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抗精神病薬の代謝への影響、男性でとくに注意

 統合失調症における一炭素代謝(OCM)の異常は、これまでに繰り返し報告されている。しかし、統合失調症に対する抗精神病薬によるOCMへの選択的な影響を検討した研究は不足しているうえに、得られた結果に一貫性がなかった。ポーランド・ヴロツワフ医科大学のBlazej Misiak氏らは、初回エピソード統合失調症患者を対象とし、第二世代抗精神病薬(SGA)が血清総ホモシステイン(tHcy)、葉酸、ビタミンB12、リポ蛋白および血糖値に及ぼす影響を検討した。その結果、SGA投与後、BMI、血清総コレステロール(TC)、LDLコレステロール(LDL-C)、トリグリセライド(TG)およびtHcy濃度は有意に高値を示し、葉酸とビタミンB12濃度は有意に低値を示すこと、とくに男性において注意が必要であることを報告した。European Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2014年10月8日号の掲載報告。 本研究では、初回エピソード統合失調症患者39例を登録し、ベースライン時およびオランザピンやリスペリドンを単独で用いたSGA治療12週後の、血清tHcy、葉酸、ビタミンB12、リポ蛋白および血糖値を測定し評価した。 主な結果は以下のとおり。・治療12週後、すべての患者でBMI、血清中TC、LDL-C、TGおよびtHcy濃度は有意に高値を示し、葉酸とビタミンB12値は有意に低値を示した。・SGA間の相違を解析したところ、オランザピン投与患者は全集団と同様の生化学的変動がみられたが、リスペリドン投与患者では血清中葉酸、ビタミンB12およびTG値に統計学的に有意な変化はみられなかった。・オランザピン投与患者はリスペリドン投与患者と比較して、BMI、TCが有意に高値を示した。・オランザピン投与患者はリスペリドン投与患者と比較して、ビタミンB12値が有意に低値を示した。・葉酸、ビタミンB12、tHcyおよびTC値の変動は、Bonferroni調整後、男性においてのみ有意であった。・多変量回帰解析により、tHcy値の変動は性別、ベースライン時の代謝パラメータ(BMI、血糖値、TC、LDLおよびHDL)に関連し、投与したSGAには関連しないことが明らかとなった。・とくに男性の初回エピソード統合失調症では、SGAがOCMに影響を及ぼす可能性があると考えられた。関連医療ニュース ビタミンD欠乏で統合失調症発症リスクが2倍に 日本人統合失調症患者の脂質プロファイルを検証!:新潟大学 どの向精神病薬で有害事象報告が多いのか  担当者へのご意見箱はこちら

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レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は

 パーキンソン症候群はレビー小体型認知症(DLB)の中核症状とされているが、ときに軽度であったり、症状が現れない場合もある。一方で、線条体取り込みの低下はニューロン喪失と関連していると考えられており、画像診断法123I-FP-CIT Brain SPECTは、その診断サポートツールになるとみなされていた。イタリア・ミラノ大学のDel Sole, Angelo氏らは、黒質線条体が変性する疾患と考えられているDLBにおける、123I-FP-CIT Brain SPECTとパーキンソン症候群との相関性について調べた。結果、SPECTは、パーキンソン症候群に関して疑いの余地がない場合(すなわち症候群が存在しない、もしくは明らかに認められる場合)には不要となるが、錐体外路症候群(EPS)が臨床的に認められる患者では、シナプス前部の黒質線条体変性を特定するのに有用である可能性を明らかにした。Clinical Nuclear Medicine誌オンライン版2014年10月6日号の掲載報告。 研究グループは、probable DLB(臨床的ほぼ確実DLB)患者を対象とした後ろ向き研究にて、線条体での123I-FP-CIT取り込みとEPSとの相関について調べ、運動機能障害と関連する123I-FP-CITの支持役割の範囲を明らかにすることを目的とした。半定量法で123I-FP-CIT取り込みを分析し、パーキンソン病統一スケール(UPDRS)パートIIIスコアと関連付けた。 主な結果は以下のとおり。・被験者は、probable DLBと診断され、広範なEPSが認められた22例であった。・123I-FP-CIT取り込みとUPDRSパートIIIスコアとの間には、有意な負の線形相関が、線条体を構成する尾状核(r=-0.69)、被殻(r=-0.72)で見つかった(p<0.001)。・EPSがみられないか疑われた患者における線条体取り込みは、年齢適合健常被験者の記録と類似していた(被殻における取り込みは99%[22%])。しかし、軽度および重度EPS患者では有意な低下がみられた(それぞれ43%[35%]、30%[17%]、p<0.0001だが軽度と重度の間には有意差なし)。関連医療ニュース 認知症、アルツハイマー型とレビー小体型の見分け方:金沢大学 せん妄はレビー小体型認知症のサインか レビー小体型認知症、アルツハイマー型との違いは?

