サイト内検索|page:1441

検索結果 合計:35665件 表示位置:28801 - 28820

28801.

急性喉頭蓋炎を風邪と診断して死亡に至ったケース(2)

救急医療最終判決判例時報 1510号144-150頁概要発熱、喉の痛みを主訴に内科開業医を受診した45歳男性。急性気管支炎、扁桃腺炎と診断して解熱鎮痛薬などを投与した。帰宅後状態は改善せず息苦しくなり、薬も喉をつかえて飲み込むことができないため約2時間後に再度受診、ネブライザーなどの処置が行われた。しかし、病状は急激に進行性のため救急センターへの転院を手配し、約10分後に到着したものの、その時点で心肺停止状態。救急蘇生には反応せず、死亡確認となった。詳細な経過患者情報45歳男性経過1986年5月8日17:3045歳男性、3日前からの37℃程度の発熱、喉の痛み、易疲労感を主訴に救急指定の内科開業医を受診。診察の結果、体温37.0℃、扁桃腺が赤く腫れていたが、呼吸音には異常はなく、急性気管支炎、扁桃腺炎と診断し、扁桃へのルゴール®塗布、解熱消炎薬プラノプロフェン(商品名:ニフラン)などの内服を3日分投与し帰宅させた。19:30帰宅後も症状は改善せず、薬も喉をつかえて飲み込めず、息が苦しくなり、妻が開業医へ電話したところ、看護師からすぐに来院するようにいわれた。19:55再度診察。問診に対し「息苦しい」と答えるのがやっとであり、聴診の結果弱い乾性ラ音を聴取した。呼吸は荒く起座呼吸であったので、ネブライザー(イソプレナリン 同:アスプール2mL、チロキサポール 同:アレベール1mL)吸入をしたが改善なし。そのため肺水腫、咽後膿瘍、喉頭浮腫などの重篤な疾患を疑い、救急センターへの転院を手配した。その際、救急車の利用は時間がかかる恐れがあったので、妻の運転する乗用車で搬送することにし、担当医は自ら自動車を運転して同行した。20:25約10分で救急センターに到着。搬入時意識はなく心肺停止状態。ただちに気管内挿管などの救急蘇生術が行われたが効果なし。21:30死亡確認。当事者の主張患者側(原告)の主張1.呼吸困難、起座呼吸の患者に対し、十分な問診・全身状態の観察を行わなかった2.咽頭や喉頭を喉頭鏡などを用いて観察しなかったため重症度・緊急度を判断できず、放置すれば搬送中に気道閉塞・窒息する危険があることを予知できなかったその結果、自ら気管内挿管を行うか、救急車に同上して気道確保の措置をするべきであったのに、漫然と患者を搬送させたために死亡に至った。病院側(被告)の主張1.救急車を呼んで搬送するよりも、ただちに自家用車で出発したほうが救急センターへの到着が早いと判断したのは、医師の裁量範囲に属することである2.内科医師に耳鼻咽喉科医師が扱う間接喉頭鏡や喉頭ファイバースコープの使用を期待するのは医療水準を越えている3.当時喉頭展開用の喉頭鏡はあったが、人的物的設備を備えていない状況では使用困難であった4.独歩で来院し、意識障害やチアノーゼがない患者が、その後30分以内に喉頭浮腫による気道閉塞・窒息となることを予見するのは不可能であった裁判所の判断2回目の受診の際に、呼吸困難を訴える患者に当然要求される診察(呼吸、脈拍、血圧、意識状態やチアノーゼの有無など)を怠ったため、患者の重症度や緊急性の判定ができず、呼吸困難の急激な進行により窒息状態に陥る可能性を予見できなかった注意義務違反がある。しかも、気道確保の準備をして救急車を要請し自ら同乗していれば救命の可能性があったため、死亡という結果に対する過失があるといわざるを得ない。原告側合計1億2,009万円の請求に対し、7,282万円の判決考察このケースは前出の「急性喉頭蓋炎を風邪と診断して死亡に至ったケース(1)」と同様、一見「単なる風邪だろう」という印象を受けても、なかには急激に死亡に至るきわめて危険なケースがあることを示す教訓的な事例だと思います。本件の担当医師は、「自分の手には負えない」ということを察知して救急センターに電話を入れ、受け入れ体制を確認したところまでは適切でしたが、救急車を要請しなかった点が最大の問題点でした。もし、その当時ほかの患者さんが大勢待っていて、医院を空けることがためらわれたのであればまだしも、わざわざ自らの自動車を運転して「一刻も早く患者を救急センターに転送するため、患者の妻が運転する自動車のあとを追尾した」ということでしたので、どちらかというととても親切な医師という印象さえ受けます。しかし、せっかく患者に付き添って転送するのであれば、自家用車で搬送するよりも救急車を要請した方が酸素、吸引装置などの設備の面からいって有利なのはいうまでもありません。そして、もし救急車を要請して自らが気管内挿管などの救急蘇生を行っていれば、たとえ最悪の結果になろうとも、これほど高額の判決には至らなかった可能性が考えられます。今回のケースから得られる教訓としては、(1)一見風邪と思われる症例にも、急死に至る危険なケースが含まれていること(2)患者を搬送する場合には、可能な限り救急車を要請することと思われます。救急医療

28802.

