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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第52回

第52回:アファチニブのEGFR変異適応追加の意義キーワード肺がんメラノーマ動画書き起こしはこちら遅くなりましたが、2018年、明けましておめでとうございます*。ダートマス大学 腫瘍内科の白井 敬祐です。(*このビデオは1月下旬に収録されたものです)去年の秋にESMOヨーロッパで、durvalumabの(非小細胞がんの)アジュバント陽性ということ(結果)が報告されたり、オシメルチニブの1stラインでの大きなPFSの改善あるいはニボルマブがメラノーマのアジュバントで陽性となった臨床試験の話をしましたが、1月の初っぱな、アファチニブのパッケージインサートに新しい効能が加わりました。これは、EGFRの変異(の効能追加)です。僕たちが薬を保険会社に認可してもらうときには…いろんな保険会社があるのはアメリカの良くないところなんですけど…保険会社に簡易認可フォームみたいなものがあって、そこにEGFR mutationがあるかないかだけではなくて、FDAの認可基準であるEGFR Exon19delがあるか、Exon21 mutationがあるかというチェックボックスがあるんです。けれども、実際に臨床をしていると、L861QだとかG719Xだとか、S768Iというまれなmutationがあるんです。そういうmutationでも、“実はエルロチニブが効く”だとか、“アファチニブはエルロチニブよりもよく効く”とか…pre clinicalだったり、ケースレポートだったり、臨床試験のサブセットアナリシスだったりするのですが…そこに申請するときに論文を添付したり、ASCOの発表の抄録を添付して認めてもらうことはあるんですけれども、そういうことをしなくても(済むようになりました)。アファチニブに関しては1stラインで、L861Q、とかG719Xとか、S768Iというmutationに対しての認可が、1月に入ってすぐにおりました。アファチニブは確かに効果はあるんですけれども、必ずしも副作用が少ないわけではないので、使いにくいところもあるんですが、「1stラインで最もブロードな適応を受けたEGFR-TKIですよ」ということを製薬会社はアピールしだしました。この辺は面白くて、製薬会社が何をクレームしていいのかというのは、かなり厳密に決まっているようで。オシメルチニブは1stラインでプラセボよりも良かったというPhase IIIの結果がNew England Journalに出たんですけど、Drug Rep(MR)さんは、そういうことは一切触れることがまだできません。それはなぜかというと、FDAで認可されてないからですね。もちろん実際のところは、NCCNガイドラインの肺がんのところを見てもらうとわかるんですけど。(NCCNガイドラインは)2017年11月に更新があったと思ったら、12月17日にまた新たなバージョンが発表されています。もし、最近NCCNのガイドラインをのぞいておられなかったら、見てください。FDA、EGFR陽性NSCLCに対するアファチニブの適応拡大を承認(CareNet.com)FDAアナウンスメント

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座りっぱなしの人の糖尿病対策あれこれ

 2018年1月23日、日本イーライリリー株式会社と日本交通株式会社は、共同で「ライフスタイルに合わせた糖尿病の治療と対策セミナー」を都内において開催した。セミナーには、糖尿病患者、糖尿病予備群、健康に興味がある日本交通株式会社のタクシードライバーが参加。医師、管理栄養士、フィジカルトレーナーの3人の専門家から糖尿病診療と対策についてレクチャーを受けた。就業に合った治療薬の選択が大事 はじめに石井 均氏(奈良県立医科大学 糖尿病学講座 教授)が「糖尿病『あなたにぴったりの治療』を見つけましょう」をテーマに、糖尿病診療の概要をコンパクトに説明した。 糖尿病は血液検査で診断すると説明し、「朝食前血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、HbA1c6.5%以上のうち2つ以上が該当すれば糖尿病と診断され、項目が1つならば予備群として注意が必要だ」と警鐘を鳴らした。 また、糖尿病は、一度診断されると少数の例外を除いて現在の治療では治ることはなく、治療薬を使って一時的に血糖値を健康な人と同じように下げることができても、治療を中断するとまたぶり返すのが糖尿病であると治療継続の必要性を強調した。 糖尿病で怖いのが合併症の出現である。血糖値が高くなると血管が傷みやすく、神経や眼の障害のほか、最近では認知症、脂肪肝、がんの発症も報告されていると症例画像を示しつつ、説明を加えた。また、「“HbA1c6.5”という数字が合併症を予防するための1つの基準値である」としてDCCTとUKPDSのレポートを呈示し、注意を喚起した。 糖尿病の治療では、食事と運動、薬物療法が行われる。とくに薬物療法では、主治医と飲み方や回数をよく相談して決めてもらいたいと助言する。同時に副作用の情報もよく聞かれ、とくにドライバーが低血糖を起こすのは致命的となるので、治療薬選びには細心の注意を払ってほしいと述べた。最後に石井氏は、「最近では、医師と患者が相談しながら治療薬を決めていくようになっている。就業、生活状況に合わせた治療薬を選択してもらいたい」と説明を終えた。健康維持は自分で作るメニューから 次に浅野 まみこ氏(管理栄養士、株式会社エビータ代表取締役)が、「糖尿病の食事療法を考える 毎日簡単! 無理せずできる外食術」をテーマに、外食が多く、糖質・栄養面で偏りがちなドライバーに、簡単にできるメニュー作りを解説した。 問題のある食べ方として、「単品・シンプル」「食事時間が不規則」「炭水化物過多」を例に挙げ、さらに「食事の残念サイクル」として「早食い→満足度が低い→もっと食べたい→間食どか食い→血糖値が乱れる→栄養バランスが崩れる→早食い」を挙げ、注意を促した。 このサイクルを崩すためには、「(ポテト、マカロニ、春雨、マヨネーズ系サラダを除く)野菜を食事の最初に食べること」と助言。また、外食時は「(1)野菜を追加してベジファースト(2)単品よりも定食・おかず付き(3)調味料を追加しない」と3つのポイントを指導した。 次に、ドライバーの外食対策に触れ、たとえば立ち食いそば屋では、ワカメ、ネギ、卵のトッピングの追加、つゆと麺は半分残す覚悟で、おにぎり・いなり寿司の追加はダメ、麺はすすらずによく咀嚼するなど細かい点についてアドバイスを行った。同じく牛丼屋では、丼よりも定食を選択し、野菜、トロロなどの小皿を足すこと、小盛を注文することなどを指導した。コンビニでは、弁当ではなく、自分で定食メニューを作ることが提案され、一例としておにぎり、サラダセット、インスタントみそ汁で構成する工夫などが示された。そのほか、肉を食べる場合は揚物、ハンバーグなどの加工肉ではなく、焼肉などのシンプルなものを、間食はヨーグルトやナッツ、スティック野菜などが勧められ、飲み物では「みえない糖」に注意し、スポーツドリンクや缶コーヒーは控えてもらいたいとアドバイスを行った。 最後に浅野氏は外食5つのポイントとして、「(1)ダブル炭水化物はやめる(2)食事時間にリズムをつける(3)食事の最初に野菜を食べる(4)加工の少ない食材を選ぶ(5)間食は足りない栄養素を補給する時間」を示し、「食べないで我慢するのでなく、自分に合った食事を選ぶ力をつけてほしい」と説明を終えた。糖尿病予防には大きな筋肉と糖の効率的な使用で対応 次に「運動編」をテーマに、中野 ジェームズ 修一氏(フィジカルトレーナー)が、運動でできる糖尿病予防について、実技を交えレクチャーを行った。 糖尿病を運動で予防するためには、大きな筋肉で多くの糖を効率的に使うことが求められる。そのため考案された今回の運動では、負荷設定が少し高めにされ、筋肉量が多い太ももなど、下半身の筋肉を多く使用する。運動は、畳半畳程度で場所をとらず、5分程度ででき、スクワット、膝のアップを中心に9つの動作×10回で構成され、これを2セット行うものだという。実際、実技では、参加したドライバーが中野氏と同じ動作を行い、息を切らせながら汗を流していた。 最後に中野氏は、「運動は、一度習慣付けると長く続く。仕事の合間などにこの運動を行うことで、健康を維持してほしい」と期待を寄せ、終了した。■関連記事 eディテーリング(日本イーライリリー株式会社) 治療の継続と病診連携-トルリシティの優れた血糖低下効果と使いやすさを活かした診療-

