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よくある質問【Dr. 中島の 新・徒然草】(079)

七十九の段 よくある質問 患者 「今度、何十年かぶりにきょうだいで故郷の石川県に行こうと思うのですが、大丈夫でしょうか?」 中島 「『大丈夫でしょうか』というのは、『急な病気で倒れたりしないか』ということですか」 患者 「ええ」 ある日の外来診察室での出来事。半年おきくらいにフォローしている80代の女性患者さんから旅行の可否について尋ねられたのです。 中島 「う~ん。〇〇さんが85歳ですから、ごきょうだいも皆80代ですよね」 患者 「そうなんですよ」 中島 「ということは、行った先で御本人やきょうだいの誰かが倒れることも十分にあるんじゃないかな」 患者 「ええっ!そんなあ」 読者の皆さんもよく尋ねられる質問だと思います。適当に「大丈夫ですよ」と言っておけばいいのですが、つい真面目に答えてしまい、墓穴を掘ってしまうパターン。 中島 「倒れたところが外国だとか、高い山の上だったら困りますけど、普通の街中だったら問題ないでしょう。とりあえず病院に連れていって」 患者 「……」 中島 「それでも駄目だったら諦めるしかないでしょう」 患者 「諦めるしかないって……先生」 もはや真剣に説明するのみ。 中島 「80代が何人かで移動するわけですから、倒れる人が出ても不思議ではありません。だから、『何かあったらどうしよう』と心配するよりも、『もし誰かが急病になったら救急車を呼ぼう。それで駄目なら諦めよう』と心づもりをしておくほうが現実的じゃないでしょうか」 患者 「確かに……年齢に不足があるわけじゃないですし」 ようやく患者さんも自分たちをとりまく現実に気付いてくれました。 中島 「全員無事に帰ってこられたら、その時は神様仏様に感謝しましょう」 患者 「そうですね」 中島 「万一、旅先で亡くなったとしても、国内だったら後の手配も何とかなりますけど、外国だったら大変ですよ、きっと」 患者 「そりゃそうです」 人ひとり死ぬことがどんなに大変なことか……言うまでもないことです。 中島 「ということで、次の再診は、石川県から帰ってきた後ですね」 患者 「ええ」 中島 「故郷に帰れるのも体が動くうちですよ。ぜひ無事に大阪に戻ってきてください」 患者 「ええ、ありがとうございます」 「何かあったらどうしよう?」から「うまく帰れたらラッキー!」と前向きになっていただけたようです。何事も考え方ひとつですね。最後に1句年とれば 歩けるうちに ふるさとへ

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ピオグリタゾンのがんリスクを検討~20万人のコホート試験/JAMA

 ピオグリタゾン(商品名:アクトスほか)の使用は、膀胱がんリスク増大と有意な関連は認められなかったが、がんリスクを除外することはできないことを、米国・ペンシルベニア大学のJames D. Lewis氏らが、約20万人について行ったコホート試験の結果、報告した。前立腺がんおよび膵臓がんリスク増大との関連が示され、著者は「さらなる検討を行い、それらの関連性に因果関係があるのか、偶然によるものか、残余交絡や逆相関についても調べる必要がある」とまとめている。JAMA誌2015年7月21日号掲載の報告。膀胱がん、その他10種類のがん発症リスクとの関連を追跡 研究グループは、米国のカイザー・パーマネンテ北カリフォルニアのデータベースから、1997~2002年時点で40歳以上の糖尿病患者19万3,099例(膀胱がんコホート)について、2012年12月まで追跡し、ピオグリタゾン使用と膀胱がんリスクについて分析した。 さらに、膀胱がんほか、前立腺がん、女性の乳がんや、肺(気管支含む)、子宮体、結腸、非ホジキンリンパ腫、膵臓、腎臓/腎盂、直腸、メラノーマの10種類のがんリスクとの関連について、40歳以上の糖尿病患者23万6,507例について、1997~2005年から2012年6月まで追跡した。ピオグリタゾン、前立腺がんを1.13倍、膵臓がんを1.41倍に 膀胱がんコホートのうちピオグリタゾンを服用したことのある人は、3万4,181例(18%)で、服用期間中央値は2.8年だった。そのうち膀胱がんを発症した人は1,261例で、ピオグリタゾン使用者の膀胱がん粗発生率は89.9/10万人年に対し、非使用者では75.9/10万人年だった。ピオグリタゾン使用者は非使用者と比べて、膀胱がん発症リスクの増大は認められなかった(補正後ハザード比:1.06、95%信頼区間[CI]:0.89~1.26)。 結果は、ケースコントロール解析でも同様であった(ピオグリタゾン使用:症例患者群19.6%、対照群17.5%、補正後オッズ比1.18、95%CI:0.78~1.80)。 補正後解析において、その他10種類のがんのうち8種類では、ピオグリタゾン使用により発症リスク増大はみられなかったが、前立腺がん(ハザード比:1.13、95%CI:1.02~1.26)と膵臓がん(同:1.41、1.16~1.71)では増大がみられた。使用者 vs.非使用者の粗発生率は、10万人年当たり前立腺がんが453.3 vs.449.3人年、膵臓がんが81.1 vs.48.4人年だった。

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腹部大動脈瘤での生存率、血管内治療 vs.開腹術/NEJM