上手に見える記帳のための5つのコツ【Dr. 中島の 新・徒然草】(013)

十三の段 上手に見える記帳のための5つのコツ知り合いの某先生。記帳するときに逡巡しきり。某先生「俺、字が下手だからさ。こういうの書くの嫌なんだよね」中島「早く書かないと、後ろがつかえますよ」某先生「そんなこと言わないでよ」中島「おっ、なかなか味わい深い字ですね」某先生「それ、褒めてくれているわけ?」研究会とか祝賀会とか、皆さんも色々な機会に記帳なるものを行うことがあるかと思います。たいていは筆ペンかボールペンを使って縦書きの氏名と所属ですが、お通夜、お葬式などは自宅住所まで書くことになります。記帳をどう書いても誰からも文句が出ることはありませんが、やはり無難にすませたいもの。そこで、上手に見える記帳のための5つのコツを考えました。すぐに実行できる簡単な順に紹介しましょう。1.左手を活用する立ったまま不安定な姿勢で書くこと自体、すでに相当不利な状況です。なので左手を台につけて、安定した姿勢を保つといいですね。2.筆ペンは3時の方向に寝かせる一般に、字の縦線を太く、横線を細く書くと字が美しく見えます。これを自然に実現するためには、向かって右側へ筆ペンを倒し、縦線を筆の腹で、横線を筆の先で書くのが簡単です。もちろん邪道であることは承知のうえ。3.自前の筆ペンを用意する筆ペンといえども1本ずつ癖があります。ところが記帳はぶっつけ本番なので、この癖を確認することができません。そこで使い慣れた自前の筆ペンを持っていくのが得策です。4.自分の使う少数の字だけを練習しておく何も2000字かそこらある当用漢字すべてを練習する必要はありません。自分の住所、氏名、所属だけを上手に書けるように練習しておけばいいのです。その際、なるべく画と画の間に隙間ができないように心掛けましょう。5.楷書より草書くずした字体である草書は、書の名人が使うものというイメージがありますが、実は画数が少ないので書きやすく、しかも達筆に見えます。むしろ楷書の方が上手下手がはっきりバレてしまうわけですね。可能なら住所、氏名、所属だけは草書を使えるようにしておきましょう。あと、草書はサラサラと書くより、一画一画を意識しながらゆっくり書いた方が綺麗にできるようです。ということで、皆さん、どうぞ参考にしてください。もちろん、日々こんなセコイことを考えている私自身、さほど字に自信がないのは言うまでもありません。そこは詮索しないようにお願いします。

28804.

てんかん治療では、より高いゴール設定を!

2014年4月2日(水)、都内にて開催された、グラクソ・スミスクライン株式会社主催の第1回てんかんメディアセミナーにおいて、講師の東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野教授 中里 信和氏が「てんかん医療が抱える課題を解決するために」と題して講演を行った。まず冒頭に中里氏は、「てんかんでは本来、適切な診断と治療で7割以上の患者さんが発作をコントロールでき、普通の社会生活を営むことが可能だが、現状ではさまざまな課題によりあるべき医療が実現していない」ことを指摘した。その課題とは1)長時間ビデオ脳波同時記録の未普及2)診療ネットワークの未認知・未成熟3)医師患者間のコミュニケーション不足4)旧薬と新薬の使い分けの未周知5)公的支援制度の未活用に大別される。これらの課題について、グラクソ・スミスクライン株式会社が実施した「てんかん患者さんの意識調査」の結果を交えて解説が行われた。1)長時間ビデオ脳波同時記録の未普及てんかん発作が1年以上抑えられていない場合、長時間ビデオ脳波同時記録を受けることが推奨されるが、実際に検査を受けている患者さんは全体で7%、難治例でもわずか14.8%にとどまる。日本では先進諸外国と比較して本検査の診療報酬点数が著しく低いため、実施できる施設がきわめて限られていることが背景にある。本検査がもっと普及すれば、患者QOLが向上するだけでなく、不要な医療費の削減や、・生産性の向上で経済的利益がもたされ、わが国の財政に大きくプラスになる。2)診療ネットワークの未認知・未成熟日本全国には約100万人のてんかん患者がいるとされているが、専門医は400名あまりしかいないため、専門医とかかりつけ医との連携は欠かせない。現在わが国では「てんかん診療ネットワーク」の整備が進められているが、このネットワークの利用度・認知度を聞いたところ、「知らない」と答えた患者さんが7割以上を占めた。ここで重要なのは、主治医がもつ専門医資格の有無ではなく、患者にとって「発作ゼロ」「副作用ゼロ」「悩みゼロ」の治療ゴールをすべて達成できているかどうかである。患者は、てんかんをあきらめることなく、どれか1つでも欠けていたら、主治医に頼んで専門施設に紹介してもらうべきである。また医師の側にも、ひとりで診療せずネットワークを利用する必要性のあることを強く認識してもらいたい。3)医師患者間のコミュニケーション不足理想的な診察時間は初診の場合1時間、再診でも15分は必要だ。しかし本調査によると、初診時の診察時間は20分未満が半数以上を占め、再診時になると5分未満が半数近くを占める。多くの患者さんが発作以外にも悩みを抱えていることを考えると、現状の診察時間では医師が患者さんの悩みを十分に聞き取り、アドバイスを行うことは難しい。余裕をもった診療ができるよう、今後は医師以外の職種による診療補助や診療連携システムの充実を図るべきであろう。4)旧薬と新薬の使い分けの未周知多くは発作が消失している軽症例であっても、約4割の患者が副作用に悩んでいることが明らかになった。代表的な副作用である「眠気」「意欲の低下」「倦怠感」は従来の抗てんかん薬でとくに出現しやすい。主治医が副作用の少ない新規抗てんかん薬の知識を有し、かつ患者さんがこういった悩みを主治医に相談できていれば、副作用の少ない薬剤に切り替えていくことも可能であろう。なお、現在わが国では新規抗てんかん薬の単剤使用が保険診療上認められていないが、ラモトリギンをはじめとしたいくつかの新規抗てんかん薬においては、単剤使用が認められるよう申請が出されている。5)公的支援制度の未活用てんかん患者さんのための各種支援センターやさまざまな公的支援サービスがあるが、これらの認知・利用はほとんど進んでいない。各種支援センターに関しては、全体で約6割、難治例でも半数の患者さんがその存在を知らず、医師による情報提供が十分でない可能性があると中里氏は指摘した。なお、この調査の対象は現在てんかん治療中の20代以上の男女300例(うち8割が30~50代の働き盛りの年代)であることから、これまで述べたような課題が解決し、生産性が向上した場合の社会的インパクトは大きい。また、対象患者300例のうち8割が軽症例であるにもかかわらず、7割以上の患者が何らかの悩みを抱えている事実からも、医学的問題に加えて社会的問題の解決が重要であるという、てんかんの特殊性がわかる。最後に、「医学的な治療ゴールが達成できても、社会的な偏見を除去することは難しい。てんかんの多様性を理解してもらうためには、継続的な教育・啓発活動が重要である。」という、われわれメディアへのエールで講演は締めくくられた。