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境界性パーソナリティ障害、予防のポイントは

 児童期の虐待と境界性パーソナリティ障害(BPD)との結び付きは明らかであるが、最近の研究において、いくつかの児童虐待フォームがBPDおよびBPD特性と特異的に関連している可能性が示唆されている。また、感情制御の困難さが、児童期に受けた虐待、BPDおよびBPD特性と関係していることも報告されていた。カナダ・ライアソン大学のJanice R. Kuo氏らは、児童期の精神的虐待とBPD特性との関連を調べた。結果、さまざまな児童虐待フォームの中でもとくに精神的虐待が、BPDの発症に関与する可能性があると報告。「BPDの予防および治療は、感情制御の治療戦略から得るべきベネフィットがあるかもしれない」とまとめている。Child Abuse & Neglect誌オンライン版2014年9月2日号の掲載報告。 本検討では、(1)児童期に受けた精神的虐待の頻度が、その他の児童虐待フォームで調節した場合、BPD特性重症度と特異的な関連性を示すかどうか、(2)感情制御の困難さが、児童期の精神的虐待とBPD特性重症度との関連性によるものかどうか、の2点について調べた。大学生サンプル243例に、質問票(Childhood Trauma Questionnaire - Short Form, Difficulties in Emotion Regulation Scale, and Borderline Symptom List-23)に回答を記入してもらい、重回帰分析と構造方程式モデリングにて評価した。 主な結果は以下のとおり。・児童精神的虐待(性的・身体的虐待ではない)の頻度が、BPD特性重症度と特異的に関連していることが示された。・児童期における、精神的虐待、身体的虐待、性的虐待と、BPD特性との間に直接的な関連は認められなかったが、児童期の精神的虐待とBPD特性との間には、感情制御の困難さを介した間接的な関連が認められた。・以上、さまざまな児童虐待フォームのうち、とくに精神的虐待がBPDの発症に寄与する可能性が示された。関連医療ニュース 境界性パーソナリティ障害、精神症状の特徴は 境界性パーソナリティ障害でみられる幻覚の正体は 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには  担当者へのご意見箱はこちら

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認知症のBPSD改善に耳ツボ指圧が効果的

 認知症治療におけるマッサージ療法は、各種症状の軽減に有用であると報告されている。スペイン・エストレマドゥーラ大学のJuan Rodriguez-Mansilla氏らは、認知症高齢者の疼痛、不安、抑うつ症状に対する、耳の指圧やマッサージの効果を評価した。Clinical rehabilitation誌オンライン版2014年10月16日号の報告。 対象はエストレマドゥーラ州のグループホームに入所している認知症高齢者120例。無作為に対照群、耳指圧介入群(耳ツボ指圧治療)、マッサージ療法群(マッサージによりリラックス)の3群に割り付けた。疼痛、不安、抑うつ症状の変化はDoloplus2、Cornell、Campbellの尺度で評価した。研究期間は治療介入期3ヵ月、フォローアップ期2ヵ月の計5ヵ月とした。評価は、ベースラインおよび毎月行った。統計分析では、3群間で比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・111例が試験を完遂した(67~91歳、86例[77.4%]が女性)。・耳指圧介入群では、治療介入期およびフォローアップ1ヵ月において、マッサージ療法群と比較して疼痛と抑うつ症状のより高い改善効果が認められた。・痛みの改善効果が最大だったのは、耳指圧介入の最終月(3ヵ月目)であった(p<0.001、平均改善:8.55[4.39]、95%CI:7.14~9.95)。・不安症状の改善効果が最大だったのも、治療の最終月であった(平均改善:9.63[5.00]、95%CI:8.02~11.23)。・耳指圧介入やマッサージ療法は、対照群と比較し、疼痛、不安、抑うつ症状に対し、良好な改善効果を示した。とくに、耳指圧介入はより高い改善効果が認められた。関連医療ニュース 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット 認知症の精神症状、さらなる評価が必要 認知症に対するアロマテラピー、効果はあるか  担当者へのご意見箱はこちら