 腹部大動脈瘤への血管内治療は、開腹術に比べ、周術期死亡率は低いものの、長期生存率は同等であることが長期追跡試験で判明した。また血管内治療後の動脈瘤破裂率は、開腹術より高かった。さらに血管内治療後2年間の再介入率は、ここ8年で減少傾向にあるなど、同治療アウトカムの改善が認められたという。米国・ベスイスラエルディーコネス医療センターのMarc L. Schermerhorn氏らが、腹部大動脈瘤で血管内修復治療または開腹術を受けたメディケア受給者、約4万例のマッチング・ペアについて調べ明らかにした。NEJM誌2015年7月23日号掲載の報告より。血管内治療と開腹術を傾向スコアマッチングで比較 研究グループは、メディケア受給者の中から、2001~2008年に腹部大動脈瘤の修復手術を受け2009年まで追跡可能だった被験者について評価を行った。血管内治療を受けた群と開腹術の群について、周術期・長期生存、再手術、合併症のそれぞれの発生率について、傾向スコアをマッチングして比較した。 被験者となった血管内治療・開腹術を受けた患者は、3万9,966組だった。周術期死亡率、血管内治療・開腹術ともに8年間で減少 結果、周術期死亡率は、開腹術群が5.2%に対し、血管内治療群は1.6%と有意に低率だった(p<0.001)。 生存率については、追跡当初3年間は、血管内治療群が開腹術群に比べ有意に高率だったものの、その後の生存率は同等だった。 2001~2008年にかけて、周術期死亡率は、血管内治療群で0.8ポイント、開腹術群では0.6ポイント、それぞれ有意に低下した(それぞれp=0.001、p=0.01)。さらに血管内治療から開腹術への移行率については、2001年の2.2%から2008年の0.3%へと有意に低下した(p<0.001)。 追跡期間8年間において、動脈瘤やその合併症の管理に関する介入の発生率は、血管内治療群のほうが高かった。開腹術群では、開腹術関連の合併症に対する介入が多くみられた。追跡期間の動脈瘤破裂率は血管内治療群が5.4%に対し、開腹術群では1.4%だった(p<0.001)。 なお、血管内治療後2年間の再介入発生率は、2001年の10.4%から、2007年には9.1%へと、減少傾向が認められた。

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リパスジル、既存薬との併用療法の有効性確認

 新規Rhoキナーゼ阻害薬のリパスジル塩酸塩水和物(K-115)(商品名:グラナテック)は、単独療法において眼圧下降効果と良好な安全性プロファイルが認められている。熊本大学 眼科学分野教授の谷原 秀信氏らは、他の緑内障治療薬との併用療法を検討する2件の多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検群間比較試験を行い、チモロールまたはラタノプロストへの併用においても眼圧下降効果が認められることを示した。ただし、ラタノプロストへの併用の効果は朝点眼直前(トラフ値)ではみられなかった。JAMA Ophthalmology誌2015年7月1日号の掲載報告。 研究グループは、原発開放隅角緑内障(POAG)または高眼圧症(OH)患者においてリパスジル0.4%をチモロール0.5%またはラタノプロスト0.005%と併用点眼したときの眼圧下降効果と安全性を検討した。 対象は、チモロールまたはラタノプロスト単独療法を行っても眼圧18mmHg以上のPOAGまたはOH患者それぞれ208例および205例。どちらもリパスジル併用群またはプラセボ併用群に無作為化し、リパスジルまたはプラセボを1日2回、チモロールまたはラタノプロストに追加して8週間点眼した 朝点眼直前(午前9時)と点眼2時間後(午前11時)のベースラインからの眼圧変化量を、リパスジル併用群とプラセボ併用群とで比較し、4、6、8週の3時点を繰り返し時点とした反復測定分散分析を行った。主な結果は以下のとおり。・リパスジル+チモロール併用試験:平均眼圧変化量は、朝点眼直前がリパスジル併用群-2.4mmHg、プラセボ併用群-1.5mmHg、群間差0.9mmHg(95%信頼区間[CI]:0.4~1.3、p<0.001)、点眼2時間後がそれぞれ-2.9mmHgおよび-1.3mmHg、群間差1.6mmHg(同:1.1~2.1、p<0.001)であった。・リパスジル+ラタノプロスト併用試験:平均眼圧変化量は、朝点眼直前がリパスジル併用群-2.2mmHg、プラセボ併用群-1.8mmHg、群間差0.4mmHg(同:0.0~0.9、p=0.06)、点眼2時間後がそれぞれ-3.2mmHgおよび-1.8mmHg、群間差1.4mmHg(同:0.9~1.9mmHg、p<0.001)であった。・最も頻度の高かった副作用は結膜充血であったが、すべて軽度であり、ほとんどが次の点眼前に無処置にて回復した。

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ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は

 ベンゾジアゼピン系薬およびZ薬(ゾピクロン、ゾルピデム、ゼレプロン)の長期使用例における投与中止戦略について、カナダ・ダルハウジー大学のAndre S. Pollmann氏らはscoping reviewを行って検討した。その結果、多様な戦略が試みられており、その1つに漸減があったがその方法も多様であり、「現時点では複数の方法を組み合わせて処方中止に持ち込むことが妥当である」と述べている。鎮静薬の長期使用が広く行われているが、これは転倒、認知障害、鎮静状態などの有害事象と有意に関連する。投与中止に伴いしばしば離脱症状が出現するなど、依存症の発現は重大な問題となりうることが指摘されていた。BMC Pharmacology Toxicology誌2015年7月4日号の掲載報告。 研究グループは、地域在住成人のベンゾジアゼピン系薬およびZ薬長期使用に対する投与中止戦略について、scoping reviewにより文献の位置付けと特徴を明らかにして今後の研究の可能性を探った。PubMed、Cochrane Central Register of Controlled Trials、EMBASE、PsycINFO、CINAHL、TRIP、JBI Ovid のデータベースを用いて文献検索を行い、grey literatureについても調査を行った。選択文献は、地域在住成人におけるベンゾジアゼピン系薬あるいはZ薬の投与中止方法について言及しているものとした。 主な結果は以下のとおり。・重複を除外した後の文献2,797件について適格性を検証した。これらのうち367件が全文評価の対象となり、最終的に139件がレビューの対象となった。・74件(53%)がオリジナル研究で、その大半は無作為化対照試験であり( 52件[37%])、58件(42%)がnarrative review、7件(5%)がガイドラインであった。・オリジナル研究の中では、薬理学的戦略が最も多い介入研究であった( 42件[57%])、その他の投与中止戦略として、心理療法、(10件[14%])、混合介入(12件[16%])、その他(10件[14%])が採用されていた。・多くは行動変容介入が併用されており、その中には能力付与による可能化(enablement)(56件[76%])、教育(36件[47%])、訓練(29件[39%])などが含まれていた。・多くの研究、レビュー、ガイドラインに漸減という戦略が含まれていたが、その方法は多様であった。関連医療ニュース 長期ベンゾジアゼピンの使用は認知症発症と関係するか 抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい メラトニン使用でベンゾジアゼピンを簡単に中止できるのか  担当者へのご意見箱はこちら

