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汚染メチルプレドニゾロン注射による脊椎真菌感染症、MRIで高精度に識別/JAMA

 汚染されたメチルプレドニゾロン注射を受けた人に対し、MRI検査を行うことで、脊椎または傍脊椎真菌感染症の有無を、高い精度で識別できることが明らかになった。米国・St Joseph Mercy HospitalのAnurag N. Malani氏らが行った試験の結果、報告したもので、MRI所見で異常が認められた36例中35例で、同真菌感染症である可能性が高いと診断されたという。米国では2012年に、汚染されたメチルプレドニゾロン注射(薬局で調製)が原因で、多州にわたる髄膜炎のアウトブレイクが発生している。JAMA誌2013年6月19日号掲載の報告より。汚染薬剤の注射を受け、副作用について未治療の172例にMRI検査 研究グループは、汚染されたメチルプレドニゾロン注射を受けていながら、その副作用について治療を受けていない患者、172例を試験の対象とした。被験者に対し、2012年11月~2013年4月にかけてMRI検査を行い、その所見による脊椎・傍脊椎真菌感染症の識別能について調べた21%にMRI所見異常、その大部分がCDC基準で脊椎・傍脊椎感染が高い可能性 その結果、被験者のうちMRI所見で異常が認められたのは36例(21%)で、硬膜外または傍脊椎に膿瘍や蜂巣織炎、くも膜炎、脊椎骨髄炎、椎間板炎、また中程度から重度の硬膜外・傍脊椎・硬膜内の増強が認められた。 そのうち35例が、米国疾病予防管理センター(CDC)の診断基準で、脊椎・傍脊椎真菌感染症の可能性が高い(17例)、または確定的(18例)であると診断された。 35例の患者全員に、抗真菌剤(ボリコナゾール、アムホテリシンBリポソーム製剤の併用・非併用)を投与した。そのうち24例は、外科的創面切除術を要したが、手術時点で17例(71%)が、臨床検査によって真菌感染症が確認された。なお、同17例中5例は、自覚症状がなかった。

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抗精神病薬の効果はすべて同じ、ではない/Lancet

 統合失調症の治療に使用される抗精神病薬は、個々の薬剤で副作用が大きく異なり、有効性にも小さいながら確固とした差があることが、ドイツ・ミュンヘン工科大学rechts der IsarクリニックのStefan Leucht氏らの検討で示された。同氏は「抗精神病薬の効果は第1世代と第2世代で同じとの定説を覆すもの」としている。統合失調症の治療に、どの抗精神病薬が望ましいかとの問いへの答えは、主に費用対効果の問題で錯綜しており、従来のpairwise法によるメタ解析では、有効性および忍容性のエビデンスに基づく序列(evidence-based hierarchy)は確立されていないという。Lancet誌オンライン版2013年6月27日号掲載の報告。15薬剤の7アウトカムをmultiple-treatmentsメタ解析で評価 研究グループは、統合失調症治療における抗精神病薬のエビデンスを統合し、有用性の序列(ヒエラルキー)の創出を目的に、直接および間接比較を用いたベイズ分析に基づくmultiple-treatmentsメタ解析を実施した。 医学文献データベースを検索し、2012年9月1日までに報告された、統合失調症またはその関連疾患の急性期治療として15の抗精神病薬とプラセボを盲検下に比較した無作為化対照比較試験の論文を抽出した。検索結果は、米国食品医薬品局(FDA)のウェブサイトの文献や製薬会社の要請によるデータで補足された。 陰性症状が優勢な患者や併発疾患、治療抵抗性がみられる患者に関する試験、病態が安定した患者を対象とした試験は除外した。主要評価項目は有効性(陽性・陰性症状評価尺度[PANSS]に基づく総合的な症状の改善効果)とし、全原因による治療中止、体重増加、錐体外路症状、プロラクチン値上昇、心電図QTc延長、鎮静作用を合わせて全7項目のアウトカムについて検討した。個々の患者の必要に応じた薬剤選択に有用 1955年10月~2012年9月までに発表された212試験に参加した4万3,049例について解析した。その結果、15の薬剤のすべてが、プラセボよりも有意に有効性が優れたが、プラセボとの比較における有効性に関する各薬剤の標準化平均差(standardized mean difference:SMD)には小さいながら差がみられた。15の薬剤は、有効性が高い順に以下のとおりであった[括弧内の数値は95%確信区間(credible interval:CrI)]。 クロザピン:0.88(0.73~1.03)、アミスルピリド(amisulpride・国内未承認):0.66(0.53~0.78)、オランザピン:0.59(0.53~0.65)、リスペリドン:0.56(0.50~0.63)、パリペリドン:0.50(0.39~0.60)、ゾテピン:0.49(0.31~0.66)、ハロペリドール:0.45(0.39~0.51)、クエチアピン:0.44(0.35~0.52)、アリピプラゾール:0.43(0.34~0.52)、セルチンドール(sertindole・同):0.39(0.26~0.52)、ジプラシドン(ziprasidone・同):0.39(0.30~0.49)、クロルプロマジン:0.38(0.23~0.54)、アセナピン(asenapine・同):0.38(0.25~0.51)、ルラシドン(lurasidone・同):0.33(0.21~0.45)、イロペリドン(iloperidone・同):0.33(0.22~0.43)。 副作用には差があり、各薬剤の特性が認められた。すなわち、プラセボとの比較における全原因治療中止のオッズ比(OR)が最も優れていたのはアミスルピリドの0.43で、ハロペリドールの0.80が最も不良であった。同様に、錐体外路症状のORの範囲はクロザピンの0.30からハロペリドールの4.76まで、鎮静作用はアミスルピリドの1.42からクロザピンの8.82までであった。 体重増加のSMDはハロペリドールの-0.09が最良で、オランザピンの-0.74が最も不良であり、同様にプロラクチン値上昇のSMDの範囲はアリピプラゾールの0.22からパリペリドンの-1.30、心電図QTc延長のSMDはルラシドンの0.10からセルチンドールの-0.90までであった。 著者は、「個々の抗精神病薬の副作用は大きく異なっており、有効性にも小さいながら確固とした差が認められた」とまとめ、「これらmultiple-treatmentsメタ解析による知見は従来のpairwiseメタ解析の限界を克服するもので、『第1世代と第2世代の抗精神病薬の効果は同じ』とする定説に異議を唱え、このような単純なカテゴリーには分類できないことを示唆する。7項目のアウトカムに関する序列は、個々の患者の必要に応じた抗精神病薬の選択に有用であり、心の健康に関する施策を立案する際や診療ガイドラインの改訂時に考慮すべきである」と指摘している。

