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PARP阻害剤オラパリブ卵巣がんに国内承認~BRCA変異問わず~

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は2018年1月19日、「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣における維持療法」を効能・効果とした本邦初のPARP阻害剤オラパリブ(商品名:リムパーザ錠)の国内における製造販売承認を取得したと発表。オラパリブは世界初のPARP阻害剤 オラパリブは、DNA損傷応答(DDR)機能を活用した新規の作用機序を持つ世界初のPARP阻害薬。DNAの相同組換え修復機構が機能していないがん細胞に特異的に細胞死を誘導する画期的な作用機序を有する。 再発卵巣がんは根治が困難なことから、延命やQOLの改善を目的とした治療が行われるが、オラパリブはがん細胞に特異的にはたらく分子標的薬であるため、良好な安全性プロファイルを保ちながら、病勢進行や死亡のリスクを下げることが期待される。 同剤は、米国食品医薬品局(FDA)から、プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法、3回以上の化学療法の治療歴がある病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異陽性進行卵巣がん、さらにgBRCA遺伝子変異陽性転移乳がんの承認を取得。欧州連合(EC)からは、BRCA遺伝子変異陽性のプラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法の承認を受けている。また日本では、BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がんに承認申請中である。PARP阻害剤オラパリブの無償提供 アストラゼネカは、再発卵巣がん患者の緊急の要望に応えるために、厚生労働省の定める「保険外併用療養費制度」のもとで、PARP阻害剤オラパリブの無償提供を実施する。 本剤の提供は、適正使用の観点より、本剤開発治験実施施設等の限定された施設において、承認された適応、用法・用量に従ってのみ使用すること、無償提供期間中に弊社が実施する市販直後調査に準じた活動を含む適正使用推進等の各種安全対策にご協力することを理解・合意し、無償提供を希望する施設でのみ実施する。また、本剤提供は製造販売承認取得日以降、各施設での準備が整った時点から開始し薬価収載前日に終了する。

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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問24

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問24 カイ2乗検定とは?質問12~22では、重回帰分析とロジスティック回帰分析をご説明してきました。今回は、カイ2乗分布による検定、すなわち「カイ2乗検定」についてご説明します。■クラメール連関係数(カイ2乗検定、独立性の検定)質問10(その3)でクロス集計とクラメール連関係数について学びました。カイ2乗検定は、母集団におけるクラメール連関係数が、無相関であるかないかを調べる検定方法です。その方法を説明します。2つの母集団があり、両者のクラメール連関係数は0(無相関)とします。この母集団にサンプルサイズnの標本調査を行い、次に示す検定統計量Tを求めます。現実的にはありえませんが、無相関である母集団について、標本調査を無限回繰り返し行い、無限個のT値を得たとします。T値の度数分布を作成し、度数分布に近似曲線を当てはめます。近似曲線は統計学が定めた理論的分布(カイ2乗分布)になることが、理論的にも実験的にもわかっています。医学的なデータだと難しくなりがちですので一般的な事例で説明していきます。【例題】下のクロス集計表は有権者の所得水準と支持政党の関係を調べたものです。このクロス集計表からクラメール連関係数を求めてみましょう。また、所得水準と政党支持率は関連性があるかを調べてみましょう。T値がカイ2乗分布になることを実験によって確認できます。カイ2乗分布による検定を「カイ2乗検定(χ2検定)」といいます。■検定統計量T検定統計量T値の求め方を説明します。表1のクロス集計表は、有権者の所得水準と支持政党との関係を調べたものです。表1 例題のクロス集計表上記のクロス集計表で所得水準と支持政党に関連がないのは、どの所得層も計(全体)と同じ割合を示したときです(表2)。表2 所得別、支持政党の割合このような比率となる人数は、表3の計算によって求められることがわかっています。表3 例題の期待度数と実測度数求められた値を「期待度数」、元の人数を「実測度数」といいます。期待度数=縦計×横計÷総人数表4の期待度数の横%表では、政党の割合はどの所得層も同じです。同じく期待度数の縦%表では、所得層の割合はどの政党も同じです。表4 例題の期待度数と実測度集の集計表表5のように実測度数が期待度数に近い値であれば関連性が弱く、かけ離れていれば関連性が強いと判断します。表5 例題の期待度数と実測度数の関連度の強弱一致度を調べるために、個々のセルごとに表6のように次の計算をします。表6 具体的な一致度の計算でてきた合計の値13.2がカイ2乗値です。下記のようにギリシャ文字で表記することがあります。■自由度自由度は表7のように表頭項目、表側項目のカテゴリー数によって定められます。自由度=(表頭項目カテゴリー数-1)×(表側項目カテゴリー数-1)=(2-1)×(3-1)=2表7 例題の自由度のカテゴリー数■クラメール連関係数クラメール連関係数はT値、サンプルサイズn、カテゴリー数k(2つのうち小さいほう)から求められます。●公式【クラメール無相関の検定】χ2検定検定統計量自由度=(a-1)×(b-1) a、bはクロス集計表のカテゴリー数棄却限界値 → カイ2乗分布の棄却限界値はExcel関数で求めることができます帰無仮説:母相関係数は0である対立仮説:母相関係数は0でない有意差判定には2つの方法があります。1)T値による方法T値>棄却限界値帰無仮説を棄却し対立仮説を採択 → 母相関係数は0でない0でない相関があるということで、相関の強弱までわかりませんT値≦棄却限界値帰無仮説を棄却できず対立仮説を採択できない → 母相関係数は0であるとはいえない2)p値による方法カイ2乗分布におけるT値に対応する確率p値を求めるp値<有意水準帰無仮説を棄却し対立仮説を採択 → 母相関係数は0でないp値≧有意水準帰無仮説を棄却できず対立仮説を採択できない → 母相関係数は0であるとはいえない次回は、相関比「F検定」についてご説明いたします。今回のポイント1)カイ2乗検定は、母集団におけるクラメール連関係数が無相関であるかないかを調べる検定方法!2)関連性判定1)T値による方法T値>棄却限界値である場合、帰無仮説を棄却し対立仮説を採択し、母相関係数は0でないといえる!3)関連性判定2)p値による方法カイ2乗分布におけるT値に対応する確率p値を求める。p値<有意水準である場合、帰無仮説を棄却し対立仮説を採択し、母相関係数は0でないといえる!インデックスページへ戻る