28805.

新規ドライパウダー吸入器の特性および簡便性の質的評価

 喘息やCOPDなどの慢性呼吸器疾患では吸入療法による治療が行われる。そのため、吸入器の選択と患者の吸入手技は長期管理のアドヒアランスに影響し、さらに治療効果に影響を及ぼす。 喘息およびCOPD患者へのインタビュー調査の結果、新たなドライパウダー吸入器(DPI)「エリプタ」は、他の吸入器と比べて満足度が高く好ましいものと認知されていることが、Henrik Svedsater氏らにより報告された。著者は「使用が容易で直感的である吸入器の開発は、喘息やCOPD患者の治療アドヒアランスを向上させるだろう」とまとめている。エリプタDPIは、2種類のドライパウダー吸入薬を1回で同時に吸入できるようデザインされた吸入器で、操作が容易で目盛が読みやすいのが特徴である。新規のICS/LABA配合剤、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI)(商品名:レルベア)のデバイスとして開発された。BMC Pulmonary Medicine誌2013年12月7日号掲載の報告。治験参加者に既存吸入器(ディスカス)と比較した使用感についてインタビュー調査 調査は、半構造化詳細質的面接法にて、エリプタが使用された6件のFF/VIについての第IIIa相臨床試験のいずれかに参加し完遂した患者を対象に、試験参加後2~4週間に行われた。 被験者に、吸入器のさまざまな特性の満足度について、また、現在使用している吸入器と比較した場合の好みについて質問した。回答は、帰納的内容分析アプローチにて検討され、また、主観的スケール(1~10)を用いた複数の基準で、被験者による吸入器の性能の評価も行われた。 対象者は、全米各地の試験サイト(喘息患者は3州、COPD患者は8州)から集められた。「デザイン」「フィット感」「みやすさ」「わかりやすさ」でエリプタを評価 結果、喘息患者33例、COPD患者42例から、エリプタの満足度が高いとの回答が得られた。回答者からは、操作が直感的で使いやすいとの声が聞かれる頻度が高かった。 現在使用している吸入器と比較してエリプタのほうが好ましい点としてしばしば引き合いに出されたのは、「人間工学的なデザイン」「マウスピースのフィット感」「ドーズカウンターのみやすさ」「わかりやすさ」であった。 喘息患者33例のうち、71%がディスカスと比較しエリプタがより好ましいと回答し、定量噴霧式吸入器(MDI)との比較では60%がエリプタがより好ましいと回答した。 またCOPD患者42例のうちでは、86%がディスカスよりも、95%がハンディヘラーよりも、また85%がMDIよりもエリプタが好ましいと回答した。 喘息およびCOPD患者における全体的な平均実行スコアは、9点以上(10点満点)であった。

28806.

