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チャイルドシート熱傷に注意【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第19回

チャイルドシート熱傷に注意真夏の車内でシートベルトを着用しようとしたら、金属部分に手が触れて「あつっ!!」とあやうくヤケドするところだったという経験があるでしょう。これだけ熱ければ、ボンネットで目玉焼きでも焼けるんじゃないかと思いました。Moharir M, et al.Burn injury from car seat in an 11-month-old infant.Paediatr Child Health. 2012; 17: 495-497.ある日、母親と祖母に連れられて救急部を受診した11ヵ月の赤ちゃんがいました。どうやら左の大腿に棒状の熱傷がみられていたようです。熱傷が急性期のものではなかったため、病院側は幼児虐待を考慮して児童相談所へ連絡したそうです。―――この熱傷エピソードがある前、子供は母親のもとを離れて父方の家族のもとにいたようです。父親は少し離れたところで勤務していたため、両親は離れて暮らしていたみたいです。今回、母方の結婚式に出席するために父親と子供は5時間かけて車で移動しました。目的地に到着して、母親が児を抱き上げたとき、左大腿に広がる熱傷に気付きました。車の中には父親しかいませんでしたが、彼も「原因はまったくわからない」といった態度で、一体どのようにして熱傷を起こしたのか見当がつきませんでした。母親はしばらく熱傷の経過をみていましたが、皮膚が数日かけて悪化してきたため、救急部に子供を連れてきたというワケです。児の外傷については今回の熱傷のエピソードしかなく、家族全員が今回の件を不思議がっている態度をみると、どうやら虐待ではなさそうです。よくよく調べてみると、どうやら熱傷を起こした日は35℃の炎天下であり、車のガラスからは直接チャイルドシートに日光が当たり続けていたようです。子供の左大腿があった部分、それはチャイルドシートのプラスチックの部分でした。もちろん状況証拠でしかありませんが、高温になったチャイルドシートが熱傷の原因であろうと考えられました。巧妙に父親が虐待を隠した可能性もゼロではありませんが、そこは医学論文が論じる範疇ではないようです。今回のケースのように、車内にあるプラスチックや金属部分が高温になって熱傷を来した場合、医療従事者は幼児虐待であると誤認してしまうことがあります(Pediatrics. 1978; 62: 607-609.)。 乳幼児の熱傷をみた場合、救急部では虐待の可能性を考えることは重要ですが、クロだと決めつけてしまわないことも大事ですね。ちなみに小児だけでなく麻痺のある成人の患者さんでも、高温の車内では熱傷に注意が必要です(J Burn Care Rehabil. 2003; 24: 315-316.)。

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睡眠の質は腰痛患者の痛みの程度に強く関連

 急性腰痛患者における発症後の疼痛強度は、睡眠の質と関連していることが、サウジアラビア・ダンマーム大学のSaad M. Alsaadi氏らにより明らかにされた。最近の報告で、睡眠の質と疼痛強度が密接に関係していることが示唆されていた。腰痛患者では睡眠をめぐる問題が一般的であるが、睡眠の質に、疼痛の強度が影響しているのかどうかは不明であった。結果を踏まえて著者は、「睡眠の質を改善することが疼痛の軽減に寄与するのかについて、さらなる研究が必要である」とまとめている。Arthritis & Rheumatology誌2014年5月号の掲載報告。 研究グループは、睡眠の質が腰痛に及ぼす影響について調査を行い、睡眠不足が腰痛を増強させるのかを調べた。 急性腰痛患者1,246例を対象に、ピッツバーグ睡眠質問票を用いて睡眠の質(0〜3ポイント)を、数値的評価スケールを用いて疼痛強度(0〜10)を評価し、一般化推定方程式を用いて両者の関係を分析するとともに、うつや腰痛の予後因子との関連についても評価した。 主な結果は以下のとおり。・睡眠の質が1ポイント低下すると、疼痛強度は2.08ポイント(95%信頼区間:1.99~2.16)増加し、睡眠不足が疼痛強度に影響することが認められた。・この影響は、うつや一般的な腰痛の予後因子とは独立していた。・睡眠の質は、急性腰痛患者では、その後の疼痛強度と強く関連していることが明らかになった。

