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厚生労働省は11月13日、医療経済実態調査の最新結果を公表した。同調査は医療機関における医業経営等の実態を調査し、社会保険診療報酬に関する基礎資料を整備することを目的としている。今回は2018年3月末まで(2017年度)、および2019年3月末まで(2018年度)の事業年についての調査結果が報告された。 各医療機関の施設概要、損益の状況、資産・負債、従事者の人員・給与の状況などが2年ごとに調査されており、給与については病院長、医師、歯科医師、薬剤師等職種別に集計されている。ここでは、医師の平均給料年額の実態とその伸び率について抜粋する。[集計結果]■一般病院勤務の医師(全体) 2017年度平均年収:1,490万6,343円(給料年額1,322万8,568円+賞与額167万7,775円) 2018年度平均年収:1,490万8,542円(給料年額1,322万9,342円+賞与額167万9,201円) →金額の伸び率は0.0%■一般病院勤務の医師(開設者別)国立 2017年度平均年収:1,401万1,881円(給料年額1,147万5,361円+賞与額253万6,520円) 2018年度平均年収:1,431万9,511円(給料年額1,173万422円+賞与額258万9,089円) →金額の伸び率は2.2%公立 2017年度平均年収:1,510万8,916円(給料年額1,288万4,143円+賞与額222万4,773円) 2018年度平均年収:1,513万9,401円(給料年額1,290万4,697円+賞与額223万4,704円) →金額の伸び率は0.2%社会保険関係法人 2017年度平均年収:1,534万3,194円(給料年額1,240万4,455円+賞与額293万8,739円) 2018年度平均年収:1,469万1,907円(給料年額1,179万5,929円+賞与額289万5,978円) →金額の伸び率は-4.2%医療法人 2017年度平均年収:1,632万1,504円(給料年額1,562万4,310円+賞与額69万7,194円) 2018年度平均年収:1,640万7,125円(給料年額1,574万2,149円+賞与額66万4,977円) →金額の伸び率は0.5%個人 2017年度平均年収:1,566万6,087円(給料年額1,542万3,449円+賞与額24万2,637円) 2018年度平均年収:1,597万3,054円(給料年額1,575万8,941円+賞与額21万4,112円) →金額の伸び率は2.0%■一般診療所勤務の医師(全体、青色申告者を含む) 2017年度平均年収:1,111万7,274円(給料年額1,075万1,396円+賞与額36万5,878円) 2018年度平均年収:1,063万4,374円(給料年額1,020万8,824円+賞与額42万5,550円) →金額の伸び率は-4.3%■一般診療所勤務の医師(開設者別)個人(青色申告者を含む) 2017年度平均年収:1,072万4,566円(給料年額949万5,521円+賞与額122万9,045円) 2018年度平均年収:1,079万2,241円(給料年額955万3,157円+賞与額123万9,084円) →金額の伸び率は0.6%医療法人 2017年度平均年収:1,116万9,986円(給料年額1,102万4,052円+賞与額14万5,934円) 2018年度平均年収:1,054万1,746円(給料年額1,033万9,531円+賞与額20万2,215円) →金額の伸び率は-5.6%[調査概要]対象 社会保険による診療を行っている全国の病院、一般診療所、歯科診療所及び保険調剤を行っている全国の保険薬局のうち1ヵ月の調剤報酬明細書の取扱件数が300件以上の薬局を対象とし、これらの医療機関等を、地域別等に層化し、次の抽出率(病院1/3、一般診療所1/20)で無作為に抽出した施設を調査客体とする。有効回答施設数 病院1,323施設、診療所1,704施設調査方法 調査は、郵送方式及びホームページを利用した電子調査方式。調査票の記入は、医療機関等管理者の自計申告の方法による。 ※給料には、扶養手当、時間外勤務手当、役付手当、通勤手当等職員に支払ったすべてのものが含まれる。