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血漿中脂質過酸化反応に対する抗精神病薬の影響

 ポーランド・ウッチ医科大学のAnna Dietrich-Muszalska氏らは、ユニークな作用機序を有する新規抗精神病薬であるアリピプラゾールに関して、酸化ストレスのマーカーであるTBARS(チオバルビツール酸反応性物質)レベルで測定したヒト血漿中脂質過酸化に及ぼす影響について、クエチアピン、オランザピン、クロザピン、リスペリドン、ziprasidoneなどの他の抗精神病薬と比較し、評価を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2017年12月27日号の報告。 各抗精神病薬の比較に際しては、急性期統合失調症治療に用いられる臨床有効用量に対する最終濃度において評価を行った。TBARSレベルは、分光光度法により測定した。 主な結果は以下のとおり。・急性期統合失調症治療に推奨される用量の抗精神病薬は、血漿中の脂質過酸化生成物(TBARS)レベルの明らかな変化を誘発する可能性があることが示唆された。・アリピプラゾールは、血漿中の脂質過酸化マーカーのレベルに影響を及ぼさなかったが、より低用量で使用された場合、クロザピン同様にわずかな酸化促進特性を示した。・クエチアピンは、リスペリドン、ziprasidone、ハロペリドール、クロザピンの低用量での酸化促進作用とは対照的に、最も強い抗酸化特性を示した。・オランザピンは、低用量でのみTBARSレベルを低下させた。 著者らは「急性期統合失調症治療に推奨される用量の抗精神病薬は、血漿脂質過酸化の明らかな変化を誘発する。アリピプラゾールは、血漿脂質過酸化の有意な変化を誘発しなかった。統合失調症患者の臨床症状および抗精神病薬の使用に伴う酸化ストレスの役割を考慮するため、さらなる研究が必要である」としている。■関連記事アリピプラゾール vs.その他の非定型抗精神病薬:システマティックレビュー非定型抗精神病薬による体重増加・脂質異常のメカニズム解明かカルボニルストレス、統合失調症との関連を解析:都医学研

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健康的な食事の順守、肥満遺伝リスクの高い人ほど有効/BMJ

 健康的な食事パターンの順守は、体重増加との遺伝的関連性を弱める可能性が示された。米国・テュレーン大学のTiange Wang氏らによる、遺伝的素因と食事の相互作用解析の結果で、その有益な影響は、とくに肥満の遺伝的リスクの高い人々で明確にみられたことも示された。多くの先行試験で、健康的な食事パターンの順守が体重減と関連することは明らかになっていたが、そうした食事の質のスコアと肥満の遺伝的素因(BMIや体重の長期的な変化に関連するもの)との関連性については、これまで検討されていなかったという。BMJ誌2018年1月10日号掲載の報告。米国NHSとHPFS参加者のデータを解析 研究グループは、米国で行われた2つの前向きコホート研究である「看護師健康調査」(Nurses' Health Study:NHS)と「医療従事者追跡調査」(Health Professionals Follow-up Study:HPFS)のデータを用いて、健康的な食事パターンの順守と遺伝的リスク、および長期体重増加との関連性について解析した。 NHS参加者8,828例、HPFS参加者5,218例について、BMIと関連した77個の変異遺伝子に基づき遺伝的素因スコアを算出。また、代替健康食指数2010(Alternate Healthy Eating Index:AHEI 2010)、高血圧予防食(Dietary Approach to Stop Hypertension:DASH)、代替地中海食(Alternate Mediterranean Diet:AMED)のスコアで食事パターンを評価した。 主要評価項目は、追跡期間中(1986~2006年)の4年ごとに5回にわたって行った、BMIと体重の変化とした。健康的な食事パターンの順守と遺伝的リスク、BMI・体重との関連が明らかに 20年間の追跡期間中、BMIの変化と関連する遺伝的素因は、AHEI 2010の順守率が高いほど、有意な減弱が認められた(NHS群の相互作用のp=0.001、HPFS群の同p=0.005)。 両コホートの統合解析の結果、4年単位のBMI値の変化(10リスク対立遺伝子増分につき)は、AHEI 2010スコア低下群では0.07(SE 0.02)に対し、同スコア上昇群では-0.01(0.02)であった。体重変化はそれぞれ0.16(0.05)kgに対し、-0.02(0.05)kgであった(相互作用のp<0.001)。 見方を変えると、BMI値の変化は、AHEI 2010スコアの1SD増加につき、遺伝的リスクが低い群では-0.12(0.01)、中等度群は-0.14(0.01)、高い群は-0.18(0.01)であることが示された。体重変化はそれぞれ、-0.35(0.03)kg、-0.36(0.04)kg、-0.50(0.04)kgであった。 同様の相互作用は、DASHスコアに関してもみられたが、AMEDスコアについてはみられなかった。

