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DNA修復遺伝子異常の前立腺がん、olaparibで高い奏効率/NEJM

 DNA修復遺伝子に異常が認められる転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者には、ポリ(アデノシン二リン酸・リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害作用のあるolaparibが、9割近くの奏効率を示す可能性があることが示された。英国・Institute of Cancer ResearchのJ. Mateo氏らが50例を対象とした第II相非盲検単群2段階多施設試験の結果、報告した。前立腺がんは多様性があるが、現在の治療は遺伝子ベースに層別化したものはなかった。NEJM誌2015年10月29日号掲載の報告。50例を対象に、olaparib 400mgを1日2回投与 研究グループは、転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者50例を対象に、olaparib 400mgを1日2回投与した。 主要評価項目は、奏効率で、その定義としては(1)固形がんにおける効果判定基準RECIST1.1に基づく客観的奏効、(2)前立腺特異抗原(PSA)値の50%以上低下、(3)血中循環腫瘍細胞数が5/7.5mL以上から5/7.5mL未満へ減少のいずれかとした。 腫瘍生検を行い、ターゲット領域のみの次世代シーケンシング、エクソーム/トランスクリプトーム解析、デジタルポリメラーゼ連鎖反応検査を実施した。 被験者の全員にドセタキセル治療歴があり、49例(98%)にアビラテロンまたはエンザルタミドによる治療歴が、29例(58%)にカバジタキセルによる治療歴があった。被験者全体の奏効率33%、DNA修復異常例の奏効率88% 結果、評価が可能だった49例のうち、奏効が認められたのは33%(95%信頼区間:20~48)で、そのうち12例は試験薬の服用期間が6ヵ月超だった。 次世代シーケンシングの結果、BRCA1/2、ATM、ファンコニ貧血遺伝子、CHEK2などのDNA修復遺伝子に、ホモ接合欠失や有害突然変異もしくはその両方が16例で見つかった。 この16例のうち、olaparibで奏効が認められたのは14例(88%)で、その中にはBRCA2欠失の7例すべてと、ATM変異を認めた5例中4例が含まれていた。 なおグレード3または4の有害事象としては、貧血が20%(10例)、疲労感が12%(6例)で、先行試験の結果と一致していた。

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乳幼児期の全身麻酔、2歳時の神経発達への影響は/Lancet

 生後60週未満の乳幼児に対するセボフルランによる全身麻酔は、意識下局所麻酔と比べ、2歳時点における神経発達アウトカムへの影響は認められなかったことが報告された。オーストラリア・Murdoch Childrens Research InstituteのAndrew J. Davidson氏らが行った、無作為化比較試験の副次評価項目で示された。Lancet誌オンライン版2015年10月23日号掲載の報告より。オーストラリア、イタリアなど7ヵ国28病院で試験 研究グループは、2007年2月9日~13年1月31日にかけて、オーストラリア、イタリア、米国など7ヵ国28ヵ所の病院を通じて、生後60週未満で、胎在週数26週を超えてから生まれ、鼠径ヘルニア縫合術を受けた幼児722例を対象に試験を行った。 無作為に2群に分け、一方には意識下局所麻酔を(363例)、もう一方にはセボフルランによる全身麻酔を行った(359例)。 主要評価項目は、5歳時点でのウェクスラー就学前・小学生知能評価尺度第3版(WPPSI-III)スコアだった。今回の報告では、副次的評価項目の2歳時点でのベイリー乳幼児発達尺度第3版の認知機能複合スコアが発表された。全身麻酔時間中央値は54分 被験者のうちアウトカムが得られたのは、局所麻酔群が238例、全身麻酔群が294例だった。 2歳時点でのベイリー乳幼児発達尺度認知機能複合スコア平均値は、局所麻酔群が98.6(SD:14.2)、全身麻酔群が98.2(同:14.7)で、両群の差は0.169(95%信頼区間:-2.30~2.64)と同等だった。 なお、全身麻酔群の麻酔時間中央値は54分だった。

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11月12日は患者さんと肺炎を話題に

 10月29日、ファイザー株式会社は、岩田 敏氏(慶應義塾大学医学部 感染症学教室 教授)を講師に迎え、「長寿社会ニッポンにおける感染症の潜在リスクと最新対策」をテーマにプレスセミナーを開催した。ワクチンで防ぐ感染症 男女ともに平均寿命が80歳を超えるなかで、今後いかに健康寿命を延伸させ、健康な期間を延ばしていくかが重要となる。その際、わが国の主な死亡原因が、悪性新生物、心疾患、肺炎、脳血管疾患と続くなかで、65歳以上の高齢者では、96.8%が肺炎で亡くなっていることから、肺炎をいかにワクチンなどで予防するかがカギとなる、と岩田氏は説明した。高齢者の半数以上がワクチン接種歴なし 実際、ワクチン接種がどのくらい浸透しているのかを調査した資料がある。同社が全国の60歳以上の男女、7,050人に実施した「全国47都道府県“大人の予防接種”意識調査」によれば、「成人になってワクチンを接種したことがあるか」との問いに、「ある」と回答した人が42.5%(n=2,998)、「ない」と回答した人が50.9%(n=3,585)と、高齢者の半数以上がワクチン接種を受けていない現実が明らかとなった。また、「ある」と回答した人が受けたワクチンの種類では、インフルエンザ(76.8%)が最も多く、次いで肺炎球菌感染症(50.1%)、次に風疹・麻疹(13.8%)となっていた。肺炎に一度かかると… 肺炎球菌の血清型は現在90種類以上が報告され、侵襲性肺炎球菌感染症では5歳未満の小児と65歳以上の高齢者に患者が多く分布している。そして、重要なことは、2013年4月~2014年8月まで肺炎での死亡例154例のうち112例が65歳以上の高齢者ということである(IASR資料より)。高齢者が肺炎にかかるとADLの低下を招き、心身機能の低下が起こる。その結果、廃用症候群が進み、嚥下機能が弱くなることで、さらに肺炎にかかるという負のスパイラルに入ると指摘する。高齢者にとっては、肺炎にかかること自体がリスクであり、これをいかに防ぐかが、長く健康に過ごすための課題となる。今できる対策はワクチンの早期接種 肺炎球菌に対し、わが国で接種できるワクチンは2種類ある。1つは、PCV13(商品名:プレベナー13)であり、もう1つはPPV23(同:ニューモバックスNP)である。 PCV13は、結合型ワクチンであり、適応年齢は2ヵ月以上6歳未満と65歳以上で、小児にも適応があるのが特徴。また、接種経路は小児であれば皮下に、成人であれば筋肉内となる。本ワクチンとプラセボを比較した市中肺炎の累積発症数の研究によれば、その効果は4年以上持続する1)。 PPV23は、多糖体ワクチンであり、適応年齢は2歳以上である。接種経路は筋肉内または皮下であり、昨年より施行されたわが国の65歳以上の高齢者への肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象ワクチンである。インフルエンザワクチンとの両剤接種で軽症化の効果が報告されている2)。 前述の「“大人の予防接種”意識調査」によれば、「医師から肺炎球菌ワクチンの接種について詳しい説明を受けたいと思うか?」という問いに対し、「説明を受けたいと思う」と回答した人が66.6%(n=4,694)に上る一方、「受けたいと思わない」(18.1%/n=1,274)、「わからない」と回答した人も15.3%(n=1,082)おり、浸透度の足踏みが懸念されている。 肺炎のリスクは、5歳未満(とくに2歳未満)の小児と65歳以上の高齢者、そして、糖尿病、心疾患などの基礎疾患のある人、療養中で免疫力が低下している人、脾臓を摘出した人、喫煙をしている人などに高い。とくに高齢者は、前述の負のスパイラルにならないためにも、場合によっては定期接種を待たずに接種を受けさせることも大切だという。 最後に、「11月12日は『世界肺炎デー』である。こうした機会に、医療者と患者の間で肺炎やワクチンが話題になることで、さらに感染症予防が進むことが重要」とレクチャーを終えた。ファイザー株式会社の「“大人の予防接種”意識調査」はこちら。(ケアネット 稲川 進)関連コンテンツケアネット・ドットコム 特集「肺炎」はこちら。参考文献1)Bonten MJ, et al. N Engl J Med. 2015;372:1114-11252) Kawakami K, et al. Vaccine. 2010;28:7063-7069.

