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2017ACC/AHA高血圧GL導入で、米中の患者が激増/BMJ

 2017米国心臓病学会(ACC)/米国心臓協会(AHA)高血圧ガイドラインが、米国と中国で採択された場合の影響を調べた結果、両国ともに高血圧症とされる人の数および治療対象者の数は激増し、米中45~75歳の半数超が高血圧症患者と呼ばれることになるとの見込みが、米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのRohan Khera氏らにより示された。高血圧症患者は米国で26.8%増、中国では45.1%増、新規の治療推奨対象者は米国750万人、中国5,530万人、また、新規の治療強化対象者は米国1,390万人、中国3,000万人と試算されるという。2017ACC/AHA高血圧ガイドラインでは、高血圧症定義の血圧値が、現行の140/90mmHgから130/80mmHgに改訂された。BMJ誌2018年7月11日号掲載の報告。改訂ガイドライン導入後の有病率、治療の推奨者・強化対象者を試算 研究グループは米中での2017ACC/AHA高血圧ガイドラインの導入による、高血圧症の有病率と、治療開始および治療強化の適格性への影響を調べるため、両国の代表集団を対象とする断面調査で観察的評価を行った。 調査対象集団は、米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)の直近2回(2013~14年、2015~16年)分と、China Health and Retirement Longitudinal Study(CHARLS)の2011~12年の参加者で、45~75歳で高血圧症と診断された者および治療予備軍(降圧治療開始および強化)について、2017ガイドラインに基づく場合と現行ガイドラインに基づく場合を比較した。米国45~75歳人口の63%、中国は55%が「高血圧症」ということに 2017ガイドラインを採択した場合、米国45~75歳人口の63%(95%信頼区間[CI]:60.6~65.4)を占める7,010万人(95%CI:6,490万~7,530万)が、また中国では同55%(95%CI:53.4~56.7)を占める2億6,690万人(95%CI:2億5,290万~2億8,080万)が高血圧症ということになることが示された。有病率の増加は、米国では26.8%(95%CI:23.2~30.9)、中国では45.1%(95%CI:41.3~48.9)と試算された。 また米国において高血圧で未治療者は、治療パターンと現行ガイドラインに基づく試算では810万人(95%CI:650万~970万)だが、2017ガイドライン採択後は1,560万人(95%CI:1,360万~1,770万)に増加すると予想された。同様の試算について中国では、現行7,450万(95%CI:6,410万~8,480万)が1億2,980万人(95%CI:1億1,870万~1億4,090万)に増加すると試算された。 さらに、高血圧だが降圧治療は不要(生活習慣の修正のみ推奨)とされる人は、米国では現行下150万人(95%CI:120万~210万)が870万人(95%CI:600万~1,150万)に、中国では同2,340万人(95%CI:1,210万~3,510万)が5,100万人(95%CI:4,030万~6,160万)に増加する。 治療を受けている人についても、2017ガイドライン導入後の治療強化の対象者は、米国では1,390万人(95%CI:1,220万~1,560万)増加(治療者に占める割合でみると24.0%から54.4%に増大)、中国では3,000万人(95%CI:2,430万~3,570万)増加(41.4%から76.2%に増大)すると試算された。

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開発進む、新たな結核菌ワクチン/NEJM

 結核を発症させやすく、世界的な感染症による死亡の主因となっている近年の結核菌(Mycobacterium tuberculosis)に対する、開発中のワクチン「H4:IC31」の第II相試験の結果が発表された。南アフリカ共和国結核ワクチンイニシアチブ(SATVI)のElisa Nemes氏らによる検討で、伝播率の高い環境においてワクチン接種の効果を示す所見が得られたという。著者は「今回の結果は、新規ワクチン候補の臨床的開発を示すものといえるだろう」と述べている。H4:IC31はサブユニットワクチンの候補で、前臨床モデルでは結核発症への防御効果が示された。また観察研究において、カルメット-ゲラン菌(BCG)の初回ワクチン接種が、結核感染への部分的防御効果がある可能性が示唆されていた。NEJM誌2018年7月12日号掲載の報告。H4:IC31ワクチン vs.BCGワクチン再接種 vs.プラセボ 第II相試験は、新生児期にBCGワクチン接種を受けていた高リスク環境にある青少年990例を対象に行われた。被験者をH4:IC31ワクチン接種群、BCGワクチン再接種群、プラセボ接種群に無作為に割り付けて追跡評価した。なお被験者は全員、QuantiFERON-TB Gold In-tubeアッセイ(QFT)での結核菌感染検査、およびヒト免疫不全ウイルス検査の結果が陰性であった。 主要アウトカムは、ワクチン接種の安全性と、結核菌感染(6ヵ月ごと2年の間に行ったQFT検査での初回陽転で定義)とした。副次アウトカムは、免疫原性、QFT持続陽転(陰転を伴うことなく陽転後3、6ヵ月時の検査で陽転を確認)とした。ワクチンの有効性は、Cox回帰モデルからのハザード比(HR)に基づき推算し、各ワクチンについてプラセボと比較した。BCG、H4:IC31接種群はいずれも免疫原性を示す BCGワクチン再接種群、H4:IC31ワクチン接種群はいずれも免疫原性が認められた。QFT陽転は、H4:IC31群44/308例(14.3%)、BCG群41/312例(13.1%)、プラセボ群49/310例(15.8%)であった。陽転持続の割合は、それぞれ8.1%、6.7%、11.6%。 H4:IC31群、BCG群はいずれも初回陽転を防御できず、有効性推定値は、それぞれ9.4%(p=0.63)、20.1%(p=0.29)であった。BCGワクチンではQFT陽転持続率を低下したことが認められ、有効性は45.4%であった(p=0.03)。一方、H4:IC31の有効性は30.5%であった(p=0.16)。 重篤有害事象の発現頻度は、群間で臨床的有意差がみられなかったが、軽度~中等度の注射部位反応は、BCGワクチン再接種群で最も頻度が高かった。

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クロピドグレルとアスピリンの併用は脳梗塞再発予防効果があるが出血も増加する(解説:内山真一郎氏)-887

