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もう我慢しない 俺の“おしっこ”トラブル

 2月5日、東京都内にて「男性の“おしっこ”トラブル最前線 見過ごせない!前立腺肥大症」と題して、日本大学医学部 泌尿器科学系泌尿器科学分野 主任教授 高橋 悟氏による講演が行われた。 「排尿障害」「残尿感」「尿漏れ」「蓄尿障害」といった“おしっこ”トラブルは加齢に伴い増加傾向にあるが、生命に関わる疾患ではなく、また周囲には言いにくい症状ということもあり、治療せずに諦めているケースが少なくない。 その結果、外出を控えるなど行動が制限されたり、QOLが低下するなど日常生活に大きな影響を及ぼしている。 “おしっこ”トラブルが生じる背景には、多くの場合原因となる疾患が存在するが、中高年男性で最も多い原因は前立腺肥大症である。 前立腺肥大症は55歳以上の男性の5人に1人、すなわち約400万人が罹患していると推測されており、高齢化社会の進展に伴い、その患者数は増加傾向にある。しかし実際に通院しているのは約10分の1にすぎず、多くの患者が治療を受けていない、または治療を中断してしまった現状がある。 前立腺肥大症の自覚症状を評価する代表的な方法として前立腺肥大症ガイドラインで推奨されている「国際前立腺症状スコア(IPSS)」と「QOLスコア」が挙げられる。 「前立腺肥大症は治療により症状の改善が期待できる疾患であり、重症化前に受診することが重要である。図のようなチェックシートを用いて前立腺肥大症の徴候を見逃さず、泌尿器科の受診を促していただきたい」と高橋氏は強調した。図画像を拡大する

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持効性注射剤の歴史を振り返る

 フランス・ロウファッハ総合病院のM. A. Crocq氏は、抗精神病薬の持効性注射剤(LAI)による統合失調症治療について歴史的観点からまとめた。L'Encephale誌オンライン版2015年1月15日号の掲載報告。 報告の概要は次のとおり。・1952年、クロルプロマジン(フェノチアジン誘導体)が統合失調症の治療薬として導入された。・その後、間もなく抗精神病薬LAIが開発され、1966年には最初のLAIとしてエナント酸フルフェナジンが誕生し、1968年にはデカン酸フルフェナジンも登場した。他の第1世代抗精神病薬のLAIも1960~1970年代に相次いで開発された。・第1世代抗精神病薬のLAIは、地域精神医学の発展に貢献した。潜在的なノンコンプライアンスを予防し、患者への社会的・精神的支援がコンプライアンスをさらに高めた。・しかし、第2世代抗精神病薬が登場すると、LAIへの関心は失われていった。・2003年、第2世代抗精神病薬LAIが誕生した。これをきっかけに再びLAIへの関心が高まり、2003〜2013年の10年間で4つの第2世代抗精神病薬LAIが承認された。・第2世代抗精神病薬LAIは、第1世代抗精神病薬LAIとはデポ技術(薬剤を貯留し徐々に放出する技術)が異なるだけではなく、治療の目的も異なっている。・第2世代抗精神病薬LAIを用いることによって、治療の自己中断による再発を予防できるだけではなく、一定した血中濃度が得られるため血中濃度上昇による副作用や血中濃度低下による効果減弱を低減できる。さらに、急性症状のコントロールに限らず、予後の鍵を握る陰性症状や認知障害の軽減を目指すことができる。関連医療ニュース アリピプラゾール持効性注射薬の安全性は 抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのか 抗精神病薬注射剤を患者は望んでいるのか  担当者へのご意見箱はこちら

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安易な処方は禁物、リスク・ベネフィットを十分に評価すべき~分化型甲状腺がんに対するLenvatinib~(解説:勝俣 範之 氏)-312