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妊娠に伴ううつ病、効果的なメンタルヘルス活用法

 スクリーニングでうつ病と診断された妊娠中あるいは分娩後の女性について、スクリーニング単独の場合はメンタルヘルスの活用は22%にとどまったが、周産期外来部門への介入や、本人へのリソース提供を行うことで、周産期うつ女性のメンタルヘルス活用は、2~4倍増大するという。米国・マサチューセッツ大学医学部のNancy Byatt氏らがシステマティックレビューの結果、示した。Obstetrics & Gynecology誌オンライン版2015年11月号の掲載報告。 レビューは、PubMed、CINAHL、PsycINFO、ClinicalTrials.gov、Scopus(EMBASE)を検索し、1999~2014年に発表された、周産期医療時におけるうつ病スクリーニング後のメンタルヘルスケアの活用を評価した研究を特定して行われた。研究の選択基準は、1)英語で発表、2)スクリーニングでうつ病と診断された妊娠中あるいは分娩後の女性が被験者、3)周産期外来で有効性の認められているうつ病スクリーニングを実施、4)メンタルヘルスケアの活用をアウトカムに含む、とした。392件の論文が検索され、このうち42件がフルテキストレビューであり、17件が選択基準を満たした。modified Downs and Black scaleを用いて研究の質を評価。2人の研究者が個別に論文をレビューし、コンセンサスを得ながら、試験デザイン、介入の内容、メンタルヘルスケアの活用を明らかにし、分類した。 主な結果は以下のとおり。・無作為化対照試験1件、クラスター無作為化対照試験1件を含む、さまざまな試験デザインの研究論文17件をレビューに包含した。研究論文の質に関する平均支持率は61%(31.0~90.0%)であった。・周産期外来部門へ介入が行われなかった場合、周産期うつ女性が1回以上メンタルヘルス外来を受診していた割合は平均22%(13.8~33.0%)だった。・しかし、患者への関与戦略(44%、29.0~90.0%)、実地アセスメント(49%、25.2~90.0%)、また周産期医療従事者へのトレーニング(54%、1.0~90.0%)といった介入を行うことで、外来受診の頻度は倍増した。・さらに、女性に対するリソースの提供、周産期医療従事者へのトレーニング、実地アセスメント、および周産期医療従事者対象のメンタルヘルスコンサルテーションという介入を行うことで、メンタルヘルスケアの活用はより高率となることが示唆された(81%、72.0~90.0%)。・詳細で正確なさらなる研究が必要ではあるが、スクリーニングに加えて本人および医療従事者を対象とした介入、また実地臨床レベルの障壁に対する介入を行うことは、うつ病の検出、評価、専門医への紹介、さらに周産期医療を改善すると思われた。関連医療ニュース 妊娠初期のSSRI曝露、胎児への影響は 妊娠初期のうつ・不安へどう対処する ヨガの呼吸法や瞑想、産前うつ軽減によい

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緑茶やコーヒーで胆道がんリスクは減少するか

 緑茶やコーヒーの摂取が、数種類のがんリスクを減少させる可能性があるが、胆道がんについてはよくわかっていない。大阪大学の牧内 武氏らは、緑茶(緑茶全体、煎茶、番茶/玄米茶)およびコーヒーの摂取と、胆道がんおよびそのサブタイプのリスクとの関連を、日本における集団ベースの前向きコホート研究で検討した。その結果、緑茶摂取量が多いと胆道がんリスクが減少する可能性が示唆され、その効果は煎茶に起因する可能性があるという。また、コーヒー摂取とは関連がなかった。Cancer science誌オンライン版2015年11月4日号に掲載。 1995~99年に45~74歳の8万9,555人を登録し、2010年まで113万8,623人年の追跡調査を行った。その間に胆道がん284例が確認された。ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、Cox比例ハザードモデルを用いて計算した。 主な結果は以下のとおり。・緑茶摂取量が720mL/日を超える群では、120mL/日以下と比較して、胆道がんリスクが有意に低かった(HR 0.67、95%CI:0.46~0.97)。また、緑茶摂取量の増加とリスク減少の関連性については、有意ではないものの傾向がみられた(傾向のp=0.095)。・原発巣の部位による検討では、120mL/日を超える緑茶摂取が胆嚢がんと肝外胆管がんのリスク減少に関連する傾向がみられた。・煎茶と番茶/玄米茶を分けて検討した場合、煎茶の摂取量と胆道がんリスク減少との関連が、有意ではないものの傾向が認められた。しかし、番茶/玄米茶では関連が認められなかった。・コーヒーにおいては、胆道がん、胆嚢がん、肝外胆管がんとの間に明らかな関連性は認められなかった。

