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排尿障害患者の悩み「飛行機に乗るとクラクラするんです」【スーパー服薬指導(5)】

スーパー服薬指導(5)排尿障害患者の悩み「飛行機に乗るとクラクラするんです」講師:近藤 剛弘氏 / 元 ファイン総合研究所 専務取締役動画解説ジスチグミンが処方されている患者が、3週間のニューヨーク出張に。枕が変わると寝つきが悪くなるという、その患者に処方されたのは…

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継続の必要性を評価してトラマドールカスケードを解決【うまくいく!処方提案プラクティス】第44回

 今回は、トラマドールの漫然服用に疑問を持ち、情報収集やモニタリングを行い、減薬につなげた事例を紹介します。トラマドールは弱オピオイドとしてオピオイド受容体に作用するものの、医療用麻薬としての規制を受けないことから、強い鎮痛効果を期待して整形外科や歯科領域で汎用されています。長期継続されている場合もあるため、処方目的や治療効果などから薬剤師の視点でも継続の必要性を評価する必要があります。患者情報70歳、女性(施設入居)基礎疾患高血圧症、認知症、過活動膀胱介護度要介護2服薬管理施設職員処方内容1.トラマドール・アセトアミノフェン配合錠 3錠 分3 毎食後2.ドンペリドン錠10mg 3錠 分3 毎食後3.オルメサルタン錠20mg 1錠 分1 朝食後4.エルデカルシトールカプセル0.75μg 1C 分1 朝食後5.ソリフェナシン錠5mg 1錠 分1 朝食後6.ドネペジル錠5mg 1錠 分1 朝食後7.ゾルピデム錠5mg 1錠 分1 就寝前本症例のポイントこの患者さんは、施設入居前からトラマドール・アセトアミノフェン配合錠を服用していました。初回の訪問診療に同行した際、鎮痛効果の評価のため、どこが痛むのか確認しました。しかし、とくに痛みの訴えはなく、体動時や就寝中の痛みもないことから、トラマドール・アセトアミノフェン配合錠の継続の必要性に疑問が湧きました。施設看護師に確認しても、入居時の申し送りでは触れられなかったそうでわかりませんでした。一方で、患者さんも施設スタッフも服薬する錠数が多くて負担になっていることを聞き取ることができました。さらに気になったことは、制吐薬のドンペリドンも同様に継続されていることでした。トラマドール導入時に嘔気対策として追加されたと推測できますが、お薬手帳を見ると半年以上も処方されていました。トラマドールの副作用である嘔気は数日程度で耐性ができて軽減するため、多くの場合は1~2週間で減量・中止に至ります。また、このまま継続した場合、ドパミン受容体遮断作用の弊害である錐体外路症状(薬剤性パーキンソニズム)や内分泌調節異常などのリスクも懸念されます。そこで、処方契機を調べるため、施設で保管されている診療情報提供書や退院時サマリー、多職種情報共有シート(フェイスシート)などを調査しました。過去の診療情報提供書によれば、約1年前に腰椎圧迫骨折の既往があり、手術後の疼痛コントロールを目的としてトラマドール・アセトアミノフェン配合錠が開始され、退院後は近医でそのまま継続されていたことがわかりました。処方提案と経過手術は1年以上前で経過もよく、現時点では痛みの訴えもないことから、トラマドール・アセトアミノフェン配合錠の中止は可能ではないかと考え、後日の訪問診療後に、医師にトラマドール・アセトアミノフェン配合錠からアセトアミノフェン単剤(900mg/日)への切り替えを提案しました。それに合わせてドンペリドンの中止も相談したところ、両方とも承認を得ることができました。その後、処方変更後の疼痛悪化や嘔気はなく、不安や不眠などの退薬症候の出現などもありませんでした。そのため、アセトアミノフェンを600mg/日(分2、朝夕食後)→300mg/日(分1、朝食後)と徐々に減らし、最終的に中止することを提案して、そのように処方調整していくことになりました。疼痛の出現などの評価は施設看護師にお願いしましたが、とくに問題はなく、患者さんは鎮痛薬から卒業することができました。今回の事例ではうまく減薬ができましたが、長期継続薬を減薬する際は、治療効果や中止の可否を評価するために、薬剤師から医師および多職種への積極的な介入が必要だと感じました。

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抗ムスカリンOAB治療薬と認知症発症リスク

 過活動膀胱(OAB)治療薬の使用による認知症発症リスクへの影響については、明らかになっていない。カナダ・トロント大学のRano Matta氏らは、抗ムスカリンOAB治療薬の使用と認知症発症リスクとの関連について、β-3アゴニストであるミラベグロンと比較し、検討を行った。European Urology Focus誌オンライン版2021年11月3日号の報告。 カナダ・オンタリオ州でOAB治療薬を使用した患者を対象に、人口ベースのケースコントロール研究を実施した。対象は、過去6~12ヵ月間で抗ムスカリンOAB治療薬またはミラベグロンを使用し、2010~17年に認知症およびアルツハイマー病と診断された66歳以上の患者1万1,392例と年齢および性別がマッチした非認知症患者2万9,881例。人口統計学および健康関連の特性に応じて調整し、認知症のオッズ比(OR)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・過去6ヵ月間でソリフェナシンおよびdarifenacinを使用した患者は、ミラベグロンを使用した患者と比較し、認知症発症リスクが高かった。 ●ソリフェナシンのOR:1.24(95%信頼区間[CI]:1.08~1.43) ●darifenacinのOR:1.30(95%CI:1.08~1.56)・診断前6ヵ月~1年間でソリフェナシン、darifenacin、トルテロジン、フェソテロジンを使用した患者は、ミラベグロンを投与した患者と比較し、認知症発症率の上昇との関連が認められた。 ●ソリフェナシンのOR:1.34(95%CI:1.11~1.60) ●darifenacinのOR:1.49(95%CI:1.19~1.86) ●トルテロジンのOR:1.21(95%CI:1.02~1.45) ●フェソテロジンのOR:1.39(95%CI:1.14~1.71)・オキシブチニンまたはtrospiumでは、影響が認められなかった。この原因として、プロトパシーバイアスが考えられる。・本研究の限界として、アウトカムの誤分類や健康関連データベース使用による交絡因子の影響が挙げられる。 著者らは「診断6ヵ月前にソリフェナシンおよびdarifenacinを使用した高齢者、診断前年にソリフェナシン、darifenacin、トルテロジン、フェソテロジンを使用した高齢者では、ミラベグロンを投与した患者と比較し、認知症発症リスクが高かった。OAB患者の治療に際して、慎重な薬剤選択が求められる」としている。

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ドイツで産んでみた(3) ドイツの育児制度【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第8回