 POINTは発症後12時間以内の軽症脳梗塞か高リスクの一過性脳虚血発作(TIA)において、クロピドグレル(初日600mg、2日目より75mg)とアスピリン(50~325mg)の併用療法とアスピリンの単独療法を比較する試験であった。結果は、併用群で単独群より虚血イベントが有意に少なく、出血イベントは有意に多かった。発症後24時間以内の軽症脳梗塞とTIAを対象に中国で行われたCHANCEでは、クロピドグレル+アスピリン併用療法でアスピリン単独療法より虚血イベントは有意に少なく、出血イベントは差がなかった。 CHANCEではクロピドグレルのloading doseが300mgと少なく、併用療法期間が3週間と短かったことが、POINTより出血イベントが少なかった理由として考えられる。実際、POINTでも併用療法の虚血イベント低減効果は最初の30日間のみであったが、出血イベントのリスクは90日間変わらなかった。 これらのエビデンスから、クロピドグレル+アスピリン併用療法は最初の3~4週間に限定したほうがリスク・ベネフィットの観点から好ましいといえよう。ただし、CHANCEの遺伝子サブ解析によりCYP2C19の機能喪失アレルのキャリアではクロピドグレルの併用効果がないことが報告されているので、このキャリアが中国人と同様に多い日本人ではクロピドグレル不応性を考慮する必要がある。

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第10回 救急車を呼ぶ=蘇生に力を尽くしてください【はらこしなみの在宅訪問日誌】

こんにちは。在宅訪問専任の薬剤師・はらこしなみです。目の前で亡くなりそうな(亡くなっている)人を見たら...目の前で亡くなりそうな(亡くなっている)人を見たら...。とっさに警察や救急車の手配をしますよね。これが在宅療養患者さんだったら。主治医も看取ることはできず、お家の中は警察官だらけ。遺体収納袋に入れられて搬送されてしまいます。医師が死亡確認したり、家族が触ったりできないようです。事件性がなくても証拠保全のためだとか。発見者や家族は、聞き取り調査をされる(犯人探しのように...)、と。ご存じの方も多いかもしれません。でも、今は...現在は在宅医療の普及からか、ヘルパーさんなどが救急車を呼んでも、その後すぐに主治医が駆けつけて在宅で看取ったこともあります。死亡時の場合に救急隊員が運ばずにいてくれたり。「救急車を呼ぶ=助けて下さい、蘇生に力を尽くしてください」ということをしっかり理解するよう医師から言われています。患者さんやご家族には、在宅療養が開始になるときに、主治医が"在宅療養の心得"として、救急車を呼ぶ意味とその覚悟について口頭で伝えたり、書類を渡したりします。看護師や薬剤師の私も、その都度伝えたり、確認したりします。家族に見守られ・・・穏やかに・・・自然に。在宅療養で看取りを希望する際に、どのように医師が伝えているかと言うと...。「できる限り駆けつけますが、亡くなった後の訪問になることがほとんどです。急変してもあわてない。なるべく主治医に連絡してください。救急車では手の届かない病院に行ってしまう場合があります。救急車を呼ばない覚悟はありますか?呼ばずに家族で看取るのです。」最初は家族も迷います、揺れます。思いを重ねて、重ねて...結論を出していきます。「自宅で看取る。」そう決めていても、最後にはやっぱり入院させて下さい。という場合もあります。病状の変化があれば、いつでも話し合いが開かれます。話し合いの場で薬剤師は何ができるのか...。思い悩んでいます。

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簡潔で読みやすい「脂質異常症診療ガイド2018年版」

 動脈硬化性疾患は、がんに次ぐ死亡原因であり、脂質異常症はその重要な危険因子である。昨年のガイドライン改訂に伴い、2018年7月5日、日本動脈硬化学会が「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2018年版について」のプレスセミナーを開催した。今回、診療ガイド編集委員会委員長・日本動脈硬化学会副理事長の荒井 秀典氏(国立長寿医療研究センター病院長)が登壇し、診療ガイドの活用方法について語った。脂質異常症診療ガイド2018年版は簡潔に読みやすく 脂質異常症診療ガイドは脂質異常症患者の診療に必須の知識を理解するための、“簡潔で実用的なガイド”として発刊され、昨年改訂された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」とは異なる役割をもつ。各章はポイントの箇条書きや図表でわかりやすく構成されており、各病態のメカニズムや組織像の写真などが掲載されているため、メディカルスタッフとの情報共有や診察時の説明にも有効である。脂質異常症診療ガイドとガイドラインの違い 同氏はまず、以下の3点を脂質異常症診療ガイドとガイドラインの大きな違いとして強調した。1)脂質異常症の合併症として急性膵炎を動脈硬化性疾患に追加して記載2)実際の身体所見の写真や食品の脂質含有量例など栄養に関する具体的掲載3)新規薬剤の選択的PPARαモジュレーターが他の薬剤と別立てで追加 さらに動脈硬化性疾患予防のためには 、 早期からの包括的管理が重要であることを踏まえ、同氏は「生活習慣の包括的管理による危険因子(肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症、腎機能障害など)の改善を基本コンセプトとして包括的管理チャートが作成された」こと、包括的リスク評価・管理の変更点として「Step1 はa、b、cの3段階から2段階に簡略化した」ことを述べた。 脂質異常症診療ガイドによると、脂質異常症を診断するうえで診断基準がポイントとなる。この診断基準の値は「動脈硬化発症リスクを判断するためのスクリーニング値であり、治療開始のための基準値ではない」と記載されており、この基準値を満たしても薬物療法が開始されるわけではない。そして、診断基準で必要なLDL-Cの計算方法は、Friedewaldの式、もしくは直接法で求めるよう記載されるようになった。家族性高コレステロール血症に脂質異常症診療ガイドを活用 FHは原発性脂質異常症の中でもっとも頻度の高い常染色体遺伝疾患であり、早期診断・治療がきわめて重要とされる。同氏は「このような遺伝子疾患をしっかり鑑別して診断してもらうためにも診療ガイドの活用を」とコメントした。アプリやWebの活用も 動脈硬化学会はアプリやWEB活用にも注力し、医療従事者向けアプリ「冠動脈疾患発症予測・脂質管理目標値設定」をホームページ上で提供している。Web版はパソコン上で利用可能であり、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版に掲載している「吹田スコアによる冠動脈疾患発症確率と脂質管理目標値」を簡便に求めることが出来る。これに対応する一般向けアプリ「これりすくん」も提供しているので、患者が自身の疾患リスクを把握するためにも有効である。 最後に、同氏は「自身の興味ある領域の内容を、簡単かつ短時間に把握・理解してもらい、臨床に役立てていただきたい」と、脂質異常症診療ガイドの啓発活動に対する意気込みを語った。

