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うつ病患者の予後に影響する生活習慣病

 肥満、メタボリックシンドローム(Mets)、地中海式ダイエットの低い順守率は、うつ病患者で頻繁にみられ、それぞれが予後と関連している。うつ病のアウトカムに対する、これらの要因の6、12ヵ月の予測力を分析するため、スペイン・バレアレス大学のRachel H B Mitchell氏らは、検討を行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2016年1月19日号の報告。 273例のうつ病患者から、うつ症状評価のためにベックうつ病評価尺度と14項目の地中海式ダイエット順守スコアを収集した。Metsは、国際糖尿病連合(IDF)の基準に従って診断した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の地中海式ダイエット順守は、抑うつ症状と逆相関していた(p=0.007)。・うつ病への反応は、正常体重の患者(p=0.006)、非Mets患者(p=0.013)で高かったが、地中海式ダイエットの順守率との関連は認められなかった(p=0.625)。・Metsである肥満患者は、Metsでない肥満患者よりもうつ症状の改善傾向が低かった。・肥満やMets(ベースライン時における地中海式ダイエットの低い順守率を除く)は、12ヵ月時点でのうつ病の不良転帰を予測した。 結果を踏まえ、著者らは「肥満や食事よりむしろMetsが、うつ病の予後に対し負の影響を与える重要な要因であることが、本研究で示唆された。このことから、臨床医は、肥満うつ病患者(とくに治療成果が十分でない場合)におけるMets診断と治療について認識しておく必要がある」とまとめている。関連医療ニュース 女はビタミンB6、男はビタミンB12でうつリスク低下か MetSリスクの高い抗うつ薬は うつ病から双極性障害へ転換するリスク因子は

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パーキンソン病の男女比、加齢でどう変わる?

 男性は女性に比べ、高齢になるほどパーキンソン病を発症しやすいことが明らかとなった。パーキンソン病は女性よりも男性で1.5倍発症しやすいが、男女における発症率の差が年齢によって変化するかどうかはわかっていなかった。そこでフランス・健康監視研究所のMoisan F氏は国民健康保険データからの調査と、22件のコホート研究のメタ解析によって、パーキンソン病の有病率と発症率における男女比率を調査した。その結果、80歳を超える場合では女性よりも男性で発症率が1.6倍以上高まり、年齢に伴い男性の発症率がより高くなることを明らかにした。J Neurol Neurosurg Psychiatry誌オンライン版12月23日号の掲載報告。 研究グループはフランスの国民健康保険のデータを用い、14万9,672のパーキンソン病有症例(女性率50%)と2万5,438の発症例(女性率49%)を抽出した。抽出した症例に対してポアソン回帰分析を用い、有病率と発症率における男女比を全体/年齢別で算出した。 また、22のパーキンソン病に関するコホート研究(1万4,126例、女性率46%)をメタ解析し、年齢と有病率・発症率における男女比の関係を調べた。 主な結果は以下のとおり。・国民健康保険データから識別した症例において、年齢調整有病率・発症率は、女性よりも男性で高かった(男性:有病率=2.865、発症率=0.490、女性:有病率=1.934、発症率=0.328[単位:1000人年])・全体として、男性は女性と比較して有病率が1.48倍(95%CI:1.45~1.51, p<0.001)、発症率が1.49倍(95%CI:1.41~1.57、p<0.001)であった。・男女比はそれぞれ10歳ごとに、有病率で0.05、発症率で0.14増加した。・50歳未満の男女では発症率は大きく変わらず(男女比 <1.2、p>0.20)、80歳を超える場合では女性よりも男性で発症率が1.6倍以上高かった(p trend <0.001)。・コホート研究のメタ解析では、年齢に伴い女性よりも男性で発症率が高くなることが示された(10年ごとに0.26 倍、p trend=0.005)。 研究グループは「男女比が年齢の上昇とともに高まることは、年齢に伴ってパーキンソン病の病因が変化することを示唆している。この結果は、パーキンソン病の病因研究に新たな知見を与え得るだろう」と結論付けている。

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「抗凝固薬の不使用」もTAVR後の弁圧較差増加の予測因子