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てんかん患者におけるMRIに共通する脳SPECT画像の解析

 SISCOMやSTATISCOMは、てんかんの局所発作のためのMRIを中心に、発作/発作間欠期SPECT(単一光子放射断層撮影)分析に効果的であると臨床的に証明されている。最近では、この分析のためにソフトウェアも利用可能となった。米国・メイヨー・クリニックのZaiyang Long氏らは、これら局所発作の分析方法について、その性能の調査と比較を行った。Journal of neuroimaging誌オンライン版2018年1月10日号の報告。 99mTc-ethyl cysteinate dimer SPECTスキャンを受けた378例の患者を対象に、レトロスペクティブレビューを行った。除外基準の適応後、28例が抽出された。これらのSPECTおよびMRI画像をSISCOM(zスコア:1.5および2)、STATISCOM、MIMneuroを用いて分析した結果、合計112の画像データセットが得られた。経験豊富な放射線科医2名が、カスタムツールを使用して盲検レビュープロセスに参加し、最大2つの過灌流および/または低灌流領域を指定することができた。JAFROC(Jackknife Free Response Receiver-Operating Characteristics)テストを用いてレビュー結果は分析され、各方法のJAFROC性能指数がまとめられた。また、カッパ係数テストを用いて、観察者間の合意を評価した。 主な結果は以下のとおり。・平均JAFROC性能指数は、STATISCOM 85.7%、MIMneuro 83.9%、SISCOM(zスコア2)66.1%、SISCOM(zスコア1.5)51.8%であった。・平均信頼度は、STATISCOM 2.5、MIMneuro 2.3、SISCOM(zスコア2)1.6、SISCOM(zスコア1.5)1.1であった。・カッパ係数は、STATISCOM 0.742、MIMneuro 0.816、SISCOM(zスコア2)0.517、SISCOM(zスコア1.5)0.441であった(すべてのp<0.001)。 著者らは「STATISCOMが、局所発作のための最も良い性能を示した。MIMneuroは、SISCOM(zスコア:1.5および2)よりも良い性能を示した」としている。■関連記事てんかん発作時の脳炎がPET画像診断活用で明らかにMRIで軽度認知障害からの進行を予測SPECT+統計解析でアルツハイマー病の診断精度改善:東北大

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前立腺がん、患者の受診に同行する家族は半数未満

 バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:ハイケ・プリンツ)は2018年1月31日、前立腺がんの治療経験のある患者および前立腺患者の家族について、治療への取り組みやコミュニケーションについて意識調査を行った。同調査は、2017年12月21日~12月26日に、前立腺がんの治療経験のある患者103名、前立腺がん患者の家族103名を対象に、インターネットによるアンケート形式で実施した。 主な結果は以下のとおり。・患者が医療機関を前立腺がんの治療で受診する際に、「同行することはない」と回答した家族は54.4%であった。一方、「必ず同行する」「よく同行する」「たまに同行する」は合わせて45.6%で、このうち「必ず同行する」は、13.6%にとどまった。同居する家族の4人に1人(25.2%)は受診に同行せず、また主治医からの説明内容も共有されていなかった。・不安に感じていることとして、患者では「がんが転移しないか」が72.6%で最も多く、「治療効果が出るか」は43.5%であった。家族でも4人に3人(74.5%)が「がんが転移しないか」を挙げた。・治療に当たって重視することについては、「日常生活を行なううえで動作が保てること」が最も多く、患者の80.6%、家族の69.9%が挙げた。「寿命(余命)が延びること」と回答したのは、患者の42.7%、家族の30.1%であった。・新しい治療法を受けることについては、患者の9割(91.3%)が「やりたい」「やってみたい」と回答した。また、家族の8割(78.6%)が「患者に提案してみたい」と回答した。■参考バイエル薬品ニュースリリース

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1日1本のタバコでも心血管疾患リスク増大/BMJ

 1日1本であっても、喫煙は冠動脈疾患および脳卒中の発症リスクを予想以上に増大させ、心血管疾患の発症に害のない安全な喫煙レベルは存在せず、リスク低減には減煙では不十分であることが、英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのAllan Hackshaw氏らが実施した141件のコホート試験のメタ解析で示された。研究の成果は、BMJ誌2018年1月24日号に掲載された。喫煙者の多くはタバコの本数を減らすことで関連疾患の発症リスクを低減できると考えているが、これまでにも冠動脈疾患のリスクは軽度の喫煙(1日5本未満)でも予想以上に高いことが報告されている。コホート試験141件を含む55論文のメタ解析 研究グループは、軽度の喫煙(1~5本/日)による冠動脈疾患および脳卒中のリスクを評価するために、系統的レビューとメタ解析を行った(Cancer Research UKの助成による)。 医学データベース(Medline)を用いて、1946~2015年に発表された論文を検索した。冠動脈疾患および脳卒中のリスクに関して、非喫煙者と比較したハザード比または相対リスクの記述があり、心血管疾患のイベント数が50件以上の前向きコホート試験を対象とした。 回帰モデルを用いて、非喫煙者と比較した、1日の喫煙本数が1本、5本、20本の場合の相対リスクを推算した。主要評価項目は、喫煙本数1日20本と比較した1日1本の相対リスクの変化率(過剰相対リスク)とした。たとえば、相対リスクが1日1本で1.4、20本で1.9の場合の過剰相対リスクは44%[(1.4-1)/(1.9-1)]となる。 141件のコホート研究を含む55件の論文がメタ解析の対象となった。リスク低減には、減煙でなく禁煙を 男性の冠動脈疾患の相対リスクは、すべての試験では喫煙本数1日1本が1.48、1日20本は2.04であったが、複数の交絡因子で調整した試験に限定すると、それぞれ1.74、2.27といずれも増加した。女性の相対リスクは、全試験では1日1本が1.57、20本は2.84であったのに対し、交絡因子調整済み試験ではそれぞれ2.19、3.95であった。 冠動脈疾患の、喫煙本数1日20本に対する1日1本の過剰相対リスクは、男性が46%(調整済み相対リスクを用いた場合は53%)、女性は31%(同:38%)であった。これは、男性における1日1本の冠動脈疾患リスクは、1日20本の約半分、女性は約3分の1であることを意味する。 脳卒中については、男性の相対リスクは1日1本が1.25、20本は1.64であり、調整済み相対リスクはそれぞれ1.30、1.56であった。また、女性の相対リスクはそれぞれ1.31、2.16で、調整済み相対リスクは1.46、2.42であった。 脳卒中の、喫煙本数1日20本に対する1日1本の過剰相対リスクは、男性が41%(調整済み相対リスクを用いた場合は64%)、女性は34%(同:36%)だった。 相対リスクは、全般的に男性に比べ女性のほうが高かった。 著者は、「男性では、1日1本の喫煙により、非喫煙者に比べ冠動脈疾患のリスクが48%(調整済み:74%)、脳卒中のリスクは25%(同:30%)増加し、女性ではそれぞれ57%(同:119%)、31%(同:46%)増加した」とまとめ、「喫煙者は、これら2つの一般的な主要疾患のリスクを統計学的に有意に低減させるには、喫煙本数を減らすのではなく、喫煙を止めるべきである」と指摘している。