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今、学ぶ 『小児1型糖尿病の実態』

 2013年7月2日(火)都内にて、「小児1型糖尿病の実態」をテーマにセミナーが開かれた(サノフィ株式会社開催)。演者である駿河台日本大学病院の浦上 達彦氏(小児科 准教授)は、インスリンポンプやBBTが治療の主流になっている現状に触れたうえで、「子どもでも、ライフスタイルや血糖値の動きを見ながら、患者さんに合わせて注射法を選択する時代がきている」と述べた。 講演前半は、本年10月に開催予定の国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)にて会長を務めるRagnar Hanas氏から小児1型糖尿病患者の治療ガイドラインについての内容が語られた。 以下、内容を記載する。【小児1型糖尿病を取り巻く状況】 糖尿病への関心は高まっているが、「小児1型糖尿病」の認知はいまだ高くないのが現状ではないだろうか。しかし、小児1型糖尿病は小児特有の治療ニーズがあり、生涯続く小児疾患の中では比較的高頻度であることから、治療においても改善の余地が大きい。この背景を踏まえ、国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)では治療の円滑化を目的に、治療ガイドラインをインターネット上で公開し(www.ispad.orgからダウンロード可能)、血糖コントロールや低血糖、シックデイ対策を紹介するといった積極的な情報発信を行っている。【小児1型糖尿病の治療について】 小児1型糖尿病の治療目標は、患者が、健常な子どもと同等の成長、発育を認め、同じような生活を送れるようにすることである。治療においても、食事の摂取カロリーや運動を制限しない、など2型糖尿病とは異なるアプローチがとられる。また、血糖管理目標値は大人よりも高く、HbA1c値7.5%である。これは、子どもの場合、運動量や食事量が不規則になりがちなことから、低血糖リスクを考慮して定められている。【わが国の治療成績は高まっている】 日本における小児1型糖尿病の治療成績をみると、血糖コントロールは改善傾向にあり、重症低血糖の頻度も減少傾向にあることが、日本小児インスリン治療研究会(JSGIT)における平均HbA1c値の推移から明らかになっている。その要因として、国際的ガイドラインの制定や研究会等による啓発活動のほか、インスリン製剤自体の改良が考えられる。インスリン製剤については、速やかな吸収と短時間の消失を実現できる超速効型インスリンや24時間にわたり安定して血糖値をコントロールできる持効型インスリンの登場が、血糖管理の向上に一役買ったといえるだろう。【治療の主流は、BBTとインスリンポンプ】 インスリンの投与法としては、Basal-Bolus療法(BBT)が主流である。浦上氏は、自施設におけるインスリン治療の内訳を紹介し、1日に4~5回の注射、またはインスリンポンプによる治療割合が多いことを示した。インスリンポンプは一見難しそうにみえるが、その利便性から使用満足度が高いとされる。子どもが幼稚園に行っている時間帯にはあらかじめインスリン量を増やしておく、といった調整が可能な点が評価されている。今はまだ開発段階だが、「低血糖状態になるとインスリンの注入が自動的に止まる」、「血糖値の変動データから自動的にインスリン注入量を決める」といった、さながら人工膵臓のような機器の開発も進んでいるとのことであった。浦上氏は「対象が子どもであっても、ライフスタイル、血糖値の動きを見ながら注射法を選択する時代がきている」と講演をまとめた。【編集後記】 日本における小児1型糖尿病の発症率は小児10万人に対し1.5~2.0人と、北欧と比べると少ない。しかし、インスリンポンプを治療の主体とする北欧と比べ、日本におけるインスリンポンプの普及率は低い。その理由として、指導能力のある医師がいる施設が少ないことや、保険診療上、条件が限定される点が指摘されている。現状では、保険診療でカバーされる北欧のように、すべての患者がインスリンポンプを選択することは難しいわけだが、今後の新しい機器の開発や制度改革などで、少しでも多くの患者の治療選択肢が増えることを期待したい。