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難治例へのクロザピン vs 多剤併用

 治療抵抗性統合失調症患者に対し、ともするとクロザピンの代替として、抗精神病薬の多剤併用療法などの推奨されない治療が行われている。米国テキサス大学のDawn I Velligan氏らは、クロザピン単独療法と抗精神病薬多剤併用による治療およびコストについて比較を行った。Psychiatric services誌オンライン版2014年10月15日号の報告。 検討にはMedicaid MarketScanのデータベースを用いた。対象は、18~64歳の統合失調症患者(ICD-9-CM診療コード295.XX)のうち、2006年7月~2009年1月の間に第二世代抗精神病薬の多剤併用またはクロザピン単独療法を開始し、治療前6ヵ月および治療後12ヵ月のデータを取得できた患者。研究アウトカムは、疾患特異的入院、すべての原因による入院、救急部門(ED)受診、コストとした。分析には、人口統計学的要因、対象期間以前の薬剤使用率、併存疾患によって調整したロジスティック回帰分析と一般化線形モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・対象症例はクロザピン単独療法群479例、抗精神病薬多剤併用群2,440例。クロザピン単独療法群では、抗精神病薬多剤併用群よりも「若年、併存疾患が少ない、対象期間前の薬剤使用率が低い、非白色人種、男性」などの特徴がみられた。・ベースラインの差をコントロール後の分析では、クロザピン単独療法において精神疾患関連のED受診(OR:0.75、95%CI:0.60~0.95)、統合失調症関連のED受診(OR:0.70、95%CI:0.54~0.90)のより低いオッズと関連していたが、入院やすべての原因によるED受診との関連は認められなかった。・総医療費はクロザピン単独療法のほうが多剤併用よりも有意に低かった(すべての原因による医療費:-2万1,315ドル、精神疾患関連:-1万7,457ドル、統合失調症関連:-1万582ドル)。関連医療ニュース 治療抵抗性統合失調症へのクロザピン投与「3つのポイント」 治療抵抗性統合失調症に対する漢方薬「抑肝散」の有用性:島根大学 難治性うつ病に対する効果的な治療は何か治療抵抗性統合失調症は、クロザピンに期待するしかないのか

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どの向精神病薬で有害事象報告が多いのか

 精神科治療における薬物有害反応(ADR)は患者にとって苦痛であり、公衆衛生に重大な影響を及ぼす。英国・ブリストル大学のThomas KH氏らは、1998~2011年に英国Yellow Card Schemeに自己報告された、抑うつ症状および致死的・非致死的自殺行動の頻度が多かった薬剤を特定した。その結果、バレニクリン、ブプロピオン、パロキセチン、イソトレチノイン、リモナバンにおいて抑うつ症状の報告が多いこと、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、バレニクリンおよびクロザピンでは、致死的および非致死的自殺行動の報告が多いことが判明した。BMC Pharmacology and Toxicology誌オンライン版2014年9月30日号の掲載報告。 本検討では、1964年以降に抑うつ症状および自殺行動の自発報告が最も多かった薬剤を明らかにするため英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)よりYellow Cardのデータ提供を受け、NHS情報センターおよび保健省より入手した処方データに基づき薬剤によるADRの報告頻度を調べた。処方データは1998年以前分を入手できなかったため、1998~2011年に処方されたデータを分母としてADRの頻度を推算した。 主な結果は以下のとおり。・検討期間中、20件以上の抑うつ症状が報告された薬剤は110種類、10件以上の非致死的自殺行動が報告された薬剤は58種類、5件以上の致死的自殺行動が報告された薬剤は33種類であった。・抑うつ症状の報告が多かった薬剤のトップ5は、禁煙治療薬のバレニクリンおよびブプロピオン、次いでパロキセチン(SSRI)、イソトレチノイン(にきび治療に使用)およびリモナバン(体重減少薬)であった。・致死的および非致死的自殺行動の報告が多かった薬剤のトップ5の中に、SSRI、バレニクリンおよび抗精神病薬のクロザピンが含まれていた。・地域で抗精神病薬100万件処方当たりのADR頻度が高かった薬剤はリモナバン、イソトレチノイン、メフロキン(抗マラリア薬)、バレニクリンおよびブプロピオンであった。・5件以上の自殺の報告があったエファビレンツ(抗レトロウイルス薬)とクロザピンの2剤については、地域における処方数は多くなかった。・以上のように、多くの神経系および非神経系薬について、抑うつ症状と自殺に関連するADRが報告されていた。 結果を踏まえて、著者らは「薬剤とADRの因果関係を明らかにする際に、自己報告データは使用できない。それゆえ、重大な警鐘が鳴らされる可能性がある精神的ADRについては、すべての無作為化対照試験において特別に評価、報告がなされるべきである」と述べている。関連医療ニュース 入院から地域へ、精神疾患患者の自殺は増加するのか SSRI依存による悪影響を検証 ビタミンB併用で抗うつ効果は増強するか  担当者へのご意見箱はこちら