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乳がん術後のリンパ節領域照射追加、全生存率を改善せず/NEJM

 リンパ節転移陽性または高リスクのリンパ節転移陰性の乳がん術後に行う放射線治療において、全乳房照射にリンパ節領域照射を追加しても、全生存の改善は認められなかったことが明らかにされた。乳がん再発率は低下した。カナダ・ジューラビンスキーがんセンターのTimothy J Whelan氏らが、無作為化試験の結果、報告した。乳房温存手術を受けた乳がん女性患者の多くが、全乳房照射を受けているが、研究グループは、追加してリンパ節領域照射を行うことで転帰が改善するのか調べた。NEJM誌2015年7月23日号掲載の報告。1,832例を対象に無作為化試験 試験は、リンパ節転移陽性または高リスクのリンパ節転移陰性の女性を対象に行われた。被験者は、乳房温存手術を受け、全身的補助療法を受けていた。 全乳房照射+リンパ節領域照射(胸骨傍リンパ節、鎖骨上リンパ節、腋窩リンパ節を含む)を行う(リンパ節照射)群と、全乳房照射のみを行う(対照)群に無作為に割り付けて追跡した。 主要アウトカムは全生存率とし、副次アウトカムは、無病生存率、孤立性局所無病生存率、遠隔無病生存率などであった。 2000年3月~2007年2月の間に、合計1,832例の女性が、リンパ節照射群または対照群(各群916例)に割り付けられた。リンパ節照射群の全生存率HRは0.91で有意差なし 追跡期間中央値は9.5年であった。10年フォローアップ時点で、両群の全生存率に統計的な有意差はみられなかった。リンパ節照射群82.8%、対照群81.8%でハザード比(HR)は0.91(95%信頼区間[CI]:0.72~1.13、p=0.38)。 無病生存率は、それぞれ82.0%、77.0%であった(HR:0.76、95%CI、0.61~0.94、p=0.01)。 有害事象については、リンパ節照射群の患者のほうが、グレード2以上の急性肺炎(1.2% vs.0.2%、p=0.01)、リンパ浮腫(8.4% vs.4.5%、p=0.001)が有意に多くみられた。

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神経障害性疼痛に対するミルナシプランのエビデンスは?

 ミルナシプランはセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)であるが、慢性神経障害性疼痛や線維筋痛症の治療に用いられることがある。英国・オックスフォード大学のSheena Derry氏らは、慢性神経障害性疼痛に対するミルナシプランの鎮痛効果および安全性についてシステマティックレビューを行った。その結果、ミルナシプランの使用を支持するエビデンスはないことを報告した。本報告は、慢性神経障害性疼痛および線維筋痛症を対象とした以前のシステマティックレビュー(Cochrane Library Issue 3、2012)のアップデートで、今回は神経障害性疼痛と線維筋痛症に分けてシステマティックレビューを行った。Cochrane Database of Systematic Reviews誌オンライン版2015年7月6日号の掲載報告。 研究グループは、慢性神経障害性疼痛患者においてミルナシプランとプラセボまたは他の実薬とを比較した8週間以上の無作為化二重盲検試験について、2015年2月23日時点でCENTRAL、MEDLINEおよびEMBASEを用いて論文を検索するとともに、参考文献やレビューも調査した。 2人の研究者が独立して検索および有効性と安全性のデータを抽出し、研究の質を評価した。 主な結果は以下のとおり。・該当した論文は、神経障害性疼痛を伴う慢性腰痛患者40例を対象とした1件のみだった。・ミルナシプラン100mg~200mg/日とプラセボとで、6週後の疼痛スコアに差は認められなかった(エビデンスの質:非常に低い)。・有害事象の発現率は両群間で類似していたが、結論付けるにはデータがあまりに少なかった(エビデンスの質:非常に低い)。

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喫煙でCKD患者の死亡リスクが大幅に上昇

 慢性腎臓病(CKD)と喫煙が心血管疾患に及ぼす複合的な影響度や性質については、ほとんど知られていない。これらを日本人集団で検討するために、北海道大学の中村 幸志氏らは、8コホート研究に登録された40~89歳の男性1万5,468人および女性1万9,154人のプール分析を行った。その結果、CKDと喫煙が重なると、全死因および心血管疾患による死亡リスクが大幅に上昇する可能性が示唆された。Kidney International誌オンライン版2015年7月22日号に掲載。 全死因および心血管疾患による死亡リスクは、ベースライン時点におけるCKDの有無(非CKDまたはCKD)と喫煙習慣(非喫煙、元喫煙、現在喫煙)で、6つの性別特異的カテゴリーで比較した。CKDは推定糸球体濾過量が60mL/分/1.73m2未満あるいはdipstickで蛋白尿の場合と定義し、それぞれのカテゴリーで非CKDかつ非喫煙者と比べたハザード比を推定した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間(平均14.8年)の間に6,771人が死亡し、そのうち心血管疾患によるものが1,975人であった。・全死因および心血管疾患による粗死亡率は、男女とも、「CKDかつ現喫煙者」が最も高く、「CKDかつ元喫煙者」が2番目に高かった。・年齢や他の主要心血管リスク因子について調整後、CKDかつ現喫煙者のハザード比は、全死因死亡では男性2.26(95%信頼区間:1.95~2.63)、女性1.78(同:1.36~2.32)、心血管疾患による死亡では男性2.66(同:2.04~3.47)、女性1.71(同:1.10~2.67)であった。