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第24回

第24回:痛風の診断と治療、そして予防監修:吉本 尚(よしもと ひさし)氏 筑波大学附属病院 総合診療科 先日、痛風結節のある患者が受診されました。高齢女性で、かなり食生活が乱れているようでした。診断と治療に関しての基本的な流れを確認しつつ、家庭医として予防についても考えてみました。厳密なプリン体摂取制限による尿酸値低下の影響は少ないといわれているものの、食事習慣の改善については根拠を持ってアドバイスをしたいと思っています。 以下、文献1より(一部文献3を含む)痛風は尿酸ナトリウム結晶により、主に第1中足骨関節(MTP:metatarsophalangeal joint)が侵される、有痛性の関節炎である。ほかにも横足根関節(MT:midtarsal joint)、足関節にも多く、長期罹患例では膝関節、手指関節にも生じうるが、股関節、肩関節はまれである。女性ホルモンが尿酸排泄を増加させるので、閉経前の女性は男性に比べて痛風の有病率が低いとされている。また、アルコール(とくにビール)、肉類(とくに赤肉、ジビエ、内臓)、魚介類(貝、大型海水魚)、フルーツジュース、高濃度果糖液の入った飲料などの摂取は痛風のリスクを高める。(表1) 画像を拡大する痛風の診断基準としては、米国リウマチ学会のもの(表2)が用いられることが多く、発症リスクの計算については、オンラインで利用できるものがある2)。鑑別診断は、偽痛風、化膿性関節炎(まれだが痛風との合併あり)をはじめとした感染症、外傷である。表2. 痛風の診断基準1. 尿酸塩結晶が関節液中に存在することまたは2. 痛風結節の証明または3. 以下の11項目のうち6項目以上を満たすことa) 2回以上の急性関節炎の既往があるb) 24時間以内に炎症がピークに達するc) 単関節炎であるd) 関節の発赤があるe) 第1中足趾節関節の疼痛または腫脹があるf) 第1中足趾節関節の病変であるg) 片側の足関節の病変であるh) 痛風結節(確診または疑診)があるi) 血清尿酸値の上昇があるj) X線上の非対称性腫脹がある(骨びらん周囲に骨硬化像を伴うことと、関節裂隙が保たれていることで、RAとの鑑別可能)k) 発作の完全な寛解がある上記のような診断基準ではあるが、可能な限り関節液中の尿酸-ナトリウム結晶の証明が求められる。超音波やMRI、CTは必ずしも診断には必要ないとされる。ただし、超音波において、軟骨表面の尿酸塩結晶の検出は、Double contour signとして有名である。痛風性関節炎の診断上の注意点3)1.痛風発作中の血清尿酸値は低値を示すことがあり、診断的価値は高くない2.関節液が得られたら迅速に検鏡し、尿酸塩結晶の有無を同定する3.痛風結節は診断上価値があるが頻度は低い急性期の治療については、副腎皮質ステロイドの経口投与とNSAIDsが同等に効果的である (推奨レベルB)。第1選択はNSAIDsであり、歴史的にはインドメタシンが好んで使用されているが、他のNSAIDsに比べて効果があるというエビデンスはない。ステロイドは短期間で終了すると再燃がありうるため、10~14日で漸減していく。コルヒチンはやや高価であり、鎮痛効果はなく、発症後72~96時間経過していると効果に乏しいとされる。再発予防の治療については、痛風の既往があり、かつ年2回以上の発作(CKD stage2以上では年1回以上)、痛風結節、または尿酸結石の既往がある場合には尿酸を下げる治療を考慮する。症状がなくても発作後3~6ヵ月は治療を継続し、症状がみられる場合には引き続き継続する。服薬についても選択肢は多くあるが、ここではフェブキソスタットとアロプリノールが同等に効果がある(推奨レベルB)と述べるに留める。日本での目標値としては尿酸値6mg/dL以下に維持するのが望ましいとされている。食生活習慣の改善としては、体重減少はリスクを下げる。果糖液、プリン体を多く含む動物性蛋白、とくにビールを含むアルコールを避けるべきである。一方で、プリン体を多く含む野菜は痛風のリスクを上昇させないといわれている。野菜や低(無)脂肪の乳製品の摂取が推奨される。(ただし、推奨レベルはC)※推奨レベルはSORT evidence rating systemに基づくA:一貫した、質の高いエビデンスB:不整合、または限定したエビデンスC:直接的なエビデンスを欠く※本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) Hainer BL, et al. Am Fam Physician. 2014;90:831-836. 2) Gout diagnosis calculator. the GP education and training resource.http://www.gp-training.net/rheum/gout.htm (参照2015.11.4). 3) 日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会. 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン ダイジェスト版.http://www.tufu.or.jp/pdf/guideline_digest.pdf (参照 2015.11.4).

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受動喫煙で3歳時の虫歯リスクが倍増/BMJ

 出生後4ヵ月時にタバコの煙に曝露していた子供は、3歳時の虫歯のリスクが約2倍に上昇したが、母親が妊娠中に喫煙した場合の虫歯への影響は有意ではないことが、京都大学大学院薬剤疫学分野の田中 司朗氏らの調査で示された。先進国では乳歯の虫歯の有病率が高いが、子供の虫歯予防は砂糖の摂取制限やフッ素塗布などに限られている。横断的研究では、受動喫煙が乳歯および永久歯の虫歯に影響を及ぼすことが示唆されているが、コホート研究のデータはスウェーデンの試験が1件あるだけだという。BMJ誌オンライン版2015年10月21日号掲載の報告。受動喫煙の虫歯への影響を後ろ向きコホート研究で評価 研究グループは、日本の小児において、受動喫煙が乳歯の虫歯のリスクに及ぼす影響を検討するために、地域住民ベースのレトロスペクティブなコホート研究を行った。 2004~10年に神戸市で生まれた子供7万6,920例のデータを用いた。これらの小児は、出生時、4、9、18ヵ月、3歳時に市の健康診査を受けた。4ヵ月時に家族の喫煙状況の調査が、18ヵ月および3歳時には子供の歯の検診が行われた。 標準化質問票を用いて、母親の妊娠中の喫煙の有無および出生後4ヵ月時の子供のタバコの煙への曝露状況を調査し、「家族に喫煙者がいない」「家族に喫煙者はいるが子供のいない場所で喫煙する」「子供が2次喫煙に曝露されている」の3つのパターンに分けた。 主要評価項目は、乳歯の虫歯の発生とした。虫歯は、う歯、喪失歯、補綴歯と定義し、正規の歯科医がX線検査を用いずに判定した。 傾向スコアを臨床的および生活様式の背景因子で補正後に、Cox回帰モデルを用いて非喫煙家庭の子供と比較した喫煙者のいる家庭の子供の虫歯発生のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を算出した。因果関係は不明だが、受動喫煙回避のための介入を支持する知見 7万6,920例の子供のうち、出生後4ヵ月時に家族に喫煙者がいた子供の割合は55.3%(4万2,525例)であり、受動喫煙が確認された子供の割合は6.8%(5,268例)であった。 7万711例(91.9%)が3年間のフォローアップを完遂した。この間に1万2,729本の虫歯が確認され、そのほとんどがう歯であった。 3歳時の虫歯の発生率は、出生後4ヵ月時に非喫煙家庭の子供が14.0%、家族に喫煙者はいるが受動喫煙は確認されていない子供が20.0%、受動喫煙の子供は27.6%であった。 非喫煙家庭との比較における傾向スコアで補正したHRは、喫煙者はいるが受動喫煙は確認されていない子供が1.46(95%CI:1.40~1.52、p<0.01)であり、受動喫煙の子供は2.14(95%CI:1.99~2.29、p<0.01)であった。 妊娠中に喫煙していた母親の子供の、非喫煙家庭の子供に対する虫歯の傾向スコア補正HRは1.10(95%CI:0.97~1.25、p=0.14)であった。 著者は、「子供の虫歯のリスクは、非喫煙家庭に比べ受動喫煙の場合は約2倍、喫煙者のいる家庭の場合は約1.5倍に上昇していたが、母親が妊娠中に喫煙しても有意な影響は認めなかった」とまとめ、「これらの知見は、子供の虫歯と家族の喫煙の因果関係を示すものではないが、受動喫煙の減少に向けた公衆衛生学的、臨床的な介入の拡大を支持するものである」と指摘している。