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急性脳梗塞の血栓除去術、発症後6~16時間でも有用/NEJM

 近位中大脳動脈または内頸動脈の閉塞を呈し、虚血は認めるが梗塞に至っていない組織領域を認める患者では、発症後6~16時間でも、標準的薬物療法単独よりも血管内治療(血栓除去術)を併施したほうが、良好な機能的アウトカムに結びつくことが示された。米国・スタンフォード大学脳卒中センターのGregory W. Albers氏らが「DEFUSE3試験」の結果を報告した。現行、血栓除去術は画像診断での適格性に基づき、発症後6時間以内の脳卒中患者への施術が推奨されている。NEJM誌オンライン版2018年1月24日号掲載の報告。血栓除去術併用 vs.薬物療法単独、90日時点の機能的アウトカムを比較 DEFUSE3試験は、梗塞のない虚血脳組織が残存する患者への、発症後6~16時間の血栓除去術について検討した、多施設共同無作為化非盲検試験(アウトカムは盲検評価)で、2016年5月~2017年5月に米国内38施設で行われた。 対象患者は、近位中大脳動脈または内頸動脈の閉塞を呈し、CTやMRIの灌流画像診断で、初期梗塞容積70mL未満、虚血/梗塞容積比1.8以上を適格とし、血管内治療(血栓除去術)+標準的薬物療法(血管内治療群)、または標準的薬物療法のみ(薬物療法群)に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、90日時点での修正Rankinスケールスコア(範囲:0~6、高スコアほど障害の程度が大きいことを示す)であった。血栓除去術併用群でアウトカム改善が有意に良好 試験は、182例が血管内治療群92例、薬物療法群90例に無作為化を受けた後、中間解析で有効性が確認され早期終了となった。 血管内治療群は薬物療法群と比べて、90日時点での修正Rankinスケールでみた機能的アウトカムの改善が良好であった(オッズ比[OR]:2.77、p<0.001)。また、修正Rankinスケールスコアで0~2と定義した「機能的に自立」の患者の割合も高かった(45% vs.17%、リスク比:2.67、p<0.001)。 90日死亡率は、血管内治療群14%に対し、薬物療法群26%であった(p=0.05)。症候性頭蓋内出血(7% vs.4%、p=0.75)や、重篤な有害事象(43% vs.53%、p=0.18)については、両群間で有意差はみられなかった。

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孤独な女性は太りやすい?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第108回

】孤独な女性は太りやすい? ぱくたそより使用 独身の女性にはちょっと寂しい論文です。もちろん、イヤミじゃないですよ、こういう論文があるだけですから。食事をするときに、どういう気持ちで食べているかというのは、食医学的にはとても重要なことです。ハッピーな気持ちでごはんを食べているほうが当然、健康にも良いとされています。あまりサイエンティフィックではないという批判も多いこの分野ですが、1つ論文を紹介しましょう。 Jaremka LM, et al.Loneliness predicts postprandial ghrelin and hunger in women. Horm Behav. 2015;70:57-63.この論文は、独りでごはんを食べることが女性にどういう影響を与えるか調べた研究です。どうやら、研究者たちは「独りでごはんを食べたら女性は太る」と確信を持っていたようです。42人の女性において、食前、食後2時間、食後7時間のグレリン(食欲ホルモン)の値を測定しました。この試験に際して、アルコールや薬剤を中止してもらう徹底ぶりです。孤独感については、8点満点のニューヨーク大学孤独感スケールを用いた回答から層別化したようです。最初から孤独な人とそうでない人を分類したわけではなさそうですね。結果、孤独感を感じるほどグレリン値は高く(図)、食事を摂取してもすぐに空腹になることがわかりました。言い換えると、独りでごはんを食べることは、ホルモンの観点からも太りやすいと言えるのかもしれません。図. 比較的痩せた女性における食後グレリン値(文献より引用)ただ、今回の結果は基本的に痩せている女性においてのみ得られた結果で、最初から肥満になっている女性では有意な差は出なかったようです。孤独を感じているスリムな女性は、体重コントロールに要注意です。