 乳頭腺がん、濾胞腺がんは、甲状腺がんの80~90%を占め、分化型甲状腺がんと呼ばれる。一般に分化型甲状腺がんは、転移があっても緩徐な進行を示し、予後が良好とされる。一方、遠隔転移のある分化型甲状腺がんで、高齢者、ヨード治療に抵抗性になった場合には、予後不良となる。その場合、これまではこれといった有効な治療法はなかった。発育がきわめて緩徐であるため、化学療法剤にはほとんど反応せず、化学療法の適応になることはなかった疾患である。 しかし、ここ数年間で、分化型甲状腺がんに期待できる薬剤が開発されている。1つはSorafenibであり、もう1つが、今回New England Journal of Medicine誌に掲載されたLenvatinibである1)。両者とも、VEGFR(血管内皮細胞増殖因子受容体)に対するチロシンキナーゼ阻害剤で、VEGFRを阻害することにより、腫瘍増殖を抑制する。Sorafenibは、ヨード耐性分化型甲状腺がん患者に対し、無増悪生存期間(Progression-free Survival: PFS)をプラセボ群5.8ヵ月に対して、10.8ヵ月と有意に延長した結果をもたらした(hazard ratio [HR] 0.587、95% CI 0.454~0.758)2)。   この結果をもって、分化型甲状腺がんに対して、Sorafenibはわが国でも承認となった(2014年6月)。Lenvatinibは、VEGFRだけでなく、分化型甲状腺がんの増殖に関わるfibroblast growth factor receptors (FGFR)、BRAFにも作用し、作用の増強が期待される薬剤である。Sorafenibの試験と同様のヨード耐性分化型患者を対象として、臨床試験が行われ、プラセボ群3.6ヵ月と比較して、18.3ヵ月と大幅に無増悪生存期間を延長させた。ハザード比も、0.21(99%信頼区間0.14~0.31)というのは、 かなり驚異的な数字である。 注意しなければならないのは、副作用である。半数以上の患者に、高血圧、下痢、食欲不振、疲労、体重減少などが出現する。重篤な副作用として、肺塞栓なども出現した。加えて、Lenvatinib投与群では、副作用によると思われる治療関連死が6例(2.3%)あった。 前述のSorafenibと同様、この臨床試験のプライマリーエンドポイントが、真のエンドポイントであるOverall survivalではなく、PFSであったことは、この研究のウィークポイントである。プラセボ群の患者は、倫理的な面も配慮し、病状が悪化した際に、Lenvatinib投与、すなわち、クロスオーバーが認められている。クロスオーバーを認めたせいもあり、Overall survivalには、有意差を認めていない。著者らは、クロスオーバーを調整した解析も行っている(RPSFT解析)が、完全にクロスオーバーした影響を排除できるものではない。クロスオーバーしたことによりOverall survivalに影響を与える(プラセボ群の治療効果がよくなる)ということは、この対象患者に対して、すぐに治療を開始する必要がないとも考察できる。患者のQOLを評価していないことは、この研究のもう1つのウィークポイントである。 分化型甲状腺がんに対するLenvatinibは、2014年6月に承認申請されており、早ければ今年中にも承認される可能性がある。有効性に関しては、期待がされるものの、Overall survivalには影響を与えていないということ、重篤な副作用が報告されていて、治療関連死も存在することを認識すべきであり、決して安易に投与すべき薬剤ではない。投与を考慮する際にも、個々の患者に対して、十分にリスク・ベネフィットを考慮すべきである。 投与に際しては、分子標的薬に知識・経験が豊富な腫瘍内科医(がん薬物療法専門医)によって、投与されることが望ましい。すでに、Sorafenib投与に際して、日本甲状腺外科学会、日本内分泌外科学会、日本臨床腫瘍学会が連携して、甲状腺診療連携プログラムを施行することにより、患者に不利益がないように考慮されている。こうしたプログラムは有益なものと考えるが、より幅広く認知してもらうための工夫も必要と考えられる。

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甲状腺がん治療薬レンバチニブをFDAが承認

 エーザイ株式会社は16日、米国子会社であるエーザイ・インクが、自社創製の新規抗がん剤「Lenvima」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)について、局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんに係る適応で、米国食品医薬品局( FDA)より承認を取得したことをお知らせします。同剤は優先審査品目に指定されていたが、優先審査終了目標日より約 2ヵ月早い迅速な承認となったという。なお、今回の米国での承認が同剤に関する世界で初めての承認となる。 「Lenvima」は、血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR、FGFR、RET、KIT、PDGFRなどに対する選択的阻害活性を有する経口投与可能な分子標的治療薬であり、とくに甲状腺がんの増殖、腫瘍血管新生に関与するVEGFR、FGFR およびRETを同時に阻害する。また、本剤は、VEGFR2 とのX線結晶構造解析から、新たな結合様式(タイプV)を有することが確認された最初の薬剤であり、速度論的解析からは、素早く強力なキナーゼ阻害作用を示すことが確認されている。 今回の承認は、392人の進行性放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんの患者を対象とした多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照臨床第III相試験(SELECT試験)の結果に基づいているという。同試験において、「Lenvima」投与群はプラセボ投与群に比べ、主要評価項目である無増悪生存期間 (progression free survival: PFS)を統計学的に有意に延長した[p<0.001、Lenvima18.3ヵ月 vs プラセボ 3.6ヵ月(中央値)、ハザード比 0.21(99%信頼区間=0.14-0.31)]。また、Lenvimaは、プラセボに対して統計学的に有意に高い奏効率(完全奏効および部分奏効の割合)を示した(p<0.001、Lenvima 64.8% vs プラセボ 1.5%)。とくに、Lenvima投与群では、完全奏効が 1.5%(4例)確認されました(プラセボ投与群では0例)。Lenvima投与群において高頻度(頻度40%以上)に認められた副作用は、高血圧(67.8%)、下痢(59.4%)、疲労・無力症(59.0%)、食欲減退(50.2%)、体重減少(46.4%)、悪心(41.0%)でした。 同剤は、現在、日本、欧州のほか、スイス、韓国、カナダ、シンガポール、ロシア、オーストラリア、ブラジルで承認申請中であり、欧州では迅速審査品目に指定されている。引き続き、世界各国で承認申請を進め、承認取得後には同社が各国での販売を行なう予定。また、同剤に関しては、肝細胞がんを対象としたグローバル臨床第III相試験や腎細胞がん、非小細胞肺がんなど複数のがん腫を対象にした臨床第II相試験が進行中とのこと。詳細はプレスリリース(PDF)へ