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静脈血栓塞栓症が経口剤単剤で治療可能に

 深部静脈血栓症(DVT)と肺血栓塞栓症(PE)は密接に関連するため、総称して静脈血栓塞栓症(VTE)と呼ばれる。このVTEの治療および再発抑制に対して、選択的直接作用型第Xa因子阻害薬のイグザレルト(一般名:リバーロキサバン)が9月24日に適応追加承認を取得したことを受け、プレスセミナーが10月28日、都内で開催された(主催:バイエル薬品株式会社)。そのなかで、三重大学医学部附属病院 循環器内科科長 山田 典一氏が、日本初の経口シングルドラッグアプローチの有効性と、治療戦略の変化について解説した。VTE治療戦略のパラダイムシフト VTEの発症初期3週間は、PEまたはDVT再発の危険性が高く、初期治療をしっかり行うことが重要である。 従来の治療では、初期治療期にヘパリンなどを静注し、維持治療期から慢性期(長期2次予防)に、唯一の経口抗凝固薬であったワルファリンを投与していた。しかし、ワルファリンの効果発現には5~7日かかるため、投与開始時はヘパリンと併用(ブリッジング)しなければならないことから、山田氏はこの治療について「投与方法が煩雑で、また納豆など食事における注意も必要」と指摘した。 現在、経口剤はワルファリン以外に非ビタミンK阻害経口抗凝固薬(NOAC)が発売され、血中濃度の立ち上がりが早いエドキサバンとリバーロキサバンの2剤が、VTEの治療および再発抑制に使用可能となっている。 先にVTEに承認されたエドキサバンの投与スケジュールは、初期治療期にヘパリンなどを投与した後、エドキサバンにスイッチする。一方、リバーロキサバンは初期治療期にヘパリンなどを投与せず、最初からリバーロキサバンのみを投与するという、日本で初めての「経口シングルドラッグアプローチ」を可能にした。経口シングルドラッグアプローチの臨床成績 海外で実施されたEINSTEIN PE/DVT試験は、PE 4,833例とDVT 3,449例を、リバーロキサバン群4,150例と標準療法群(エノキサパリンとビタミンK拮抗薬併用)4,131例の2群に無作為化割り付けした非劣性試験である。この試験で、リバーロキサバン群は、有効性主要評価項目である「症候性VTEの累積再発率」において非劣性を示し(HR 0.89、95%CI:0.66~1.19、p<0.001)、また、安全性主要評価項目である「重大な出血または重大ではないが臨床的に問題となる出血事象」の累積事象発現率について、HR 0.93(95%CI:0.81~1.06)で、リバーロキサバンの有効性と安全性が示された。 なお、本試験におけるリバーロキサバンの用法・用量は、初期強化療法では15mg 1日2回、維持療法では20mg 1日1回であった。しかし、PE/DVT患者での推定曝露量は、白人20mg 1日1回と日本人15mg 1日1回が同程度であることから、日本人のPE/DVT患者におけるJ-EINSTEIN PE/DVT試験での維持療法は15mg 1日1回で実施されている。 このJ-EINSTEIN PE/DVT試験では、投与3週間後および予定期間終了時の血栓消失した患者の割合が、リバーロキサバン群で標準療法群の約2倍であったことから、山田氏は、「症例数は限られているが、より高い血栓消失効果が期待できる」と強調した。経口シングルドラッグアプローチにより外来治療が増加 近年、海外ではDVT患者の外来治療が増加しており、現在は半数以上が外来で治療されている。山田氏は「わが国でも、経口シングルドラッグアプローチが可能になり、DVT治療については外来治療が増えていくだろう。入院期間が短縮され入院費用も削減できる」と新しい治療戦略に期待を示し、講演を締めくくった。

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MTX併用により関節リウマチのTKAは減少するか

 関節リウマチ(RA)が進行して関節破壊が進んだ場合、人工膝関節置換術(TKA)を行うケースが少なくない。そこで、名古屋大学の浅井 秀司氏らは、TNF阻害薬で長期治療中のRA患者における関節破壊の進行に起因するTKA発生に関して、MTXを併用するとどの程度の影響があるのか調査を行った。その結果、MTXを併用することでTKAの発生率を56%抑制することがわかった。The Journal of rheumatology誌オンライン版2015年10月1日号の掲載報告。 調査は、2001年5月1日から2008年5月31日までに同大学病院でTNF阻害薬治療を受けたRA患者155例(310の膝関節)のうち、関節破壊の徴候のある68例(111の膝関節)を対象とし、5年以上にわたって後ろ向きに行われた。フォローアップ期間の中央値(四分位範囲)は8.1年(7.0~9.3)であった。 主な結果は以下のとおり。・MTXを併用していた膝関節は79関節(71%)であった。・カプランマイヤー推定によると、TKAの累積発生率はMTX非併用群と比較して、MTXを併用した群で有意に低かった(5年時点での発生率:24% vs.45%、p=0.035)。・Cox比例ハザードモデルを使用した多変量解析によると、MTX併用(ハザード比 0.44、95%CI:0.22~0.89)、Larsenグレード(2.93、95%CI:1.94~4.41)、高年齢(1.04、95%CI:1.01~1.08)はTKAの独立した予測因子であることが明らかとなった。

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MetSリスクの高い抗うつ薬は

 メタボリックシンドローム(MetS)は双極性障害患者でよくみられ、一般集団と比較し相対リスクは1.6~2倍といわれている。このリスク増加は、不健康なライフスタイルや薬物治療に起因すると考えられている。これまで、抗精神病薬や気分安定薬は、体重増加やMetSと関連付けられてきたが、抗うつ薬の影響については総合的に評価されていなかった。イタリア・トリノ大学のVirginio Salvi氏らは、抗うつ薬の種類とMetSリスクとの関連を評価するため検討を行った。Psychopharmacology誌オンライン版2015年9月26日号の報告。 本横断的研究では、双極性障害患者294例を連続登録した。MetS診断には、修正NCEP ATP-III診断基準を用いた。患者に使用された抗うつ薬は、一般的な分類名(SSRI、TCA、SNRI、その他の抗うつ薬)、およびヒスタミン1(H1)受容体との親和性を考慮した薬理学的作用に従って分類した。 主な結果は以下のとおり。・全般的には、抗うつ薬の使用はMetSと関連していなかった(有病率[PR]:1.08、95%CI:0.73~1.62、p=0.70)。・ヒスタミン1受容体への高い親和性を有する抗うつ薬を使用した患者(15例)では、MetSの有病率の大幅な増加が認められた(PR:2.17、95%CI:1.24~3.80、p=0.007)。・連続共変量モデルとして阻害定数(Ki)を含めた場合、KiとMetS有病率との間に逆相関を認めた(p=0.004)。 結果を踏まえ、著者らは「本研究は、双極性障害患者のMetSリスクを予測するためには、抗うつ薬の古典的な分類よりも薬理学に基づいた分類のほうがより有用であることを、臨床現場で初めて示した報告であり、臨床経過に関連する可能性がある。しかし、これらの知見が一般化できるかどうかを検討する、より大規模な研究が必要である」とまとめている。関連医療ニュース 抗精神病薬による体重増加や代謝異常への有用な対処法は:慶應義塾大学 難治性うつ病発症に肥満が関連か 非定型うつ病ではメタボ合併頻度が高い:帝京大学  担当者へのご意見箱はこちら