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期待の新規不眠症治療薬、1年間の有効性・安全性は

 新規不眠症治療薬スボレキサント(MK-4305)の1年間にわたる治療について、おおむね安全であり忍容性も良好で、自覚的な睡眠導入で評価した有効性もプラセボと比較して有意であったことが示された。米国メルク社のDavid Michelson氏らが、第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告した。スボレキサントはオレキシン受容体阻害薬で、先行研究において治療3ヵ月間の有効性は示されていた。Lancet Neurology誌2014年5月号の掲載報告。 本検討で研究グループは、スボレキサントの1年間の治療期間中およびその後の臨床プロファイルを評価することを目的とした。試験は2009年12月~2011年8月の間、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、南アフリカの106の治験施設で行われた。 被験者は、DSM-IV-TR適格基準で原発性不眠症と診断された18歳以上の患者であった。コンピュータによる無作為化(2対1)を受けた被験者は、スボレキサントを毎晩投与(65歳未満患者40mg、65歳以上患者30mg)もしくはプラセボ投与の治療を1年間受けた。その後2ヵ月間の中断期間を経て、スボレキサント投与群は引き続きスボレキサントの投与を受けるかプラセボに突然切り替えられた。プラセボ投与群はそのままプラセボ投与を受けた。治療割り付けについては患者、治験担当医ともに知らされなかった。 主要目的は、最長1年間のスボレキサントの安全性と忍容性を評価することであった。副次目的は、スボレキサントの有効性で、患者の報告に基づく治療開始1ヵ月間の、主観的な総睡眠時間(sTST)および主観的な睡眠導入までの時間(sTSO)の改善で評価した。治療開始1ヵ月間の有効性のエンドポイントは、ベースライン時の治療反応変数の条件(年齢、性別、試験地、治療、期間、時間相互作用別治療)に基づく混合モデルで評価した。 主な結果は以下のとおり。・1年間の試験相を完了したのは、スボレキサント治療に割り付けられた522例のうち322例(62%)、プラセボは259例のうち162例(63%)であった。・1年間において、スボレキサント群では521例のうち362例(69%)がさまざまな有害事象を報告した。プラセボ群では258例のうち164例(63%)が報告した。・重大有害事象は、スボレキサント群では27例(5%)、プラセボ群では17例(7%)が報告された。・両群に共通した最も頻度が高かった有害事象は傾眠で、報告数は、スボレキサント群は69例(13%)、プラセボ群は7例(3%)であった。・1ヵ月時点の有効性は、スボレキサント群がプラセボ群よりも有意に高いことが示された。・有効性評価の被験者数は、スボレキサント群517例、プラセボ群254例であった。・1ヵ月時点のsTST改善は、それぞれ38.7分vs. 16.0分(差:22.7分、95%信頼区間[CI]:16.4~29.0、p<0.0001)だった。・同sTSO改善は、-18.0分vs. -8.4分(差:-9.5分、95%CI:-14.6~-4.5、p=0.0002)だった。関連医療ニュース 睡眠薬、長期使用でも効果は持続 自殺と不眠は関連があるのか 不眠症の人おすすめのリラクゼーション法とは

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新規経口薬、移植後サイトメガロウイルス感染の予防効果を確認/NEJM

 同種造血細胞移植後レシピエントの疾患・死亡リスクの原因となっているサイトメガロウイルス(CMV)感染に対して、新規開発中のレテルモビル(AIC246)が有意に同感染発生を抑制したことが第II相試験の結果、示された。米国・MDアンダーソンがんセンターのRoy F. Chemaly氏らによる報告で、最高用量240mg/日で最大抗CMV活性が認められ、安全性プロファイルは忍容可能なものであったという。CMV感染に対する有効な治療法は確立しているが、臨床的に重大な毒性作用や薬剤耐性があることから、新たな治療オプションの開発が求められていた。NEJM誌2014年5月8日号掲載の報告。レテルモビル60、120、240mg/日の12週投与の有効性と安全性を検討 レテルモビルは、新たな作用機序を有する経口抗CMV薬である。第II相試験では、レテルモビル60、120、240mg/日の12週投与の有効性と安全性について、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験にて評価が行われた。 被験者は2010年3月~2011年10月に19施設(ドイツ9、米国10)から集められ、試験適格であった131例が各用量投与群およびプラセボ群に無作為に割り付けられ評価を受けた。 主要エンドポイントは、予防の失敗(原因を問わない)であった。その定義は試験薬投与の中止(CMV抗原またはDNAの検出、終末器官の疾患発生、その他の理由による)とし、被験者は毎週、CMV感染についてのサーベイランスを受けた。240mg/日群で最も抑制、安全性プロファイルはプラセボ群と類似 試験薬各用量群における全要因による予防失敗率は、投与量が増すにつれて低下が認められた。プラセボ群における予防失敗率は64%であったが、レテルモビル60mg/日群では48%(p=0.32)、120mg/日群では32%(対プラセボp=0.01)、240mg/日群では29%(同p=0.007)だった。 Kaplan-Meier分析の結果、予防失敗までの期間については240mg/日群でプラセボ群との比較による有意な差が認められた(p=0.002)。 安全性プロファイルは、いずれもプラセボ群と類似しており、血液毒性や腎毒性の徴候は認められなかった。

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抗精神病薬、気分安定薬の暴力犯罪抑制効果は?/Lancet

 英国・オックスフォード大学のSeena Fazel氏らは、世界中で広く精神疾患患者に処方されている抗精神病薬および気分安定薬と、暴力犯罪リスクとの関連について、スウェーデンの状況について調べた。その結果、暴力犯罪の抑制に寄与している可能性が判明したという。精神疾患患者へのこれらの薬の処方に関し、疾患の再発予防や症状の軽減については明確な有効性のエビデンスが示されているが、暴力犯罪など有害アウトカムへの効果については明らかにされていなかった。結果を受けて著者は、「精神疾患患者の治療選択において、これらの薬の暴力や犯罪への効果について考慮がなされるべきである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2014年5月8日号掲載の報告より。スウェーデン全国レジストリ精神疾患患者8万2,647例を解析 研究グループは、抗精神病薬および気分安定薬の暴力犯罪発生への影響を調べるため、スウェーデン全国レジストリを用いて、2006~2009年に抗精神病薬または気分安定薬の処方を受けていた8万2,647例について、精神疾患の診断歴と、それ以降の犯罪歴を調べた。 個別分析法にて、追跡期間中に処方薬を受けていた人vs. 処方を受けていなかった人の暴力犯罪率を比較した。比較は各被験者のあらゆる交絡因子について補正を行った。 主要アウトカムは暴力犯罪の発生で、スウェーデン国家犯罪レジスターで確認した。処方を受けていた患者の暴力犯罪は、非処方患者よりも45%抑制 追跡期間中に、スウェーデン人の男性4万937例が両薬の処方を受けていた。このうち2,657例(6.5%)が、暴力犯罪で有罪判決を受けていた。 同様に女性は4万1,710例が処方を受けており、そのうち暴力犯罪で有罪判決を受けていたのは604例(1.4%)であった。 同期間中の非処方群と比較して、抗精神病薬処方を受けていた患者の暴力犯罪発生率は45%低かった(ハザード比[HR]:055、95%信頼区間[CI]:0.47~0.64)。また、気分安定薬の処方を受けていた患者については24%低かった(同:0.76、0.62~0.93)。 ただし、診断-気分安定薬と暴力犯罪抑制との関連について、潜在的に有意な違いがあることが確認されたのは、双極性障害患者についてのみであった。 感度分析による抗精神病薬の暴力抑制率は、異なるアウトカム指標(あらゆる暴力、薬物関連暴力、重大ではない暴力、暴力事件での逮捕)でも22~29%の間に留まった。抑制効果は、低用量処方患者よりも高用量患者のほうが強いことは認められた。 また、デポ薬でも暴力犯罪の顕著な減少が認められた(併用経口薬補正後HR:0.60、95%CI:0.39~0.92)。