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統合失調症患者は血栓症リスク大

 オーストラリア・シドニー大学のVincent Chow氏らによる検討の結果、統合失調症患者について、静脈血栓塞栓症のリスク増大に寄与する可能性がある、複数要因から成る凝固亢進状態および線溶低下状態を有するとのエビデンスが示された。これまで、同患者では静脈血栓塞栓症のリスク増大がみられていたが、その機序についてはほとんどわかっていなかった。Schizophrenia Research誌オンライン版2015年1月26日号の掲載報告。 研究グループは、統合失調症患者において、血液凝固能が亢進状態にあるのか否かを調べるため、総合的止血能(OHP)アッセイを用いて、総合的凝固能(OCP)、総合的止血能(OHP)、総合的線溶能(OFP)を評価した。アッセイは、抗精神病薬治療を長期間受けている統合失調症患者からクエン酸添加血漿を採取し、血漿に組織因子および組織プラスミノーゲンアクチベータを添加した後、フィブリン形成および分解の時間的経過を分光分析法(405nmの吸光)により測定し、年齢、性別をマッチさせた健常対照と比較した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者90例(抗精神病薬治療期間15.9±9.7年)と、対照30例が登録された。・統合失調症患者では、喫煙率と炎症マーカーの値が健常対照と比較して高かった(高感度CRP、好中球/リンパ球比)。・D-ダイマー、フィブリノゲン、血小板数については、統合失調症患者と健常対照の間に差はなかった。・しかし、統合失調症患者において、OCP(54.0±12.6 vs 45.9±9.1、p=0.002)およびOHP(12.6±5.8 vs 7.2±3.7、p<0.001)が高く、OFP(76.6±9.8% vs 84.9±6.4%、p<0.001)は低いことが示された。これらの結果から、統合失調症患者において凝固亢進状態と線溶低下状態の両方が存在することが示唆された。・さらに、総合的な凝固異常が、プラスミノーゲンアクチベータ‐1、フィブリノゲン、血小板数、炎症マーカー、血漿トリグリセリドの各数値により独立して予測された点は重要な知見であった。すなわち原因となる因子は複数あることが示唆された。関連医療ニュース 統合失調症患者の突然死、その主な原因は 統合失調症の心血管リスク、その出現時期は 抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大

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新開発の血管デバイス、難治性狭心症に有効/NEJM

 開発中の冠静脈洞径縮小デバイス(coronary-sinus reducing device)は、血行再建が適応外の難治性狭心症患者の症状およびQOLを有意に改善することが、ベルギー・Ziekenhuis Netwerk AntwerpenのStefan Verheye氏らが行ったCOSIRA試験で示された。血行再建が適応とならない冠動脈疾患患者の多くは、標準的薬物療法を行っても難治性狭心症を来す。このような患者は世界的に増加しており、新たな治療選択肢が求められている。本デバイスは、15例の非無作為化試験ですべてのクラスの難治性狭心症に対する効果が確認され、全デバイスが3年後も開存し、移動もしておらず、また最近の21例の試験では症状および虚血の改善が報告されている。NEJM誌2015年2月5日号掲載の報告。径縮小デバイスの効果を無作為化第II相試験で評価 冠静脈洞径縮小デバイスは、バルーンカテーテルに装着されたステンレス製のメッシュ状デバイスで、拡張すると中央部が細い砂時計様の形状を呈する。冠静脈洞に留置すると、局所的な血管壁の肥厚性反応が誘導されてメッシュ孔が塞がれ、限局的に血管腔が狭くなり、内圧が上昇して虚血心筋に血液が再供給されるという。 COSIRA試験は、難治性狭心症に対する本デバイスの安全性と有効性を評価する多施設共同二重盲検無作為化擬似対照比較第II相試験(Neovasc社の助成による)。対象は、年齢18歳以上、カナダ心臓血管学会(CCS)分類のクラスIII/IV度の狭心症と心筋梗塞を有し、薬物療法を30日以上行っても症状がコントロールできない患者であった。CCSクラスはI~IV度に分けられ、クラスが高いほど狭心症による身体活動性の制限が大きい。 被験者は、本デバイスを留置する群または擬似的処置を行う群(対照群)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、6ヵ月時にCCS狭心症分類で2度以上の改善を達成した患者の割合とした。分類クラス2度以上の改善率が約2.4倍に 2010年4月~2013年4月に104例が登録され、デバイス群に52例、対照群にも52例が割り付けられた。全体の平均年齢は67.8歳(35~87歳)、男性が81%で、リスク因子や併存疾患の有病率が高かった。デバイス群の2例で、デバイスが冠静脈弁を通過できず留置できなかった。 6ヵ月時のCCS狭心症クラス2度以上の改善率は、デバイス群が35%(18/52例)であり、対照群の15%(8/52例)に比べ有意に優れていた(p=0.02)。1度以上の改善も、デバイス群が71%(37/52例)と対照群の42%(22/52例)に比し有意に良好であった(p=0.003)。 狭心症関連QOL(シアトル狭心症質問票:0~100点、点数が高いほど症状が少なく健康状態が良好)は、デバイス群が17.6点改善し、対照群の7.6点よりも優れていた(p=0.048)。狭心症の安定性(p=0.16)や狭心症の頻度(p=0.44)は両群間に差はみられなかった。 運動負荷試験では、平均運動時間がデバイス群で59秒(13%)、対照群で4秒(1%)延長したが、この差は有意ではなかった(p=0.07)。ドブタミン負荷心エコー検査で評価した壁運動指数の改善率は、デバイス群が14%、対照群は8%であり、有意な差は認めなかった(p=0.20)。 周術期にデバイス群の1例に心筋梗塞が認められた。他の周術期の重篤な有害事象として、デバイス群で不安定狭心症とクローン病のフレアが、対照群では不安性狭心症と上腹部痛が1例ずつ認められた。1つ以上の有害事象を発症した患者は、デバイス群が64%、対照群は69%であり(p=0.68)、デバイス群で76件、対照群では93件の有害事象が報告された。 6ヵ月時には、デバイス群で1例が心筋梗塞を発症し、対照群では1例が死亡、3例が心筋梗塞を発症した。重篤な有害事象は試験期間中に34件(デバイス群:10件、対照群:24件)発現した。CT血管造影を受けた36例にデバイスの移動や閉塞は認めなかった。 著者は、「デバイスによる虚血の改善のベネフィットを運動負荷試験や壁運動指数で評価するには、より大規模な試験を行う必要がある。第III相試験を行う場合は、MRIやPETなど、より正確に虚血を評価できるツールを用いるのがよいだろう」と指摘している。