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ドネペジルの効果が持続する期間は?:国内長期大規模研究

 これまで、アルツハイマー型認知症(AD)に関する研究は、長期的な大規模研究が非常に少なく、既存試験は通常、対象者数わずか数百例程度で実施されている。そのため、認知症機能評価別病期分類(FAST)により評価した、日常生活動作(ADL)の変化に関する詳細な調査はない。順天堂大学の新井 平伊氏らは、現在進行中のADに対するドネペジル塩酸塩の長期大規模観察研究(J-GOLD試験)の中間結果を発表した。著者らは「本研究は、日本におけるAD患者を対象とした最大規模の前向き研究であり、日常診療の実態を示す重要な研究である」としている。Psychogeriatrics誌オンライン版2015年6月26日号の報告。ドネペジルの効果で認知機能が有意に改善した期間 本研究は、AD患者におけるドネペジル長期投与による疾患状態の変化と安全性を評価することを目的とした。中間結果は、最大24ヵ月の収集されたデータより集計された。有効性は、FASTと認知機能検査(MMSEまたは改訂長谷川式簡易知能評価スケール)を用い評価した。 ドネペジル長期投与によるAD患者における疾患状態の変化と安全性を評価した主な結果は以下のとおり。・ドネペジル投与開始時(ベースライン)と比較してFASTステージが改善または維持されていた患者の割合は、6ヵ月時点で91.1%、12ヵ月時点で83.0%、18ヵ月時点で79.5%、24ヵ月時点で74.8%であった。・ドネペジル投与24ヵ月時点でのFASTの改善や維持または増悪に影響を与える要因を調査するため、多変量ロジスティック回帰分析を実施した結果、「認知症高齢者の日常生活における自立レベル」と「罹病期間」が同定された。・認知機能は、ベースラインと比較して、12週、6ヵ月時点で有意に改善し、12、18ヵ月時点ではベースラインレベルを維持していたが、24ヵ月時点では有意に低下していた。関連医療ニュース 認知症治療、薬物療法にどの程度期待してよいのか アルツハイマー病への薬物治療は平均余命の延長に寄与しているのか:東北大学 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か  担当者へのご意見箱はこちら

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ピロリ菌に対する経口組み換え型ワクチンに関する第III相試験(解説:上村 直実 氏)-392

 胃潰瘍や十二指腸潰瘍および胃がんの最大要因であることが判明したピロリ菌に対する、経口組換え型ワクチンに関する大規模な第III相試験の結果が、中国から報告された。6~15歳の健康児童4,464例を対象とした、無作為化二重盲検プラセボ対照試験が行われた結果、接種後1年以内における新たなピロリ菌感染は、ワクチン摂取群2,199例中14例(0.63%)がプラセボ群2,204例中50例(2.24%)に比べて有意に低率であった。さらに、接種後3年間のワクチン摂取群の累積感染率(1.36%)もプラセボ群(3.86%)に比べて有意に低率であった。なお、獲得免疫評価に関する検討では、特異的な抗ウレアーゼBサブユニットの血清IgGと唾液中IgAの平均抗体価は、ベースラインでは両群で同等だったが、ワクチン接種後の3年時点までワクチン群が有意に高値であった。 日本人の多くは、免疫寛容状態である5歳未満にピロリ菌に感染して、ごく少数の例外を除き、学童期以降には感染しないものとされている。環境の異なる中国においては、6歳以上でも年間1%以上の感染が存在することが推測され、小児期におけるワクチンの有用性が高いことが示唆された。 わが国では若年者のピロリ菌感染率が激減しており、さらに2013年にはピロリ感染胃炎に対する除菌治療が保険適用となり、感染予防を目的としたワクチン接種の有用性が低下していることは確かである。しかし、世界中の約半数が感染していると推測されているピロリ菌に対する有効性の高いワクチンの開発は、非常に重要な課題であり、とくに感染率が高率のまま推移している開発途上国においては、本研究に使用されたワクチンの臨床的有用性に関しては大きな期待が抱かれるであろう。

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事例64 悪性腫瘍特異物質治療管理料(その他2項目)の査定【斬らレセプト】

解説事例では、胃がん、膵がんを疑い、D009腫瘍マーカー検査2項目を測定していたのでB001[3]悪性腫瘍特異物質治療管理料を算定したところ、C事由(医学的理由による不適当)により査定となった。腫瘍マーカー検査そのものの復活は無く、静脈採血料が復活されていた。同管理料の留意事項には、「悪性腫瘍と既に確定診断された場合に腫瘍マーカー検査を行い、当該検査の結果に基づいて計画的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定できる」とある。事例では「疑い病名」のままで算定していたため同管理料の算定は不適当と判断された。また、レセプト上の検査などの実施状況から悪性腫瘍を強く疑った理由が読み取れないため、腫瘍マーカー検査の復活が認められなかったものと推測できる。再審査を考えるために、本来は悪性腫瘍が確定していたのではないかとカルテを確認したが、治療計画の記載など確定診断が読み取れる記載が確認できなかったため、再審査は行われなかった。同管理料と腫瘍マーカー検査は、査定例が多く、個別指導などでも指摘が多い項目である。算定要件に十分に留意して算定をお願いしたい。