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新規抗うつ薬の実力、他剤比較で検証

 新規抗うつ薬であるボルチオキセチン(国内未承認)は多様な作用を有しており、大うつ病性障害(MDD)患者に有効であることが、10件の短期無作為化プラセボ対照試験(2012年に終了)のうち6件で示されている。フランス・Centre Hospitalier UniversitaireのPierre-Michel Llorca氏らは、メタ回帰分析にて、ボルチオキセチンと7種の異なる活性作用を有する抗うつ薬の間接的な比較を行った。結果、ボルチオキセチンは、他の抗うつ薬と類似もしくはより良好な有効性および忍容性をもたらすことが示された。 研究グループは試験比較を確実なものとするために、プラセボ対照登録試験から試験薬アームとプラセボアームのみを包含して主要解析を行った。主要アウトカムは、有効性(主要エンドポイント[MADRS/HAM-D]のベースライン時から2ヵ月時点までの標準化平均差)、忍容性(有害事象発生による投与中断率)であった。 主な結果は以下のとおり。・有効性について、推定治療効果(マイナス値はボルチオキセチンを支持する)は次のとおりであった。アゴメラチン:-0.16(p=0.11)、デスベンラファキシン:0.03(p=0.80)、デュロキセチン:0.09(p=0.42)、エスシタロプラム:-0.05(p=0.70)、セルトラリン:-0.04(p=0.83)、ベンラファキシンIR/XR:0.12(p=0.33)、ビラゾドン:-0.25(p=0.11)。・忍容性については、1種を除きボルチオキセチンを支持するもの(オッズ比が1未満)であった。ただし、すべてで統計的な有意差は認められなかった。アゴメラチン:1.77(p=0.03)、デスベンラファキシン:0.58(p=0.04)、デュロキセチン:0.75(p=0.26)、エスシタロプラム:0.67(p=0.28)、セルトラリン:0.30(p=0.01)、ベンラファキシン:0.47(p=0.01)、ビラゾドン:0.64(p=0.18)。・感度分析でも、推定治療効果や相対ランキングの有意な変化は認められなかった。関連医療ニュース ビタミンB併用で抗うつ効果は増強するか 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学 パロキセチンは他の抗うつ薬よりも優れているのか  担当者へのご意見箱はこちら

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境界性パーソナリティ障害、精神症状の特徴は

 DSM-IV分類の境界性パーソナリティ障害(BPD)では精神病性症状の頻度が高いことが、従来の研究で示されているが、その発症率と特徴(タイプ、頻度、期間、部位など)に関しては現在のところコンセンサスは得られていない。同様に、精神的反応性について取り組んだ論文もほとんどなかった。イタリア・トリノ大学のFrancesco Oliva氏らは、BPDと統合失調症(SC)における思考および知覚障害の相違を検討し、それらと社会的機能との関連を評価した。その結果、BPD患者はSC患者と比べ、偽精神病性思考の頻度が高く、真性精神病性思考の頻度が低く、非妄想性パラノイアがより重症であること、人格・社会機能の程度が非妄想性パラノイアを有意に予測することを報告した。BMC Psychiatry誌オンライン版2014年10月3日号の掲載報告。 精神的反応性はBPDを構成する重要な要素である。同時に、これはDSM-IV BPDで提示されている9項目の1つであり、DSM-IV-TRとDSM-5でも変わらず含まれている。本研究の目的は、DSM-IV分類のBPDとSCにおける思考および知覚障害の相違を検討するとともに、それらと社会的機能との関連を評価することであった。DSM-IV分類でBPD(28例)またはSC(28例)と診断された外来患者を対象とし、過去2年にわたる思考と知覚障害をDiagnostic Interview for Borderline Revised (DIB-R)を用いて、また社会機能をPersonal and Social Performance scale(PSP)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・BPD患者では、偽精神病性思考(すなわち一過性、制限的および非定型的精神行動) の頻度がより高かった(BPD=82.1%、SC=50%、p=0.024)。・一方、SC患者では、真性精神病性思考(すなわちシュナイダーの1級症状、遷延化、拡大、および奇異な精神病性症状)の頻度がより高かった(SC=100%、BPD=46.4%、p<0.001)。・ただし、BPD群、SC群のいずれにおいても、両方の精神病性特徴が広く認められた。・非妄想性パラノイア(すなわち過度の疑い深さおよび関係念慮)は散見されたが、SC患者に比べBPD患者でより重症であった(U(54)=203.5、p=0.001)。・BPD群では人格・社会機能と非妄想パラノイアの間に強い負の関連がみられ(τ(28)=0.544、p=0.002)、BPD群においてのみ人格・社会機能の程度が非妄想性パラノイアを有意に予測した(β=-0.16、t(23)=2.90、p=0.008)。・以上より、BPD患者はSC患者と比べ、偽精神病性思考の頻度が高く、真性精神病性思考の頻度が低く、非妄想性パラノイアがより重症であり、重度の精神病性経験がより少ないことがわかった。・BPD患者では、対人関係の機能が非妄想性パラノイアの予測につながると思われ、DSM-IV診断分類の9項目およびDSM-5分類のBPDに含まれるストレス関連パラノイドの妥当性が確認された。・BPD患者では精神病性経験サブスケールが高スコアであり、DSM-5のSection IIIで紹介されているthe Clinician-Rated Dimensions of Psychosis Symptom Severity など、思考と知覚障害の重症度を評価するツールの使用が支持される。関連医療ニュース 境界性パーソナリティ障害でみられる幻覚の正体は 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには 境界性パーソナリティ障害患者の症状把握に期待!「BPDSI-IV」は有用か  担当者へのご意見箱はこちら