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ベンゾジアゼピン使用に伴う認知症リスクに関するメタ解析

 ベンゾジアゼピンは高齢や壮年期の患者において一般的に使用されているが、その使用は、認知症リスクの増加と関連している可能性がある。観察研究でベンゾジアゼピンの使用が認知症リスクを増加させることが示唆されているが、これらの研究では、因果の逆転(protopathic bias)に関する重大な懸念があり、決定的な所見が見いだされていない。オーストラリア・シドニー大学のRoss Penninkilampi氏らは、protopathic biasを制御した後、高齢患者におけるベンゾジアゼピンの使用に関連する認知症リスクについて調査を行った。CNS drugs誌オンライン版2018年6月20日号の報告。 2018年6月5日までの、ベンゾジアゼピン使用の適切な評価および信頼できる認知症診断方法で確認された50例以上の観察研究を、電子データベース(MEDLINE、PubMed、EMBASE、CINAHL、LILACS、CENTRAL)を用いて検索を行った(言語制限なし)。現在または過去の短時間/長時間作用型ベンゾジアゼピン薬の使用と認知症との関連を分析した。protopathic biasの影響を評価するため、ログタイム導入によるサブグループ解析を行った。研究の質を評価するため、Newcastle-Ottawa Scaleを用いた。 主な結果は以下のとおり。・14件の論文で報告された15件の研究より、15万9,090例が抽出された。・常時、ベンゾジアゼピンを使用することで、認知症リスクは有意に増加していた(オッズ比[OR]:1.39、95%CI:1.21~1.59)。・protopathic biasを制御する可能性が最も高い5年以上の最長ログタイムによる研究では、認知症リスクはわずかに弱まったが、以前として有意な差が認められた(OR:1.30、95%CI:1.14~1.48)。・長時間作用型ベンゾジアゼピン薬(OR:1.21、95%CI:0.99~1.49)は、短時間作用型(OR:1.13、95%CI:1.02~1.26)と比較し、リスク値がわずかに高かったが、そのリスクは統計学的に有意ではなかった(p=0.059)。 著者らは「ベンゾジアゼピン使用と認知症リスクとの関連性は、protopathic biasによる人為的なものではないことが示唆された。不適切なベンゾジアゼピン使用を減少させることは、認知症リスクを低減させる可能性がある」としている。■関連記事ベンゾジアゼピンと認知症リスク~メタ解析アルツハイマー病に対する新規ベンゾジアゼピン使用に関連する死亡リスクのコホート研究ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は

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乾癬に対するイキセキズマブ vs.ウステキヌマブ

 インターロイキン(IL)-17Aを標的とする生物学的製剤は、臨床で安全なプロファイルを有し、尋常性乾癬のプラークを迅速に除去できる。フランス・ポール・サバティエ大学のCarle Paul氏らは、抗IL-17A抗体イキセキズマブの尋常性乾癬に対する有効性および安全性をIL-12/23阻害薬ウステキヌマブと直接比較したIXORA-S試験において、52週時の有効性はイキセキズマブがウステキヌマブより優れており、安全性は類似していることを報告した。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年6月30日号掲載の報告。 IXORA-S試験の対象である尋常性乾癬患者を、イキセキズマブ群(136例)およびウステキヌマブ群(166例)に無作為に割り付け、承認された用法・用量で52週間それぞれ投与した。 主要評価項目は、52週時のPsoriasis Area and Severity Index(PASI)の達成率(PASI 90)と、static Physician Global Assessment(sPGA)の0または0/1の達成率であった(脱落例はノンレスポンダーとして数えた)。安全性は、治療下で発現した有害事象(TEAE)などで評価した。 主な結果は以下のとおり。・52週時において、イキセキズマブ群はウステキヌマブ群と比較し、PASI 90(104例、76.5% vs.98例、59.0%)、sPGA 0(72例、52.9% vs.60例、36.1%)およびsPGA 0/1(110例、82.1% vs.108例、65.1%)が、いずれも有意に高かった(p<0.01)。・TEAEおよび重篤な有害事象(AE)の発現率、ならびに試験中止率は、両群間で差はなかった。・注射部位反応は、イキセキズマブ群がウステキヌマブ群より高頻度であった(22例、16.3% vs.2例、1.2%、p<0.001)。

