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【勤務医のアルバイト収入 2018】第3回 地方別・診療科別の時給編

ケアネットでは、会員の先生方から寄せられた「ほかの医師たちのアルバイト(非常勤)収入について知りたい」という声にお応えし、アンケートのご協力をお願いしました。今回は、前回に続き、アルバイト時給の集計結果についてご紹介いたします。地方の時給が高いとは限らない?「最も回数が多いアルバイト先の時給」について、1,000人の回答を地方別に見てみると、最も高い1万6,000円以上の割合は、1位が関東地方(16%)、2位が中部地方(15%)、3位が北海道(13%)だった。一方、最も安い8,000円未満の割合は、1位が北海道(38%)、2位が四国(34%)、3位が中国地方(32%)で、北海道は中間額の割合が少なく、両極端な結果であった。画像を拡大する診療科によって異なる時給分布月1回以上アルバイトを行っている医師602人を、メインの診療科別で見てみると、時給1万2,000円以上の割合が大きいのは、放射線科(63%)、麻酔科(58%)、総合診療科(47%)という結果だった。グラフを見ると、診療科による差が大きいことがわかる。画像を拡大する10~20%の医師が5軒以上のバイトを受け持っている月1回以上アルバイトを行っている医師602人のアルバイトの受け持ち件数を、医局所属別に見てみると、医局所属ありのほうが多い傾向にあり、全体では1~2軒の医師が半数以上だが、5軒以上の割合も10~20%存在した。画像を拡大する■Q .アルバイト先の医療機関は何軒ですか?※定期・スポットの合計をご回答ください。1) 1軒2) 2軒3) 3軒4) 4軒5) 5軒以上今回をもちまして、本アンケートに関する結果発表は最終回となります。アンケート調査へのご協力ありがとうございました。

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パニック症に対する薬物療法のシステマティックレビュー

 パニック症(PD)の治療には、いくつかの効果的な薬物治療がある。しかし、その治療結果は多くの患者で不十分であり、現在推奨されている治療法に対する治療反応の質の改善、抗不安薬の組み合わせを広げることの有用性が示唆されている。イタリア・Villa San Benedetto Menni HospitalのDaniela Caldirola氏らは、過去5年間でPDに対する薬物治療がどのように変化したかを調査するため、薬理学的研究(第III相臨床試験以降)の最新システマティックレビューを実施した。Expert Opinion on Pharmacotherapy誌オンライン版2018年7月31日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・対象研究は、4件のみであった。・D-サイクロセリンは、認知行動療法(CBT)増強治療薬として有望でない可能性が示唆された。・推奨される薬剤の最適化に関連する予備的知見は、以下のとおりであった。 ●SSRIは、パニック発作の治療においてCBT単独よりも有用な可能性がある ●広場恐怖症の場合、併用療法が好ましい ●クロナゼパムは、パロキセチンよりもPDの再発減少に有用 著者らは「新たな治療法の欠如を考慮すると、既存の薬剤に対して個別にアプローチを広げていくことは、PDに対する薬物療法の治療結果を改善するための最も実現可能な戦略であると考えられる。リアルタイムにデータを収集するウェアラブルデバイス、ビッグデータプラットフォーム、機械学習のアプリケーションなど、最近の技術的な進歩は、より信頼性の高い治療予測に役立つであろう。有用とされている新規治療法に関しても、さらなる研究が推奨される」としている。■関連記事パニック症への薬物治療のリスクとベネフィットパニック症に対し第2世代抗精神病薬は有用か双極性障害患者のパニック症の有病率と治療に関するメタ解析

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日本人の飲食での水分摂取量と心血管死リスク

 わが国の前向きコホート研究であるJapan Collaborative Cohort(JACC)研究で、飲食物からの水分摂取量が多いと、男女共に心血管疾患(CVD)死亡リスクが低いことが示された。また、女性では虚血性脳卒中リスクも低かった。Public Health Nutrition誌オンライン版2018年8月15日号に掲載。 本研究の対象は、JACC研究に登録され、飲食物からの水分摂取量のデータが入手可能な40~79歳の男性2万2,939人および女性3万5,362人。潜在的死因は国際疾病分類に基づいた。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間(中央値19.1年)中に、男性1,637人および女性1,707人がCVDで死亡した。・男女共に、水分摂取量が多いとCVD死亡リスクが低い傾向にあった。・水分摂取量の最低五分位の参加者と比べた、最高五分位の参加者における全CVD死亡の多変数調整ハザード比[HR](95%CI)は、男性で0.88(0.72~1.07、傾向のp=0.03)、女性で0.79(0.66~0.95、傾向のp=0.10)であった。・冠動脈疾患による死亡のHRは、男性で0.81(0.54~1.21、p=0.06)、女性で0.60(0.39~0.93、傾向のp=0.20)であった。・女性では、虚血性脳卒中による死亡リスクの低下もみられた(HR:0.70、0.47~0.99、傾向のp=0.19)。・男女とも、水分摂取量と出血性脳卒中による死亡率の間に関連はなかった。

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日本人2型糖尿病でのエンパグリフロジン+リナグリプチン合剤の上乗せ効果

 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンと、DPP-4阻害薬リナグリプチンの配合剤による併用療法が、エンパグリフロジン単剤による治療で効果不十分な日本人2型糖尿病患者における治療選択肢として有用であることが示された。川崎医科大学の加来 浩平氏らによる、Diabetes, obesity & metabolism誌オンライン版2018年8月9日号に掲載の報告。 本試験は、エンパグリフロジン10mgまたは25mgと、リナグリプチン5mgの用量固定配合剤(FDC)の有効性および安全性の評価を目的に実施された、2パートの無作為化二重盲検ダブルダミープラセボ対照試験(83施設)。 抗糖尿病薬未投与または、12週以上の経口抗糖尿病薬1剤の投与を受けた患者を対象に、オープンラベルの服用安定化期間(16週)として、エンパグリフロジン10mg[パートA]または25mg[パートB]がそれぞれ投与された。 その後、パートAではエンパグリフロジン10mg+プラセボが、パートBではエンパグリフロジン25mg +プラセボが2週間投与された。 HbA1c 7.5~10.0%の患者が、パートAではエンパグリフロジン10mg +リナグリプチン5mg群(107例)またはエンパグリフロジン10mg +プラセボ群(108例)に、パートBではエンパグリフロジン25mg +リナグリプチン5mg群(116例)またはエンパグリフロジン25mg +プラセボ群(116例)にそれぞれ1:1の割合で無作為に割り付けられた(24週の1日1回投与)。なお、パートBでは28週間投与期間が延長された。 主な結果は以下のとおり。・24週時点のHbA1cのベースラインからの変化は、プラセボ群と比較して、リナグリプチン群で大きかった(p<0.0001);エンパグリフロジン10mg +リナグリプチン5mg群:-0.94% vs.-0.12%(調整後の平均値の差:-0.82%)、エンパグリフロジン25mg+リナグリプチン5mg群:-0.91% vs.-0.33%(調整後の平均値の差:-0.59%)。・24週および52週後、プラセボ群と比較して、リナグリプチン群でHbA1c<7.0%および空腹時血糖の著明な減少がみられた患者の割合が高かった。・エンパグリフロジン+リナグリプチンFDCでは、予期せぬ有害事象や糖尿病性ケトアシドーシスの発症は確認されず、良好な忍容性を示した。エンパグリフロジン25mg +リナグリプチン5mg群で、低血糖症が1例報告された。 本邦では、2型糖尿病を適応として(エンパグリフロジンとリナグリプチンによる併用療法が適切と判断される場合に限る)、エンパグリフロジン10mg +リナグリプチン5mgとエンパグリフロジン25mg +リナグリプチン5mgの2種類の配合剤が、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会(2018年7月28日)を通過し、近く承認が見込まれている。