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術中の麻酔医交代で、術後の有害転帰が増大/JAMA

 大手術を受ける成人患者では、術中に麻酔科医の引き継ぎが行われた場合、引き継ぎがない場合に比べ、術後の有害な転帰のリスクが増加することが、カナダ・ウェスタンオンタリオ大学のPhilip M. Jones氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2018年1月9日号に掲載された。個人的または職業的な義務、体調不良や疲労により、術中に麻酔科医が別の麻酔科医に交代することがある(一時的引き継ぎ[引き継いで、後で戻る場合]と完全な引き継ぎがある)。多忙な環境で安全な麻酔診療の全情報を医師間で伝達する必要があるため、引き継ぎ中は患者にとって危険な時間となる可能性があるという。完全な引き継ぎの有無で、転帰を後ろ向きに検討 研究グループは、術中に麻酔科医が別の麻酔科医に引き継ぐことが、死亡や重大な合併症の増加をもたらすかをレトロスペクティブに評価する、地域住民ベースのコホート研究を実施した(ウェスタンオンタリオ大学麻酔科・周術期医療科の助成による)。 2009年4月1日~2015年3月31日に、手術時間が2時間以上で1泊以上の入院を要したと推測される大手術を受け、年齢が18歳以上の患者を同定した。術中に、麻酔診療が別の麻酔科医に完全に引き継がれた患者と、引き継ぎが行われなかった患者の転帰を比較した。 主要評価項目は、術後30日以内の全死因死亡、再入院、重大な術後合併症の複合とした。副次評価項目は、主要評価項目の個々の項目などであった。傾向スコアに基づく曝露重み付けの逆確率(inverse probability of exposure weighting)を用いて、調整済み曝露効果を推定した。麻酔引き継ぎ手術は年々増加 31万3,066例が解析の対象となった。女性56%、平均年齢60歳(SD 16)であった。手術の49%が大学病院で行われ、72%は待機的手術であり、手術時間中央値は182分(四分位範囲[IQR]:124~255)だった。 このうち5,941例(1.9%)で、術中に麻酔科医の完全な引き継ぎが行われた。麻酔科医の引き継ぎ手術を受けた患者の割合は年々増加し、2015年には2.9%に達した。 未調整のサンプルでの主要評価項目の発生率は、引き継ぎ群が44%(2,583例)、非引き継ぎ群は29%(9万306例)であり、リスク差(RD)は14.1%(95%信頼区間[CI]:12.8~15.3、p<0.001)であった。 調整を行うと、主要評価項目の発生率は、引き継ぎ群が36%、非引き継ぎ群は29%であり、調整後RD(aRD)は6.8%(95%CI:4.5~9.1、p<0.001)と、引き継ぎ群で有意に高かった。 また、調整後の術後30日以内の全死因死亡(4 vs.3%、aRD:1.2%、95%CI:0.5~2.0、p=0.002)および重大な合併症(29 vs.23%、aRD:5.8%、95%CI:3.6~7.9、p<0.001)の発生率はいずれも引き継ぎ群で有意に高かったが、再入院(8 vs.7%、aRD:1.2%、95%CI:-0.3~2.7、p=0.11)には有意な差がなかった。 著者は、「これらの知見は、麻酔診療の完全な引き継ぎの制限を支持するものと考えられる」としている。

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ORBITA試験:冷静な判断を求む(解説:野間重孝氏、下地顕一郎氏)-800