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HPV検査の子宮頸部前がん病変の検出能/JAMA

 北米では、子宮頸がんのスクリーニングにおける細胞診検査と比較した、ヒトパピローマウイルス(HPV)検査の相対的な有効性に関する情報は十分でないという。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のGina Suzanne Ogilvie氏らは、HPV検査陰性の女性は細胞診検査陰性の女性に比べ、48ヵ月時点で診断されたGrade3以上の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN3+)およびGrade2以上のCIN(CIN2+)の割合が低かったことを、JAMA誌2018年7月3日号で報告した。4年後に2群とも2つの検査法で再検査 本研究(HPV FOCAL試験)は、初回HPV検査および液状化検体細胞診(LBC)検査における、組織学的に確定された前がん病変の累積検出率を評価する無作為化臨床試験である(カナダ保健研究機構[CIHR]の助成による)。 対象は、年齢25~65歳、過去5年間にCIN2+の既往歴がなく、浸潤性子宮頸がんの既往歴や子宮摘出術歴がなく、過去12ヵ月間にパパニコロー検査を受けておらず、登録時に免疫抑制療法を受けていない女性であった。 被験者は、介入群または対照群にランダムに割り付けられた。介入群はHPV検査を受け、陰性の場合は48ヵ月後に再検査を受けた。対照群はLBC検査を受け、陰性の場合は24ヵ月後にLBCの再検査を受け、24ヵ月後も陰性の場合は48ヵ月後に再検査を受けた。両群とも、48ヵ月時にHPV検査とLBC検査の双方を受けた。検査陽性の場合などは、適宜、コルポスコピー検査を行った。 主要アウトカムは割り付け時から48ヵ月後のCIN3+の累積発生率とし、副次アウトカムはCIN2+の累積発生率であった。 2008年1月~2012年5月の期間に、224人の医師によって参加者が登録され、2016年12月までフォローアップが行われた。年齢にかかわらず、より正確に検出 1万9,009例(平均年齢:45歳)が登録され、介入群に9,552例、対照群には9,457例が割り付けられた。1万6,374例(介入群:8,296例[86.9%]、対照群:8,078例[85.4%])が試験を完遂した。 48ヵ月時の1,000人当たりのCIN3+の割合は、介入群は2.3例であり、対照群の5.5例に比べ有意に低かった(リスク比[RR]:0.42、95%信頼区間[CI]:0.25~0.69、p<0.001)。また、年齢25~29歳の女性(RR:0.40、p=0.05)および30歳以上の女性(RR:0.43、p=0.003)においても、介入群でCIN3+の割合が低かった。 同様に、48ヵ月時の1,000人当たりのCIN2+の割合も、介入群が5.0例と、対照群の10.6例に比し有意に低かった(RR:0.47、95%CI:0.34~0.67、p<0.001)。年齢25~29歳の女性(RR:0.52、p=0.04)および30歳以上の女性(RR:0.46、p<0.001)においても、介入群でCIN2+の割合が低かった。 ベースライン時に検査陰性の集団の解析では、介入群のHPV検査陰性の女性は、対照群のLBC検査陰性の女性に比べ、48ヵ月時のCIN3+(1.4 vs.5.4/1,000人、RR:0.25、95%CI:0.13~0.48、p<0.001)およびCIN2+(3.6 vs.10.0/1,000人、RR:0.36、95%CI:0.24~0.54、p<0.001)の割合が有意に低かった。年齢25~29歳の女性(CIN3+=RR:0.32、p=0.03、CIN2+=RR:0.48、p=0.04)および30歳以上の女性(CIN3+=RR:0.24、p<0.001、CIN2+=RR:0.34、p<0.001)でも、同様の結果であった。 著者は、「これらの結果は、初回HPV検査は細胞診検査に比べ、前がん病変をより早期に、かつより正確に検出することを示す」と指摘し、「長期的な臨床アウトカムとともに、費用対効果を知るために、さらなる検討を要する」としている。〔8月21日 記事の一部を修正いたしました〕

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コンゴで新たにエボラが流行、疫学的特色は?/Lancet

 コンゴ民主共和国・保健省のOly Ilunga Kalenga氏らThe Ebola Outbreak Epidemiology Teamは、2018年5月8日に同国北西部のEquateur Province(赤道州)で発生が報告されたエボラウイルス性疾患のアウトブレイクについて疫学的調査を行った。その結果、「現在も継続中のコンゴ民主共和国におけるエボラウイルスアウトブレイクは、以前のアウトブレイクと疫学的特色が似ている。早期の検出、速やかな患者の隔離、接触者の追跡およびワクチンプログラムの継続で、アウトブレイクをきちんとコントロールすることが必要である。予想される症例数は、疫学的状況が変化しなければ現状の対応能力を上回ることはない」と報告し、「情報は予備的なものであるが、継続調査および今回のアウトブレイク対応への基本的ガイドである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2018年6月29日号掲載の報告。複雑でリスクの高いアウトブレイクが発生 今回のエボラアウトブレイクは、大規模な発生が遠隔地で起きていることや、首都および周辺国に近接の都市での発生関与といった点で、これまでに同国が経験した中で最も複雑でリスクの高いものとなっていた。 研究グループは、発生例について、同国保健省の症例定義を用いて、疑い・疑い濃厚・確定例に分類するとともに、すべての入手症例について、人口統計学的特性、可能性がある曝露の確認、徴候・症状の記録を調べ、21日間の接触者を特定した。また、2018年5月25日~6月21日の4週間の、再生産数(reproduction number)の推定および症例数を算出した。致命率は2014~16年の西アフリカでの発生と一致 2018年5月30日現在での発生報告例は、ザイール・エボラウイルス50例(確定37例、疑い濃厚13例)であった。21例(42%)はBikoro保健医療圏で、25例(50%)はIboko保健医療圏で、4例(8%)がWangata保健医療圏での発生であった。Wangata保健医療圏は、赤道州の中心都市であるMbandakaの一部であり、主要な国内および国際輸送道路にも通じている。 2018年5月30日までに、エボラウイルス性疾患による死亡は25例で、打ち切りによる補正後の致命率は56%(95%信頼区間[CI]:39~72)であった。この致命率は、2014~16年の西アフリカで流行したエボラウイルス性疾患の推定値と一致していた(p=0.427)。 確定/疑い濃厚例の患者の年齢中央値は40歳(範囲:8~80)で、男性は30例(60%)であった。 確定/疑い濃厚例の患者に最もよくみられた徴候・症状は、発熱(40/42例[95%])、強度の全身疲労(37/41例[90%])、食欲不振(37/41例[90%])であった。消化器系症状の報告頻度は高く、出血性症状の報告は14/43例(33%)であった。発症および入院から検体検査までの時間は、徐々に短縮していた。 2018年5月30日までに、特定された接触者は1,458例で、そのうち746例(51%)が、継続してフォローアップを受けていた。 伝播が不均一と想定(負の二項モデルを用いて検討)した場合の、2018年6月21日までのアウトブレイクに関する推定再生産数は1.03(95%確信区間[CrI]:0.83~1.37)、累積発生は確認症例で78例(37~281)と算出された。