 大動脈弁狭窄症患者に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)の使用は、急速に拡大しているが、TAVR後の大動脈弁圧較差の悪化についてのデータは限られている。TAVR後の1,521例のデータを解析した後ろ向き多施設共同研究が、Journal of The American College of Cardiology誌2016年2月号に報告された。 2007年5月から2014年10月までの間に、カナダやスペインなどの10施設で2,418例の患者がTAVRを受けた。術後に少なくとも2回(退院時と6~12ヵ月後)の経胸壁心エコーを受けた1,521例が対象。TAVR後の人工弁のピークフローは連続波ドップラーを用いて計測され、平均圧較差は修正ベルヌーイの式を使用した。絶対的な平均圧較差の変化は、最終フォローアップ時と退院時の差で計算し、年間の変化(mmHg/year)は絶対的な変化を時間で割って計算。弁血行動態の悪化は、フォローアップ期間中の10mmHg以上の平均圧較差の増加と定義された。TAVR患者の平均年齢は81±7歳、術前の平均圧較差は45.9±16.1mmHg、77.9%は径が23mmより大きい人工弁を使用 TAVR患者の平均年齢は81±7歳、術前の平均圧較差は45.9±16.1mmHg、左室駆出率(LVEF)の平均は55.6±14.4%であった。TAVRは、多くの患者において経大腿動脈アプローチで行われ、自己拡張型とバルーン拡張型の使用頻度はほぼ同様であった。77.9%の患者で、径が23mmより大きな人工弁が使用された。退院時に、半数以上の患者で抗血小板薬2剤併用療法が行われており、28%の患者でビタミンK阻害薬が投与されていた。すべての患者(1,521例)において6~12ヵ月の間に心エコーが行われ、625、258、129例の患者がそれぞれ、2、3、4年後の段階で心エコーを受けた。最後に行われた心エコーまでの期間は20±13ヵ月、平均のフォローアップ期間は28±16ヵ月。圧較差悪化(10mmHg以上)の予測因子は、抗凝固薬の不使用、valve-in-valve(外科的人工弁後のTAVR)、23mm以下の経カテーテル大動脈弁の使用、BMI高値 平均の経大動脈圧較差は、術前の45.9±16.1mmHgから9.96±5.37mmHg(退院時)に改善した。退院時からフォローアップ期間中の圧較差変化の絶対値は0.59±5.50mmHg(p<0.001)。年平均での変化は0.30±4.99mmHg/年(中央値:0.00 [IQR:-1.38~2.00])。多変量解析によると、弁圧較差の増加に有意に寄与する要因は、抗凝固薬の不使用、valve-in-valve(外科的人工弁後のTAVR)、23mm以下の経カテーテル大動脈弁の使用であった。VHD(退院時と比べて10mmHg以上の圧較差の増加)の頻度は、4.5%であり、1年後に起きた早期のVHDは2.8%であった。VHDが起きた患者に限定すると、平均圧較差は退院時の9.5±5.0mmHgから26.1±11.0mmHg に増加していた(p<0.0001)。VHDが認められた患者において、圧較差が20、30、40mmHg以上の患者はそれぞれ47例、15例、8例であった。これらの患者の傾向として、若年(p=0.022)、BMI高値(p<0.001)、径の小さい弁(p=0.038)、valve-in-valve(p=0.008)があり、また、人工弁患者不適合はより高率に認められ、抗凝固薬がTAVR後に使用されていない傾向にあった。 著者らはDiscussionで、圧較差の変化はすべての患者で一様に起きるわけではなく、VHDが認められない患者では有意な圧較差の変化は認められなかったとし、TAVR後のVHDは特定のグループの患者に起きるのではないか、と述べている。ただ、平均のフォローアップ期間も20ヵ月(最小は6ヵ月)であり、VHDの発生が過小評価されている可能性がある。TAVR後の特別な抗血栓療法でVHDの発生が減少するかどうかを確かめるには、大規模な前向き研究が必要であるとしている。

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脳卒中後の課題指向型リハ、優越性示されず/JAMA

 脳卒中後、中等度の上肢後遺症が認められた患者のリハビリテーションについて、課題指向型リハビリテーションプログラム(Accelerated Skill Acquisition Program:ASAP)がもたらす機能回復は、従来型作業療法(usual and customary care:UCC)と比べて同等もしくは低いことが、米国・南カリフォルニア大学のCarolee J. Winstein氏らが361例を対象に行った無作為化試験ICAREの結果、明らかにされた。これまで早期リハビリ完了後の期間を対象に行われた2件の大規模臨床試験において、強度・回数を増した課題指向型リハビリを行うことで通常ケアと比べて機能回復が良好であることが示されていた。今回、研究グループは外来患者を対象に試験を行ったが、結果を踏まえて著者は、「課題指向型リハビリの優越性を支持しないものであった」とまとめている。JAMA誌2016年2月9日号掲載の報告。用量の異なる従来型作業療法とで比較 試験は単盲検にて、脳卒中後、運動機能に中等度の後遺症が認められた外来患者361例を対象に行われた。被験者は2009年6月~14年3月に7施設で1万1,051例についてスクリーニングを行って集められ、試験期間は44ヵ月間であった。 ASAPは基本原則に基づくプログラムで、機能障害にフォーカス、特異的課題、強度、必要度、自発性、患者中心などに留意し、1時間の介入を週3回10週間にわたって計30セッション行うというもの。 研究グループは被験者を、ASAPを行う群(119例)、ASAPと同量(30セッション)のUCCを行う群(DEUCC、120例)、UCCのモニタリングのみを行う群(UCC、122例)の3群に無作為に割り付け有効性を比較した。 主要アウトカムは、Wolf Motor Function Test(WMFT、平均15の上腕運動と手作業からなる)の時間スコアの12ヵ月間の変化(対数で評価)であった。副次アウトカムは、WMFT時間スコアの変化(臨床的に意義のある最小変化量[MCID]は19秒)、Stroke Impact Scale(SIS)上肢機能スコア(MCIDは17.8ポイント)が25ポイント以上改善した患者の割合などだった。12ヵ月間のWMFT時間スコアの変化に有意差なし 無作為化を受けた被験者361例(平均年齢60.7歳、男性56%、アフリカ系米国人42%、脳卒中発症後平均46日)のうち、12ヵ月間の主要アウトカム評価を完了したのは304例(84%)であった(ASAP群106例、DEUCC群109例、UCC群100例)。 主要アウトカムのintention-to-treat解析(361例対象)の結果、各群の平均スコアの変化は、ASAP群が2.2から1.4への変化(差:0.82)、DEUCC群は2.0から1.2(差:0.84)、UCC群は2.1から1.4(差:0.75)で、有意な群間差はみられなかった(ASAP vs.DEUCCは0.14、95%信頼区間[CI]:-0.05~0.33、p=0.16/ASAP vs.UCC:-0.01、-0.22~0.21、p=0.94/DEUCC vs.UCC:-0.14、-0.32~0.05、p=0.15)。 副次アウトカムについても、ASAP群のWMFT時間スコアの変化が-8.8秒、SIS改善患者割合73%、DEUCC群はそれぞれ-8.1秒、72%、UCC群は-7.2秒、69%だった。ASAP vs.DEUCCのWMFT時間スコア差は1.8秒(95%CI:-0.8~4.5秒、p=0.18)、SIS改善患者割合の差は1%(-12~13、p=0.54)、ASAP vs.UCCのWMFT時間スコア差は-0.6秒(-3.8~2.6秒、p=0.72)、SIS改善患者割合の差は4%(-9~16、p=0.48)、DEUCC vs.UCCのWMFT時間スコア差は-2.1秒(-4.5~0.3秒、p=0.08)、SIS改善患者割合の差は3%(-9~15、p=0.22)であった。 重篤有害事象(入院、脳卒中再発など)は患者109例で168件報告された。8例の患者は試験中止となっている。介入に関連した有害事象は2例で、高血圧、手首の骨折であった。