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アリピプラゾール注射剤、維持療法の効果は

 オーストリア・インスブルック医科大学のW Wolfgang Fleischhacker氏らは、統合失調症患者に対するアリピプラゾール維持療法(持効性注射剤による月1回400mg投与)の、個人的・社会的機能遂行(PSP)への影響を評価するため、2件の無作為化二重盲検試験のデータを分析した。結果、PSP尺度を用いた評価において、維持療法群の機能遂行度が安定的に維持されていたことを報告した。Schizophrenia Research誌オンライン版2014年10月2日号の掲載報告。 検討は、長期治療を必要とする統合失調症患者が参加した2件の無作為化二重盲検試験のデータを分析して行われた。1件は、アリピプラゾールの月1回400mg投与vs. プラセボを52週間検討した試験。もう1件は、アリピプラゾールの持効性注射剤月1回400mg投与vs.経口投与(10~30mg/日)vs.持効性注射剤月1回50mg投与(感度分析のため治療量以下で投与)を38週間検討した試験であった。機能遂行度はPSP尺度を用いて評価し、4領域の下位尺度を比較した。 52週試験では、アリピプラゾール持効性注射剤月1回400mg投与で安定していた403例が、維持療法(月1回400mg投与、269例)またはプラセボ(134例)を受ける群に無作為に割り付けられた。38週試験では、アリピプラゾール経口投与で安定していた662例が、維持療法(月1回400mg投与、265例)、経口投与(266例)、月1回50mg投与(131例)に無作為に割り付けられた。 主な結果は以下のとおり。・52週試験では、PSP総スコアのベースライン時からの平均変化量が、維持療法(月1回400mg投与)と比べてプラセボは有意に悪化した(p<0.001)。・下位スコアのうち、「個人的・社会的関係」(p<0.001)、「セルフケア」(p<0.01)、「不穏な・攻撃的な行為」(p<0.0001)の悪化が有意であった。・38週試験では、PSP総スコアのベースライン時からの平均変化量は、維持療法(月1回400mg投与)と比べて持効性注射剤月1回50mg投与は有意に悪化した(p<0.05)。・下位スコアでは、「個人的・社会的関係」(p<0.05)の悪化が有意であった。関連医療ニュース 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は? アリピプラゾール経口剤⇒注射剤への切り替え、その安全性は? 統合失調症患者の突然死、その主な原因は  担当者へのご意見箱はこちら

