進行抑制に関わる脳内分子を特定 アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか?

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約7割の医学専門誌で「試験登録」が論文投稿の条件となっていない/BMJ

 投稿要件として「試験登録」を課している医学専門誌の割合を調べたところ、200誌中55誌と28%にとどまることが、英国・Sideview社パブリッシャーコンサルタントのElizabeth Wager氏らによる調査の結果、明らかになった。前向き試験登録は、出版バイアスを低下することが可能であり、ヘルシンキ宣言によって推奨され、現在一部の主要医学専門誌では出版公表の必要条件としている。2005年に国際医学誌編集者委員会がこの要件を必要とし始めてから、試験登録はかなり増加した。しかし特定の専門誌を対象に行われた小規模の先行研究では、試験登録を要件として示した雑誌はわずか16~33%であったことが報告されていた。BMJ誌オンライン版2013年9月6日号掲載の報告より。試験登録を求めている医学専門誌を量的・質的に調査 Wager氏らは、試験登録と出版バイアスについての医学専門誌のポリシーと、編集者および出版者の見解について調べる定量的・質的調査を行った。試験登録を要件としている医学誌の割合を調べ(定量的調査)、そのようなポリシーおよびその他の出版バイアス低減策を、採っている(または採っていない)理由を明らかにすること(質的調査)が目的だった。定量的調査は2012年6月時点で行い、質的調査は2012年秋の時点で行った。 Cochrane CENTRALデータベースから臨床試験を発表している200の医学専門誌を無作為に選出して定量的調査を行い、そのうち試験登録に関する異なるポリシーを表明していた(または最近ポリシーを変更した)雑誌の編集者13人と出版者3人を特定し質的調査を行った。要件として課している医学専門誌は28% 調査の結果、試験登録を具体的指示とともに要件としていたのは、55/200誌(28%)のみであった。また3誌が、推奨はしていたが要件とはしていなかった。 編集者と出版者への面談調査から、彼らが試験登録を要件とすることを嫌がるのは、ライバル誌に負けたくないという観点からであること、優れた論文や発展途上国からの報告を拒絶したくないということ、さらにすべての専門誌にそのような方針が必ずしも必要ではないと思っているからであることが判明した。 一部の面談調査対象者からは、小規模であったり探索的研究の場合は不要であると考えていることが明らかになった。 著者は、「大半の主要医学専門誌は、前向き登録試験のみを発表するかのように表明しており、そのような表明が試験登録数を増大したが、その方針を貫いている医学専門誌は少数であった」と述べるとともに、「編集者と出版者は、そのベネフィットを理解しておらず、またそのようなポリシーを採ることはライバル誌に対して不利になると考えているため、試験登録を必要とするのを嫌がるようだ」とまとめている。

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PCIを病院到着から90分以内に施行することで院内死亡率は改善したか?/NEJM

 米国では2005年~2009年の4年間で、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者の、病院到着から経皮的冠動脈インターベンション(PCI)開始までの時間(door-to-balloon time)が16分短縮し、90分以内PCI開始率は23.4ポイント上昇した。しかし、院内死亡率は0.1ポイントの低下でほとんど変化していないことが、ミシガン大学のDaniel S. Menees氏らの調査で判明した。現行のACC/AHAガイドラインでは、STEMI患者に対し病院到着から90分以内のプライマリPCI施行開始を強く推奨(Class I)している。door-to-balloon timeは医療施設の評価指標とされ、地域および国による医療の質向上戦略の中心に位置づけられるが、実際にdoor-to-balloon timeの改善が死亡率の低下に結びついているかは、これまで検証されていなかったという。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告。約9万7,000人の患者データを解析 研究グループは、プライマリPCI施行STEMI患者におけるdoor-to-balloon timeの短縮と院内死亡率の変化の関連を明らかにするために、米国のレジストリ・データに基づく解析を行った。 2005年7月~2009年6月までに、515のCathPCIレジストリ参加施設から登録された、プライマリPCI施行STEMI患者9万6,738例のデータを用い、4年間の各年度別解析を行った。 全体の平均年齢は60.8歳、女性が28.0%であった。高血圧が61.0%、糖尿病が18.8%、脂質異常症が59.2%、喫煙が43.3%、慢性肺疾患が11.4%、心筋梗塞の既往が18.5%に認められた。また、PCI歴ありが20.5%、CABG歴ありが5.6%で、平均入院期間は4.3日であった。 血栓除去術が20.5%、ステント留置術が89.3%で行われ、アプローチは大腿動脈が98.5%、橈骨動脈は0.8%であった。標的冠動脈は左主幹動脈が3.0%、左前下行枝が55.4%、左回旋枝が33.0%、右冠動脈は59.7%だった。高リスク群の予後も改善せず 解析の結果、door-to-balloon time中央値は、初年度(2005年7月~2006年6月)の83分から、最終年度(2008年7月~2009年6月)には67分へと有意に低下した(p<0.001)。同様に、door-to-balloon time90分以内の患者の割合は、初年度の59.7%から最終年度には81.3%まで有意に増加した(p<0.001)。 しかし、このようなdoor-to-balloon timeの改善にもかかわらず、全体的な未補正院内死亡率には有意な変化は認めず(初年度:4.8%、最終年度:4.7%、傾向検定p=0.43)、リスク補正院内死亡率(同:5.0%、4.7%、p=0.34)および未補正30日死亡率(同:9.7%、9.8%、p=0.64)にも有意な変化はなかった。 高リスクのサブグループである75歳以上(1万5,121例)、前壁梗塞(1万8,709例)、心原性ショック合併(9,535例)の患者においても、同様にdoor-to-balloon timeは有意に短縮したが、全体の院内死亡率に変化はみられなかった(75歳以上:初年度12.5%、最終年度11.1%、p=0.19/前壁梗塞:7.2%、6.9%、p=0.79/心原性ショック合併:27.4%、27.2%、p=0.60)。 著者は、「STEMI患者の院内死亡率を改善するには、door-to-balloon time以外の戦略が必要である」とし、「医療施設の評価指標や一般向けの報告にdoor-to-balloon timeを使用することには疑問が生じる」と指摘している。