人種による褐色脂肪細胞量の違いが糖尿病発症に関与

 南アジア人は白人に比べ2型糖尿病になるリスクが高いことが知られている。こうしたことから、オランダ・ライデン大学医療センターのLeontine E H Bakker氏らは、褐色脂肪細胞※(BAT)の量と活動を評価し、人種間での2型糖尿病の発生の違いについて調査した。その結果、褐色脂肪細胞量が少なく、基礎代謝の低い南アジア人のほうが2型糖尿病になるリスクが高いということが示された。The Lancet Diabetes & Endocrinology誌2014 年3月号(オンライン版2013年11月12日号)の掲載報告。※褐色脂肪細胞(BAT):脂肪酸を燃焼させることによるエネルギー代謝や、グルコースによる熱生産の役割があるとされる。 研究グループは南アジア人を祖先に持つオランダ人(南アジア人)と、白人について調査を行った。被験者は18~28 歳の肥満でない健常者で、みな同等のBMIであった。PETスキャンを用いBAT量とその活動を測定し、また安静時エネルギー消費量、非ふるえ熱産生、血清パラメータを評価した。2013年3月からの3ヵ月間に、南アジア人12人および白人11人について調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・常温時の安静時エネルギー消費量は、南アジア人は1日当たり1,297±123(平均±標準偏差)kcal、白人は1日当たり1,689±193 kcalとなり、南アジア人は白人に比べ32%低かった(p=0.0008)。・寒冷曝露に対して、南アジア人患者のふるえ温度は2.0℃で白人患者よりも高かった。(p =0.0067)。また非ふるえ熱産生においては、白人で20%(p<0.0001)増加したが、南アジア人では増加はみられなかった。・BAT量の平均と最大値それぞれに群間差は認められなかったが、総BAT量は、南アジア人が188±81(平均±標準偏差)mL、白人が287±169 mLであり、南アジア人のほうが34%低かった(p=0.04)。・全体的にBAT量は、評価できたすべての個人における基礎安静時エネルギー消費量(β=0.44、p=0.04)と正の相関を示した。 研究グループは、「南アジア人患者の低い安静時のエネルギー消費、非ふるえ熱産生、BAT量は、2型糖尿病や肥満といった代謝障害に対する高い罹病性の基礎となっている可能性があり、BAT量や活性の増加方法の確立はこれらの障害を予防し治療に役立つだろう」と述べている。

28807.

中等度リスク肺塞栓症への血栓溶解療法の臨床転帰は?/NEJM

 中等度リスクの肺塞栓症に対する血栓溶解療法は血行動態の代償不全を防止するが、大出血や脳卒中のリスクを増大させることが、フランス・ジョルジュ・ポンピドゥー・ヨーロッパ病院のGuy Meyer氏らが行ったPEITHO試験で示された。これまでの肺塞栓症の無作為化臨床試験では、血栓溶解療法による血行動態の迅速な改善効果は示されているものの、とくに発症時に血行動態の不安定がみられない患者では、臨床転帰への影響は確認されていなかったという。NEJM誌2014年4月10日号掲載の報告。血栓溶解薬の上乗せ効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 PEITHO(Pulmonary Embolism Thrombolysis)試験は、正常血圧の急性肺塞栓症で、不良な転帰のリスクが中等度の患者に対する、ヘパリンによる標準的な抗凝固療法とテネクテプラーゼによる血栓溶解療法の併用の、臨床的有効性および安全性を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。 対象は、年齢18歳以上で、右室機能不全(心電図またはスパイラルCT)とともに心筋梗塞(トロポニンIまたはTが陽性)が確証された発症後15日以内の患者とした。これらの患者が、テネクテプラーゼ+ヘパリンを投与する群またはプラセボ+ヘパリンを投与する群に無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、無作為割り付け後7日以内の死亡または血行動態の代償不全(または虚脱)とした。安全性に関する主要評価項目は,無作為化割り付け後7日以内の頭蓋外大出血と、虚血性または出血性脳卒中の発症とした。主要評価項目は有意に良好だが、死亡率には差はない 2007年11月~2012年7月までに、13ヵ国76施設から1,006例が登録され、テネクテプラーゼ群に506例、プラセボ群には500例が割り付けられた。プラセボ群の1例を除く1,005例がintention-to-treat解析の対象となった。 ベースラインの年齢中央値は両群とも70.0歳、男性がテネクテプラーゼ群47.8%、プラセボ群46.3%、平均体重はそれぞれ82.5kg、82.6kg、平均収縮期血圧は130.8mmHg、131.3mmHg、心拍数は94.5/分、92.3/分、呼吸数は21.8/分、21.6/分であった。 死亡または血行動態の代償不全の発生率は、テネクテプラーゼ群が2.6%(13/506例)であり、プラセボ群の5.6%(28/499例)に比べ有意に低かった(オッズ比:0.44、95%信頼区間:0.23~0.87、p=0.02)。無作為割り付けから7日までに、テネクテプラーゼ群の6例(1.2%)およびプラセボ群の9例(1.8%)が死亡した(p=0.42)。 頭蓋外出血の発生率は、テネクテプラーゼ群が6.3%(32例)と、プラセボ群の1.2%(6例)に比べ有意に高かった(p<0.001)。脳卒中の発生率は、テネクテプラーゼ群が2.4%(12例、そのうち10例が出血性)であり、プラセボ群の0.2%(1例、出血性)に比し有意に高値を示した(p=0.003)。30日までに、テネクテプラーゼ群の12例(2.4%)およびプラセボ群の16例(3.2%)が死亡した(p=0.42)。 著者は、「中等度リスクの肺塞栓症患者では、テネクテプラーゼによる血栓溶解療法は、血行動態の代償不全を抑制したが、大出血や脳卒中のリスクを増大させた」とまとめ、「右室機能障害がみられ、心筋トロポニン検査陽性で、血行動態が安定した肺塞栓症に対し、血栓溶解療法を考慮する場合は十分に注意を払う必要がある」と指摘している。

28808.