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市中肺炎患者に対するステロイド投与は症状が安定するまでの期間を短くすることができるか?(解説:小金丸 博 氏)-311

 市中肺炎では過剰な炎症性サイトカインによって肺が障害され、肺機能が低下すると考えられている。そのため、理論的には抗炎症効果を有するステロイドを併用することが有効と考えられ、肺炎の治療に有益かどうか1950年代から議論されてきた。しかしながら、最近報告された2つのランダム化比較試験においても相反する結果が得られており、いまだにステロイド併用の有益性について結論が出ていない1)2)。 本研究は、入院が必要な市中肺炎患者に対し、ステロイドを併用投与することの有用性を調べるために行った、多施設共同二重盲検ランダム化プラセボ対照比較試験である。18歳以上の市中肺炎患者785例を、(1)プレドニゾン50mg/日を7日間投与する群(392例)と、(2)プラセボ投与群(393例)に割り付けた。プライマリエンドポイントは、症状が安定化(バイタルサインが少なくとも24時間安定)するまでの日数とした。 その結果、症状が安定化するまでの期間の中央値は、プレドニゾン投与群が3.0日、プラセボ投与群が4.4日であり、プレドニゾン投与群のほうが有意に短かった(ハザード比1.33、95%信頼区間:1.15~1.50、p<0.0001)。プライマリエンドポイント以外の結果では、入院期間はプレドニゾン投与群のほうが約1日短かった。抗菌薬の総投与期間に有意差はなかったが、静脈注射での投与期間はプレドニゾン投与群で0.89日短かった。30日目までの肺炎関連合併症の発症率は両群間で有意差はなかったものの、プレドニゾン投与群で低い傾向がみられた。30日時点での総死亡率に差はなかった。 プレドニゾン投与群では、インスリンを要する高血糖の頻度が有意に高かった(19% vs 11%、オッズ比1.96、95%信頼区間:1.31~2.93、p=0.0010)。ステロイドによるその他の有害事象はまれであり、両群間で差はなかった。 適切な抗菌薬にステロイドを短期間併用することで、全身状態が早く安定化するのは理解できる結果である。ステロイドを併用することによって、入院期間や抗菌薬の静注投与期間を短縮できるのであれば、結果として入院費を抑制でき、患者にとってメリットになるかもしれない。 しかし、この研究を根拠に、入院を要する市中肺炎患者全例にステロイドを併用するかどうかを決めることは難しいと思う。ステロイドは、高血糖以外にも多くの副作用がある薬剤であり、死亡率の改善など誰もが納得できる理由がなければ全例に投与する必然性は乏しい。本研究の「症状が安定化するまでの日数」というプライマリエンドポイントの設定には疑問が残る。 最後に、実臨床ではステロイドの併用が必要と思われる肺炎患者がいるのも事実である。現時点では患者の基礎疾患、重症度、肺障害の程度などから総合的にステロイドの適応を判断することが多いと思われる。とくにICUに入室するような超重症肺炎患者にステロイドを併用すべきかどうかのデータは不足しており、今後のさらなる研究が待たれる。

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事例40 静脈麻酔に対する深夜加算の査定【斬らレセプト】

解説事例では、深夜に緊急のために静脈麻酔下にてカウンターショックを実施、J047 カウンターショックとともにL001-2 静脈麻酔に対して深夜加算を算定したところ、静脈麻酔のみD(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)を理由に、深夜加算部分が査定となった。麻酔料の通則3には、「入院中の患者以外の患者に対し、緊急のために診療時間外等加算が算定できる時間に行った手術に伴う麻酔料に診療時間外等加算が算定できる」と記載されている。時間外等加算は、緊急手術に伴う麻酔に限り算定ができるのである。緊急に行われたカウンターショックは、救急処置であって緊急手術ではないため、麻酔料に診療時間外等加算の算定ができないのである。カウンターショックに対しては、処置料の通則により時間外等加算(事例では深夜)が算定できる。算定担当者は、処置に伴う麻酔料にも加算できるものと思い込んで算定していた。会計担当者への周知とコンピュータレセプトチェックシステムにてエラーを表示する対策をとった。

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IFNフリーレジメン、4つの遺伝子型のHCVとHIV重複感染に有効/Lancet