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認知症の精神症状、さらなる評価が必要

 認知症をめぐる精神神経症状は、介護者のストレス、および施設入所を決定付ける主要因子である。しかし、その有病率、また薬物療法や介護者ストレス、さらにプライマリケア資源利用との関連については、ほぼ不明である。ドイツ・ロストック大学のStefan J. Teipel氏らは、プライマリケア介入試験から抽出したサンプルで、それらを明らかにする検討を行った。結果、プライマリケアの介入デザインにおいて、さらなる精神神経症状への介入を強調する所見が得られたことを報告した。International Psychogeriatrics誌オンライン版2014年9月23日号の掲載報告。 研究グループは、プライマリケア介入試験から抽出したサンプルで、精神神経症状の頻度を評価した。患者は、それぞれのプライマリケア医によって認知症スクリーニングを受けていた。試験担当看護師が、往診時にNeuropsychiatric Inventory(NPI)を用いた代行面談調査を行い、患者176例の精神神経症状を評価。さらに、全般的な症状(MMSE評価による)、生活の質(QoL-AD)、認知症サービスの利用(RUD)、介護者のストレス(BIS)、向精神薬療法に関するデータを入手して分析した。分析は、線形混合効果モデルにて、担当医が一般診療所の医師であった患者集団を取り込んで行われた。主な結果は以下のとおり。・臨床的に重要な精神神経症状(NPIスコア4以上)を有していた患者は、約53%であった。・NPIスコア高値と認知障害がより重度であること、介護者ストレスがより高いこと、患者の介護サービス利用がより多いこととの間に、有意な関連が認められた。・一方で、NPIスコア高値と、プライマリケア医の正式な認知症診断との関連はみられなかった。・抗精神病薬の使用は、NPIスコア高値(とくに非精神病領域)と関連していた。・以上、スクリーニングで認知症陽性であったプライマリケア集団において、精神神経症状は、サービス利用や介護者ストレスとの関連が認められた。・ガイドラインの推奨とは対照的に、抗精神病薬の使用は、非精神病性の行動症状の領域と関連していた。関連医療ニュース 日本では認知症への抗精神病薬使用が増加 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット 認知症タイプ別、各認知機能の経過を比較  担当者へのご意見箱はこちら

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履物を脱がせる工夫

認知症患者さんのご家族へのアドバイス履物の着脱一方の踵を上げさせ半脱ぎ状態にし、次に反対足で同じことをして、改めて足を上げてもらう。上がりかまちと垂直方向に手すりを付けて利用すると楽になる。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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洗顔・歯磨き・髭剃りの際の工夫

認知症患者さんのご家族へのアドバイス洗顔・歯磨き顔が洗えない、「水をかける」がわからない。正面でやって模倣を促しても難しいので「こうだよ」と手を添えて動作を示す。進行すると濡れタオルを渡して代用させたり、パウダーのついた歯ブラシを手渡すことも必要。男性の髭剃り剃りやすいところだけ、一点集中となりがち。剃るべき顔の部分に髭剃り器を当てて指示する。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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入浴時のアドバイス

認知症患者さんのご家族へのアドバイス入浴シャンプーは、シャンプーキャップを使用すれば楽。体はスポンジやタオルではなく、手に洗剤をつけて体を洗わせるとうまくいくこともある。協力してもらえたら褒めてあげるのがコツ。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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徘徊を予防するための工夫

認知症患者さんのご家族へのアドバイス徘徊予防直接的に抑えることは難しいので「安全な徘徊」ができるように対策を立てる。洋服に名前や連絡先を入れた名札をつける。GPS機能のついた携帯電話を持たせておく。事前に防ぐ方法として、玄関や出入口に赤外線センサーをつけておく、外出を連想させる靴やバッグなどを目に付くところに置かないなど。徘徊しやすい時間帯がある場合は、誘って散歩してみる。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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行方不明に気づいたときの対応

認知症患者さんのご家族へのアドバイス徘徊・行方不明に気づいたときの対応① いつまでいたか・服装を確認② 履物の確認・持参した物品の点検③ 内外の人からの情報収集④ 自宅内外の捜索・近所や知人に捜索協力要請⑤ 車などを使い、近所や考えられる行き先を捜索⑥ 警察への捜索願いを出す際は上記の情報を添える監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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掃除をさせるための工夫

認知症患者さんのご家族へのアドバイス掃除やらせてみせて褒めれば気持ちがよくなったという記憶から、さらなるやる気につながる。広いところは難しくても、トイレや洗面所などの狭いところなら結構できる。爪切りペンチのように使うタイプのハサミの形をした爪切りがよい。監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.朝田 隆氏