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自然災害後は精神的ストレスで腰痛を発症

 急性腰痛から慢性腰痛への移行は、身体的および心理的要因に影響される。大規模災害後において、これらの要因を同定することは、命に関わる腰痛を識別し、治療するうえで重要となる。イタリア・ラクイラ大学のChiara Angeletti氏らの調査によれば、自然災害によって誘発された精神的ストレスが交感神経活性を高め、末梢神経や中枢神経系を介してさらに痛覚が増幅され、非特異的腰痛を引き起こしたり、疼痛が慢性化する可能性があることが示唆された。Pain Practice誌オンライン版2013年6月14日号の掲載報告。 本研究は、地震発生後5週間以内の4ヵ所の高度医療施設(AMP)において、腰痛有病率ならびに鎮痛薬の使用頻度、薬の種類、その短期的効果を調査した。 疼痛の強さは口答法にて数値評価スケール(NRS)を用いて評価し、腰痛が原発性か二次性かの診断は臨床的特徴に基づいて行われた。 主な結果は以下のとおり。・AMP初回受診者958例において、急性腰痛の有病率は4.9%(95%信頼区間:3.7~6.4)であり、治療を受けた全疼痛患者の14.1%(95%信頼区間:10.8~18.3)を占めた。・慢性腰痛既往者の腰痛再発例が40%(19例)、初回腰痛発症例が60%(28例)であった。・疼痛治療は、短期的評価においては口答法によるNRSを有意に改善し、有効といえた。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは?・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!?・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか?  治療経過を解説

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「抗てんかん薬による自殺リスク」どう対応すべきか?

 2008年にFDAより、抗てんかん薬服用中の患者における自殺リスクの増加について注意喚起がなされた。てんかん患者の標準化死亡比は5.1と報告されているが(95%CI:3.9~6.6)、これには精神疾患の合併なども影響していると考えられる。イタリア・トリニティ病院のMarco Mula氏らは、てんかん患者の気分障害の現象学や抗てんかん薬の向精神作用を考慮に入れたうえで、てんかん、自殺、抗てんかん薬における相互作用について検討を行った。Bipolar disorders誌オンライン版2013年6月12日号の報告。 てんかん、抗てんかん薬、自殺のキーワードを用い、Medline/PubMedから検索した。国際的なピア・レビュー誌の英語論文のみを抽出し、参考文献に関しても調査した。 主な結果は以下のとおり。・研究結果は一貫しておらず、FDAの結論を支持するものと支持しないものとがあった。・この結果は、方法論的ないくつかの制限(過去の自殺経験、てんかんの交絡効果などによる調整)に起因する可能性がある。・てんかん患者のサブグループにおいては、抗てんかん薬の特定のメカニズムとは独立して、試験治療下での精神医学的な有害事象の発現リスクがあると考えられた。・てんかん患者の薬物治療においては、抗てんかん薬の選択の際に発作パターンに注意を払うだけでなく、多くの異なるパラメーター、とくに個々の患者の精神状態を考慮する必要があると考えられる。関連医療ニュース 小児てんかん患者、最大の死因は? 難治性の部分発作を有する日本人てんかん患者への治療 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには