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20)レスピマット(スピリーバ)/吸入方法【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、レスピマット(スピリーバ)の吸入手順を説明します。手順としては、キャップをつけたまま、本体下部を180度回転させる→キャップを開けて、空気口をふさがないように持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口を隙間なくくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、親指で噴射ボタンを押すのと同時に、普通の呼吸で深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→2回以上の指示がある場合は、呼吸を整えてからもう一度はじめから繰り返す→キャップを閉める→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)レスピマット(スピリーバ)

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ナースの怒りを知る本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第7回

【第7回】ナースの怒りを知る本一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会公認のファシリテーターの皆さんが執筆した本です。すいません、この協会、私は初耳でした。アンガーマネジメントとは、読んで字のごとく、怒りを制御することです。私はどちらかといえば気が長いほうなので怒り耐性は強いつもりですが、医師の中には、すぐに怒る「キレ医者」がちらほらいるはず。若手医師に多いだけでなく、「ゆとり世代ってのは~」「最近の若いヤツは~」と言っている中堅以上にもキレ医者は多い。『ナースのイラッ! ムカッ! ブチッ! の解消法59例―ストレスからの「護心術」』一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会/編集 安藤 俊介/監修・執筆 同協会ファシリテーター24名/執筆. 日総研出版. 2013.アンガーマネジメントを学ぶことで、自分自身の怒りをコントロールできるようになるそうで、これを医療現場に適用した本はきわめて珍しい。ナース向けの本ですが、医師もぜひ読んでみて下さい。面白いですよ。本書の中には「とにかく一言多い患者さんに対して」「医師に患者さんの目の前で叱られたとき」…などの対処法が記載されています。たとえば、新人ナースに患者さんへの言葉遣いを指導したところ、「てへぺろ♪」みたいな感じでかわされて、イラっとしたときどうすればよいのか。「グラウンディング」が有効です。なんですか、グラウンディングって。マウンティングするワケじゃないよね。グラウンディングというのは、カーっと怒りが爆発しそうになったとき、周りのものに注意してまず意識をそらす技術です。壁に書かれた病院の理念の文字を見て、「誰があのヘタクソな字を書いたんだろう」「なぜこの理念なんだろう」などのように、一度意識をそらすテクニックです。そうして、一呼吸置いた後に、焦点を絞って注意する。看護師の言葉遣いが悪い点を注意するのか、指導看護師の注意を受けている態度が悪いことを注意するのか、絞るのです。この本には「医師からぶっきらぼうに対応されたとき」という医師必見の項目があります。対処法は至極もっともなもので、ぜひ中身を読んでいただきたいのですが、ナースに対して普段ぶっきらぼうに対応している医師は注意してくださいね。この本だけでなく、いろいろな看護雑誌で「医師のこんな言動にイラっとする」みたいな特集が組まれることもありますから…。あ、私は声が小さいので誤解されやすいですが、決してぶっきらぼうなわけではありませんよ!(誰に対する弁明だ)ぜひとも、医師のアンガーマネジメントの本も出版していただきたいところです。『ナースのイラッ! ムカッ! ブチッ! の解消法59例―ストレスからの「護心術」』一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会/編集 安藤 俊介/監修・執筆同協会ファシリテーター24名/執筆.出版社名日総研出版定価本体2,286円+税サイズB6判刊行年2013年

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小児にも使えるスギ花粉症の減感作療法薬「シダキュア舌下錠」【下平博士のDIノート】第5回

小児にも使えるスギ花粉症の減感作療法薬「シダキュア舌下錠」今回は、「スギ花粉エキス舌下錠2,000JAU/5,000JAU(商品名:シダキュアスギ花粉舌下錠)」を紹介します。本剤は、国内で初めて成人のみならず小児においても使用可能となったスギ花粉症に対するアレルゲン免疫療法(減感作療法)薬です。本剤を継続することで、スギ花粉症の諸症状軽減や抗アレルギー薬の減量によるQOL改善などが期待できます。<効能・効果>スギ花粉症(減感作療法)の適応で、2017年9月27日に承認され、2018年6月29日より販売されています。減感作療法とは、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンを少量から投与開始し、徐々に増量することで、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法です。重症の気管支喘息患者では、本剤の投与により、喘息発作を誘発する恐れがあるため、投与することができません。なお、国内臨床試験において、小児(5~17歳)と成人(18~64歳)の有効性および安全性は同等であることが確認されています。<用法・用量>通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込みます。その後5分間は、うがいや飲食を控えるようにします。投与期間は3年以上が推奨されています。初回投与時は医師の監督のもと、投与後少なくとも30分間は安静な状態を保ち、ショックやアナフィラキシーなどが発現した際に救急処置ができるようにします(一般にI型のアレルギー反応は30分以内に発現するため)。なお、スギ花粉飛散時期は、アレルゲンに対する患者の過敏性が高まっている可能性が高いため、新たに投与を開始することはできません。<副作用>国内第II/III相臨床試験において、783例中394例(50.3%)に、臨床検査値異常を含む副作用が認められています。主な副作用は、口腔浮腫113例(14.4%)、咽頭刺激感112例(14.3%)、耳そう痒症98例(12.5%)、口腔そう痒症67例(8.6%)、咽喉頭不快感57例(7.3%)、口腔内不快感47例(6.0%)でした。なお、ショック、アナフィラキシーなどの重篤な副作用は報告されていません。<患者さんへの指導例>1.スギ花粉症の原因であるアレルゲンを長期間投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげることができます。治療は、3年以上続ける必要があります。2.舌の下に置くと唾液で溶けてなくなりますが、薬の溶けた唾液はすぐに飲み込まず1分間舌の下に保持してください。飲み込んだ後、5分間はうがいや飲食を控えてください。3.錠剤は吸湿性があるため、服用直前までシートを開けないでください。4.シートから取り出す際は、裏のシートを剥がした後、爪を立てずに指の腹で押し出してください。取り出す際に割れてしまっても、全量を服用すれば問題ありません。5.口の中の違和感や口内炎、唇の腫れ、咽頭や耳にかゆみなどがあらわれた場合は、相談してください。6.お子さんが服用する場合は、飲み終わるまで目を離さないようにしてください。7.飲み忘れた場合、同日中に気付いたときは服用して構いませんが、1日空いてしまった場合、前日の用量から再開してください。<Shimo's eyes>減感作療法は、対症療法とは異なり、治癒あるいは長期寛解が期待できる治療方法です。原因アレルゲンを投与する治療法であるため、服用中はショックやアナフィラキシーの発現にとくに注意が必要です。従来、アレルゲンを皮下注射により取り込む皮下免疫療法が主流でしたが、2014年にはスギ花粉エキス舌下液(商品名:シダトレンスギ花粉舌下液)が発売され、舌下免疫療法が開始されました。皮下免疫療法と比べ、2日目からは自宅で服薬可能で、長期に渡る定期通院が不要になること、注射による痛みなく治療できることなどから、患者さんの負担軽減につながりました。本剤は、舌下液の問題点を改良したものと言えます。錠剤になったことで扱いやすくなり、かつ舌下の保持時間が2分間から1分間に短縮され、煩雑だった増量期間も開始1週間後の1段階のみになるなど、服用方法が簡便になりました。また、保管方法も、冷所から室温になったので、出張や旅行がある患者さんにとってはとくに喜ばしいことでしょう。本剤は、維持期の投与量が舌下液の2,000JAUよりも高力価の5,000JAUになったため、高い有効性が期待できます。よって、舌下液から本剤への切り替えが想定されますが、その場合も初回投与として扱われますので、注意が必要です。なお、本剤は新有効成分含有医薬品として承認を受けているので、2019年4月末までは、1回の処方につき14日分までの処方日数制限があります。本剤は、講習会やeラーニングなどの受講を修了し、鳥居薬品株式会社の製品適正使用eラーニング受講およびeテスト合格を経て登録された医療機関・医師のみが処方可能です。薬剤師は、本剤の処方せんを受け取ったとき、必ず処方医が「受講修了医師」であることを、登録医師確認窓口で確認しなくてはなりません。また、患者に交付されている「患者携帯カード」の記載内容について、確認を行う必要があります。