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IPFの病勢進行を遅らせるNintedanib

 ドイツのベーリンガーインゲルハイムは2014年5月18日NEJMに発表された特発性肺線維症(IPF)を対象とした第3相臨床試験結果の内容を発表。Nintedanib(BIBF1120)が特発性肺線維症(IPF: Idiopathic Pulmonary Fibrosis)の病勢進行を遅らせることが明らかになったという。  New England Journal of Medicine誌のオンライン版に 5月18日に発表された第3相INPULSISTM試験の結果において、NintedanibがIPF患者病勢進行を有意に遅らせることが示された。1,066例が参加した2つの52週間にわたるINPULSISTM試験において、Nintedanibはプラセボと比較して、努力性肺活量(FVC)の年間減少率を約50%有意に抑制した。2つの試験におけるFVCの年間減少率は以下のとおり。・ INPULSISTM-1: -114.7mL(Nintedanib)vs. -239.9mL(プラセボ) ・ INPULSISTM-2: -113.6mL(Nintedanib)vs. -207.3mL(プラセボ)  INPULSISTM-1試験では、主要な副次評価項目においてNintedanibとプラセボ群に統計的有意な差はみられなかった。しかし、INPULSISTM-2試験ではプラセボと比較して、Nintedanibを服用した患者は、健康関連QOL(St.George's Respiratory Questionnaire)スコアが有意に低下し、初回の急性増悪のリスクも低下した。  Nintedanib群で最も頻度の高かった有害事象は下痢で、Nintedanib群、プラセボ群で62% vs. 19%(INPULSISTM-1試験)、63% vs. 18%(INPULSISTM-2試験)であった。Nintedanib群で下痢を理由に治療を中止した患者は5%未満であった.ベーリンガーインゲルハイムプレスリリースはこちら

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第8回

第8回:爪甲真菌症:疑えば繰り返し検査を、治療は適切な抗真菌薬と期間で 日本医真菌学会の調査によると、爪甲真菌症を含むすべての皮膚真菌症は皮膚科の新患患者の12.3%を占め、皮膚科医としても頻度の高い皮膚感染症であるとされます1)。 またプライマリ・ケア医が関わる診療現場でも、直面する頻度の高い皮膚疾患であります。他の疾患をフォロー中に見つける場面は少なからずあり、診断・治療については現場で悩みながら、もしくは経験的に治療する場面もあるかもしれません。 以下、本文 American Family Physician 2013年12月1日号2)より爪甲真菌症1.概要爪甲真菌症は手指爪や足指爪の真菌感染症で、変色・肥厚・爪床からの分離を来す。爪甲真菌症は人口の10%程度に生じるが高齢者に多くみられ、60歳以上では20%、70歳以上ともなると50%もの有病率に至る。高齢者の有病率が増える背景としては末梢血管疾患、免疫異常、糖尿病との関連がいわれている。糖尿病があると1.9〜2.8倍にリスクが増加するともいわれる。HIVを基礎疾患に持つ人では15〜40%の有病率といわれる。2.微生物学的原因さまざまな原因菌があるが、最も多いのはTrichophyton(白癬菌属)の中の皮膚糸状菌である。他の菌種は、Candidaで手指爪に多く、慢性の粘膜皮膚カンジダ症でみられる。3.分類形態学的な観点からいくつかの種類に分類される。 遠位側縁爪甲下爪真菌症(DLSO):下爪皮から爪甲・爪床へ向かい広がっていく。爪は肥厚し崩れ、萎縮する。色調は黄〜白色もしくは褐色〜黒色へ変化する。頻度は最多。 全層性爪真菌症:爪が乳白色変化し、でこぼこで、層状に分裂した状態。稀である。DLSOの亜系とも考えられる。 近位爪甲下爪真菌症(PSO):爪の近位部の下で沈殿が積み重なった状態。近位から遠位へ進行し白色変化する。免疫抑制状態を示唆する。 表在性皮膚真菌症(SO):爪表面に線状横断するような粉状の変化がみられる。 全異栄養性爪真菌症(TDO):長期の感染により爪構造が完全に破壊される。4.診断爪の変色・変形・肥大・角化、爪下沈殿あり:爪甲真菌症疑い  ↓70%イソプロピルアルコールで消毒し、切り落とした爪や爪下沈殿からの検体を採取  ↓KOHを使用し検鏡  ↓陽性:治療開始:起因微生物を同定するための検査も考慮  ↓培養確認、またPAS染色でも評価(陰性の際もこの過程を)(※PAS染色の感度:82%培養[ 53%、KOH法 46%])(※培養とPAS染色を合わせることで感度を96%まで上げられる)  ↓陽性:治療開始陰性:他の部位からの検体採取を検討5.治療と効果 臨床的治癒:爪の80〜100%が正常形態になっていること 真菌的治癒:培養、検鏡で病原体が検出されないこと フルコナゾール 100〜300mg/週 3〜6ヵ月(手指)、6〜12ヵ月(足指)カンジダ種に対して効果。副作用は嘔気・嘔吐・下痢・腹痛・頭痛・発疹。臨床的治癒率 41%、真菌的治癒率 48%。 イトラコナゾールパルス法 200mg 2回/日を1週間内服/月 2ヵ月(手指)3ヵ月(足指)持続法 200mg 1回/日 6週間(手指)12週間(足指)カンジダ種、皮膚糸状菌、アスペルギルス種などに効果。副作用は嘔気・嘔吐・低カリウム・トランスアミナーゼ上昇・中性脂肪上昇・発疹。臨床的治癒率 70%、真菌的治癒率 パルス法 63% / 持続法 69%。 テルビナフィン 250mg 1回/日を6週間(手指)12週間(足指)糸状菌、酵母菌(カンジダなど)の一部に効果。副作用は胃腸障害・発疹・頭痛。臨床的治癒率 66%、真菌的治癒率 76%。※本内容は、プライマリ・ケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) 日本皮膚科学会雑誌.皮膚真菌症診断・治療ガイドライン 2) Westerberg DP, et al. Am Fam Physician. 2013 Dec 1;88:762-770.