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読影クイズ【基本編】 (脊椎のエックス線I画像)

半定量的評価法(SQ法)を用いた椎体骨折の判定にチャレンジ!!それぞれの症例のX線画像をみて、各椎体のSQグレードを答えなさい。SQ法とは、椎体骨折評価基準(2012年改訂版)の中で、椎体骨折の評価法として新たに追加された。従来の定量的評価法(QM法)に比べ簡便であることから、幅広い活用が期待されている。具体的には、X線画像を下図に照らし合わせ、グレードの判定を行う。画像を拡大する

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過体重・肥満の2型糖尿病患者、生活習慣介入強化では心血管リスクは低下しない/NEJM

 過体重・肥満の2型糖尿病患者に対し、生活習慣介入を強化し体重減少を図っても、心血管イベントの発生率は減少しなかったことが明らかにされた。米国・ブラウン大学ワーレンアルパートメディカルスクールのRena R. Wing氏ら「Look AHEAD研究グループ(糖尿病健康アクション)」が報告した。過体重・肥満の2型糖尿病患者には体重減少が推奨されているが、これまで体重減少が心血管疾患へ及ぼす長期的な影響について明らかではなかった。NEJM誌オンライン版2013年6月24日号掲載の報告より。生活習慣介入強化群と糖尿病支援・教育群のアウトカムを比較 研究グループは、過体重もしくは肥満である2型糖尿病患者に対して、生活習慣介入を強化し体重減少を図ることで心血管疾患罹患率および死亡率が低下するかどうかを調べた。 試験は米国の医療施設16ヵ所を通じて行われた。2001年8月~2004年4月の間に5,145例が被験者として登録され、生活習慣介入強化群(2,570例、介入群)もしくは糖尿病支援・教育を受ける群(2,575例、対照群)に無作為に割り付けられ追跡を受けた(最大13.5年)。 主要アウトカムは、追跡期間中の心血管系が原因の死亡・非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中・狭心症による入院の複合とした。試験は追跡期間中央値9.6年で打ち切り 試験は、追跡期間中央値9.6年で、介入の無益性が明らかになったとして早期打ち切りとなった。 体重減少は、本研究全体を通して、対照群より介入群で大きかった(1年時点:8.6%対0.7%、試験終了時6.0%対3.5%)。 また、生活習慣介入の強化は、初期においては、血糖値(糖化ヘモグロビン)を大きく低下させ、また身体活動度および全心血管リスク因子を大きく改善した。ただし、LDLコレステロール値は除外された(対照群のほうが低値)。 主要アウトカムの発生は、介入群403例、対照群418例であった。発生率はそれぞれ、100人・年につき1.83件、1.92件で、介入群のイベントハザード比は0.95(95%の信頼区間:0.83~1.09、p=0.51)であり有意差は認められなかった。

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肺サルコイドーシス診断、胸部リンパ節吸引生検の診断率は80%と高率/JAMA