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米国1999~2016年の早期死亡率上昇、主因は薬物中毒/BMJ

 米国において若年~中年(25~46歳)の早期死亡率は、人種/民族集団を問わず全体的に増加していることが、米国・バージニア・コモンウェルス大学のSteven H. Woolf氏らによる、人口動態統計のシステマティックレビューの結果、示された。要因は多岐にわたり、とくに近年は後退現象のために長年にわたる死亡率の低下が相殺され、もともと死亡率が高い非ヒスパニック(NH)黒人、NH米国先住民/アラスカ先住民といった人種集団においては、さらなる上昇を生んでいた。著者は、「多数の要因として全身性要因が示されている。政策立案者は迅速に行動を起こし、米国における健康低下の原因に取り組まなくてはならない」と述べている。BMJ誌2018年8月15日号掲載の報告。早期死亡率はNH白人だけでなく非白人集団でも増加 研究グループは1999~2016年の期間で、25~64歳の米国成人を対象に、人種や民族集団における米国の人口動態統計の傾向を分析した。絶対的な死亡率変化を評価するため、1999~2016年と2012~16年における対前年変化の平均と、死亡率増加に起因する超過死亡率を算出するとともに、相対的な死亡率変化を評価するため、1999年vs.2016年と最低年vs.2016年の死亡率の相対差、ならびに1999~2016年およびjointpoint間の死亡率傾向モデルにおける相対的な変化率を算出した。 解析の結果、1999~2016年において、若年~中年期の全死因死亡率はNH白人だけでなく、NH米国先住民/アラスカ先住民でも同様に増加していた。NH黒人、ヒスパニック、NHアジア/太平洋諸島系の全死因死亡率は、当初は低下したが、この傾向は2009~2011年に終了した。 各集団での早期死亡率増加の原因の第1位は薬物過剰摂取であったが、アルコール関連障害、自殺、内臓疾患による死亡率も増加していた。NH白人の早期死亡率は多くの状況下で増加したが、同じような傾向は非白人集団にも影響を及ぼした。非白人集団における早期死亡率の増加は、とくに多くの死因で増加率が増した2012~16年において、NH白人を上回った。薬物過剰摂取・アルコール性肝疾患・自殺が主要死因だが、他要因でも死亡率上昇 1999~2016年において、NH米国先住民/アラスカ先住民では、12の死因で早期死亡率が増加し、薬物過剰摂取(411.4%)だけではなく、高血圧性疾患(269.3%)、肝臓がん(115.1%)、ウイルス性肝炎(112.1%)、神経系疾患(99.8%)でも増加していた。NH黒人では、薬物過剰摂取(149.6%)、殺人(21.4%)、高血圧性疾患(15.5%)、肥満(120.7%)、肝臓がん(49.5%)などの17の死因で早期死亡率が増加した。アルコール性肝疾患、慢性下気道疾患、自殺、糖尿病、膵臓がんは、早期死亡率が安定または低下した後に増加に転じた。 ヒスパニックでは、薬物過剰摂取(80.0%)、高血圧性疾患(40.6%)、肝臓がん(41.8%)、自殺(21.9%)、肥満(106.6%)、代謝性障害(60.0%)などの12の死因で早期死亡率が増加した。この集団でも、アルコール性肝疾患、精神および行動障害、殺人に関しては死亡率低下後に増加する後退現象が確認された。 NHアジア人/太平洋諸島の住人では、この後退現象は認められなかったが、薬物過剰摂取(300.6%)、アルコール性肝疾患(62.9%)、高血圧性疾患(28.3%)、脳腫瘍(56.6%)による早期死亡率は増加し、自殺率は2001年以降29.7%まで増加した。 米国の早期死亡率の相対増加率は、性別や地域で異なっており、致死的薬物過剰摂取の相対増加率は男性より女性が大きかった。非都市部のほうが死亡率の相対増加率は一般的に大きいが、NH白人とヒスパニックの薬物過剰摂取の相対増加率は大都市郊外周辺地域で最大であり、NH黒人では小規模都市で最大であった。

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BRCA変異乳がんに対するtalazoparibの第III相試験/NEJM

 ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害薬talazoparibは、標準化学療法と比較して、BRCA1/2遺伝子変異陽性進行乳がん患者の無増悪生存期間(PFS)を有意に延長した。患者報告アウトカムでも、talazoparibの優越性が示唆された。米国・テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターのJennifer K. Litton氏らが、第III相の無作為化非盲検試験(EMBRACA試験)の結果を報告した。talazoparibは第I相および第II相臨床試験において、BRCA1/2遺伝子変異陽性進行乳がんに対する抗腫瘍活性を示していた。NEJM誌オンライン版2018年8月15日号掲載の報告。talazoparibと医師選択による標準単剤化学療法を比較 EMBRACA試験は、2013年10月~2017年4月に、16ヵ国145施設で実施された。対象は、BRCA1/2遺伝子変異陽性の進行乳がん(切除不能局所進行乳がん、または転移のある乳がん)患者で、talazoparib(1mg/日)群もしくは医師選択による化学療法単剤(カペシタビン、エリブリン、ゲムシタビン、ビノレルビンのいずれか連続21日間投与)の標準治療群に2対1で割り付けられた。 主要評価項目はPFSとし、盲検下の独立した中央判定によって評価された。有効性の解析はintention-to-treat集団で実施した。talazoparibで無増悪生存期間が8.6ヵ月に延長 計431例が無作為化され、287例がtalazoparib群に、144例が標準治療群に割り付けられた。PFS中央値は、talazoparib群で標準治療群より有意に延長した(8.6ヵ月vs.5.6ヵ月、疾患増悪または死亡のハザード比[HR]:0.54、95%信頼区間[CI]:0.41~0.71、層別log-rank検定のp<0.001)。全生存期間の中間解析では、死亡HR中央値は0.76(95%CI:0.55~1.06、p=0.11)であった。奏効率は、talazoparib群が標準治療群より高値であった(62.6% vs.27.2%、オッズ比:5.0、95%CI:2.9~8.8、p<0.001)。 Grade3~4の血液学的有害事象(主に貧血)は、talazoparib群で55%、標準治療群で38%に発現し、Grade3の非血液学的有害事象の発現率は、それぞれ32%および38%であった。 患者報告アウトカムではtalazoparibが良好であり、全般的なQOLと乳がん症状スケールのいずれもtalazoparib群で改善し、臨床的に意義のある悪化までの期間が有意に遅延することが認められた。