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うつ病治療の新展開、ミトコンドリア生体エネルギー

 大うつ病性障害(MDD)の新たなエビデンスが発表された。米国のメリーランド・スクール・オブ・ナーシング大学N. Jennifer Klinedinst氏らは、MDDとミトコンドリア生体エネルギー機能障害との関連についてレビューを行った。その結果、ミトコンドリア生体エネルギーとMDDとの関連を示す証拠はあったものの、治療には応用されていない現状を指摘し、さらなる研究の必要性を指摘した。Journal of Bioenergetics and Biomembranes誌オンライン版2014年9月28日号の掲載報告。 MDDは重大な公衆衛生問題であり、世界中で約3億5,000万人が影響を受けている。数十年にわたり研究が行われているが、MDDの病態生理は未確認のままであり、治療の効果は30~60%に限られている。研究グループは、MDDとミトコンドリア生体エネルギー機能障害との関連をレビューした。 主な内容は以下のとおり。・MDDの病態生理学に関与するミトコンドリア生体エネルギー機能障害として、いくつかの経路の関与が示唆された。すなわち、遺伝的性質/ゲノム、炎症、酸化ストレス、神経可塑性の変化などである。・ミトコンドリア生体エネルギー経路とMDDに関する議論は、散見されている。・エビデンスは、現在使用されているさまざまな抗うつ薬のmito-toxicまたはmito-protectiveな影響に関してレビューされていた。・一方で、単独または補助的なうつ軽減治療としてのミトコンドリア・モジュレーターなどについて、さらなる治療アプローチについて研究することへの示唆もみられた。・ミトコンドリア生体エネルギー機能とMDDを結び付けるエビデンスは確実に存在するが、現状では、MDDをターゲットとした治療ガイドとして用いるための表現型またはバイオマーカーとしての研究は行われていない。また、MDD集団に関するミトコンドリア生体エネルギー機能の障害も判明していないことが明らかになった。関連医療ニュース ビタミンB併用で抗うつ効果は増強するか うつ病と殺虫剤、その関連が明らかに うつ寛解のポイントは疲労感  担当者へのご意見箱はこちら

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統合失調症と利き手に関するメタ解析

 統合失調症は右利きでない例が多いことを特徴とするという概念は、統合失調症が異常な脳側性化により発症、そして遺伝的に関連しているという理論の基礎となっている。レビューおよびメタ解析により、統合失調症患者では右利きでない者が高率であることが報告されている。ただし、これらの結果は、性別の問題あるいは自己報告に基づく利き手に関する質問票に潜むバイアスによるものではないかとの指摘があった。 ノルウェー・ベルゲン大学のMarco Hirnstein氏らは、統合失調症では右利き以外の患者が多いという概念を検証するメタ解析を行った。その結果、性別および質問票にかかわらず、右利きではない患者が多かったことを報告した。結果を踏まえて著者は、「所見は真の意味で経験的な知見であり、統合失調症と脳側方化との遺伝的な関連を実際に反映している可能性がある」とまとめている。British Journal of Psychiatry誌2014年10月号の掲載報告。 研究グループは、性別を問わず右利きでない患者が高率にみられるのか、そして行動的評価における利き手が右利きではない頻度を明らかにすることを目的に、メタ解析を行った。電子データベースを用い、(a)統合失調症における男女別の右利き以外の頻度を対照と比較した研究、(b)統合失調症患者の利き手を行動的に評価した際の右利き以外の頻度(性別を問わず)を検討した研究、以上を検索した。  主な結果は以下のとおり。・女性におけるオッズ比(OR)は1.63(患者621例、対照3,747例)、男性におけるORは1.50(患者1,213例、対照3,800例)であった。1.0超の有意な差を認め、男女ともに対照と比べて右利き以外の例が多いことが示唆された。・さらに、行動的に利き手を評価した結果、ORは1.84(患者1,255例、対照6,260例)であり、統合失調症患者では右利き以外の例が多かった。・性別と行動的利き手評価を同時補正後も、右利き以外の例が多いという結果が確認された。・以上より、統合失調症患者において右利き以外が多いことは、性別の問題あるいは利き手質問票のバイアスによるものではないことが明らかとなった。関連医療ニュース 統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか 6分間歩行で統合失調症患者の身体評価 統合失調症患者を発症前に特定できるか:国立精神・神経医療研究センター  担当者へのご意見箱はこちら