 C型肝炎ウイルス(HCV)とヒト免疫不全ウイルス(HIV)の重複感染患者の治療において、インターフェロン(IFN)フリーレジメンであるソホスブビル+リバビリン併用療法は、HCVの4つの遺伝子型のいずれに対しても高い有効性を発揮することが、フランス・パリ第7大学(ディドロ)のJean-Michel Molina氏らが行ったPHOTON-2試験で示された。欧州ではHIV感染例の25%にHCVの重複感染が認められ、遺伝子型2および3型HCVとHIVの重複感染例にはIFNフリーレジメンが承認されているが、1および4型HCV重複感染例の治療選択肢はIFNベースレジメンに限られる。PHOTON-1試験では、未治療の1~3型および既治療の2および3型HCVの重複感染例に対する本レジメンの有効性が確認されている。Lancet誌オンライン版2015年2月3日号掲載の報告。遺伝子型別に非無作為化非対照試験で評価 PHOTON-2試験は、PHOTON-1試験で除外された遺伝子型4型を含むHCVとHIVの重複感染例に対するIFNフリーの経口レジメンとしてのソホスブビル+リバビリン併用療法の安全性および有効性を評価する非盲検非無作為化非対照第III相試験(Gilead Sciences社の助成による)。対象は、年齢18歳以上、遺伝子型1~4型(既治療例は2および3型のみ)のHCVとHIV-1に重複感染し、病態の安定した症例であり、代償性肝硬変を有する患者も含めた。 全例にソホスブビル(400mg、1日1回)+リバビリン(体重<75kg:1,000mg、≧75kg:1,200mg、1日2回)併用療法が行われた。未治療の遺伝子型2型HCV感染例には12週投与が行われ、それ以外の患者には24週投与が施行された。主要評価項目は、治療終了後12週時の持続性ウイルス学的著効(SVR、HCV RNA濃度<定量下限値[LLOQ]と定義)とした。 2013年2月7日~2013年7月29日までに、7ヵ国(オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、ポルトガル、スペイン、イギリス)の45施設から275例が登録され、262例(95%)が治療を完遂し、274例が解析の対象となった。4型への高い有効性を示した初のIFNフリーレジメン HCVの遺伝子型および前治療の有無別の内訳は、未治療の1型が112例、未治療の2型が19例(治療期間12週)、既治療の2型が6例、未治療の3型が57例、既治療の3型が49例、未治療の4型が31例であった。 各群の年齢中央値は45~55歳、男性が67~100%で、89~100%が抗レトロウイルス薬の投与を受けていた。全体の20%(54例)に肝硬変がみられ、既治療例(33~47%)のほうが併発率が高かった。 治療終了後12週時のSVR率は、遺伝子型1型感染群が85%、2型が88%、3型が89%、4型が84%であった。また、2型の未治療例は89%、3型の未治療例は91%であり、SVR率は両群で類似していた。治療終了後4週時のSVR率は83~91%だった。 各群の治療期間中のSVR達成率は、4週時が96~100%、12週時が95~100%、24週時は100%(未治療の2型群以外の全群)であった。治療期間中のウイルス学的再燃が、既治療の3型群の1例(2%)に認められた。SVR達成例における治療終了後のウイルス学的再発率は4~20%であり、再発例にソホスブビル抵抗性の遺伝子変異は認めなかった。 全体で、6例(2%)が有害事象により治療中止となった。最も頻度の高い有害事象は、疲労感(20%)、不眠(16%)、脱力感(16%)、頭痛(16%)であった。また、重篤な有害事象は15例(5%)に認められ、4例(1%)が治療関連(貧血が2例、血小板減少と点状出血が1例、躁病が1例)であったが、フォローアップ終了までに全例が回復した。試験期間中の死亡例はなかった。 抗レトロウイルス薬投与中の患者のうち4例(1%)にHIVの一過性のウイルス学的再燃がみられたが、抗レトロウイルス薬のレジメンの変更を要する患者はいなかった。 著者は、「本併用療法は、4つの遺伝子型のHCVとHIVに重複感染した未治療および既治療の患者に有効であった」とまとめ、「本試験は、遺伝子型4型HCVとHIVの重複感染例にIFNフリーレジメンが高い有効性を発揮するとのエビデンスを示した初めての臨床研究である。本併用療法は、HIV治療に使用される抗レトロウイルス薬と臨床的に問題となる相互作用を示さないため、HCVとHIVの重複感染者の有用な治療選択肢となる可能性がある」と指摘している。

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抗てんかん薬Banzel、1~3歳小児への適応追加をFDAが承認

 エーザイ株式会社は16日、同社の米国子会社であるエーザイ・インクが、抗てんかん薬「Banzel」(一般名:ルフィナミド)に関する小児適応の追加申請について、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したことを発表した。今回の承認により、これまでの適応症である「4歳以上の小児および成人における、レノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome: LGS)に伴うてんかん発作の併用療法」に、1~3歳までの小児患者への適応が追加された。 今回の追加適応症の承認は、1~3歳のLGS患者を対象にしたBanzelと既存の抗てんかん薬を比較対照とした上乗せ治療の臨床第III相試験(303試験)の中間解析に基づくもの。本試験におけるBanzelの薬物動態と安全性のプロファイルが、4歳以上の患者を対象にしたこれまでの臨床試験結果と整合性があることが確認されたとのこと。また、Banzel投与群で確認された主な副作用は、嘔吐および眠気であったという。 また、本臨床データは、FDAからの小児臨床試験実施要請書(Written Request)の要件を満たしていることが認められ、本剤の米国における特許期間は 6 カ月間延長され、最長で2023年5月まで存続するとのこと。詳細はプレスリリース(PDF)へ