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急性心筋梗塞後の心原性ショックに対するエピネフリン vs.ノルエピネフリン【Dr.河田pick up】

 心筋梗塞後の心原性ショックに対して、昇圧薬はある特異的な効果をもたらす可能性があり、それが予後に影響をあたえうる。ノルエピネフリンとエピネフリンは最もよく使われる薬剤ではあるが、無作為化試験でその効果が調べられたことはなく、十分なデータが得られていない。フランス・CHRU NancyのBruno Levy氏らは、心筋梗塞後の心原性ショックにおいて、エピネフリンとノルエピネフリンの効果を比較することを目的に、多施設共同の前向き二重盲検無作為化試験を実施した。Journal of American College of Cardiology誌7月10日号に掲載。18歳以上で、PCIが成功した急性心筋梗塞患者が対象 本試験では、18歳以上で、下記の項目をすべて満たした患者が対象となった。・PCIによる冠動脈の再灌流が成功している・収縮期血圧<90mmHgまたは平均動脈圧<65mmHg・心係数<2.2L/min/m2・肺動脈圧>15mmHgもしくは心エコーによる肺動脈圧上昇・心エコーによるEF<40%・少なくとも1つの組織の低灌流の証拠がある・肺動脈カテーテルが留置されている また、その他の原因でショックを起こしている患者や、体外循環を用いている患者は除外されている。  主要有効評価項目は心係数の改善で、主要安全評価項目は抵抗性の心原性ショックの発生とされた。抵抗性の心原性ショックは持続した低血圧、末梢臓器不全や乳酸値の上昇および高用量の強心薬や昇圧薬の使用と定義された。エピネフリン群で抵抗性ショックの頻度が有意に高く、試験は早期中止 57例の患者がエピネフリン群とノルエピネフリン群の2群に無作為に割り付けられた。主要有効評価項目である心係数の改善は72時間後において2群間で同等であった(p=0.43)。主要安全評価項目に関しては、エピネフリン群で抵抗性ショックの頻度が有意に高かったため(エピネフリン群:10/27[37%] vs.ノルエピネフリン群:2/30[7%];p=0.008)、試験は早期中止となった。心拍数はエピネフリン群で2時間後~24時間後において有意に高くなったが、ノルエピネフリン群では変化がなかった(p<0.0001)。いくつかの代謝に関する変化は、ノルエピネフリン群と比較して、エピネフリン群において好ましくない結果がみられ、たとえば心臓のダブルプロダクト(=収縮期血圧×心拍数)(p=0.0002)と2時間後~24時間後における乳酸値(p