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引きこもりへのアドバイス【Dr. 中島の 新・徒然草】(018)

十八の段 引きこもりへのアドバイス私自身が引きこもり体質のせいか、脳外科外来でもニートの息子さんの相談をされることがよくあります。患者「ウチの息子なんですけど、何年も家に引きこもっているんです」中島「でもお母さんが倒れたときは、毎日病院に来ておられたんで、僕もずっと病状説明をしていましたよ」患者「じゃあ、私が倒れたときは息子も頑張っていたんですね」中島「彼、単なる普通の大人しい青年じゃないんですか」患者「先生に対しては普通にしゃべれるんですけど、ほかの人には全然ダメなんです」ま、引きこもり同士、息子さんと私の間には通じるものがあるのかもしれません。中島「それで、お母さんが会社に行っている間、ずっと家の中に籠っているわけですか?」患者「そうなんですよ。なんとかして仕事につかせる方法とか、ありませんかね」中島「確か、お父さんは早くに亡くなったのでしたか」患者「そうなんですよ。そのうえ、中学校でひどいイジメにあってすっかり人見知りするようになったんです」中島「なるほどね」患者「なんとか仕事に就かせないといけないんです」ここで気の利いたアドバイスの1つくらい言うべきですね。中島「ま、就職しろと親が圧力をかけすぎるのもどうか思いますよ。就職が人生の最終目標ってわけでもないし」患者「は?」中島「仕事は無理にする必要なくてですね、経済的に自立すればいいわけです」患者「仕事をしなくてお金が入ってくるんですか」中島「起業するとか、ネット商売をするとか、オンライン投資で頑張るとか。それでお金を儲けるということも考えてみたらどうでしょうか」後で考えてみれば、かえってハードルを上げてしまっています。中島「僕の知っている人は、ネットオークションで不動産を買って、それを人に貸して儲けてますよ。本業はサラリーマンですけど」自分ができもしないことをよく他人様にアドバイスできるもんですな。ま、世の中そんなものかもしれません。でも、最近はもう少し現実的なアドバイスをしようかと思うようになりました。頭の中でシミュレートしてみると、こんな感じでしょうか。中島「小さなマイゴールを達成していきましょう」患者「と、おっしゃいますと」中島「まず部屋の片付けです。部屋がスッキリすれば心もスッキリ。ついでに家の中も掃除してもらえばお母さんも助かるでしょう」患者「やらないでしょうねぇ、あの子が掃除なんか」中島「次に体を鍛えましょう」患者「鍛える・・・んですか」中島「健全な精神は健全な肉体に宿るわけです」患者「はあ」中島「そして勉強ですよ。外国語をしゃべれたら就職の時にもアピールできるんじゃないかな。外国語の勉強だったら家の中でも十分にできますし」患者「外国語?」中島「英語は当然として、もう1つくらいあった方がいいな。アジアの時代ですから、タイ語とかインドネシア語とか、いいんじゃないですか? でも、後々のことを考えれば政情不安定な国は避けておいた方が無難でしょうね」患者「インド・・・ネシア・・・ですか」中島「経済的自立はその次でしょうね。就職するもよし、自分で何かをするもよし」患者「・・・」あまりの大風呂敷に呆れられたのかも。中島「外国語を学んだりお金を儲けたりは大変かもしれませんがね、まず第一歩は部屋の片付けです。何事も足元から。お母さんも一緒に頑張りましょう!」患者「ええ、まずアニメとかDVDを整理させるところからやってみます」ということで、引きこもりに対する現実的なアドバイスを考えてみましたが、実行したら、また結果を報告いたします。