予定より1ヵ月早く出産切迫早産を乗り切り、36週で双子の女の子が誕生しました(緊急カイザーでした。ドイツでは“Kaiserschnitt”[カイザーシュニット]と言います)。NICUには10日ほど滞在し、無事に退院することができました。生後10分の娘2人とスリーショット子供が産まれた! と言うことを職場に伝えたら、いつもよくしてくれる医事課のおばさんから電話がかかってきました。「“Elternzeit”の申請と、“Elterngeld”の申請はちゃんとできてる? 忘れずに申請しなさい!」とのことでした。“Eltern”はドイツ語で「親」と言う意味です。“Zeit”は「時間」、“Geld”は「お金」です。直訳すると「両親の時間」「両親のお金」、ざっくり言うと「育休」と「両親手当」と言ったところでしょうか。そう言う制度があるのは知っていたのですが…。出産予定日が1ヵ月先だったので、正直あんまり調べてなくて…慌ててネットで調べました。日本も見習って欲しい手厚いドイツの出産育児制度ドイツは両親のどちらも育休を取る権利があります。最大で3年だったかな? 申請すれば必ず取れます。まとめて取らなくてもよい制度です。子供が3歳になるまで、気が向いたときに親はいつでも取れるという、素晴らしいシステムです。育休の後は、育休前のポジションが法律で保証されています。ちなみにその間の給料については、父母のうちの「働く側の親」に関して2ヵ月間は支払われます。「育児に専念する側の親」はもっと長い期間支払われるそうです(うちの奥様は専業主婦だったので請求できなかったんです…)。そして、それとは別に子供1人に対し、ベーシックインカムが支払われます。一人当たり月に200ユーロ(約2万5,000円)が18歳まで支払われます。オムツは安くて病院もタダ。とにかくドイツは育児に費用がかからない国なので、子供ができると黒字になるようにできています。休みも取れて、お金も儲かる。私の同僚は子供ができたときに「休みが取れる!」と言ってガッツポーズをしていました。ドイツも少子化が大きな社会問題となっていますので、国が非常に明解な対策を取っていることがわかります。

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「ブスコパン」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第80回

第80回 「ブスコパン」の名称の由来は?販売名ブスコパン®錠10mg※ブスコパン注20mgは錠剤のインタビューフォームと異なるため、今回は情報を割愛しています。ご了承ください。一般名(和名[命名法])ブチルスコポラミン臭化物 (JAN)効能又は効果下記疾患における痙攣並びに運動機能亢進胃・十二指腸潰瘍、食道痙攣、幽門痙攣、胃炎、腸炎、腸疝痛、痙攣性便秘、機能性下痢、胆のう・胆管炎、胆石症、胆道ジスキネジー、胆のう切除後の後遺症、尿路結石症、膀胱炎、月経困難症用法及び用量通常成人には1回1~2錠 (ブチルスコポラミン臭化物として10~20mg) を1日3~5回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(1)出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。](2)閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。](3)前立腺肥大による排尿障害のある患者[更に尿を出にくくすることがある。] (4)重篤な心疾患のある患者[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。](5)麻痺性イレウスの患者[消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。](6)本剤に対し過敏症の既往歴のある患者※本内容は2021年12月1日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2019年7月(改訂第6版)医薬品インタビューフォーム「ブスコパン®錠10mg」2)サノフィe-MR:製品情報

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新しい作用機序で心血管イベントを抑制するHFrEF治療薬「ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg」【下平博士のDIノート】第86回

新しい作用機序で心血管イベントを抑制するHFrEF治療薬「ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg」今回は、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬「ベルイシグアト(商品名:ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg、製造販売元:バイエル薬品)」を紹介します。本剤は、標準治療を受けている左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対して、新しい作用機序で心血管イベントリスクを低減させることが期待されています。<効能・効果>本剤は、慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)の適応で、2021年6月23日に承認され、9月15日に発売されました。なお、左室駆出率の保たれた慢性心不全(HFpEF)における本剤の有効性および安全性は確立していません。<用法・用量>通常、成人にはベルイシグアトとして、1回2.5mgを1日1回食後経口投与から開始し、2週間間隔で1回投与量を5mgおよび10mgに段階的に増量します。なお、血圧など患者の状態に応じて適宜減量します。<安全性>国際共同第III相試験(VICTORIA、試験16493)において、副作用は本剤投与群2,519例中367例(14.6%)で報告されました。主な副作用は、低血圧172例(6.8%)、浮動性めまい37例(1.5%)、悪心19例(0.8%)、起立性低血圧、消化不良各14例(0.6%)、疲労11例(0.4%)、頭痛10例(0.4%)などでした。なお、重大な副作用として、低血圧(7.4%)が設定されています。<患者さんへの指導例>1.この薬は心臓や血管の機能を調節し、慢性心不全が悪くなるのを抑えます。2.血管を拡張させる作用によって、めまい・ふらつきが現れることがあります。高い所での作業、自動車の運転や機械の操作には注意してください。3.(女性に対して)本剤を服用中および服用終了後一定期間は確実な方法で避妊してください。妊娠を希望する場合は医師に伝え、今後の方針について相談してください。<Shimo's eyes>本剤は、慢性心不全の適応で承認された初の可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬です。既存のsGC刺激薬としてはリオシグアト(商品名:アデムパス)が肺動脈性肺高血圧症などの適応で承認されています。慢性心不全の病態では、内皮細胞機能不全による一酸化窒素(NO)産生の低下やsGCの機能不全により、cGMPシグナルの低下が引き起こり、その結果として心筋および血管の機能不全の一因、さらには心不全の悪化に寄与していると考えられます。本剤は、NO受容体であるsGCを直接刺激する作用と、内因性NOに対するsGCの感受性を高める作用の2つの機序により、心血管系の重要なシグナル伝達経路であるNO-sGC-cGMP経路を活性化して、慢性心不全の進行を抑制します。日本人を含む国際共同第III相試験(VICTORIA、試験16493)では、慢性心不全の標準的な治療を受けているHFrEF患者に対して本剤またはプラセボが投与されました。前治療として、β遮断薬、ACE阻害薬またはARB、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)の3剤併用療法を受けていた患者が59.7%を占めていました。その結果、本剤群では、心血管死または心不全による初回入院の複合エンドポイント発現の相対リスクが10%減少しました(ハザード比[HR]:0.90、95%信頼区間[CI]:0.82~0.98)。本剤と既存のsGC刺激薬であるリオシグアトは、降圧作用を増強する恐れがあるため併用禁忌であり、シルデナフィルを含むPDE5阻害薬、一硝酸イソソルビドなどの硝酸剤およびNO供与剤も同様の理由から併用注意となっています。なお、本剤投与前の収縮期血圧が100mmHg未満の患者では過度の血圧低下が起こる恐れがあるため血圧の確認も必要です。近年、HFrEFに対する新しい治療薬として、HCNチャネル阻害薬のイバブラジン(商品名:コララン)、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタン(同:エンレスト)、SGLT2阻害薬のダパグリフロジン(同:フォシーガ)などが使用できるようになりました。本剤は既存の治療薬とは異なる作用機序であり、標準治療が効果不十分な患者であっても心血管イベントリスクが低減する可能性があります。参考1)PMDA 添付文書 ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg