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乳がん術後放射線、リンパ節領域照射の追加は有用か/NEJM

 早期乳がんの術後に行う放射線治療において、全乳房照射または胸壁照射に、リンパ節領域照射(胸骨傍・内側鎖骨上リンパ節照射)を追加しても、全生存への効果は僅差にみられる程度であることが示された。オランダ・ラドバウド大学医療センターのPhilip M Poortmans氏らが、無作為化試験の結果、報告した。これまで、リンパ節領域照射を追加した場合の生存への効果については不明であった。なお、無病生存率と遠隔無病生存率は改善し、乳がん死亡率は有意な低下がみられたという。NEJM誌2015年7月23日号掲載の報告。4,004例を対象に無作為化試験 検討は、腋窩リンパ節転移の有無を問わず原発巣が乳輪部または乳房内側に位置する女性、または原発巣が乳房外側に位置し腋窩リンパ節転移を認める女性を対象に行われた。 被験者を、全乳房照射または胸壁照射に加えてリンパ節照射を受ける(リンパ節照射)群と、全乳房照射または胸壁照射のみを受ける(対照)群に無作為に割り付け追跡評価した。 主要エンドポイントは全生存率とし、副次エンドポイントは、無病生存率、遠隔無病生存率、乳がん死亡などだった。 1996~2004年に13ヵ国46施設で合計4,004例の患者が登録され、2群に無作為に割り付けられた。両群の患者の特性は類似しており、年齢中央値は54歳、95.8%の患者の原発巣が5cm以下で、87.5%が腋窩リンパ節転移なしもしくは1~3個であった。また、患者の大半(76.1%)が乳房温存手術を受け、術後に放射線治療を受けた。そのうち85.1%の患者では原発巣へのブースト照射が行われた。 術後、胸壁照射を受けたのは、両群患者の73.4%であった。リンパ節転移陽性患者のほぼ全例(99.0%)とリンパ節転移陰性例では66.3%が、全身的補助療法を受けた。リンパ節領域照射群の全生存率HRは0.87、生存改善について統計的確認できず 追跡期間中央値10.9年で、811例の死亡が報告された。 10年時点の全生存率は、リンパ節照射群82.3%、対照群80.7%で、全生存率の改善傾向はみられたが、補正前log-rank検定による確認はできなかった(リンパ節照射群の対照群に対する死亡ハザード比[HR]:0.87、95%信頼区間[CI]:0.76~1.00、p=0.06)。 無病生存率は、それぞれ72.1%、69.1%であった(病勢進行または死亡HR:0.89、95%CI:0.80~1.00、p=0.04)、遠隔無病生存率は78.0% vs.75.0%(HR:0.86、95%CI:0.76~0.98、p=0.02)、乳がん死亡率は12.5% vs.14.4%であった(同:0.82、0.70~0.97、p=0.02)。 リンパ節領域照射による急性副作用は、わずかであった。

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新しいがん免疫療法、これまでと何が違う?~肺がん医療向上委員会

 7月27日(月)、都内で第8回肺がん医療向上委員会※が開催された。その中で、委員長である中西 洋一氏(九州大学大学院医学研究院臨床医学部門内科学講座呼吸器内科学 教授)が、注目を集める新しいがん免疫療法について、これまでの免疫療法との違い、抗PD-1抗体薬の試験成績と今後の課題について講演した。これまでの免疫療法との違い 免疫療法は、患者の免疫応答と関係なく、一定期間経過すると消失する「受動免疫療法」と、患者の免疫応答を誘導する「能動免疫療法」に分けられる。また、この分類とは別に、特定のがん抗原に対する免疫を強化する「特異的免疫療法」と、免疫機能全般を強化する「非特異的免疫療法」に分けられる。 中西氏によると、非特異的免疫療法の中には、免疫力全般を高め、ある程度の有効性が示されている免疫グロブリンやピシバニールのほか、プロポリスやアガリクス、丸山ワクチンなど有効性に関しては“怪しい”と言わざるを得ないものが含まれる。これらはまったく効果がないわけではなく、免疫力を若干高めるというもので、そのもの自体が怪しいわけではない。しかしながら、それらを「免疫を高めるから、がんに効く」と紹介したり、宣伝したりすることで“怪しい”ものになってしまっているという。 がんの免疫療法としては、受動免疫療法においては、がんを標的とした抗体や細胞療法、また、能動免疫療法には、がんワクチン、サイトカイン(IL、TNFα、GM-CSF)、T細胞活性化メディエーターがある。現在注目されている新たな免疫療法は、このT細胞活性化メディエーターである。これまで開発されてきた免疫療法の多くは特異的免疫療法であるが、T細胞活性化メディエーターは非特異的免疫療法である、と中西氏は強調した。また、T細胞活性化メディエーターには、アクセルである共刺激経路と、大きな注目を集めている、免疫のブレーキである免疫チェックポイント(免疫抑制経路)がある。 現在、肺がんにおける免疫チェックポイント阻害薬として期待されているものとして、抗PD-1抗体(ニボルマブやペムブロリズマブなど)と抗CTLA-4抗体(イピリムマブなど)がある(肺がんに対しては現在、国内未承認)。その違いについて中西氏は次のように説明した。CTLA-4はリンパ組織における抗原提示を制御し免疫系全体を抑制するのに対し、PD-1は不特定多数のがん特異的免疫を抑制する。よって、抗CTLA-4抗体のほうが、抗PD-1抗体より効果が強いが副作用も多い可能性がある。ニボルマブの肺がんにおける試験成績と今後の課題 ニボルマブの扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)に対するCheckMate017試験、非扁平上皮NSCLCに対するCheckMate057試験は、どちらも進行期肺がんのセカンドラインにおけるドセタキセルとの比較で、全生存期間(OS)を主要評価項目として実施された第III相試験である。これらの試験のOSのハザード比は、扁平上皮がんで0.59、非扁平上皮がんで0.73と、どちらも驚くべき結果が認められ、肺がんに対する免疫療法で初めて科学的に有効性を証明した。さらに、安全性にも期待が持てる結果であった。 一方、これらの試験では、ニボルマブ群とドセタキセル群の生存曲線の交差と、PD-L1発現とニボルマブの効果の相関という2つの点において、検討すべき結果が示されている。非扁平上皮がんではニボルマブ群とドセタキセル群の生存曲線が交差しており、ニボルマブにまったく効果のない例が存在する可能性があるという。また、非扁平上皮がんではPD-L1の発現割合の多い症例でニボルマブ群が優れており、PD-L1発現とニボルマブの効果に相関がみられたが、扁平上皮がんにおいてはPD-L1の発現の有無にかかわらず、ニボルマブ群が優れていた。 中西氏はこれらの結果をまとめ、抗PD-1抗体ニボルマブは既治療のNSCLC(扁平上皮がん、非扁平上皮がん)に対して、従来の抗がん剤に比べ、明らかに優れた結果が示されたと述べた。しかしながら、ニボルマブの効果を予測するバイオマーカーについて、PD-L1は関連がある場合とない場合があるため不十分であるとし、また、治療開始の早い段階で効果のない症例を見極めて次の治療を考えることが必要であると強調した。 最後に、中西氏は、肺がんに対する薬物療法において、これまでの化学療法と分子標的療法に加え、免疫療法というもう1つの武器が手に入ったが、今後、どのように使い分けていくか、どのように併用するかを、安全性の点を含めてしっかりと検討する必要がある、と結んだ。※肺がん医療向上委員会特定非営利活動法人日本肺学会が、肺がん患者とその家族に正しい情報を提供するとともに、正しい診断と治療がなされる環境を目指し、学術団体、がん領域に関わる患者支援団体、臨床試験グループ、製薬・臨床検査関連企業など、肺がん医療に関わるすべての関係者との連携の下、2013年11月に設置。