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腫瘍の病期が与える影響をどう解釈するか(解説:矢形 寛 氏)-445

 非常に精力的な研究であり、かつ読み応えのある論文である。 治療の発達した現代においても、腫瘍径やリンパ節転移で示される病期が死亡率と関連するというデータはリーズナブルであり、それゆえ病期を正確に把握することは重要である。著者らは、そのことをもって早期発見が重要であるという結論に結び付けている。 しかし、この論法は適切であるとは言えない。Luminal Aのように、進行がきわめて遅く予後良好な腫瘍は検診で発見されやすく、早期に治療される傾向がある。逆に、増殖率のきわめて高い腫瘍は検診で見つかりにくく、中間期乳がんとして大きな病変で発見される可能性が高い。つまり、進行して発見される腫瘍は、もともと悪性度の高いがんの傾向があると考えることもできる。 2006~12年コホートでは、ホルモン受容体、HER2蛋白発現の検索が多くなされているが、unknownも決して少なくないことも含め、これらの検索だけでは生物学的要因の影響を完全に取り除くことは現時点では難しい。著者らも研究の限界で述べているように、2つのコホートにおける経過観察期間の差や併存疾患の影響も無視することはできない。 悪性度の高い乳がんを早期発見できるような方法論が進んでくると、このようなデータがさらに大きな意味を持ってくるだろう。

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インスリン複数回/日投与患者にGLP-1製剤は有効か/BMJ

 インスリン複数回/日治療中の血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者に対し、GLP-1製剤リラグルチド(商品名:ビクトーザ)を併用することで、低血糖リスクを増大することなく血糖コントロールを改善し、体重減少およびインスリン投与量を減らせることが報告された。スウェーデン・イエーテボリ大学のMarcus Lind氏らが、124例対象の無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行い明らかにした。2型糖尿病患者へのインクレチンベースの製剤の有効性は、経口糖尿病薬または基礎インスリンのみ服用の早期ステージ患者については示されているが、インスリン複数回/日投与を必要とする患者については不明であった。BMJ誌オンライン版2015年10月28日号の掲載報告。124例を登録し無作為化二重盲検プラセボ対照試験 試験は、スウェーデン国内の13病院と1プライマリケア・ユニットで行われた。 被験者は、2型糖尿病で血糖コントロールが不十分(HbA1c値7.5%~11.5%)、BMI値27.5~45、インスリン複数回/日投与を必要とする患者を適格とし包含。最小化割り付けにて、リラグルチド皮下注群またはプラセボ群に割り付け、6、12、18、24週時点でフォローアップ評価を行った。 主要評価項目は、ベースラインから24週までのHbA1c値の低下であった。 2013年2月~14年2月に被験者登録を行い、試験は同年8月に完了。総計124例が無作為化を受け、少なくとも1回のフォローアップ評価を受けた122例を全解析に組み込み、主要有効性解析を行った。低血糖リスクを増大せず血糖コントロール改善、体重やインスリン投与量も減少 全解析コホートのベースラインでの両群特性は類似していた。HbA1c値はリラグルチド群8.98%(74.6mmol/mol)、プラセボ群8.96%(74.4mmol/mol)で、年齢(63.8、63.6歳)、性別(男性63.5、66.1%)、BMI値(33.7、33.5)、インスリン投与量/日(105.3、105.6単位)、接種回数/日(4.5、4.4回)、罹病期間(17.3、17.0年)などであった。 結果、24週時点までのHbA1c値低下は、リラグルチド群1.55%、プラセボ群は0.42%で、前者の有意な低下が認められた(p<0.001)。両群差は-1.13%(95%信頼区間[CI]:-1.45~-0.81)であった。 また、体重がリラグルチド群で有意に低下し(3.8 vs.0.0kg、両群差:-3.8、95%CI:-4.9~-2.8)、インスリン投与量/日も有意に低下した(18.1 vs.2.3単位、両群差:-15.8、95%CI:-23.1~-8.5)。 盲検下での血糖値連続モニタリングの結果もリラグルチド群で有意な低下が認められた(平均値:-1.9mmol/L、SD値:-0.5mmol/L)。 重症低血糖例や、症候性または無症候性の非重症低血糖(<4.0または<3.0mmol/L)エピソードについて、いずれも両群間で有意な差はみられなかった。フォローアップ中の症候性非重症低血糖(<4.0mmol/L)エピソードは、リラグルチド群1.29例、プラセボ群1.24例であった(p=0.96)。 また、悪心がリラグルチド群で21例(32.8%)報告された。プラセボ群は5例(7.8%)であった。なお、重篤な有害事象の報告はそれぞれ3例(5%)、4例(7%)であった。 試験は相対的に短期間であり限界があったが、著者は、「リラグルチドの持続的な効果は、他の治療レジメンとの関連で長期にわたることが見て取れた」と述べている。一方で「リラグルチドの長期曝露による心血管系の安全性および潜在的有害事象についての評価が必要である」と指摘している。

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pembrolizumab、進行期胃がんで良好な成績

 2015年10月、京都で日本治療学会が開催された。同会議のシンポジウム「新たな時代のがん免疫療法を展望する」において、愛知県がんセンター中央病院薬物療法部の室 圭氏が切除不能進行・再発胃がんにおけるpembrolizumabのPhase Ib試験KEYNOTE012の現在までの結果を発表した。 進行期胃がんの生存期間中央値は、近年のdoublet、tripletの化学療法で10ヵ月前後、HER-2陽性胃がんにおけるトラスツズマブ治療で15~16ヵ月と、依然として予後不良である。そのような中、多くの分子標的治療薬の臨床試験が行われたが、現在OSのベネフィットが証明されているのはベバシズマブとラムシルマブのみである。一方、胃がんは体細胞突然変異が多く、免疫療法が奏効する可能性も示唆される。また、Nature2014年の報告では、EBウイルス関連、MSI関連の胃がんではPD-L1、PD-L2の発現が高いことが報告されており、抗PD-1、抗PD-L1抗体の可能性が期待される。 KEYNOTE012はpembrolizumabのphase Ib試験であり、トリプルネガティブ乳がんなど4つのがん種の成績が検討されている。胃がんもその1つとして実施されており、対象はPD-L1陽性の切除不能進行期患者。162例がスクリーニングされ、65例がPD-L1陽性(陽性率40%)であった。そのうち39例が試験に登録されている。患者の年齢中央値は69歳、胃切除例が約半数を占め、3分の2の患者が3次治療以降と重度治療例が多かった。アジア人と非アジア人の比率はほぼ同等である。 当試験におけるpembrolizumabの有害事象は疲労感、食欲不振、甲状腺機能低下、皮疹、関節痛など既報と同様であった。治療関連死亡、毒性による治療中止もなかった。包括的奏効率は担当医判定で33%、中央判定では22%であった。一方でPDが半数近くを占めている。奏効した患者については持続的な効果が得られ、奏効期間中央値は40週であった。PFS中央値は1.9ヵ月、OS中央値は2015年カットオフ時点で11.4ヵ月であった。生存についてアジアと非アジアで差がなかった。 pembrolizumabは進行期胃がんにおいて、単剤のサルベージラインや2次治療でのパクリタキセルとの比較などさまざまな開発が行われている。さらに、pembrolizumabは治癒切除不能な進行・再発胃がんの効能は、厚生労働省が審査機関を短縮と支援する先駆け審査指定制度の対象品目として指定された。