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ドイツで産んでみた(2) 早産で緊急入院【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第7回

困ったときの必殺技「泣き落とし」前回から続いて、ドイツでの双子が生まれた経験から知ることができた、ドイツの医療について書いていきます。妻が双子を妊娠していることがわかり、まずはかかりつけの産婦人科医を決めました。Greifswaldは大学を中心にできている街で、若い人が多かったこともあり、産婦人科の予約を取ることはかなり大変でした。予約が3ヵ月後とか平気で言われたのですが…なんとか受付へ直接乗り込んで、泣き落とすことで割り込み予約をさせてもらいました。(ドイツはお堅いイメージがあるかも知れませんが、経験上、泣き落としはかなり有効です。役所で、試験会場で、何度も何度も泣き落としで窮地を乗り切ってきました)かかりつけの産婦人科医をみつけ、次は定期検診をしてくれるエコー専門医を紹介してもらいました。初期の段階から双胎間輸血症候群が疑われたため、1~2週間に1度の頻度でエコーをしてもらいに通い続けました。毎回1時間以上かけて、丁寧に丁寧に診てくれる先生でした。そして「何かあったら、すぐに大学病院へいけ」と指示されました。病院のご飯の評判は大学の街であるGreifswaldの医療はすべて大学病院を中心として展開されています。お互いの連携も密に取られている印象でした。大学の先生たちは開業医の先生方の性格や診療のクセなどもよく理解していて、いつ受診してもサクサク話が進んでいきました。Greifswald大学病院です。みえている建物全部が病院で、この奥にもさらに病棟が広がっています。デカくて最新の設備が整っていて機能的ですが、建物内は無機質で愛想がありません。大学ではナースもドクターもとても親切でした。しかし、ご飯がちょっと…な感じでした。妻が切迫早産で1週間ほど緊急入院となったことがありました。その際、調理された料理が出るのは昼だけで、朝夕は病棟の片隅にあるビュッフェ(?)のようなコーナーにある、チーズとパンを自由に取ってきて食べるだけでした。ドイツ語が話せないにもかかわらず、妊娠ライフを淡々と過ごしていた妻だったのですが、このときばかりは「ご飯が美味しくないなんて酷すぎる」といって泣いていました…。やむなく、私が毎日米を炊いて、病院に持っていきました。朝5時に起きて米をタッパーに詰めて、お味噌汁を水筒に入れて、毎日勤務前に届けました。帰宅時も病院に寄って、タッパーを回収して、もう一度米を炊いて持っていきました。時にインスタントラーメンを買って届けたりもしました。毎日ヘロヘロになりながら過ごしていました。今にして思えばいい思い出ですけど。次回は出産後のドイツの育児システムについて、書きたいと思います。

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ドイツで産んでみた(1) ドイツの産婆システム【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第6回

私事ですが、ドイツで産まれた双子の娘達が、9月に満2歳の誕生日を迎えます。娘たちはドイツ産まれですが、妻がドイツ語に不自由だったために、本当に大変な出産となりました。しかし、移民国家であるドイツでは「ドイツ語の話せない患者」は珍しくないので、みんなに親切にしてもらいながら無事に出産にたどり着くことができました。私は、沢山の人に質問して、ネットで調べて、役所に何度も足を運んで制度を教えてもらって…と、今から思い返しても非常にタフな出来事でした。ドイツの産婆さん“Hebamme”妊娠がわかって、一番力になってくれたのが“Hebamme(ヘバメ)”と言われる職種の方です。いわゆる産婆さんです。ドイツでは産婆さんにかかる費用も保険で賄うことができます。このHebammeさんは、出産前から定期的に家に来てくれて、妊婦の診察をしてくれます。それに加えて、出産前に何を準備すべきなのか、などの指導をしてくれます。ただ、Hebammeさんは保育園並みに競争率が高いです。何ヵ所にも電話をかけて、ようやく見つかって来てくれたのは2児のママで30代前半の若いHebammeさんでした。いつもチャリンコで汗かきながらやってきて、ずっと笑顔で前向きな発言しかしない、明るい人でした。筆者の家族を担当してくれた明るいHebammeさん私の家族を担当してくれたHebammeさんは、出産前後の指導だけでなく、普段の生活のことでも全力でサポートしてくれる、熱い人でした。たとえば、注文したソファに不具合があったときも、代わりに電話で抗議してくれて、あっという間に新品に取り替えてもらったこともありました。妻が、切迫早産で3回、大学病院に緊急入院になったときも、毎回顔を出しに来てくれて、病棟の看護師さん達に「くれぐれも優しく対応してほしい」と言い続けてくれました。また、夜中に緊急で帝王切開になったときも駆けつけてくれたし、本当に力強い味方になってくれました。出産後も、赤ちゃんの洗い方からオシメの替え方まで、つきっきりで指導してくれました。彼女のおかげでドイツでの出産のストレスがどれだけ軽減できたかわかりません。核家族化の進むドイツでは、Hebamme制度は必須のシステムといえます。Hebammeさんには、「何がなんでも妊婦の味方になるんだ」という熱い人が多いそうです。その他、ドイツのシステムに助けられたことが多々ありましたので、次回も思い出しながら書いていきたいと思います。

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向精神薬が膀胱機能に及ぼす影響~メタ解析

 イタリア・パルマ大学のMargherita Trinchieri氏らは、向精神薬が膀胱機能に及ぼす影響を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Neurourology and Urodynamics誌オンライン版2021年5月18日号の報告。 向精神薬で治療された患者における治療誘発性尿路障害に関するランダム化比較試験を、PubMedおよびEmbaseより検索し、システマティックレビューを実施した。 主な結果は以下のとおり。・52件の研究が抽出された。・抗うつ薬治療では、畜尿症状ではなく、膀胱排尿症状の出現がより頻繁に認められた。・プール分析では、プラセボと比較し、排尿症状のオッズ比(OR)が高かった(OR:3.30、信頼区間[CI]:1.90~5.72、7,856例、p<0.001)。・排尿機能障害の割合は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と比較し、三環系抗うつ薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)のほうが高かった。・抗精神病薬治療では、排尿、畜尿障害を含む不均一な尿障害との関連が認められた。・抗精神病薬治療中の認知症患者の尿失禁のORは、プラセボよりも高く(OR:4.09、CI:1.71~9.79、p=0.002)、抗精神病薬間での差は認められなかった。・排尿障害の割合は、定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬との間に差は認められなかったが(OR:1.64、CI:0.79~3.39、p=0.19)、クエチアピンは、他の非定型抗精神病薬よりも排尿機能障害を起こす可能性が高かった(OR:2.14、CI:1.41~3.26、p>0.001)。 著者らは「三環系抗うつ薬またはSNRIで治療中の患者でみられる膀胱排尿障害は、泌尿器系疾患の症状ではなく、向精神薬治療による副作用の可能性がある。これらの薬剤で治療を行った患者では、尿症状の出現を積極的にモニタリングする必要がある。また、抗精神病薬治療による尿関連副作用では、状況に応じた対処が求められる」としている。