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統合失調症患者への抗精神病薬、神経メカニズムへの影響は

 統合失調症患者の記憶を含む認知機能は、機能的転帰と強く相関している。長期増強(LTP)は、記憶のための生理学的基礎であると考えられる神経メカニズムのひとつである。抗精神病薬は、ドパミン作動性伝達を変化させることにより、このLTPや認知機能を損なう可能性がある。カナダ・トロント大学のRae Price氏らは、LTPに対する抗精神病薬とD2アンタゴニストとの関係を評価するために、系統的レビューを実施した。Progress in neuro-psychopharmacology & biological psychiatry誌オンライン版2014年5月10日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・LTPと抗精神病薬に関する大部分の研究によると、抗精神病薬の急性投与は、野生型動物のLTP障害と関連していた。・対照的に、統合失調症動物モデルでは抗精神病薬の連用および急性投与のどちらもLTP障害との関連は認められなかった。・クロザピンとオランザピンを除く定型および非定型抗精神病薬、およびその他のD2アンタゴニストでは、同様の結果であった。・クロザピンでは、強直誘発の独立した増強要因であった。また、オランザピンでは、破傷風誘発の増強を促進していた。・これらの研究は、モデル動物で実施されており、統合失調症患者に対する抗精神病薬の影響は限定的である。・慢性的に抗精神病薬による治療を受けた統合失調症患者でのさらなる研究は、これら薬剤の効果を理解するうえで重要であると考えられる。関連医療ニュース 統合失調症患者の認知機能に対するアリピプラゾール vs リスペリドン 精神疾患におけるグルタミン酸受容体の役割が明らかに:理化学研究所 双極性障害における神経回路異常が明らかに

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HCV遺伝型2、3型感染患者へもソホスブビル+リバビリン/NEJM

 C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝型2型または3型感染患者への治療として、ソホスブビル+リバビリン治療が、高い持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成したことが示された。治療期間は、2型感染患者が12週間、3型感染患者は24週間だったという。ドイツのヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学医療センターのStefan Zeuzem氏らがヨーロッパ77施設から419例を登録して行った多施設共同の第III相無作為化試験の結果、報告した。NEJM誌オンライン版2014年5月4日号掲載の報告より。2型感染患者には12週間、3型感染患者には24週間で検討 HCV遺伝型6タイプのうち、2型または3型の感染患者は世界中で約30%を占めているという。現状では両者への標準治療は、ペグインターフェロン+リバビリンの24週間治療とされているが、研究グループはこれら患者に対するインターフェロンを用いないソホスブビル+リバビリン治療の有効性について検討を行った。 同治療に関するこれまでの臨床試験では、12週間治療で2型感染患者については高率のSVRが観察されたが、3型感染患者では低率だったことが報告されていた。そこで研究グループは、インターフェロンベース治療の有無を問わずに集めた両患者を対象とした試験を計画した。具体的には2型感染患者91例と3型感染患者328例を4対1の割合で、ソホスブビル+リバビリンまたはプラセボの12週間治療に割り付けて有効性を評価するプラセボ対照無作為化試験であった。 しかし試験開始後、他の第III相試験で、3型感染患者への16週間治療の有効性が報告された(対12週、非盲検試験)。そこで急遽プロトコルを変更し、3型感染患者への治療期間を24週間に延長し、プラセボ治療は中止とした。試験目的は再定義し記述的なものとすることとし仮説(2型感染患者への12週間治療の有効性を確認し、3型感染患者への24週間治療を評価すること)の検定は含まないこととした。 主要エンドポイントは、治療後の12週時点のSVRだった。SVR達成率はそれぞれ93%と85% 試験に登録され治療を受けた419例のうち、21%が肝硬変を有しており、58%にインターフェロンベースの治療歴があった。 結果、SVRの達成率は、12週間治療の2型感染患者では68/73例、93%(95%信頼区間[CI]:85~98%)で、24週間治療の3型感染患者では213/250例、85%(同:80~89%)だった。 3型感染患者について、肝硬変なしの患者では91%、ありの患者では68%だった。 最も頻度が高かった有害事象は、頭痛、疲労感、かゆみだった。

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胆道閉鎖症への術後ステロイド治療は有益か/JAMA

 新生児の胆道閉鎖症に対する肝門部腸吻合術(葛西法)後に、ステロイド治療を行っても胆汁ドレナージについて有意な改善は得られないことが明らかにされた。米国・シンシナティ小児病院のJorge A. Bezerra氏らが行った多施設共同二重盲検プラセボ対照試験「STRAT」の結果、6ヵ月時点でのドレナージ改善について、若干の臨床的ベネフィットはみられたが統計的な有意差は示されず、ステロイド治療と重大有害事象の早期発生との関連が明らかになったことが報告された。胆汁ドレナージ改善のための術後のステロイド治療が、臨床アウトカムを改善するかについては議論の的となっていた。JAMA誌2014年5月7日号の掲載報告。術後72時間以内にステロイド治療開始vs.プラセボで検討 STRAT(Steroids in Biliary Atresia Randomized Trial)は、米国14施設で2005年9月~2011年2月に、胆道閉鎖症で葛西手術を受けた140例(平均2.3ヵ月齢)の患児が参加して行われた。最終フォローアップは2013年1月だった。 患児は、静注用メチルプレドニゾロン(4mg/kg/日を2週間)と経口プレドニゾロン(2mg/kg/日を2週間)による治療後9週間で漸減するプロトコル群(70例)、もしくはプラセボを投与する群(70例)に無作為に割り付けられた。ステロイド治療は術後72時間以内に開始された。 主要エンドポイントは、術後6ヵ月時点で肝臓に関して未治療であり血清総ビリルビン値が1.5mg/dL未満(治療絶対差25%を検出するための推奨)の患者の割合とした。副次エンドポイントは、24ヵ月時点の未治療生存、重大有害事象などとした。6ヵ月時点の胆汁ドレナージ改善に有意差なし 6ヵ月時点の胆汁ドレナージ改善について、両群間に統計的な有意差はみられなかった。主要エンドポイントを達成した患者の割合は、ステロイド治療群58.6%、プラセボ群48.6%で、補正後相対リスクは1.14(95%信頼区間[CI]:0.83~1.57、p=0.43)だった。補正後絶対リスク差は8.7%(95%CI:-10.4~27.7%)だった。 24ヵ月時点で移植手術を要することなく生存していた患児は、ステロイド治療群58.7%、プラセボ群59.4%だった(補正後ハザード比:1.0、95%CI:0.6~1.8、p=0.99)。 重大有害事象の発生率は、それぞれ81.4%、80.0%だったが(p>0.99)、ステロイド治療群のほうが、初発重大有害事象発生までの期間が有意に短く、術後30日までの同発生率は、37.2% vs. 19.0%だった(p=0.008)。

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足爪白癬に抗菌外用薬+レーザー治療が有効?