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うつ病急性期治療、どの抗うつ薬でも差はない

 抗うつ薬治療による急性期からのアウトカムを評価した結果、薬物間で差はみられなかったことが明らかにされた。米国・オハイオ州立大学医学部のRadu Saveanu氏らによる、最適なうつ病治療予測のための国際研究(International Study to Predict Optimized Treatment in Depression:iSPOT-D)からの報告で、今回の結果について著者は、「治療アウトカムの神経生物学的および遺伝子的な予測因子を明らかにする根拠となり得るものだ」と述べている。Journal of Psychiatric Research誌2015年2月号の掲載報告。 本検討で研究グループは、プラクティカルなデザインの大規模国際コホート試験に参加した、大うつ病性障害(MDD)を有する外来患者の特徴づけを行った。目的は、MDD急性期治療に用いられる一般的な3つの抗うつ薬治療に伴うアウトカムの、臨床的に有用な予測因子を特定するためであった。 iSPOT-Dには、5ヵ国・17地点で治療を必要としていた外来患者(18~65歳)1,008例が登録された。治療前に、症状、病歴、機能的状態、併存疾患による特徴づけが行われた。被験者は、エスシタロプラム、セルトラリン、徐放性ベンラファキシンを受ける群に無作為に割り付けられ、医師による各治療と通常診療が行われた。8週後に、症状、機能、QOL、副作用のアウトカムを評価した。また、不安症と治療反応および寛解との関連を、Axis I診断、不安症状の存在/消失、不安症状重症度により複合的に評価した。 主な結果は以下のとおり。・評価対象者は、中等度~重度の症状を有しており、重大な併存疾患および機能障害もみられた。・8週時点の評価が完了した参加者のうち、うつ病に関する17項目ハミルトン評価尺で、62.2%が治療反応を示し、45.4%が寛解を達成していた。16項目簡易抑うつ症状評価尺度では、それぞれ53.3%、37.6%であった。機能的改善は、全領域の評価について認められた。・大部分の被験者で副作用がみられ、発生頻度は25%弱であった。一方で大部分の被験者は、わずかな/軽度の強度や負荷については「なし」と報告した。・アウトカムは、治療薬間で差はみられなかった。・治療前に不安症状がより重度であることと寛解率が低いこととの関連が、すべての治療において認められた。抑うつ症の重症度、併存疾患や副作用との関連はみられなかった。・すべての治療薬において、症状、機能、および併存した不安症の予後で一貫した同程度の改善がみられた。関連医療ニュース 各種抗うつ薬の長期効果に違いはあるか 新規抗うつ薬の実力、他剤比較で検証 なぜSSRIの投与量は増えてしまうのか  担当者へのご意見箱はこちら

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本当にあった医学論文

真面目な内容で、思わず吹き出してしまう1冊!「70年間心臓に残っていた弾丸」「体温13.7℃から生還した女性」といった驚きの症例報告から、「床に落ちた食べ物は安全か?」「指の関節を鳴らしすぎると関節炎になる?」という素朴な疑問を大真面目に調べた臨床試験、「直腸マッサージでしゃっくりが止まる!?」のような臨床に役立つ(かもしれない)論文まで、実在するふしぎな医学論文の数々を紹介。さまざまな領域のがんに対し、エビデンスに基づく最良のリハビリテーション(=ベストプラクティス)の紹介を試み、他に例のない意欲的なプラクティカルガイドといえます。これを読めば、あなたも明日から医学論文の検索が日課になるかも!?画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。   本当にあった医学論文定価 2,300円 + 税判型 A5判頁数 150頁発行 2014年11月著者 倉原 優Amazonでご購入の場合はこちら

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77)ちょっと一口と甘い考えの患者への指導法【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者頭ではわかっているんですが、つい甘いものが欲しくなって・・・。医師甘いものというと、饅頭などの和菓子ですか、それともケーキ?患者和菓子です。本当にあずきが大好きで・・・。医師なるほど。このくらいのお饅頭なら食べるのに、どのくらい時間がかかりますか?(小さな饅頭の大きさをOKサインで示して)患者ペロリと2口ですね。医師ハハハ・・・。ゆっくりと食べても、60秒くらいでしょうか。そうすると、1時間くらい散歩してもらわないと、食べたカロリーは消費できないかもしれませんね。患者なるほど。そりゃ、血糖値が上がるわけですね(気づきの言葉)。●ポイント食べたカロリーに相当する運動量を示すことで、間食の食べ過ぎに気づきが生まれます●解説消費カロリー(kcal)=1.05 × メッツ × 時間 × 体重(kg)例)散歩は2.5メッツなので、座っている(1メッツ)に比べ、1.05 × (2.5 - 1.0) メッツ × 1時間 × 55㎏ ≒ 80kcal(小さな饅頭1個分)

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健康的な食事はCOPDリスクも減らす/BMJ

 先行研究で、食事の質を測る新たな代替健康食指数(Alternate Healthy Eating Index 2010:AHEI-2010)が、心血管疾患や糖尿病などの慢性疾患やがんのリスクに関連していることが報告されている。フランス・国立保健医学研究所(Inserm)のRaphaelle Varraso氏らは、米国人男女対象の前向きコホート研究を行い、同指数高値と慢性閉塞性肺疾患(COPD)リスク低下が関連することを明らかにした。AHEI-2010とは、全粒穀物、多価不飽和脂肪酸(PUFA)、ナッツ、長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量が高く、赤身/加工肉、精製粉、甘味料入飲料の摂取量が低い食事を反映した健康食指数である。これまでCOPDリスクへの食事スコアの寄与については不明であったが、今回の結果を踏まえて著者は、「COPD予防には、多面的な介入プログラムが重要であることが支持された」とまとめている。BMJ誌オンライン版2015年2月3日号掲載の報告。女性7万3,228例、男性4万7,026例を対象に検討 先行研究では、COPDリスク低下と抗酸化物質摂取の増大、およびCOPDリスク上昇と加工肉摂取増大との関連が明らかになっている。 研究グループは、米国で行われた健康調査「Nurses' Health Study」と「Health Professionals Follow-up Study」の参加者について前向きコホート研究を行った。 被験者は、隔年実施の調査を完了していた、前者参加女性7万3,228例(1984~2000年)、後者参加男性4万7,026例(1986~1998年)で、主要アウトカムは、自己申告によるCOPD発症の新規診断とした。 評価は多変量Cox比例ハザードモデルを用いて行った。モデルは、年齢、身体活動度、BMI、総エネルギー摂取量、喫煙、人種/民族、受診歴、米国内居住地と、女性被験者についてのみ受動喫煙、配偶者の最終学歴、閉経有無について補正を行った。スコアが高い食事ほどCOPD新規診断リスク低下 対象期間中に女性723例、男性167例が、COPDの新規診断を受けたことを報告した。 男女合わせたプール解析の結果、COPD新規診断リスクとAHEI-2010スコア5分位範囲群との、有意な負の相関が明らかになった。5分位の最低位群を参照値とした場合のハザード比(HR)は、第2分位群が0.81、第3分位群が0.98、第4分位群が0.74、そしてスコア最高位の第5分位群は0.67であった(傾向のp<0.001)。 なお男女別にみた場合、逆相関の関連は女性では有意であり(傾向のp<0.001)、男性では有意ではなかったが(傾向のp=0.27)、最も健康的な第5分位の食事は最低位の食事と比べて、男女ともCOPD新規診断リスクを低下することが示されている(同群のHRは女性0.69、男性0.60)。 同様の傾向は、元喫煙者(男女合わせたプール解析の傾向のp<0.002)、現在喫煙者(同p<0.03)の別に分析した結果においても観察された。男女別にみた場合も、同様であった。なお、非喫煙者については、COPD新規診断例が少数であったため分析は行われていない。