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ASCO-GI2018レポート

レポーター紹介2018年1月18日から1月20日まで米国サンフランシスコにて米国臨床腫瘍学会消化器がん会議(ASCO-GI)が開かれた。初日こそ雨であったものの、2日目、3日目は快晴であり過ごしやすい日程であった。学会ではOral Presentation、Poster Presentation、Rapid-Fire Abstract Session、Trials in Progress Sessionなどに分けられ、大規模臨床試験の結果だけでなく、小規模なデータや現在試行中の臨床試験の紹介も行われた。本稿では、そのなかのいくつかを紹介する。RAINFALL試験 抗VEGFR-2抗体であるラムシルマブ(RAM)は、RAINBOW試験、REGARD試験により胃がんに対する有効性が証明され、現在では本邦、NCCN、ESMOの胃がん治療ガイドラインにおいて、標準的な2次化学療法として位置付けられている。RAINFALL試験はRAMを1次治療として使用したときの効果、安全性を検証する第III相無作為化比較試験である。対象は、前治療歴のないHER2陰性胃がん・胃食道接合部がん症例であり、RAM+カペシタビン+CDDP(RAM群)、Placebo+カペシタビン+CDDP(Placebo群)に1:1に無作為割り付けされた。主要評価項目はPFSであり、副次評価項目はOS、RR、Safety、QOL、PK profileであった。全体で645例が登録され、326例がRAM群、319例がPlacebo群に割り付けられた。主要評価項目であるPFSは、RAM群5.72ヵ月、Placebo群5.39ヵ月(HR:0.75、95%CI:0.61~0.94、p=0.011)であり、統計学的に有意な結果であった。副次評価項目であるOSは、RAM群11.17ヵ月、Placebo群10.74ヵ月(HR 0.98、95%CI:0.80~1.16、p=0.68)であり両群に有意差を認めなかった。有害事象の解析では、高血圧、血小板減少、食思不振、消化管穿孔、出血、蛋白尿の比率がRAM群で高く認められた。後治療の導入率はRAM群46%、Placebo群51%であり、いずれの群でも2次治療以後にRAMを使用した症例が認められた。PFSはpositiveであったものの、その差はMedianでわずか0.3ヵ月であり、また、OSの延長効果は認められず、全体としてnegativeという趣旨の発表であった。興味深かったのが2次治療導入からのOSの解析であり、2次治療以後でRAMを使用した場合のOSは、RAM群7.7ヵ月、Placebo群8.8ヵ月、また2次治療以後でRAMを使用しなかった場合のOSは、RAM群6.5ヵ月、Placebo群6.7ヵ月であり、2次治療以後でRAMを使用したほうがOSは良好な傾向であった。Discussantはコストについても言及し、今回得られたPFSの延長0.3ヵ月(=9日)のためにかかるコストは、体重70kgの場合、1サイクルで7,457ドル、9サイクルで6万7,112ドルであり、その意義について疑問を呈していた。胃がんに対する1次治療としてのRAMはnegativeであったわけだが、今後の胃がん1次治療の新たな展開としては現在、免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験が進められており、本学会においても、ニボルマブ+イピリムマブ、ニボルマブ+化学療法(XELOX or FOLFOX)、化学療法の3群の比較試験 (CheckMate-649, TPS 192)や 、FOLFOX、XELOXでInduction治療を行った後に維持療法として同じ治療を継続するか、抗PD-L1抗体であるアベルマブに変更するかを比較するJAVELIN試験(TPS 195)などが、Trials in Progress Sessionにおいて紹介されていた。RAINFALL: A randomized, double-blind, placebo-controlled phase III study of cisplatin (Cis) plus capecitabine (Cape) or 5FU with or without ramucirumab (RAM) as first-line therapy in patients with metastatic gastric or gastroesophageal junction (G-GEJ) adenocarcinoma. (Abstract No.:5)Charles SREVERCE試験 本邦で行われたREVERCE試験がRapid-Fire Sessionで報告された。現在、進行再発大腸がんにおけるガイドラインにおいては、セツキシマブ(C)などの抗EGFR抗体の後にレゴラフェニブ(R)を使用することが勧められている。一方、治療早期にRを使用することにより良好な効果が得られることも報告されており、CとRのより適正な投与順序を探索する本試験が行われた。対象は、フルオロピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンなどの標準治療に不耐、不応となった、KRASもしくはRAS野生型の進行再発大腸がんであり、R→Cの順番で治療を行うR-C群と、C→Rの順番で治療を行うC-R群に無作為化割り付けされた。主要評価項目はOS、副次評価項目はTTF、PFS、RR、DCR、AE、QOLであった。当初180例の登録と132のイベントが必要とされたが、101例で登録終了となり、今回その結果が報告された。主要評価項目のOSは、R-C群17.4ヵ月、C-R群11.6ヵ月であり、R-C群において有意に良好であった(HR:0.61、95%CI:0.39~0.96、p=0.029)。先に行う治療のPFS(PFS1)は、R-C群(R)2.4ヵ月、C-R群(C)4.2ヵ月であり、後に行う治療のPFS(PFS2)はR-C群(C)5.2ヵ月、C-R(R)群1.8ヵ月であった。奏効率はRでは4.0%(R-C群)、0.0%(C-R群)、Cは20.4%(R-C群)、27.9%(C-R群)と、それぞれほぼ既報の通りであった。RをCの前に投与することでOSの延長がみられた、ということが今回の結果である。その機序であるが、PFSの比較をみるとR後のCのPFSが良好な印象である。Rの投与により、AKT系などさまざまな分子生物学的な変化が腫瘍細胞に起こることが基礎研究で明らかになっており、これらの変化がCの効果を増強した可能性は考えられるかもしれない。試験としては予定された症例数に満たず、Under Powerであることは念頭に置く必要があるが、これまで広く行われてきた治療方針と違う結果が示されたということは、その機序も含め、非常に興味深いところである。Reverce: Randomized phase II study of regorafenib followed by cetuximab versus the reverse sequence for metastatic colorectal cancer patients previously treated with fluoropyrimidine, oxaliplatin, and irinotecan.)(Abstract No.:557)Kohei ShitaraSAPPHIRE試験 RAS野生型進行再発大腸がんにおいてパニツムマブ(pani)+mFOLFOX6は標準治療の1つであるが、オキサリプラチン継続に伴う末梢神経障害は、患者のQOLを低下させるだけでなく、治療意欲の減退、治療継続性にも影響しうる重要な有害事象である。本試験は6コースのpani+mFOLFOX6を行った後に、そのまま同じ治療を継続するA群と、7コース目からはオキサリプラチンを休薬し、pani+5-FU+LVとして治療を継続するB群との2つの群を設定した無作為化第II相試験である。主要評価項目は無作為化後9ヵ月時点での無増悪生存率(PFS rate)であり、副次評価項目はPFS、OS、TTF、Safetyが設定された。本試験は2つの治療群のそれぞれの成績を検証するParallel-group studyという形がとられ、閾値30%、期待値50%、片側 α 値 0.10として各群50例、全体で100例の無作為化が必要な統計学的計算であった。164例が登録され、6コースのpani+FOLFOX後に腫瘍進行や手術移行などによる脱落を除いた113例がA群(56例)とB群(57例)に無作為化割り付けされた。主要評価項目である無作為化後9ヵ月(治療開始から約12ヵ月)時点でのPFS rateは、A群46.4%(95%CI:38.1~54.9、p=0.0037)、B群47.4%(95%CI: 39.1~55.8、p=0.0021)であり、両群ともに主要評価項目を満たした。副次評価項目であるPFSはA群9.1ヵ月、B群9.3ヵ月、RRはA群80.4%、B群87.7%であり、両群で近似した治療成績であった。Grade2末梢神経障害は、A群10.7%に対してB群1.9%であり、オキサリプラチンを早期で終了したB群において少なかった。昨年publishされたPan-Asian adapted ESMO consensus guidelinesにおいて、RAS野生型進行再発大腸がんにおいて原発巣が左側であれば1次治療からの抗EGFR抗体+doubletの使用が推奨され、本邦の各施設において同治療を行う機会は増えてくると予想される。そのときに、効果、有害事象をみながらであるが、早期にオキサリプラチンを中止し、pani+5-FU+LVという形で治療を継続しても、効果は大きくは落ちないことを示唆した結果であり、臨床での応用性は高いと考えられる。SAPPHIRE: A randomized phase II study of mFOLFOX6 + panitumumab versus 5-FU/LV + panitumumab after 6 cycles of frontline mFOLFOX6 + panitumumab in patients with colorectal cancer.(Abstract No.:729)Masato Nakamuraまとめ本稿では殺細胞薬、分子標的治療薬の演題につき報告したが、免疫チェックポイント阻害剤の話題も多くあり消化管、肝胆膵領域の化学療法も新たな時代に移ろうとしているのを実感した学会であった。