 COURAGE試験において安定狭心症に対するPCIは、薬物療法に比してMIや死亡を減らすことができないことが示され、現在では症状の改善を主目的として施行されている。そこで狭心症状という主観的なアウトカムが、PCIのプラセボ効果による修飾を受けているのではないかとの設問を立て、PCIのプラセボ手術(sham operationといった方が一般的か)を用いてこれを検証したところ、PCIは症状の改善すら薬物療法に対しての優位性を示せなかったというのが本論文の結論であった。倫理的な問題は後述するとして、手法としては完全であった点では評価されなければならないと思われる。 しかし、一方で懸念されるのは、この結果が拡大解釈されることである。Lancet同号のeditorialでは「安定狭心症に対するPCIの息の根をとめるか?」という激しいタイトルで、「薬物療法に対して不応な症例ですらPCIは無益」で「すべてのguidelineでPCIを格下げすべきである」と感情的とさえいえる論評が加えられているが、本試験の筆頭著者であるAl-Lameeさえもこれには異論を唱えている。注意しなければならないのは以下の2点であると考える。 まず挙げられなければならない点は、RCTの常としてリアルワールドを反映していないということである。本論文ではmedical therapyとして週1~3の電話相談、しかも家庭血圧と家庭心拍を密にモニターしているが、実臨床では実現不可能であろう。この点は筆者も十分理解しており、「労作性狭心症に対するPCIを絶対にするなという意味ではない。すべての患者が何剤もの抗狭心症薬を永遠に内服することをよしとするわけではない」、「リスクの低いPCI手技をして薬剤を減らすことを望む」患者にはPCIが治療選択となることを述べている点は看過されてはならないと思う。 もう1点は、重症虚血の症例にまでこの結果を適用してはならないということである。COURAGE試験のサブ解析でも、SPECT上のischemic burdenを5%以上減じればMIや死亡を減らすことができることと、PCI群でischemic burdenの有意な減少が得られたことを報告している。先行研究において、血行再建によってもたらされる利益が薬物療法を上回る閾値は10%以上の重症虚血であったこと、さらにLMT含む重症虚血が除外されているCOURAGE試験での治療前値が8%台であったことを考慮すると、COURAGE試験の結果を重症虚血に安易に拡大解釈することは危険なのは明らかであろう。同様に重症虚血を除外している本試験の結果は、もちろん重症虚血例に対して拡大解釈することはできない。現に本試験では、約1/3の症例でFFR/iFRで虚血が証明されていない。ちなみに本試験でも、FFR/iFRやドブタミン負荷心エコーではPCI群で虚血の改善をみている。すなわち現時点で“軽症の虚血においては”、血行再建は生命予後にも症状の緩和にも明らかな優位性を見いだせないということ以上の解釈はできず、すべての安定狭心症に対して血行再建を行うことが無益だという解釈は誤りである。 さらに、論文評として議論しておかなければならないのが、プラセボ手術の問題であろう。このような研究法(観血的な偽治療)が初めて試されたのは、腎動脈焼灼術による血圧変化を検討したrandomized studyにおいてだった。この時は、シースは挿入するがそれ以降の積極的な操作は何も行わないというものだったのだが、賛否両論が沸き起こったのを記憶している。今回はpressure wireを挿入するなど本格的手技に準ずる手技が行われており、しかも4例で合併症が、3例で大出血がみられたのである。安全性に問題のあるプラセボ治療は、プラセボ治療とはいえない。関係者の再考を促したいとともに、このような対照の取り方が、どのような目的であれ、無制限に拡大していくことを憂慮するものである。 ただし、本試験から虚心に学ぶべきことも多い。当然だが術前の虚血評価と薬物の最適化は重要であること、ましてangiographicにも中等度狭窄に対してのPCIは厳に非難されるべきものであること(実際、業績が欲しくて不必要なPCIが行われているケースが多々みられることは、残念ながら事実)、PCIのリスクがあまりに高い軽症の虚血の患者には厳重な薬物療法の選択肢も十分ありうることなどである。一方で、重症虚血の患者に対してひとたびPCIによる血行再建の選択をした際には、虚血を残すことなく解除することが絶対の前提であることは確認しておきたい。そのためにはCTOを含めた複雑病変に対する治療技術、angioguideのみでは見落としがちな病変をimaging device、FFR/iFRを駆使して完全血行再建を行うstrategyの構築が重要で、これが不可能なのであればCABGを選択して完全血行再建を目指すべきである。

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FDA、変異転移性乳がんにオラパリブ承認

 米国食品医薬品局(FDA)は2018年1月12日、過去に術後補助療法あるいは転移がんへの治療として化学療法を受けた病的変異または病的変異が疑われる生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異陽性/HER2陰性(HER2-)の転移を有する乳がん治療に対するPARP阻害薬オラパリブを本承認した。 今回の承認は、オープンラベル多施設試験OlympiADの結果に基づくもの。この試験では、上記患者302例をオラパリブ群と医師選択の化学療法(カペシタビン、ビノレルビンまたはエリブリン)群に2対1で無作為割り付けし、比較した。主要有効性評価項目は、盲検独立中央評価(BICR)評価による無増悪生存(PFS)。結果、推定PFS中央値はオラパリブ群7.0ヵ月、化学療法群4.2ヵ月と、有意にオラパリブ群で延長した(HR:0.58、95%CI:0.43~0.80、p=0.0009)。オラパリブ群でよくみられた(20%以上)有害事象は、貧血、悪心、疲労(無力症含む)、嘔吐、好中球減少症、白血球減少症、気道感染、下痢、敗血症、関節痛/筋肉痛、頭痛などであった。 FDAはまた、オラパリブの適応となgBRCA変異乳がん患者を特定するため、BRACAnalysis CDx検査(Myriad Genetic Laboratories、Inc.)に販売許可を付与した。■参考FDAアナウンスメントOlympiAD試験(Cinical Trials.gov)Robson M, et al. N Engl J Med. 2017. June 4. [Epub ahead of print]■関連記事PARP阻害薬olaparib、BRCA変異乳がんの生存を42%改善/ASCO2017OlympiAD試験(解説:矢形 寛氏)