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上気道炎での不適切な抗菌薬処方を減らすには?/JAMA

 プライマリケアにおける急性上気道炎の抗菌薬不適切処方を減らすには、処方理由を書かせること、不適切処方割合の順位付けを行いメールで知らせる(ピア比較)介入が効果的である可能性が、米国・南カリフォルニア大学のDaniella Meeker氏らが248人のプライマリケア医を対象に行ったクラスター無作為化試験の結果、示された。JAMA誌2016年2月9日号掲載の報告。電子カルテシステム上で3つの介入を行い効果を比較 研究グループは、急性上気道炎の外来患者に対する抗菌薬の不適切処方(ガイドラインと一致しない)の割合を調べ、行動科学に基づく介入の効果を調べる検討を行った。 ボストンとロサンゼルスの47のプライマリケア施設で248人の医師を登録し、全員に登録時に抗菌薬ガイドラインの教育を受けさせ、次の3つの介入のいずれかもしくは複数または未介入(すなわち介入数0~3)を18ヵ月間受ける群に割り付けた。3つの介入は電子カルテを活用したもので、(1)選択肢の提示:処方オーダーセットをサポートするシステムとして急性上気道炎を選択すると、抗菌薬不要の治療であることが表示され、代替治療が表示される、(2)根拠の書き込みを促す:患者の電子カルテに自由記載で抗菌薬を処方する理由を書き込むよう促す、(3)ピア比較:不適切処方割合について最も少ない医師をトップに順位付けを行い、高位の医師には毎月「トップパフォーマー」であることを知らせる一方、低位の医師には「トップパフォーマーではない」こと、および順位、不適切処方割合を知らせ、急性上気道炎に抗菌薬は不要であること、トップパフォーマーとの不適切処方割合の差を知らせる。 介入は2011年11月1日~12年10月1日に開始、最終フォローアップは14年4月1日に終了した。なお対象患者のうち、併存疾患および感染症がある成人患者は除外された。 主要評価項目は、抗菌薬が不要な患者(非特異的上気道炎、急性気管支炎、インフルエンザ)に対して行われた抗菌薬不適切処方割合で、介入前18ヵ月間(ベースライン)と介入後18ヵ月間について評価した。各介入効果について、同時介入、介入前の傾向を補正し、診療および医師に関するランダム効果も考慮した。処方理由の書き込み、不適切処方割合の順位付けを知らせた群で有意に低下 抗菌薬不要の急性上気道炎の外来患者は、ベースライン期間中1万4,753例(平均年齢47歳、女性69%)、介入期間中は1万6,959例(同48歳、67%)であった。 抗菌薬が処方された割合は、対照(ガイドライン教育のみ)群では、介入スタート時点では24.1%、介入18ヵ月時点で13.1%に低下していた(絶対差:-11.0%)。一方、選択肢の提示群では22.1%から6.1%に低下(絶対差:-16.0%、対照群の差と比較した差:-5.0%、95%信頼区間[CI]:-7.8~0.1%、経過曲線差のp=0.66)。根拠の提示を促す介入群では、23.2%から5.2%(絶対差:-18.1%)へと低下し、対照群との有意差が示された(差:-7.0%、95%CI:-9.1~-2.9%、p<0.001)。ピア比較の介入でも19.9%から3.7%へと有意な低下が認められた(絶対差:-16.3%、差:-5.2%、95%CI:-6.9~-1.6%、p<0.001)。 なお、介入間で統計的に有意な相互作用(相乗効果、相互干渉)はみられなかった。

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カルシトニン製剤の働き

【骨粗鬆症】【治療薬】カルシトニン製剤について、教えてください骨粗鬆症の初期に使用します。骨を強くするとともに、痛みを和らげるお薬です。★注意顔が紅くなったり、ほてったら、先生に相談しましょう!監修:習志野台整形外科内科 院長 宮川一郎 氏Copyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.

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コカ・コーラは胃石治療の第1選択でよい【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第61回

コカ・コーラは胃石治療の第1選択でよい FREEIMAGESより使用 コーラはその昔、コーラの実から抽出した苦味のあるコーラ・エキスを用いていたことが由来とされていますが、現在ではコーラの実は含まれていないそうです。 コカ・コーラは、ザ コカ・コーラ カンパニーが製造販売するコーラの名称です。そんなコカ・コーラが胃石に対して有効であることを記したシステマティックレビューを紹介しましょう。 Ladas SD, et al. Systematic review: Coca-Cola can effectively dissolve gastric phytobezoars as a first-line treatment. Aliment Pharmacol Ther. 2013;37:169-173. 胃石とは、多種類の食材や雑多なものが消化管の中で集まり、石のように固まったものを指します。柿の摂取によって胃石が形成されることがあるのは有名ですよね。これは、タンニンであるシブオールという物質が胃内で重合するためです。胃石の治療として、内視鏡的に摘出したり手術を余儀なくされたりするケースもあるそうですが、ここ10年くらい炭酸飲料の有効性を記した報告が相次いでいます。このシステマティックレビューは、コカ・コーラが胃石の溶解に有効かどうか記したものです。過去のコカ・コーラの有効性を記した文献を抽出しました。2002~2012年の10年間で、46人の患者について記した24の論文が見つかりました。これらのうちほとんどで、コカ・コーラによる溶解が成功したとのことです。成功しなかった残りの患者さんは、内視鏡的治療や外科的治療を要したそうです。柿胃石に対するコカ・コーラの有効率は低かったそうですが、それ以外の胃石ではコカ・コーラの溶解を第1選択にしてもよいのではないかと考えられました。胃石の種類にもよるかと思いますが、よほど炭酸飲料が苦手でなければ、まずはコカ・コーラを試してみるのがよさそうですね。カンタンに治療できますし、誰でも侵襲的な処置はイヤでしょうから…。インデックスページへ戻る