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腰痛と精神障害の併存、障害年金支給リスクを16~20倍に

 腰痛と神経症性障害やストレス関連障害などとの相乗的な影響について、オーストリア・ウィーン大学のThomas. E. Dorner氏らは障害年金の観点からコホート研究を行った。その結果、両者の併存はそれぞれ一方の場合より、障害年金支給のリスクを相乗的に高めることが明らかになった。結果を踏まえて著者は、「さらなる障害と労働市場からの排除を防ぐことが臨床的に重要」とまとめている。Psychological Medicine誌オンライン版2015年10月15日号の掲載報告。 本コホート研究の登録者は、2004年12月にスウェーデンに在住しており、2005年は年金非支給期間で、2004~05年にまたがった病欠のない16~64歳の482万3,069例であった。 2006年~10年の障害年金に関するハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を算定した。曝露変数は、腰痛(ICD-10のM54:背部痛)[2005年における病欠、入院または専門外来受診]と、一般的な精神障害(ICD-10のF40-F48:神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害)[2005年の病欠、入院、専門外来受診、または抗うつ薬(ATC分類N06a)]とした。 主な結果は以下のとおり。・障害年金に関するHRは、腰痛を有する女性で4.03(95%CI:3.87~4.21)、同男性で3.86(同:3.68~4.04)、一般的な精神障害を有する女性で4.98(同:4.88~5.08)、同男性で6.05(同:5.90~6.21)であった。・腰痛と一般的な精神障害の両方を有する場合、障害年金に関するHRは女性で15.62(95%CI:14.40~16.94)、男性で19.84(同:17.94~21.94)であった。・女性において、相乗指数(synergy index)は1.24(95%CI:1.13~1.36)、相互作用による過剰相対リスクは0.18(同:0.11~0.25)、寄与割合は2.08(同:1.09~3.06)であった。同様に男性ではそれぞれ1.45(同:1.29~1.62)、0.29(同:0.22~0.36)および4.21(同:2.71~5.70)であった。

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統合失調症薬物治療、LAIは早く使うべきなのか

 一貫性がある抗精神病治療は治療の重大な部分を占めるが、統合失調症治療では、治療アライアンスの確立および継続、患者中心のアプローチがあらゆるケアの面で基本となることを、米国・Partners in Aging & Long-Term CaregivingのGeorgia L. Stevens氏らは文献レビューの結果、報告した。すなわち、意思決定やアドヒアランス共有の強化、長期にわたる回復を達成しうるなどの点においてである。臨床試験の結果は、早期または初回エピソードの統合失調症患者の治療について、経口抗精神病薬による治療を支持している。研究グループは文献レビューによって、統合失調症における早期治療開始の優位性と、持効性注射薬(LAI)の早期使用の臨床ベネフィットを調べた。Early Intervention in Psychiatry誌オンライン版2015年9月25日号の掲載報告。 統合文献レビューにて、統合失調症治療におけるLAI早期使用に関する公表文献を特定し、検討した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症初回エピソードに対する抗精神病薬治療導入への反応率は、それ以降の抗精神病薬治療と比べて非常に高かったが、この問題について研究グループは事実上、取り組むことはなかった。・不良な治療アドヒアランスが、次年度以降の再発や再入院の主要因であり、これは多大な影響と大幅な経済負荷に結び付く高い再発率と関連していた。・アドヒアランス不良のコストは、14億8千万ドルと推算された。統合失調症の治療における大きな課題は、抗精神病薬治療を持続的なものとするため、アドヒアランス不良を変えることであった。・LAIは、少なくとも抗精神病薬と同等の治療効果があることは知られているが、理解は十分ではなかった。・一方で、LAIは、経口治療のアドヒアランスに関連する多くの問題に対応するものであった。・LAIは、統合失調症の初回エピソードの治療および早期導入の効果があるという直近のエビデンスが示された。関連医療ニュース 2つの月1回抗精神病薬持効性注射剤、有用性の違いは 初回エピソード統合失調症、LAIは経口薬より優る 持効性注射剤と経口薬の比較分析、どんなメリットがあるか  担当者へのご意見箱はこちら

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シエラレオネでのエボラ出血熱、WHOが終息宣言

 11月7日、世界保健機関(WHO)から、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の終息宣言が出された。WHOのニュースリリースによると、最後のエボラ出血熱確定症例において血液検査で2回の陰性が確認された日から42日間、新たな症例が発生しなかったことから、このたび同国での終息を宣言したとのことである。 WHOシエラレオネ支部代表のAnders Nordstrom氏によると、シエラレオネでは、2014年5月に最初のエボラ出血熱患者が報告されてから今日までに8,704例が感染し、221例の医療従事者を含む3,589例が死亡した。今後、シエラレオネでは、さらに90日間の強化サーベイランスを2016年2月5日まで続ける。この期間は、新たなエボラ出血熱症例の早期発見に重要という。 厚生労働省では、今回の終息宣言を踏まえ、検疫および国内における対応について、シエラレオネについては注意喚起や健康監視などエボラ出血熱流行国としての対応を取りやめるが、ギニアについては引き続きこれまでの対応を継続する予定。▶WHOニュースリリースはこちら▶厚生労働省のエボラ出血熱に関するサイトはこちら

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わかる統計教室 第2回 リスク比(相対危険度)とオッズ比 セクション4