 足爪白癬の治療として、抗真菌外用薬とフラクショナルCO2レーザーの組み合わせが有効であることが、韓国・忠南大学校のEun-Hwa Lim氏らによる検討の結果、報告された。足爪白癬の従来療法は経口抗真菌薬の内服治療だが、有効性が低~中等度であり、有害反応や副作用の可能性もあり、使用が制限される患者も少なくない。今回の結果について著者は、「内服治療が禁忌となる患者のオプション治療として検討されるべきであろう」と述べている。Journal of the American Academy of Dermatology誌2014年5月号(オンライン版2014年3月18日号)の掲載報告。 研究グループは、爪白癬治療としての抗真菌外用薬とフラクショナルCO2レーザーの組み合わせの臨床的な有効性と安全性を調べるため24例の患者を対象に検討を行った。 レーザー治療は、4週間間隔で3セッション行った。有効性の評価は、一般写真画像、爪甲下型の直接鏡検、主観的評価とした。 主な結果は以下のとおり。・被験者24例のうち、92%が臨床的有効性を示した。50%は直接鏡検で陰性を確認し治癒したことが示された。・アウトカム成功例に影響を及ぼした因子として、爪白癬のタイプと治療前の爪甲の厚みが明らかになった。・治療レジメンへの忍容性も良好で、最終治療後3ヵ月後も再発はみられなかった。・なお本検討は、24例の患者を追跡したものであり、対照群を設定していなかった点で限定的である。

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男女差がみられる重度腰痛のリスク因子とは

 臨床研究では矢状面立位姿勢が疼痛やQOL低下と関連することが示されているが、一般成人ではどうだろうか。ポルトガル・ポルト大学のFabio Araujo氏らは、地域住民を対象としたEPIPorto研究の参加者を対象に調査を行い、男性では矢状面立位姿勢とQOLは一貫して関連がなく、女性ではいくつかのパラメータが重篤な腰痛に関与している可能性があることを明らかにした。著者は、「一般成人における非特異的筋骨格症状の原因をスクリーニングするツールとして、矢状面立位姿勢パラメータの有用性は限られているようだ」と述べている。Spine誌オンライン版2014年4月11日の掲載報告。 研究グループは、EPIPorto研究の一環として男性178例ならびに女性311例を対象に、矢状面立位姿勢と腰痛および健康関連QOLとの関連を調査した。 立位X線撮影から矢状面脊柱・骨盤パラメータを計測するとともに、問診およびSF-36を用いて腰痛の有無とその重症度を評価した。 主な結果は以下のとおり。・男性では、骨盤傾斜角(pelvic-tilt:PT)/骨盤形態角(pelvic-incidence:PI)比のみで、腰痛の重症度で違いが認められた。・女性では、PI高値ならびに仙骨傾斜角(sacral slope)が高値の場合、それらが中等度の女性に比べ腰痛が重度となるリスクが高かった。調整オッズ比(95%信頼区間)は、それぞれ2.21(1.24~3.97)、2.15(1.21~3.86)であった。・また女性では、矢状面垂直軸について、高値群は低値群より身体的QOLスコアが8.8低く最も大きな差を認めた。

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成人ADHDをどう見極める

 成人の注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、双極性障害(BD)や境界性パーソナリティ障害(BPD)との鑑別が容易ではなく、しばしば同時に罹患している場合もある。そのため、誤診や効果のない治療を施すことにつながる可能性があり、場合によっては重篤かつ有害な転帰に至ることもある。ADHDおよびBD、BPDのいずれもが健康や機能性を大幅に損なうこと、またBDとBPDは自殺傾向と関連していることが知られていることから、英国・ロンドン大学のPhilip Asherson氏らは臨床医に最新の情報を提供するために検討を行った。Current Medical Research and Opinion誌オンライン版2014年5月7日号の掲載報告。 レビューは、成人のADHD vs. BDまたはBPDの重複する症状と異なる症状について、またADHDとBDまたはBPDの鑑別診断、およびADHD-BDまたはADHD-BPDそれぞれの同時罹患の診断と治療について、最新の情報を提供することが目的であった。4つのデータベース、DMS最新版(DMS-5)、その他至適な文献、および臨床医の経験を探索した。 主な結果は以下のとおり。・成人ADHDにおける、BDまたはBPDの同時罹患者は20%未満である。・BDは気分が正常な期間もあり、症状の発現は必然的なものではなくエピソード的である。・ADHD-BD患者では、ADHDの症状はBDエピソード間に明確にみられる。・BPDとADHDは、特徴的な慢性症状および機能障害を伴う。・BPDとADHDの重複する症状には、衝動や情動の制御不全を含んでいる。・ADHDではみられずBPDでみられる症状には、現実/想像上での見捨てられ不安や自殺行為、自傷、慢性的な虚しさ、ストレスに関連したパラノイア/重篤な解離症状を、死にもの狂いで回避しようとすることなどを含んでいる。・専門家コンセンサスでは、ADHD-BD患者ではBDエピソードに対する治療をまず初めに行うことが推奨されている。これらの患者には、病期における治療(たとえば気分安定薬、次いで中枢神経刺激薬/アトモキセチン)が必要のようだとしている。・なお、中枢神経刺激薬またはアトモキセチンが、ADHD-BD患者の躁状態を悪化させるかどうかのデータは乏しくかつ決定的なものがない。・BPDは、主として精神療法が行われている。・BPDに対する弁証法的行動療法は、薬物治療の補助療法として、成人ADHD患者における治療を成功に導く可能性がある。・BPDの中核症状に対する十分なエビデンスのある薬物治療は存在しない。しかし、いくつかの薬物治療は個別の症状領域(たとえばADHDとBPDが共有する衝動性に関する領域)には効果がある場合がある。・経験的には、成人ADHDの治療はパーソナリティ障害を併存する場合に検討されるべきものである。・以上のように、治療の適切なターゲッティングと患者アウトカムの改善を確実なものとするためにも、正確にADHD、BD、BPDを診断することは重要である。しかしながら、成人ADHD、および同時にBDやBPDを有する人の治療についてはデータが不足しているのが現状である。関連医療ニュース 双極性障害とADHDは密接に関連 メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる EPA/DHAはADHD様行動を改善する可能性あり