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双極性障害患者の重篤気分調節症とは

 青年期双極性障害集団における重篤気分調節症の表現型(disruptive mood dysregulation disorder phenotype:DMDDP)の有病率や相関について、カナダ・トロント大学のRachel H B Mitchell氏らが調査を行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2016年2月4日号の報告。 DMDD基準を変更し、3次医療機関から得られた116例(BD-I:30例、BD-II:46例、非BD者:40例)で検討を行った。診断には、Kiddie Schedule for Affective Disorders and Schizophrenia for School-Aged Children, Present and Lifetime version(KSADS-PL)を用いた。DSM-5のDMDD基準A~Gは、KSADS反抗挑戦性障害(ODD)スクリーニング質問と補足資料、および記録の要旨により導き出した。必要に応じてカイ二乗分析またはt検定を実施し、続いてロジスティック回帰分析を行った。p値は、false discovery rate(FDR)法を用いて調整した。 主な結果は以下のとおり。・ODD補足データの不足により、8例でDMDDP基準を判定できなかった。・残りの25%(108例中27例)は、DMDDP基準を満たした。・DMDDPは、BDのサブタイプまたはBDの家族歴とは関連しなかった。・年齢、性別、人種で調整後の単変量解析では、DMDDPは、機能レベルの低下、家族との衝突の増加、暴行の既往、注意欠如多動症(ADHD)と関連していた(FDR調整後p値はそれぞれ、p<0.0001、p<0.0001、p=0.007、p=0.007)。・生涯物質使用障害と薬物の使用は、有意性がボーダーライン上であった(調整後p=0.05)。・ロジスティック回帰分析では、DMDDPは家族との衝突に関する親からのより多い報告(OR 1.17、CI:1.06~1.30、p=0.001)、機能障害(OR 0.89、CI:0.82~0.97、p=0.006)との独立した関連が認められた。・DMDDPは、ADHDにおいて3倍増と関連していたが、有意差はわずかであった(OR 3.3、CI:0.98~10.94、p=0.05)。 結果を踏まえ、著者らは「DMDDはBDとは表現型、生物学的に異なるにもかかわらず、臨床現場では一般的に重なる。この重なりは、非BDまたは非家族性BDでは説明されない。本研究において、DMDDPとADHDとの関連から、覚醒症状をもともと述べられている重篤気分調節症の表現型としてとどめるべきかどうかという疑問が生じた。この併存疾患の過剰な機能障害を緩和させる戦略が必要である」とまとめている。関連医療ニュース 双極性障害と強迫症、併存率が高い患者の特徴 うつ病と双極性障害を見分けるポイントは 双極性障害患者の約半数が不安障害を併存

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食品からのフラボノイド摂取は体重管理に有用か/BMJ

 フラボノイド(とくにフラボノール、フラバン-3-オール、アントシアニン、フラボノイドポリマー)を豊富に含む、リンゴ、西洋なし、ベリー類、ピーマンなどの果物や野菜を多く食べることは、体重管理に有用であることを、米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のMonica L Bertoia氏らが、3つの大規模前向きコホート研究、合わせて約12万4,000人を最長24年追跡したデータを解析し、明らかにした。フラボノイドは天然に存在する生理活性化合物で、果物や野菜に含まれている。これまで、果物や野菜類の摂取量が多いと体重が増加しにくいことや、緑茶に含まれるフラボノイドが脂肪吸収の減少とエネルギー消費の増加などに関与していることが報告されていた。しかし、体重の減少に関する研究の多くは、緑茶で発見されたフラバン-3-オールに関するもので、試験参加人数も限られていた。著者は、「今回の研究成果は、肥満の予防や肥満の悪影響リスクを低減する食事摂取基準の見直しに役立つ可能性がある」とまとめている。BMJ誌オンライン版、2016年1月28日号掲載の報告。米国の医療従事者12万4,086人を24年間追跡したデータを解析 研究グループは、医療従事者追跡調査(HPFS、1986年開始)、看護師健康調査(NHS、1976年開始)およびNHS II(1989年開始)の参加者のうち、ベースラインで慢性疾患(肥満、糖尿病、がん、心血管疾患など)の既往歴がなく65歳未満など基準を満たした計12万4,086人(HPFS:男性2万525人、NHS:女性3万9,423人、NHS II:女性6万4,138人)を対象として、1986年から2011年まで4年間ごとの体重変化量と、同期間における7種類のフラボノイド(フラバノン、アントシアニン、フラバン-3-オール、プロアントシアニジン、フラボノイドポリマー、フラボノール、フラボン)の摂取量変化との関連を、多変量一般化線形回帰モデルにて解析した。 体重の変化量は、2年ごとに行われた健康状態などに関するアンケート調査に基づき算出。また、フラボノイド摂取量の変化(1標準偏差/日)は4年ごとに行われた半定量的食物摂取頻度調査を基に、食品のフラボノイド含有量とプロアントシアニジンに関する米国農務省のデータベースを用いて算出した。フラボノイド摂取量が多いと体重は増えない 食事、喫煙状況、身体活動など生活習慣に関連する因子を補正後、フラボンとフラバノンを除く5種類のフラボノイドについて、摂取量の増加が、わずかだが体重の減少と関連していた。とくにアントシアニン、フラボノイドポリマー、フラボノールで関連が強く、アントシアニンの場合、摂取量増加が10mg/日で体重変化量は-0.23(95%信頼区間:-0.30~-0.15)ポンド(1ポンド=約0.45kg)、同様にフラボノイドポリマーは138mg/日増で-0.18(-0.28~-0.08)ポンド、フラボノールは7mg/日増で-0.16(-0.26~-0.06)ポンドであった。食物繊維を追加補正後は、アントシアニン、プロアントシアニジンおよびフラボノイドポリマーのみ有意な関連が認められた。 著者は「体重の減少はわずか(<0.5kg)であったが、健康状態の改善に役立つ可能性がある」とし、「大部分の米国人は、毎日果物は1カップ未満、野菜は2カップ未満しか摂取していないが、健康ベネフィットを享受するには、果物は2カップ、野菜は2.5カップに増やすとよいだろう」と指摘している。