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ミトコンドリアATPシンターゼと加齢や認知症との関連

 アルツハイマー病などの認知症が増加する根本的な要因は、老化である。老化を治療戦略とする考え方は新しいものではないが、老化と加齢による疾患が分子レベルで、どれほど密接に関連しているかはよくわかっていない。米国・ソーク研究所のJoshua Goldberg氏らは、アルツハイマー病の候補薬J147の分子標的を同定し、老化と認知症との新規分子リンクを発見するための検討を行った。Aging cell誌オンライン版2018年1月7日号の報告。 J147は、脳の老化に関連する疾患毒性を模倣する一連のスクリーニングアッセイを用いて開発された。著者らはこれまで、アルツハイマー病モデルマウスにおけるJ147の治療効果を実証してきた。本検討では、ミトコンドリアα-F1-ATP合成酵素(ATP5A)をJ147 の標的として同定した。 主な結果は以下のとおり。・ATP合成酵素を標的とすることにより、J147は標準的な長寿メカニズムであるAMPK/mTOR経路のCAMKK2依存活性化の持続をもたらし、細胞内のカルシウム増加を引き起こした。・J147によるミトコンドリアプロセスの調整は、マウスの海馬トランスクリプトームおよび血漿メタボロームの年齢に関連した流動を抑制し、ショウジョウバエの寿命を延長した。 著者らは「老化と加齢に伴う認知症とがATP合成酵素により結び付けられた。J147は、老化と認知症の両方を抑制するために開発可能な分子標的治療薬である。このことから、新規アルツハイマー病候補薬のためのスクリーニングが、確立された老化経路に影響する化合物を同定することを示しており、両者の間に思ったより近い分子関係があることを示唆している」としている。■関連記事アルツハイマー病に関する臨床試験、その進行状況はアルツハイマーの早期発見が可能となるか日本のアルツハイマー病、30年の推移:九州大

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喫煙による日本人の肺がんリスクモデルとその性能

 喫煙量、喫煙期間、禁煙期間などの喫煙習慣、年齢、性別をスコア化し、肺がん発症の10年間の累積確率を評価する予測モデルが開発され、喫煙量による用量依存的な影響が確認された。国立がん研究センターのHadrien Charvat氏らは、日本の多目的コホート研究のデータを用いて、喫煙者における肺がん発症リスクの予測モデルを構築した。著者は、「このモデルを活用することで、リスクの高い人に禁煙を促し、監視を強化することができる」とまとめている。Cancer science誌オンライン版2018年1月18日掲載の報告。 著者らは、JPHC研究コホートII(5万9,161例)のデータを用いて、パラメトリック生存モデルにより、年齢、性別、喫煙関連因子(pack-years、喫煙開始年齢、禁煙期間から計算した累積喫煙強度)の影響を評価。他の原因による死亡の競合リスクを考慮したうえで、肺がん発症の10年間の累積確率を計算した。なお、JPHC研究コホートIの4万7,501例のデータを用いて、モデルの妥当性を外部データにより検証した。 主な結果は以下の通り。・98万6,408人年のフォローアップ期間中、全体で1,210例が肺がんを発症した。・肺がん発症の10年間の累積確率は、男性で0.04~11.14%、女性で0.07~6.55%の範囲であった。・現在も喫煙している場合、累積タバコ喫煙量が15pack-years未満(pack-years=1日の喫煙箱数[1箱20本として計算]×喫煙年数。15pack-yearsの例:1日1箱×15年)の場合はハザード比3.78(2.00~7.16)、75pack-years以上では15.80(9.67~25.79)に及んだ。・肺がん発症リスクは禁煙期間の長さとともに減少した。・本モデルは、識別能(交差検証されたC-index=0.793)および較正(交差検証されたχ2=6.60、p=0.58)において、良好な予測性能を示した。・また、外部集団(C-index=0.772)との検証においても、識別能は良好であった。

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正常組織で正確に発がんリスク診断。国がんが測定法開発

 国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜斉、東京都中央区)は2018年1月23日、これまで測定困難であった正常組織に蓄積された微量の点突然変異の測定法の開発に成功したと発表。この新たな測定法を用いて正常な胃と食道での点突然変異とDNAメチル化異常両者の蓄積量を測定し、発がんリスクとの関連を調べた。 研究の結果、発がんリスクに応じて点突然変異とDNAメチル化異常の両者または一方の蓄積が増加すること、胃と食道ではその重要性が異なることを発見した。さらに、この両者測定により、正確な発がんリスクの予測が可能であることがわかった。 本研究は、国立がん研究センター研究所エピゲノム解析分野(牛島俊和分野長)の研究グループによるもので、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の革新的がん医療実用化研究事業および次世代がん医療創生研究事業の支援を受け行った。また、研究成果は米国科学アカデミーの機関誌Proceeding of National Academy of Science誌オンライン版201年11月22日号に掲載された。 対象は、発がんリスクほぼなし:食道30人(男20人、女10人)、胃32人(男18人、女14人)。リスクややあり:食道32人(男32人、女0人)、胃32人(男22人、女10人)。リスク高:食道31人(がん罹患 男31人、女0人)、胃32人(がん罹患 男25人、女7人)であった。発がんリスクの上昇に応じて点突然変異とDNAメチル化異常の両者または一方の蓄積が増加 食道では発がんリスクが高いほど、点突然変異とDNAメチル化異常の両者とも蓄積量が増加することを確認した。一方、胃では発がんリスクが高いほどDNAメチル化異常の蓄積量は増加したが、点突然変異の増加と発がんの関連は確認できなかった。点突然変異やDNAメチル化異常の上昇はライフスタイルを反映 食道がんの場合、喫煙、飲酒、ビンロウ(噛みタバコ)使用が、誘発要因として知られているが、これらは突然変異とDNAメチル化異常の両者を誘発する。今回の食道がんにおける点突然変異とDNAメチル化異常が同程度に重要という結果と合致する。胃がんの場合、その誘発要因としてピロリ菌感染歴が知られているが、ピロリ菌感染は胃粘膜に強い慢性炎症を誘発して、DNAメチル化異常を強力に誘発する。今回の胃がんにおけるDNAメチル化異常が重要という結果と合致する。点突然変異とDNAメチル化異常の蓄積を組み合わせることで正確なリスク診断へ これまでは、正常な組織に蓄積したDNAメチル化異常のみが測定可能であったが、点突然変異と組み合わせることにより発がんリスク予測精度がより向上することが考えられる。食道がんの場合、点突然変異とDNAメチル化異常を組み合わせると、発がんリスク予測の感度・特異度が非常に高くなった。胃がんの場合、DNAメチル化異常のみの場合でも相当に高く、点突然変異追加の効果は不明確であった。 本研究成果により、正常組織に蓄積した点突然変異とDNAメチル化異常の両者を測定し、検討することで、より正確に発がんリスクの診断が可能となることが示された。今後さまざまながんでライフスタイルに応じた両者の異常の蓄積を検討することで、さらに多くのがんリスク診断の発展が期待される。■参考国立がん研究センタープレスリリースYamashita S, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 Jan 22. [Epub ahead of print]

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心臓手術時の左心耳閉鎖が血栓塞栓症リスクを低下/JAMA