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抗インフルエンザ薬、使用上の注意改訂指示

 2018年8月21日、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課から、抗インフルエンザウイルス薬の「使用上の注意」改訂指示の通知が出された。これは、5月と7月に行われた薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の結果を踏まえ、改訂が必要と判断されたもの。通知には、「オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル)を含む抗インフルエンザ薬7成分の添付文書を速やかに改訂し、医薬関係者への情報提供など必要な措置を講ずること」と記されている。オセルタミビル10代への使用制限解除へ 添付文書の変更について、オセルタミビルの[警告]欄から、10歳以上の未成年の患者において、原則として使用を差し控える旨の記載が削除され、[重要な基本的注意]欄と[重大な副作用]欄に、「異常行動」についての追記が指示された。ほか6成分についても、オセルタミビルと同様の記載に改めるよう具体的な改訂指示がなされている。異常行動による事故を予防するために 医療従事者に向けた注意喚起では、「抗インフルエンザウイルス薬服用の有無や種類にかかわらず、異常行動に関連すると考えられる転落死などが報告されている」として、具体的な事例と防止策が示された。 異常行動は、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多く、発熱から2日間以内に発現することが多いことが知られている。具体例として以下が挙げられている。 ・突然立ち上がって部屋から出ようとする ・興奮して窓を開けてベランダに出て、飛び降りようとする ・人に襲われる感覚を覚え、外に走り出す ・突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする ・自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない ・変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る など保護者に注意を呼びかけること 保護者には、インフルエンザが疑われる発熱から少なくとも2日間は、就寝中を含め、とくに小児・未成年者が容易に住居外へ飛び出さないよう注意を伝え、以下のような対策を講じるよう具体的な説明が必要とされている。 ・玄関やすべての部屋の窓を確実に施錠する  (内鍵、チェーンロック、補助鍵がある場合は、その活用を含む) ・ベランダに面していない部屋で寝かせる ・窓に格子のある部屋がある場合は、その部屋に寝かせる ・一戸建ての場合は、できる限り1階に寝かせる インフルエンザにかかった際は、飛び降りなどの異常行動を起こす恐れがあることを医療従事者・患者の家族が十分に理解し、異常行動に備えた対策を徹底することが求められる。

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進行肝細胞がんに対する多標的チロシンキナーゼ阻害薬療法(解説:中村郁夫氏)-903

 本論文は、既治療の進行肝細胞がん(HCC)症例に対する、cabozantinibの治療効果および安全性に関するランダム化・二重盲検・多施設で行われた第III相試験の結果の報告である。対象は、ソラフェニブ(商品名:ネクサバール)による治療を受けた進行肝細胞がん症例で、さらに、少なくとも1回のHCCに対する全身的治療を受けた後に進行を呈した症例(HCCに対する全身的治療は2回まで)とした。707例を無作為に2対1に割り付けて、実薬群はcabozantinib(60mg/日)の内服を行い、経過をフォローした。結果として、全生存期間(OS)は、cabozantinib投与群10.2ヵ月、プラセボ群8.0ヵ月と有意な延長(p=0.005)を認めた。また、副次評価項目である、無増悪生存期間(PFS)は、cabozantinib投与群5.2ヵ月、プラセボ群1.9ヵ月と有意な延長(p<0.001)を認めた。しかし、一方で、Grade3/4の有害事象の頻度がcabozantinib投与群では68%であり、プラセボ群の36%と比較して頻度が2倍近いことも報告された。頻度の高い有害事象は、手足症候群、高血圧、肝機能障害、疲労、下痢などであった。 本邦における切除不能の進行肝細胞がん(HCC)に対する多標的チロシンキナーゼ阻害薬として、まず2009年5月にソラフェニブが承認された。次に、2017年6月にレゴラフェニブ(商品名:スチバーガ)が承認され、続いて、2018年3月にレンバチニブ(同:レンビマ)が承認された。 ソラフェニブ治療後の進行HCC症例を対象とした治療法の研究報告として、すでに、レゴラフェニブ投与によりプラセボ群と比較して生存期間が有意に延長することが2016年にLancetに報告された。cabozantinibは、VEGFR、MET、AXLなどのチロシンキナーゼを阻害する多標的チロシンキナーゼ阻害薬の1つであり、本論文はレゴラフェニブに続いてのcabozantinibに関する報告である。 今後の進行HCCに対する治療において、多標的チロシンキナーゼ阻害薬を用いる際には、薬剤の合理的選択、さらにそれぞれの薬剤による有害事象に対する対応をしっかり見極めながら治療することが重要であると考える。 本年6月に行われた米国臨床腫瘍学会(ASCO)では、多標的チロシンキナーゼ阻害薬と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法に関しての報告が行われた。進行HCCに対する治療法は著しく進歩しており、今後の治療法開発の動向にも注目したい。

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1000年トリップ【Dr. 中島の 新・徒然草】(235)