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一次性進行型MSに対するフィンゴリモドの有用性/Lancet

 一次性進行型多発性硬化症(PPMS)に対するフィンゴリモド(スフィンゴシン-1-リン酸受容体調節薬)の安全性と有効性を検証した第III相試験「INFORMS」の最終結果が報告された。フィンゴリモドによる抗炎症療法は、PPMSの病態進行を抑制しないことが示された。試験報告を行った米国マウント・サイナイ・アイカーン医科大学のFred Lublin氏らは、結果を踏まえて「PPMSの治療は、再発性MSとは異なるアプローチが必要である」とまとめている。フィンゴリモドは、再発性MSおよび二次性進行型MSに有効であることから、PPMSに対しても同様の効果が期待されていた。Lancet誌オンライン版2016年1月27日号掲載の報告。障害進行の検出精度を高めるため、新たな複合評価項目を設定 INFORMS試験は、18ヵ国148施設で行われた多施設共同二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験で、PPMS患者を、フィンゴリモド投与群またはプラセボ投与群に1対1の割合で無作為に割り付け、3~5年間治療した。 フィンゴリモドの用量は、当初1.25mg/日であったが(コホート1)、2009年11月19日にプロトコルが改定され、盲検下のまま0.5mg/日に変更された(コホート2)。患者の主な選択基準は、年齢25~65歳、疾患進行1年以上、脳MRI陽性・脊髄MRI陽性・脳脊髄液陽性のうち2つを満たす、罹病期間2~10年、過去2年間の障害進行の客観的な証拠がある、などであった。 研究グループは、総合障害度評価尺度(EDSS)、歩行時間テスト(25' Timed-Walk Test:25’TWT)スコアあるいは上肢機能の評価(9-Hole Peg Test:HPT)スコアのベースラインからの変化に基づく新たな複合主要評価項目を用い、3年以上治療を受けた被験者について、3ヵ月間持続する障害進行の発現までの期間を評価した。フィンゴリモド群とプラセボ群で障害進行に差はない 2008年9月3日~11年8月30日に、970例が無作為化された(コホート1:1.25mg投与群147例、プラセボ群133例/コホート2:0.5mg投与群336例、プラセボ群354例)。有効性解析対象は、コホート1および2のプラセボ群487例と0.5mg投与群336例の計823例であった。ベースラインの両群の特性は類似していた(女性48%、平均年齢48.5歳、平均EDSSスコア4.67、ガドリニウム増強病変なし87%)。 試験終了までに、複合主要評価項目の3ヵ月間持続する障害進行が認められたのは、0.5mg投与群で232例、プラセボ群で338例であった。Kaplan-Meier法で算出した障害進行率は、0.5mg投与群77.2%(95%信頼区間[CI]:71.87~82.51)、プラセボ群80.3%(同:73.31~87.25)で、プラセボに対するリスク減少は5.05%(ハザード比[HR]:0.95、95%CI:0.80~1.12、p=0.544)であった。EDSSのみを評価項目とした場合でも同様に、両群間で有意差は認められなかった(リスク減少:11.99%、HR:0.88、95%CI:0.72~1.08、p=0.217)。 安全性については、再発性MS患者を対象としたフィンゴリモドの臨床試験成績とおおむね一致していた。主な有害事象は、リンパ球減少症(0.5mg投与群19例[6%] vs.プラセボ群0例)、徐脈(同5例[1%] vs.1例[<1%])、1度房室ブロック(3例[1%] vs.6例[1%])であった。重篤な有害事象は、0.5mg投与群84例(25%)、プラセボ群117例(24%)に認められ、主なものは黄斑浮腫がそれぞれ6例(2%)と6例(1%)、基底細胞がんが14例(4%)と9例(2%)であった。 著者は、「INFORMS試験は、複合主要評価項目を用いた初めての大規模臨床試験で、結果には整合性が認められたことから、今後、PPMSを対象とした臨床試験の評価項目として有用であることが示唆される」と結論している。

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日本糖尿病学会:「キラリ☆女性医師!」に2016年2月の新記事を掲載

 日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページでは、「キラリ☆女性医師!」コーナーに和栗 雅子氏(大阪府立母子保健総合医療センター)の記事を掲載した。 本コーナーは、さまざまな女性医師を紹介するコーナーとして2015年4月に開設され、これまでに計10名の女性医師が実名で登場している。 各記事は以下関連リンクより閲覧可能。関連リンク「キラリ☆女性医師!」(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

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泣けるセンター試験【Dr. 中島の 新・徒然草】(106)