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抗精神病薬の代謝への影響に関するランダム化比較試験

 青少年の非精神病性の破壊的行動障害の治療において、抗精神病薬は一般的に使用されている。米国・セントルイス・ワシントン大学のGinger E. Nicol氏らは、青少年の初回抗精神病薬曝露と代謝への影響を検討するため、身体計測とインスリン感受性の標準的な評価を用いて調査を行った。JAMA psychiatry誌オンライン版2018年6月13日号の報告。 1つ以上の精神疾患および臨床的に有意な攻撃性を有すると診断され、抗精神病薬治療が考慮された、ミズーリ州セントルイスの抗精神病薬を処方されていない青少年(6~18歳)を対象とし、ランダム化臨床試験を実施した。対象は、2006年6月12日~2010年11月10日に登録され、小児の破壊的行動障害に一般的に使用される3種類の経口抗精神病薬のいずれかを投与する群にランダムに割り付けられ、12週間の評価を受けた。データ解析は、2011年1月17日~2017年8月9日に実施された。主要アウトカムは、全体脂肪率(DXA法[二重エネルギーX線吸収法]で測定)と筋肉のインスリン感受性(安定同位体でラベルされたトレーサーによる高インスリンクランプを介して測定)とした。副次的アウトカムは、腹部肥満(MRIで測定)、脂肪および肝組織のインスリン感受性(トレーサーによるクランプを介して測定)とした。 主な結果は以下のとおり。・対象は144例(男性:98例[68.1%]、平均年齢[SD]:11.3[2.8]歳)、アフリカ系米国人が74例(51.4%)、ベースライン時の過体重または肥満患者は43例(29.9%)であった。・アリピプラゾール群49例、オランザピン群46例、リスペリドン群49例にランダムに割り付けられ、12週間の治療が行われた。・ベースラインから12週目までの主要アウトカムについて、DXAによる全体脂肪率は、リスペリドン群1.18%増加、オランザピン群4.12%増加、アリピプラゾール群1.66%増加であり、リスペリドン群およびアリピプラゾール群よりもオランザピン群において有意に大きかった(治療相互作用による時間:p<0.001)。・ベースラインから12週目までのインスリン刺激による骨格筋の糖取り込み率の変化は、リスペリドン群2.30%増加、オランザピン群29.34%減少、アリピプラゾール群30.26%減少であり、薬剤間に有意な差は認められなかった(治療相互作用による時間:p<0.07)。・インスリン感受性の主要な測定値は、プールされた試験サンプルにおいて、12週間有意に減少した。・ベースラインから12週目までの副次的アウトカムについては、リスペリドン群またはアリピプラゾール群よりもオランザピン群において、皮下脂肪の有意な増加が認められた(治療による時間:p=0.003)。・すべての群において、行動の改善が認められた。 著者らは「青少年に対する12週間の抗精神病薬治療中に、脂肪量およびインスリン感受性の有害な変化が認められ、オランザピンにおいて最も大きな脂肪量の増加が認められた。このような変化は、治療に起因するものであると考えられ、早期の心筋代謝性罹患率および死亡率のリスクと関連している可能性がある」とし、「青少年に対する抗精神病薬使用はリスクとベネフィットを考慮する必要がある」としている。■関連記事破壊的行動障害に対する非定型抗精神病薬使用小児攻撃性に対する抗精神病薬の効果~メタ解析第二世代抗精神病薬によるインスリン分泌障害の独立した予測因子は

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希少疾病の海外情報紹介サイト開設

 神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター(センター長:福島雅典氏、以下「TRI」と略す)は、希少・難治性疾患の海外情報を国内へ届けるウェブサイト“Orphanet Japan Website”を開設した。 TRIは日本医療研究開発機構(AMED)からの推薦を受け、2017年10月、希少疾患情報を収集・管理している国際的な機関であるOrphanet*(本部:フランス)にアジアで初めて加盟。その目的は、国内における難病情報の充実と、海外への情報共有からもたらされる難治性疾患の克服と説明する。そして、この加盟を受けて、今回同サイトの開設に至ったものである。 具体的なサイトメニューとしては、ニュース、国際ニュース、イベント、一般情報、ドキュメントなどの項目に分かれていて、さまざまなコンテンツが順次公開されていく。*Orphanetとは1997年、フランス国立保健医学研究所(Inserm)によって設立され、世界のあらゆる人々へ高品質な難病情報を提供し、診断・治療の向上を目指している。現在、ヨーロッパを中心に、約40ヵ国が参加。6,000を超える難病情報を保有。 今後、TRIではOrphanet加盟国として、次の活動を予定している。1)Orphanetが保有する難病情報などを日本語に翻訳し、同サイトより発信2)日本国内の難病領域に関する医療・検査施設などの情報をOrphanetデータベースに登録(Orphanet International Websiteから閲覧可能) なお、これらの活動は、Orphanet加盟各国で同じように実施されており、Orphanet Japan Websiteは日本での発信ツールとして位置付けられている。■参考オーファネットジャパン■関連記事希少疾病ライブラリ

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体脂肪量が死亡と強い正の相関/BMJ

 身体組成は直接的な評価が困難であるため、大規模な疫学研究では身体組成と死亡との関連は明らかにされていない。米国・ハーバードT.H. Chan公衆衛生大学院のDong Hoon Lee氏らは、身体計測予測式を用いた検討を行い、BMIと死亡との関連は、除脂肪量(lean body mass[除脂肪体重])および脂肪量(fat mass)という2つの身体組成と死亡との関係によって規定されることを示した。研究の成果は、BMJ誌2018年7月3日号に掲載された。多くの疫学研究により、BMIと死亡には、予想とは異なりJ字型またはU字型の関連が報告されており、肥満パラドックスと呼ばれる。このパラドックスは、BMIへの除脂肪体重や体脂肪量の寄与が、正当に評価されないことにより引き起こされている可能性もあるという。3万8,000例の男性のデータを前向きに解析 研究グループは、米国の男性における除脂肪体重、脂肪量、BMIと、全死因死亡および原因別死亡との関連を評価する前向きコホート研究を行った(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 解析には、Health Professionals Follow-up Studyに参加し、1987~2012年に死亡の調査が行われた男性3万8,006例(40~75歳)のデータが用いられた。 米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey)のデータをもとに開発され、妥当性が検証された身体計測予測式を用いて、全参加者の除脂肪体重と脂肪量を推算した。平均追跡期間21.4年の間に、1万2,356例が死亡した。BMIと死亡はJ字型、除脂肪体重と呼吸器疾患死は逆相関 BMIと全死因死亡の間には、一貫してJ字型の関連が認められた。 多変量で補正したCoxモデルによる解析では、推定脂肪量と全死因死亡の間に強力で単調な正の相関が示された。推定脂肪量の値が最も低い5分の1の集団と比較して、最も高い5分の1の集団の全死因死亡のハザード比(HR)は1.35(95%信頼区間[CI]:1.26~1.46)であった。 これに対し、推定除脂肪体重と全死因死亡には、U字型の関連が認められた。推定除脂肪体重の値が最も低い5分の1の集団と比較して、5つの集団のうち2~4番目の集団は全死因死亡のリスクが8~10%低かった。 制限3次スプラインモデルでは、全死因死亡のリスクは推定脂肪量が21kgまでは横ばいで推移し、その後急激に上昇した(非線形性:p<0.001)。また、推定除脂肪体重は、56kgまでは全死因死亡のリスクが大幅に低下し、その後は上昇した(非線形性:p<0.001)。 原因別死亡率については、推定脂肪量の値が最も高い5分の1の集団では、心血管死のHRが1.67(1.47~1.89、傾向検定:p<0.001)、がん死のHRは1.24(1.09~1.43、p=0.005)であり、呼吸器疾患死のHRは1.26(0.97~1.64、p=0.03)だった。 一方、推定除脂肪体重と、心血管死およびがん死の間には、U字型の関連が認められたが、推定除脂肪体重と呼吸器疾患死には強い逆相関の関係(p<0.001)がみられた。 著者は、「推定体脂肪量は死亡と強く単調な正の相関を示したのに対し、推定除脂肪体重は死亡と強力なU字型の相関を示した」とまとめ、「肥満パラドックスの議論は、低BMIの範囲では、低脂肪量よりもむしろ低除脂肪体重によって説明可能な部分が多いと考えられる」と指摘している。