 心房細動(AF)を有する高齢患者において、心臓手術と外科的左心耳閉鎖(surgical left atrial appendage occlusion:S-LAAO)の併施により、非併施と比べ3年後の血栓塞栓症による再入院リスクが低下することが示唆された。米国・デューク大学のDaniel J. Friedman氏らが、後ろ向きコホート研究の結果を報告した。左心耳は、AF患者における血栓形成の鍵を握っており、心臓手術時に閉鎖または除去されることがある。S-LAAO併施で血栓塞栓症のリスクが低下するかについて、これまでエビデンスに限りがあった。JAMA誌2018年1月23/30日号掲載の報告。心房細動患者の心臓手術における外科的左心耳閉鎖の併施と非併施を比較 研究グループは、Society of Thoracic Surgeons Adult Cardiac Surgery Database(2011~12年)を用い、メディケア受給者の後ろ向きコホート研究を実施した。対象は、S-LAAOを併施または併施せずに心臓手術(冠動脈バイパス術[CABG]、僧帽弁手術±CABG、大動脈弁術±CABG)を受けた65歳以上のAF患者である(追跡調査:2014年12月31日まで)。 主要評価項目は、術後3年時までの血栓塞栓症(脳卒中、一過性脳虚血発作、全身性塞栓症)による再入院。副次評価項目は、出血性脳卒中、全死因死亡、および血栓塞栓症・出血性脳卒中・全死因死亡の複合エンドポイントなどで、いずれもメディケア請求データで確認し、S-LAAO併施例と非併施例について比較した。外科的左心耳閉鎖で血栓塞栓症による再入院率が低下 心臓手術が行われたAF患者は1万524例(平均年齢76歳、女性39%、CHA2DS2-VASCスコアの中央値で、このうちS-LAAO併施は3,892例(37%)であった。 追跡期間中央値2.6年において、全体で血栓塞栓症が5.4%、出血性脳卒中が0.9%に発生し、全死因死亡率は21.5%、複合エンドポイント発現率は25.7%であった。 S-LAAO併施例は、非併施例と比較して血栓塞栓症(4.2% vs.6.2%)、全死因死亡(17.3%vs.23.9%)、複合エンドポイント(20.5% vs.28.7%)(いずれも補正前)の発現が少なかったが、出血性脳卒中については差がなかった(0.9% vs.0.9%)。逆確率重み付け法で補正しても、S-LAAO併施は血栓塞栓症(部分分布ハザード比[SHR]:0.67、95%信頼区間[CI]:0.56~0.81、p<0.001)、全死因死亡(HR:0.88、95%CI:0.79~0.97、p=0.001)、複合エンドポイント(HR:0.84、95%CI:0.53~1.32、p=0.44)の有意な減少と関連していたが、出血性脳卒中との関連はなかった。 抗凝固療法なしで退院した患者群においても、S-LAAO併施は非併施と比較して血栓塞栓症の減少を認めたが(補正前発現率:4.2% vs.6.0%、補正後SHR:0.26、95%CI:0.17~0.40、p<0.001)、抗凝固療法ありで退院した患者群において差はなかった(補正前発現率:4.1% vs.6.3%、補正後SHR:0.88、95%CI:0.56~1.39、p=0.59)。

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敗血症性ショックへの低用量ステロイド、死亡率は低下せず/NEJM

 人工呼吸器を装着した敗血症性ショック患者において、低用量ステロイド(ヒドロコルチゾン持続静脈内投与)は、プラセボと比較し90日死亡率を低下させるという結果は得られなかった。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のBalasubramanian Venkatesh氏らが、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験「ADRENAL(Adjunctive Corticosteroid Treatment in Critically Ill Patients with Septic Shock)試験」の結果を報告した。現在、敗血症性ショックに対する低用量ステロイド療法は、敗血症ガイドラインにおいてショックの離脱を目的とした投与は推奨されているが、エビデンスの質が低く推奨度は低い。死亡率低下については賛否両論が報告されていた。NEJM誌オンライン版2018年1月19日号掲載の報告。敗血症性ショック3,800例で、低用量ステロイドとプラセボの90日死亡率を比較 研究グループは、18歳以上で敗血症性ショックにより人工呼吸器を装着している患者を、ステロイド群(ヒドロコルチゾン200mg/日)またはプラセボ群に無作為に割り付け、7日間または死亡/ICU退室までそれぞれ投与した。主要評価項目は90日全死因死亡率で、ロジスティック回帰分析により解析した。 2013年3月~2017年4月に、3,800例が無作為化され、うち3,658例(ステロイド群1,832例、プラセボ群1,826例)が主要評価項目の解析対象となった。90日全死因死亡率は両群で有意差なし 90日時点で、ステロイド群27.9%(511例)、プラセボ群28.8%(526例)で死亡が認められた(オッズ比[OR]:0.95、95%信頼区間[CI]:0.82~1.10、p=0.50)。事前に定義された6つのサブグループ(入院の種類、カテコールアミン投与量、敗血症の主要部位、性別、APACHE IIスコア、ショックの期間)において、有効性は類似していた。 ショックからの離脱については、ステロイド群がプラセボ群より早かった(中央値[四分位範囲]で3日[2~5]vs.4日[2~9]、ハザード比[HR]:1.32、95%CI:1.23~1.41、p<0.001)。また、ステロイド群はプラセボ群と比較し、初回の人工呼吸器の使用期間が短かったが(6日[3~18]vs.7日[3~24]、HR:1.13、95%CI:1.05~1.22、p<0.001)、人工呼吸器の再装着を考慮すると、人工呼吸器から離脱した状態での生存日数に有意差は認められなかった。 ステロイド群ではプラセボ群と比較し、輸血を受けた患者が少なかったが(37.0% vs.41.7%、OR:0.82、95%CI:0.72~0.94、p=0.004)、28日死亡率、ショック再発率、ICU退室後の生存日数、退院後の生存日数、人工呼吸器の再装着、腎代替療法率、菌血症/真菌血症の新規発生率は、両群間に差はなかった。

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NSCLC2次治療以降のS-1、ドセタキセルに非劣性(East Asia S-1Trial in Lung Cancer)/Ann Oncol

 最近の分子標的療法や免疫療法の進歩にもかかわらず、化学療法は依然として進行非小細胞肺がん(NSCLC)治療における実質的な選択肢である。進行NSCLC患者の2次または3次治療において、S-1の有効性をドセタキセルと比較した、軒原 浩氏らによるEast Asia S-1Trial in Lung Cancer試験の結果が、Annals of Oncology誌2017年11月1日号に掲載された。 East Asia S-1 Trial in Lung Cancer試験は無作為化オープンラベル第III相非劣性試験。日本、中国、香港、シンガポール、台湾などの84施設で行われた。・対象患者:1回以上のプラチナベース化学療法を受けた進行NSCLC患者。・試験薬:S-1(80~120mg /日)6週間サイクル1〜28日目投与。・対象薬:ドセタキセル(75mg/m2、日本のみ60mg/m2)3週間サイクル1日目投与。・評価項目:全生存期間(OS)。非劣性マージンはハザード比(HR)1.2。 主な結果は以下のとおり。・1154例の患者が登録され、S-1群とドセタキセル群に1対1に無作為に割り付けられた。・患者背景は両群で同等であった(日本人が6割以上を占め、前治療例は1回が6割超、2回が3割超)。・OS中央値は、S-1群12.75ヵ月、ドセタキセル群12.52ヵ月であった(HR:0.945、95%CI:0.833~1.073、p=0.3818)。・HRの95%CIの上限1.2を下回り、ドセタキセルに対するS-1の非劣性を確認した。・無増悪生存期間は、S-1群2.86ヵ月、ドセタキセル群2.89ヵ月で、両群間で差はなかった(HR:1.033、95%CI:0.913~1.168、p=0.6080)。・奏効率はS-1群8.3%、ドセタキセル群9.9%であった(p=0.3761)。・EORTC QLQ-C30によるQOLは、全観察時点でS-1群が上回っていた。・頻度の高い有害事象はS-1群では食欲不振(50.4%)、悪心(36.4%)、下痢(35.9%)、ドセタキセル群では好中球減少症(54.8%)、白血球減少症(43.9%)、脱毛(46.6%)であった。