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事例029 ベシケアOD錠の査定【斬らレセプト シーズン2】

解説神経因性膀胱にて当診療所に通院する患者に、抗コリン剤のベシケアOD錠(一般名:コハク酸ソリフェナシン)を処方したところ、主に病名不足を理由とされるA事由(医学的に適応と認められないもの)にて査定となりました。査定理由を調べるためにカルテを参照したところ、神経因性膀胱に伴う頻尿に対し、初診翌月に薬剤の処方変更を実施されたことが記載されていました。抗コリン剤は「神経因性膀胱に伴う頻尿に適応があるはず」と添付文書を確認してみました。効能または効果には「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁」と記載されています。しかし、「神経因性膀胱」の文字はありませんでした。神経因性膀胱に伴う症状としての過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁に対して適用となることが読み取れます。したがって、神経因性膀胱のみでは、薬剤投与の説明に不十分と判断されてA事由にて査定となったことが推測できます。この診療所では、過去に「余分な病名を付けてレセプト請求はしない」との指導があったために、「神経因性膀胱」のみの病名でレセプト提出をしていました。症状を補記して再審査をしましたが原審通りとなりました。限定された症状に対する薬剤を投与する場合には、添付文書に記載された適応となる症状が説明できる病名や症状詳記が必要とされたようです。医療安全を考え、医師に対しては、投薬後のチェックではなく同剤処方時に留意されるようにご理解をいただき、処方時に適用とされる症状にそった病名が入力されていない場合にはアラートが表示されるように薬剤処方システムに登録し、レセプトチェックシステムにも同様の注意が表示されるように改修して査定対策としました。

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認知症患者におけるAChEI治療と抗ムスカリン薬処方カスケード

 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(AChEI)による治療では、過活動膀胱(OAB)の治療のために抗ムスカリン薬による治療を開始しなければならないリスクが増加することが知られている。米国・ヒューストン大学のPrajakta P. Masurkar氏らは、認知症高齢者におけるAChEI治療と抗ムスカリン薬処方カスケードとの関連を調査した。Drugs & Aging誌オンライン版2021年5月24日号の報告。 対象は、AChEI(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)治療を行った65歳以上の認知症高齢者。2005~18年の米国TriNetXレセプトデータベースを用いて、レトロスペクティブコホートを実施した。2006年1月~2018年6月に各AChEIを使用開始した患者を確認した(ウォッシュアウト期間:1年間)。AChEI使用開始前1年に抗ムスカリン薬の使用またはOAB診断を受けた患者は除外した。主要アウトカムは、AChEI使用開始6ヵ月以内の抗ムスカリン薬の使用とした。AChEI治療と抗ムスカリン薬処方カスケードとの関連の評価には、いくつかの共変量でコントロールした後、Cox比例ハザードモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・対象患者は、4万7,059例。・薬剤別のAChEI使用率は、ドネペジル83.1%、リバスチグミン12.3%、ガランタミン4.6%であった。・抗ムスカリン薬の使用またはOAB診断を受けた患者は、全体で8.16%であった。・AChEI使用開始6ヵ月以内に抗ムスカリン薬を使用した患者は、1,725例(3.7%)であった。薬剤別では、ドネペジル3.9%、リバスチグミン2.6%、ガランタミン2.9%であった。・Cox比例ハザード分析では、ドネペジル使用患者は、リバスチグミン使用患者と比較し、抗ムスカリン薬使用リスクが高かった(調整ハザード比:1.55、95%CI:1.31~1.83)。・調査結果は、感度分析において一貫していた。 著者らは「ドネペジルは、リバスチグミンと比較し、抗ムスカリンカスケードを起こすリスクが高いことが示唆された。認知症における抗ムスカリンカスケードの潜在的な影響を明らかにするためには、今後の研究が必要とされる」としている。

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「シグマート」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第54回

第54回 「シグマート」の名称の由来は?販売名シグマート®錠2.5mgシグマート®錠5mg※シグマート注は錠剤のインタビューフォームと異なるため、今回は情報を割愛しています。ご了承ください一般名(和名[命名法])ニコランジル(JAN)効能又は効果狭心症用法及び用量ニコランジルとして、通常、成人1日量15mgを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)(次の患者には投与しないこと)ホスホジエステラーゼ 5 阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者※本内容は2021年6月2日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2020年2月改訂(第11版)医薬品インタビューフォーム「シグマート®錠2.5mg・5mg」2)PLUS CHUGAI:製品・安全性

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直腸と膀胱を貫通させた、ある行為【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第187回

直腸と膀胱を貫通させた、ある行為Photo-acより使用おどろき医学論文の連載も200回近くになってきました。ここまで来ると、膀胱や直腸の異物ごときでは驚かなくなります。ただ、その両方の臓器がやられてしまった、となると話は別ッ!Hosni A, et al.A rectal foreign body: An unexpected cause of a rectovesical fistula with hematuriaUrol Case Rep . 2021 Feb 4;36:101596.50歳の男性が、尿閉を訴えて救急外来を受診しました。排尿障害の病歴はなく、とくにこれといった既往歴もなさそうです。とりあえず導尿をしてから、泌尿器科へコンサルトされました。尿閉どころか、肉眼的血尿が出てくるようになり、これはいよいよおかしいぞということで造影剤を用いてCT尿路検査が行われました。おや……おやや!ぞ、造影剤が、膀胱から直腸に流れているぞ……?――こ、これは「膀胱直腸瘻」だっ!患者に直腸出血の可能性はないかと尋ねましたが、答えはNOでした。また、骨盤内手術や結核などの慢性炎症の既往もありませんでした。直腸診でも、これといった異常もありませんでした。いや、なぜ直腸と膀胱に穴が開いているんだ。頼むから、隠していることを言ってくれ。そうお願いしたのでしょうか、再び患者に詳しい問診と検査を開始し始めたとき、こんな回答が返ってきました。「便秘の自己治療のために、長いブラシを肛門に突っ込んで使っていた」おかしな性癖があって異物を入れる症例は、過去何度も紹介してきましたが、便秘治療でブラシを突っ込んで膀胱直腸瘻をつくるって、あーた、どんなに強く入れたの!しかも、普通のブラシではなく、排水管の詰まりを取るような、長いアレです。あれを膀胱が貫通するほど突っ込んでいたということになります。膿瘍化したり重症化したりせずにこの症例は治癒に至りましたが、便秘のときに摘便するがごとくブラシを突っ込んでしまう事態、高齢者では起こる可能性があるため、注意が必要です。