中高齢女性のロコモ判定にはウエストが有用

 名古屋大学の村本 明生氏らは住民健診参加者を対象に調査を行い、中高齢女性では中心性肥満とロコモが有意に関連していることを明らかにした。中心性肥満は、死亡率のみならず多くの健康関連問題の強いリスク因子であることが示されているが、これまでロコモティブ症候群(ロコモ)との関連についての研究はなかった。著者は、「ウエスト周囲長がロコモのリスクを評価する有用な指標となりうる」とまとめている。Journal of Orthopaedic Science誌オンライン版2014年3月26日号の掲載報告。 研究グループは、ロコモに対する中心性肥満の影響について調査した。 対象は、2011~2012年に北海道八雲町の住民健診(八雲研究)に参加した60~79歳(平均68.2±5.0歳)の女性217例であった。 ロコモ25にて評価し、スコアが>16をロコモと定義した。また、腰痛および膝痛を視覚アナログスケール(VAS)にて評価するとともに、ローランド・モリス障害質問票も用いた。さらに、身長、体重、ウエスト周囲長(ウエスト)、ヒップ周囲長、体脂肪率、骨密度、ならびに運動機能検査としてタイムドアップアンドゴー、開眼片脚起立時間、10m歩行時間、最大一歩幅、背筋力、握力を計測した。 主な結果は以下のとおり。・ロコモ25スコア、腰痛および膝痛のVASスコアは、大部分の肥満パラメータと有意な相関を認めた。・最も強く相関していた肥満パラメータは、ウエストであった。・ウエストで層別化すると、ウエストの大きさはロコモ25スコアやロコモ有病率の高さ、腰痛および膝痛の強さと有意に関連していた。・一方で、運動機能検査は、年齢補正後も相関を認めなかった。

28809.

統合失調症患者の突然死、その主な原因は

 統合失調症と突然死との関連は知られているが、剖検データが不足しており、死亡診断書や原因ルート評価を用いた先行研究では、大半の突然死について解明がなされていなかった。一方、住民ベースの突然の“自然死”の原因に関する事実分析データでは、最も共通した要因は冠動脈疾患(CAD)であることが明らかになっていた。ルーマニア・トランシルヴァニア大学のPetru Ifteni氏らは、精神科病院に入院中の統合失調症患者の突然死について、その発生率や原因を調べた。Schizophrenia Research誌オンライン版2014年4月3日号の掲載報告。 研究グループは、1989~2013年の精神科教育病院に入院した連続患者を対象に検討を行い、統合失調症患者の突然死の原因について剖検所見により特定した。 主な結果は以下のとおり。 ・被験者は、統合失調症連続入院患者7,189例であった。・医療記録をレビューした結果、57例(0.79%)の突然死を特定した。そのうち51例(89.5%、55.9±9.4歳、男性56.9%)の患者について剖検が行われていた。・剖検データに基づく分析の結果、突然死の原因は、ほとんどが心血管疾患(62.8%)であることが判明した。また特異的要因としては、心筋梗塞(52.9%)、肺炎(11.8%)、気道閉塞(7.8%)、心筋炎(5.9%)、拡張型心筋症、心膜血腫、肺塞栓症、出血性脳卒中、脳腫瘍(それぞれ2.0%)などであった。・突然死のうち6例(11.8%)は原因が不明であった。しかしそのうち3例は、剖検で冠動脈硬化症の所見がみられたことが記録されていた。・心筋梗塞の有無にかかわらず、患者の年齢、性別、喫煙歴、BMI、精神科治療は類似していた(p≧0.10)。 以上の結果より、統合失調症入院患者の突然死発生率は0.8%で一般住民における発生率よりもかなり多いことや、死因としては急性心筋梗塞が大半(52.9%)を占めていたことなどが明らかとなった。結果を踏まえて著者は、「統合失調症成人患者について、CADに対する速やかな認識と治療を臨床的優先事項としなければならない」とまとめている。関連医療ニュース 抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大 統合失調症患者、合併症別の死亡率を調査 救急搬送患者に対する抗精神病薬の使用状況は

28810.