百六の段 泣けるセンター試験今年の1月に行われたセンター試験がネットに掲載されていました。問題をみるとやってみたくなるのは人間の性。ついつい英語に挑戦してみました。自己採点の結果は言わぬが花、ということにしておきましょう。出題されていた英語の問題文は結構面白いものが多く、なかには読んでいて思わず感動してしまったものすらあります。とくにジョン叔父さんの話が印象的でした。せっかくなので、概要を日本語に訳して皆さんに紹介いたしましょう。(以下、ネタバレ注意) ジョン叔父さんの話 今日は私の大学卒業を祝って、有名なシェフであるジョン叔父さんが台所で料理を作りながらやり方を教えてくれているところだ。ジョン叔父さんは料理の腕を競うテレビ番組、"The Big-Time Cook Off" への出演が決まっていることもあって、私はすごく興奮していた。 ジョン叔父さんは田舎の普通の家庭に生まれ育った。母親は学校の教師をしていたが、ジョン叔父さんが10歳のときに仕事を辞めた。というのは、自分の年老いた母親、つまりジョン叔父さんにとってはおばあさんの介護をしなくてはならなくなったからだ。母親の収入がなくなったことで家庭は経済的に苦しくなり、ジョン叔父さんの父親は都会に行って働き始めた。もともと快活な人であったが、疲れ切って週末に帰ってくる父親は次第に不機嫌な顔をみせるようになった。ささいなことで叱られるため、ジョン叔父さんはだんだん父親を避け始め、また学校もサボり気味になった。そのことは母親や学校の先生を随分心配させた。 ある夏の日曜日、例によって母親は介護のために外出し、父親は家で寝ていた。腹を空かせた2人の妹たちのためにジョン叔父さんは台所で卵料理を作ってやろうとした。突然、台所のドアが開いたかと思うと父親が立ちはだかっていた。 「ごめんなさい、お父さん。起こすつもりはなかったんです。チェルシーとジェシカのために卵を料理してやろうと思って」 「卵だと?そんなもの、こんな天気のいい日曜日には相応しくないな。さあ、庭でステーキを焼くぞ!」 「本気ですか?疲れているんじゃ…」 「構わん。俺は料理するのが好きなんだ。学生時代、コックとしてアルバイトしていたのを思い出したぜ。ひとつお前にステーキの焼き方を教えてやろう」 そして父親はジョン叔父さんにコツを教えながら手際よく料理を行った。 「いいか、ジョン。料理ってのは材料の組み合わせと分量の正確さが命だ。これさえマスターすれば多くの人々を喜ばせることができるんだ」 その時以来、ジョン叔父さんは家族のために、大学生になってからは友達のためにも料理をし始めた。ジョン叔父さんにとっては自分の料理で人々を幸せにすることが何よりも大きな喜びであった。 ジョン叔父さんは大学を卒業した後にレストランで働いて腕を磨き、有名なレストランのシェフになり、自分の店を持ち、ついにはいくつかのコンテストで入賞し、大富豪や有名人が食べに来るまでになった。 ジョン叔父さんと私は、ふと数日後に迫ったコンテスト番組のことを思い出した。 「マイク、俺はコンテスト番組の出演者に選ばれてワクワクしている。でも一番幸せなのは、お前とこうやって台所に立っていることなんだ。あの遠い夏の日曜日、親父が俺にしてくれたことを思い出しちまったよ。あれ以来、俺の人生は大きく変わったんだ」とまあ、このような話でした。試験問題を解きながら不覚にも涙が…。ジョン叔父さんが料理で人々をハッピーにしているのなら、甥っ子のマイクは文章で人々を喜ばせているのでしょうか。改めて読んでみると、A4で2頁ぐらいの短い話の中に山あり谷あり。ホンの少し固有名詞を入れることによって臨場感を出しているところなども巧みですね。いやはや、いろいろな意味で勉強になったセンター試験でした。最後に1句受験とは 人生詰めこむ ドラマなり

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各認知症と尿酸との関連を分析

 血清尿酸(sUA)レベルと認知障害および認知症は関連しうる。この関連性は、認知症のサブタイプによってさまざまで、とくに脳血管性認知症(VaD)とアルツハイマー病(AD)やパーキンソン病関連認知症(PDD)との間では異なる。英国・グラスゴー大学のAamir A Khan氏らは、システマティックレビューとメタ解析により、sUAと認知障害および認知症との関連についてのすべての公開データを統合することを目的とし、検討を行った。Age (Dordrecht, Netherlands)誌2016年2月号(オンライン版2016年1月28日号)の報告。 検討には、sUAと任意の認知機能測定または認知症の臨床診断との関連を評価した研究が含まれた。AD、VaD、PDD、軽度認知障害(MCI)および混合型または未分化の患者によるサブグループ分析を事前に定義した。許可が得られたデータについて、バイアスリスクと一般化可能性を検討し、研究全般における関連性のプールされた基準を評価するため、メタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・4,811件中、46件(1万6,688例)が選択基準を満たした。・対照と比較して、認知症の患者ではsUAが低かった(SDM:-0.33 [95%CI])。・AD(SDM:0.33[95%CI])とPDD(SDM:-0.67 [95%CI])では、認知症サブタイプとの関連性が明確に認められたがが、混合型(SDM:0.19 [95%CI])とVaD(SDM:-0.05 [95%CI])では認められなかった。・Mini-Mental State Examination(MMSE)とsUAレベルとの関連性は、PDD患者(summary r:0.16、p=0.003)を除き、関連が認められなかった(summary r:0.08、p=0.27)。 結果を踏まえ、著者らは「本結論は、臨床的な不均一性と試験のバイアスリスクにより限定的である」としたうえで、「sUAと認知症および認知障害との関連は、すべての認知症グループで一貫しているわけではなく、とくにVaD患者では他のサブタイプと異なる場合がある」とまとめている。関連医療ニュース レビー小体型認知症、認知機能と脳萎縮の関連:大阪市立大学 レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究

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中絶胎児で小頭症を確認、脳内からジカウイルス検出/NEJM

 ブラジルで妊娠初期にジカウイルスに感染したと考えられる25歳の欧州女性が、妊娠32週で人工中絶。その胎児解剖の結果、小頭症が認められ、脳内からはジカウイルスが検出された。スロベニア共和国・リュブリャナ大学のJernej Mlakar氏らによる症例報告で、NEJM誌オンライン版2016年2月10日号で発表した。中南米とカリブ地域では2015年、ジカウイルス感染症の流行が報告され、同ウイルスに感染した母親から生まれた新生児の小頭症が増加していることが重大な懸念として持ち上がっている。妊娠13週でジカウイルス感染疑い 報告によると欧州出身のこの女性は、2013年12月からブラジル北東部のナタールに住んでおり、15年2月に妊娠した。その後妊娠13週で高熱を出し、重度筋骨格・球後痛とかゆみを伴う全身性斑点状丘疹を呈した。同地域ではジカウイルス感染症が流行していたため、妊婦についても感染が疑われたものの、ウイルス診断テストは実施しなかったという。 その後、妊娠14週と20週の超音波検査では、胎児に解剖学的な異常や成長の遅れはみられなかった。妊娠29週で胎児奇形、32週で小頭症 この女性は妊娠28週で欧州に帰国。妊娠29週で超音波検査を受けたところ、胎児奇形が認められ、同大学病院に紹介された。その時点でこの女性は、胎児の動きが少なくなったことを感じていたという。 妊娠32週の超音波検査では、子宮内胎児発育遅延が確認された。胎盤の厚さは3.5cmと正常値だったものの、複数箇所に石灰化が認められた。また胎児の頭囲が、妊娠周期に対して2パーセンタイル未満であり、小頭症が確認された。 妊娠32週時点で人工中絶が行われ、その3日後に胎児と胎盤の解剖を実施した。 その結果、胎児の脳の小頭症が観察され、ほぼ完全な無脳回症と水頭症、および大脳皮質と皮質下白質に多病巣性異栄養性石灰化が認められ、また皮質の偏位と軽度病巣性炎がみられた。さらに胎児の脳の組織片からは、RT-PCR法によりジカウイルスを検出した。電子顕微鏡下でも確認し、ジカウイルスの完全ゲノムも得られた。