インデックスページへ戻る第2回 リスク比(相対危険度)とオッズ比セクション4 “後ろ向き研究”で使える手法はオッズ比のみ!セクション1 セクション2 セクション3■コホート研究とケースコントロール研究を知る!前回までの説明で、オッズ比について何となくわかっていただけたと思います。しかし、リスク比のほうが使い勝手が良いように思われた方も多いのではないでしょうか?では、なぜオッズ比が臨床研究で使われるのかというと、それなりにオッズ比の活用法があるからです。代表的な臨床研究として、「コホート研究」と「ケースコントロール(症例対照)研究」がありますが、後者の研究で集めたデータを解析する場合、リスク比は不可、オッズ比は可だといわれています。このことを説明する前に、「コホート研究」と「ケースコントロール研究」とは何かを簡単に説明しておきましょう。臨床研究は「前向き」か「後ろ向き」か、で分けることができ、コホート研究は前向きの研究、ケースコントロール研究は後ろ向きの研究とされています。具体例で説明していきましょう。喫煙の有無と不整脈の有無の関連性を調べたいとします。1)コホート研究不整脈がない人をランダムに400人抽出し、今までに喫煙をしたことがあるかどうかを調査し、その後の2年間において、喫煙の有無別に不整脈が発生したかを追跡調査します。調査開始時点では不整脈は発生しておらず、それから2年後(未来)に不整脈の発生を調べます。このような研究をコホート研究といいます。この研究は2年後の未来へ向かって調べる研究であり、「前向き」の研究といいます。2)ケースコントロール研究不整脈があると診断された200人とランダムに選んだ健常者200人について、過去の喫煙の有無を調査します。すでに不整脈があると診断された人と健常者がいて、その時点から過去にさかのぼって喫煙をしていたかどうかを調べます。このような研究をケースコントロール研究といいます。この研究は過去へ向かって調べる研究であり、「後ろ向き」の研究といいます。この2つの研究の違いを、原因と結果という因果関係からみてみましょう。上記の例では、喫煙の有無が原因変数で不整脈が結果変数です。コホート研究は、未来の結果変数(不整脈の有無)を調べる研究であり、ケースコントロール研究は過去の原因変数(喫煙の有無)を調べる研究となります。それでは、ケースコントロール研究で集めたデータを解析する場合、リスク比は不可、オッズ比は可だということについて説明します。■ケースコントロール研究ではオッズ比が使われる!次の表11のデータを、ケースコントロール研究(後ろ向き研究)で集めたデータということにします。この分割表から、喫煙者が不整脈になるリスクは56%です。この数値から、一般的に喫煙する人が不整脈となるリスクが5割を超えているといってもよいでしょうか?この事例は、ケースコントロール研究で集めたデータという設定です。不整脈があると診断された200人とランダムに選んだ健常人200人について、過去の喫煙の有無を調査したものです。したがって、全対象者における不整脈のリスクは200÷400の50%で、調査対象者のサンプリング(抽出)に依存します。サンプリングに依存しているリスクを用いてリスク比を計算するのは、大きな間違いとなります。ただし、リスク比の値を順位で検討するだけであれば、リスク比を使用しても構いません。しかしながら、この制限の下にリスク比を使うのなら、最初からオッズ比を使えばよいということになります。このような理由から、ケースコントロール研究の場合は、オッズ比を用います。■ロジスティック回帰分析とはケースコントロール研究ではオッズ比を用いることを学習しました。さらにもう1つ、知っておいてもらいたい「ロジスティック回帰分析」について、説明していきます。下の表12をご覧ください。結果に対していくつかの原因が考えられる場合、それぞれの原因が、結果にどの程度影響を及ぼしていると思いますか?一目みただけでは、なかなかわからないですね。このデータでは、結果は「不整脈の有無」、原因は「喫煙」「飲酒」「ギャンブル嗜好」の3つを想定しています。今までの学習を思い出して、少し面倒ですが表13でこのデータの分割表、オッズ比、リスク比を求めてみましょう。では、結果を解釈していきましょう。結果をみるかぎり、不整脈に影響度の最も強いのは喫煙の有無、次にギャンブル嗜好です。飲酒の有無は3番目でした。ギャンブル嗜好のほうが飲酒の有無より影響度が高いのは、何かおかしな気がしませんか?この結果が事実かどうかは、喫煙の有無、ギャンブル嗜好、飲酒の有無のそれぞれの原因の関係をみればわかります。つまり、不整脈という結果に対する原因がいくつか考えられる、ということです。これは「不整脈を説明する変数がいくつかある」ということと同じです。では、原因同士の関係性を調べてみましょう。まず、表14の「原因要因(影響要因)相互の分割表」というものを作成し、リスク比を求めていきます。飲酒の有無と喫煙の有無、ギャンブル嗜好と喫煙の有無、ギャンブル嗜好と飲酒の有無で、原因要因相互の分割表を作ってみます。このように飲酒と喫煙、ギャンブルと喫煙、ギャンブルと飲酒のそれぞれの関係性や影響度合いをみていきます。上の表14 の結果をみて、どのようなことがいえるでしょうか?ギャンブル好きは7人中6人が喫煙者、ギャンブル嫌いは13人中11人が非喫煙者です。リスク比も5.57と高く、両者に強い関係性を感じます。飲酒の有無と喫煙の有無のリスク比は1.40、ギャンブル嗜好と飲酒の有無のリスク比は1.86とそれほど大きな値でなく、関係性は弱いようです。感覚的には、リスク比5.57というと強い関係性があるように思えますが、結論からいえば評価する際の統計学的な基準はありません。言い換えれば、「リスク比が●以上の値だから、強い相関がある」ということはありませんが、リスク比同士を比較して、“強い”“弱い”と評価することはできるということです。では表13と表14を基に、リスク比で、原因2つと結果(不整脈の有無)の関係をみてみましょう。喫煙の有無とギャンブル嗜好を原因にして、表15のように図式化してみます。喫煙するからギャンブルが好きなのか、ギャンブルが好きだから喫煙するのか、因果関係の方向はわかりませんが、両者の関係は強いことはわかります。そして、ギャンブル嗜好と不整脈の関係が強いのは、ギャンブル嗜好が喫煙の有無の影響を受けているからだと考えられます。このため、喫煙の有無の影響を除外したうえで、ギャンブル嗜好と不整脈との関係を調べる必要が出てきます。これを「真の相関関係」といいます。そして、これを解決してくれる解析手法が「ロジスティック回帰」なのです。■原因要因相互の関係で「強い相関はない」⇒ロジスティック回帰分析の必要なし!ロジスティック回帰の計算は複雑なので、残念ながらExcelなどではできません。計算方法は、別の機会にするとして、アイスタットソフトウエア「マルチ多変量」で解いてみましょう。(※ソフトウエアはアイスタット社から1ヵ月間、無料で貸し出します。詳細はこちら)では、「マルチ多変量」で解析した結果を表16に示します。このようにロジスティック回帰を行うと、オッズ比が出力されます。オッズ比から順位が把握できるので、不整脈の原因要因の1位は喫煙の有無で、次に飲酒の有無となります。ギャンブル嗜好は、不整脈にそれほど影響がないことがわかります。つまり、表16の結果と表13の結果が異なるということは、原因要因が多数あるときは、ロジスティック回帰を使わなければいけないということです。原因要因が相互に無関係と解釈できれば、分割表のオッズ比とロジスティック回帰のオッズ比の順位は同じになります。したがって、表14で示した原因要因相互の分析をして強い相関がないことがわかれば、ロジスティック回帰分析をする必要はありません。ここで、表16のp値について説明しておきます。p値が0.05以下であれば、今回のサンプル20人から、何十万人という母集団においても、その原因は不整脈に影響を及ぼすと判断されます。表16は、3要因ともp値は0.05以上なので、母集団においてこれら3要因が原因であるかどうかはわからないということです。オッズ比が14.053とかなり大きいのに、p値は0.05を下回らないのは不思議な感じがしますね。それはサンプルが25人と少ないからでしょう。統計学の解析手法では、少ないサンプルからは有意差判定ができないと判断したのです。ロジスティック回帰について、ここでは「原因要因相互の関係を考慮してオッズ比を算出する解析手法」くらいに理解いただければ、よしとしてください。ところで、分割表から求められたリスク比から、母集団についても「影響がある/ない」といえると思いますか?次回はこの内容について解説していきます。■今回のポイント1)“後ろ向き研究” で使える手法は、オッズ比のみ! リスク比は不可!!2)ケースコントロール研究では、オッズ比が使われる!3)原因要因相互の関係で「強い相関はない」⇒ロジスティック回帰分析の必要なし!インデックスページへ戻る