二百三十五の段 1000年トリップアマゾンの奥地に、飲めば1時間が1000年にも感じられる驚異のトリップをすることのできる「ヤヘイ(別名:アヤウアスカ)」なる名前の幻覚剤があるそうです。実際にこの幻覚剤を試した人の話が「怪しいシンドバッド」という本に出ていました。著者は早稲田大学探検部出身の高野 秀行氏で、この人が主に20代の頃の旅行経験をまとめたものです。著者の高野氏がアマゾンの奥地で差し出されたヤヘイの汁を飲み干したところ、自らがロケットになって宇宙に発射されたかと思えば、子供時代の記憶がありありと蘇り、人の顔が闇の彼方から飛んできてその中に吸い込まれるという幻を見たそうです。そのまま深海をさまよい、世界の果てをまわり、おとぎばなしの世界を通り、感覚的には1000年くらいの長い旅をしたとのこと。実際には1時間ほどのことで、覚めたら手足の先から内蔵まで全身の一体感を覚えたそうです。凄いですね。もし心身に害がなければ経験してみたいものです。映画の予告編を連続1時間くらい見せられたらこんな感じになるのかもしれません。さて、この「怪しいシンドバッド」には高野氏の中国旅行談も入っており、そこではいつの間にかニーハオトイレに慣れてしまって自らが中国人化してしまった話や、どこからか入手した胎盤を皆で食べた話まで出てきました。まるで自分まで一緒に中国を旅行している気分にさせられ、中国人に対して妙な親近感を覚えてしまいます。先日、救急外来にやってきたのは後頭部を切ってしまった9歳の中国人の男の子。宿泊していたホテルの中国人スタッフが通訳してくれたので、縫合の間、リラックスしてもらうためにも色々尋ねてみました。中島「日本に来てどのくらい」男の子「1週間」中島「どこに行ったの?」男の子「奈良とか」中島「鹿はおったか?」男の子「後ろから突かれた」中島「突かれた? 食べたれ、そんな鹿!」男の子「…」中島「そういや、ヘビは食べたことある?」男の子「あるよ」中島「熊の手は?」男の子「ない」中島「熊の手は右と左のどっちが美味しいか知ってるか?」通訳「そんな違いあるんですか?」中島「ありますよ。熊は左手で蜂蜜をとって舐めるから、左手の方が柔かくて味もいいらしい。僕は食べたことないけどね」通訳「ホントですか!」この中国人通訳さんは西安から日本に来て3年。まだ熊は食べたことがないそうです。彼女に色々と中国語を教えてもらったので、今度使ってみようと思います。縫合の後で頭部外傷の注意書きをご両親にお渡しして詳しく説明したら、ものすごく喜ばれました。日本に良い印象を持って帰ってもらえるといいですね。最後に1句中国も アマゾン奥地も 夢の中

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第6回 小児胃腸炎の脱水対策にはりんごジュースが有益【論文で探る服薬指導のエビデンス】

 小児の胃腸炎は医療現場で見かけることの多い疾患の1つです。下痢や嘔吐を伴うことが多いため、注意すべきはなんといっても脱水症状でしょう。小児では、体液量のバランスが脱水で崩れやすいので、電解質を補うために早期から経口補水液などを取ることが大切です。そこで、今回は軽度の胃腸炎がある小児に対して、電解質維持用の経口補水液または薄めたりんごジュースを与えた際の治療成功率を検討した以下の単盲検ランダム化比較試験を紹介します。補水液の味を嫌がる小児も多いので、このような研究を知っておくと役に立つかもしれません。Freedman SB, et al. JAMA. 2016;315:1966-1974.研究はカナダのトロントにある3次小児救急病院の単施設で、2010~15年に行われました。同病院は年間5万5,000例もの小児ケアを行っており、うち約3,000例が胃腸炎です。対象となりうる小児は、トリアージの後、看護師によって脱水の評価を受けて研究に組み入れられています。組み入れられたのは、生後6~60ヵ月で次の条件のうち3つ以上を満たす小児でした。1.過去24時間以内に3回以上の嘔吐または下痢がある2.症状発現から 96時間未満3.体重8 kg以上4.最低レベルの脱水(脱水レベルは4項目からなる計8段階のスコアで評価)平均28.3ヵ月の小児647例がコンピューターでランダム化され、りんごジュース群(323例)と経口補水液群(324例)に割り当てられました。各群のベースラインは類似しており、比較としては良さそうです。りんごジュース群では、カナダでポピュラーなFairleeというブランドの果汁100%りんごジュースを2倍に薄め、経口補水群と同じ中身の見えないボトルに入れたとあります。なお、研究資金調達にりんごジュースメーカーの関与はなく、著者らの利益相反はないと書かれています。経口補水液群には、電解質を保つために塩と砂糖を混ぜ、りんごジュースの色、フレーバー、甘味を付けた補水液が与えられました。介入効果の相違を知るうえで味の違いも一要素となるため、厳密な味のマッチングは行われてはいません。また、すべての患児は退院後に家でも同じ介入を継続できるように、割り当てられたドリンクを2L与えられました。参考として、子供は下痢のエピソードごとに10mL/kg、嘔吐のエピソードごとに2mL/kgを与えるのがよいという案内がなされています。プライマリアウトカムとして、登録から7日以内の治療失敗が設定され、それは以下のいずれかの項目から定義される複合アウトカムとして評価されました。1.入院または点滴による補水が必要になった2.嘔吐や下痢があり、緊急の受診やケアを要した3.長期にわたる症状4.割り当てられた介入とは異なる介入とクロスオーバーをすべきと医師が判断した5.3%以上の体重減少または脱水スコア5以上アウトカムは、盲検下で看護師が小児の介護者に毎日電話し、24時間無症状であることが確認されるまで聴取を行いました。また、介護者には、受診歴や下痢、嘔吐頻度などの重要な情報を記録する日記が提供され、最終的にりんごジュース群で118例分、経口補水液で86例分が返送されました。2歳以降では薄めたりんごジュースのベネフィットが大きい結果として、 647例(うち男児331例)中644例(99.5%)がフォローアップを完遂しました。治療の失敗率は、りんごジュース群16.7%(323例中54例、95%信頼区間:12.8-21.2)に対し、経口補水液群では25.0%(324例中81例、95%信頼区間:20.4~30.1%)と、有意な差がみられました(p<0.01)。入院率と下痢および嘔吐頻度について、群間で有意差はありませんでした。6ヵ月ごとの月齢の失敗率をみると、24ヵ月未満の小児ではりんごジュース群のベネフィットが小さい傾向にあり、12~24ヵ月ではむしろりんごジュース群の治療失敗率がやや高くなっています。一方、24ヵ月以降ではりんごジュース群のベネフィットが顕著に出ているため、味に慣れが生じ始める2歳以降の小児ではメリットがあることが示唆されています。ちなみに生後6ヵ月未満の小児では、まれではあるもののりんごジュースのようにナトリウム濃度の低い溶液を与えていると水中毒を発症するリスクが高まるため、本試験結果を適用するのは避けたほうが無難でしょう。一見、胃腸炎にりんごジュースが効くかのような印象を持ってしまいそうですが、今回の研究ではりんごジュースで軽度の脱水が良くなるのかが試験されているのであって、胃の痛みの改善や感染を防ぐ効果が検討されているわけではないことに注意が必要です。また、組み入れられた小児は希釈されたりんごジュースを飲み続ける前に、医師の診察を受け、重度の脱水やその他重篤疾患の兆候がないことがあらかじめ確認されていました。したがって、点滴の必要がある、別の慢性消化器疾患にかかっている、激しい嘔吐や出血性の下痢などがある、といった症例では本結果の適用が保証されるものではありません。とはいえ、日本を含む比較的衛生状態の良い国では重度の感染症リスクは低いですから、軽度の脱水がある2~5歳くらいの小児の水分補給として身近で入手できるりんごジュースを薄めて与えるという選択肢を持っておくのはとても有用かと思います。とくに補水液の味を嫌がるお子さんの場合には勧めてもよいのではないでしょうか。Freedman SB, et al. JAMA. 2016;315:1966-1974.