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PCSK9阻害薬追加でLDLコレステロール値が改善/NEJM

 エボロクマブは前駆蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9(PCSK9)を阻害する完全ヒトモノクローナル抗体である。脂質異常症の治療において、食事療法やスタチン、エゼチミブによる薬物療法に本薬を加えると、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)値が有意に低下することが、南アフリカ・ケープタウン大学のDirk J Blom氏らが行ったDESCARTES試験で示された。PCSK9は、主に肝臓で産生されるセリンプロテアーゼで、血中に分泌されて肝臓のLDL受容体に結合し、LDL受容体の分解を促進する。本薬の第II相試験でLDL-Cの改善効果が確認されている。NEJM誌2014年5月8日号(オンライン版2014年3月29日号)掲載の報告。基本治療無効例をプラセボ対照無作為化試験で評価 DESCARTES試験は、エボロクマブを用いた52週間の治療の安全性および有効性を検討する二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験。対象は、年齢18~75歳で、LDL-C≧75mg/dL、空腹時トリグリセライド≦400mg/dLの患者とし、全米コレステロール教育プログラム成人治療第3委員会(ATP III)の規定によるリスク分類で層別化した。 この分類に基づいて、4~12週の導入期間に、基本的な脂質低下療法として以下の4つの治療法のいずれかを開始した。1)食事療法、2)食事療法+アトルバスタチン10mg/日、3)食事療法+アトルバスタチン80mg/日、4)食事療法+アトルバスタチン80mg/日+エゼチミブ10mg/日。 導入期間の4週目の評価で、基本治療を行ってもLDL-C値が75mg/dL以上の患者を無作為割り付けの対象とした。4週ごとにエボロクマブ(420mg)を追加投与する群とプラセボを投与する群に2:1の割合で無作為に割り付け、引き続き48週の治療が行われた。 主要評価項目は、52週時における超遠心法で測定したLDL-C値のベースラインからの変化率とした。月1回のエボロクマブ追加投与でLDL-C値が57%低下 2012年1月〜2013年11までに9ヵ国88施設から2,120例が登録された。901例が解析の対象となり、このうち52週の治療を完遂したのは800例(88.4%)だった。 901例の内訳は、食事療法単独群が111例(プラセボ群37例、エボロクマブ群74例)、アトルバスタチン10mg群が383例(129例、254例)、アトルバスタチン80mg群が218例(73例、145例)、アトルバスタチン80mg+エゼチミブ10mg群は189例(63例、126例)であった。 プラセボ群の変化を考慮に入れたエボロクマブ群全体におけるLDL-C値のベースラインからの低下率の最小二乗平均値(±SE)は57.0±2.1%であった(p<0.001)。 基本治療別のエボロクマブ群におけるLDL-C値の低下率の最小二乗平均値は、食事療法単独群が55.7±4.2%,アトルバスタチン10mg群が61.6±2.6%、アトルバスタチン80mg群が56.8±5.3%、アトルバスタチン80mg+とエゼチミブ10mg群は48.5±5.2%であった(すべての比較に関してp<0.001)。 エボロクマブの投与により、アポリポ蛋白B、非高比重リポ蛋白(non-HDL)コレステロール、リポ蛋白(a)、トリグリセライドの値も有意に低下した。また、エボロクマブ群では鼻咽頭炎、上気道感染、インフルエンザ、背部痛が高頻度に認められた。 著者は、「エボロクマブは、さまざまな心血管リスクを有する脂質異常症患者において、食事療法単独、食事療法+低用量アトルバスタチン、食事療法+高用量アトルバスタチン±エゼチミブというガイドラインで推奨されているいずれの脂質低下療法に追加した場合でも、プラセボに比べLDL-C値を57%有意に低下させた」とまとめ、「この結果は、同一レジメンの12週投与に関する第II相試験で認められた効果と一致しており、12~52週まで効果の減弱はないとことが確認された」としている。

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NSCLCに対する術前化学療法の生存ベネフィットをメタ解析で確認/Lancet