道化師は入院中の子どもの不安を減少させる【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第17回

道化師は入院中の子どもの不安を減少させる写真:Wikipediaより引用映画『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』(1998年)を観たことがある方はご存じかもしれませんが、ホスピタルクラウン、クリニクラウンという言葉をご存じでしょうか。これらは入院中の小児患者などに対する遊びやコミュニケーションによる心のケアを行う専門家で、典型的には道化師(ピエロ)の格好をしています。日本にも日本クリニクラウン協会があり、積極的にクリニクラウンが出入りしている病院もあると思います。海外ではこういったケアのことを総称してクラウン・ケアと呼びます(写真)。イタリアからの興味深い研究を紹介します。Vagnoli L, et al.Clown doctors as a treatment for preoperative anxiety in children: a randomized, prospective study. Pediatrics. 2005; 116: e563-567.この研究は術前の小児が抱く不安を軽減するために、患児のもとに道化師がやってくるというデザインです。登録された患児は5歳から12歳までの40人です。基本的に親は付き添いでいるものとし、そこに道化師が介入する群(20人)と介入しない群(20人)にランダムに割り付けられました。付き添い人数を統一するために、親は両親のうちいずれか一方と定めました。患児の不安については修正Yale術前不安尺度を評価項目とし、親の不安については状態-特性不安検査(STAI Y-1/Y-2)を評価項目とし、道化師による不安軽減効果を検証しました。その結果、非介入群と比較して、介入群は患児の不安症状を軽減しました。この不安の軽減は、麻酔の導入のときに有意に観察されました(p < 0.001)。一方で親が抱く不安については統計学的に有意には解消されませんでした(Y-1:p = 0.504、Y-2:p = 0.107)。確かに、手術に対する親の不安が道化師で解消されるとは思えません。この研究では、医療従事者に対するアンケートも実施しています。道化師が絶賛されるのかと思いきや、意外にも肯定的な意見と否定的な意見のいずれもが多いという結果でした。道化師が麻酔の導入や術前のルーチンワークの妨げになるという辛辣な意見もありました。道化師の患児に対する不安の軽減効果については、同様の結果がドイツやイスラエルから報告されています(Klin Padiatr. 2011; 223: 74-78.、Paediatr Anaesth. 2009; 19: 262-266.)。

28813.

TAVRは外科手術より死亡リスクが低い/NEJM

 重度大動脈狭窄患者に対し、自己拡張型経カテーテル大動脈弁バイオプロテーゼを用いた経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)は、外科的大動脈弁置換術に比べ、1年死亡リスクが約5ポイント有意に低いことが示された。米国・マウントサイナイ医療センターのDavid H. Adams氏らが、795例を対象に行った無作為化比較試験の結果、報告した。先行研究でTAVRは、内科的治療と比較して生存を改善し、外科的大動脈弁置換術と1年生存率は同等だったが、神経学的イベント頻度が高いことが示されていた。今回、研究グループは、自己拡張型経カテーテル大動脈弁バイオプロテーゼを用いたTAVRの安全性と有効性について検討を行った。NEJM誌オンライン版2014年3月29日号掲載の報告より。手術リスクの高い患者を対象に1年後総死亡率を比較 研究グループは、2011年2月~2012年9月にかけて、米国内45ヵ所の医療機関を通じて、手術リスクが高い重度大動脈狭窄の患者795例を対象に試験を行った。被験者を無作為に2群に分け、一方には自己拡張型経カテーテル大動脈弁バイオプロテーゼを用いたTAVRを、もう一方には外科的な大動脈弁置換術を行った。 被験者の平均年齢は83.2歳、男性の割合は52.7%だった。 主要エンドポイントは、1年後の全死因死亡率だった。1年死亡率、TAVR群が14.2%、外科群が19.1% その結果1年後の総死亡率は、外科群が19.1%に対しTAVR群が14.2%と有意に低率で、絶対リスク減少幅は4.9ポイントだった(非劣性に関するp<0.001、優越性に関するp=0.04)。 階層的検定において、弁狭窄に関する心エコー指数、機能的状態、生活の質(QOL)についても、TAVR群の非劣性が示された。 探索的解析では、重大心血管・脳血管有害イベントの減少と、脳卒中リスクの非増大が示唆された。

28814.

ACC/AHA開発の心血管疾患リスク予測式の予測能は高い/JAMA

 米国心臓病学会・米国心臓協会(ACC/AHA)が開発したアテローム性心血管疾患(CVD)リスク予測式について、CVDや糖尿病の既往がなくLDL-C値が70~189mg/dLの白人や黒人を含む1万例超の大規模コホートに当てはめて検証した結果、同式による予測値と、実際の発生率は近似値で予測能は高いことが示された。米国・アラバマ大学のPaul Muntner氏らが報告した。JAMA誌2014年3月29日号掲載の報告より。CVDや糖尿病歴なし、LDL-C値が70~189mg/dLの1万例超について分析 研究グループは、2003年~2007年に、Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke(REGARDS)試験に参加した45~79歳について、2010年12月まで追跡調査を行った。そのうち、臨床的アテローム性CVDや糖尿病歴がなく、LDL-C値が70~189mg/dLでスタチンを服用していない1万997例を対象に、ACC/AHAのアテローム性CVDリスク予測式の適合性について分析した。 さらに被験者の中で、メディケア加入者(3,333例)については、メディケアの保険請求データに基づく分析も行った。5年CVDの発生予測値と実測値は近似 追跡期間中に発生したアテローム性CVDイベント数は338件(冠動脈疾患192件、脳卒中146件)だった。 ACC/AHAのリスク予測式で、10年アテローム性CVDリスクが5%未満の群では、5年アテローム性CVDイベントについて、発生予測値1.9/1,000人年に対し、実際の発生率も1.9(95%信頼区間[CI]:1.3~2.7)/1,000人年だった。 同じく5~7.5%未満群では、発生予測値4.8/1,000人年に対し、実際の発生率も4.8(95%CI:3.4~6.7)/1,000人年。同7.5~10%未満群では、それぞれ6.9/1,000人年、6.1(同:4.4~8.6)/1,000人年。同10%以上群では、それぞれ15.1/1,000人年、12.0(同:10.6~13.6)/1,000人年だった。C統計値は0.72だった。 メディケア加入者についての分析では、追跡期間中に発生したアテローム性CVDイベント数は234件だった。また、同予測式で10年アテローム性CVDリスクが7.5%未満の群では、5年同イベント予測値は4.0/1,000人年、実際の発生率は5.3(同:2.8~10.1)で、C統計値は0.67だった。

28815.