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服薬・介護負担軽減のための課題抽出と用法の調整【うまくいく!処方提案プラクティス】第36回

 今回は、服用が複数回で服薬・介護負担が多いケースで、どのように改善策を立てて実行したのかを紹介します。単純に回数を減らすのではなく、現場における問題点から最善策を考え、薬剤師ならではの目線で医師に提案しましょう。患者情報80歳、女性(施設入居)基礎疾患混合型認知症、高血圧症、心房細動、慢性便秘症介護度要介護3服薬管理施設職員が管理障害自立度B-2、認知症自立度:IIIa処方内容 ※嚥下困難のため粉砕指示あり。1.ボノプラザン錠10mg 1錠 分1 昼食後2.アムロジピン錠5mg 1錠 分1 昼食後3.エドキサバン錠30mg 1錠 分1 昼食後4.エスゾピクロン錠2mg 1錠 分1 就寝前5.酸化マグネシウム錠500mg 2錠 分2 朝夕食後6.ガランタミン錠8mg 2錠 分2 朝夕食後7.ウラピジル徐放カプセル 1カプセル 分1 朝食後(本剤のみそのまま服用)本症例のポイントこの患者さんは、施設に入居する前から現在に至るまで上記の薬剤を服用しており、便秘症やBPSDの悪化などもなく経過は安定していました。しかし、1日の服用回数が4回と多いため、服薬管理上の問題が3点ありました。(1)この患者さんには嚥下困難があり、服薬をストレスに感じている。(2)食事と服薬に時間がかかるため、服薬介助の負担が大きい。(3)ほかの施設入居患者さんの薬のセットも増加しているため、服用当日の用法ごとに薬をセットする手間が増加している。そこで、患者さんの服薬負担や看護師の介護負担を減らすために服薬のタイミングをまとめる提案をすることにしました。また、その際に、現在服用している薬の投与継続の妥当性についても評価することにしました。【提案前の整理内容】(a)用法の調整介助の負担が集中する昼食後の薬と夕食後の薬のセットを減らしたいという話を看護師から聴取したため、昼食後の薬剤を朝食後に、夕食後の薬剤を就寝前に変更することを提案することにしました。(b)ボノプラザンの中止消化性潰瘍や逆流性食道炎の既往もないことから、投与継続の必要性は低く、むしろ胃酸分泌低下による腸管感染症、高ガストリン血症、吸収障害などが懸念されるため中止を提案することにしました。(c)低用量ウラピジル徐放カプセルの中止現在の排尿障害などの評価から中止が可能か検討しようと思いましたが、看護師との話し合いの中で、中止に伴う症状再燃などからの不穏の懸念があるため、中止提案はしないことにしました。処方提案と経過回診前のカンファレンスで医師に上記(a)と(b)の提案を伝えたところ、(a)の用法調整の件はその場で承認を得ることができました。(b)のボノプラザンの中止については、医師とカルテ情報を閲覧し、抗凝固薬服用に伴う消化管出血予防が目的だと推察しました。しかし、過去に消化性潰瘍や逆流性食道炎はなく、医師の見解としてエドキサバンはアスピリンなどと比較して潰瘍リスクは低いため、食事摂取や生活への悪影響を考慮して中止となりました。その後、施設看護師の服薬管理の負担が軽減し、患者さんも服用の回数が減ったことで心理的な負担が減って楽になったと聞き取りました。また、ボノプラザン中止後の胃部不快感や胃痛などの症状もなく経過しています。

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喘息吸入薬が効かない原因を突き止めデバイスを変更【うまくいく!処方提案プラクティス】第35回

 今回は、喘息患者さんの吸入デバイスの変更についてです。吸入指導では吸入デバイスの使い方に注力しがちですが、加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)とドライパウダー吸入器(DPI)の特徴をしっかりと把握し、患者さんの状態変化に応じてデバイス自体を見直すことも重要です。患者情報90歳、女性(施設入居)基礎疾患気管支喘息、うつ病、高血圧症、逆流性食道炎、過活動膀胱介護度要介護2服薬管理施設スタッフが管理処方内容1.アミトリプチリン塩酸塩錠10mg 1錠 分1 就寝前2.モンテルカスト錠10mg 1錠 分1 就寝前3.ビラスチン錠20mg 1錠 分1 就寝前4.ボノプラザン錠10mg 1錠 分1 就寝前5.ミラベグロン錠50mg 1錠 分1 就寝前6.ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入薬 1回1吸入 1日2回 朝夕本症例のポイントある日、介護施設職員から、患者さんが吸入薬を頻回に使用しているが一向に症状が良くならないと相談がありました。状況を確認したところ、ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入薬(タービュヘイラー)を定期的に朝夕吸入しても、しばらくすると喘息発作が出現し、頓用吸入してもあまり効果がないことから、最高量の1日8吸入を吸入する日が続いていました。そこで、施設を訪問して吸入の様子を確認してみましたが、吸入手技や操作自体に大きな問題はありませんでした。しかし、吸入時の吸気をデモ機で確認したところ、強く深く吸入するところで苦しそうにしていて、吸気速度が十分ではありませんでした。これでは追加吸入しても十分な治療効果は得られず、いたずらに吸入回数が消費されてしまうだけです。そこで、患者さんの問題点と対応策について下記のようにまとめました。【問題点】この数日、ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入薬を追加吸入しているが喘息発作は改善しない。吸入前の薬剤残量カウンターの確認や回転グリップを半時計回りで止まるまで回すなどの基本操作は問題なし。吸入時に口角の隙間はなく、上部・下部の吸気口を手や口でふさいでしまうこともない。吸入前の深呼吸が浅く、吸気速度が十分ではない。吸入後の息止めのタイミングが難しい。【対応策】吸気速度が十分でないことから、気流制限に対応したpMDI製剤への変更を検討。薬剤ボンベのアルミ缶底部を強く押すことができない可能性があるため、スペーサーを装着する。デバイス切り替え後はゆっくり深い吸入を意識するように服薬指導する必要がある。処方提案と経過上記のことから、pMDI製剤であるフルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入薬(エアゾール)への変更を提案することにしましたが、情報量も多く、文書での提案が困難であると判断し、医師の訪問診療に同行して直接相談することにしました。同行時に、現状のDPI製剤と変更提案するpMDI製剤の吸入練習器を持参して、患者さんにそれぞれを操作・吸入してもらいました。実際にDPI製剤では吸気速度が十分に保たれておらず、pMDI製剤であれば問題ないことが確認でき、患者さんからもpMDI製剤であれば吸入時に力まなくて済むのが良いと好評でした。そこで、効率的な吸入を行うためにスペーサーを装着して、フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入薬へ変更することを提案し、承認をいただきました。pMDI製剤導入当日に介護職員にも立ち会っていただき、練習器を用いながら吸入基本操作や吸入時の注意点のデモを行い、理解を深めました。スペーサーを装着したことで吸気同調の課題も解決し、変更の翌日から夜間の発作も改善しました。現在は、スペーサーがなくても吸気同調が可能となり、過剰使用や突発発作もなく経過しています。大林浩幸. メカニズムから見る 吸入デバイスのピットホール. 日経BP;2016.