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小児うつ病治療のランダム化プラセボ対照試験のアップデート

 大うつ病性障害(MDD)に対する抗うつ薬治療は、過去10年間に多数のプラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)が報告されており、引き続き関心が集まっている。米国・ハーバード大学医学大学院のMartha J. Ignaszewski氏らは、2007 Bridgeメタ解析以降に更新された文献レビューを行い、治療緊急性の高い自殺傾向の予兆について、コロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS:Columbia Suicide Severity Rating Scale)を用いて、安全性データの再評価を行った。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2018年7月31日号の報告。 PubMedより、2007年以降に報告されたRCTの論文とその補足資料を検索し、文献レビューを行った。 主な結果は以下のとおり。・治療群およびプラセボ群の治療反応率の高い7つの試験(企業スポンサー:5件、NIMHによる助成:1件、その他:1件)が、本システマティックレビューに含まれた。・fluoxetineとエスシタロプラムによる治療のみが、統計学的に有意であった。・fluoxetineは、プラセボ群と比較し、継続治療によるMDD再発予防のオッズ比が3.2であり、再発予防効果が認められた。・CSSR-Sをシステマティックに用いて自殺率を測定した試験では、抗うつ薬治療による治療緊急性の高い自殺傾向の増加は認められなかった。 著者らは「小児うつ病患者では、抗うつ薬治療群とプラセボ群において同様の反応が示されており、最近の研究においても、より新しい抗うつ薬治療がプラセボよりも明らかに有用であるとの結果は認められなかった。これらのエビデンスでは、fluoxetineとエスシタロプラムを第1選択治療薬として支持し続けており、再発予防効果も実証されている。これまでの有害事象データを用いた自殺の予兆増加を示唆する研究とは対照的に、治療緊急性の高い自殺傾向は、抗うつ薬治療群とプラセボ群で同様であることが、新しい評価尺度により明らかとなった。抗うつ薬治療は全般的に安全であり、小児において十分に許容される」としている。■関連記事思春期の少年少女における自殺念慮の予測大うつ病と自殺念慮に関する治療抵抗性うつ病研究グループの報告うつ病診断後の小児および青年における12ヵ月間の治療経過の変化

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FDA、小細胞肺がんにニボルマブ承認。20年ぶり新薬/BMS

 Bristol-Myers Squibb社は、2018年8月17日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ライン後に進行した、転移を有する小細胞肺がん(SCLC)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けたと発表した。この承認は、ニボルマブの第I/II相CheckMate-032試験の結果に基づくもの。 CheckMate-032試験は、プラチナベースの化学療法後に疾患進行したSCLC患者245例をニボルマブで治療した、進行中の多施設共同複数コホート非盲検試験。これらの患者は、PD-L1発現状態にかかわらず、ニボルマブ3mg/kgを2週間ごと、疾患進行または忍容できない毒性が発現するまで投与された。主要有効性評価項目は盲検化された独立中央評価委員会(BICR)評価による包括的奏効率(ORR)であった。ニボルマブ治療患者の治療期間中央値は1ヵ月(範囲:0〜44.2+ ヵ月)で、17%の患者が6ヵ月以上、9%の患者が1年以上ニボルマブの投与を受けた。 有効性は、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ラインの後に疾患進行した109例で評価された。この109例のBICR評価によるORRは12%(109例中13例)、部分奏効12例(11%)、完全奏効1例(0.9%)であった。奏効期間中央値は17.9ヵ月であった。安全性は245例全例で評価され、頻度の高い(20%以上)一般的な有害事象は、疲労(45%)、食欲減退(27%)、筋骨格痛(25%)、呼吸困難(22%)、悪心(22%)、下痢(21%)、便秘(20%)、咳嗽(20%)であった。頻度の高い(2%以上)重篤な有害事象は、肺炎、呼吸困難、胸水貯留および脱水であった。■参考Bristol-Myers Squibb社ニュースリリース■関連記事ニボルマブ、小細胞肺がんに単独およびイピリムマブ併用で有望な効果:CheckMate-032

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1型糖尿病、若年発症で死亡・心血管リスク増大/Lancet

 1型糖尿病の発症時年齢は、生存および心血管系アウトカムの重要な決定因子であることが明らかにされた。0~10歳の人は26~30歳の人に比べ、死亡や心血管疾患などの過剰リスク差は最大で5倍に上り、同リスクは女性で高く、10歳未満時の発症は、男性が14.2生存年の損失に対し女性では17.7生存年の損失につながることが示された。スウェーデン・ヨーテボリ大学のAraz Rawshani氏らが、スウェーデンの全国糖尿病患者登録者約2万7,200例と適合対照一般集団を対象に行ったコホート試験の結果で、Lancet誌2018年8月11日号で発表した。1型糖尿病患者の死亡および心血管疾患リスクの上昇は知られているが、現行ガイドラインでは、リスク層別化において診断時年齢は考慮されていなかった。診断時年齢を0~10歳と、11~30歳を5歳ごとに分類し検討 研究グループは、1型糖尿病の診断時年齢が、過剰な死亡・心血管リスクと関連するかを調べるため、1998年1月1日~2012年12月31日に、スウェーデン全国糖尿病レジスターに1回以上登録された1型糖尿病患者2万7,195例と、適合対照一般集団13万5,178例を対象に、コホート試験を行った。 糖尿病罹病期間を補正したCox回帰分析により、全死因死亡、心血管死、非心血管死、急性心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患(急性心筋梗塞と脳卒中の複合)、冠動脈性心疾患、心不全、心房細動の過剰リスクを推定した。 1型糖尿病患者は診断時の年齢により、0~10歳、11~15歳、16~20歳、21~25歳、26~30歳の5群に分類した。CHD・MIリスク、診断時年齢0~10歳が約31倍、26~30歳は約6倍 追跡期間中央値10年において、死亡は、1型糖尿病群959例と、対照群1,501例で報告された。 診断時年齢0~10歳群の、全死因死亡のハザード比(HR)は4.11(95%信頼区間[CI]:3.24~5.22)、心血管死HRは7.38(同:3.65~14.94)、非心血管死HRは3.96(同:3.06~5.11)、心血管疾患HRは11.44(同:7.95~16.44)、冠動脈性心疾患HRは30.50(同:19.98~46.57)、急性心筋梗塞HRは30.95(同:17.59~54.45)、脳卒中HRは6.45(同:4.04~10.31)、心不全HRは12.90(同:7.39~22.51)だった。 一方、診断時年齢が26~30歳群は、全死因死亡HRは2.83(同:2.38~3.37)、心血管死HRは3.64(同:2.34~5.66)、非心血管死HRは2.78(同:2.29~3.38)、心血管疾患HRは3.85(同:3.05~4.87)、冠動脈性心疾患HRは6.08(同:4.71~7.84)、急性心筋梗塞HRは5.77(同:4.08~8.16)、脳卒中HRは3.22(同:2.35~4.42)、心不全HRは5.07(同:3.55~7.22)だった。 診断時年齢が0~10歳群は、同26~30歳群に比べ、死亡や心血管疾患などの過剰リスクの差は最大で5倍に上った。 また、1型糖尿病群で罹患率が最も高値だったのは全死因死亡率で、1.9/10万人年だった。1型糖尿病の10歳未満の発症は、女性で17.7生存年(95%CI:14.5~20.4)の、男性では14.2生存年(12.1~18.2)の損失につながった。