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ニボルマブ・イピリムマブ併用、腎細胞がんに国内申請

 小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は2018年1月15日、抗PD-1抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ)および抗CTLA-4抗体イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)について、根治切除不能又は転移性の腎細胞がんに対する両剤の併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表。 今回の申請は、未治療の進行性又は転移性の腎細胞がん患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法の国際(日本を含む)共同試験(ONO-4538-16/CA209214/CheckMate-214試験)の結果に基づいている。 CheckMate-214試験は、未治療の進行または転移性腎細胞がん患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用群をスニチニブ単独群と比較評価した第Ⅲ相無作為化オープンラベル試験。本試験において、併用療法群はスニチニブ単独群と比較して、Co-Primary Endpointである中~高リスク患者における全生存期間および奏効率の改善を達成した。同じくCo-Primary Endpointである無増悪生存期間については、併用療法群で改善を示したものの、統計学的な有意差は認められなかった。 投与中止につながる副作用は、併用療法群(547例)の22%、スニチニブ単独群(535例)の12%で報告された。併用療法群で多く報告されたGrade3/4の副作用は、疲労(4%)、下痢(4%)、発疹(2%)、悪心(2%)であり、1%未満ではそう痒症、甲状腺機能低下症、嘔吐および高血圧が発現した。スニチニブ単独群で多く報告されたGrade3/4の副作用は、高血圧(16%)、疲労(9%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(9%)、口内炎(3%)、粘膜炎(3%)、嘔吐(2%)、悪心(1%)、食欲減退(1%)、甲状腺機能低下症(1%未満)および味覚異常(1%未満)であった。治療関連死は、併用療法群で7例、スニチニブ単独群で4例報告された。■参考CheckMate-214試験(Clinical Trials.gov)

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性行為中に死亡するリスクとは?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第107回

性行為中に死亡するリスクとは? いらすとやより使用 さて今回は、ちょっぴりオトナな感じの“おどろき”論文を紹介しましょう。 Lange L, et al.Love Death-A Retrospective and Prospective Follow-Up Mortality Study Over 45 Years.J Sex Med. 2017;14:1226-1231.腹上死は男性の憧れ、なんて人もいるかもしれませんが、女性と愛し合っている最中に死ぬなんて残された人間からしてみれば、たまったもんじゃありません。この論文は、膨大な剖検例のうち、性行為中に死亡した症例を抽出して解析した珍しい研究です。――― 一体ベッドの上で何が起こったのか。これはドイツのヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学の法医学教室で行われた研究です。1972年からの45年間におよそ3万8,000例の剖検が行われました。さて、そのうち性行為中に亡くなった人数はどのくらいだと思いますか?答えは、99人(0.26%)です。ちなみに、この中には自慰(マスターベーション)中に死亡した30人も含まれていますのでご注意を。自慰を性行為と表記していいのか迷うところですが…。まぁ、それでも残りの人は間違いなく性行為によって死亡しているので、参考にはできそうですね。同時期に発表された別の研究1)では、心停止4,557人中34人という報告があります。これだと、頻度は0.75%ということになりますね。全体の1%はいないけれど、思ったよりも結構いるもんだなというのが正直な感想です。さて、上記99人のうち、8人が女性で91人が男性でした。ほぼほぼ男性に起こる現象と考えてよさそうですね。女性の平均年齢は45歳で、男性の平均年齢は57.2歳でした。死因は、28人が冠動脈疾患、21人が心筋梗塞、17人が再梗塞、12人が脳出血、8人が動脈瘤破裂、8人が心筋症、2人が急性心不全、1人が突然死(原因不明)、1人が心筋炎、1人が心筋梗塞+コカイン中毒でした。ほとんどの剖検例では、心重量が増加しており、BMIも標準より高かったそうです。つまり、メタボリックシンドロームを背景にした心臓血管系による死亡が多い、ということです。性行為中の死亡が多かったのは、主に春夏の暖かい季節で、場所は故人の家であることが多かったそうです。 性行為のパートナーが同定できたケースを見てみると、34人の男性が売春婦との性行為により死亡しており、9人が妻、7人が愛人、4人がライフパートナーという結果でした。自慰例も含めたデータではありますが、性行為による死亡は、基礎疾患として心血管系に問題がある男性に多いと著者は結論づけています。それがリスク因子なのかどうかは別の解析をしないと何とも言えないのですが、おそらくリスク因子になるのだろうと私は考えます。先ほど紹介した同時期の別の研究1)では、性行為関連心停止は、心室細動や心室頻拍が有意に多くみられ、これが死につながった可能性があると考えられています。1)Aro AL, et al. J Am Coll Cardiol. 2017 Oct 30. [Epub ahead of print]