 ステージI・II肺サルコイドーシスの疑いのある非乾酪性肉芽腫の確定診断を受けた患者に対し、超音波内視鏡下胸部リンパ節吸引生検による診断率は80%と、気管支鏡下肺生検の診断率53%に比べ、大幅に高率であることが示された。オランダ・ライデン大学メディカルセンターのMartin B. von Bartheld氏らが、300例超について行った無作為化比較試験の結果、明らかにしたもので、JAMA誌2013年6月19日号で発表した。現状では、こうした患者に対する診断については、気管支鏡下肺生検が標準的に行われているが、その診断感度は中程度であり、超音波内視鏡下胸部リンパ節吸引生検のほうが診断技術として優れているのではないかと有望視されていた。担当医による臨床的診断に基づく診断率を比較 研究グループは、気管支鏡下肺生検と超音波内視鏡下胸部リンパ節吸引生検の診断率を比較することを目的とし、2009年3月~2011年11月の間、6ヵ国、14ヵ所の医療機関を通じて、非乾酪性肉芽腫の確定診断を受けた、ステージI・II肺サルコイドーシスが疑われる患者、304例について、無作為化比較試験を行った。 被験者は無作為に2群に分けられ、一方には気管支鏡下肺生検を(149例、肺生検群)、もう一方には超音波内視鏡下胸部リンパ節吸引生検を(155例、吸引生検群)を実施した。 主要アウトカムは、担当医による肺サルコイドーシスの臨床的診断で、それに基づき両群の診断率を比較した。肺サルコイドーシス診断率、肺生検53%に対し吸引生検が80% その結果、肺サルコイドーシスの診断を受けたのは、肺生検群で72例(48%)だったのに対し、吸引生検群は114例(74%)と有意に高率だった(p<0.001)。肺サルコイドーシスの診断率は、肺生検が53%(95%信頼区間[CI]:45~61)に対し、吸引生検が80%(同:73~86)と有意に高率だった(p<0.001)。 第2エンドポイントの重度有害イベントは、肺生検群で2例、吸引生検群で1例認められたが、そのすべての患者が完全に回復した。 なお、CD4/CD8比で示す気管支肺胞洗浄(BAL)のサルコイドーシス診断感度は、フローサイトメトリーは54%(95%CI:46~62)、サイトスピン解析は24%(同:16~34)だった。

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韓国人女性の髪と頭皮の変化の特性、日本やその他の国とは一部で異なる可能性

 韓国・Advanced Hair Research LaboratoryのS.N. Kim氏らは、韓国人女性の髪と頭皮の加齢に伴う変化の特性について調べた。その結果、40代以降に多様に変化する特性が示され、他国の女性の髪の変化とは一部異なる可能性が示されたことを報告した。これまでに、白人女性および日本人女性において、年齢が髪の性質に与える影響については報告があったが、韓国人女性について調べた報告はなかった。British Journal of Dermatology誌2013年6月号の掲載報告。 本研究は、韓国人女性の髪の年齢特性について、身体的およびバイオロジカルな因子の影響を十分な被験者数で調べることを目的とした。 合計150人のソウル在住の健康な韓国人女性が参加した。被験者の年齢は23~69歳で、5つの年齢階層群に分類して分析した。 評価は、頭皮と毛幹のさまざまな年齢関連の特色を調べるため、髪密度、髪の毛の直径、張りの強さ、つや、白髪の比率を測定した。 毛幹については高速液体クロマトグラフィーを用いて、ミネラル、アミノ酸、ステロイドホルモンの含有成分の測定も行った。 主な結果は以下のとおり。・脱毛症の指標(髪密度、髪直径、張力)および髪のつやは、年齢とともに有意に減少した。これら減少の開始は40代であった。・白髪は年齢とともに有意に増大した。白髪の比率が増加するのは60代からであった。・カルシウムとマグネシウムの値は、参考値を大きく上回っていたが、年齢依存的に減少していくことが認められた。一方でカリウムとリンの値は、年齢とともに増大していた。・毛幹のアミノ酸の年齢に関係する変化は、明白ではなかった。・ステロイドとその代謝物(コレステロール、デスモステロール、ラノステロール、プレグネノロン)の含有量は、年齢とともに有意に増大していた。しかし、性別(男性、女性)ホルモンと年齢との関連性はみられなかった。

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たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能

 スペイン・ミシェル・セルヴェ大学病院のTirso Ventura氏らは、年齢と誕生日を尋ねる2つの単純な質問が、臨床において概して認知症をルールアウトするのに有効であるという仮説について検証した。その結果、特異度および陰性適中率がほぼ100%近かったことが明らかになった。感度は約61%、陽性適中率は約45%であった。これらの結果を踏まえて著者は、「この単純な質問テストは現在までに報告された最善の方法であり、認知症のルールアウトに用いることが普遍化されるかもしれない」と述べている。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2013年6月15日号の掲載報告。 研究グループは、認知症発症について注目した住民ベースの長期前向き研究を行った。ベースラインで、認知症の症例群と非症例群を特定するために2つの標準化されたスケール、構造化面接(Geriatric Mental State)とHistory and Aetiological Schedule(HAS)を用いて認知機能の評価を行った。症例の診断はDSM-IV基準を用いて行い、参照基準とした。本検討では、単純認知機能テストとして、2つの簡単な質問「あなたは何歳ですか」「あなたは何年生まれですか」に答えることを課していた。 主な結果は以下のとおり。・参加者のテストの受け入れは良好で、30秒以内に回答が得られた。・参照基準と比較して、「2つの質問への回答がどちらも誤答である場合は認知症である」とする判定について、感度61.2%、特異度97.8%、陽性適中率44.5%、陰性適中率98.9%であった。・この超短時間での試験は、特異性と陰性の検出力が非常に良好であった。関連医療ニュース せん妄はレビー小体型認知症のサイン?! アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか? アルツハイマー病治療、学歴により疾患への対処に違いあり?  担当者へのご意見箱はこちら