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Na摂取量1日5g超で、CVイベントと関連?/Lancet

 カナダ・マックマスター大学のAndrew Mente氏らが、21ヵ国を対象にした大規模疫学コホート試験「Prospective Urban Rural Epidemiology(PURE)試験」を基に分析した結果、ナトリウム摂取量の増加は、摂取量が5g超/日の地域においてのみ、心血管疾患や脳卒中と関連があることが明らかにされた。一方、WHOでは、心血管疾患の予防手段として、2g未満/日のナトリウム摂取を推奨しているが、この目標値を達成している国はない。今回の結果を踏まえて著者は、「ナトリウム摂取減の戦略は、これら摂取量が5g超/日の地域においてのみ必要かもしれない」と述べている。Lancet誌2018年8月11日号掲載の報告。臨床アウトカムデータのある18ヵ国を対象に調査 研究グループは、進行中のPURE試験に参加する21ヵ国のうち、臨床アウトカムデータを得られた18ヵ国について分析を行った。被験者は、一般人口集団から心血管疾患歴のない35~70歳を適格とした。 空腹時早朝尿を基に、24時間ナトリウム・カリウム排泄量を予測し、それぞれ摂取量の代用指標とした。被験者数50例超の369地域(総被験者数9万5,767例)では、地域ベースでナトリウム・カリウム摂取量と血圧値の関連を、また被験者数100例超の255地域(同8万2,544例)では、地域ベースでナトリウム・カリウム摂取量と心血管疾患および死亡率の関連を検証した。個人データを用いて、既知の交絡因子については補正を行った。中国のナトリウム摂取量1g増大で脳卒中リスク0.42/1,000年増加 追跡期間の中央値は8.1年だった。中国では103地域のうち82地域(80%)で平均ナトリウム摂取量が5g超/日と高かったが、それ以外の国では266地域のうち224地域(84%)で平均ナトリウム摂取量は3~5g/日だった。 全体で、平均ナトリウム摂取量の1g増大は平均収縮期血圧値2.86mmHg上昇と関連していたが、その明らかな関連は、ナトリウム摂取量の最高三分位の地域でのみ認められた(異質性p<0.0001)。 平均ナトリウム摂取量と主要心血管イベントの関連については、直線性の有意な偏差が認められた(p=0.043)。摂取量が4.43g未満/日の最低三分位の地域(平均ナトリウム摂取量:4.04g/日、範囲:3.42~4.43)では、有意な逆相関の関連が認められた(平均ナトリウム摂取量1g増大によるイベント減少:-1.00/1,000年、95%信頼区間[CI]:-2.00~-0.01、p=0.0497)。摂取量が4.43~5.08g/日の中程度の地域(同4.70g/日、4.44~5.05)では、関連性は認められなかった(同イベント変化:0.24/1,000年、-2.12~2.61、p=0.8391)。5.08g超/日と最高三分位の地域(同5.75g/日、5.08超~7.49)では、非有意な正の関連があった(同イベント変化:0.37/1,000年、-0.03~0.78、p=0.0712)。 中国(平均ナトリウム摂取量5.58g/日)では、その他の国(同4.49g/日)と比べて脳卒中との強い関連がみられた。中国では、平均ナトリウム摂取量1g増大による0.42/1,000年(95%CI:0.16~0.67、p=0.0020)のイベント増加がみられたが、他国では同イベントの減少(-0.26/1,000年、-0.46~-0.06、p=0.0124)がみられた(異質性のp<0.0001)。 なお、すべての主要心血管アウトカムは、すべての国でカリウム摂取量の増加とともに減少する関連性が認められた。

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第2回 小児へのアモキシシリン 分2 10日間の処方 (後編)【適正使用に貢献したい  抗菌薬の処方解析】