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「スピリーバ」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第40回

第40回 「スピリーバ」の名称の由来は?販売名スピリーバ®1.25μg レスピマット®60 吸入スピリーバ®2.5μg レスピマット®60 吸入※吸入用カプセル18μgはレスピマットのインタビューフォームと異なるため、今回は情報を割愛しています。ご了承ください。一般名(和名[命名法])チオトロピウム臭化物水和物(JAN)効能又は効果スピリーバ 1.25μg レスピマット 60 吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 気管支喘息スピリーバ 2.5μg レスピマット 60 吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、気管支喘息用法及び用量慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット 1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット 1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット 1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(1)閉塞隅角緑内障の患者[眼内圧を高め、症状を悪化させるおそれがある。](2)前立腺肥大等による排尿障害のある患者[更に尿を出にくくすることがある。](3)アトロピン及びその類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者※本内容は2021年2月24日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2017年1月改訂(第11版)医薬品インタビューフォーム「スピリーバ®1.25μg レスピマット®60 吸入/スピリーバ®2.5μg レスピマット®60 吸入」2)ベーリンンガーインゲルハイム:医療用医薬品基本情報

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【GET!ザ・トレンド】変わる多発性硬化症診療

多発性硬化症(MS)治療薬の開発が目覚ましい。2000年に再発抑制薬(疾患修飾薬:DMD)としてインターフェロンが登場し、病状・病態の進展抑制が注目されるようになった。その後もたくさんのDMDの開発が進み、近々B細胞除去薬の登場も期待されている。そこで神経内科以外の先生方が読まれることを念頭に、MS診断の要点と今後期待される治療について概説したい。診断のコツわが国におけるMS患者は増加の一途をたどっており、現在国内における推計患者数はおよそ1万8000人である。以前から発症リスクは女性の方が高いと言われてきたが、近年では男性1に対し女性3まで増えているという。若年成人,特に20~30代の発症が多く、つまり典型的な患者像は、「出産年齢の女性」となろう。MSを疑うべき症状は多様である。典型的な症状(障害部位)としては、視力障害(視神経)、複視(脳幹)、ふらつき(小脳)、手足の痺れや痛み、脱力(脳及び脊髄)などを挙げ得るが、排尿障害や認知機能障害も見逃したくない。初診時に注意深く聞き出したいのが、「神経症状の既往」である。数年前までさかのぼり、同様の症状がなかったか問診する。たとえ患者さんが「今回初めて」と言っても鵜呑みにはしない。また問診の結果、同じような症状はなかったことが明らかになった場合でも、他の神経症状の既往の有無を尋ねる。その際には、必ず具体的な症状を挙げながら問診するようにする。また「ウートフ現象」の有無も確認する。「ウートフ現象」とは、「体温上昇に伴う一過性の症状増悪」である。MS患者ではこの症候が認められることが多い。入浴後や外気温が高い時期の痺れや脱力、一過性の視力低下が多い。このような症状からMSを疑い、MRI撮像や髄液検査を行う。MSの分類MSは大別すると「再発寛解型」(増悪と寛解を繰り返す)と「1次性進行型」(はじめから症状は徐々に進行)、「2次性進行型」(後出)の3タイプに分けられる。うち、MS初期に分類されるのは「再発寛解型」と「1次性進行型」だが、日本では9割以上が「再発寛解型」である。なお「再発寛解型」の数割は「2次性進行型」(徐々に症状が増悪。ただし、途中、再発や進行が停止する時期があっても良い。)へ進展する。再発寛解型MSに対する治療には、現在6種類のDMD、すなわち、グラチラマー酢酸塩、インターフェロン(IFN)β-1b、IFNβ-1a、フマル酸ジメチル、フィンゴリモド、ナタリズマブ、が使用可能である。また、最近、二次性進行型に対するDMD,シポニモドが承認された。これらの薬剤は併用することはないため、疾患活動性や患者のライフプラン等を考慮し、適切な薬剤を選択する必要がある。早期からの疾患活動性抑制が重要まず疾患活動性の高いMSでは、早期から再発抑制効果の高いDMD使用を考慮する。そのような例では、転帰が不良だからである [Leray E et al. Brain 2010; 133: 1900] 。早期治療開始の有用性を示すエビデンスとしては、EDSS 4.0に到達する期間が、診断1年以内にDMDを使用した群の方が、3年以上経過してから使用した群よりも有意に長かったとの報告がある[Kavaliunas et al., Mult Scler. 23: 1233-1240, 2017]。さらに、大規模な前向き観察研究において、早めにDMDを、特にグラチラマー酢酸塩やインターフェロンよりもより強力なフィンゴリモドやナタリズマブといったDMDを使用することで、その後の二次性進行型への移行を有意に抑えられたと報告されている[Brown et al., JAMA. 321: 175-187, 2019]。ただし有効性の高い薬剤は、有害事象リスクも高いことが多いので、症例ごとにリスク・ベネフィットをよく見極める必要がある。臨床所見だけで治療効果を評価しないさて再発寛解型に対するDMDの有効性評価には、臨床所見に加え、MRI所見も必須である。臨床上再発が抑制されているにもかかわらず、MRI上で病巣が増加・拡大している患者は決して珍しくない。そしてMS初期のMRI上病変増加や脳萎縮は、ボディーブローのようにMS患者の長期予後に悪影響を及ぼす。事実、MS初期のMRI上病変数は、約15年後の2次性進行型MSや身体障害のリスクであるとされる[Brownlee WJ et al. Brain. 2019; 142: 2276] 。したがってDMD使用下で臨床的な増悪を認めなくとも、半年に1回はMRIで評価すべきである。進行性多巣性白質脳症(PML)リスクのあるDMDを用いているならば、3~6カ月に1回が望ましい。加えて、患者の希望や疾患活動性がないとの判断によりDMDを使用しない患者においても、6カ月~1年に1回は必ずMRIで定期的に病巣を評価する。再発まで放置した結果、MRI上の病巣が著明に増加していたというケースも経験している。患者にMRI上の病巣を見せ、増加の可能性を説明し、目の前で次回MRIの予約を入れる。こうすれば薬剤処方の必要がない患者でも、次回来院の可能性は飛躍的に高くなる。なお、個人的には、認知機能の経時的評価も必要ではないかと考えている。タブレットを用いた簡便な検査方法が開発されているので、余裕があれば評価していただきたい。新しい治療薬「B細胞をターゲットとした治療薬」の可能性海外では現在、B細胞除去薬であるオクレリズマブが広く用いられている。しかし、わが国に導入の予定はない。同じくB細胞除去薬であるリツキシマブも、スウェーデンでは適用外使用だがMSに汎用されており、その有用性が報告されている[Granqvist M et al. JAMA Neurol. 2018; 75: 320] 。わが国では、現在、慢性リンパ性白血病に用いられているB細胞除去薬オファツムマブが、近々使用可能になると言われている。MS例におけるオクレリズマブの再発抑制作用はナタリズマブと差がないと報告されており[Lucchetta RC et al. CNS Drugs. 2018; 32: 813] 、同じB細胞除去薬であるオファツムマブの効果にも注目したい。ただしオクレリズマブ同様、オファツムマブも感染症リスクへの注意は必要であろう。なお、ナタリズマブは近時、投与間隔を標準的な4週間よりも長くとる "Extended Infusion Dosing" (EID)を用いると、PMLリスクが低減すると報告されており[Ryerson LZ et al. Neurology. 2019; 93: e1452]、抗JCウイルス抗体陽性患者へのナタリズマブ投与の際には、検討の価値はあると思われる。後遺症への薬剤も開発中現在、MSを完治し得る薬剤は、開発の糸口さえ見つかっていない。そのため上記のようにDMDの開発が盛んだが、それに加え、後遺症軽減を目指した薬剤の開発も進んでいる。その一つが、MSで障害された神経再生を介して後遺症の軽減を目指す薬剤である。先行していたLINGO-1(神経再生阻害因子)阻害剤であるオピシヌマブ(opicinumab)は、残念ながら、第二相試験で神経修復作用にプラセボと有意差を認めなかったが [Cadavid D et al. Lancet Neurol. 2017; 16: 189] 、LINGO-1以外に介入する神経再生薬の開発も進んでおり、今後の成果を待ちたい。最後にMSはすぐに生死に直結する疾患ではない。しかしながら若年発症が多いこともあり、患者さんの人生にとってはかなりの重荷である。したがって、診断・治療に難渋、あるいは迷った場合は、いたずらに経過観察することなく、遠慮せず専門医に相談、紹介していただければ幸いである。