爪を噛む人(咬爪症)は爪疾患やQOL障害が有意に高い

 咬爪症は、一般集団の約20~30%に及ぶ慢性的に爪を噛む行動として定義されている。ポーランド・ヴロツワフ大学のPrzemyslaw Pacan氏らは、咬爪症は日常診療において問題がないものとみなされているようだが、QOLの障害との関連がどれほどあるかを調べた。その結果、爪を噛む癖がある人は、そうでない人と比べて、有意に高度なQOLの障害を有していると判明したことを報告した。Acta Dermato Venereologica誌オンライン版2014年2月17日号の掲載報告。爪を噛む人(咬爪症)は爪を噛まないようにする緊張感がQOLに影響 Pacan氏らは、咬爪症のQOLへの影響と、咬爪症を有する人のスティグマのレベルを分析することを目的に、医学生339例について分析した。 爪を噛む人(咬爪症)のQOLへの影響を分析した主な結果は以下のとおり。・咬爪症のある人は、対照との比較でQOLの障害が有意に高かった(p<0.001)。・過去に咬爪症行動を止められなかった人(p<0.01)は、明らかな爪の変形が認められ(p=0.03)、爪を噛むことに費やした時間が多く(p=0.02)、爪疾患を有する割合が高く(p=0.03)、QOLの障害が高かった。・さらに、爪を噛まないようにする緊張感(β=12.5、p<0.001)、爪を噛むことによる苦痛(β=12.6、p=0.001)、爪を食べる行動(β=-7.5、p<0.01)が、QOLへ影響を及ぼす独立要因として認められた。・また、スティグマのレベルも、咬爪症のある人の群で有意に高かった(0.6±1.2 vs. 0.2±0.6ポイント、p<0.01)。ただし、咬爪症がない人の群ともにスティグマのレベルは低かった。

28816.

非定型抗精神病薬、小児への適応外使用の現状

 過去20年間における非定型抗精神病薬使用の増大は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を含む未承認適応での頻度が顕著に認められているという。米国・メリーランド大学のMehmet Burcu氏らは、非定型抗精神病薬の使用について、年齢群、メディケイド適格カテゴリー群、またADHDを有さない若者において特徴づける検討を行った。その結果、とくにフォスターケア(里親制度)の小児およびADHDと診断された小児において、長期的な効果、安全性、適切な心臓代謝モニタリングの監督に関するアウトカムについて、探求すべき根拠が認められたことを報告した。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2014年4月1日号の掲載報告。 2006年に米国中西部州のメディケイドプログラムに、連続的に登録された2~17歳26万6,590例の診療データを用いて、非定型抗精神病薬使用日数の中央値を二変量分析および多変量分位点回帰にて評価した。また、精神疾患合併の既往はなかったがADHDと診断された若者(非併存例のADHD)のサブ分析を行い、年齢特異的補正後オッズ比やメディケア適格カテゴリー別にみた非定型抗精神病薬の使用期間中央値を評価した。さらに非定型抗精神病薬療法の単剤投与の使用パターン、2剤併用のパターンを明らかにする評価も行った。 主な結果は以下のとおり。・全体的に、非定型抗精神病薬の年間使用期間中央値は、180日(四分位範囲:69~298日)だった。・小児(2~12歳)における使用期間は中央値192日で、年長者(13~17歳)の同179日よりも長期間であった。・精神疾患合併はないがADHDと診断されたフォスターケアの若者の非定型抗精神病薬の使用に関する補正後オッズ比は、所得適格のメディケイドカテゴリー群に登録された若者における使用と比べて、3倍以上であった。・精神疾患合併はないがADHDと診断されたフォスターケアの若者のおよそ3分の1が、年齢に関係なく非定型抗精神病薬を使用していた。そのうち2~12歳における年間使用日数は、中央値250日超であった。・非定型抗精神病薬の併用療法では、リスペリドン、アリピプラゾール、クエチアピンの頻度が最も高くみられた。関連医療ニュース 抗精神病薬治療中の若者、3割がADHD 小児・思春期の双極性障害に対する非定型抗精神病薬vs気分安定薬 若年発症統合失調症への第二世代抗精神病薬治療で留意すべき点

28817.

薬剤溶出性ステント時代の脂質低下療法 -高純度EPA製剤を生かす-

日本では食の欧米化にともない、冠動脈疾患の危険因子が増加し、心疾患による死亡率が上昇傾向にあります。冠動脈疾患治療の局所アプローチとしてPCIやCABGがありますが、初回病変部位以外で起こるイベントを抑制し、長期予後を改善するためには、全身の危険因子を管理する薬物治療、いわゆる「内科的インターベンション」が重要です。本コンテンツでは、その治療戦略について動画で詳しく解説します。

28819.