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『大腸取扱い規約』が改訂。大腸研究会にて発表

 『大腸取扱い規約』が改訂され7月5日(金)に大阪で開催される「第79回 大腸研究会」(世話人: 奥野清隆氏〔近畿大学医学部外科学〕)にて発表される。 今回の改訂(第8版)では、TNM分類や胃取扱い規約との整合性を図ることを基本理念に全面改訂を行った。 具体的には、術前治療後や再発の所見、大腸の区分、壁深達度、リンパ節構造を伴わない壁外非連続性進展病巣の取扱い、遠隔転移、進行度分類、遺残、根治度、組織型、簇出、浸潤距離の測定法、神経侵襲、薬物治療・放射線治療の効果判定などに大腸研究会の研究成果を中心とした最新の臨床知見を取り入れるとともに、臨床・組織図譜も刷新した。 書籍は、第79回 大腸研究会で先行発売される。全国の書店、アマゾンでは7月10日以降に発売される予定。定価は3,990円(本体3,800円+税5%)。詳しくは、金原出版まで

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関節リウマチ患者の異常歩行の特徴をスマホで評価できる?

 関節リウマチ患者において、歩行パターンの乱れは深刻な問題である。本研究は関節リウマチ患者の歩行パターン測定におけるスマートフォンの有用性を検討するために、京都大学の山田 実氏らにより行われた。本研究は、歩行パターンの計測にスマートフォンを用いた初の研究となる。Rheumatology international誌2012年12月号の掲載報告。関節リウマチ群は歩行速度が対照群より有意に低いスコアという特徴 スマートフォン歩容分析アプリにより39例の 関節リウマチ患者(平均年齢65.9±10.0歳、罹病期間11.9±9.4歳)と同齢の対照群(平均年齢69.1±5.8歳)の歩容(歩いているときの身体運動の様子)を評価した。 関節リウマチ患者の歩行パターン測定におけるスマートフォンの有用性を検討した主な結果は以下のとおり。・関節リウマチ群は、対照群よりも歩行速度、歩行バランス、および歩行変動性において有意に低いスコアを示した。・両群間の歩行周期に有意差はなかった。・歩行周期は歩行速度と軽度の相関があった(p<0.05)。・歩行バランスは疾患活動性スコア(DAS28)、健康評価質問票(mHAQ)、歩行能力、および歩行速度と中程度の相関があった(p<0.05)。・歩行変動性はDAS、歩行能力、および歩行速度(p<0.05)と中程度の相関があった。・以上の結果より、スマートフォンで記録したいくつかのパラメーターは、関節リウマチ患者の歩容を評価するのに適したツールとなることが示唆された。

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中心静脈カテーテルの末梢静脈挿入は静脈血栓症のリスクとなるか?(コメンテーター:中澤 達 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(109)より-

末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルは増加している。理由としては、挿入が容易であること、使用法の多様性、対費用効果が高いことが挙げられる。欧米では看護師により挿入できることがコスト削減になっていると推察される。静脈血栓症は、費用、罹患率・死亡率も増加する重大な合併症で、発症率が1~38.5%と報告されている。しかし末梢静脈挿入とその他との相対危険度は解明されていない。 本研究は、中心静脈カテーテルの静脈血栓症のリスクを、末梢静脈挿入と他の中心静脈カテーテルと比較したメタ解析である。18歳以上の末梢静脈挿入の中心静脈カテーテル症例をデータベースより抽出し、533文献中64研究(2万9,503例)が解析クライテリアに適合し解析に使用した。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルに関連した深部静脈血栓症のリスクは、臨床的重症状態(13.91%)担がん患者(6.67%)であった。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルは他の中心静脈カテーテルより深部静脈血栓症のリスクは上昇したが(OR 2.55)肺梗塞のリスクは上昇させなかった。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルに関連した深部静脈血栓症は2.7%であった。 結果は予想された通りで、末梢静脈挿入に血栓症が多いのはカテーテルが上腕静脈の内腔を占拠し、上肢動作による内皮細胞損傷による影響が原因であろう。肺梗塞のリスクが上昇しなかったのは、臨床家の血栓症リスクの認識により、発症の発見が早く、また不必要になれば早く抜こうと意識することが影響していると考えられる。血栓発症までの期間が明示されているのは4文献のみで、平均8.7日である。本研究は、カテーテル留置期間が解析項目に入っていないので臨床に使える知識とはならない。抗凝固など予防薬投与の有用性も含めたrandomized studyが必要である。