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超急性期脳卒中への硫酸Mgの有用性は?/NEJM

 脳卒中が疑われる患者に対し、病院到着前に神経保護療法として硫酸マグネシウムの投与を行っても、予後は改善されないことが、米国南カリフォルニア大学のJeffrey L Saver氏らが行ったFAST-MAG試験で示された。脳卒中急性期の再灌流療法の補完的治療戦略として、神経保護薬が有望視されている。硫酸マグネシウムは、脳卒中の前臨床モデルで神経保護作用が示され、ヒトでは発症早期の投与による有効性の徴候および許容可能な安全性プロファイルが確認されている。NEJM誌2015年2月5日号掲載の報告。病院到着前神経保護薬投与を無作為化試験で評価 FAST-MAG試験は、脳卒中の症状発現後2時間以内の硫酸マグネシウム投与の有用性を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験(米国国立神経疾患・脳卒中研究所[NINDS]の助成による)。対象は、年齢40~95歳、修正ロサンゼルス病院前脳卒中スクリーン(modified LAPSS)で脳卒中が疑われ、治療開始時に症状発現から2時間以内の症例であった。 被験者は、硫酸マグネシウムまたはプラセボを静注する群に無作為に割り付けられた。治療前の脳卒中重症度はロサンゼルス運動スケール(LAMS、0~10点、点が高いほど運動麻痺が重度)で評価した。 病院到着前に救急隊員が負荷用量(硫酸マグネシウム4gを生理食塩水54mLに溶解し、15分でボーラス投与)の投与を開始し、到着後は救急医療部の看護師が維持療法(同16gを同240mLに溶解し、10mL/時で24時間投与)を行った。 主要評価項目は、90日時の機能障害の程度とし、修正Rankinスケール(mRSスコア:0~6点、点が高いほど障害が高度)による評価を行った。 日常生活動作(ADL)はBarthelインデックス(BI:0~100点、点が高いほど自立度が高度)、神経学的障害はNIH脳卒中スケール(NIHSS:0~42点、点が高いほど障害が高度)、全体的な機能評価はグラスゴー・アウトカム・スケール(GOS:1~5点、点が高いほど障害が高度)で行った。総合的回復の評価は、mRSスコア0/1、BI≧95、NIHSS 0/1、GOS 1の場合にexcellent、それぞれ≦2、≧60、≦8、1/2の場合にgoodと定義した。golden hour内投与は74.3%、システム上の目的は達成 カリフォルニア州ロサンゼルス市とオレンジ郡の315台の救急車と60の受け入れ施設が参加した。2005年1月~2012年12月までに1,700例が登録され、マグネシウム群に857例、プラセボ群には843例が割り付けられた。 全体の平均年齢は69(±13)歳、女性が42.6%で、最終診断は虚血性脳卒中が73.3%、出血性脳卒中が22.8%、脳卒中様病態が3.9%であり、治療前の平均LAMSスコアは3.7(±1.3)であった。症状発現から投与開始までの期間中央値は45分(四分位範囲:35~62)であり、74.3%の患者で症状発現後1時間以内に投与が開始された。 90日時の補正後の各mRSスコアの患者分布は、0がマグネシウム群18.7%、プラセボ群18.4%、1がそれぞれ16.3%、16.2%、2が18.4%、18.3%、3が13.3%、13.3%、4が10.5%、10.6%、5が10.1%、10.2%、6は12.7%、13.0%であり、両群間に障害のアウトカムの差は認めなかった(Cochran-Mantel-Haenszel検定:p=0.28)。同様に、90日時のmRSスコアの平均値は、マグネシウム群、プラセボ群ともに2.7であった(p=1.00)。 副次評価項目である90日時のmRSスコアは0/1(36.5 vs. 36.9%、p=0.87)、同≦2(52.4 vs. 52.8%、p=0.88)、NIHSSスコア中央値(3 vs. 3、p=0.28)、総合的回復がexcellent(p=0.76)、good(p=0.56)にも有意な差はなかった。 一方、重篤な有害事象(51.2 vs. 50.1%、p=0.67)、症候性頭蓋内出血(2.1 vs. 3.3%、p=0.12)、死亡(15.4 vs. 15.5%、p=0.95)の発生率も両群で同等であった。 著者は、「超急性期の脳卒中が疑われる患者に対する硫酸マグネシウムの病院到着前投与のベネフィットは確認できなかった」と結論し、「薬剤の投与は、これまでのどの試験よりも迅速に行われ、患者の約4分の3で“golden hour”と呼ばれる発症後60分以内に治療が開始されており、救急車内での超急性期治療の可能性というシステムに関する目的は達成された」と指摘している。