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軽度認知障害に対するγ-セクレターゼ阻害薬の可能性は

 アルツハイマー病(AD)の早期診断は臨床管理において重要であり、早期段階の患者を臨床試験に組み込むことで、疾患修飾薬の評価を行うことができる。米国・ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のVladimir Coric氏らは、軽度認知障害(MCI)期の症候性前認知症期(prodromal AD:PDAD)における、γ-セクレターゼ阻害薬avagacestatの安全性を評価するとともに、脳脊髄液(CSF)バイオマーカーが認知症と臨床診断される前にPDADを特定できるかどうかを検討した。その結果、avagacestatの有効性は認められず、用量制限有害作用と関連していることが示された。また、PDAD患者はCSF陰性のMCI患者と比較すると、臨床的に認知症への進行率および脳萎縮率が高いことが明らかとなった。著者らは「CSFバイオマーカーとアミロイドPET所見は相関しており、いずれの方法も脳内アミロイドパチーの存在を確認したりPDADの鑑別に利用できる」とまとめている。JAMA Neurology誌オンライン版2015年9月28日号掲載報告。 研究グループは、2009年5月26日~2013年7月9日に、外来患者1,358例をスクリーニングして、MCIおよびCSFバイオマーカーの基準を満たしたPDAD患者263例を、avagacestat群(132例)とプラセボ群(131例)に無作為化し、avagacestatの安全性および忍容性について、無作為化プラセボ対照比較試験(第II相試験)を実施した。また、バイオマーカーの分析感度を評価するため、MCI基準を満たすがCSFバイオマーカー陰性の患者102例を、非無作為化観察コホートとして同様に観察した。 主な結果は以下のとおり。・avagacestat 50mg/日群は、中断率は19.6%と低く、忍容性は比較的良好であった。・avagacestat 125mg/日群は、主に消化管の有害事象のため中断率が43%と高かった。・avagacestat群では、非黒色腫皮膚がんおよび非進行性の可逆的な尿細管作用の増加が観察された。・重篤有害事象の発現頻度は、avagacestat群(49例、37.1%)がプラセボ群(31例、23.7%)より高かった。これは非黒色腫皮膚がんが高率に発現したためと考えられた。・2年後に認知症へ進行していた患者の割合は、観察コホート(6.5%)よりPDADコホート(30.7%)で高かった。・PDADコホートにおける脳萎縮率は、観察コホートの約2倍であった。・PETでの異常なアミロイド蓄積とCSF所見との一致率は約87%であった(κ=0.68、95%信頼区間:0.48~0.87)。・重要な臨床評価項目において、avagacestat群とプラセボ群とで有意な治療の差は観察されなかった。関連医療ニュース 早期アルツハイマー病診断に有用な方法は 認知症、早期介入は予後改善につながるか 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標  担当者へのご意見箱はこちら

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2型糖尿病の超過死亡リスクは多様/NEJM

 2型糖尿病患者は一般集団よりも全死因死亡率が15%、心血管死亡率は14%高く、55歳未満では血糖値が目標値内であっても死亡リスクが約2倍に上昇するなど、超過リスクはきわめて多様であることが、スウェーデン・イエーテボリ大学のMauro Tancredi氏らの調査で示された。2型糖尿病患者の最も頻度の高い死因は心筋梗塞であり、そのリスクは脂質低下薬や降圧薬、良好な血糖コントロールにより低減するが、それでも一般集団に比べ死亡の超過リスクが残存する。同氏らは最近、1型糖尿病患者において、HbA1c値が目標値(≦6.9%)でも死亡リスクが2倍に達することを報告していた。NEJM誌2015年10月29日号掲載の報告より。約255万例で死亡の超過リスクを評価 研究グループは、血糖コントロールや腎合併症の病態が異なる2型糖尿病患者において、全死因死亡および心血管系の原因による死亡の超過リスクを評価するレジストリベースの検討を行った(スウェーデン政府などの助成による)。 対象は、1998年1月1日以降にスウェーデン全国糖尿病レジスター(Swedish National Diabetes Register)に登録された2型糖尿病患者であった。1人の患者に対し、一般集団から5人の対照を無作為に選び、年齢、性別、居住県を適合。全参加者は、スウェーデン原因別死亡登録により2011年12月31日まで追跡された。 255万2,852例(糖尿病群:43万5,369例、対照群:211万7,483例)が解析の対象となった。平均年齢は糖尿病群が65.8±12.6歳、対照群は65.5±12.5歳、女性はそれぞれ44.5%、45.1%であった。糖尿病群でスウェーデン生まれ(82.9 vs.87.6%)、大学卒以上(15.7 vs.23.4%)が少なかった。 糖尿病群の平均HbA1c値は7.1%、罹患期間は5.7年であった。平均フォローアップ期間は、糖尿病群が4.6年、対照群は4.8年だった。75歳以上の血糖コントロール良好例ではリスクが低下 全体の死亡率は糖尿病群が17.7%(7万7,117/43万5,369例)であり、対照群の14.5%(30万6,097/211万7,483例)に比べ有意に高かった(補正ハザード比[HR]:1.15、95%信頼区間[CI]:1.14~1.16)。 心血管死亡率も、糖尿病群が7.9%と、対照群の6.1%に比し有意に高かった(補正HR:1.14、95%CI:1.13~1.15)。 全死因死亡および心血管死の超過リスクは、年齢がより低いほど、血糖コントロールが不良なほど、腎合併症が重度であるほど増加した。 対照群と比較して、血糖コントロールが良好な糖尿病患者(HbA1c値≦6.9%)の全死因死亡HRは、55歳未満の患者では1.92(95%CI:1.75~2.11)と約2倍高かったが、75歳以上の患者では0.95(95%CI:0.94~0.96)と低かった。 また、正常アルブミン尿の患者では、対照群と比較した死亡のHRは、HbA1c値≦6.9%・55歳未満の患者が1.60(95%CI:1.40~1.82)と高リスクであったのに対し、75歳以上の患者は0.76(95%CI:0.75~0.78)と低リスクであり、65~74歳の患者もリスクが低かった(HR:0.87、95%CI:0.84~0.91)。 著者は、「一般集団と比較した2型糖尿病患者の死亡率はきわめて多様であった。大規模な患者群では著明な超過リスクが認められたが、年齢層や血糖コントロール、腎合併症の病態の違いによっては、死亡リスクが低下する場合もあった」としている。

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