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5-ARI、前立腺がんリスクを低減、重症がんは抑制せず/BMJ

 前立腺肥大症による下部尿路症状の治療として5α還元酵素阻害薬(5-ARI)の投与を受けた男性では、Gleasonスコア2~7の前立腺がんのリスクは低下するが、Gleasonスコア8~10のリスクには影響がみられないことが、スウェーデン・ウメオ大学のDavid Robinson氏らの検討で示された。2つの無作為化試験(PCPT試験、REDUCE試験)により、5-ARI投与は前立腺がん全体のリスクを23~25%低下させる一方で、Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスクはむしろ増大させることが示されている。この知見に基づき、米国食品医薬品局(FDA)は2011年、「5-ARIはより重篤な前立腺がんのリスクを増大させる可能性がある」との安全性に関する勧告を発表している。BMJ誌オンライン版2013年6月18日号掲載の報告。前立腺がんのリスクを症例対照研究で評価 研究グループは、下部尿路症状の治療として5-ARIの投与を受けた男性における前立腺がんの発症状況を評価する地域住民ベースの症例対照研究を実施した。 Prostate Cancer data Base Sweden 2.0から2007~2009年に前立腺がんと診断された男性のデータを抽出し、全国的な前立腺がんレジストリーなどを用いて前立腺がんの診断前に5-ARIを投与されていた患者のデータを収集した。 1症例に対し背景因子をマッチさせた5例の対照を無作為に選出した。2万6,735例の症例(平均年齢69.3歳、前立腺切除術3.7%)と13万3,671例の対照(同:69.3歳、4.2%)のうち、それぞれ1,499例、6,316例が5-ARIの投与を受けていた。Gleasonスコア8~10の診断の前に5-ARIを使用していたのは412例だった。Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク上昇は認めず 全体の前立腺がんリスクは5-ARI投与期間が長くなるに従って低下し、投与期間が3年以上の男性における発症リスクのオッズ比(OR)は0.72(95%信頼区間[CI]:0.59~0.89、傾向性検定:p<0.001)であった。同様のパターンが、Gleasonスコア2~6および7の患者にも認められた(いずれも傾向性検定:p<0.001)。 これに対し、Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスクは5-ARI投与期間が延長しても低下せず、投与期間0~1年のORは0.96(95%CI:0.83~1.11)、1~2年のORは1.07(同:0.88~1.31)、2~3年は0.96(同:0.72~1.27)、3年以上は1.23(同:0.90~1.68)であった(傾向性検定:p=0.46)。 著者は、「前立腺肥大症による下部尿路症状の治療として5-ARIの投与を受けた男性では、Gleasonスコア2~7の前立腺がんのリスクは低下したが、最長で4年の治療を行ってもGleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク低下のエビデンスは得られなかった」と結論し、「以前の2つの試験で報告されたGleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク上昇は、本試験では確認されなかった。5-ARIは下部尿路症状や手術の可能性を抑制し、精神面におけるベネフィットや重篤な副作用がないという長所を持つことからバランスのよい治療法と考えられる」と考察している。

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若年性特発性関節炎患児へのMMRワクチンブースター接種、安全性を確認/JAMA