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肥満とオランザピンの急性代謝系副作用との関連

 オランザピンは、統合失調症や様々な適応外疾患の管理に用いられる第2世代抗精神病薬である。オランザピンの急性代謝反応は、肥満に関連する多くの副作用を引き起こす。統合失調症患者は肥満率が高いが、元々ある肥満関連代謝障害がオランザピンの急性副作用を増大させるかどうかは不明である。カナダ・ゲルフ大学のLogan K. Townsend氏らは、非肥満マウスと高脂肪食(HFD)肥満マウスにおけるオランザピンの反応を比較した。Psychoneuroendocrinology誌オンライン版2017年12月8日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・4週間のHFD(脂肪分60%kcal)により、肥満、高血糖、インスリン抵抗性マウスとなった。・HFD誘発肥満マウスにおいて、オランザピン誘発性高血糖および全身性インスリン抵抗性が悪化した。・オランザピンは、骨格筋および肝臓におけるインスリンシグナル伝達を強く阻害し、これは肥満により悪化するようであった。・オランザピン誘発性高血糖の深刻化は、肥満マウスにおいてピルビン酸負荷が有意に高い血中グルコース濃度をもたらすことによる、肝臓グルコース産生の増加にも起因すると考えられ、グルコース生成酵素の肝臓含有の増加に関連していた。・オランザピンは、肥満マウスの酸素消費を急速に増加させ、RER(安静時エネルギー要求量)を抑制した。・オランザピン単剤治療は、肥満にかかわらず、身体活動を最長で24時間減少させた。 著者らは「統合失調症患者では肥満が非常に多いことを考慮すると、これらのデータから、オランザピンの急性副作用の重症度を過小評価している可能性があることが示唆された」としている。■関連記事オランザピンの代謝異常、原因が明らかに:京都大学オランザピン誘発性体重増加を事前に予測するには:新潟大学オランザピン誘発性体重増加のメカニズム

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長期の夜間シフトは女性のがんを増やす?

 乳がんは世界中の女性の中で最も多く診断されるがんであり、以前から女性の夜勤労働者と乳がんリスクとの関連を明らかにしようと、多くのメタアナリシスは試みたが、その結論は多様である。中国・四川大学では、長期にわたる夜間作業が、女性のがんのリスクを増加させるかを確認するためにメタ解析を行った。Cancer Epidemiology, Biomarkers and Prevention誌オンライン版2018年1月8日号掲載。・ヨーロッパ、北米、アジア、オーストラリアにける390万9,152名の参加者および11万4,628症例から成る61件の論文を登録した(内訳はコホート研究26件、ケースコントロール研究24例、コホート内症例対照研究11例)。・リスク推定は、ランダム効果モデルまたは固定効果モデルを用いて行った。・女性全体における長期間の夜間シフト勤務と11がん種のリスクとの関係を分析した。・女性看護師における長期間の夜間シフト勤務と6がん種のリスクとの関係を分析した。・乳がんリスクに対する夜間勤務の累積効果を定量評価するために、用量反応分析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・女性全体では、長期間の夜間シフト勤務により、乳がん(OR :1.316、95%CI:1.196~1.448)、消化器がん(OR:1.177、95%CI:1.065~1.301)、皮膚がんリスク(OR:1.408、95%CI:1.024~1.934)が増加した。・女性看護師においては、長期の夜間シフト勤務により、乳がん(OR:1.577、95%CI:1.235~2.014)、消化器がん(OR:1.350、95%CI:1.030~1.770)、肺がんリスク(OR:1.280、95%CI:1.070~1.531)が増加した。・夜間勤務5年ごとに、女性の乳がんリスクは3.3%増加した(OR:1.033、95%CI:1.012~1.056)。

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統合失調症の発症バイオマーカーを共同研究

 ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社⻑:クリス・フウリガン)は2018年1月15日、統合失調症前駆期の正確な診断、精神病発症予測をサポートするバイオマーカーを開発するため、国立精神・神経医療研究センター、富山大学、東邦大学、奈良県立医科大学、久留米大学、千葉大学と共同研究を行うと発表した。 ヤンセンファーマのプレスリリースによれば、統合失調症の発症予防、機能低下の予防は統合失調症の治療におけるアンメットメディカルニーズのひとつ。近年の研究により統合失調症患者では発症前に前駆期を示すことが明らかになり、そのような状態にある集団は超ハイリスク群(Ultra-high risk for psychosis:以下、UHR)とされているという。 UHR群への早期介入はこれらのメディカルニーズの解決に役立つと期待されているが、誰にどのような介入を行うべきかの判断は難しい。発症予測のバイオマーカー開発はUHRに対する早期介入の医科学的な妥当性の担保、統合失調症の新規治療法開発に重要であり、今後の統合失調症治療に大きく貢献できるものと期待されている。 統合失調症の有病率は約1%で、幻覚、妄想などの陽性症状、感情の平板化、意欲低下などの陰性症状、注意、記憶の障害などの認知機能障害を主徴とする。多くの患者に前駆期がある事が知られているが、UHR群を対象とした前向き研究では1~2.5年の間の精神病の発症率は8~54%とばらつきがあり、正確な発症予測をサポートするバイオマーカー開発は早期介入を行う上で重要である。 共同研究においては、バイオマーカー候補としてUHR群で異常が報告されている睡眠異常、サイトカインの測定を行い、健常者との違いを検討し、さらにUHR群では1年間の縦断的な測定を行い、精神症状の変動とバイオマーカーの変化の関連を検討することにより、UHR群における精神病発症予測に役立つバイオマーカーを確立することを目指す。研究期間は、2020年12月までの3年間を予定している。