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日本人治療抵抗性うつ病患者へのCBT併用試験とは:FLATT Project

 うつ病は、QOLへの影響が最も大きい消耗性疾患の1つであるが、うつ病患者のうち、適切な抗うつ薬治療により寛解を達成できるのは半分以下である。うつ病治療における、その他の有望な治療オプションに認知行動療法(CBT)がある。しかし、CBTの実施には、経験豊富なセラピストや多くの施行時間を要するため、普及は容易ではない。国立精神・神経医療センターの渡辺 範雄氏らは、薬物療法のみで反応不十分なうつ病患者に対し、抗うつ薬切り替えと同時にスマートフォンを用いたCBTプログラムを併用した際の有効性を検討するための研究(FLATT Project)を開始した。Trials誌2015年7月7日号の報告。 主な研究デザインは以下のとおり。・2014年9月より、多施設無作為化試験を実施。・スマートフォンを用いたCBTプログラムは、うつ病のための「こころアプリ」という名で開発され、その実行可能性は、先行のオープン試験で確認されている。・プログラムは、イントロダクション、6つのセッション、エピローグから構成され、患者が自身で9週間以内に完了できるよう設計されている。・対象患者は、DSM-5でうつ病と診断され、4週間以上の適切な抗うつ薬治療を行ったが無反応または部分反応であった164例。「こころアプリ」を抗うつ薬切り替えに併用した群(アプリ併用群)と切り替えのみを行った群(切り替え群)に割り付ける。・切り替え群では、9週間後に「こころアプリ」の全コンポーネントを受け取る。・主要評価項目は、評価者盲検にて電話評価で行う、9週間(第0、1、5、9週)を通じたPatient Health Questinnaire-9 (PHQ-9)の合計スコアの変化とした。・副次評価項目は、Beck Depression Inventory-IIの合計スコアの変化、Frequency, Intensity, and Burden of Side Effects Ratings (FIBSER)で評価した副作用の変化、および治療満足度とした。関連医療ニュース うつ病治療、行動療法の意義はどの程度か:京都大学 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 これからのうつ病治療はWebベース介入で変わるのか  担当者へのご意見箱はこちら

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脳卒中は認知症を誘発するのみならず、認知症の進行を促進する(解説:内山 真一郎 氏)-391

 REGARDS(Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke)に登録された米国住民から、認知障害のない45歳以上の2万3,572例を抽出し、平均6年間追跡調査したところ、515例が脳卒中を発症した。各種認知機能検査の変化を脳卒中発症群と非発症群で比較したところ、脳卒中発症群では非発症群と比較して、急性の認知機能低下と6年間の認知機能低下の促進と持続的低下が生じていた。 認知症には、アルツハイマー病のような変性疾患による認知症と、脳卒中に伴う血管性認知症とがあり、脳卒中後に生じる認知症は脳卒中後認知症と呼ばれている。しかしながら、アルツハイマー病でも脳卒中が合併すると認知機能が急速に悪化したり、認知症の進行が促進したりすることが知られている。そもそも、脳卒中の危険因子のほとんどはアルツハイマー病の危険因子でもあり、アルツハイマー病の発症機序や進行過程に、脳微小循環や血液脳関門の破綻を含む脳血管障害が密接に関与することが知られるようになった。脳卒中は、神経変性疾患を誘発または悪化させ、神経変性疾患は脳卒中後の脳損傷や認知障害を増幅するであろう。血管性危険因子は脳血管損傷を進行させ、炎症や酸化ストレスを促すと考えられる。 脳卒中と認知症は介護の対象となる2大疾患であり、健康寿命を短くする最大の原因となっている。この2大疾患の危険因子はほとんどが共通しているので、これらの危険因子を適切に管理することが脳卒中と認知症を同時に予防することになる。今年の世界脳卒中デーの標語は「脳卒中と認知症は予防できる」である。世界脳卒中機構(WSO)は、世界保健機関(WHO)に協力して血管性危険因子を管理することにより、脳卒中と認知症を予防するための一大キャンペーンを展開する予定である。