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天然痘の治療薬登場か/NEJM

 1980年、天然痘の撲滅が宣言されたが、天然痘ウイルス(VARV)は依然として存在する。米国・SIGA Technologies社のDouglas W. Grosenbach氏らは、天然痘の治療薬として経口tecovirimatの検討を行い、2つの動物モデルにおける有効性と、ヒトでの安全性を確認したことを、NEJM誌2018年7月5日号で報告した。天然痘に対する有効な治療はないため、tecovirimatの開発が進められている。天然痘が自然に発症する状況での臨床試験は実施できないことから、有効性と安全性を評価する他の開発法が必要とされていた。非ヒト霊長類、ウサギ、ヒトで有用性を評価 研究グループは、非ヒト霊長類(サル痘)およびウサギ(ウサギ痘)モデルにおけるtecovirimatの有効性を検討し、ヒトにおける同薬の臨床試験を実施した(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 本研究は、専門家諮問委員会が天然痘の治療用に解釈した、米国食品医薬品局(FDA)の動物における有効性の評価規則に従い行われた。また、成人ボランティア449例において、プラセボを対照とした薬物動態と安全性の試験を実施した。天然痘に有効な抗ウイルス薬となる可能性 サル痘モデルで90%以上の生存を達成するのに要するtecovirimatの最低用量は、10mg/kg体重の14日間投与であった。ウサギ痘モデルで同程度の効果を得るのに要する用量は、40mg/kgの14日間投与であった。 体重1kg当たりの有効用量の値はウサギのほうが高かったが、曝露量は低かった。定常状態の最高濃度(Cmax)、最低濃度(Cmin)、平均濃度(Cavg)の平均値は、ウサギではそれぞれ374ng/mL、25ng/mL、138ng/mL、非ヒト霊長類では1,444ng/mL、169ng/mL、598ng/mLであった。また、24時間の濃度-時間曲線下面積(AUC0-24hr)は、ウサギが3,318ng×時間/mL、非ヒト霊長類は14,352ng×時間/mLだった。 これらの知見から、ヒトで必要な薬物曝露量を推定するには、非ヒト霊長類のほうが、より保守的なモデルであることが示唆された。 ヒトでの試験(年齢中央値:39.0歳[範囲:18~80]、男性:41%)には、600mgの1日2回、14日間投与が選択され、非ヒト霊長類を上回る曝露量がもたらされた(定常状態のCmax:2,209ng/mL、Cmin:690ng/mL、Cavg:1,270ng/mL、AUC0-24hr:30,632ng×時間/mL)。 試験期間中に、tecovirimat群の134例(37.3%)に318件の重篤でない有害事象が発現し、このうち71例(19.8%)、176件が試験薬関連であった。試験薬とは関連しない肺塞栓症で1例が死亡した。問題となる有害事象のパターンは認められなかった。 著者は、「これら動物およびヒトに関する試験結果は、全体として、天然痘の抗ウイルス薬としてのtecovirimatの有用性を支持するものである」としている。

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男性てんかん患者におけるバルプロ酸の生殖内分泌機能への影響に関するメタ解析

 バルプロ酸(VPA)は、ブロードスペクトラムな抗てんかん薬(AED)であり、ほとんどの特発性および症候性の全般てんかんに対し、第1選択薬として用いられる。多くの研究において、AEDが男性の生殖内分泌不全を引き起こすことが示唆されているが、これらの機能不全に関する明確な病因はわかっていない。中国医科大学附属第一病院のShanshan Zhao氏らは、男性てんかん患者における生殖内分泌機能に対するVPAの影響を評価するため、システマティックレビュー、メタ解析を実施した。Epilepsy & Behavior誌オンライン版2018年6月22日号の報告。 2017年12月までの電子データベースから適格文献を検索した。VPA治療を行った男性てんかん患者(治療群)における生殖因子、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)、テストステロン、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEAS)、アンドロステンジオン(ADION)について、標準化平均差(SMD)と95%信頼区間(CI)を用いて対照群との比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・6つの文献より、316例が抽出された。・治療群のFSH(SMD:-1.33、95%CI:-2.60~-0.07、p=0.039)およびテストステロン(SMD:-0.45、95%CI:-0.87~-0.03、p=0.038)レベルは、対照群と比較し、有意な減少が認められた。・治療群においてSHBG(SMD:0.41、95%CI:-0.21~1.03、p=0.197)、DHEAS(SMD:0.20、95%CI:-0.06~0.45、p=0.126)、ADION(SMD:0.73、95%CI:-0.10~1.57、p=0.086)レベルの増加およびLH(SMD:-0.71、95%CI:-1.49~0.07、p=0.075)レベルの低下が認められたが、統計学的に有意な差は認められなかった(p>0.05)。 著者らは「VPAは、男性てんかん患者の生殖内分泌機能不全に影響を及ぼす可能性がある。臨床医は、生殖可能年齢の男性てんかん患者にVPAを処方する際には、慎重に行うべきである」としている。■関連記事スペインにおける妊娠中の抗てんかん薬使用に関する比較研究8種類の抗てんかん薬における主要な先天性奇形リスク比較のコホート研究寛解後、抗てんかん薬はすぐに中止すべきか

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