前編 Q1処方箋を見て、思いつく症状・疾患名は?Q2患者さんに確認することは?Q3患者さんに何を伝える?Q4 疑義照会をする?しない?(状況によっては)疑義照会するアモキシシリンを分3にできないか疑義照会 荒川隆之アモキシシリンの1日3回投与をお勧めします。カルボシステインは通常体重1kgあたり0.02g製剤量を3回投与なので、処方から計算上は16.5kgとなります。2歳女児の平均体重10~13kgより少し大きいでしょうか?「JAID/JSC感染症治療ガイド2014」(日本感染症学会・日本化学療法学会発行)では、小児の咽頭・扁桃炎に対してアモキシシリンは10~20mg/kgを1日3回投与とありますので、16.5kgならば1回165~330mgを1日3回投与となります。本症例の場合、1回量は280mgとなり適正と考えられるのですが1日2回投与です。Wessels MR. Streptococcal pharyngitis. N Engl J Med. 2011; 364: 648-655. などにおいてもアモキシシリンは1日1~2回投与とありますが、アモキシシリンは時間依存性であり半減期が1.2時間と短いこと、また飲み忘れなども考え合わせると、JAID/JSCのガイドラインどおり1日3回10日間の投与が良いのではないかと考えます。母親の観点からの意見 わらび餅患児は保育園に通っているのでしょうか。保育園に与薬を依頼することができないのかもしれないですが、あのカサ高いアモキシシリン10%散を2歳児に飲ませることは大変で、分2だと1回飲ませるのに失敗したときのロスは大きいです。もう少し年齢が高ければ分2でも良いですが、1~2歳は必要性が理解できないので与薬が大変です。子供の普段の薬に対する忍容性がどうか、または保育園へ与薬依頼できるか母親へ確認し、分3にできるか医師に相談します。昼服用が可能なら疑義照会 柏木紀久保護者への確認で服薬支援が得られるならばRp.1~2を分3にするように疑義照会します。今回は昼服用を意図的に避けているようなので、お昼に服用できないとのことであれば「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011」(日本小児感染症学会)の「A群溶血性レンサ球菌による咽頭・扁桃炎の抗菌薬療法」の項、「推奨される抗菌薬療法」にある「アモキシシリン 30~50mg/kg/日 分2~3 10日間」から疑義照会しません。下痢対策 キャンプ人下痢を起こしやすいので、牛乳アレルギーなどがない場合は整腸剤の処方の検討も依頼します。アモキシシリン以外の処方について疑義照会 中西剛明アモキシシリン服用後にすぐに解熱する場合が多いので、他の薬は使わなくても済む可能性を患者さんに説明して、アモキシシリン以外の薬が不要という申し出があれば、処方取り消しのための疑義照会を行います。薬剤特有の臭いに配慮 中堅薬剤師1日3回、または4回投与を提案し、1日3回にするならばRp.2と合わせて朝・夕・寝る前で処方してもらいます。なお、アモキシシリンは開封後、時間経過すると次第に独特の臭いが強まりますので、開封後時間が経過していない商品で調剤します。あまり動きのない店舗であれば、分包品を採用します。小児の場合、矯味の問題でアドヒアランスが低下することはよくあるので、アモキシシリンの服薬アドヒアランスが低い子供にはセフェム系のセフジトレンピボキシルやセフジニルなどの提案も良いと思います。低カルニチン血症※を考慮して、ピボキシル基を含まないセフジニルを推奨することもあります。※ピボキシル基を有する抗菌薬によりカルニチン排泄が亢進し、低カルニチン血症に至ることがあり、小児(特に乳幼児)では血中カルニチンが少ないため、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣など)に注意する3)。処方日数について 清水直明初回で10日分の処方は、抗菌薬の効果判定をせずに漫然と投与していると捉えられ、保険で査定される可能性があります。実際、私の勤務先では、初回投与で7日を超える抗菌薬の処方は査定されました。日数を短縮し(3~4日程度)、再度来院して1次効果を確認してから、継続投与の処方を行うほうが良いと考えます。疑義照会をしない分2投与は迷うが... 児玉暁人アモキシシリンの分2投与を疑義照会するかどうか迷うところです。「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011」の「A群溶血性レンサ球菌による咽頭・扁桃炎の抗菌薬療法」では分2~3となっているのと、Wessels MR. Streptococcal pharyngitis. N Engl J Med. 2011; 364: 648-655. にStreptococcal Pharyngitisの総説があり、アモキシシリン分2あるいは分1の記載もあることから、A群溶血性レンサ球菌であれば服用完遂を優先して分2のままでも良いかもしれません。協力メンバーの意見をまとめました今回の抗菌薬処方で患者さんに確認することは・・・(通常の確認事項は除く)ペニシリンアレルギーがあるか・・・5名溶連菌の検査を受けたかどうか・・・3名咽頭痛、苺舌など症状の有無・・・2名患者さんに伝えることは・・・アモキシシリンは症状が改善しても10日間しっかり飲みきること・・・12名全員小分けにして飲んだりアイスや乳製品などに混ぜてもよいこと・・・4名腹痛や下痢などの副作用について説明する・・・3名発熱時の水分補給の重要性を説明する・・・2名アモキシシリン以外は、症状によっては無理に服用する必要はないことを伝える・・・2名疑義照会については・・・(状況によっては)疑義照会する アモキシシリン分2処方について、患者背景を確認し、できれば分3~4になるよう疑義照会する・・・6名アモキシシリン以外の薬が不要との申し出があれば、処方取り消しの提案をする・・・1名下痢対策として、整腸剤の処方依頼をする・・・1名 疑義照会をしない アモキシシリンは分2でも分3と同様の効果が得られることが報告されているので、疑義照会しない・・・2名1)国立感染症研究所感染症情報センター. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは. NIID国立感染症研究所.2)西本幸弘ら. 感染症により誘発される免疫疾患. 新領域別症候群25 感染症症候群(第2版)下. 2013: 742-748.3)(独)医薬品医療機器総合機構". ピボキシル基を有する抗菌薬投与による小児等の重篤な低カルニチン血症と低血糖について. "独立行政法人 医薬品医療機器総合機構.

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統合失調症における不眠症の治療選択

 不眠症は、統合失調症に共通する特徴である。いくつかの研究において、統合失調症患者の睡眠に対する特定の薬剤の影響について報告されているが、実臨床における不眠症治療に関して十分に根拠のある推奨はない。ポルトガル・コインブラ大学のPedro Oliveira氏らは、統合失調症患者の不眠症に対する有効な治療法の経験的エビデンスを特定し、その安全性および有効性の評価を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2018年7月30日号の報告。 統合失調症患者における不眠症の治療効果を調査するため、臨床試験のシステマティックレビューを実施した。データは、MEDLINE、PubMed、Embase、PsycINFO、Cochrane Libraryより検索を行った。個々の研究において、選択バイアス、実行バイアス、検出バイアス、症例減少バイアス、報告バイアスに関するバイアスリスクを評価した。 主な結果は以下のとおり。・包括基準を満たした研究は4件であった。・その内訳は、メラトニン治療2件、パリペリドン治療1件、エスゾピクロン治療1件であった。・すべてのポジティブな結果は、以下のとおりであった。●メラトニンは、睡眠効率および総睡眠持続時間を増加させた●パリペリドンは、入眠潜時を短縮させ、総睡眠時間および睡眠効率を増加させた●エスゾピクロンは、不眠症の重症度を低下させた 著者らは「統合失調症患者の不眠症に対し、メラトニン、パリペリドン、エスゾピクロンによる治療は有効な選択肢であると考えられる」としている。■関連記事統合失調症への睡眠薬使用に関するメタ解析:藤田保健衛生大統合失調症患者の睡眠状態を検証抗精神病薬誘発性傾眠、薬剤間の違いは