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大腸がん診断後の喫煙と死亡リスク

 喫煙は大腸がんリスクを上昇させるが、大腸がん診断後の生存率との関連は不明である。今回、米国がん協会(ACS)が、大腸がんサバイバーにおける診断前・後の喫煙状況と死亡率(全死亡率および大腸がん特異的死亡率)の関連を検討し、Journal of clinical oncology誌オンライン版2015年2月2日号に報告した。 がん予防研究II栄養コホートにおいて、ベースライン時(1992年または1993年)に大腸がんではなかった成人のうち、2009年までに浸潤性非転移性大腸がんと診断された2,548例を特定し、2010年までの生存状況と死亡原因を調査した。喫煙状況は、ベースライン時の質問票における自己申告で「非喫煙」「元喫煙」「現喫煙」に分類し、1997年以降2年ごとに調査した。診断後の喫煙情報は2,256例(88.5%)で得られた。 主な結果は以下のとおり。・大腸がんサバイバー2,548例のうち、追跡期間中に1,074例が死亡し、そのうち大腸がんによる死亡が453例であった。・多変量調整したCox比例ハザード回帰モデルでは、診断前の調査で「現喫煙」であった被験者は、全死亡リスク(「非喫煙」であった被験者に対する相対リスク[RR]:2.12、95%CI:1.65~2.74)および大腸がん特異的死亡リスク(RR:2.14、95%CI:1.50~3.07)とも有意に高かった。一方、診断前の調査で「元喫煙」であった被験者は、全死亡リスク(RR:1.18、95%CI:1.02~1.36)は高かったが、大腸がん特異的死亡リスク(RR:0.89、95%CI:0.72~1.10)との関連は認められなかった。・大腸がん診断後の調査で「現喫煙」であった被験者は、全死亡リスク(「非喫煙」であった被験者に対するRR:2.22、95%CI:1.58~3.13)および大腸がん特異的死亡リスク(RR:1.92、95%CI:1.15~3.21)とも有意に高かった。一方、診断後の調査で「元喫煙」であった被験者は、全死亡リスク(RR:1.21、95%CI:1.03~1.42)は高かったが、大腸がん特異的死亡リスク(RR:0.91、95%CI:0.71~1.18)との関連は認められなかった。

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長期抗コリン薬使用、認知症リスク増加が明らかに

 抗コリン作用を有する薬剤の累積使用量が多いほど、認知症およびアルツハイマー病の発症リスクが高まることが、米国・ワシントン大学のShelly L Gray氏らが行った前向き住民ベースコホート試験の結果、明らかにされた。抗コリン作用を有している薬剤は多い。これまでの検討で、抗コリン作用誘発性の認知障害は、抗コリン薬の中止により回復すると考えられている。一方で、抗コリン作用を有する薬剤が、認知症リスク増加と関連する可能性については、少数の検討しか行われていなかった。今回の結果を踏まえて著者は、「抗コリン薬の長期使用を最小限に抑えるため、薬剤に関連するリスクの可能性について医療関係者および高齢者の認識を高める努力が重要である」と指摘している。JAMA Internal Medicine誌オンライン版2015年1月26日号の掲載報告。 試験は、ワシントン州シアトルの統合保険提供システムGroup Healthが実施した Adult Changes in Thought studyのデータを使用して行われ、抗コリン作用を有する薬剤の累積使用が、認知症発症の高リスクと関連するか否かを検討した。対象は、試験登録時に認知症を認めない65歳以上の3,434例であった。被験者の募集は1994~1996年、2000~2003年に実施され、2004年以降は、死亡による入れ替えが継続的に行われた。全被験者について2年ごとにフォローアップを実施。本報告には2012年9月30日までのデータが含まれている。抗コリン作用を有する薬剤の累積投与量は、薬物処方記録データを使用して、過去10年間に処方された標準的1日投与量の合算(TSDD)として算出した。なお、前駆症状に関わる使用を避けるために、直近12ヵ月間の薬剤使用については除外。累積投与量はフォローアップ時に更新された。主要評価項目は、標準的な診断基準を用いて評価した、認知症およびアルツハイマー病発症の有無とした。統計解析は、患者背景、健康に関わる行動、併存してみられる症状など健康状態で補正し、Cox比例ハザード回帰モデルを使用して行われた。 主な結果は以下のとおり。・処方頻度が高かった抗コリン薬の種類は、三環系抗うつ薬、第1世代抗ヒスタミン薬、膀胱に作用する抗ムスカリン薬であった。・平均フォローアップ期間7.3年の間に、797例(23.2%)が認知症を発症した(そのうち673例 [79.9%]がアルツハイマー病)。・10年間の累積投与量と認知症およびアルツハイマー病との間に関連がみられた(傾向検定のp<0.001)。・認知症に関して、抗コリン薬非使用に対する累積使用の調整ハザード比は、1~90TSDDの場合0.92(95%信頼区間[CI]:0.74~1.16)、91~365TSDDの場合1.19(同:0.94~1.51)、366~1,095TSDDの場合1.23(同:0.94~1.62)、1,095超TSDDの場合は1.54(同:1.21~1.96)であった。 ・アルツハイマー病に関しても、同様のパターンが示された。・2次解析、感度解析、事後解析によっても結果に変わりはなかった。関連医療ニュース 抗コリン薬は高齢者の認知機能に悪影響 ベンゾジアゼピン処方、長時間型は大幅に減少 統合失調症患者の抗コリン薬中止、その影響は

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