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魚介類が持っている水銀、認知症とは関連せず/JAMA

 魚介類摂取頻度が増えると、脳内水銀量は増加するものの、アルツハイマー型認知症を示唆する脳神経病理とは関連しない。また、アポリポ蛋白E(APOEε4)遺伝子を持つ人では、魚介類摂取がアルツハイマー病リスクの軽減とつながっていることを、米国・ラッシュ大学メディカルセンターのMartha Clare Morris氏らが、高齢者286例の剖検脳と生前の魚介類摂取頻度との関連を分析した結果、明らかにした。JAMA誌2016年2月2日号掲載の報告より。平均年齢約90歳の高齢者を対象に、横断解析 魚介類の摂取量は、神経毒として知られる水銀汚染の懸念が指摘されながらも、健康ベネフィットがあるとして増大している。研究グループは、魚介類摂取量の増加と脳内水銀量の増加に相関関係が認められるのか、また脳神経病理との関連が認められるかを調べた。 対象としたのは、2004~13年に、米国シカゴのリタイアメント・コミュニティ居住者で臨床神経病理コホート研究「Memory and Aging Project」に参加し死亡した高齢者286例。生前の魚介類摂取頻度を調べ、死後に行った剖検脳所見との関連を横断的に分析した。 被験者の平均年齢は89.9(SD 6.1)歳、女性は67%(193例)で、教育を受けていた年数は平均14.6(同2.7)年だった。魚介類摂取頻度についての質問は、死亡より平均4.5年前に開始されていた。 主要評価項目は、認知症関連病理の評価として、アルツハイマー病、レヴィー小体型認知症、大小の梗塞数とした。魚介類およびn-3脂肪酸の摂取量は死亡前年単位で評価。水銀およびセレニウムの組織片濃度は、機器的中性子放射化分析法にて調べた。α-リノレン酸摂取量が多いと脳大梗塞リスクは半減 その結果、1週間の平均魚介類摂取頻度と、脳内水銀量の相関性が認められた(ρ=0.16、p=0.02)。 年齢や性別、教育レベル、総エネルギー摂取量で補正後、APOEε4遺伝子を持つ人については、魚介類を週1回以上食べる人は、老人斑密度が低く(β=-0.69)、重度・広範囲にわたる神経原線維濃縮体が少ない(β=-0.77)など、アルツハイマー病の病理学的特徴を持つ人が少なく、病理学的にアルツハイマー病と診断される人も少なかった(β=-0.53)。 また、α-リノレン酸摂取量について三分位に分けて検討した結果、最高分位の人は最低分位の人に比べ、脳大梗塞リスクのおよそ半減が認められた(オッズ比:0.51、95%信頼区間:0.27~0.94)。 なお、魚油サプリメント摂取はいかなる神経病理マーカーとも有意な関連が認められなかった。また、脳内水銀濃度と脳神経病理学的な異常との間の関連も示されなかったという。

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白内障術後眼内炎、効果の高い予防的抗菌薬投与は?

 白内障の術後眼内炎予防を目的とした抗菌薬投与は、前房内注射が点眼よりも効果が高く、また、注射+点眼は注射単独よりも効果が増すことは示されなかった。米国の北カリフォルニア・カイザーパーマネンテのLisa J. Herrinton氏らが、同加入者で白内障手術を受けた31万5,246例を対象に行った観察縦断的コホート研究の結果、報告した。なお、同コホートの眼内炎発症率は0.07%で、後嚢破損が依然として重大なリスク増大因子(3.68倍)であったという。Ophthalmology誌2016年2月号(オンライン版2015年10月14日号)の掲載報告。 検討は、抗菌薬の点眼または注射投与による白内障の術後眼内炎予防効果を調べることを目的とし、北カリフォルニア・カイザーパーマネンテの加入者で、2005~12年に白内障手術を受けたことが確認できた31万5,246例を対象に行われた。 電子医療記録から、被験者特性、医療・服薬・手術記録の情報を入手し、予防的抗菌薬投与(ルートと薬剤)と眼内炎リスクとの関連を調べた。ロジスティック回帰分析法を用いて、補正後オッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を算出し評価した。 主な結果は以下のとおり。・確認された眼内炎は215例(0.07%、0.7/1,000)であった。・後嚢破損による眼内炎リスク増大は3.68倍(95%CI:1.89~7.20)であり、術中合併症が依然として眼内炎リスクのキー因子であった。・予防的抗菌薬投与は、前房内注射が点眼単独よりも効果が高かった(OR:0.58、95%CI:0.38~0.91)。・前房内注射+ガチフロキサシンまたはオフロキサシン点眼は、前房内注射単独よりも効果が高いとはいえなかった(OR:1.63、95%CI:0.48~5.47)。・ガチフロキサシン点眼と比較して、アミノグリコシド点眼は効果が低かった(OR:1.97、95%CI:1.17~3.31)。【訂正のお知らせ】最終行の表記に誤りがあったため、下記のように訂正いたしました(2016年2月23日)。「ガチフロキサシン点眼と比較して、アミノグリコシド点眼は効果が低かった~」