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「検査値が低い」と病気との関係 /BMJ

 カナダ・セント・マイケルズ病院のFahad Razak氏らは、人口統計調査と健康調査(Demographic Health Surveys:DHS)における集団平均値と異常の分布の関連性を調べた。その結果、集団平均値と、BMI低値や貧血症のような欠乏症有病率との関連は、平均BMI値と、過体重や肥満のような過剰症との関連よりも、かなり弱いことが明らかとなり、BMJ誌2018年8月3日号で報告された。約30年前のBMJ誌において、Geoffrey RoseとSimon Dayが、リスク因子の集団平均値は、異常や疾患有病率と強く関連していることを示した。たとえば、平均BMI値と肥満や、平均血圧値と高血圧のような関連である。その後多くの報告でこの所見が活用されたが、ほとんどが、集団平均値と過剰症(right side)の検討に集中していた。今回、研究グループは、過剰症と比べて欠乏症(left side)との関連は弱いのではないかと仮説を立て、検証を行った。65ヵ国のDHSデータを基に、平均値と有病率の関連を調査 検討には、1994~2014年に全国代表サンプル断面調査として行われた65ヵ国のDHSデータを用いた。解析に用いたのは、妊娠していない20~49歳の女性のデータで、BMI値解析のために65ヵ国から52万4,380例を、またヘモグロビン値解析のために44ヵ国から31万6,465例を選定した。 主要評価項目は、平均値と有病率の関連で、BMI値解析では、重篤な慢性エネルギー欠乏症(SCED、BMI値<16.0)、低体重(<18.5)、過体重(>25)、肥満(>30)を定義。ヘモグロビン値解析では、貧血症をヘモグロビン値<12.0g/dL、重篤な貧血症を同<8.0g/dLとした。BMI、ヘモグロビンともにleft sideとの関連は弱い 解析の結果、BMI値と、過体重有病率(r2=0.98、r=0.99、β=8.3[95%信頼区間[CI]:8.0~8.6])および肥満有病率(r2=0.93、r=0.97、β=4.2[3.9~4.5])には、強固な関連が認められた。 一方、欠乏症との関連では、BMI値と低体重の関連の強さは中程度~強固で(r2=0.67、r=-0.82、β=-2.7[-3.1~-2.2])、BMI値とSCEDの関連はより弱かった(r2=0.38、r=-0.61、β=-0.32[-0.43~-0.22])。 ヘモグロビン値と貧血症の関連の強さは中程度で(r2=0.46、r=-0.68、β=-10.8[-14.5~-7.1])、ヘモグロビン値と重篤な貧血症の関連の強さは、より弱かった(r2=0.30、r=-0.55、β=-0.55[-0.81~-0.29])。

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DPP-4阻害薬服用で、水疱性類天疱瘡リスクが3倍

 糖尿病患者におけるDPP-4阻害薬の服用と水疱性類天疱瘡(BP)との関連は、最近の話題となっている。リナグリプチンのような新しいDPP-4阻害薬については、BPの発症リスクが明らかになっておらず、DPP-4阻害薬によるBP患者の臨床的特徴や予後予測も確立されていない。イスラエル・Rambam Health Care CampusのKhalaf Kridin氏らはビルダグリプチンやリナグリプチンは、BPのリスク増加と関連していることを明らかにした。著者は、「今回の結果は、イスラエルにおけるBPの発症増加を部分的にだが説明できるものであった。BPと診断された糖尿病患者は、DPP-4阻害薬の治療中止を考慮すべきである」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年8月8日号掲載の報告。 研究グループは、主要評価項目をDPP-4阻害薬の服用とBP発症との関連、副次評価項目をBPの発症にDPP-4阻害薬の服用が関連する患者の臨床的特徴や既往歴とし、北イスラエルにある自己免疫水疱性疾患における3次医療機関にて、糖尿病患者の各DPP-4阻害薬およびメトホルミンの服用量と、BPの発症について後ろ向き症例対照研究を行った。 対象は、2011年1月1日~2017年12月31日に、免疫病理学的にBPと確定診断された糖尿病の治療継続患者82例、ならびにこれらと年齢、性別および人種をマッチさせた非BPの糖尿病患者328例であった。 DPP-4阻害薬を服用しBPと診断された糖尿病患者と、DPP-4阻害薬を服用せずBPと診断された糖尿病患者について、臨床的および免疫学的特徴、臨床検査値、治療方法および臨床アウトカムを比較した。追跡期間中央値は2.0年であった。 主な結果は以下のとおり。・年齢、性別をマッチさせて登録したコントロール群328例は平均年齢(±SD)79.1±9.1歳、女性44例(53.7%)だった。・全体で、DPP-4阻害薬服用例はBPのリスクが3倍だった(補正後オッズ比[OR]:3.2、95%信頼区間[CI]:1.9~5.4)。・各補正後ORは、ビルダグリプチン10.7(95%CI:5.1~22.4)、リナグリプチン6.7(95%CI:2.2~19.7)であった。・DPP-4阻害薬の使用とBPとの関連は、メトホルミン服用とは独立して認められ、女性(OR:1.88、95%CI:0.92~3.86)より男性(OR:4.46、95%CI:2.11~9.40)で強く、70歳未満の患者において最も強かった(OR:5.59、95%CI:1.73~18.01)。・BPの発症にDPP-4阻害薬の服用が関連する患者は、未服用のBP患者と比較し、粘膜病変を有する割合が高く(22.2% vs.6.5%、p=0.04)、末梢血中の好酸球数が低かった(平均±SD:399.8±508.0 vs.1117.6±1847.6個/μL、p=0.01)。・DPP-4阻害薬の治療中止後、臨床アウトカムは改善した。

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オシメルチニブ、EGFR陽性肺がん1次治療に承認/アストラゼネカ

 アストラゼネカ株式会社は、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が、2018年8月21日、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺」を適応症とする製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表。オシメルチニブは、本適応の審査過程において、本年2月に厚生労働省より優先審査品目に指定されていた。オシメルチニブはEGFR-TKI対照群と比較して有意な改善 今回のオシメルチニブの適応拡大は、第III相FLAURA試験の結果に基づくもの。同試験において、オシメルチニブは18.9ヵ月の無増悪生存期間(PFS)中央値を達成し、EGFR-TKI対照群と比較し、統計学的かつ臨床的に有意な改善を示した。また、これらの改善は脳転移の有無に関するサブグループを含むすべてのサブグループにおいて一貫して認められた。さらに、安全性についても忍容性が確認された。 オシメルチニブは、2016年3月に「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺」の適応で、本邦において承認された。転移を有するEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの1次治療としては、本邦以外では、米国、欧州で承認されており、他国の承認審査および承認申請も進行中である。

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