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原発性腋窩多汗症を治療する日本初の保険適用外用薬「エクロックゲル5%」【下平博士のDIノート】第66回

原発性腋窩多汗症を治療する日本初の保険適用外用薬「エクロックゲル5%」今回は、原発性腋窩多汗症治療薬「ソフピロニウム臭化物ゲル(商品名:エクロックゲル5%、製造販売元:科研製薬)」を紹介します。本剤は、腋窩の発汗を抑制することで、多汗症に伴う患者の精神的苦痛の緩和やQOLの向上が期待されています。<効能・効果>本剤は、原発性腋窩多汗症の適応で、2020年9月25日に承認され、同年11月26日より発売されています。<用法・用量>1日1回、適量を腋窩に塗布します。なお、塗布部位に創傷や湿疹・皮膚炎などが見られる患者では使用しないことが望ましいとされています。<安全性>国内第III相二重盲検比較試験において、副作用は141例中23例(16.3%)で報告されています。主なものは、適用部位皮膚炎9例(6.4%)、適用部位紅斑8例(5.7%)、適用部位そう痒感3例(2.1%)でした。また、国内第III相長期投与試験においては、本剤が投与された2群の計185例中78例(42.2%)で副作用が報告されています。主なものは、適用部位皮膚炎51例(27.6%)、適用部位湿疹13例(7.0%)、適用部位紅斑11例(5.9%)、適用部位そう痒感6例(3.2%)、散瞳3例(1.6%)、霧視1例(0.5%)でした。<患者さんへの指導例>1.この薬は、汗を分泌するエクリン汗腺の受容体をブロックすることで、過剰な発汗を抑えます。2.使用前に、腋窩(わき)の水気をタオルなどでよく拭き取ります。ボトルからキャップと塗布具(アプリケーター)を外し、ポンプ1押し分の薬液をアプリケーターに乗せ、片方のわき全体に塗布してください。もう一方のわきにも同様にポンプ1押し分の薬液を塗布します。3.使用後にアプリケーターに残った薬液は、ティッシュペーパーなどで拭き取るか、水で洗い流してください。4.薬液を直接手に乗せて塗布しないでください。手に薬液が付着した場合は、絶対に顔や目を触らず、すぐに手を洗ってください。薬液が目に入った場合はまぶしさや刺激を感じることがあります。慌てず、すぐに水で洗い流してください。5.わきに薬液を塗った後は、乾くまで寝具や衣服に触れないように注意してください。塗り忘れを防ぐために、起床時や入浴後など、薬を塗るタイミングを決めておきましょう。6.本剤にはアルコールが含まれるため、火気の近くでの保存および使用は避けてください。<Shimo's eyes>原発性腋窩多汗症は、温熱や精神的負荷の有無に関係なく腋窩に大量の汗をかく疾患で、頻繁な衣服交換やシャワーが必要になるなど患者の日常生活に支障を来します。汗じみや臭いが気になり、精神的な苦痛を受ける患者が多いともいわれています。原発性腋窩多汗症に対する治療の第1選択は、塩化アルミニウムの外用療法ですが、塩化アルミニウムローションは保険適用がなく、これまで院内製剤として処方されていました。重度の場合には、A型ボツリヌス毒素の皮内投与が選択されますが、その処置は実技講習を受けた医師に限定されています。本剤は、わが国で初めて保険適用のある原発性腋窩多汗症の外用薬で、1日1回両腋窩に塗ることで、エクリン汗腺に発現するムスカリン受容体サブタイプのM3を介したコリン作動性反応を阻害し、発汗を抑制します。この抗コリン作用のため、閉塞隅角緑内障の患者および前立腺肥大による排尿障害がある患者では禁忌となっています。また、手足など腋窩以外の部位には使用できません。12歳未満の小児に対しては、臨床試験における使用経験がないため注意が必要です。1本には14日分(28回分)が充填されています。アプリケーターを使用することで手が薬液に触れることなく塗布できますが、添加物として無水エタノールが含まれるため、アルコール過敏症の患者には注意して使うよう伝えましょう。参考1)PMDA 添付文書 エクロックゲル5%