米国の高血圧ガイドライン(JNC8)のインパクト/JAMA

 米国合同委員会(Joint National Committee:JNC)の第8次報告として新たに発表された高血圧ガイドラインにより、成人の降圧治療対象者が減少し、目標血圧達成者の割合が増大することが判明した。この影響はとくに高齢者で大きいという。米国・デューク大学医療センターのAnn Marie Navar-Boggan氏らが報告した。高血圧ガイドラインでは、60歳以上の血圧目標値を従来の140/90mmHg未満から150/90mmHg未満へと引き上げることが、また糖尿病あるいは慢性腎臓病(CKD)を有する患者についても130/80mmHg未満から140/90mmHgへと変更することが盛り込まれた。これら変更の影響について研究グループは、全米健康栄養調査(NHANES)のデータを使って検討した。JAMA誌2014年4月9日号掲載の報告より。NHANES参加者1万6,372例分のデータを用いて調査 検討に用いたのは2005~2010年のNHANES調査に参加した1万6,372例分のデータだった。 高血圧ガイドライン下、およびJNC7ガイドライン(高血圧予防・検出・評価治療ガイドライン)下での降圧治療対象者(それぞれのガイドラインで推奨されている目標値以上の血圧値の人)の割合を推定し評価した。18~59歳では1.6%が、60歳以上では27.6%が降圧治療の対象外に 結果、より若い成人(18~59歳)における降圧治療対象者は、JNC7ガイドライン下では20.3%(95%信頼区間[CI]:19.1~21.4%)だったのに対し、高血圧ガイドライン下では19.2%(同:18.1~20.4%)に減少した。 同様の減少は、高齢者(60歳以上)ではより大きく、68.9%(同:66.9~70.8%)から61.2%(同:59.3~63.0%)に減少した。 ガイドラインで示された血圧目標値をクリアしている人の割合は、より若い成人では41.2%(同:38.1~44.3%)から47.5%(同:44.4~50.6%)へと増大はわずかであったが、高齢者では40.0%(同:37.8~42.3)から65.8%(同:63.7~67.9%)へと大きく増大することが判明した。 全体的にJNC7下では、18~59歳では1.6%が、60歳以上では27.6%が降圧治療を受けてより厳しい目標値を達成していたことが示され、これらの患者は、高血圧ガイドラインでは降圧治療対象者とはならないことが示唆された。

28820.

CRT-D早期介入vs. ICD単独の長期生存ベネフィットは?/NEJM

 心筋症で軽症心不全、左室機能不全を有する患者への、両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)の早期介入による長期生存ベネフィットは、左脚ブロックを有する患者において有意であることが明らかにされた。米国・ロチェスター大学医療センターのIlan Goldenberg氏らが、心臓再同期療法による多施設共同自動除細動器埋め込み試験(MADIT-CRT)の参加者を長期(7年)追跡した結果、報告した。MADIT-CRTの評価(2.4年)では、CRT-Dの早期介入は植込み型除細動器(ICD)単独群と比較して左脚ブロック患者における心不全イベントを有意に抑制したことが報告されていた。NEJM誌オンライン版2014年3月30日号掲載の報告より。MADIT-CRTの中央値2.4年追跡後、中央値5.6年追跡を延長し評価 研究グループは、CRT-D早期介入vs. ICD単独を検討したMADIT-CRT被験者の追跡を延長し、CRT-Dの長期生存ベネフィットを評価する検討を行った。 MADIT-CRTは、2004年12月22日~2009年6月22日に行われ、米国88施設から1,271例、欧州・イスラエル・カナダの24施設から549例の合計1,820例が登録されて行われた無作為化試験だった。被験者は、虚血性(NYHA心機能分類IまたはII)/非虚血性心筋症で、LVEF 30%未満、QRS幅130msec以上、またICD治療ガイドライン適格の患者であった。 試験終了後、1,691例の生存患者について2010年9月10日まで追跡を延長し(第1相)、さらに同日以降854例を追跡し2013年9月時点で評価した(第2相)。 追跡期間はMADIT-CRTが中央値2.4年、試験後追跡延長期間の中央値は5.6年だった。全分析報告は、intention-to-treatをベースに行われた。左脚ブロックCRT-D群の累積全死因死亡ハザード比は0.59 最初の登録時から追跡7年時点において、累積全死因死亡は、CRT-Dを受けた左脚ブロックのある患者で有意に低かった。同患者の同死亡率は18%であったのに対し、ICDを受けた患者では29%であり、左脚ブロックCRT-D群の補正後ハザード比は、0.59(95%信頼区間[CI]:0.43~0.80、p<0.001)だった。 また、左脚ブロックCRT-D患者の長期生存ベネフィットは、性別や心筋症の原因、QRS幅の違いによる有意差はみられなかった。 一方、非左脚ブロック患者では、CRT-Dを受けたことによる長期生存ベネフィットが認められないばかりか、有害である可能性も示唆された。非左脚ブロックCRT-D群の補正後ハザード比は、1.57(95%CI:1.03~2.39、p=0.04)だった(QRS幅の所見による治療の相互作用p<0.001)。

検索結果 合計:35665件 表示位置:28801 - 28820