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プロトコールに基づく薬剤師の介入で、医療の質向上を

 日本医療薬学会は2月11日、都内にて「薬剤師が担うチーム医療と地域医療の調査とアウトカムの評価研究シンポジウム」(研究代表者:東京医科歯科大学 教授 安原 眞人氏)を開催した。この研究は2013年から厚生労働科学研究事業として、チーム医療の進展や地域医療の拡充に向けて、薬剤師の担う役割を明確にし、求められる専門性を生かすための実践的方法論を確立することを目的として、3年間の計画で開始された。初年度は先行事例の収集、2014年度はアウトカム評価、そして2015年度は実践的方法論に焦点が当てられた。 チーム医療推進研究においては、プロトコールに基づく薬物治療管理(Protocol Based Pharmacotherapy Management、以下PBPM)の導入・実施をテーマとし、そのアウトカムは、医療の質、安全性、経済性、そして医療従事者の負担軽減を指標として評価された。 また、地域医療推進研究の主題は、かかりつけ薬局機能を持った在宅医療提供薬局を推進するための新たな基準作成であり、2014年に「薬局に求められる機能とあるべき姿」が発表された。これは翌年発表の「患者のための薬局ビジョン」策定へとつながり、さらには2016年度の診療報酬改定で新設された、かかりつけ薬剤師・薬局の評価へと発展していった。 2015年度研究における具体的なアウトカムとして、下記の事例が紹介された。たとえば、名古屋大学医学部附属病院では、医師や看護師と協議のうえ承認されたプロトコールに基づき、薬剤師が処方入力支援をしたことにより、臨時処方や緊急処方が減少した。また、薬剤師外来でのワルファリン療法におけるPBPMにより、PT-INR値が目標治療域に達する患者割合が増加した例なども挙げられた。 地域医療の事例としては、茨城県笠間市の禁煙治療プログラムにおける、プロトコールに基づく薬剤師介入後の禁煙率上昇などが報告された。一方で、地域におけるPBPMは、複数の施設間での合意が必要となるため、医療機関のような同一施設内よりも、導入・実施がより難しいことが指摘された。 2010年度の厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(医政発0403第1号)では、薬剤師を積極的に活用することが可能な業務の1つとして、「薬剤の種類、投与量、投与方法、投与期間等の変更や検査のオーダについて、医師・薬剤師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づき、専門的知見の活用を通じて、医師等と協働して実施すること」が挙げられている。しかしながら、同研究班の調査によると、同業務を5割以上実施している医療施設の割合は、2013年時点で約15%にとどまっている。同研究班では、最終報告書策定に向けて、現在PBPMの導入マニュアルを作成しており、今後、医療現場での活用が期待される。

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見落とされがちな抗うつ薬の副作用(解説:岡村 毅 氏)-481

 本論文は、新規抗うつ薬の有害事象に関して、それぞれの論文ではなく、治験総括報告書(規制当局より提供を受けた)を集めて分析したものである。主要評価項目は、死亡と自殺関連行動(自殺、自殺企図、自殺念慮)、副次評価項目は攻撃的行動とアカシジアであった。 個人の臨床家として感想を記載したい。まずは結果に関してであるが、死亡は有意差なし、自殺関連行動は成人では有意差ないものの未成年では投薬群が高かった(オッズ比2.39、95%信頼区間:1.31~4.33)。攻撃的行動も、成人では有意差ないものの未成年では投薬群が高かった(オッズ比2.79、95%信頼区間:1.62~4.81)。 これは近年、未成年(あるいは若年成人)には抗うつ薬投与を慎重に行わねばならないという、臨床現場の共有認識を支持するものだ。こうした懸念は、すでにFDAも表明しているとおりだが、論文中ではさらに、GlaxoSmithKline社がすべての年代において自殺関連行動の頻度が高くなる危険性を表明していることを評価している。 また、考察に関してであるが、治験における有害事象のモニターと公開が不十分である可能性を鋭く指摘している。これは、われわれ臨床家は処方に当たって知っておいたほうがよい指摘だ。確かに、抗うつ薬の進歩によって、多くの患者さんの利益になったことは事実であろう。また、精神疾患に対する偏見もずいぶんと減って、多くの患者さんが軽症の段階で受診し、以前よりも有害事象の少ない新規抗うつ薬により、早期の社会復帰をしているのも事実であろう。かつては、外来に家族を連れてきた親御さんに「本当に思い切って来たんです。こんなところに来たことが近所に知られるともう終わりです」と言われ、悲しくなると同時に、もっと早く来ればもっと良くなったのにと悔しい気持ちになったことを思い出した。今の若い先生方には信じられないかもしれないが…。まあ、裏表のない方だからそういう発言をするわけで、その後、その方とはよき信頼関係を結んだことを申し添える。 多くの方に精神科薬物治療を提供できる時代だからこそ、薬を飲めばもう100%大丈夫などという認識を修正し、薬剤なのだから有害事象もありえること、それ以外の治療選択肢もありえることが、あらためて認識されるべき時期になったのだろう。例えていうならば、「飛行機が開発されて移動は便利になった、良かった、安全は二の次だ」ではなく、だからこそ事故を少しでも減らす(ゼロを目指す)努力を続けねばならないというようなものだ。そのためにも、治験の有害事象のモニターをもっと厳密にするべきだという、著者らのかねてからの主張は常識的だ。 医師としてつくづく実感するが、人とは脆弱な存在だ。だから、人を助けることは崇高なことであり、これこそが創薬の根源的な動機だと思う。しかし、抗うつ薬は断じて魔法ではなく、人間による営みであることを忘れてはならない。私は、本論文を読んで(年をとったせいかもしれないが)、公衆衛生学者から製薬研究者への建設的なメッセージととった。 なお、本コラムの内容は担当者個人の見解に基づいており、東京都健康長寿医療センター・東京大学の見解を示すものではありません。無断転載を禁じます。

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