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軽~中等度アルツハイマー病に新薬idalopirdineは有効か/JAMA

 選択的セロトニン5-HT6受容体拮抗薬idalopirdineは、軽度~中等度アルツハイマー病(AD)患者の認知機能を改善しないことが、米国・California Pacific Medical CenterのAlireza Atri氏らが、idalopirdineの24週間投与の有効性を検証した3件の第III相無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験(STARSHINE、STARBEAM、STARBRIGHT)の結果を報告した。アルツハイマー病は、高齢者での有病率が上昇し、治療費も増加していることから、新たな治療法が必要とされているが、今回の結果を受けて著者は、「アルツハイマー病の治療にidalopirdineを用いることは支持されない」とまとめている。JAMA誌2018年1月9日号掲載の報告。軽度~中等度アルツハイマー病患者2,525例でidalopirdine併用の有効性を評価 研究グループは2013年10月~2017年1月に、STARSHINE試験、STARBEAM試験およびSTARBRIGHT試験を行った。対象は、50歳以上の軽度~中等度アルツハイマー病患者2,525例(各試験参加者は933例[119施設]、858例[158施設]、734例[126施設])であった。 STARSHINE試験およびSTARBEAM試験ではドネペジル(商品名:アリセプトほか)、STARBRIGHT試験ではドネペジル、リバスチグミン(同イクセロン、リバスタッチ)またはガランタミン(同レミニール)に、idalopirdine(10mg、30mg、60mg)またはプラセボを24週間併用投与した(最終追跡調査は2017年1月12日)。 主要エンドポイントは、11項目の認知機能評価スコア(Alzheimer's Disease Assessment Scale cognitive subscale[ADAS-cog]:0~70点の範囲で得点が低いほど障害は少ないことを示す)。キー副次エンドポイントは、全般的臨床症状評価(AD Cooperative Study-Clinical Global Impression of Change[ADCS-CGIC])の変化尺度と23項目評価の日常生活動作(ADCS-ADL:ADCS-Activities of Daily Living scale)のスコアであった。主要エンドポイントおよび1つ以上のキー副次エンドポイントについて、プラセボに対し有意差が認められた場合に、その投与群は有効であるとした。認知機能評価スコアの変化、idalopirdineとプラセボで有意差なし 2,525例(平均年齢74歳、ベースラインのADAS-Cogスコア平均26点、女性が62~65%)のうち、2,254例(89%)が試験を完遂した。 ADAS-Cogスコアの24週時におけるベースラインからの変化量は、STARSHINE試験でidalopirdine 60mg群0.37、同30mg群0.61に対し、プラセボ群0.41であった(プラセボ群との補正後平均差:60mg群0.05[95%信頼区間[CI]:-0.88~0.98]、30mg群0.33[95%CI:-0.59~1.26])。STARBEAM試験では、idalopirdine 30mg群1.01、同10mg群0.53に対し、プラセボ群0.56であった(対プラセボの補正後平均差:30mg群0.63[95%CI:-0.38~1.65])。STARBRIGHT試験では、idalopirdine 60mg群0.38に対し、プラセボ群0.82であった(補正後平均差:-0.55[95%CI:-1.45~0.36])。 治療下に発現した有害事象(TEAE)の発現率は、idalopirdine群で55.4%~69.7%、プラセボ群で56.7%~61.4%であった。