 若年性特発性関節炎(JIA)患児への弱毒生麻疹・流行性耳下腺炎・風疹(MMR)ワクチンのブースター接種について、疾患活動性を悪化することなく免疫獲得に結びつくことが、オランダ・ユトレヒト大学ヴィルヘルミナ小児病院のMarloes W. Heijstek氏らによる多施設共同無作為化試験の結果、示された。オランダではMMRブースターの定期接種(NIP)は9~10歳時に行われる。しかしMMRワクチンの安全性について、小規模の先行試験においてワクチンの風疹要因が関節炎を引き起こすことが示されていた。JAMA誌2013年6月19日号掲載の報告。疾患活動性への影響と免疫獲得を評価 研究グループは、JIA患児、とくに免疫抑制の治療を受けている患児について、MMRワクチンのブースター接種が疾患活動性に影響をもたらすのか、および免疫獲得について明らかにすることを目的とした。 多施設共同無作為化試験は、オランダの5つの大学病院からJIA患児を登録してオープンラベルにて行った。被験児に無作為にアプローチできるように、またルーチン予防接種を控えることを回避するために、4~9歳児のMMRワクチンのブースター未接種のJIA患児137例を対象とした。被験児はMMRブースター接種(追加接種)群68例、非接種群(対照群、69例)に割り付けられ、ブースター接種後3ヵ月、12ヵ月時点の血清型カバー率、MMR特異的抗体価について評価を受けた。 被験児は生物学的製剤を服用していた場合は、接種前に投与を中止(半減期5回分)した。また疾患活動性は、線形混合モデルを用いて、若年性関節炎疾患活動度スコア(JADAS-27)の0(低活動度)~57(高活動度)で評価した。スコア差の同等性マージンは2.0だった。生物学的製剤服用児についてはさらに大規模な検討が必要 無作為化を受けた137例のうち、131例(MMR追加接種群63例、対照群68例)が修正intention-to-treat(ITT)解析を受けた。このうちメトトレキサートを服用していたのは60例(うちMMR追加接種群29例)、生物学的製剤(TNF阻害薬、IL-1阻害薬)の服用児は15例(うちMMR追加接種群は6例、3例)だった。 追跡完了までの疾患活動性は、両群で差はなく同等性が確認された。各群のJADAS-27スコアは、MMR追加接種群2.8(95%信頼区間[CI]:2.1~3.5)、対照群2.4(同:1.7~3.1)であり、差は0.4(95%CI:-0.5~1.2)だった。 12ヵ月時点の血清型カバー率は、MMR追加接種群のほうが高かった(麻疹:100%対92%、耳下腺炎:97%対81%、風疹:100%対94%)。抗体価もMMR追加接種群が有意に高かった(麻疹:1.63対0.78 IU/mL、p=0.03/耳下腺炎:168対104 RU/mL、p=0.03/風疹:69対45 IU/mL、p=0.01)。 メトトレキサートと生物学的製剤は免疫反応に影響を及ぼさなかったが、若干名の患者については不明確な点もあった。 上記の結果を踏まえて著者は、「初回予防接種を完了しているJIA患児に対するMMRワクチンのブースター接種は、非ブースター接種群との比較で、JIA疾患活動性を悪化することなく免疫獲得に結びついた」と結論。そのうえで「生物学的製剤を用いている患者についてのMMRワクチンの影響について、より大規模な試験が必要である」とまとめている。

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難治性の部分発作を有する日本人てんかん患者へのLEV追加の有用性は?

 田中脳神経外科クリニック(鹿児島)の田中 滋也氏らは、難治性部分発作てんかんの治療にレベチラセタム(LEV、商品名:イーケプラ)を追加した場合の有用性を検討することを目的に観察研究を行った。その結果、LEVの追加は安全性に大きな影響を及ぼすことなく、有意な効果が得られることを報告した。結果を踏まえて著者は「難治性部分発作を有する患者に対して、本治療レジメンは推奨できると考えられる」と結論している。Epileptic Disorders誌オンライン版2013年6月17日号の掲載報告。 日本人の難治性部分発作を有する患者において、抗てんかん薬による治療にLEVを追加した場合の有効性と安全性を検討することを目的に観察研究を行った。本研究は、LEV承認後、初めて日本で実施されたLEV追加療法試験であった。LEV投与患者32例、対照となるその他の抗てんかん薬投与患者30例の診療録を、レトロスペクティブに検討した。有効性の評価項目は、「発作なし」および「発作回数50%以上低下」とした。 主な結果は以下のとおり。・ベースラインの発作タイプにかかわらず、LEV追加投与は、対照に比べ有意に高い有効性を示した。・てんかんの罹病期間が10年を超える患者では、LEVの追加により顕著な効果が認められ、有意な結果が示された。・LEV群では、2例(6.2%)が発作の増悪を理由に投与を中止したが、有害事象による投与中止例はなかった。・以上から、その他の抗てんかん薬へのLEV追加療法は、抵抗性部分発作を認める患者に対し、安全性に大きな影響を及ぼすことなく、有用な治療選択肢になりうることが示された。関連医療ニュース 小児てんかん患者、最大の死因は? 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学 難治性双極性障害患者への併用療法は?

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