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進化する日本のC型肝炎治療-新規DAAs「シメプレビル」の有効性

 未治療のC型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型1感染患者に対するシメプレビル/ペグインターフェロン(PegIFN)α-2a/リバビリン(RBV)の3剤併用療法は、PegIFNα-2a/RBVの2剤併用療法と比較して強力な抗ウイルス活性を示し、持続性ウイルス応答率(SVR)が有意に高いことが、関西労災病院 林 紀夫氏らのDRAGON studyで明らかになった。重篤な副作用も認めず、治療期間も大幅に短縮されるため、高齢者を含めた多くの患者に有用であると考えられる。Journal of gastroenterology誌オンライン版9月5日号の報告。 近年、高い抗ウイルス効果をもつ経口の直接作用型抗ウイルス薬(DAAs:direct-acting antiviral agents)が相次いで開発されている。DAAsは、PegIFNα-2aやRBVと併用することで、より強力な効果を発揮し、治療期間も短縮できるため、期待を集めている。9月に承認されたHCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬「シメプレビル」もそのひとつであり、年内にも発売される見込みである。 本研究は、未治療のHCV遺伝子型1感染患者92例(男性47例、女性45例、20~69歳、日本人)を対象とした多施設無作為比較試験。シメプレビル(1日1回)とPegIFNα-2a/RBVの3剤併用療法における有効性、安全性、薬物動態を評価した。対象は、Response Guided Therapy(RGT)の基準に従い、以下の5群に無作為に割り付けられた。 シメプレビル 50mg (12週間)+PegIFNα-2a/RBV(24週間) 27例(A群) シメプレビル 100mg(12週間)+PegIFNα-2a/RBV(24週間)26例(B群) シメプレビル 50mg (24週間)+PegIFNα-2a/RBV(24週間) 13例(C群) シメプレビル 100mg(24週間)+PegIFNα-2a/RBV(24週間) 13例(D群) PegIFNα-2a/RBV(48週間)                  13例(対照群) 主な結果は以下のとおり。・シメプレビル群(A~D群)の血漿HCV RNAの減少は、4週時点におけるシメプレビル50mg群(A、C群)および100mg群(B、D群)でそれぞれ-5.2 log10IU/mLであり、対照群(-2.9 log10IU/mL)よりも迅速で、より実質的であった。・治療開始後4週間以内にHCV RNA陰性化を認めた症例(RVR)の割合は、シメプレビル50mg群(A、C群)で83%、シメプレビル100mg群(B、D群)で90%、対照群で8%であった。・シメプレビル群(A~D群)のSVRは77~92%で、対照群の46%と比較して高かった。・シメプレビル群(A~D群)は、1例を除いて、24週間後に治療を完了することができた。・シメプレビル群(A~D群)の再発率は8~17%で、対照群の36%と比較して低かった。・安全性プロファイルは、シメプレビル群(A~D群)と対照群で顕著な差は認められなかった。

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