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米国で乳がん死減少、寄与した因子は?/JAMA

 米国女性の乳がん死亡率は2000年から2012年にかけて減少しており、乳がんの分子サブタイプで異なるものの、その減少にはマンモグラフィ検診および術後補助療法の進歩が寄与していることが示された。米国・スタンフォード大学のSylvia K. Plevritis氏らが、シミュレーションモデル研究により明らかにした。JAMA誌2018年1月9日号掲載の報告。6つのCISNETモデルで乳がん死亡率を推定、検診と治療の関連を評価 研究グループは、マンモグラフィ検診や補助療法の最近の進歩を考慮すると、分子サブタイプ別の米国乳がん死亡率に対するそれらの影響の定量化が、疾病負荷の減少につながる今後の指標になりうるとして、6つのCancer Intervention and Surveillance Network(CISNET)モデルにより、2000年から2012年の米国乳がん死亡率をシミュレーションした。シミュレーションでは、単純フィルムとデジタルマンモグラフィの様式と性能、ER/ERBB2特異的治療の普及と有効性、および非乳がん死亡率に関する全国データを用い、複数の米国出生コホートについて行った。 主要評価項目は、2000~12年における30~79歳女性の乳がん死亡率(年齢調整、全体およびER/ERBB2特異的死亡率)で、検診および治療がない場合の推定死亡率(ベースライン死亡率)と比較するとともに、検診および治療の死亡率低下に対する寄与を算出した。死亡率低下の3分の1に検診が寄与 2000年において、乳がんの全死亡率はベースライン死亡率(64例/10万人、モデル範囲:56~73例/10万人)と比較して、37%(モデル範囲:27~42%)低かった。その差のうち、検診の寄与率は44%(同35~60%)を占め、治療の寄与率は56%(40~65%)であった。 2012年では、ベースライン死亡率(63例/10万人、54~73例/10万人)と比較して、49%(39~58%)低かった。その差のうち、検診の寄与率は37%(26~51%)、治療の寄与率は63%(49~74%)であった。さらに治療の寄与率63%の内訳をみると、化学療法が31%(22~37%)、ホルモン療法が27%(18~36%)、トラスツズマブは4%(1~6%)であった。 検診と治療の推定相対寄与率を比較すると、乳がんの分子サブタイプごとに異なっており、ER陽性/ERBB2陰性例では検診36%(24~50%)vs.治療64%(50~76%)、ER陽性/ERBB2陽性例では31%(23~41%)vs.69%(59~77%)、ER陰性/ERBB2陽性では40%(34~47%)vs.60%(53~66%)、ER陰性/ERBB2陰性では48%(38~57%)vs.52%(44~62%)であった。 なお著者は、検診および治療の全死因死亡率等への影響は評価されていないことや、モデルが2012年までの推定に基づいていることなどを研究の限界として挙げている。

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抗PD-L1抗体アテゾリズマブ、肺がんに国内承認

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:永山 治)は、抗PD-L1モノクローナル抗体アテゾリズマブ(商品名:テセントリク点滴静注1200mg)に関し2018年1月19日、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺」を効能・効果として厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表。 アテゾリズマブは米国を含む50ヵ国以上で、化学療法治療歴がある転移性非小細胞肺がん(NSCLC)ならびに白金製剤ベースの化学療法の治療歴のある、もしくはcisplatinベースの化学療法が不適格な局所進行または転移性尿路上皮がんに対する承認を取得している。国内では、NSCLCを対象とした7つの臨床試験を実施し、テセントリク単剤または他の薬剤との併用による評価を行っている。また、非小細胞肺がんに加え、小細胞肺がん、尿路上皮がん、乳がん、腎細胞がん、卵巣がん、前立腺がんを対象とした第III相臨床試験を実施している。■「アテゾリズマブ」関連記事アテゾリズマブ、小細胞肺がんのOS、PFS改善(IMpower133)/NEJM

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ヘビに関する2つの話【Dr. 中島の 新・徒然草】(204)

二百四の段 ヘビに関する2つの話とかくこの世は予想通りに行かない、という話を2つ紹介いたします。ドネラ・H・メドウズという人による「世界はシステムで動く(英治出版)」という本にあったのはマングースの話。実際にはドネラさんが語ったというより、翻訳した枝廣淳子さんが訳者まえがきで述べておられたことです。奄美大島にはハブに咬まれる人がたくさんいて困っていました。そこで人々はマングースを島に連れてくればハブを退治してくれるはず、と考えたのです。ご存じのようにマングースはハブよりも強いとされています。とはいえ、マングースが喜んでハブと戦うはずがありません。「ハブとマングースの対決ショー」とかで1つのカゴに入れられ、殺すか殺されるかの状況になるから戦うわけです。そうでなければ双方とも命を賭ける気なんぞさらさらありません。ですから、奄美大島にやってきたマングースは危険を冒してハブと戦うよりも、もっぱら小動物を襲って食べました。その結果、天然記念物のアマミノクロウサギが絶滅の危機に瀕することになったそうです。後で考えると当然すぎることですが、マングースを導入する前には全く予想できなかったわけです。次はTEDで語られていた話。又聞きなのであまり正確ではないことを先に謝っておきます。その昔、インドでは猛毒をもつコブラに人間が咬まれる被害が頻発していました。そこで宗主国たるイギリスが考えたのが、コブラを捕まえて持ってきたらいくらかの金で買い取るというシステムです。ありあまるインド人を活用してコブラを根絶やしにしようという人海戦術。さすがイギリス人、頭いい!ところがインド人は1枚も2枚も上手でした。なんとコブラ牧場を作って、どんどんコブラを増やしては当局に持っていって換金したのです。たちまちコブラ買い取りシステムが崩壊したのは言うまでもありません。こうなることはちょっと考えれば分かりそうなものです。でも、システム導入前には想像すらつかなかったわけですね。後で見たら当然じゃないか、という「後知恵バイアス」は、英語で hindsight bias といいます。日本人には「後出しジャンケン」といえばもっと分かりやすいと思います。それにしてもヘビに関する2つの逸話。世の中の奥の深さを示す面白い話ですね。読者の皆さまも、何かの機会に披露するとウケるかもしれませんよ。最後に1句世の仕組み 謙虚に学べ 蛇の知恵

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