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2つの新規不眠症治療薬、効果の違いは

 米国・メルク社のAnthony L Gotter氏らは、睡眠導入について、標準ケアの非ベンゾジアゼピン系ガンマアミノ酪酸受容体A(GABAA)受容体モジュレーター、エスゾピクロンとデュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)であるスボレキサントを比較する前臨床試験を行った。結果、DORAはノンレム睡眠とレム睡眠の両方について、同程度の割合および大きさで促進することが示されたという。結果を踏まえて著者は、DORAは睡眠障害からの回復を楽にする効能がある可能性を報告した。BMC Neuroscience誌オンライン版2014年9月22日号の掲載報告。 現行の標準的な不眠症治療薬のGABAA受容体作動薬には、睡眠を促進する効果とともに、中枢神経系の抑うつを促すことが知られている。一方DORAは、オレキシン神経ペプチドの覚醒推進効果を阻害することで眠気を引き起こす、不眠症治療の新たな作用機序を有している。研究グループはさまざまな前臨床種試験により、両者の治療メカニズムの、睡眠構造への影響を調べ、定量的脳波スペクトルプロファイルを比較した。 主な所見は以下のとおり。・マウス、ラット、犬、アカゲザルにおいて、DORA-22を活動期に投与することによる睡眠構造への影響を確認した。それらの影響は、覚醒活性の減弱が、ノンレム睡眠とレム睡眠両方の増加とともに認められるというものであった。・エスゾピクロンは、ラットとアカゲザルにおいて睡眠を促進したが、レム睡眠の抑制が示された。しかし、マウスではレム睡眠の増加が示され、犬では反対に覚醒の促進が認められた。・DORA-12投与では、ラットにおいてノンレム睡眠とレム睡眠の促進が同様に認められた。その大きさはほぼ同一で、正常な睡眠期においてみられた。・一方でエスゾピクロンは、その活動期において認められるよりも低くレム睡眠を抑制した。・ラットへのDORA-12において示された定量的脳波の変化は、正常な睡眠パターンに似ていたが、エスゾピクロンでは、正常な活動期または非活動期(睡眠期)スペクトラムの異なる変化がみられた。・両薬とも、オレキシン神経系が欠損した遺伝子組み換えラットの試験では、オレキシンとGABAモジュレートによる睡眠促進機序(GABAA受容体モジュレーターに特異的なレム睡眠抑制を除く)で部分的な重複を示した。・レム欠損のマウスにおいて、エスゾピクロンはさらにレム睡眠を抑制したが、DORA-22はレム睡眠を増加するなど回復を助長した。・以上、DORAは非レム睡眠とさらに重要とされるレム睡眠を促進することが示された。その割合および大きさは同程度で、あらゆる哺乳類の動物モデルの正常睡眠期にみられた。・治療メカニズムの共通点は限定的であるが、オレキシンのシグナリングは、GABAA受容体モジュレーターによって示されるレム睡眠の抑制への関与がみられなかった。・著者は、「DORAの作用機序は、睡眠障害を楽に回復するのに効果的な可能性がある」とまとめている。関連医療ニュース 新規不眠症治療薬は安全に使用できるか 期待の新規不眠症治療薬、1年間の有効性・安全性は 不眠の薬物療法を減らすには  担当者へのご意見箱はこちら

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MPHがADHD症状やメラトニンに及ぼす影響を検証

 注意欠如・多動症(ADHD)患者の大半は、うつ症状に代表される、その他の関連症状を有している。ADHDに関与している可能性のあるメディエーターの1つメラトニンは、サーカディアンリズム、神経機能およびストレス反応を調節していると考えられている。スペイン・Clinico San Cecilio Hospital のIsabel Cubero-Millan氏らは、ADHDのサブタイプにおける血清中メラトニン濃度の状況、およびメチルフェニデート(MPH)が及ぼす血清中メラトニン濃度やADHDに併存する症状への影響を検討した。International Journal of Molecular Sciences誌2014年9月号の掲載報告。  本研究では、(1)ADHDサブタイプにおける血清中ベースラインメラトニン濃度の日内変動および夜間分泌、(2)MPHの慢性的な服用が血清メラトニン濃度ならびに症状に及ぼす影響、について検討した。ADHD(DSM-IV-TR診断基準による)小児136例を、Children's Depression Inventory(CDI)を用いてサブグループに分類。登録時および治療開始4.61±2.29ヵ月後に血液サンプルの採取(20:00と9:00)と、尿の採取(21:00から09:00までの間に)を行った。メラトニンとその尿代謝物を、ラジオイムノアッセイRIA法により測定した。STATA 12.0を用いてファクトリアル解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・ADHDのサブタイプである多動性衝動性優勢状態/行為障害(PHI/CD)小児において、併存するうつ症状に影響することなく、血清中メラトニン濃度は高値を示していた。・MPH服用は、血清中メラトニンプロファイルに影響を及ぼさずに併存する症状を改善した。ただし、ADHDの両サブタイプで6-s-メラトニンの排泄が減少した。・以上から、未治療のPHI/CD小児における、血清メラトニン濃度増加の主因は、崩壊した神経内分泌の均衡の部分的な恒常性の回復によるものと思われた。・MPH服用による脳メラトニン代謝の差が、臨床的ベネフィットに関与している可能性が示唆された。関連医療ニュース メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる ADHD女性に対する薬物治療、その課題は 成人ADHDをどう見極める  担当者へのご意見箱はこちら

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