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僧帽弁閉鎖不全症(MR)と最新治療(MitraClip)【後編】

前編へ戻る僧帽弁閉鎖不全症(MR)と最新治療(MitraClip)【後編】司会:北里大学 循環器内科学 阿古 潤哉氏ゲスト:東京大学医学部附属病院循環器内科/ブランデンブルク心臓病センター・ブランデンブルク医科大学 金子 英弘氏前編へ戻る

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そっちはいいんです!【Dr. 中島の 新・徒然草】(206)

二百六の段 そっちはいいんです!先日のこと。高齢の男性患者さんにペコペコ謝られました。患者「すっかり忘れていまして、どうもすみません」中島「いやいや、いいんですよ」患者「10月に予約だったのに、気づいたら12月でした」中島「皆さん、よくあることですから、お気になさらないで」患者「そう言っていただけると救われます」何が起こったかというと、頭部MRIの検査予約と診察日を忘れて来院されなかったのです。小さな脳動脈瘤とか髄膜腫とか、1年に1回の経過観察だけの患者さんというのは随分多いのですが、何せ1年に1回です。来年の同じ時期にまた撮影しましょう、と言って予約票を発行しても何処かに失くしてしまうのですね。そうならないように毎年誕生日のころ、と決めている方もおられるのですが、その誕生日が夏や冬となるとちょっと躊躇します。寒い中を無理に病院にやってきて体調を崩したら本末転倒です。そんなわけで、MRIの予約や診察予約を忘れていて、後で気づいたという人が続出するのです。中島「予約を忘れていてもですね、また、取り直したら済むことですから」患者「いやあ、恐縮です」中島「忘れるってのはいいんですよ、忘れるってのは」患者「いいんですか?」中島「ええ、あるはずの物を忘れていたというのは、われわれにとっては大したことではありません。そっちはいいんですよ」患者「はあ」中島「本当に困るのは、ありもしない検査を『あるはずだ!』とやって来る患者さんですよ」患者「そんな人いるんですか!」中島「いますよ」多くはありませんが、『今日は採血があるはずだ』とか『MRIがあるはずだ』とか言って来院する患者さんもおられるわけです。採血なら、医師の方がオーダーを入れ忘れていた、ということもあり得ますが、さすがにMRIの方はそういうこともなく、カルテの本文を確認すると「次回の検査は3年後に行う」などと書いてあったりします。とはいえ、一般に「存在しない」という主張は「悪魔の証明」とも言われ、なかなか相手に理解してもらえません。ある医療機関では、患者さんに「検査結果を渡せ」と言われて「そもそもそんな検査してまへんがな」と言ったら訴えられたそうです。こうなったらもはや喜劇です。当事者には気の毒ですが。まあ、こういうこともあるのだと思って、いつもニコニコ対応を心掛けておくのが無難のようですね。最後に1句ありもせぬ 検査めぐって ひと悶着

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日本初の遺伝看護専門看護師に聞く HBOC診療

2017年12月に日本初の遺伝看護専門看護師が5名誕生した。その1人である聖路加国際病院 遺伝診療部の大川 恵氏に、看護師の立場からの遺伝性乳がん卵巣がん症候群(以下HBOC)診療について聞いた。 遺伝看護専門看護師とはどのような職種ですか? その業務内容について教えてください。遺伝看護専門看護師とは、13分野ある専門看護師の1分野であり、その主な業務は、遺伝性疾患の可能性がある患者さんとその家族を対象に、疾患の治療上のケアおよび遺伝カウンセリングを行うことです。遺伝に関する正しい知識の提供、そして患者さんとその家族の今後の健康管理に遺伝子検査をどう役立てるかの意思決定をサポートし、また、専門職による精神面のサポートが必要だと判断した場合にはリエゾンをコーディネートするなど、かなり広範囲に渡って業務を行っています。がん以外にも、一般的に難病と呼ばれるような遺伝性の神経筋疾患のケアも行っていますが、こちらは療養上のケアがメインとなる場合があります。遺伝看護専門看護師を目指したきっかけは何ですか?業務の一環で10年程前から遺伝カウンセリングを行っていましたが、看護師はカリキュラムの中で遺伝学を学ぶ機会がない(平成30年からの看護基礎教育には遺伝学が組み込まれる予定)ため、遺伝学の知識が足りないと感じていました。知識だけであれば勉強会などでも修得できますが、その知識を看護実践に落とし込んでいくためには、独学では難しいと考えていたところ、幸いにも聖路加国際大学大学院で遺伝看護の課程があったため進学を決意しました。遺伝看護を実践するうえでやりがいを感じるのはどんな部分ですか?看護はどの領域でもそういう要素がありますが、とくに遺伝看護では患者さんの価値観が最大限尊重されるところが理想的だと思いますし、やりがいを感じる部分です。遺伝性疾患の最終的な目標である「いかに自分の体質と折り合っていくか」という部分が、自分が目指す看護と近いと感じています。HBOC診療の現状と課題について教えてください。少し前までの問題は、HBOC診療を行っている施設が少なく、患者さんが公平にアクセスできないことでした。しかし、ここ1、2年で状況は大きく変わり、HBOC診療に取り組む施設や医師が増えたため、患者さんは全国どこに住んでいてもアクセスできるようになりました。診療施設が増えてくると問題となるのが、質の均てん化です。今後、HBOCと診断される患者さんの増加が見込まれるため、全国どこにいても一生サポートが受けられるような体制を組んでいくことが必要となります。また、遺伝子検査やリスク低減手術は保険がきかないため、患者負担が大きいことも問題です。患者さんやその家族は様々な負担を抱えていますので、経済的な負担を国にサポートしてもらえるような体制があるとよいと考えています。HBOC診療のチーム医療における課題はありますか?BRCA遺伝子変異があると乳がんと卵巣がんの発症率が高いことは以前よりわかっていたため、乳腺チームと婦人科チームは早い段階から連携が重視されてきました。しかし、最近は前立腺がんや、すい臓がんとも関連が深いということがわかってきたため、今後は泌尿器チーム、そして消化器チームとも連携をとっていく必要があります。また、職種という観点からお話しすると、主治医・看護師・認定遺伝カウンセラーだけでなく、腫瘍内科の医師や薬剤師、リエゾン看護師なども巻き込んで、患者さんの背景理解を進めていくことが望ましいです。関連して、今後はリ・フラウメニ(Li-Fraumeni)症候群をはじめとする小児期に発症する遺伝性腫瘍と診断される患者さんの増加が見込まれるため、小児領域の医療者も巻き込んで、どんどん理解の輪を広げていく必要があると考えています。理想とするHBOC診療について教えてください。全ての医療者が「がんの中には遺伝性のがんがあること」、そして「遺伝性のがん患者は診断後もさまざまな悩みを抱えながら治療したり、検診を受けたりしていること」を理解している社会が理想的だと考えています。まだまだ日本では、遺伝のことは言い出しにくい雰囲気がありますが、かかりつけ医や看護師、地域の薬剤師といった身近な医療者が遺伝に関する知識を深めることで、相談のハードルを下げることができるのではないでしょうか。乳がんを診療する医師へのメッセージをお願いします。乳がんを診療するうえで遺伝のことは避けられませんが、日々の診療で忙しいなか、医師1人で遺伝診療を行うのは難しいと思います。認定遺伝カウンセラーや、乳がん看護認定看護師など遺伝看護に興味がありそうな看護師さんを巻き込んで、一緒に取り組んでいただければ幸いです。

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ADHDと電子タバコ、水タバコ、可燃性タバコの使用との関連は?