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低用量アスピリンによる胃潰瘍リスク低減の提案薬【うまくいく!処方提案プラクティス】第30回

 今回は、意外と見落としがちな低用量アスピリンによる消化管出血の予防についてです。低用量アスピリンはNSAIDsと同様に消化管障害の危険因子であり、原疾患の治療で継続的な服用が避けられない場合には、予防投与としてPPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2受容体拮抗薬の併用が必要となります。その際は、年齢や腎・肝機能によって薬剤を使い分けましょう。患者情報96歳、男性(施設入居)基礎疾患陳旧性心筋梗塞、慢性心不全、前立腺肥大症、気分障害、右前胸部皮下腫瘤、大腸がん(ESD後の狭窄あり)介護度要介護4訪問診療の間隔2週間に1回処方内容1.フロセミド錠20mg 2錠 分2 朝昼食後2.アスピリン錠100mg 1錠 分1 朝食後3.ミラベグロン錠50mg 1錠 分1 朝食後4.プレガバリン口腔内崩壊錠25mg 2錠 分2 朝夕食後5.アセトアミノフェン錠200mg 2錠 分1 就寝前6.アルプラゾラム錠0.4mg 1錠 分1 就寝前7.センノシド錠12mg 1錠 分1 夕食後8.ピコスルファート内用液0.75% 便秘時 5滴から調節本症例のポイントこの患者さんは、施設入居前に上記を含む多数の薬剤を服用していましたが、別の薬剤師の介入により薬剤数が減り、定期内服薬は7種類となりました。今回、私が初めて訪問診療に同行することになりましたが、陳旧性心筋梗塞の既往から低用量アスピリンを継続的に服用し続けているにもかかわらず、消化管出血予防の支持療法が併用されていないことが気になりました。胃痛や胃部不快感、黒色便などの自覚症状こそないものの、もし消化管障害を併発した場合は超高齢で基礎疾患の増悪などリスクが高いと考え、医師と直接話すことにしました。なお、過去にPPIやH2受容体拮抗薬を服用していたかどうかは、薬歴やお薬手帳を確認しても不明でした。処方提案と経過同行時、この患者さんの部屋に入る前に医師に処方内容について相談がある旨を伝え、時間をもらいました。そこで、陳旧性心筋梗塞を基礎疾患として低用量アスピリンの服用を継続しているため、消化性潰瘍の支持療法の検討は必要かどうかを確認しました。現在はとくに自覚症状もなく困っているわけではありませんが、もし低用量アスピリン服用による消化性潰瘍を併発した場合にクリティカルになりかねず、患者さんもできるだけ長く施設で余生を過ごしたいと思っていることを伝えたところ、医師よりそもそもの消化性潰瘍の予防薬が入っていないことを見落としていたと返答がありました。そこで、併用薬についてはPPIのランソプラゾール口腔内崩壊錠15mgの処方追加を提案しました。H2受容体拮抗薬を提案しなかったのは、高齢者においては認知機能低下の懸念があり、この患者さんは腎機能が低下(Scr:1.86mg/dL)しているため肝代謝を主としたPPIのほうが望ましいと考えたからです。医師より提案事項の承認を得ることができ、早々にランソプラゾールを開始することになりました。その後、とくに胃部不快感などの症状や、下痢や肝機能障害などのPPIによる有害事象の出現もなく経過しています。Sugano K, et al. J Gastroenterol. 2011;46:724-735.

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フィナステリドの副作用、45歳以下では自殺傾向・うつとの関連が顕著

 インターネットやテレビで男性型脱毛症(AGA)治療の広告を目にしない日はないだろう。脱毛症の治療は身近なものになってきているが、脱毛症および良性前立腺肥大症(BPH)治療に使用されるフィナステリドについて、自殺傾向やうつ増大との関連が認められることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のDavid-Dan Nguyen氏らにより報告された。同治療におけるフィナステリドの有害事象は議論の的となっており、使用男性の自殺企図または自殺例が報告されるようになったのは2012年ごろであったが、今回の検討では、45歳以下の脱毛症患者において、自殺傾向や心理的有害事象との顕著な関連性が認められたという。著者は、「今回の研究結果は、若年の患者にフィナステリドを処方する際は、自殺傾向、うつ、不安症のリスクを考慮する必要があることを示唆するものであった」と述べる一方で、「本研究によってバイアスがかかる可能性があり、さらなる調査が必要である」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2020年11月11日号掲載の報告。フィナステリドの副作用に対して若年患者のほうが脆弱であることを示唆 研究グループは、自殺傾向(念慮、企図、既遂)および心理的有害事象(うつ、不安症)とフィナステリド使用との関連を調べる薬物誘発ケース・非ケース研究を実施した。不均衡分析(ケース・非ケースデザイン法)にて、世界保健機関(WHO)のVigiBase(個別ケースの安全性レポートの世界的なデータベース)で、フィナステリドについて報告された注目される副作用の警告を検出し、検討した。 関連性の強度は報告オッズ比(ROR)を用いて調べ、拡大感度分析では、適応症(BPHおよび脱毛症)、年齢(45歳以下および45歳超)で層別化したうえで、フィナステリドと同様の適応症に使用される、機序が異なる薬剤(脱毛症:ミノキシジル、BPH:タムスロシン塩酸塩)の比較、フィナステリドと同一作用機序および有害事象プロファイルを有する薬剤(デュタステリド)の比較、および2012年前後の自殺傾向の報告を比較した。 フィナステリドについて報告された注目される副作用の警告を検出・検討した主な結果は以下のとおり。・データは2019年6月に入手し、2020年1月25日~2月28日に解析を行った。・VigiBaseにおいて、フィナステリド使用者の自殺傾向の報告356件、心理的有害事象報告2,926件、計3,282件の注目される有害事象の報告を入手した(男性3,206例[98.9%]、18~44歳のデータ入手可能例615/868例[70.9%])。・フィナステリド使用者における自殺傾向(ROR:1.63、95%信頼区間[CI]:1.47~1.81)および心理的有害事象(ROR:4.33、95%CI:4.17~4.49)の有意な不均衡シグナルが特定された。・感度解析で、若年患者(ROR:3.47、95%CI:2.90~4.15)および脱毛症患者(ROR:2.06、95%CI:1.81~2.34)は、自殺傾向の増加に対して有意な不均衡シグナルを示した。こうしたシグナルは、BPHの高齢患者では検出されなかった。・感度解析で、これらの有害事象の報告が2012年以降に大幅に増加したことも示された(ROR:2.13、95%CI:1.91~2.39)。・感度解析の結果は、示された有意な不均衡シグナルは、喚起された報告によるものおよび/またはフィナステリドの副作用に対して若年患者のほうが脆弱であることを示唆するものであった。

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