 切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術前化学療法は、全生存率、無遠隔転移再発、無再発生存を有意に改善することが、英国・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのSarah Burdett氏らNSCLC Meta-analysis Collaborative Groupの検討で明らかとなった。NSCLCに対する最良の治療選択肢は手術とされるが、治癒切除が可能な腫瘍は20~25%にすぎない。術前化学療法は、腫瘍を縮小させて手術可能例を増やし、微小転移を消失させる可能性があるが、手術の時期を遅らせ、無効の場合は腫瘍が切除不能となるリスクがある。術後化学療法の全生存率改善効果はメタ解析で確証されているが、術前化学療法については十分なエビデンスは示されていなかった。Lancet誌2014年5月3日号(オンライン版2014年2月25日号)掲載の報告。術前化学療法の効果をメタ解析で評価 研究グループは、切除可能NSCLCに対する術前化学療法の効果を検証するために、文献の系統的なレビューを行い、個々の患者データに基づくメタ解析を実施した。 1965年1月1日以降に開始された手術単独と術前化学療法+手術を比較した臨床試験の文献を系統的に検索し、個々の試験の最新データについて評価を行った。選出された個々の試験の結果を、固定効果モデルを用いて統合した。 主要評価項目である全生存は、無作為割り付け時から全死因死亡までの期間と定義し、生存例は最終フォローアップ時で打ち切りとした。副次評価項目は、無再発生存、無局所再発、無遠隔転移再発、がん特異的死亡、切除率などであった。5年後の絶対的な生存ベネフィットは5% 日本のJCOG 9209試験を含む15の無作為化対照比較試験に登録された2,385例(無作為割り付けの対象となった患者の92%)が解析の対象となった。男性が80%、年齢中央値は62歳、全身状態(PS)良好が88%で、臨床病期はIB~IIIAが93%を占め、扁平上皮がんが50%、腺がんが29%であり、フォローアップ期間中央値は6年であった。 全生存率は、術前化学療法群が手術単独群に比べ有意に改善し(ハザード比[HR]:0.87、95%信頼区間[CI]:0.78~0.96、p=0.007)、相対的な死亡リスクが13%減少した。また、全生存率に関して試験間に有意な差は認めなかった(p=0.18、I2=25%)。これは、5年後の全生存率が絶対的に5%改善されたことを意味する(40%から45%へ)。 化学療法レジメンや投与スケジュール、薬剤数、使用されたプラチナ製剤の種類、術後放射線療法の有無が生存に及ぼす影響に関する明確なエビデンスは得られなかった。また、術前化学療法によるベネフィットに、年齢、性、PS、組織型、臨床病期別の差は認めなかった。 ほとんどの患者が臨床病期IB~IIIAであったにもかかわらず、無再発生存(HR:0.85、95%CI:0.76~0.94、p=0.002)および無遠隔転移再発(HR:0.69、95%CI:0.58~0.82、p<0.0001)も術前化学療法群で有意に良好であった。無局所再発は、術前化学療法群で良好な傾向がみられたが、有意な差はなかった(HR:0.88、95%CI:0.73~1.07、p=0.20)。 著者は、「切除可能NSCLCに対する術前化学療法は、全生存率、無遠隔転移再発、無再発生存を有意に改善したことから、妥当な治療選択肢であることが示唆される。手術を延期して術前化学療法を行っても早期死亡が増加することはないと考えられる」とまとめ、「術前化学療法では毒性とのバランスが重要で、本試験では毒性評価はできなかったが、多くの試験では十分に耐容可能と判定されていた」としている。

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ネオアジュバント実施HER2陽性乳がん患者の予後予測

 ネオアジュバント(術前補助化学療法)+トラスツズマブの治療を受けたHER2陽性初期乳がん患者の無病生存(DFS)、同時にDFS予測因子と病理学的反応の予測因子について調査した。対象は2001~2010年に本邦38機関での治療患者829例。京都大学医学部附属病院 乳腺外科 高田 正泰氏らによる多施設後ろ向き観察研究。Breast Cancer Research and Treatment誌2014年5月号(オンライン版2014年3月30日号)の掲載報告。 主な結果は以下のとおり。・3年DFS率は87%(95%CI:85~90)、病理的完全奏効(pCR)率は51%であった。・pCR率は、ER/PgR陰性患者が陽性患者に比べ高かった(64対36%、p<0.001)。・pCR患者は非pCR患者より高いDFS率を示した(93対82%、p<0.001)。独立したDFS不良予測因子・リンパ節転移:cN2~3対cN0(HR 2.63、95%CI:1.36~5.21、p=0.004)。・組織学的異型度:グレード3(HR 1.81、95%CI:1.15~2.91、p=0.011)。・非pCR(HR 1.98、95%CI:1.22~3.24、p=0.005)。ER/PgR陰性におけるDFS不良予測因子・非pCR(HR 2.63、95%CI:1.43~4.90、p=0.002)。・腫瘍進展度:cT3~4対cT1~2(HR 2.20、95%CI:1.16~4.20、p=0.017)。ER/PgR陽性におけるDFS不良予測因子・組織学的異型度:グレード3(HR 3.09、95%CI:1.48~6.62、p=0.003)。・リンパ節転移:cN2~3対cN0(HR 4.26、95%CI:1.53~13.14、p=0.005)。・年齢:40歳以下 対 40歳超(HR 2.40、95%CI:1.12~4.94、p=0.026)。陰性・陽性双方のDFS不良予測因子・厳格なpCR:ER/PgR陰性(HR 2.66、95%CI:1.31~5.97、p=0.006)      :ER/PgR陽性(HR 3.86、95%CI:1.13~24.21、p=0.029) これらの結果は、HER2陽性乳がん患者の的確な予後予測と個別化治療の確立に役立つ可能性がある。

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