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クリプトコッカス・ガッティにガチで気を付けろッ!【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。 本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」(まあ誰も呼んでないんですけどね)は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そしてときにまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。今回はクリプトコッカス・ガッティのガチな気を付け方について考えたいと思います。海外渡航歴がなくても感染する時代へ!そもそもガッティという名前を聞いたことのない方もいらっしゃるかと思います。クリプトコッカスといえばCryptococcus neoformansですよね。現に日本でみられるクリプトコッカス症のほとんどがCryptococcus neoformansによるものです。Cryptococcus gattii(C. gattii)は、1999年にカナダのブリティッシュコロンビア州で最初の感染事例が報告されました1)。この地域では、その後も200例以上の患者が報告されており、現在も流行地域となっております。また、アメリカ合衆国でカナダに接するワシントン州とその隣のオレゴン州でもC. gattii感染症が報告されています。しかし、これらの地域以外にも、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南アフリカ、オーストラリアで報告されています2)。C. gattii感染症は世界中でみられているのですッ!それでは日本ではどうなのかといいますと……けっして他人ごとではありませんッ!!これまで日本では、オーストラリアで感染したと考えられる事例が報告されていました3)。しかし近年、なんと海外渡航歴のないC. gattii感染症の事例が報告されているのですッ4, 5)!! テラヤバス!!今のところ報告数は限られているため、基本的に国内での感染はまれとは考えられますが、海外渡航歴がなくてもC. gattiiに感染しうるということは覚えておいても良いかもしれません。では、いったいどのようにしてC. gattiiに感染するのかが気になるところでありますが、今のところ木々などの環境中に存在するC. gattiiをヒトが肺に吸い込むことで、感染すると考えられています(図)。ですので、ヒト-ヒト感染はありません。クリプトコッカス・ガッティを疑ったらC. gattiiの臨床的特徴についてですが、やはり同じクリプトコッカスであるC. neoformans感染症と似た臨床像をつくります。発熱、悪寒、頭痛などがみられ、感染臓器は肺、脳、あるいはその両方であることが多いです。感染して発症するまでの期間は、まだよくわかっていません。C. gattiiに特徴的といえるのが、肺や脳に腫瘤をつくりやすい点です。これまでの日本での報告例もすべて脳内にクリプトコッカス腫(Cryptococcoma)がみられています。C. gattiiは、C. neoformansと比較して病原性が強いといわれていますが、実際にC. neoformans感染症よりも予後が悪いのかというと、まだ検証が十分ではありません。診断は、C. neoformansによるクリプトコッカス症と同様に、髄液培養や髄液中のクリプトコッカス抗原によりますが、クリプトコッカス抗原での診断ではクリプトコッカスであることはわかっても菌種まではわかりませんので、C. gattii感染症と診断するためには、培養で同定する必要があります。「これはただのクリプトコッカスじゃない……ガチ(C. gattii)なヤツだ!」と思ったら、積極的に培養検査で菌種を同定しにいきましょう! ちなみにC. gattiiの同定は簡単ではなく、L-canavanine glycine bromothymol blue(CGB)培地という特殊な培地や分子生物学的同定法が必要になります。「流行地域への渡航歴がある」「クリプトコッカス腫がある」などC. gattii感染症が疑わしいと思った場合は、まずは細菌検査技師さんに相談してみましょう。なお、治療は基本的には通常のクリプトコッカス症に準じるのが一般的です。これについては米国感染症学会(IDSA)のガイドライン6)などをご参考ください。さて、次回は今年も国内例が出るのか注目が集まる「デング熱」について取り上げたいと思います。締め切りに遅れまくっている私の原稿が先か、2015年度の国内例の初報告が先か、勝負であります!1)MacDougall L, et al. Emerg Infect Dis. 2007;13:42-50.2)Springer DJ,et al. Emerg Infect Dis. 2010;16:14-20.3)Tsunemi T,et al. Intern Med. 2001;40:1241-1244.4)Okamoto K, et al. Emerg Infect Dis. 2010;16:1155-1157.5)堀内一宏, ほか. 臨床神経. 2012;52:166-171.6)Perfect JR, et al. Clin Infect Dis. 2010;50:291-322.

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Dr. 坂根のすぐ使える患者指導画集 Part1

生活習慣病の治療の継続のためには、患者さんがその気になることが大切ですが、そのためには記憶に残る説明や指導が重要となります。本シリーズでは、坂根直樹氏(京都医療センター)が作成された糖尿病や高血圧、脂質異常症に関する患者指導を毎週1枚ずつお届けします。ユーモアのあるイラストが付いた、わかりやすい指導画をダウンロードして、ぜひ診療にご利用ください。坂根直樹氏からのメッセージ現代は健康に関する情報が氾濫しています。一方的な難しい説明だけでは、患者さんには病態や治療方針を理解できていないことが多くあります。患者さんの心に残るような「説明力」をぜひ磨きたいものです。本シリーズでは、1枚のイラストや図を用いて患者さんの視覚に訴え、伝えたいことを「見える化」しています。イラストや図は、患者さんに気づきや驚き(サプライズ)を起こさせるように色々工夫してあります。難しいことをわかりやすく、時にはユーモアを用いて、患者さんと上手に言葉のキャッチボールができるようになることで、患者さんの満足度も高まることと思います。〔説明力を鍛えるポイント〕難しいことをわかりやすくわかりやすいイラストや図を用いる言葉のキャッチボールを行う時には、ユーモアを交えるDr.坂根のすぐ使える患者指導画集 Part2 のコンテンツは一覧はこちらページTOPへページTOPへ