 最近、電子タバコや水タバコなどの代替タバコ製品の使用が、若者の間で増加している。代替タバコ製品の使用開始が、ADHD症状と関連しているかは、よくわかっていない。米国・南カリフォルニア大学のNicholas I. Goldenson氏らは、青年期の喫煙や電子タバコなどの使用開始とADHD症状との関連について、調査を行った。Journal of pediatric psychology誌オンライン版2018年1月2日号の報告。ADHD症状と電子タバコの使用開始に関連が認められた ベースライン時に、いずれのタバコ製品を一度も使用していなかった9年生(Ninth grade high school students[日本では中学3年生に当たる])1,921人を対象として、2014~15年に縦断調査を行った。ADHDの全体的な症状および不注意や多動性・衝動性などのサブタイプについて、ベースライン時に評価を行った。過去6ヵ月間の電子タバコ、水タバコ、可燃性タバコの使用について、半年ごとに3回のフォローアップにより調査を行った。ベースライン時のADHD症状とフォローアップ期間中のタバコ製品の使用開始との関連を、反復測定ロジスティック回帰モデルを用いて評価を行った。 ADHD症状とタバコ製品の使用開始との関連について調査した主な結果は以下のとおり。・ADHDの主要影響評価において、フォローアップ期間中のタバコ製品の使用に関する未調整のオッズは、電子タバコで45%、水タバコで33%、可燃性タバコで37%増加しており、ベースライン時のADHD症状が1SDユニット増加するたびにタバコ製品の使用も増加した。・他のリスク因子を調整した後、ADHDと、水タバコまたは可燃性タバコの使用に関連は認められなかった。・調整後、電子タバコの使用開始は、全体的なADHD症状(オッズ比[OR]:1.22、95%信頼区間[CI]:1.04~1.42)および多動性・衝動性症状(OR:1.26、95%CI:1.09~1.47)と関連が認められたが、不注意症状(OR:1.13、95%CI:0.97~1.32)では認められなかった。・ADHDと時間との相互関係は有意ではなく、ADHDは電子タバコの使用開始のオッズを高めたが、使用開始者のフォローアップ期間中、使用軌道の形に変化は認められなかった。 著者らは「若者に電子タバコが普及している現代において、ADHD症状と電子タバコ使用の心理社会的メカニズムを理解することは、タバコ製品の病因論や予防促進を行ううえで重要である」としている。■関連記事メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速ADHD発症しやすい家庭の傾向ADHDの小児および青年における意図しない怪我のリスクとADHD薬の影響

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大腸がんの高齢者、心血管疾患発症率が約3倍

 大腸がんの高齢者は、心血管疾患(CVD、脳卒中および心筋梗塞)およびうっ血性心不全(CHF)を発症する危険性が高いことを、米国アラバマ大学のKelly M. Kenzik氏らが報告した。また、糖尿病や高血圧が化学療法と相互に影響し、心血管疾患の罹患リスクを高めることが示唆された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2018年1月16日号に掲載。 著者らは、SEER-Medicareデータベースから、2000年1月1日~2011年12月31日にStage I~IIIの大腸がんを発症した65 歳以上の7万2,408例を評価し、またメディケアのがん以外の患者コホートからマッチさせた7万2,408例と比較した。 主な結果は以下のとおり。・大腸がん診断時の年齢中央値は78歳(範囲:66~106歳)で、診断後の追跡期間中央値は8年であった。・新規のCVDおよびCHFの10年累積発症率は、対照群の22%および18%に対し、大腸がん患者群では57.4%および54.5%であった(p<0.001)。・CVDでは高血圧と化学療法との交互作用が有意であり(p<0.001)、CHFでは糖尿病と化学療法との交互作用が有意であった(p<0.001)。・CHFのハザードは、診断から2年以内で、カペシタビン単独治療がフルオロウラシル単独治療と比べて高かった(ハザード比[HR]:3.65、95%CI:2.76~4.38)。・一方、CVDのハザードは、診断から2年以内および2年超とも、フルオロウラシル単独治療がカペシタビン単独治療と比べて高かった(2年以下のHR:0.63、95%CI:0.53~0.75、2年超のHR:0.72、95%CI:0.62~0.84)。

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軽度アルツハイマー病への抗Aβ抗体、第III相試験の結果/NEJM

 軽度アルツハイマー病患者に対するヒト化モノクローナル抗体solanezumabの投与(400mgを4週ごと)について、認知機能低下を遅らせる有意な効果は認められなかった。米国・コロンビア大学のLawrence S. Honig氏らが、2,129例を対象に行った第III相の無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果を、NEJM誌2018年1月25日号で発表した。アルツハイマー病は、アミロイドβ(Aβ)斑と神経原線維変化を特徴とするが、solanezumabは、可溶性Aβ(原線維アミロイドとして沈着する前の段階で、シナプスで毒性を引き起こすとされるペプチド)が、脳から除去される量を増やすようデザインされた。solanezumab 400mgを4週ごと投与、80週の認知機能変化を評価 研究グループは、ミニメンタルステート検査(MMSE)のスコアが20~26の軽度アルツハイマー病患者で、フロルベタピルを用いたPET検査または脳脊髄液中のAβ1-42測定によりアミロイドの沈着が認められた2,129例を対象に試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方にはsolanezumab 400mgを(1,057例)、もう一方の群にはプラセボを(1,072例)、それぞれ4週ごとに76週間静脈内投与した。 主要評価項目は、ベースラインから80週までの、アルツハイマー病評価尺度の14項目の認知機能下位尺度(ADAS-cog14)スコア(0~90、スコアが高いほど認知機能障害が重度であることを示す)の変化量だった。80週後のADAS-cog14・MMSEスコアともに変化量に有意差なし 80週後のADAS-cog14スコア変化量の平均値は、solanezumab群6.65に対し、プラセボ群7.44と、両群で有意差はなかった(群間差:-0.80、95%信頼区間[CI]:-1.73~0.14、p=0.10)。 事前規定の階層的解析において、主要評価項目に有意差は認められなかったため、副次評価項目については有意性の検定を行わなかった。副次評価項目の記述的結果としては、MMSEスコアのベースラインからの変化量は、solanezumab群が-3.17、プラセボ群が-3.66だった。 無作為化後のMRI上の異常所見としては、脳浮腫または髄液貯留が、solanezumab群1例、プラセボ群2例に認められた。

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