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101)OKサインでできる食事指導【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師○○さんは、どんなおやつが好きですか?患者ケーキはあまり食べないんですけど、あんこ系のお饅頭が大好きです。医師なるほど。それでは、右手でOKサインをしてみてください。患者(右手でOKサインをする)医師このくらいの大きさの小さなお饅頭が、女茶碗半分のご飯と同じくらいのカロリー(50g=80kcal)になります。患者そんなにあるんですか!(驚きの顔)医師そうなんです。野菜は低カロリーなので、小さなお饅頭ときゅうり7本が同じくらいのカロリーになります。患者えっ、そうなんですか。野菜はカロリーが少ないんですね(気づきの言葉)。医師そうですね。トマト(中)なら3個分、もやしなら2袋分と同じカロリーになります。患者これから頑張って野菜を食べるようにします。●ポイント好きなおやつと野菜のカロリーを手ばかりを使って説明することで、理解度が深まります1)小西すず. いきいき栄養学―おいしく楽しくダイエット. 2010; 診断と治療社.

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砂糖入り飲料、肥満に関係なく糖尿病リスク増加/BMJ

 砂糖入りの飲料を習慣的に飲用すると、肥満の有無とは無関係に2型糖尿病のリスクが上昇することが、英国・ケンブリッジ大学の今村 文昭氏らの調査で明らかとなった。砂糖入り飲料は肥満や2型糖尿病を増加させる可能性があり、人工甘味料入り飲料や果物ジュースによる代替が検討されているが、これらの飲料と2型糖尿病との関連は確立されていない。また、砂糖入り飲料の摂取に起因する2型糖尿病の発症状況も不明だという。BMJ誌オンライン版2015年7月21日号掲載の報告。前向きコホート試験のメタ解析、英米の人口寄与割合を評価 研究グループは、砂糖入り飲料、人工甘味料入り飲料および果物ジュースの摂取と2型糖尿病のプロスペクティブな関連を評価するために、文献を系統的レビューし、メタ解析を行った(Medical Research Council Epidemiology Unit Core Supportの助成による)。 砂糖入り飲料は甘味を加えたあらゆる飲料とし、砂糖入りの果物ジュースも含めたが、ダイエット用やカロリーゼロの飲料は除外した。人工甘味料入り飲料は、各試験で報告された低カロリーの清涼飲料とした。また、果物ジュースは果汁100%の飲料とし、果汁含有飲料とは区別した。 4つの医学文献データベースを用いて、2014年2月までに発表された非糖尿病の成人を対象とした前向き試験を検索した。ランダム効果モデルを用いてメタ解析を行った。 さらに、米国の2009~2010年の全国調査から、20歳以上の非糖尿病者1億8,910万例を代表するサンプルとして4,729例のデータを用いて人口寄与割合を算出した。また、英国の2008~2012年の全国調査から、4,470万例を代表する1,932例のデータを用いて、同様の検討を行った。砂糖入り飲料1サービング/日で、肥満と独立にリスクが13%上昇 日本の3つのコホートを含む17コホート(3万8,253例、1,012万6,754人年)から、事前に規定された情報のデータを抽出した。 砂糖入り飲料の1サービング/日の増加ごとに、肥満で補正前の2型糖尿病発症の相対リスクが18%(95%信頼区間[CI]:9~28、異質性検定:I2=89%)上昇した。肥満で補正すると相対リスクの上昇は13%(95%CI:6~21、I2=79%)に低下した。 人工甘味料入り飲料では、1サービング/日ごとの相対リスク上昇率は、肥満で補正する前は25%(95%CI:18~33、I2=70%)であり、補正後は8%(95%CI:2~15、I2=64%)まで低下した。一方、果物ジュースでは、補正前の相対リスク上昇は5%(95%CI:-1~11、I2=58%)であったのに対し、補正後は7%(95%CI:1~14、I2=51%)へと上昇した。 砂糖入り飲料に関しては、異質性やバイアスの明確な潜在的原因は確認されなかった。一方、人工甘味料入り飲料では、出版バイアスや残余交絡が示された。また、果物ジュースと2型糖尿病の正の相関が確認されたのは患者の自己申告による試験のみで、診療記録や血糖値、HbA1c値で客観的に確かめた試験では有意な関連は認めなかった(相対リスク上昇率:8%、95%CI:-3~20、異質性検定:p=0.008)。 2010年からの10年間における、肥満とは関連しない砂糖入り飲料による2型糖尿病の絶対イベント発生率は、米国が11.0%(2,090万件)、英国は5.8%(260万件)と推定された。人口寄与割合は、米国が8.7%(180万件、95%CI:3.9~12.9)、英国は3.6%(7万9,000件、95%CI:1.7~5.6)であった。また、両国とも、砂糖入り飲料の摂取量および2型糖尿病の人口寄与割合は、高齢者よりも若年者、女性よりも男性で高値を示した。 著者は、「砂糖入り飲料の習慣的な摂取は、肥満とは独立して2型糖尿病の発症に寄与する。人工甘味料入り飲料や果物ジュースにも正の関連が認められたが、バイアスの関与の可能性が示唆された」とまとめ、「砂糖入り飲料の摂取量を少なくすることで2型糖尿病の新規発症が抑制される可能性があるが、砂糖入り飲料の代わりに人工甘味料入り飲料や果物ジュースを飲用しても、2型糖尿病の予防にはつながらないと考えられる」と指摘している。

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